実録じつろく・投資とうしチャレンジ、米国べいこく株かぶが大だい暴落ぼうらくでピンチ！好調こうちょうな中国ちゅうごく株かぶを買かってみた

　マネーIQゼロの筆者ひっしゃが、自腹じばらで投資とうし体験たいけんする本ほん連載れんさい。今回こんかいはいよいよ自力じりきで「投資とうし信託しんたく」と、LINE証券しょうけんの単元たんげん未み満株まんかぶ購入こうにゅうサービス「いちかぶ」で銘柄めいがらを探さがして購入こうにゅうしてみます。

　まずは、すでに購入こうにゅうしている実績じっせきを確認かくにん。

　好調こうちょうだったはずの「eMAXIS Slim 米国べいこく株式かぶしき（S＆P500）」が、前回ぜんかいの＋2627円えんから－5117円えんと大だい暴落ぼうらく。一方いっぽうの「eMAXIS Slim バランス（8資産しさん均等きんとう型がた）」も値ねを下さげてはいるものの、「eMAXIS Slim 米国べいこく株式かぶしき（S＆P500）」よりはかなりマシ。さすが“バランス”と銘打めいうつだけのことはある。ファイナンシャルプランナー・高山たかやま一惠かずえさんの前回ぜんかいの言葉ことばが正ただしかったことが証明しょうめいされた。

　ちなみに、「S＆P500」が悪わるい理由りゆうは、アメリカ経済けいざいの停滞ていたいによるもの。想像そうぞう以上いじょうのインフレ状態じょうたいらしく、一部いちぶ報道ほうどうによると、ハワイではラーメン1杯はい2500円えん、家族かぞく3人にんでラーメン3杯はいにギョーザをつけて1万まん2000円えん以上いじょうになったという。いくら日本にっぽんが円えん安やすで、アメリカの給料きゅうりょうが高たかいとはいえ、これはさすがに高たかすぎる。世界せかいはいったいどうなってしまうのだろうかと不安ふあんになる。

　続つづいて、LINE証券しょうけんの「いちかぶ」で購入こうにゅうしたヤーマンの株価かぶか。

　前回ぜんかいの1072円えんから比くらべると、だいぶ持もち直なおした。中国ちゅうごくは景気けいき回復かいふくが期待きたいされているが、今回こんかいは11.11の「独身どくしんの日ひ」などのイベントによる中国ちゅうごくのEC販売はんばいが好調こうちょうだったことが影響えいきょうしたようだ。1594円えんで購入こうにゅうしているので、まだ損そんをしていることに変かわりはないのだが、アフターコロナでは株価かぶかもガンガン上あがってくれるのではないか。

ファンドスコア「2」以下いかは避さけたほうがいい？

　さて、そして投資とうし信託しんたくの新規しんきつみたてである。今いまは「アメリカ株かぶ」と「国内こくない＋先進せんしん国こく＋新興しんこう国こくの株かぶ、債券さいけん、不動産ふどうさんのバランス型がた」に投資とうししている状態じょうたい。これにチャレンジングな銘柄めいがらを買かい足たしたいところだ。

　本当ほんとうは「つみたてNISA」で銘柄めいがらを探さがしたいところだが、ハイリスク・ハイリターン系けいはラインナップされていないということで、一般いっぱん枠わくでの投信とうしん積立つみたてとなる。

　ということで、銘柄めいがら探さがし。先日せんじつまで開催かいさいされていたFIFAワールドカップ2022が大おおいに盛もり上あがったので、その開催かいさい国こくであるカタールが所属しょぞくする中東ちゅうとう関連かんれんの商品しょうひんなどはどうだろうか。そこで「中東ちゅうとう」と検索けんさくしてみると、以下いかの2点てんがヒットした。

　この2つは、運用うんよう方針ほうしんが違ちがうだけで銘柄めいがらとしては一緒いっしょ。分配ぶんぱい金きんも上乗うわのせで投資とうしに回まわせるため、基本きほん的てきには「資産しさん成長せいちょう型がた」がおすすめだそうなのだが、この「スパークスアジア中東ちゅうとう株式かぶしきファンド（資産しさん成長せいちょう型がた）」のファンドスコアは「1」。

「ファンドスコアとは、モーニングスターといった投信とうしんの格付かくづけ評価ひょうかをする企業きぎょうが算出さんしゅつした5段階だんかいの数値すうちです。数かずが大おおきいほど過去かこの運用うんよう成績せいせきや運用うんよう効率こうりつがよく、反対はんたいに星ほしがひとつ、ふたつの評価ひょうかの銘柄めいがらは過去かこの運用うんよう成績せいせきや運用うんよう効率こうりつが芳かんばしくなく、一般いっぱんの人ひとがコツコツ資産しさん形成けいせいをするには不向ふむきだといえます」（高山たかやまさん）

　しかも、信託しんたく報酬ほうしゅう（管理かんり費用ひよう）、いわゆる証券しょうけん会社かいしゃなどに支払しはらう運用うんよう手数料てすうりょうが1.9405％。現在げんざい保有ほゆうしている「8資産しさん均等きんとう型がた」が0.154％、「S＆P500」が0.0968％であることを考かんがえると、めちゃくちゃ高たかい。つまり、利回りまわりが5％だったとしても2％近ちかくを手数料てすうりょうで持もっていかれるので、儲もうけが3％程度ていどになってしまうのだ。総合そうごう的てきにあまりよろしくなさそうなので、これはパスしよう。

　では、成長せいちょう著いちじるしい東南とうなんアジアや復調ふくちょうの兆きざしがある中国ちゅうごく関連かんれん銘柄めいがらはどうか。

　まずは東南とうなんアジア。「アセアン」と検索けんさくすると、画像がぞうのように5つの銘柄めいがらがヒットした。一番いちばん上じょうの「シャリア関連かんれんアセアン株式かぶしきオープン」は、ファンドスコアが「3」とまずまず。信託しんたく報酬ほうしゅうは1.936％とこちらも高たかいが、同おなじアジアの同胞どうほうとしてベットするのも悪わるくなさそうだ。なにより、副題ふくだい（？）の「イスカンダルの光ひかり」という文字もじ列れつが非常ひじょうにカッコイイ。同おなじアジアの同胞どうほうということで、期待きたいを込こめてこちらを購入こうにゅうしてみよう。

中国ちゅうごく関連かんれん銘柄めいがらでファンドスコア「5」を発見はっけん！

　次つぎに中国ちゅうごく。「中国ちゅうごく」と検索けんさくすると27件けんもヒット。さすが中国ちゅうごく。

　一番いちばん上じょうの「チャイナ・グッドカンパニー」はファンドスコアがなんと「5」。信託しんたく報酬ほうしゅうは1.98％と高たかいが、なにせグッドカンパニー。信用しんようしてもいいのではないか。

　それにしても、eMAXIS Slimと比くらべて信託しんたく報酬ほうしゅうになぜこんなに差さが出でるのか。

「インデックス型がたの銘柄めいがらは指数しすうに連動れんどうして運用うんようするため、運用うんよう会社かいしゃ的てきには手間てまがかかりません。一方いっぽう、今回こんかい検索けんさくしたアクティブファンドは、運用うんよう会社かいしゃが銘柄めいがらを選えらんで分析ぶんせきしなくてはいけないために手間暇てまひまがかかる分ぶん、コストがかかります。それが信託しんたく報酬ほうしゅうに反映はんえいされてしまうわけです」（同どう）

　あまり賢かしこい積立つみたてではなさそうだが、所詮しょせんこれはチャレンジ枠わく。連載れんさいのネタにも困こまってきたので、安定あんていしている現げん保有ほゆう銘柄めいがらと比較ひかくする意味いみでも、「チャイナ・グッドカンパニー」を3000円えん、「シャリア関連かんれんアセアン株式かぶしきオープン」を2000円えん、それぞれ積つみ立たてることにする。

　さすがに積立つみたて設定せっていの操作そうさは慣なれてきた。次回じかいは株かぶを自力じりきで購入こうにゅうしてみたいと思おもう。

（文ぶん＝武たけ松まつ佑たすく季き／フリーライター）

監修かんしゅう：高山たかやま一惠かずえ／（株）かぶしきがいしゃMoney＆You取締役とりしまりやく／ファイナンシャルプランナー、CFP、1級きゅうファイナンシャル・プランニング技能ぎのう士し、DCプランナー1級きゅう

慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく文学部ぶんがくぶ卒業そつぎょう。2005年ねんに女性じょせい向むけFPオフィス、（株）かぶしきがいしゃエフピーウーマンを設立せつりつし、10年間ねんかん取締役とりしまりやくを務つとめた後のち、2015年ねんより現職げんしょくへ。女性じょせい向むけメディア『FP Cafe』『Mocha』の事業じぎょうに注力ちゅうりょく。全国ぜんこくで講演こうえん活動かつどう・執筆しっぴつ活動かつどう、相談そうだん業務ぎょうむを行おこない、女性じょせいの人生じんせいに不可欠ふかけつなお金かねの知識ちしきを伝つたえている。

＜主おもな著書ちょしょ＞
『はじめてのお金かねの基本きほん』（成美せいび堂どう出版しゅっぱん）
『はじめての資産しさん運用うんよう』（宝島社たからじましゃ）
『はじめてのNISA＆iDeCo』（成美せいび堂どう）
『税制ぜいせい優遇ゆうぐうのおいしいいただき方かた』（きんざい）