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Sigh - Wikipedia

SIGH(サイ)は、日本にっぽんエクストリーム・メタルバンド日本にっぽんのブラックメタルバンドとしては、かなりはや時期じきから活動かつどうしている。おもヨーロッパひとし海外かいがい中心ちゅうしん活動かつどうしており、そのような日本にっぽんのバンドが海外かいがい進出しんしゅつした先駆せんくてき存在そんざいである。メイヘムユーロニモスげたデスライク・サイレンス・プロダクションがアルバムをリリースした唯一ゆいいつスカンディナヴィア出身しゅっしんのバンドである。

Sigh
出身しゅっしん 日本の旗 日本にっぽん 東京とうきょう
ジャンル ブラックメタル[1]
アヴァンギャルドメタル[1]
サイケデリック・ミュージック[1]
実験じっけん音楽おんがく[1]
スラッシュメタル[1]
プログレッシブ・メタル
活動かつどう期間きかん 1990ねん -
レーベル デスライク・サイレンス・プロダクション
カコフォナス・レコード
センチュリー・メディア
キャンドルライト・レコード
ジ・エンド・レコード
ビクターエンタテインメント
サウンドホリック
ルビコン・ミュージック
ワードレコーズ
ピースヴィル・レコード
公式こうしきサイト www.sighjapan.com
メンバー 川嶋かわしま未来みらい (ボーカルキーボードプログラミングひとし)
若井わかいのぞむ(ギター)
Dr. Mikannibal(アルトサックス・ボーカル)
藤波ふじなみさとし (ベース)
きゅうメンバー Kazuki Ozeki (ドラム)
石川いしかわ慎一しんいち(ギター)
大島おおしま雄一ゆういち(ギター)
原島はらしま淳一じゅんいち(ドラム)

げんメンバー

編集へんしゅう
インド音楽おんがく理論りろん精通せいつうしている。メタルのインタビューや執筆しっぴつなどもおこなう。『ビヨンド』、"Burial Ground"、『墓地ぼちうらいえ英語えいごばん』、『オーメン』、『ネクロマンティック』、『悪魔あくまのゾンビ天国てんごく英語えいごばん』などのホラー映画えいがからの影響えいきょうけている[1]
げんRAINBOW、M.S.Gのロニー・ロメロとのプロジェクトDESTINIAやALCATRAZZのアルバムへの参加さんか浜田はまだ麻里まり、SHOW-YAなども手掛てがけるプロデューサー/作曲さっきょくとしてもられている。グラフィックデザイナーでもあり、MENSA、HELLIQとうこうIQ団体だんたい会員かいいん
宮城みやぎけん仙台せんだい出身しゅっしん。1月23にちまれ。東京大学とうきょうだいがく物理ぶつりがく博士はかせごう取得しゅとくしている。Devour Humanity、2003ねん 7がつに29JAGUARをて、2006ねん11がつごろProvidenceに加入かにゅう、Sighに加入かにゅうはじめはHangman's Hymnのなかジャケようのモデルとして川嶋かわしまった。そのさい彼女かのじょんでいるデスメタルバンドのCDをいた川嶋かわしま彼女かのじょのグロウルのスキルに驚愕きょうがくし、すぐさまSighへの加入かにゅう打診だしんすることとなった。また、サラトガにホームステイをして、サンノゼにあるウェストモントハイスクール留学りゅうがくしており、流暢りゅうちょう英語えいごはなせること、アルトサックスけることも加入かにゅう要因よういんとなったようである[2]

きゅうメンバー

編集へんしゅう
  • Kazuki Ozeki - ドラム (1990)
  • 石川いしかわ慎一しんいち - ギター - (1992 - 2014)
  • 大島おおしま雄一ゆういち - ギター - (2014 - 2021)
  • 原島はらしま淳一じゅんいち - ドラム - (2004 - 2021)

略歴りゃくれき

編集へんしゅう

1990ねん東京とうきょう大学だいがくのサークル仲間なかま同士どうし結成けっせい[3]当初とうしょヴェノムデスロウデススレイヤーウィップラッシュなどをカバーするバンドだった[3]同年どうねん、デモを2つ作成さくせい

1992ねん、1stEPである『Requiems for Fools』をリリース。このEPは当初とうしょデッドおくられたが、かれ自殺じさつしたことによってユーロニモスわたっている。ほかにも、川嶋かわしまはテープのトレードや手紙てがみのやりりをとおして、サモスファウストヴァルグ・ヴィーケネスらをはじめとするノルウェーのシーンのメンバーと交流こうりゅうっていた。

1993ねんデスライク・サイレンス・プロダクションから1stアルバム『Scorn Defeat』をリリース。ユーロニモスによってデスライク・サイレンス・プロダクション消滅しょうめつしたため、カコフォナス・レコード契約けいやく

1995ねん、2ndアルバム『Infidel Art』をリリース。

2001ねん、カコフォナス・レコードとプロモーションやアルバムの権利けんり関係かんけいめていたバンドは、センチュリー・メディア・レコードから5thアルバム『Imaginary Sonicscape』をリリースすることになる。この作品さくひん以前いぜん作品さくひんよりもアヴァンギャルドな仕上しあがりになっているが、これは川嶋かわしまがジャズからモンゴルののどいたるまで可能かのうかぎ様々さまざま音楽おんがくれようとした結果けっかである[2]どうアルバムは、ビクターエンタテインメントから日本にっぽんばんがリリースされ、Sighはつ日本にっぽんプレスばんとなった。

2005ねんキャンドルライト・レコードから6thアルバム『Gallows Gallery』をリリース。このアルバムから原島はらしま淳一じゅんいち加入かにゅうし、藤波ふじなみさとしがドラムからベースに転向てんこうしている。

2007ねんジ・エンド・レコードから7thアルバム『Hangman's Hymn』をリリース。 どうアルバムはサウンドホリックから日本にっぽんばんがリリースされた。

2010ねん、8thアルバム『Scenes from Hell』をリリース。川嶋かわしまはこの作品さくひんについて「リヒャルト・シュトラウスすすめた交響こうきょうてき手法しゅほうをとって、ヒントさえあたえられれば情景じょうけいかぶようなつくりにしました。」とかたっている。また、ヴァシリー・カリンニコフティホン・フレンニコフミハイル・グリンカピョートル・チャイコフスキーといったロシアの作曲さっきょく伊福部いふくべあきら影響えいきょうもあるという[4]

2012ねんキャンドルライト・レコード移籍いせきし、9thアルバム『In Somniphobia』をリリース。9月まつおこなわれたアルセスト東京とうきょう公演こうえんではVampilliaとともに前座ぜんざをつとめることとなった。

2014ねん、ギターの石川いしかわ慎一しんいち解雇かいこされ、Kadenzzaの大島おおしま雄一ゆういち加入かにゅうした[3][5]中心ちゅうしん人物じんぶつ川嶋かわしま未来みらいによれば、石川いしかわのモチベーションの低下ていか原因げんいん解雇かいこいたったとのことで[3]つぎさく『Graveward』制作せいさくちゅう石川いしかわから完成かんせいひんとしてチューニングくるったギタートラックがおくられてきたことをけのひとつとしてげている[5]しんメンバーの大島おおしまは、石川いしかわ解雇かいこまったのち川嶋かわしま大島おおしまのソロプロジェクトであるKadenzzaのことおもし、コンタクトをったことで加入かにゅうまった[5]。コンタクトをとるまでは、川嶋かわしま大島おおしま面識めんしきはなく、がん東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいによる被災ひさい活動かつどう休止きゅうししていた大島おおしまは、このコンタクトをけに音楽おんがく活動かつどう再開さいかいした[5]。なお、川嶋かわしまいギタリストがつからなければ、解散かいさんすることも視野しやれていたとべている[5]

2015ねん、10thアルバム『Graveward』をリリース。ルビコン・ミュージックから日本にっぽんばんがリリースされたが、日本にっぽんばんミキシングからマスタリングまで大島おおしま担当たんとうしたのにたいして、キャンドルライト・レコードからリリースされた海外かいがいばんではマスタリングをイギリスティム・トゥランになっている[5]

2018ねん、11thアルバム『Heir to Despair』をリリース。日本にっぽんでは、ワードレコーズから日本にっぽんばんがリリースされた。

2022ねん、12thアルバム『Shiki』をピースヴィル・レコードよりリリース。前作ぜんさくおなじく日本にっぽんでは、ワードレコーズから日本にっぽんばんがリリースされた。

音楽おんがくせい逸話いつわとう

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初期しょきわりとオーソドックスなブラックメタルをプレイしていたが、徐々じょじょサイケデリック/アヴァンギャルドな要素ようそつよめていった。Hangman's Hymnからはスラッシュメタルシンフォニックブラックメタルといった路線ろせんへと回帰かいきしている。

きょくづくりはMIDIでおこなっている。まず、きょくをすべてみ、それをききこんでアレンジをおこなっていく。それをかえして、きょく出来上できあがると徐々じょじょ本物ほんもの楽器がっきでレコーディングをしていくというスタイルである[4]。この手法しゅほうはGhastly Funeral Theatreからずっとっているという[2]。また、楽曲がっきょくはアルバムの方向ほうこうせいめてからくことにしている[4]

影響えいきょうけたバンドはVenomCeltic FrostIron MaidenBlack SabbathDeath SSFrank ZappaJohn ZornDeathPaul ChainPentagram[6]ザ・ビーチ・ボーイズThe Beatles[7]カナダのヘヴィメタルドキュメンタリー映画えいがメタル ヘッドバンガーズ・ジャーニーのDVD特典とくてん映像えいぞうでのインタビューでは、LOUDNESS以外いがい日本にっぽんのヘヴィメタルアーティストには興味きょうみがなくいていなかったとかたっているが、日本にっぽん音楽おんがくではGENOCIDE nipponJ・A・シーザーこのんでくという[7]。また、ヘヴィメタルに目覚めざめる以前いぜん少年しょうねん時代じだい沢田さわだ研二けんじ中森なかもり明菜あきななどをこのんでいていた時期じきもあり、沢田さわだ研二けんじいまでもきだという[8]

使用しよう機材きざい

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以下いかは2006ねん時点じてんでの情報じょうほうである[9]

  • TS12:ENSONIQしゃせい。 2ndアルバム"Infidel Art"のシンセはすべてこれが使つかわれている。
  • Prophecy:Korgしゃせい葬式そうしき劇場げきじょう恐怖きょうふまんさいのサックスけいソロすべて、フルートソロの一部いちぶではこれが使つかわれている。
  • JP-8000:Rolandしゃせい
  • XB-2:ハモンドオルガン。
  • S-2000AKAI:サンプラー。Hail Horror Hail以降いこうのオーケストレーショ ンは ほとんどこれによるもの。
  • VP-330:ヴォコーダー。Hail Horror Hail以降いこう使用しよう

ディスコグラフィー

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Hail Horror Hailのまえ発表はっぴょうされたGhastly Funeral Theatreを考慮こうりょれてかくアルバムの頭文字かしらもじをとっていくと、SIGHの文字もじ交互こうごかびがるようになっている[10]

  • Scorn Defeat - 1993
  • Infidel Art - 1995
  • Hail Horror Hail - 1997
  • Scenario IV: Dread Dreams - 1999
  • Imaginary Sonicscape - 2001
当時とうじかたにはまりきってしまっていたブラックメタルというジャンルからだっすること目標もくひょう作品さくひんつくったという。ストーナーロックバンドEternal Elysium岡崎おかざき幸人ゆきとがエンジニアとして参加さんか[11]
  • Gallows Gallery -2005
ノスタルジックな世界せかいかん表現ひょうげんするため、クリーンヴォーカルが使つかわれている[12]ガス・Gニクラス・スンディンらがゲストとして参加さんか
  • Hangman's Hymn - 2007
ドイツの交響曲こうきょうきょくと80年代ねんだいのスラッシュメタルを素材そざいにしている。3まく構成こうせいになっており、1まく地上ちじょう=貪欲どんよくあらわしており、3まくさか世界せかい=地獄じごくあらわしている。そして、ラテン語らてんごうたわれるレクイエムが1まくと3まくあいだにあり、それが葬式そうしきあらわしている。天国てんごくはアルバムの最後さいご楽曲がっきょくIn Paradisumで表現ひょうげんされている[10]。アルバムのメッセージは、「宗教しゅうきょうたよよわ人間にんげんかねのことしかあたまにない強欲ごうよく人間にんげん大嫌だいきらいで、このの99%の人間にんげんのことは大嫌だいきらいなので、んでほしい」というもの[12][10]
  • Scenes from Hell - 2010
  • In Somniphobia - 2012
川嶋かわしまによればこのアルバムは「うしなわれてしまったファンタジー、すなわち現実げんじつ空想くうそうの、ゆめ現実げんじつの、 なま中間ちゅうかん、そしてわたし自身じしん悪夢あくむ音楽おんがくあらわした作品さくひんである。音楽おんがくてきにはなんでもあり。ヘヴィメタル、スラッシュメタルからフリージャズ、クラシック、現代げんだい音楽おんがく、インド伝統でんとう音楽おんがくからアフリカ、 トルコまでなんでもアリ。いくつか具体ぐたいてきなアーティストめいをあげればCeltic Frost, Venom, Iron Maiden, Black Sabbath,Mercyful Fate,Death SS, Sun Ra, John Zorn, Mr. Bungle, Albert Ayler, Stockhausen, Xenakis, Messiaen, Zakir Hussain, Miles Davis, Thelonius Monkなど」だという[13]。そして、「このアルバムは一人ひとり夜中よなかにヘッドフォンでいてほしい。」とかたっている。ゆめ現実げんじつ中間ちゅうかん世界せかいかんをあらわした作品さくひんとして、映画えいがでは『ジェイコブス・ラダー』、『恐怖きょうふ足跡あしあと』、『ゾンゲリア』、『アザーズ』、『シックス・センス』、小説しょうせつでは筒井つつい康隆やすたか作品さくひんから影響えいきょうけたという。
  • Graveward - 2015
  • Heir to Despair - 2018
  • Shiki - 2022

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c d e Sigh reviews, music, news - sputnikmusic・2015ねん7がつ12にち閲覧えつらん
  2. ^ a b c “SIGH, Sex, & Old Age: Into the Mind of Mirai”. Lurker's Path. (May 2012). http://www.lurkerspath.com/2012/03/05/sigh-sex-and-old-age-into-the-mind-of-mirai/ 10 September 2012閲覧えつらん 
  3. ^ a b c d INTERVIEW with SIGH” (2014ねん5がつ24にち). 2016ねん5がつ20日はつか時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2014ねん6がつ26にち閲覧えつらん
  4. ^ a b c “S I G H Interview 2010 Part 1”. Lurker's Path. (May 2010). http://naniwamtl.exblog.jp/11157186/ 10 September 2012閲覧えつらん 
  5. ^ a b c d e f MiraiKawashima、Sigh「グレイヴウォード」『Graveward』、ルビコンミュージック、愛知あいちけん名古屋なごやなか大須おおす、2015ねん。RBNCD-1189。 
  6. ^ Facebook
  7. ^ a b “INTERVIEW - Mirai Kawashima (Sigh) - Nightmares and Dreamscapes Abound”. (9 June 2012). https://risingsunfreestyle.blogspot.com/2012/06/interview-mirai-kawashima-sigh.html 26 June 2014閲覧えつらん 
  8. ^ “【伊藤いとう政則まさのり×川嶋かわしま未来みらい】9がつ開催かいさい『CHAOS ASSAULT Vol.1』エクストリーム・メタルのバトル・ロワイヤル!”. (5 August 2017). https://www.youtube.com/watch?v=5VrGLBKgll4&hd=1 21 September 2017閲覧えつらん 
  9. ^ シンセサイザー
  10. ^ a b c “Sigh Interview”. (30 June 2007). http://www.roomthirteen.com/features/471/Sigh_Interview.html 26 June 2014閲覧えつらん 
  11. ^ “The Slaughtergarden - Biography”. https://web.archive.org/web/20090707025632/http://www.sighjapan.com/bio.htm 2014ねん11月15にち閲覧えつらん 
  12. ^ a b “Interview with Sigh”. (2004ねん). http://www.maelstromzine.com/ezine/interview_iss48_213.php 26 June 2014閲覧えつらん 
  13. ^ SIGH×SIDEMILITIA inc. Limited collaboration

外部がいぶリンク

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