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ユージニア - Wikipedia

ユージニア』 (Eugenia) は、恩田おんだりくによる日本にっぽん推理すいり小説しょうせつだい59かい2006ねん日本にっぽん推理すいり作家さっか協会きょうかいしょう長編ちょうへんおよ連作れんさくたん編集へんしゅう部門ぶもん受賞じゅしょうさくだい133かい直木なおき三十五さんじゅうごしょう候補こうほ

ユージニア
Eugenia
著者ちょしゃ 恩田おんだりく
発行はっこう 2005ねん2がつ2にち
発行はっこうもと 角川書店かどかわしょてん
ジャンル ミステリー
くに 日本の旗 日本にっぽん
言語げんご 日本語にほんご
形態けいたい うえ製本せいほん
ページすう 444
公式こうしきサイト 特集とくしゅうサイト
コード ISBN 978-4-04-873573-5
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KADOKAWAミステリ2002ねん8がつごうから2003ねん5がつごうおよび、『ほん旅人たびびと』2003ねん7がつごうから2004ねん9がつごう掲載けいさいされ、2005ねん単行本たんこうぼん2008ねん文庫ぶんこされた。単行本たんこうぼん文庫本ぶんこぼんどもに、カバーデザインはブックデザイナー祖父江そふえまこと担当たんとうした。

北陸ほくりくK[ちゅう 1]名士めいし青澤あおさわおそった大量たいりょう毒殺どくさつ事件じけん乾杯かんぱい音頭おんど直後ちょくごみながもがきくるしみはじめた。家族かぞく親族しんぞく相伴しょうばんあずかった業者ぎょうしゃあそびにていた近所きんじょ住人じゅうにんどもたちもわせて、17めい死亡しぼうした。現場げんばには、ユージニアという意味いみ不明ふめい言葉ことばてくるのようないちつう手紙てがみのこされていた。

事件じけん混迷こんめいきわめ、捜査そうさ遅々ちちとしてすすまなかった。しかし、事件じけんからやく3カ月かげつ経過けいかした10がつわりのころ一人ひとりおとこ自殺じさつした。不眠ふみん妄想もうそうさいなまれ、精神せいしんへの通院つういんれきもあったこのおとこが、今回こんかい事件じけんをやったのは自分じぶんだ、と遺書いしょのこしていたのだ。不明ふめいてんもあったものの、事件じけん一応いちおう決着けっちゃくた。

事件じけんからすうじゅうねん見落みおとされていた事件じけんの「真実しんじつ」を人々ひとびとかたす。

登場とうじょう人物じんぶつ

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雑賀さいか 満喜子まきこ(さいが まきこ)
事件じけん当時とうじ小学しょうがく5年生ねんせい大学生だいがくせいときに、この事件じけん題材だいざい卒論そつろんき、小説しょうせつわすれられた祝祭しゅくさい』として出版しゅっぱんされ、ベストセラーとなった。現在げんざい主婦しゅふとしておっとむすめ平凡へいぼん生活せいかつおくっている。
あおさわ 緋紗子ひさこ(あおさわ ひさこ)
事件じけん当時とうじ中学ちゅうがく1年生ねんせい青澤あおさわ長女ちょうじょ当時とうじ家人かじんなかでは唯一ゆいいつのこり。自家じか中毒ちゅうどくしょうわずらっていた。小学校しょうがっこう入学にゅうがくまえブランコからの転落てんらく事故じこ原因げんいん盲目もうもくに。大学院だいがくいん出会であったドイツじん結婚けっこんした。
自殺じさつしたおとこ
煙草たばこうらのアパートにんでいた。端正たんせい顔立かおだちで、礼儀れいぎただしいが、仕事しごともせずぶらぶらしたり、いえきこもっているので、大人おとなからは気味悪きみわるがられているが、不思議ふしぎどもたちにはいだかれることがおおかった。蕎麦そばのショーウィンドウにかざってあるふるびたじくをじっとながめている。みっ白毫びゃくごう)をもとめていた。
満喜子まきこ後輩こうはい
事件じけん当時とうじ小学生しょうがくせい大学だいがく時代じだい満喜子まきこ事件じけんのききと調査ちょうさをするのを手伝てつだった。
雑賀さいか 誠一せいいち(さいが せいいち)
満喜子まきこうえあに事件じけん当時とうじ中学ちゅうがく3年生ねんせい潔癖けっぺきしょうのきらいがある。
雑賀さいか 順二じゅんじ(さいが じゅんじ)
満喜子まきこしたあに誠一せいいちとは年子としごで、事件じけん当時とうじ中学ちゅうがく2年生ねんせい。じっとしていられない性格せいかくだった。20だい自殺じさつする。
青澤あおさわ家政かせい
どくりのさけんだが、少量しょうりょうだったため奇跡きせきてきいのちたすかったものの、ながあいだ後遺症こういしょうくるしんだ。犯人はんにんではないか、とあらぬうたがいを世間せけんにかけられた。
家政かせいむすめ
事件じけん当時とうじは、難産なんざんすえ次男じなん出産しゅっさん産後さんご肥立ひだちがわる入院にゅういんしていた。苦悩くのうする母親ははおや懸命けんめいささえた。
事件じけん担当たんとう刑事けいじ
県警けんけい刑事けいじづる得意とくいで、れんづるもこなす。った瞬間しゅんかんに、緋紗子ひさこ犯人はんにんだと確信かくしんし、いまでもそのおもいはえていないという。
文房具ぶんぼうぐ若旦那わかだんな
蕎麦そばのショーウィンドウにかざってあるふるびたじくつめるおとこのことがになりはじめ、そのなんかける。事件じけん当日とうじつ救急きゅうきゅうしゃやパトカーのサイレンがひびなか満足まんぞくげな表情ひょうじょうじくながめるかれた。
煙草たばこ次男じなん
事件じけん当時とうじ小学生しょうがくせい自殺じさつし、犯人はんにん断定だんていされたおとこラジオかた勉強べんきょうおそわっていた。にいさん、としたっていた。事件じけん発生はっせいすう週間しゅうかんまえあたりはかれ様子ようすがおかしかったため、とおざかっていた。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 作品さくひんちゅうでは「K」としかしるされていないが、文庫本ぶんこぼん巻末かんまつの「ユージニアノート II 作家さっか」に「舞台ぶたいとなった金沢かなざわ」と記載きさいされている[1]

出典しゅってん

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  1. ^ 『ユージニア』KADOKAWA角川かどかわ文庫ぶんこ〉、2008ねん、415ぺーじISBN 9784043710027 

関連かんれん項目こうもく

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  • 百日紅さるすべり - 作中さくちゅうでは、「しろ百日紅さるすべりはな」がキーワードとなる。
  • 帝銀ていぎん事件じけん - んだ手口てぐちから「だい帝銀ていぎん事件じけん」としょうされた。

外部がいぶリンク

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