護摩壇山ごまだんざん(ごまだんざん、ごまだんやま)は、和歌山わかやま県けん田辺たなべ市しと奈良なら県けん吉野よしの郡ぐん十津川とつかわ村むらとの県境けんきょうにある山やまである。標高ひょうこうは1,372m。紀伊きい山地さんちに属ぞくする。
熊野くまのの伝承でんしょうでは一ノ谷いちのやの戦たたかい後のちに戦線せんせんを離脱りだつして小森谷こもりや渓谷けいこくに隠かくれ住すんでいた平維盛たいらのこれもりが、壇ノ浦だんのうらの戦たたかいで平家へいけが敗やぶれたことを知しり、護摩壇山ごまだんざんで平家へいけの行ゆく末すえを占うらなったという[1]。その際さいに護摩ごまを焚たいたとのい伝いつたえからこの名なが付ついた(平維盛たいらのこれもりも参照さんしょう)。
和歌山わかやま県けんの最高峰さいこうほうであると言いわれてきたが、国土こくど地理ちり院いんが2000年ねんに護摩壇山ごまだんざんの東方とうほう約やく700mの峰みねの方ほうが10m高たかい(1,382m)ことを確認かくにんし、和歌山わかやま県けんの最高さいこう標高ひょうこう地点ちてんとなるこの峰みねは「龍神りゅうじん岳たけし」と命名めいめいされた[注釈ちゅうしゃく 1]。いずれにせよ、和歌山わかやま県けんで最もっとも標高ひょうこうの高たかい一帯いったいであることには変かわりなく、周囲しゅういは四方八方しほうはっぽう同おなじような1,000m級きゅうの山々やまやまに囲かこまれている。
高野たかの龍神りゅうじんスカイライン(国道こくどう371号ごう)により山頂さんちょう近ちかくまで車くるまで行いくことができるが(バスも通かよっている)、南国なんごくの和歌山わかやま県けんにあって冬季とうきは常時じょうじ積雪せきせつがありチェーン着用ちゃくようおよび二に輪りん通行つうこう禁止きんしの通行つうこう制限せいげんがなされる。バス停留所ていりゅうじょの付近ふきんには駐車ちゅうしゃ場じょうがあり、また土産物みやげもの屋やとともにごまさんスカイタワーという展望てんぼう塔とうがあり、天気てんきさえ良よければ遠とおくまで紀伊きい山地さんちの山々やまやまを眺ながめることが可能かのうで、さらには紀伊きい水道すいどうも望のぞめる。さらにそこからはブナ林りんの間あいだの整備せいびされた遊歩道ゆうほどうを辿たどってすぐに山頂さんちょうまで歩あるくことが可能かのうである。なお、かつては標高ひょうこう1,000m以上いじょうに広ひろくブナ林はやしがあったが、スカイライン周辺しゅうへんから枯死こしが広ひろがっており、現在げんざいではごく一部いちぶが残のこっているのみである。
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