ベン・ハー (1959年ねんの映画えいが)

『ベン・ハー』（Ben-Hur）は、1959年ねんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの叙事詩じょじし的てき映画えいが。ルー・ウォーレスによる小説しょうせつ『ベン・ハー』の3度目どめの映画えいが化か作品さくひんである。ウィリアム・ワイラー監督かんとく。チャールトン・ヘストン主演しゅえん。同年どうねんアカデミー賞しょうで作品さくひん賞しょう・監督かんとく賞しょう・主演しゅえん男優だんゆう賞しょう・助演じょえん男優だんゆう賞しょうをはじめ11部門ぶもんのオスカーを受賞じゅしょう。この記録きろくは史上しじょう最多さいた記録きろくでその後ご長ながく続つづき、『タイタニック』（1997年ねん）、『ロード・オブ・ザ・リング/王おうの帰還きかん』（2003年ねん）がようやく同おなじ11部門ぶもん受賞じゅしょうで並ならんだが、現在げんざいもアカデミー賞しょうの史上しじょう最多さいた受賞じゅしょう作品さくひんの一ひとつである。

ベン・ハー
Ben-Hur
監督かんとく	ウィリアム・ワイラー
脚本きゃくほん	カール・タンバーグ マクスウェル・アンダーソン クリストファー・フライ ゴア・ヴィダル S・N・バーマン
原作げんさく	ルー・ウォーレス
製作せいさく	サム・ジンバリスト ウィリアム・ワイラー
ナレーター	フィンレイ・カリー
出演しゅつえん者しゃ	チャールトン・ヘストン スティーヴン・ボイド
音楽おんがく	ミクロス・ローザ
撮影さつえい	ロバート・L・サーティーズ
編集へんしゅう	ジョン・D・ダニング ラルフ・E・ウィンタース
製作せいさく会社かいしゃ	メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
配給はいきゅう	MGM/ロウズ・シネプレックス・エンターテインメント ワーナー・ブラザース
公開こうかい	1959年ねん11月18日にち 1960年ねん4月がつ1日にち
上映じょうえい時間じかん	212分ふん
製作せいさく国こく	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
言語げんご	英語えいご
製作せいさく費ひ	$15,000,000（概算がいさん）
興行こうぎょう収入しゅうにゅう	$74,422,622
配給はいきゅう収入しゅうにゅう	9億おく7775万まん7千せん円えん

概要がいよう

アメリカのルー・ウォーレスが1880年ねんに発表はっぴょうした小説しょうせつ『ベン・ハー』を原作げんさくに、1907年ねんに15分ぶんのサイレント映画えいがで製作せいさくされ、1925年ねんに同おなじサイレント映画えいがで2度目どめの映画えいが化か。これはラモン・ノヴァロがベン・ハーを演えんじ、大だいヒットとなった。そしてこの2度目どめの映画えいがにスタッフとして参加さんかしたウィリアム・ワイラーが34年ねん後ごに監督かんとくとして70ミリで撮影さつえいし3度目どめの映画えいが化かをしたのがこの作品さくひんである。

主人公しゅじんこうベン・ハーをチャールトン・ヘストン、メッサラをスティーヴン・ボイド、他たにジャック・ホーキンス 、ハイヤ・ハラリート、ヒュー・グリフィス が出演しゅつえん。チャールトン・ヘストンがアカデミー賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょう、ヒュー・グリフィス が助演じょえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうし、ウィリアム・ワイラーはこの映画えいがで3度目どめの監督かんとく賞しょうを受うけている。

帝政ていせいローマの時代じだいに、国くにを失うしなった民族みんぞくであるユダヤに生うまれた青年せいねん：ベン・ハーが苛酷かこくな運命うんめいに巻まき込こまれ、ある時ときは復讐ふくしゅうに燃もえ、ある時ときは絶望ぜつぼうに陥おちいりながらも、神かみが為なす業ぎょうにより再生さいせいされる迄までの軌跡きせきと、その遍歴へんれきにおいて姿すがたを顕あらわして道みちを照てらす救世主きゅうせいしゅ：イエス・キリストを絡からめて描えがく。原作げんさくの副題ふくだいに「キリストの物語ものがたり」とあるように、キリストの生誕せいたん、受難じゅなん、復活ふっかつが「ベン・ハー」の物語ものがたりの大おおきな背景はいけいとなっている。この映画えいがはタイトルが出でる前まえにキリストの生誕せいたんで始はじまり、キリストの処刑しょけいとともに復活ふっかつで「ベン・ハー」の物語ものがたりが終おわり、宗教しゅうきょう色しょくが色濃いろこく出でている。

1959年ねん11月18日にちにプレミア公開こうかいされ212分ぶんの大作たいさくながら全米ぜんべい公開こうかい後ご、瞬またたく間まにヒットとなった。同様どうように全ぜん世界せかいでも公開こうかいされてヒットした。54億おく円えんもの制作せいさく費ひが投入とうにゅうされたが、この映画えいが1本ほんで倒産とうさん寸前すんぜんだったMGMを一気いっきに立たて直なおさせた。

日本にっぽん初はつ公開こうかい

1960年ねん4月がつ1日にちから東京とうきょうはテアトル東京とうきょう、4月がつ15日にちから大阪おおさかは南街なんがい劇場げきじょうでロードショー公開こうかいされ、他た都市としも東宝とうほう洋画ようが系けいで公開こうかいされた。テアトル東京とうきょうでは翌年よくねん61年ねん7月がつ13日にちまで469日間にちかんに渡わたって上映じょうえいされ、総そう入場にゅうじょう者しゃ数すう95万まん4318人にん、1館かんの興行こうぎょう収入しゅうにゅう3億おく1673万まん円えんを記録きろくした。全国ぜんこく各地かくちの上映じょうえいの後のちに、配給はいきゅう収入しゅうにゅうは最終さいしゅう的てきに15億おく3000万まん円えんとなった。

日本にっぽんでの一般いっぱん公開こうかいは1960年ねん4月がつ1日にちだが、これに先立さきだち同年どうねん3月30日にちにはテアトル東京とうきょうでチャリティ上映じょうえいが行おこなわれた。このとき昭和しょうわ天皇てんのう・香こう淳じゅん皇后こうごうが招まねかれ、日本にっぽん映画えいが史上しじょう初はつの天覧てんらん上映じょうえいとなった。ヘストン夫妻ふさいもこの場ばに立たち会あっている。

あらすじ

前編ぜんぺん

ジュダ・ベン・ハーを演えんじるチャールトン・ヘストン

ベツレヘムの星ほし々が輝かがやく下した、馬小屋うまごやで救世主きゅうせいしゅが誕生たんじょうしてから26年ねんの月日つきひが過すぎた。ユダヤ人じんが住すむ辺境へんきょうのイスラエルでは、政務せいむを覧らんする総督そうとくの交代こうたいが迫せまっていた。裕福ゆうふくなユダヤ貴族きぞくの若者わかもの、ジュダ・ベン・ハー（チャールトン・ヘストン）は、軍ぐん司令しれい官かんとして戻もどってきたローマ人じんの旧友きゅうゆうメッサラ（スティーヴン・ボイド）との再会さいかいを喜よろこぶ。ユダヤの民みんが希望きぼうの光ひかりとする救世主きゅうせいしゅの存在そんざいを、未開みかいの頑迷がんめいと否定ひていする一方いっぽうで恐怖きょうふをも感かんじていたメッサラは、王家おうけの流ながれを汲くみ人望じんぼうのある友人ゆうじんベン・ハーに、ローマ側がわに協力きょうりょくするよう求もとめる。しかし、同胞どうほうの苦難くなんに心しんを痛いためていた彼かれは、その誘さそいを断ことわった。

新しん総督そうとくを迎むかえた日ひ。ベン・ハーと家族かぞくが館かんの屋上おくじょうで総督そうとくの行列ぎょうれつを見物けんぶつしていると、家族かぞくが触ふれた屋根やね瓦かわらが滑すべり落おちて行列ぎょうれつの中なかへ落下らっかする。暗殺あんさつを企くわだてたと疑うたがわれた彼かれをメッサラは弁護べんごすることなく見殺みごろしにした。混乱こんらんのなか母ははのミリアム（マーサ・スコット）、妹いもうとのティルザ（キャシー・オドネル）は行方ゆくえ知しれずに。自みずからも奴隷どれいの身分みぶんに落おとされ、死しぬまでガレー船せんの鎖くさりに繋つながれ漕こぎ手しゅとなる運命うんめいに見舞みまわれる。労役ろうえき刑けいを執行しっこうするため護送ごそうされる中なかで、水みずを与あたえられず渇かわきに苦くるしめられ、井戸いどを前まえに体からだが崩くずれかけたその時とき、沿道えんどうの家いえから出でてきた一人ひとりの大工だいくが彼かれを抱いだきかかえ、桶おけより水みずを呑のませる。制止せいししようとした警備けいび兵へいは、男おとこを間近まぢかに見みると思おもわず引ひき下さがるのだった。

ローマ海軍かいぐんの総そう司令しれい官かんアリウス（ジャック・ホーキンス）は、マケドニアとの戦たたかいの前まえに、船倉ふなぐらで強つよい眼差まなざしを放はなつ奴隷どれいに目めを止とめた。それは並なみの男おとこであれば1年ねんも持もたずに落命らくめいすると言いわれながら3年間ねんかんに渡わたり信仰しんこうと復讐ふくしゅうの念ねんによりガレー船せんの苦役くえきを耐たえたベン・ハーだった。実みの息子むすこを失うしない神かみの姿すがたを見失みうしなっていたアリウスは海戦かいせんの直前ちょくぜんにベン・ハーの足あしの鎖くさりを外はずすよう命めいじる。海戦かいせんにおいてアリウスの旗艦きかんは敵艦てきかんから衝角による突撃とつげきを受うけて沈没ちんぼつしアリウスは海うみに投なげ出だされる。鎖くさりを外はずされていたベン・ハーは沈しずみつつある艦かんから救すくえる限かぎりの奴隷どれいを解放かいほうすると海うみに飛とび込こんでアリウスも救出きゅうしゅつし、さらに敗北はいぼくを恥はじて自害じがいを試こころみるアリウスを止とめる。やがてローマの艦隊かんたいに救出きゅうしゅつされたアリウスは、沈しずんだのは自分じぶんの乗艦じょうかんだけで海戦かいせんには大だい勝利しょうりしていたことを知しる。アリウスはベン・ハーに感謝かんしゃし、彼かれを新あらたな心しんの支ささえとした。

かくしてアリウスの支援しえんにより、戦車せんしゃの御者ぎょしゃとして第だい二にの人生じんせいを得えたベン・ハーは、ローマ皇帝こうていティベリウスの恩恵おんけいにより自由じゆうの身みとなり、アリウスの養子ようしとなる。その夜よる、彼かれは無償むしょうの愛あいに感謝かんしゃしながら、母ははと妹いもうとを探さがすために故郷こきょうへ戻もどる決意けついをアリウスへ伝つたえた。帰郷ききょうの途上とじょう、救世主きゅうせいしゅを探さがす博士はかせバルサザールと出会であい、偉大いだいな道みちを歩あゆんでいる人ひとの存在そんざいを知しらされる。またアラブの富豪ふごうであるイルデリム（ヒュー・グリフィス）からはメッサラの様子ようすを聞きかされた。ローマへの敵愾心てきがいしんが盛さかんなイルデリムは、戦車せんしゃ競走きょうそうで常勝じょうしょうを続つづけるメッサラを打うち負まかそうとしており、4頭とうの駿馬しゅんめを揃そろえていたが思おもうような結果けっかを得えられずにいた。馬うまの調教ちょうきょうを見みたベン・ハーは、それぞれの馬うまの性格せいかくと走はしりの特性とくせいを瞬時しゅんじに見抜みぬき配列はいれつの変更へんこうをイルデリムに助言じょげんし、すぐに期待きたいされた通とおりの成果せいかが出でたことに感激かんげきしたイルデリムは、ベン・ハーに御者ぎょしゃを依頼いらいしたのだった。

仇敵きゅうてきの名前なまえを耳みみにして身みの内うちに燃もえるものを感かんじたベン・ハーだが、エルサレムへ戻もどる。荒あれ果はてた我わが家やには家いえ宰おさむのサイモニデス（サム・ジャッフェ）とその娘むすめエスター（ハイヤ・ハラリート）が隠かくれていた。拷問ごうもんによって歩あるけなくなっても誠実せいじつなままの友ともとの再会さいかいを喜よろこぶが、ミリアムとティルザの姿すがたはそこには居いなかった。執政しっせい官かんアリウスの息子むすことしてメッサラと面会めんかいしたベン・ハーは、彼かれに母ははと妹いもうとを返かえすように命めいじる。ところが母ははと妹いもうとを地下ちか牢ろうに閉とじ込こめていたローマ側がわは、二人ふたりを解放かいほうしようとして凄惨せいさんな光景こうけいを目めにする。死病しびょうに冒おかされたミリアムとティルザは、牢屋ろうやから出だされ、死しの谷たにに追おいやられるが、その前まえに夜よるに紛まぎれて屋敷やしきに入はいってきた。偶然ぐうぜんにエスターは二に人にんと出会であい、ベン・ハーが無事ぶじに戻もどったことを伝つたえると、ミリアムから自分じぶんたちは死しんだ事ことにするように約束やくそくさせられる。

エスターは、ミリアムとティルザが既すでに死しんでいるとベン・ハーに伝つたえる。苦悩くのうを深ふかめる彼かれに、心しんの平安へいあんを求もとめ生いき直なおす道みちを歩あゆんで欲ほしいと願ねがうエスターだが、当とうのベン・ハーは彼女かのじょへの愛情あいじょうを抱いだきながらも怒いかりを抑おさえることは出来できなかった。

後編こうへん

戦車せんしゃ競走きょうそう（右みぎがベン・ハ―）

巨大きょだいな戦車せんしゃ競技きょうぎ場じょうで対決たいけつの日ひを迎むかえ、神かみへの許ゆるしを求もとめつつ復讐ふくしゅうに燃もえるベン・ハーは、大観たいかん衆しゅが見守みまもる中なかでメッサラとの闘たたかいに臨のぞむ。ベン・ハーの戦車せんしゃを自みずからの戦車せんしゃで破壊はかいし、さらにはムチで戦車せんしゃから叩たたき落おとそうとするメッサラの攻撃こうげきに耐たえるベン・ハー。ベン・ハーへの攻撃こうげきに執心しゅうしんするあまりに戦車せんしゃを接近せっきんさせすぎたメッサラは、自みずからの戦車せんしゃの車軸しゃじくをベン・ハーの戦車せんしゃの車輪しゃりんで折おられてしまい、落車したところを後続こうぞくの戦車せんしゃに轢ひき潰つぶされて瀕死ひんしの重傷じゅうしょうを負おう。メッサラのいない競走きょうそうでベン・ハーに並ならぶものはなく、独走どくそうで勝利しょうりしたベン・ハーは、ユダヤの誇ほこりを守まもった英雄えいゆうとして熱狂ねっきょうに包つつまれる。

結果けっか的てきに復讐ふくしゅうは達成たっせいされたが、ベン・ハーは余あまりに無残むざんな姿すがたに変かわった仇敵きゅうてきを前まえに言葉ことばを失うしなう。しかし、死しを目前もくぜんにしてなおもベン・ハーへの憎悪ぞうおに滾たぎるメッサラから、戦たたかいは未いまだ終おわっていないと告つげられ、母ははと妹いもうとが生いきていること、彼女かのじょたちが死病しびょうの者ものたちが隠かくれ住すむ死しの谷たににいると知しらされる。ベン・ハーは死しの谷たににやって来くるが、そこで偶然ぐうぜんに会あったエスターに諭さとされると、岩いわに隠かくれて密ひそかに母ははと妹いもうとの声こえを聞きいて涙なみだする。ベン・ハーは家族かぞくや親友しんゆうを不幸ふこうにしたローマを憎にくみ、戦車せんしゃ競技きょうぎの勝者しょうしゃとして正式せいしきに与あたえられた市民しみん権けんを放棄ほうきするとともに、恩おんある養父ようふアリウスに迷惑めいわくをかけまいと親子おやこの縁えんを切きる。

苦くるしむベン・ハーにエスターは救世主きゅうせいしゅと呼よばれるようになったイエスの話はなしをするが、彼かれは聞きく耳みみを持もたない。しかし、妹いもうとが死しにかけていることを知しると、エスターとともにすがる思おもいで母ははと妹いもうとを連つれてイエスに会あうために街まちに繰くり出だす。ところが、イエスが裁判さいばんにかけられて磔はりつけにされることを知しる。そして十字架じゅうじかを背負せおったイエスを見みて、かつて水みずを恵めぐみ自分じぶんを救すくってくれたその人ひとであったことにベン・ハーは愕然がくぜんとする。エスターら3人にんを残のこして彼かれは後ごを追おいかけ、そして倒たおれたイエスに今度こんどは自みずから水みずを飲のませたが、役人やくにんに蹴けりとばされる。やがて郊外こうがいのゴルゴタの丘おかでイエスは磔はりつけの刑けいに処しょせられた。その直後ちょくごに俄にわかかに天てんから雷雨らいうと大風おおかぜが舞まい、イエスの流ながした血ちが大地だいちを流ながれていった。

イエスの最期さいごを見届みとどけたベン・ハーの心しんから復讐ふくしゅうの炎ほのおは消きえていた。邸宅ていたくに戻もどった彼かれをエスターは微笑ほほえみながら迎むかえた。ふと上うえを見上みあげると母ははと妹いもうとが元もとの健康けんこうな姿すがたに戻もどっていた。あの雷雨らいうの中なか、ゴルゴタの丘おかに近ちかい郊外こうがいの洞穴どうけつに退避たいひした2人ふたりは、急きゅうな激痛げきつうの後のちに病やまいが癒いえていたのだった。ベン・ハーは母ははと妹いもうとを抱だきしめながら喜よろこびを分わかち合あい、神かみの奇跡きせきを知しる。

スタッフ

• 監督かんとく：ウィリアム・ワイラー
• 製作せいさく：サム・ジンバリスト
• 原作げんさく：ルー・ウォーレス『ベン・ハー』
• 脚本きゃくほん：カール・タンバーグ
• 撮影さつえい：ロバート・L・サーティース
• 音楽おんがく：ミクロス・ローザ
• 助監督じょかんとく：ガス・アゴスティ

キャスト

• ジュダ・ベン・ハー: チャールトン・ヘストン - 主人公しゅじんこう。ユダヤの有力ゆうりょく者しゃ。
• メッサラ: スティーヴン・ボイド - エルサレム駐留ちゅうりゅうローマ軍ぐん司令しれい官かん。ジュダの幼おさななじみの親友しんゆう。
• エスター: ハイヤ・ハラリート - ハー家か執事しつじの娘むすめ。
• サイモニデス: サム・ジャッフェ - ハー家か執事しつじ。エスターの父ちち。
• クイントゥス・アリウス: ジャック・ホーキンス - ローマ海軍かいぐんの総そう司令しれい官かん。
• バルサザール: フィンレイ・カリー - 東方とうほうの三さん博士はかせの1人ひとり。
• 族長ぞくちょうイルデリム: ヒュー・グリフィス - アラブの富豪ふごう。
• ポンテオ・ピラト: フランク・スリング - グラタス後任こうにん。属ぞく州しゅうユダヤの総督そうとく。ローマ海軍かいぐん総そう司令しれい官かんアリウスの友人ゆうじん。
• ミリアム: マーサ・スコット - ジュダの母はは。
• ティルザ: キャシー・オドネル - ジュダの妹いもうと。
• 皇帝こうていティベリウス: ジョージ・レルフ
• ドルーサス: テレンス・ロングドン - メッサラの部下ぶか。
• セクスタス: アンドレ・モレル - メッサラ前任ぜんにんエルサレム駐留ちゅうりゅうローマ軍ぐん司令しれい官かん。
• フレビア: マリナ・ベルティ - ローマの女性じょせい。
• ローマ軍ぐん将校しょうこう: ジュリアーノ・ジェンマ - メッサラの部下ぶか。
• イエス・キリスト：クラウド・ヒーター（英語えいご版ばん）（ノンクレジット）
• イエスの母ははマリア：ホセ・グレチ（伊い語ご版ばん）（ノンクレジット）
• マルーク：アディ・ベルベル （独語どくご版ばん）（ノンクレジット）

日本語にほんご吹替

役名やくめい	俳優はいゆう	日本語にほんご吹替
		フジテレビ版はん	日本にほんテレビ旧版きゅうばん	テレビ朝日てれびあさひ版はん	日本にほんテレビ新版しんぱん	テレビ東京てれびとうきょう版はん （追加ついか録音ろくおん版ばん）
ジュダ・ベン・ハー	チャールトン・ヘストン	納谷なや悟朗ごろう	石田いしだ太郎たろう	納谷なや悟朗ごろう	玄田げんだ哲章てっしょう	磯部いそべ勉つとむ
メッサラ	スティーヴン・ボイド	羽佐間はざま道夫みちお	佐々木ささき功いさお	羽佐間はざま道夫みちお	大塚おおつか芳忠よしただ	山路やまじ和弘かずひろ
クインタス・アリウス	ジャック・ホーキンス	島しま宇志うし夫おっと	内田うちだ稔みのる	鈴木すずき瑞穂みずほ	渡部わたなべ猛たけし	稲垣いながき隆史たかし
エスター	ハイヤ・ハラリート	鈴木すずき弘子ひろこ	吉野よしの佳子けいこ	武藤むとう礼子あやこ	松岡まつおか洋子ようこ	日野ひの由ゆかり利加りか
族長ぞくちょうイルデリム	ヒュー・グリフィス	相模さがみ太郎たろう	たてかべ和也かずや	内海うつみ賢二けんじ
ミリアム	マーサ・スコット	寺島てらしま信子のぶこ		中西なかにし妙子たえこ	谷たに育子いくこ	吉野よしの佳子けいこ
ティルザ	キャシー・オドネル	塚田つかだ恵美子えみこ		小山こやま茉美まみ	勝かち生せい真ま沙子いさご	幸田こうだ夏なつ穂みのる
ポンテオ・ピラト	フランク・スリング	小林こばやし清志きよし	家いえ弓ゆみ家正いえまさ		小林こばやし修おさむ	佐古さこ正人まさと （世古せこ陽ひ丸まる）
サイモニデス	サム・ジャッフェ	松村まつむら彦次郎ひこじろう		矢田やた稔みのる	宮内みやうち幸平こうへい	大木おおき民夫たみお
バルサザール	フィンレイ・カリー	宮川みやがわ洋一よういち	滝口たきぐち順平じゅんぺい	金内かなうち喜久夫きくお	北川きたがわ米彦よねひこ	小林こばやし勝彦かつひこ （小島こじま敏彦としひこ）
ドルーサス	テレンス・ロングドン	富山とみやま敬たかし			幹みき本雄もとお之これ	諸角もろずみ憲一けんいち
セクスタス	アンドレ・モレル			大木おおき民夫たみお	石井いしい敏郎としお	廣田ひろた行こう生せい
皇帝こうていティベリウス	ジョージ・レルフ	高島たかしま忠夫ただお		仲木なかぎ隆司たかし		内田うちだ稔みのる
フレビア	マリナ・ベルティ
ローマ軍ぐん将校しょうこう	ジュリアーノ・ジェンマ
イエス・キリスト	クロード・ヒーター
ナレーション	フィンレイ・カリー	小林こばやし清志きよし	滝口たきぐち順平じゅんぺい	矢島やじま正明まさあき	小林こばやし修おさむ
配役はいやく不明ふめい	-	北村きたむら弘一こういち	大久保おおくぼ正信まさのぶ 瀬能せのう礼子あやこ 須藤すとう健けん 村松むらまつ康雄やすお 島本しまもと須美すみ 平松ひらまつ尚三しょうぞう 松岡まつおか文雄ふみお 仲木なかぎ隆司たかし 徳丸とくまる完かん 藤本ふじもと譲ゆずる 塩沢しおざわ兼人かねと 宮崎みやざき恵子けいこ	寺田てらだ誠まこと 飯塚いいづか昭三しょうぞう 村松むらまつ康雄やすお 石井いしい敏郎としお 北村きたむら弘一こういち 増岡ますおか弘ひろし 山田やまだ礼子あやこ 上田うえだ敏也としや 幹みき本雄もとお之これ	石森いしもり達いたる幸こう 梶かじ哲也てつや 沢木さわき郁也いくや 斉藤さいとう茂しげる 大山おおやま高男たかお 山口やまぐち健けん 広瀬ひろせ正ただし志こころざし 鈴木すずきれい子こ	斎藤さいとう志郎しろう 水野みずの龍司りゅうじ 大滝おおたき寛ひろし 清水しみず敏孝としたか すずき紀子のりこ 安井やすい邦彦くにひこ 楠くすのき見み尚己なおみ
日本語にほんご版ばん制作せいさくスタッフ
演出えんしゅつ	-	春日かすが正ただし伸しん	壺井つぼい正せい	山田やまだ悦司えつし	左近さこん允まこと洋よう	佐藤さとう敏夫としお
翻訳ほんやく	岡おか枝えだ慎二しんじ（字幕じまく翻訳ほんやく）	飯嶋いいじま永えい昭あきら	大野おおの隆一りゅういち	進藤しんどう光ひかり太ふとし	額田ぬかたやえ子こ	たかしまちせこ
調整ちょうせい	-		栗林くりばやし秀年ひでとし	山田やまだ太平たへい	飯塚いいづか秀保ひでやす	山田やまだ太平たへい
効果こうか	-		P.A.G	東上とうじょう別べつ符ふ精せい P.A.G	スリーサウンド	リレーション
プロデューサー	-				奥田おくだ誠治せいじ	（久保くぼ一郎いちろう）
制作せいさく担当たんとう	-			中島なかじま孝三こうぞう	吉田よしだ啓介けいすけ
制作せいさく	-		グロービジョン	日米にちべい通信つうしん社しゃ	グロービジョン	ムービー・テレビジョン
解説かいせつ	-	高島たかしま忠夫ただお	水野みずの晴はる郎ろう	淀川よどがわ長治ながはる	水野みずの晴はる郎ろう	木村きむら奈保子なほこ
初回しょかい放送ほうそう	-	1974年ねん4月がつ5日にち・12日にち 21:00-22:55 『ゴールデン洋画ようが劇場げきじょう』 （約やく190分ふん）	1979年ねん4月がつ25日にち・5月2日にち 『水曜すいようロードショー』	1981年ねん5月がつ10日とおか・17日にち 『日曜にちよう洋画ようが劇場げきじょう』	1990年ねん6月15日にち・22日にち 『金曜きんようロードショー』 （約やく178分ふん）	2000年ねん3月30日にち・4月がつ6日にち 21:02-22:54 『木曜もくよう洋画ようが劇場げきじょう』 （約やく189分ふん） 追加ついか録音ろくおん版ばん 2013年ねん4月がつ5日にち 『シネマクラッシュ 金曜きんよう名画めいが座ざ』

※2017年ねん1月がつ25日にち発売はつばいの「吹替の力ちから」シリーズ『ベン・ハー 日本語にほんご吹替音声おんせい追加ついか収録しゅうろく版ばんブルーレイ』にはフジテレビ版ばん、テレビ東京てれびとうきょう追加ついか録音ろくおん版ばんの2種しゅの吹替を収録しゅうろく。

• チャールトン・ヘストンの公認こうにんの専属せんぞく声優せいゆうである納谷なや悟朗ごろうは、ラジオ番組ばんぐみ『癒いやされBar若本わかもとシーズンZwei』に出演しゅつえん時じ、吹ふき替かえのキャリアにおいてベン・ハーを思おもい入いれの深ふかい作品さくひんの一ひとつとして挙あげている。番組ばんぐみのパーソナリティーである若本わかもと規夫のりおも当時とうじ、「傭兵ようへい1」としてほんの一瞬いっしゅん出演しゅつえんしていたと語かたっており（フジテレビ版ばんなのかテレビ朝日てれびあさひ版ばんなのかは不明ふめい）、若本わかもとも納谷なやも揃そろって「ベン・ハーを今いまの声優せいゆうで吹ふき替かえるにしても最近さいきんの声優せいゆうではアニメチックになる可能かのう性せいが高たかく、自分じぶんたちの世代せだいの役者やくしゃじゃないとベン・ハーの吹ふき替かえは出来できない」と語かたっている。
• 納谷なや悟朗ごろうと羽佐間はざま道夫みちおが共ともに務つとめているフジテレビ版ばんとテレビ朝日てれびあさひ版ばんではカットされている箇所かしょが異ことなっている。フジテレビ版ばんには後半こうはんのベン・ハーが死しの谷たにで母ははと妹いもうとを探さがすシーンやピラトにアリウスからの指輪ゆびわを返かえすシーン、ユダヤ人じんへの差別さべつ的てきな発言はつげんが多おおい台詞ぜりふはカットされているが、テレビ朝日てれびあさひ版ばんには存在そんざいする。
• 日本にほんテレビ旧版きゅうばんは、企画きかく段階だんかいで「ヘストンの声こえには納谷なや悟朗ごろう以外いがいの役者やくしゃを起用きようするように」という要請ようせいが出でていたため、演出えんしゅつの壺井つぼい正せいと当時とうじの番組ばんぐみプロデューサーが相談そうだんした結果けっか、石田いしだ太郎たろうをヘストンの吹替に起用きようする事こととなった。石田いしだはこのキャスティングを不思議ふしぎに思おもっており、後日ごじつ、壺井つぼいと再会さいかいした際さいに「どうしてあの時とき、自分じぶんを『ベン・ハー』で起用きようしたんだ？」と話はなしたという。
• テレビ東京てれびとうきょう版ばんは2013年ねん4月がつ5日にちにBSジャパンの「シネマクラッシュ 金曜きんよう名画めいが座ざ」でノーカット放映ほうえいされた際さい、初回しょかい放送ほうそう時じにカットされた箇所かしょが同どう一いち声優せいゆうで追加ついか録音ろくおんされた。その際さい、ピラト役やくの佐古さこ正人まさととバルサザー役やくの小林こばやし勝彦かつひこは既すでに他界たかいしていたため、この2人ふたりの追加ついか録音ろくおん部分ぶぶんはそれぞれ世古せこ陽ひ丸まると小島こじま敏彦としひこが担当たんとうした。この追加ついか録音ろくおん版ばんはWOWOWでは2014年ねん2月がつ2日にち、BS-TBSでは2015年ねん6月がつ13・14日にちの2夜や連続れんぞくで「完全かんぜん版ばん」と銘打めいうって放送ほうそうされた。

作品さくひんの評価ひょうか

映画えいが批評ひひょう家かによるレビュー

Rotten Tomatoesによれば、批評ひひょう家かの一致いっちした見解けんかいは「むらはあるが、叙事詩じょじし的てきスケールと壮大そうだいなスペクタクルという点てんでは、『ベン・ハー』は今いまでもハリウッドの純粋じゅんすいなエンターテインメントの最高さいこう傑作けっさくに数かぞえられる」であり、51件けんの評論ひょうろんのうち高こう評価ひょうかは86%にあたる44件けんで、平均へいきん点てんは10点てん満点まんてん中ちゅう8.3点てんとなっている。 Metacriticによれば、9件けんの評論ひょうろんの全すべてが高こう評価ひょうかで、平均へいきん点てんは100点てん満点まんてん中ちゅう90点てんとなっている。

受賞じゅしょう歴れき

賞しょう	部門ぶもん	対象たいしょう	結果けっか
第だい32回かいアカデミー賞しょう	作品さくひん賞しょう	サム・ジンバリスト	受賞じゅしょう
	監督かんとく賞しょう	ウィリアム・ワイラー
	主演しゅえん男優だんゆう賞しょう	チャールトン・ヘストン
	助演じょえん男優だんゆう賞しょう	ヒュー・グリフィス
	脚色きゃくしょく賞しょう	カール・タンバーグ	ノミネート
	美術びじゅつ賞しょう	ウィリアム・A・ホーニング エドワード・C・カーファーニョ	受賞じゅしょう
	撮影さつえい賞しょう	ロバート・L・サーティース
	衣装いしょうデザイン賞しょう	エリザベス・ハフェンデン
	編集へんしゅう賞しょう	ジョン・D・ダニング ラルフ・E・ウィンタース
	劇映画げきえいが音楽おんがく賞しょう	ミクロス・ローザ
	音響おんきょう賞しょう	フランクリン・E・ミルトン
	視覚しかく効果こうか賞しょう	A・アーノルド・ギレスビー ロバート・マクドナルド マイロ・ローリー
第だい17回かいゴールデングローブ賞しょう	作品さくひん賞しょう（ドラマ部門ぶもん）		受賞じゅしょう
	主演しゅえん男優だんゆう賞しょう（ドラマ部門ぶもん）	チャールトン・ヘストン	ノミネート
	助演じょえん男優だんゆう賞しょう	スティーヴン・ボイド	受賞じゅしょう
	監督かんとく賞しょう	ウィリアム・ワイラー
	特別とくべつ賞しょう	アンドリュー・マートン （レースシーンの演出えんしゅつに対たいして）

逸話いつわ

『アダムの創造そうぞう』

• タイトルでミケランジェロのフレスコ画が『アダムの創造そうぞう』が効果こうか的てきに使用しようされている。
• ベン・ハー役やくはポール・ニューマン、バート・ランカスター、ロック・ハドソンなどにオファーされたが、諸しょ事情じじょうからヘストンに役やくが回まわってきた。ニューマンは「スクリーンに堪こたえうる下半身かはんしんじゃない」という理由りゆうで出演しゅつえんを断ことわった。
• 撮影さつえいに使つかわれたのは『愛情あいじょうの花はな咲さく樹き』と同おなじ70mm映画えいが用ようカメラ「MGMカメラ65」。これに左右さゆう幅はばを4/5に圧縮あっしゅくするパナビジョン社しゃ製せいアナモフィックレンズを取とり付つけアスペクト比ひ 1:2.76を得えている。同どう方式ほうしきは数すう年ねん後ごパナビジョン社しゃがあらためて「ウルトラ・パナビジョン70」として採用さいようした。なお撮影さつえいの多おおくはイタリアのローマにある大だい規模きぼ映画えいがスタジオである「チネチッタ」で行おこなわれた。撮影さつえいでは戦車せんしゃがカメラに突つっ込こみ大破たいはする事故じこもあった。またカエサルに対たいしてのローマ式しき敬礼けいれい（後世こうせい、ナチス式しき敬礼けいれいとして利用りよう）が描えがかれた。
• テレビ放映ほうえいを前提ぜんていに画面がめん両端りょうたんがスタンダードサイズにトリミングされていた80年代ねんだい以前いぜんは問題もんだいにならなかったが、90年代ねんだいに入はいりソフト化か（主しゅとしてレーザーディスク）がノートリミングで行おこなわれるようになると画面がめん端はしが褐色かっしょくに変色へんしょくする状態じょうたいが顕在けんざい化かする事ことになった。フィルムの損傷そんしょうや劣化れっかは公開こうかい50年ねんを記念きねんした2009年ねんのブルーレイ化かの際さいにデジタル修復しゅうふく（4K解像度かいぞうど）で改善かいぜんされている。
• オリジナル・サウンドトラック盤ばんは、本編ほんぺんの音源おんげんと異ことなるカルロ・サヴィーナ指揮しきによるローマ交響こうきょう楽団がくだんの演奏えんそうが長年ながねん公式こうしき盤ばんとされ、作曲さっきょく者しゃのミクロス・ローザも数すう回かい再さい録音ろくおんを行おこなったが、1996年ねんにローザ自身じしんの指揮しきによる本編ほんぺんの音楽おんがくと未み採用さいよう音源おんげんが収録しゅうろくされた2枚まい組ぐみCDセットが、当時とうじMGM作品さくひんの配給はいきゅうを行おこなっていたTurnerから発売はつばいされた。同どう音源おんげんから選抜せんばつされたCD1枚まいの日本語にほんご版ばんも1999年ねんに発売はつばいされている。
• 本ほん作さくの二に輪りん戦車せんしゃの疾走しっそうするレースシーンの演出えんしゅつは第だい二に班はん監督かんとくのアンドリュー・マートンと同おなじく第だい二に班はん監督かんとくで、ウェスタンの名作めいさく『駅えき馬車ばしゃ』のスタントで名なを馳はせた元もとスタントマンのヤキマ・カヌートが担当たんとう、ワイラーは総合そうごう監督かんとくの立場たちばで、受賞じゅしょうの際さいのスピーチも「オスカーが増ふえてうれしい」という短みじかいものだった。

脚本きゃくほんのクレジット問題もんだい

脚本きゃくほんのクレジットは映画えいがではカール・タンバーグ1人ひとりになっているが、実じつは彼かれとクリストファー・フライ、ゴア・ヴィダル、マクスウェル・アンダーソン、S・N・バーマンの5人にんで執筆しっぴつしたものである。ヴィダルはMGMが契約けいやくを2年ねん残のこして彼かれを自由じゆうにするという条件じょうけんで、フライと共ともに脚本きゃくほんを再さい執筆しっぴつすることに合意ごういしたのだが、プロデューサーのサム・ジンバリストが死去しきょしたことで、クレジットの問題もんだいが複雑ふくざつ化かしてしまう。そこで全米ぜんべい脚本きゃくほん家か組合くみあいは『ベン・ハー』の脚本きゃくほんのクレジットをタンバーグのみとし、ヴィダルとフライの両りょう名なをクレジットしないことで問題もんだいを解決かいけつした。これについて、『ベン・ハー』の主演しゅえん俳優はいゆうチャールトン・ヘストンは、ヴィダルが執筆しっぴつしたと主張しゅちょうする（注意深ちゅういぶかく慎重しんちょうに隠かくされた）同性愛どうせいあいの場面ばめんに満足まんぞくせず、ヴィダルが脚本きゃくほんに大おおきく関与かんよしたことを否定ひていした。しかし、『映画えいが秘宝ひほう』が2011年ねんにヴィダルに行いったインタビューによれば、ヴィダルは脚本きゃくほんを盗ぬすまれてコピーされ、ノンクレジットにされたため、裁判さいばん沙汰ざたに持もち込こんだと主張しゅちょうしている

脚注きゃくちゅう

関連かんれん項目こうもく

• ベン・ハー (1925年ねんの映画えいが)
• ベン・ハー (2016年ねんの映画えいが)
• キリストを描えがいた映画えいが
• スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナスのポッドレースシーンは本ほん作品さくひんのオマージュと言いわれている。競技きょうぎ場じょうの形状けいじょうやフラッグの先導せんどう、レース展開てんかいとアクション、ゴール後ごのウィニングランなど。
• 内藤ないとう國雄くにお - 将棋しょうぎ棋士きし。この映画えいがをモチーフとした111手詰てづめの詰将棋つめしょうぎを作成さくせいしている。構想こうそうは2週間しゅうかんですんだものの完成かんせいまでに40年ねんを要ようしており、その手順てじゅんの過程かていにおいて玉たまが勇壮ゆうそうに駆かけ回まわる戦車せんしゃのごとく盤上ばんじょうを走はしりまわす様子ようすが描えがかれている。
• セルロイド・クローゼット
• We Didn't Start The Fire - 歌詞かし中ちゅうにこの映画えいがのタイトルが使つかわれている。
• 三さん時じ間あいだ四よん十じゅう二に分ふん - 夏木なつきマリのアルバム『パロール』収録しゅうろく曲きょく。歌詞かし中ちゅうに本ほん作さくのタイトルが登場とうじょうする。この曲きょくのタイトル自体じたいも本ほん作さくのことを指さしている。

外部がいぶリンク

• ベン・ハー - allcinema
• ベン・ハー - KINENOTE
• Ben-Hur - オールムービー（英語えいご）
• Ben-Hur - IMDb（英語えいご）