外観 がいかん デザインは「おだやかで、上品 じょうひん な中 なか にやさしさを持 も ち、長 なが くお客様 きゃくさま に親 した しまれること」をデザインコンセプト にした[ 3] 。車体 しゃたい はアルミニウム合金 ごうきん 製 せい で、01系 けい 以来 いらい となる大形 おおがた 押出 おしだし 形 がた 材 ざい を組 く み合 あ わせた工法 こうほう で製作 せいさく されている[ 1] 。外観 がいかん には千代田 ちよだ 線 せん のラインカラー である「グリーン」に、白 しろ とパープルの細 ほそ いラインを組 く み合 あ わせ、「おだやかで落 お ちついた感 かん じ」をイメージさせた[ 3] 。
前面 ぜんめん は約 やく 14度 ど の後退 こうたい 角 かく を付 つ け、全体 ぜんたい 的 てき に丸 まる みを帯 お びた形状 けいじょう とし、フロントガラスは側面 そくめん にまで周 まわ りこませた曲面 きょくめん ガラスとした[ 3] 。車両 しゃりょう 側面 そくめん では屋根 やね を高 たか くし、いわゆる張 は り上 あ げ屋根 やね タイプとした[ 3] 。先頭 せんとう 車 しゃ 前面 ぜんめん 下部 かぶ には排 はい 障 さわ 器 うつわ (スカート)を装着 そうちゃく する[ 3] 。また、地下鉄 ちかてつ 線 せん 内 ない におけるプラグドア 式 しき 非常口 ひじょうぐち と非常 ひじょう 階段 かいだん が設 もう けられている。
全長 ぜんちょう を20m程度 ていど に収 おさ めて、さらに運転 うんてん 室 しつ を従来 じゅうらい 車 しゃ よりも広 ひろ く確保 かくほ するために、車内 しゃない の座席 ざせき 定員 ていいん 配置 はいち を6000系 けい の「3・7・7・7・3」ではなく「4・6・7・6・4」とした[ 3] 。そのため、先頭 せんとう 車 しゃ では4人 にん がけ座席 ざせき に相当 そうとう する部分 ぶぶん が運転 うんてん 室 しつ のスペースとなり、先頭 せんとう 車 しゃ では全長 ぜんちょう は20m より7cm だけ長 なが くなった[ 3] 。後年 こうねん に車両 しゃりょう 間 あいだ 転落 てんらく 防止 ぼうし 幌 ほろ が設置 せっち された。
丸 まる みを帯 お びた先頭 せんとう 形状 けいじょう
LED式 しき 種別 しゅべつ 行先 いきさき 案内 あんない 板 ばん
前面 ぜんめん と側面 そくめん の行先 ゆくさき 表示 ひょうじ 器 き はLED式 しき である。さらに小田急 おだきゅう 線 せん 内 ない における優等 ゆうとう 列車 れっしゃ での使用 しよう のために通過 つうか 標識 ひょうしき 灯 とう を設置 せっち していたが、1998年 ねん (平成 へいせい 10年 ねん )4月 がつ に同線 どうせん での使用 しよう が停止 ていし された。
冷房 れいぼう 装置 そうち は集中 しゅうちゅう 式 しき とし、外観 がいかん では端 はし 部 ぶ にFRP 製 せい のカバーを取 と り付 つ け、丸 まる みを帯 お びた形状 けいじょう とした。装置 そうち は日立製作所 ひたちせいさくしょ 製 せい の外気 がいき 導入 どうにゅう 形 がた インバータ制御 せいぎょ 方式 ほうしき (FTUR300-206形 かたち )で、能力 のうりょく は48.84 kW (42,000 kcal/h) である[ 3] 。インバータ制御 せいぎょ 方式 ほうしき とすることで、きめ細 こま かな温度 おんど 制御 せいぎょ や省 しょう エネルギー効果 こうか を高 たか めている[ 1] [ 注 ちゅう 1] 。空調 くうちょう 運転 うんてん モードは「冷房 れいぼう 」・「暖房 だんぼう 」・「除 じょ 湿 しめ 」・「全 ぜん 自動 じどう 」・「送風 そうふう 」があり、全 ぜん 自動 じどう では内蔵 ないぞう のカレンダー 機能 きのう や車内 しゃない 外 がい の気温 きおん に応 おう じて、冷房 れいぼう ・暖房 だんぼう ・除 じょ 湿 しめ から自動 じどう 選択 せんたく されるものである[ 1] 。車内 しゃない の冷房 れいぼう 風 ふう 道 どう はラインフローファン方式 ほうしき を採用 さいよう し、補助 ほじょ 送風 そうふう 機 き (ラインデリア)は先頭 せんとう 車 しゃ に9台 だい 、中間 なかま 車 しゃ に10台 だい を設置 せっち している。
内装 ないそう は千代田 ちよだ 線 せん 沿線 えんせん の日暮里 にっぽり ・千代田 ちよだ ・赤坂 あかさか ・神宮前 じんぐうまえ といった歴史 れきし ある格式 かくしき 高 たか い街 まち のイメージから日本 にっぽん 庭園 ていえん をイメージさせる和風 わふう のデザインとした[ 3] 。デザインコンセプトは07系 けい では「上品 じょうひん で活気 かっき あふれる雰囲気 ふんいき 」を目指 めざ したが、本 ほん 系列 けいれつ では「おだやかで落 お ち着 つ いた雰囲気 ふんいき 」をめざした[ 3] 。
化粧 けしょう 板 ばん は和紙 わし をイメージした香 こう 色 しょく [ 6] のものとし、落 お ち着 つ いた雰囲気 ふんいき を目指 めざ した(「香 こう 遊 ゆう 」[ 6] 柄 え )。床 ゆか 敷物 しきもの は日本 にっぽん 庭園 ていえん の「そよ風 かぜ に鳴 な る松 まつ の葉音 はおと 」イメージした「松籟 しょうらい (しょうらい)」柄 え [ 6] と称 しょう するもので、外側 そとがわ を浅 あさ 紫色 むらさきいろ の砂 すな 目 め 模様 もよう 、中央 ちゅうおう 部 ぶ は「松葉 まつば 」を浅 あさ 紫色 むらさきいろ と利休鼠 りきゅうねずみ 色 しょく で表現 ひょうげん した[ 3] [ 6] 。
車両 しゃりょう の屋根 やね 曲線 きょくせん の改良 かいりょう や空調 くうちょう ダクトの扁平 へんぺい 化 か など工夫 くふう をすることで、天井 てんじょう 高 たか さ 2,230 mm とし、従来 じゅうらい 車両 しゃりょう よりも 88 mm 高 たか くした[ 1] [ 7] 。さらに袖 そで 仕切 じきり の握 にぎ り棒 ぼう は車外 しゃがい に向 む かって広 ひろ がるようにし、圧迫 あっぱく 感 かん を減 へ らすようにした[ 1] 。
座席 ざせき 表地 おもてじ は山 やま 藍色 あいいろ (エメラルド色 しょく 系 けい )[ 6] を基調 きちょう に、細 こま かな砂 すな 目 め 模様 もよう の入 はい ったもので、「風流 ふうりゅう 樹 じゅ (かぜりゅうじゅ)」柄 え と称 しょう する[ 6] 。1人 ひとり 分 ぶん の着座 ちゃくざ 幅 はば を従来 じゅうらい の 430mmから450mmに拡大 かくだい し、バケットシート を採用 さいよう した[ 8] 。袖 そで 仕切 じきり 部 ぶ の仕切 じきり パイプ(サイドバー)には腰掛 こしかけ と同 おな じモケットを貼 は り付 づ けしている[ 8] 。2012年 ねん には座席 ざせき 間 あいだ のスタンションポール が増設 ぞうせつ された。網棚 あみだな はステンレス 線 せん を格子 こうし 状 じょう に溶接 ようせつ したものを使用 しよう している。
座席 ざせき 配置 はいち の関係 かんけい で扉 とびら 間隔 かんかく が異 こと なり、側 がわ 窓 まど もすべて大 おお きさが異 こと なる[ 8] 。ガラスはピラーによる分割 ぶんかつ はなく見通 みとお しのよい1枚 まい 窓 まど とされ、6人 にん 掛 かけ 座席 ざせき 部 ぶ の窓 まど のみが開閉 かいへい する(それ以外 いがい は固定 こてい 窓 まど )[ 8] 。カーテンも幅 はば の広 ひろ いものとなるが、座席 ざせき 端 はし でも操作 そうさ しやすいようフリーストップ式 しき を採用 さいよう している[ 8] 。なお、優先 ゆうせん 席 せき 部 ぶ は青色 あおいろ の座席 ざせき であり、この付近 ふきん のつり革 かわ はオレンジ色 しょく のものに交換 こうかん されているが、一般 いっぱん 席 せき 部 ぶ のつり革 かわ は白色 はくしょく のままである。
車内 しゃない の写真 しゃしん
車内 しゃない
普通 ふつう 席 せき (6人 にん がけ)
優先 ゆうせん 席 せき (4人 にん がけ)
車椅子 くるまいす スペースおよび優先 ゆうせん 席 せき (2人 ふたり がけ)
LED式 しき 車内 しゃない 案内 あんない 表示 ひょうじ 器 き
ステンレス線 せん を組 く んだ網棚 あみだな (07系 けい の同 どう 一品 いっぴん )
本 ほん 系列 けいれつ では千代田 ちよだ 線 せん を走行 そうこう する車両 しゃりょう では初 はじ めて車椅子 くるまいす スペース を設置 せっち し、車椅子 くるまいす での乗降 じょうこう を考慮 こうりょ して車両 しゃりょう 床 ゆか 面 めん は6000系 けい の 1,200 mm よりも 50 mm 低 ひく い 1,150mm とし、さらに連結 れんけつ 面 めん 通路 つうろ 幅 はば は 900mm に拡大 かくだい した[ 7] [ 8] 。この車椅子 くるまいす スペースは編成 へんせい 中 ちゅう の2号車 ごうしゃ と9号車 ごうしゃ に設置 せっち され、このスペースには安全 あんぜん 手 て すり、乗務 じょうむ 員 いん と通話 つうわ 可能 かのう な非常 ひじょう 通報 つうほう 装置 そうち が用意 ようい されている[ 8] 。
客 きゃく 用 よう ドアの窓 まど ガラスは複 ふく 層 そう ガラス を採用 さいよう し、各車 かくしゃ 端 はし 部 ぶ にある連結 れんけつ 間 あいだ 貫通 かんつう 扉 とびら はガラスが下 しも 方向 ほうこう に拡大 かくだい されたものとなった他 ほか 、妻 つま 面 めん 窓 まど は廃止 はいし された[ 7] 。
2007年 ねん (平成 へいせい 19年 ねん )頃 ごろ には当時 とうじ 新 しん 製 せい が進 すす んでいた有楽町 ゆうらくちょう 線 せん ・副 ふく 都心 としん 線 せん 向 む けの10000系 けい と同 おな じく号車 ごうしゃ 札 さつ や非 ひ 常用 じょうよう コック 、非常 ひじょう 通報 つうほう 器 き 、消火 しょうか 器 き 札 さつ などの表記 ひょうき 類 るい を蓄光 性 せい のシールに変更 へんこう を実施 じっし した。
LED 式 しき 車内 しゃない 案内 あんない 表示 ひょうじ 器 き (16×16ドットで1文字 もじ を表示 ひょうじ 、11枚 まい ある。16×176ドットで構成 こうせい )を各 かく 客 きゃく 用 よう ドア上部 じょうぶ に装備 そうび し、次 つぎ 駅 えき および乗 の り換 か え案内 あんない などの表示 ひょうじ が可能 かのう になった。表示 ひょうじ 器 き は端 はし が丸 まる みを帯 お びた形状 けいじょう であり、ドアチャイム も鳴動 めいどう する。この他 ほか に自動 じどう 放送 ほうそう 装置 そうち を搭載 とうさい しており、6000系 けい と同様 どうよう に千代田 ちよだ 線 せん と小田急 おだきゅう 線 せん 内 ない で使用 しよう されている。車外 しゃがい 案内 あんない 用 よう には車外 しゃがい スピーカー が設置 せっち されており、車掌 しゃしょう による車外 しゃがい 放送 ほうそう や押 お しボタン操作 そうさ による「ドアが閉 し まります。手荷物 てにもつ をお引 ひ き下 くだ さい」のアナウンスが2回 かい 流 なが れる乗降 じょうこう 促進 そくしん 放送 ほうそう が操作 そうさ できる。
運転 うんてん 台 だい
乗務 じょうむ 員 いん の操作性 そうさせいわる 、居住 きょじゅう 性 せい の向上 こうじょう と前方 ぜんぽう 視野 しや の拡大 かくだい 、客室 きゃくしつ からの眺望 ちょうぼう を配慮 はいりょ した機器 きき 形状 けいじょう 、色彩 しきさい とした。機器 きき 配置 はいち の関係 かんけい から、奥行 おくゆ きは広 ひろ く線路 せんろ 方向 ほうこう に約 やく 1,900mm 確保 かくほ されている。室内 しつない はアイボリー色 しょく の配色 はいしょく 、運転 うんてん 台 だい 計器 けいき 盤 ばん はダークグレーの配色 はいしょく である。
運転 うんてん 台 だい は6000系 けい と同様 どうよう にマスコンハンドル とブレーキハンドルが個別 こべつ に配置 はいち されているが、ブレーキハンドルは固定 こてい 式 しき である。速度 そくど 計 けい は 120 km/h 表示 ひょうじ で、新 しん CS-ATCに対応 たいおう した白地 しろじ で2針 はり 式 しき のものである。運転 うんてん 台 だい の右側 みぎがわ には車両 しゃりょう 情報 じょうほう 管理 かんり 装置 そうち (TIS) のモニター画面 がめん があり、乗 の り入 い れ先 さき の機器 きき などが多 おお い乗務 じょうむ 員 いん 室 しつ 機器 きき を出来 でき るだけ集約 しゅうやく してユニット化 か し、凹凸 おうとつ を減 へ らした。
運転 うんてん 室 しつ と客室 きゃくしつ の仕切 じきり 部 ぶ には日比谷線 ひびやせん 用 よう の03系 けい と同様 どうよう に運転 うんてん 台 だい 背後 はいご に大 だい 窓 まど が1枚 まい 、客室 きゃくしつ から見 み て右側 みぎがわ に窓 まど 入 い りの仕切 じきり 扉 とびら がある。遮光 しゃこう 幕 まく は背面 はいめん の大 だい 窓 まど のみ設置 せっち されている。当初 とうしょ より大 だい 窓 まど はややスモークの入 はい ったガラスを使用 しよう している。仕切 じきり 扉 とびら 窓 まど は当初 とうしょ は透明 とうめい であったが、フロントガラスへの反射 はんしゃ が大 おお きいのでこちらも後年 こうねん にスモークの入 はい ったガラスとなった。
同 どう 時期 じき に設計 せっけい ・製造 せいぞう された07系 けい と基本 きほん 的 てき な性能 せいのう は共通 きょうつう で、設計 せっけい 最高 さいこう 速度 そくど 110km/h 、起動 きどう 加速度 かそくど 3.3km/h/s である。ただし減速 げんそく 度 ど は07系 けい と異 こと なり、常用 じょうよう 3.7km/h/s・非常 ひじょう 4.7km/h/s である。
主 しゅ 回路 かいろ は東芝 とうしば 製 せい のVVVFインバータ制御 せいぎょ であるが、制御 せいぎょ 素子 そし には日本 にっぽん の鉄道 てつどう 車両 しゃりょう で初 はじ めてIGBT (素子 そし 耐 たい 圧 あつ 1,500 V - 600 A)が採用 さいよう された[ 9] 。1基 き の制御 せいぎょ 装置 そうち に対 たい して1個 いっこ の主 しゅ 電動 でんどう 機 き を駆動 くどう する(1C1M制御 せいぎょ )3レベル方式 ほうしき である。
10両 りょう 編成 へんせい のうち4両 りょう が205kW主 しゅ 電動 でんどう 機 き を4基 き 搭載 とうさい する動力 どうりょく 車 しゃ (M) 、6両 りょう が付随 ふずい 車 しゃ (T) のMT比 ひ 4M6T ながら、6M4T の6000系 けい と同等 どうとう の性能 せいのう を確保 かくほ している。歯車 はぐるま 比 ひ は 7.79 と高 たか めに設定 せってい されている。また、万 まん が一 いち 1個 いっこ の主 しゅ 電動 でんどう 機 き が故障 こしょう しても、1C1M制御 せいぎょ であるために性能 せいのう の低下 ていか を防 ふせ ぐことが出来 でき る。
この制御 せいぎょ 装置 そうち の採用 さいよう にあたっては東西線 とうざいせん 用 よう の05系 けい において1992年 ねん (平成 へいせい 4年 ねん )5月 がつ から7月 がつ にかけて東芝 とうしば ・三菱 みつびし ・日立 ひたち の順番 じゅんばん でIGBT素子 そし によるVVVFインバータ装置 そうち を取 と り付 つ け、実車 じっしゃ 走行 そうこう 試験 しけん を実施 じっし した。この走行 そうこう 試験 しけん 結果 けっか を受 う けて本 ほん 形式 けいしき の採用 さいよう に至 いた った[ 10] 。
床下 ゆかした 機器 きき の写真 しゃしん
06系 けい の東芝 とうしば 製 せい VVVFインバータ装置 そうち (SVF009-A0形 かたち )
06系 けい の動力 どうりょく 台車 だいしゃ 、SS-135形 かたち
06系 けい の付随 ふずい 台車 だいしゃ 、SS-035形 かたち
06系 けい の補助 ほじょ 電源 でんげん 装置 そうち 三菱電機 みつびしでんき 製 せい DC-DCコンバータ (170kW出力 しゅつりょく ・TN-AA170A形 かたち )
集 しゅう 電 でん 装置 そうち は6000系 けい と同様 どうよう の菱形 ひしがた パンタグラフ だが、本 ほん 形式 けいしき では車体 しゃたい 屋根 やね を高 たか くしたため、折 お りたたみ高 たか さを 400 mm から 330 mm に変更 へんこう したPT4322S形 かたち パンタグラフを採用 さいよう した。空気 くうき 圧縮 あっしゅく 機 き (CP) は03系 けい で実績 じっせき のある誘導 ゆうどう 電動 でんどう 機 き 駆動 くどう のレシプロ式 しき C-2500LB形 がた を搭載 とうさい する。
補助 ほじょ 電源 でんげん 装置 そうち にはIGBT素子 そし を使用 しよう した三菱電機 みつびしでんき 製 せい のDC-DCコンバータ(出力 しゅつりょく 170kW )を採用 さいよう した[ 11] 。これは架線 かせん からの直流 ちょくりゅう 1,500 V を直流 ちょくりゅう 600 V に降圧 こうあつ するもので、これを空気 くうき 圧縮 あっしゅく 機 き や冷房 れいぼう 装置 そうち に供給 きょうきゅう する。そのほかの交流 こうりゅう 回路 かいろ には静止 せいし 形 がた インバータ (SIV) や変圧 へんあつ 器 き で単 たん 相 しょう 交流 こうりゅう 200 V・100 V に変換 へんかん して使用 しよう する。直流 ちょくりゅう 回路 かいろ には整流 せいりゅう 器 き により直流 ちょくりゅう 100 V・24 V が出力 しゅつりょく される。
ブレーキ装置 そうち は回生 かいせい ブレーキ併用 へいよう の全 ぜん 電気 でんき 指令 しれい 式 しき 空気 くうき ブレーキ とし、保安 ほあん ブレーキ 、降雪 こうせつ 時 じ に使用 しよう する対 たい 雪 ゆき ブレーキ[ 注 ちゅう 2] を設置 せっち する[ 7] 。
ブレーキ制御 せいぎょ には1両 りょう の電動 でんどう 車 しゃ が自 じ 車 くるま を組 く めた2.5両分 りょうぶん の回生 かいせい ブレーキを負担 ふたん する「1M1.5T新 しん 遅 おく れ込 こ め制御 せいぎょ 方式 ほうしき 」を採用 さいよう した[ 7] 。この新 しん 遅 おく れ込 こ め制御 せいぎょ 方式 ほうしき は、従来 じゅうらい よりも回生 かいせい ブレーキ性能 せいのう の向上 こうじょう と制 せい 輪 わ 子 こ 減少 げんしょう を図 はか れる新 あたら しい方式 ほうしき である。
台車 だいしゃ は新 あら たに設計 せっけい したもので、営団 えいだん 地下鉄 ちかてつ における次世代 じせだい の標準 ひょうじゅん 台車 だいしゃ を目指 めざ したものとして「曲線 きょくせん 通過 つうか 性能 せいのう 向上 こうじょう 」「メンテナンス省力 しょうりょく 化 か 」「軽量 けいりょう 化 か ・高 こう 粘着 ねんちゃく 化 か 」を設計 せっけい の基本 きほん とした[ 1] 。これには住友金属工業 すみともきんぞくこうぎょう 製 せい のモノリンク式 しき 軸 じく 箱 ばこ 支持 しじ 方式 ほうしき ボルスタレス台車 だいしゃ (動力 どうりょく 台車 だいしゃ はSS135形 かたち ・付随 ふずい 台車 だいしゃ はSS035形 かたち )を採用 さいよう しており[ 1] 、基礎 きそ ブレーキにはユニットブレーキ を使用 しよう している。
本 ほん 系列 けいれつ においても03系 けい 以来 いらい となる車両 しゃりょう 制御 せいぎょ 情報 じょうほう 管理 かんり 装置 そうち (通称 つうしょう :TIS ・T rain Control I nformation Management S ystem)を搭載 とうさい している。これにより運転 うんてん 情報 じょうほう が集中 しゅうちゅう 管理 かんり され、乗務 じょうむ 員 いん の支援 しえん や検 けん 修 おさむ 時 じ の効率 こうりつ 的 てき な運用 うんよう を可能 かのう としている[ 1] 。さらに本 ほん 系列 けいれつ においては車両 しゃりょう 間 あいだ の伝送 でんそう 線 せん に光 ひかり ケーブル を採用 さいよう し、マスコン指令 しれい や常用 じょうよう ブレーキ指令 しれい などの制御 せいぎょ 伝送 でんそう 機能 きのう を有 ゆう している。運転 うんてん 台 だい 表示 ひょうじ 器 き はカラー液晶 えきしょう 画面 がめん を採用 さいよう するなど操作性 そうさせいわる の向上 こうじょう を図 はか ったものとした[ 1] 。また、本 ほん 系列 けいれつ で使用 しよう される装置 そうち は、三菱 みつびし 製 せい の機器 きき で称 しょう される「TIS」の名称 めいしょう が使用 しよう されているが、実際 じっさい には日立 ひたち 製 せい 「ATI ・A utonomous T rain I ntegration」が搭載 とうさい されている[ 12] 。
保安 ほあん 装置 そうち には当初 とうしょ よりCS-ATC装置 そうち (ATC-4型 がた )を搭載 とうさい し、小田急 おだきゅう 線 せん 用 よう としてOM-ATS を搭載 とうさい していた。1999年 ねん (平成 へいせい 11年 ねん )11月27日 にち の千代田 ちよだ 線 せん 新 しん CS-ATC化 か を控 ひか えた同年 どうねん 9月30日 にち 付 づけ で、新 しん CS-ATC(ATC-10型 がた )対応 たいおう 工事 こうじ が実施 じっし された[ 13] 。内容 ないよう としてはATC車 しゃ 上 じょう 装置 そうち の更新 こうしん 、速度 そくど 計 けい の双 そう 針 はり 式 しき (黒 くろ 針 はり は速度 そくど 現 げん 示 しめせ 用 よう 、赤 あか 針 はり はATC過 か 走 はし 防護 ぼうご 信号 しんごう (ORP ・O ver R un P rotector[ 注 ちゅう 3] ) の制限 せいげん 速度 そくど 表示 ひょうじ 用 よう )への交換 こうかん などが施工 しこう された。2012年 ねん には小田急 おだきゅう 線 せん 用 よう の新 しん 保安 ほあん 装置 そうち D-ATS-P装置 そうち の取 と り付 つ けが行 おこな われている[ 14] 。