作つくって遊あそぼう&学校がっこうの応援おうえん

　準備じゅんびは、まず机上きじょうに配付はいふ物ぶつを並ならべます。途中とちゅうで児童じどうが「こんにちは！」と言いって入はいってきました。「今日きょうは何なにを作つくるんですか？」「それですよ。」「竹たけトンボですね。」「紙かみでできているでしょう。」「じゃあ、紙かみトンボですね。」「ウン！」という会話かいわがあり、紙かみトンボを借かりて遊あそびました。前まえの教卓きょうたくの上うえに画鋲がびょう(がびょう)を置おいて穴あなあけコーナーを作つくります。箱はこを置おいてその中なかにカラーの画鋲がびょう１５個こを置おきました。１５個こはその時ときにいた児童じどうに数かぞえてもらいました。終おわったとき１５個こなければ探さがさなければいけませんから。次つぎに私わたしは板書ばんしょです。理解りかいを深ふかめる図ずを４枚まいの黒板こくばんに大おおきく記入きにゅうしました。
　児童じどうは４から６年生ねんせいの３０人にんそれに先生せんせいが２人にんです。板書ばんしょが終おわったところで先生せんせいの声こえが聞きこえてきました。全員ぜんいん集合しゅうごうして「きょうつけ、礼れい」で始はじまりました。
　紙かみトンボを見みせて飛とばして紹介しょうかいしました。「飛とばして～飛とばして～！」と喜よろこんでくれました。
　「今日きょうは紙かみトンボを４よっつ作つくってもらいます。材料ざいりょうの袋ふくろと説明せつめい書しょを配くばります。班はんから材料ざいりょうを取とりに来くる人ひと、説明せつめい書しょを取とりに来くる人ひと、２人前にんまえに来きてください。」
　班はんは６班はんあり、１ひとつの班はんに４５６年生ねんせいがいる縦たて割わり班はんです。こうするとすんなり配付はいふが終おわります。

配付はいふ物ものです。


配付はいふした説明せつめい書しょです。


　配付はいふ物ぶつを一ひとつ一ひとつ確認かくにんしました。その後ご、作つくり方かたの説明せつめいをします。

①　方眼ほうがん紙しから長ながさ100㎜、幅はば15㎜又または20㎜をハサミで４枚まい切きり取とります。切きり取とったら名前なまえを書かいてください。みんな同おなじ紙しですから。

　「先生せんせい、失敗しっぱいしました！」と見みせに来きた児童じどうが４人にんほどいました。方眼ほうがん紙しを切きる方向ほうこうが縦たて方向ほうこうでした。「新あたらしい紙かみをもらえますか？」という児童じどう、長ながさが長ながいことに自分じぶんで気きづいて100mmに切きった児童じどうは中心ちゅうしん線せんを自分じぶんで書かいていました。

②　切きり取とった4枚まいの長方形ちょうほうけいの方眼ほうがん紙しを短冊たんざく（たんざく）と呼よぶようにします。短冊たんざくを紙かみ筒とうにチョッと斜ななめに貼はります。この貼はり方かたによって紙かみトンボの回まわす方向ほうこうが決きまってしまいますから「自分じぶんはどっちに回まわすか？」をよく考かんがえて決きめてください。
　貼はり方かたは、紙かみ筒とうに線せんが引ひいてあります。これに短冊たんざくの対角線たいかくせんを重かさねて貼はってください。ノリを付つけるところは短冊たんざくの方眼ほうがんの印刷いんさつされていない面めんです。ノリは全体ぜんたいに薄うすく塗ぬります。ノリが多おおいと乾かわきずらく、塗ぬっていないところは剥へず(は)げてしまいます。具体ぐたい的てきには短冊たんざくの向むかい合あう角かくが直線ちょくせんのところに来くるように貼はります。

　「４枚まい貼はれましたか。」机つくえ間あいだ巡視じゅんししてみると、意外いがいと貼はるのが難むずかしいようです。ノリも全面ぜんめんに塗ぬれていないのでめくれあがっています。傾かたむきも様々さまざまです。
　極端きょくたんに傾かたむいていたり曲まがっているものは、紙かみ筒とうを与あたえて、作つくり方かたを説明せつめいして再さいチャレンジしてもらいました。

③　短冊たんざくを４枚まい貼はってしまったら黒板こくばんのところの〔穴あなあけコーナー〕に来きます。短冊たんざくの中央ちゅうおうに画鋲がびょうで穴あなを空あけます。中央ちゅうおう線せんの真まん中なかが短冊たんざくの中央ちゅうおうです。そこに画鋲がびょうの針はりを刺さします。
　ここで大切たいせつなのは、紙かみ筒とうが曲まがらないことです。そのまま針はりを刺さすと紙かみ筒とうがへこんで丸まるみが無なくなってしまいます。こんなことにならないよう丸まるいままで針はりを刺さします。そうするには筒つつの内側うちがわに指ゆびを添そえる必要ひつようがあります。指ゆびを刺ささないように気きを付つけてください。

　これだけ説明せつめいしても、机つくえや手てのひらに紙かみ筒とうを置おいて上うえから針はりで押おさえつけている児童じどうがいっぱいでした。実際じっさいに筒つつの中なかに指ゆびを添そえてやって見みせました。「怖こわい、怖こわい！」と言いっています。「指ゆびに刺ささらないよう指ゆびの位置いちに気きを付つけることが大事だいじ。」理性りせい的てきに考かんがえ行動こうどうするよう説明せつめいします。
　４よっつの画鋲がびょうを使つかう児童じどうもいます。「画鋲がびょう一ひとつでできます。みんなが待まっていますよ。」

　ここまでは、４よっつ分ぶんをいっぺんに作つくってきましたが、ここからは紙かみトンボを１ひとつずつ作つくっていきます。

④　紙し筒とうから、貼はった短冊たんざくを 大おおまか に切きり取とります。
　実際じっさい、ハサミで切きっていくとわかりますがちょっと切きりにくいんです。曲まがっているのをまっすぐなハサミで切きろうとするので、筒つつを平たいらに伸のばしてしまいます。筒つつの曲まがりが紙かみトンボづくりには大切たいせつなので、曲まがりを大切たいせつにして切きっていってください。図ずにあるように、両側りょうがわから切きれ目めを入いれて切きり取とるのがいいと思おもいます。
⑤　大おおまかに切きり取とったものを、きれいに切きり取とってください。いっぺんに切きり取とろうとすると、先さきほどの曲まがりが無なくなってしまうので、ちょっとずつちょっとずつ切きっていってください。
⑥　ほぼプロペラの完成かんせいですが、それが回転かいてんするとき角かくが危険きけんなので、角かくを同おなじように切きり取とってください。

　これで プロペラ の１ひとつ完成かんせいです。

⑦　回転かいてん軸じくにプロペラを付つけます。まず回転かいてん軸じくのトンガリに刺ささっているゴムを外はずします。
⑧　プロペラの裏側うらがわの穴あなのところにノリを付つけます。
⑨　回転かいてん軸じくのトンガリをプロペラの穴あなに差さし込こんで、回転かいてん軸じくの紙かみとプロペラを強つよく密着みっちゃくさせて貼はり付づけます。
⑩　⑦で外はずしたゴムを再ふたたびトンガリに刺さしてプロペラに押おさえつけます。
　
　ここまでが一いち通とおりです。④から⑩を４回かい繰くり返かえします。

⑪　ノリが乾かわいたら紙かみトンボの完成かんせいです。４よっつ目めができたころには最初さいしょのものは乾かわいてるかもしれません。



　作つくっているところです。



　出来上できあがったら、さあ～遊あそびましょう。



　何なにとか４５分ふん内ないに終おわりました。早はやい児童じどうは１５分ふんほど遊あそべました。「僕ぼくのはこんなに良よく飛とびます。」「高たかいところから飛とばすといいよ。」「走はしって飛とばすよ。」「先生せんせい、僕ぼくのはよく飛とびません。」「こうやって飛とばすんだよ。」先生せんせいが「２階かいに行いってはダメだ。」「２階かいまで飛とびました。取とりに来きたんです。」色々いろいろな言葉ことばが飛とび交かいました。

　穴あなあけコーナーの画鋲がびょうは１５個こありました。良よかったです。

　いつも部長ぶちょうと副ふく部長ぶちょうの児童じどうsが荷物にもつをもって玄関げんかんまで送おくってくれます。その日ひは玄関げんかんに自転車じてんしゃを止とめていたんですが、荷台にだいに段だんボールを置おいたトタン自転車じてんしゃが横よこに倒たおれてしましました。「大丈夫だいじょうぶですか！」と１人ひとりの児童じどうが寄よってきてくれて段だんボールを支ささえてくれました。中なかの材料ざいりょうがぐじゃぐじゃになっていたので「ありがとう。チョッと私わたしが起おこします。」と言いって半分はんぶん起おこしたところで「手伝てつだってもらえますか！」と言いえました。その後ごお礼れいを言いうと児童じどうはス～といなくなってしまいました。心しんの暖あたたまるうれしい出来事できごとでした。

　関連かんれんのパソコンサイトもあります。説明せつめい書しょのダウンロードもできますのでここをクリックしてください。

　

〔パソコンサイト〕　紙かみトンボは「トイレットペーパーやキッチンペーパーの芯しんのような紙かみ筒とうを斜ななめに切きり取とるとプロペラになる。」と気きづいたところから考案こうあんしました。先さきの記事きじで紹介しょうかいしていますが、一ひとつ難点なんてんがありました。
　それは、プロペラと回転かいてん軸じくを固定こていすることが難むずかしいのです。接点せってんが小ちいさいので大おおきな力ちからが加くわわります。それで空回からまわりして軸じくを回まわしてもプロペラが回まわらないのです。工夫くふうとしては、接着せっちゃくの上下じょうげをゴム板ばんで挟はさんで、面積めんせきを大おおきくしてずれが起おきないように工夫くふうしました。
　しかし、10～20分ふん程度ていどは遊あそべますが、熱中ねっちゅうして遊あそんでいるうちに圧着あっちゃくが甘あまくなって空回からまわりし始はじめます。「回まわらなくなりました。」と持もってくることになります。使つかいたくない瞬間しゅんかん接着せっちゃく剤ざいを一いち滴てき落おとして固定こていしてやることになります。教室きょうしつにシンナーのような芳香ほうこう(ほうか)が漂ただよいます。これが難点なんてんでした。
　そこで、紙かみトンボ２の工夫くふうは、準備じゅんび段階だんかいで(瞬間しゅんかん)接着せっちゃく剤ざいを使つかって、絶対ぜったい児童じどうの作つくる遊あそぶとろでは使つかわないという工夫くふうです。

　説明せつめいは、事前じぜん準備じゅんびと実際じっさいの教室きょうしつとを分わけて説明せつめいします。

　紙かみトンボは〔プロペラ部ぶ〕と〔回転かいてん軸じく部ぶ〕からできています。



　材料ざいりょうです。
　紙かみ筒とうとしてはトイレットペーパーやキッチンペーパーの芯しんです。これを斜ななめに正確せいかくに切きり取とるための目安めやすとなる紙かみの短冊たんざく（たんざく）が必要ひつようです。
　回転かいてん軸じくの尖とがった竹たけひご（竹たけ串くし）150㎜です。
　図ずのような10㎜四方しほうの厚紙あつがみと同様どうような大おおきさのゴム板ばんが必要ひつようです。


２

　短冊たんざくの紙かみは、広告こうこく紙しやプリント用紙ようし、色紙いろがみなど何なにでもいいんですが、実際じっさいやってみて、広告こうこく紙しが曲面きょくめんに貼はり易やすくてベストです。色紙いろがみのような柔やわらかいものは、貼はるとき曲まがってしまいます。良よいプロペラにするのは何なにといっても“厚紙あつがみ”が最高さいこう（スーパーベスト）ですが、厚紙あつがみをノリで紙かみ筒とうに貼はるのは難むずかしく事前じぜんに曲面きょくめんに合あわせるように曲まげておく必要ひつようがあります。しかし厚あつい丈夫じょうぶなプロペラになるので壊こわれにくく回転かいてんする力ちからが大おおきくいっぱい遊あそべます。
　その短冊たんざくをA4用紙ようし横よこ置おきにケガキしたものです。こうやって作つくっています。この場合ばあい３６枚まいの短冊たんざくができます。短冊たんざくには対角線たいかくせんが２本ほん引ひいてあります。その交点こうてんは縦横じゅうおうの中央ちゅうおうになります。



　プロペラ部ぶの事前じぜん準備じゅんびです。
　紙かみ筒とうに短冊たんざくを斜ななめに貼はっていきますが、短冊たんざくの対角線たいかくせんのいずれかを円柱えんちゅう線せん（円柱えんちゅうの方向ほうこうの線せん）と重かさねるように貼はります。これより“深ふかい”・“浅あさい”角度かくどで斜ななめに貼はってもいいかもしれません。これは私わたしが見みつけた適度てきどな角度かくどですから、皆みなさんなりのベストを見みつけてください。
　短冊たんざくを貼はって乾かわいたらその中央ちゅうおうに穴あなを空あけます。
※　紙かみ筒とうが歪いがんだりしないように気きを付つけて穴あなを空あけてください。紙かみ筒とうの曲面きょくめんがあることが重要じゅうようです。



　次つぎに短冊たんざくを大おおまかに切きり取とります。その後ご、短冊たんざくの外周がいしゅうを目安めやすに曲面きょくめんを切きり取とります。プロペラ部ぶの完成かんせいですが、四隅よすみを切きり取とって回転かいてんした時ときの危険きけん防止ぼうしに配慮はいりょします。

　実際じっさいの写真しゃしんです。






　次つぎは回転かいてん軸じく部ぶを作つくっていきます。ここで（瞬間しゅんかん）接着せっちゃく剤ざいを使つかいます。
　回転かいてん軸じく部ぶは“竹たけ串くし”・“厚紙あつがみ”・“ゴム板ばん”から作つくります。
　竹たけ串くしのとんがりから厚紙あつがみを通とおして、その下した側がわに（瞬間しゅんかん）接着せっちゃく剤ざいを付つけて接着せっちゃくします。上うえの面めんは、児童じどうが作つくるときにノリ付のりづけをするので、極力きょくりょく接着せっちゃく剤ざいが付つかないように気きを付つけます。
　最後さいごに、ゴム板ばんを竹たけ串くしのとんがりに刺さして回転かいてん軸じく部ぶの完成かんせいです。



　さあ準備じゅんびは終おわりました。これらを持もって紙かみトンボ教室きょうしつに向むかいます。
　教室きょうしつの時間じかんは様々さまざまですが、その長ながさによって内容ないようが違ちがってきます。小学校しょうがっこうの１時じ間あいだは４５分ふんが普通ふつうです。その場合ばあい、紙かみ筒とうに短冊たんざくを貼はったものを提供ていきょうして、そこからプロペラ部ぶをハサミで切きり出だすところから始はじめます。その後ご、回転かいてん軸じく部ぶと接着せっちゃくします。活動かつどう時間じかんが２時じ間あいだでしたら、紙かみ筒とうに短冊たんざくを貼はるところから始はじめます。
　高学年こうがくねんでは１時じ間あいだあれば短冊たんざくを貼はるところから始はじめられますが、クラブ活動かつどうのような４５分間ふんかんの活動かつどうでは、プロペラ部ぶを切きり出だすところから始はじめます。
　
　プロペラ部ぶと回転かいてん軸じく部ぶを接着せっちゃくして完成かんせいさせるところです。ハサミとのりだけで作つくります。



　実際じっさいに作つくっているところの写真しゃしんです。プロペラ部ぶと回転かいてん軸じく部ぶの厚紙あつがみをノリでしっかり接着せっちゃくさせるために指ゆびで挟はさんで押おし付つけてください。最後さいごにゴム板ばんでまた押おさえて空回からまわりを防ふせぎます。


　　
　接着せっちゃくしたプロペラ部ぶの写真しゃしんです。しっかり接着せっちゃくされています。この状態じょうたいで遊あそべて、遊あそんでいるうちにノリが乾かわいて接着せっちゃくを確実かくじつにします。



　事前じぜん準備じゅんびから完成かんせいまでの一括いっかつした図ずも作成さくせいしています。図ずをクリックすると拡大かくだいする鮮明せんめいな図ずが開ひらきます。





　今回こんかいの改定かいていで、準備じゅんびする時間じかんが増ふえてしまいました。回転かいてん軸じく部ぶの下しも準備じゅんびは接着せっちゃく剤ざいを付つけて、乾かわく前まえに摘つまんで力ちからを入いれるので、指ゆびは溶とけたゴムと接着せっちゃく剤ざいでゴテゴテに固かたまってきます。しかしティッシュで摘つまんで引ひき離はなすと、餅もちのように剥はげていきます。丁寧ていねいに丁寧ていねいに取とって手てを洗あらっています。２０人にんほどの教室きょうしつでは、一人ひとり当あたり４よっつほど作つくるので（２０人にん×４よっつ＝）８０本ほんの回転かいてん軸じく部ぶが必要ひつようになります。少すくなくとも１００本ほんほどを準備じゅんびしていきます。

　最後さいごまで読よんでいただきありがとうございました。