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ブラックメタル - Wikipedia

ブラックメタルBlack Metal)とは、ヘヴィメタルのサブジャンルのひとつ。

ブラックメタル
Black Metal
様式ようしきてき起源きげん スラッシュメタル[1]
デスメタル[2]
ハードコアパンク[3][4]
ゴシック・ロック
文化ぶんかてき起源きげん 1980年代ねんだいから1990年代ねんだい前半ぜんはん
きたヨーロッパ
使用しよう楽器がっき ボーカル
ギター
ベース
ドラム
キーボード
派生はせいジャンル デスメタル
ヴァイキングメタル
ペイガンメタル
サブジャンル
アトモスフェリックブラックメタル
アンブラックメタル
シンフォニックブラックメタル
デプレッシブブラックメタル
ナショナル・ソーシャリスト・ブラックメタル
ブラックゲイズ
メロディックブラックメタル
融合ゆうごうジャンル
ポストメタル
ネオクラスト
地域ちいきてきなスタイル
ノルウェイジャン・ブラックメタル
スウェディッシュ・ブラックメタル
ローカルシーン
ノルウェー
スウェーデン
フィンランド
ドイツ
イギリス
フランス
ウクライナ
ポーランド
チェコ
アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
日本にっぽん
関連かんれん項目こうもく
メロディックデスメタル
フォークメタル
ゴシックメタル
トレモロ
コープス・ペイント
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概要がいよう

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デスメタル否定ひていし、そのルーツであるスラッシュメタルへの回帰かいき」というかたちまれたとされる[1]地獄じごく業火ごうかのようなはげしくはやテンポ、またはきずりまれるようなおそめのテンポのドラムに、金切かなきごえのようなボーカルおとつよめにいがませたギターでのトレモロのピッキング、宗教しゅうきょうてき荘厳そうごんアレンジなどを特徴とくちょうとする。歌詞かし内容ないようには、サタニズムおよくろ魔術まじゅつへの傾倒けいとうといった、はんキリストつよしたバンドおおくあり、ジャンルを決定けっていける要素ようそとしても重要じゅうようされている。 ブラックメタルバンドのなかには、ペイガニズム[5]などをかかげるものもおおい。

特徴とくちょう

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楽曲がっきょく

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ボロボロの衣服いふくをまとい、びながらうたヴァーテインのヴォーカリストErik Danielsson

一口ひとくちにブラックメタルとんでも、楽曲がっきょく演出えんしゅつはバンドによりさまざま[6]

  • れいスラッシュメタルちか楽曲がっきょくのバンド、野獣やじゅうせいつよいバンド、キーボード使つか荘厳そうごん雰囲気ふんいき重視じゅうしするバンド、デスメタルちか楽曲がっきょくのバンド、かぎりなくわる音質おんしつノイズ不協和音ふきょうわおん多用たようするバンド、ゴシックメタル作風さくふうれたバンド、流麗りゅうれいメロディ重視じゅうしするバンド、攻撃こうげきてきでハイスピードな楽曲がっきょくのバンド、反復はんぷくするフレーズと鬱々うつうつとした世界せかいかん重視じゅうしするバンド、悲痛ひつう雰囲気ふんいき強調きょうちょうしたバンド、重苦おもくるしくひきずるようなおそさを楽曲がっきょく重視じゅうしするバンド、破滅はめつてきかつ混沌こんとん錯乱さくらんしたような演出えんしゅつのバンドなど。

ただし、ブラックメタルにくくられる音楽おんがくにはいくつかの特徴とくちょう見出みいだすことが出来できる。もちろん、ここにげるすべての特徴とくちょうてはまるバンドはすくないが、ほとんどのバンドは以下いか特徴とくちょうのいくつかをっている。

ギターリフはスラッシュメタルデスメタルのほか、ハードコアクラシック影響えいきょうけている場合ばあいもあるが、かなりのバンドに該当がいとうするジャンル特有とくゆう特徴とくちょうとしてトレモロリフの多用たようげられる。パワーコードもしくはマイナーけいのコードストロークのバッキングに、単音たんおんトレモロでリードをとるパターンがもっとおおい(Dark Funeralなど)。その一方いっぽうで、ギターソロはあまり重要じゅうようされない。

一般いっぱんてきベースギター音圧おんあつかせぎに使つかわれ目立めだたないことがおおいが、一方いっぽうつよくベースのおとしているバンドもいるなど、こまかい分野ぶんやによって用法ようほうまったことなる。

おとづくりとしては、デスメタルのように過剰かじょうにダウンチューニングしないという特長とくちょうがある。たとえばEmperorDissectionDarkthroneBurzumMarduk初期しょきSatyriconなどの大半たいはんのバンドがレギュラーチューニングをもちいており、Mayhem、Satyricon、Deathspell Omegaでさえ半音はんおんげである。それ以上いじょうげているバンドは、とくに90年代ねんだいから存在そんざいするバンドではかなりすくない[† 3]

キーボードアレンジにかんしては、シンフォニックブラックメタルにカテゴライズされるバンドぐんではとくに、クラシックふうのフレーズが使つかわれることがある。そののジャンルの影響えいきょうとしては、中期ちゅうき SatyriconやMyrkskogのようにインダストリアルメタルから影響えいきょうけたもの、後期こうきEmperorやBorknagarのようにプログレッシブ・ロックから影響えいきょうけたもの、Absurdのように Oiパンクから影響えいきょうけているものなどがある。また、メンバーがサイドプロジェクトとしてアンビエントインダストリアルノイズをやっている場合ばあいもある。

通常つうじょうきょく構成こうせいをとることはあまりなく、とく明確めいかくヴァース‐コーラス形式けいしきはないことがおおい。大半たいはん楽曲がっきょく楽器がっき演奏えんそうかえしがおおおこなわれる。ただ、ロッティング・クライストらが確立かくりつしたギリシャふうのスタイルは例外れいがい[9]、ノルウェーのそれよりも正統せいとうヘヴィメタルのスタイルにちか構成こうせいをとっている[10][11]

ファッション/パフォーマンス

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コープス・ペイントれい
(1349ギタリスト、アルカオン)

ファッションめん特徴とくちょうとして、かお全体ぜんたいしろく、まわりをくろったコープス・ペイントをするものおおい。これは土葬どそう文化ぶんかした死者ししゃ姿すがた扮装ふんそうしたものとされる。には全身ぜんしんくろふくびょうおおたれたガントレット、ガンベルト、バンドTてぃーシャツ、センター・パートのロング・ヘア、かわジャケット、ロング・ブーツ、生々なまなましいのりとう[† 4]死神しにがみ吸血鬼きゅうけつきをイメージしたオールバック髪型かみがたられる。また、ちゅう後期こうきEmperorのように、コープス・ペイントやロングヘアーられないバンドも存在そんざいする。ブラジルのバンドサルコファーゴの1stアルバムでのファッションがはかれぬ影響えいきょうあたえたとされる。

アートワークモノクロのものがおおい。これは1990年代ねんだいはいってデスメタルバンドのアートワークがどんどんあざやかなものになったことにたいするアンチテーゼである。自然しぜん神話しんわ風景ふうけい題材だいざいとしてえらばれることがおおい。

また、ライブを一切いっさいおこなわないことを信条しんじょうにしているバンドも存在そんざいする[12][13]一方いっぽうで、メイヘムやゴルゴロスなどのように動物どうぶつ頭部とうぶ血液けつえき使用しようしたパフォーマンスで論争ろんそうぶバンドも存在そんざいする[14]

だいいち世代せだい

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「ブラックメタル」の用語ようごについては、スラッシュメタルバンド・ホーリー・モーゼスがデビューまえ1980年代ねんだい初頭しょとう制作せいさくしたファースト・デモ『Black Metal Masters』が最初さいしょではないかと、どうメンバーのサビーナ・クラッセンは主張しゅちょうしている[15]

 
ヴェノムの発表はっぴょうしたアルバム、『BLACK METAL』はジャンルの語源ごげんとなった。

音楽おんがくスタイルについては、ヘヴィメタルバンド・ヴェノム1982ねんしたアルバム『BLACK METAL』がその起源きげんだとされている。はんキリストをテーマにした歌詞かしやヴォーカルスタイル、ステージネームを使つかった演出えんしゅつ技法ぎほう後続こうぞくのバンドに影響えいきょうあたえた。

デンマークマーシフル・フェイト重要じゅうようなバンドである。フロントマンであるキング・ダイアモンドのメイクはコープスペイント素地そじつくったともいわれる。

さらにそのてきたヘルハマーバソリーにより、今日きょうのブラックメタルの基本きほんとなるサウンドがつくされた[16]。いわゆる"だいいち世代せだい"とばれる時期じきである[2]。1980年代ねんだいには、これらのサタニックなスラッシュメタルバンドが「ブラックメタル」とばれることもあった[† 5]だいいち世代せだいばれるバンドにはクリーターデストラクションソドムなどのドイツのバンドや[17]ブルドーザーデス・SS英語えいごばん[6][18]などがいる。

しかし、1987ねんになると事態じたい一時いちじ沈静ちんせいする。Slayerマガジンの著者ちょしゃMetalionは「昨今さっこんのサタニックバンドブームはどうやらわりをむかえたようだ」と記述きじゅつしている[19]。その一方いっぽうで、Incubus、モービッド・エンジェル、サバト(UK)、トーメンターサルコファーゴグロテスク[20][21]、Treblinka[22][† 6]など一部いちぶのバンドがサタニックなテーマをかかげて活動かつどうつづけていた。

に、初期しょきのブラックメタルシーンのバンドとしては日本にっぽんのサバト[24]コロンビアのParabellum[25]イスラエルのサレム、イタリアMortuary Drapeなどがいる[26]。1990ねん結成けっせいされた日本にっぽんSighはノルウェーのシーンのメンバーと定期ていきてき連絡れんらくっていた。かれらの1stアルバムは "ブラックメタルかいにおけるカルト・クラシック"になったともいわれる[27]

ノルウェーのシーンが勃興ぼっこうするまえとしにはRootMaster's Hammer、Von、ロッティング・クライストサマエルブラスフェミーらが重要じゅうよう作品さくひんをリリースしている。とくMaster's HammerのデビューさくRitualはダークスローンのFenrizをして「このアルバムこそが最初さいしょのノルウェイジャン・ブラックメタルだ。もっとも、かれらの出身しゅっしんはチェコなんだけどね[28]。」とわしめた。ブラスフェミーのデビューさくFallen Angel of Doomはのちにウォー・ブラックメタルとばれるスタイルへとつながることになる。

1990ねん1991ねんには北欧ほくおうのバンドが上記じょうきのバンドに影響えいきょう活動かつどうはじめる。スウェーデンではマーダックディセクションNifelheimアブラプタムが、フィンランドではデスメタルグラインドコア要素ようそれたベヘリットアーチゴートインペイルド・ナザリーン[29]といったバンドがあらわれた。とくにフィンランドシーンの音楽おんがくせいのウォー・ブラックメタルにおおきな影響えいきょうあたえた[30][31]

デスメタル全盛ぜんせいアメリカではDemoncyProfanaticaアブスー誕生たんじょうしている。1990ねんライプツィヒおこなわれたメイヘムのライブはひがしドイツのシーンに絶大ぜつだい影響えいきょうあたえたとわれ[32]一部いちぶではジャーマンブラックメタルの幕開まくあけだとまでひょうされている[33]

だい世代せだい殺人さつじん事件じけん

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つづいて1990年代ねんだいには、EmperorMayhemDarkthroneBurzumといったノルウェー出身しゅっしんのバンドが活躍かつやくはじめ、ブラックメタルという音楽おんがくをよりはっきりさせた。Mayhemのヴォーカリストであるデッド自殺じさつ[34]Darkthroneが2ndアルバム"A Blaze in the Northern Sky"をリリースした直後ちょくご[35][36][37]ユーロニモスがつくりあげたブラックメタルシーンをぞくに"だい世代せだい"と[† 7]ながらくひとるところではなかったブラックメタルがにわか注目ちゅうもくび、そのひろまるにいたったのは、これらのバンドのメンバーを中心ちゅうしんこった「自殺じさつ教会きょうかいへの放火ほうか殺人さつじん」など数々かずかず事件じけん犯罪はんざい行為こうい、およびそれらをセンセーショナルにげたメディアによる影響えいきょうおおきい。

アンダーグラウンド主義しゅぎもと、メジャー音楽おんがく攻撃こうげきをしかけ、ツアーちゅうのアーティストのいえ放火ほうか・ツアーバスを転倒てんとうさせる、ひとし行動こうどうこしていたかれらおよびそのファンたちは、ブラックメタルマフィアともばれた。また、シーンの中核ちゅうかくにははんキリスト教きりすときょう集団しゅうだんブラックメタル・インナーサークル」(Black Metal Inner Circle)が存在そんざいするとされ、その集団しゅうだんないでの格付かくづけはおこなった犯罪はんざいおおきさでまったとさえもわれた。(詳細しょうさいは→ブラックメタル・インナーサークル)

しかし、1993ねん8がつバーズム中心ちゅうしん人物じんぶつ、「Count Grishnackh(カウント・グリシュナック)」ことヴァルグ・ヴィーケネスが、ブラックメタル・インナーサークルおよびMayhemのリーダーであった「ユーロニモスことオイスタイン・アーセスを殺害さつがいする事件じけん」をこす。この事件じけんでヴァルグがついに逮捕たいほされ、懲役ちょうえき21ねんという判決はんけつけたことをきっかけに、バンドのメンバーらの犯罪はんざい次々つぎつぎ発覚はっかくして逮捕たいほしゃ続出ぞくしゅつし、初期しょきのブラックメタルシーンは崩壊ほうかいしてしまう。

また、どう時期じき他国たこくでも様々さまざまなシーンが誕生たんじょうしていた。ポーランドではグレイヴランドベヒーモスによってシーンがきずかれている。アメリカではBlack FuneralGrand Belial's KeyJudas Iscariotらが活躍かつやくしている。

フランスではアンダーグラウンドシーンのミュージシャンがあつまり、Les Légions Noiresというグループが結成けっせいされるにいたった。著名ちょめいなバンドではMütiilation、Vlad Tepes、Belketre、Torgeistがいる。同時どうじナショナル・ソーシャリスト・ブラックメタル(NSBM)シーンも勃興ぼっこうしている。AntaeusのMkMはあるインタビューで「(この時期じきフランスのシーンは)とても簡単かんたん整理せいりできる。NSBMをえらんで、ファンジンと聴衆ちょうしゅうからのサポートをけるか、the Black Legions[† 8]一員いちいんになってあの'カルト'なアウラまとうか…。Antaeusはパリ出身しゅっしんで、NSBMもやらないし、クリシェちた'スカンジナビアン・ブラックメタル'でもないから、どこにもぞくさないってことになるかな。とはいえ、シーンに迎合げいごうしようってもさらさらないけど。」とかたっている[40]Deathspell Omegaのように前衛ぜんえいてき手法しゅほうをとっているバンドもおお存在そんざいする。不協和音ふきょうわおんれていることが特徴とくちょうで、にはAntaeusAosothなどが著名ちょめいである。

ドイツのシーンではアブサードおこないが論争ろんそうんだ。1993ねんアブサードのメンバーがおな学校がっこう在籍ざいせきする「ザンドロ・ベイヤーという少年しょうねん殺害さつがい」したのである[41]。ベイヤーの墓碑ぼひ写真しゃしんはリリースされたデモのひとつThuringian Pagan Madnessのアートワークにナチズムを賛美さんびする言葉ことばとともに掲載けいさいされている[42]。このデモは獄中ごくちゅう録音ろくおんされ、ポーランドでグレイヴランドのドラマーによってリリースされている[43]Nagelfar中心ちゅうしん人物じんぶつであるAlexander von Meilenwaldはこのドイツシーンのさい重要じゅうよう作品さくひんとしてUngodTha-NorrLunar AuroraKatharsisのデビューアルバムとDesasterのデモLost in the Agesを[44][32]、「かならずしもドイツ史上しじょう最高さいこう作品さくひんだとはえないかもしれないが、全部ぜんぶすばらしい出来できだ」とべている[32]

それからもブラックメタルは脈々みゃくみゃくがれ、現在げんざいではノルウェーを中心ちゅうしんとした本場ほんばスカンディナヴィア地方ちほう以外いがいにも、フランスドイツウクライナをはじめとするヨーロッパ南米なんべい北米ほくべいひがしアジア東南とうなんアジアオーストラリアなど世界せかい各地かくちでシーンがきずかれると同時どうじに、ディム・ボルギルらのようにメジャーレーベルでの商業しょうぎょうてき成功せいこうおさめるバンドもあらわれている[45]

歌詞かし思想しそう哲学てつがく

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トーケのヴォーカリスト、ヘスト。シーンないではアンチ・キリストを表現ひょうげんするために、ぎゃく十字じゅうじがよく使用しようされる。

音楽おんがくせい多岐たきおよびつつもブラックメタルというジャンルが成立せいりつしているのは、思想しそうなどといった側面そくめん非常ひじょうつよく、歌詞かし世界せかいかんなどによる演出えんしゅつにも重点じゅうてんかれているということを念頭ねんとうかなければならない。

ブラックメタルのシーンには、音楽おんがく活動かつどうとおして思想しそう伝播でんぱすることを重要じゅうようだとかんがえているバンドが数多かずおおくいる。一般いっぱんてきなブラックメタルの思想しそうは、サタニズム悪魔あくま主義しゅぎ)という言葉ことば集約しゅうやくされている。このてんで、だいいち世代せだいぞくしていたバンドのおおくは実際じっさいにサタニストであったわけではないが、'サタニック'なイメージや歌詞かしもちいていた[46]一方いっぽうで、ノルウェーのいわゆるだい世代せだいのバンドにとって、サタニズムはイデオロギー側面そくめんからブラックメタルを定義ていぎづけるものであった[47][48]ブラックメタル・インナーサークルがスカンディナビアからキリストきょう撤廃てっぱいし、古代こだい宗教しゅうきょう復活ふっかつさせるという目標もくひょうかかげたこともあり、シーンではキリスト教きりすときょう以外いがいのヨーロッパの宗教しゅうきょう(ペイガニズム)をたたえるバンドも存在そんざいした[49] 。とはいえ、初期しょきのペイガンバンドがみずから'ブラックメタル'を自称じしょうすることはあまりなかった[50][51][52]。このように、ブラックメタルを自称じしょうするバンドはふつうはんキリスト、または世界せかい宗教しゅうきょうへの反抗はんこうしんをテーマにしている[16]。おそらく、これこそがブラックメタルが唯一ゆいいつ共有きょうゆうするかんがえといっていいだろう。

したがって、歌詞かしではキリスト教徒きりすときょうと虐殺ぎゃくさつ、キリストきょう滅亡めつぼうなどキリスト教きりすときょう攻撃こうげきするもの、悪魔あくまとなえたり、天使てんしかみ天国てんごくののしるなど冒涜ぼうとくてきなもの、人間にんげんあい平和へいわ自由じゆうなどを否定ひていするはん道徳どうとくてきなもの、自殺じさつ孤独こどく人間にんげんへの嫌悪けんおうたった厭世えんせいてきなもの[53]などがおおい。これらのテーマはまったべつのものというわけではなく、それぞれがつながっている。それゆえ、かみろんペイガニズムサタニズムのようなかんがえが支持しじされることがおお[53]

また、ファンタジーてくるあく象徴しょうちょうギリシャ神話しんわ北欧ほくおう神話しんわ(ゲルマン神話しんわ)の象徴しょうちょうハーデースなど)が、悪魔あくまのかわりにテーマとされることがあり、映画えいが西洋せいよう魔術まじゅつもブラックメタルバンドにインスピレーションをあたえている[† 9]

個人こじん主義しゅぎ

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Chronicles of Chaos記事きじでは「ほとんどすべてのブラックメタルバンドが最大さいだい特徴とくちょう過去かこへの憧憬どうけいである。」といわれている[54]。これにかんして、Wolves in the Throne Roomのアーロン・ウィーヴァーは「ブラックメタルは根本こんぽんてきなレベルで現代げんだい精神せいしん批判ひはんする芸術げいじゅつ活動かつどうなんだとおもう。現代げんだい世界せかいかんなにかを見落みおとしているんだ、という具合ぐあいに。」とべている[55]故郷こきょうキリスト教きりすときょう伝播でんぱする以前いぜん太古たいこ文化ぶんか着目ちゃくもくするバンドもいる。Sam Dunnはノルウェーのシーンについて、「のヘヴィメタルシーンとはちがい、文化ぶんか地理ちりてき特徴とくちょうがブラックメタルの音楽おんがくやイメージにまれている」とっている[16]。ノルウェーのドキュメンタリーでダークスローンのFenrizは「ブラックメタルというのはなによりもまず、個人こじん主義しゅぎってことなんだよ。」[56]べている。実際じっさい個人こじん主義しゅぎ信条しんじょうにしているアーティストはおお[16]イーサーンもブラックメタルとは「やりたいことはなんでもやる」ことだといい、ある意味いみでは個人こじん主義しゅぎてき側面そくめん肯定こうていしている。あるインタビューでは「おれにとっては音楽おんがくてきなインスピレーションがすべてだった。ブラックメタルというのは音楽おんがくのスタイルではなく、アティテュードなんだよ。初期しょきのノルウェーのブラックメタルのバンドたちは、みなちがおとしていただろ。共通きょうつう雰囲気ふんいき表現ひょうげん方法ほうほうっていたかもしれないけど。ルールなんかなにもなくて(中略ちゅうりゃく)おれはやりたいことをやるだけで、だれにもこういう音楽おんがくをやれなんて指示しじはされないし。もしそんなことをれたら、それはもはやブラックメタルではないよ[57]。」とべている。その一方いっぽうで、Euronymous信奉しんぽうしゃ個人こじん主義しゅぎ反対はんたいすることがおお[47]。Benjamin Hedge Olsonがあらわした修士しゅうし論文ろんぶんによれば、「ブラックメタルはラディカル・インディヴィジュアリズムと集団しゅうだんてきアイデンティティのあいだきるこうそうと、その両極りょうきょくをも同時どうじ受容じゅようしようとするくわだてによって特徴とくちょうづけることが出来できる。」という[58]

Olsonはラルフ・ワルド・エマーソンのとなえた超越ちょうえつ主義しゅぎ思想しそうつアーティストもいるといている。かれらは肉体にくたいという牢獄ろうごくて、もしくは"超越ちょうえつ"し、超越ちょうえつてき存在そんざい(かみ)から知識ちしきさずかろうとするのである[59]。「霊的れいてき意義いぎ文化ぶんかてき意義いぎけているようにかんじられる世界せかい」に満足まんぞくしておらず[60]、それをえて、「宗教しゅうきょうてき熱狂ねっきょうちた世俗せぞく主義しゅぎ」に挑戦ちょうせんしたいとかんがえているからである[61]。Olsonはこのようなバンドのライヴを「情景じょうけいてき一体いったいかん神秘しんぴてき超越ちょうえつるための音楽おんがくによる儀式ぎしき」と[62]、 「演者えんじゃ儀式ぎしきてきなパフォーマンスをとおして、みずからの世俗せぞくてき肉体にくたい超越ちょうえつし、かみむすびついた精神せいしんてきなペルソナをそのびる、という認識にんしき」を自分じぶん参加さんかしたブラックメタルのライヴの典型てんけいれいとしてげている[63]

シーンない有名ゆうめいなミュージシャンのなかには「ブラックメタルはかならずしもなんらかのイデオロギーを表明ひょうめいしていなければいけないというわけではない」とかんがえるものもいる。たとえば、ヤン・アクセル・ブロンベルクMetal Libraryとのインタビューで、「これは個人こじんてきかんがえだけど、今日きょうのブラックメタルはただの音楽おんがくにすぎないとおもう。」とかたっている[64]おなじように、サティアーも「ブラックメタルはかならずしもサタニックなものでなければならないというわけではない。暗澹あんたんとしたものでありさえすればいい。」とかたっている[53]。Throne of MaledictionのEric Hornerは「おおくのバンドがサタニズムやそれにるいする信条しんじょうっているけど、ぼくはそれだけが'ブラックメタル'でいる唯一ゆいいつ手段しゅだんとはおもいませんね。ぼくにとってのブラックメタルは純粋じゅんすい感情かんじょうであり、その感情かんじょうともなった個人こじん主義しゅぎなのです。」とこたえている[65]

だが、Metalionが発行はっこうするファンジンSlayer記事きじでは「自分じぶんたちのコンセプト全体ぜんたい依拠いきょしているような本質ほんしつよりも、音楽おんがくてきなことにかんしてばかりはらう」ミュージシャンが批判ひはんされ、「音楽おんがくそのもの自体じたい一番いちばん優先ゆうせんされるということはない。」という主張しゅちょうひろげられている[66]

 
ペンタグラムもよく使つかわれる図像ずぞうである。

もともと、ブラックメタルというかたりはサタニックな歌詞かしやイメージをもちいるエクストリームメタルバンドを言葉ことばだった。しかし、だいいち世代せだいのほとんどのバンド[† 10]はサタニストであったわけではなく、たん聴衆ちょうしゅうあおるためにそのイメージを使つかっただけであった。そのなかで、Mercyful Fateのヴォーカリストであり、サタン教会きょうかいのメンバーであったKing Diamond数少かずすくない例外れいがいである。Michael Moynihanはかれについて「80年代ねんだいのサタニックメタルバンドのメンバーでただ一本気いっぽんぎだった人物じんぶつで、ショック・ヴァリューねらって悪魔あくまのイメージを使つかっていただけのポーザーとはちがう。」とっている[46]

 
ゴルゴロスによる"Carving a Giant"のビデオのワンシーン。磔刑たっけい表現ひょうげんされている。
 
ゴルゴロスのゴールははんキリストしゃ自認じにんしている[67]

1990年代ねんだい初頭しょとう、ノルウェーのシーンにぞくするおおくのブラックメタルミュージシャンは厭人えんじんてき悪魔あくま崇拝すうはいしゃ自称じしょうしていた[48]かれらはにくしみ、かなしみ、そして邪悪じゃあくさをひろめようとしていたのである。メイヘムのユーロニモスはこの思想しそううら重要じゅうよう人物じんぶつである[47]かれらはサタン教会きょうかいの「自由じゆう人生じんせい肯定こうていする」かんがかた批判ひはんした[68]。シーンのメンバーが支持しじしていた有神論ゆうしんろんてきサタニズムキリスト教きりすときょう倫理りんりぎゃくこと、すなわち自分じぶん欲望よくぼう忠実ちゅうじつき、弱者じゃくしゃ強者きょうしゃかてにするのをよしとする思想しそうであった。そのため、キリストきょう弱者じゃくしゃのものとして否定ひていしたフリードリヒ・ニーチェ思想しそうニヒリズム)がこのまれる傾向けいこうにある。Benjamin Hedge Olsonは「(かれらは)ヴェノムのおこなったサタニックなパフォーマンスをのメタルやサタニズムにはない文化ぶんかてき表現ひょうげんのひとつへとえた」、そして「のメタルが平凡へいぼんなアイデンティティや大望たいぼうり、宗教しゅうきょうてき、イデオロギーてき熱狂ねっきょうえらんだ」といている[47]。ユーロニモスは全体ぜんたい主義しゅぎ支持しじし、個人こじん主義しゅぎ同情どうじょう平和へいわ幸福こうふく快楽かいらくなどのかんがえを否定ひていした[17]何故なぜこのような思想しそうがシーンで支持しじされていたのかとかれ、イーサーンは「(このようなかんがかたは)人々ひとびと恐怖きょうふあたえるには好都合こうつごうだった」とかたっている[69]。また、「(シーンは)社会しゃかい対極たいきょくでありたがっていた」し、「本当ほんとうのサタニズムを実践じっせんするよりも、たんに'邪悪じゃあく'であること」に力点りきてんいていたという[70]。ただし、Lords of Chaosによれば、マンハイム[71] 、ヴィーケネス[72]、ブラックソーン[73]のようにユーロニモスをっていたものおおくは、かれの"過激かげきでサタニックなイメージ"はせかけだけのものだったという[74]。その一方いっぽうで、Mortiisはユーロニモスがおこなっていたことはせかけではないとかたっている[75]。ユーロニモスを1985ねんからっており[76]かれ親友しんゆうでもある[77]Metalionは「(ユーロニモス)はいつも自分じぶんかんがえを披露ひろうしていた。(中略ちゅうりゃく)あがめ、過激かげきであろうとしていたんだ。」と証言しょうげんしている[78]Misanthropic Luciferian OrderのTenebris(うわさではジョン・ノトヴェイトであるとされる[79])はノルウェーのシーンはおもにイデオロギーてきなサタニズムと関連かんれんしており、「93ねんにユーロニモスがんだことで消滅しょうめつした」といている[80]。Sanna Fridhは、シーンのメンバーによる"自分じぶんたちは悪魔あくま崇拝すうはいしゃである"という主張しゅちょうにはなん根拠こんきょがなかったとべている[81]。ユーロニモスが死亡しぼうしたのち捜査そうさ主導しゅどうしたLeif A. Lierによれば、かれ自身じしん部下ぶかもサタニストには一人ひとり遭遇そうぐうしなかったという[82]。ファウストは「サタニズムをちょうマジにとらえてるヤツもいたけど、ほとんどの人間にんげんにとってはハイプにぎなかったね」という[83]当時とうじ有神論ゆうしんろんてきサタニズム支持しじしないバンドはユーロニモスやシーンのメンバー(ファウストとか)から'ブラックメタル'であるとみとめられなかった[6][17]。そのため、ノルウェイジャンブラックメタルのようなサウンドで、サタニックな歌詞かしもちいてなかったバンドは言葉ことば自分じぶんたちのジャンルを表現ひょうげんした[50][51][52]今日きょうでもInfernus[84]アリオク[85]Nornagest、Erik Danielsson[86]などのような著名ちょめいなミュージシャンのように、ブラックメタルは有神論ゆうしんろんてきサタニズム支持しじしていなければならないとかんがえるものがいる。さい結成けっせいDissection[87][88]Watain[89]のようなバンドは、ブラックメタルバンドのメンバーはみなサタニストでなければならないという一方いっぽうで、Black FuneralのMichael W. Ford[90]AntaeusのMkM[91]はブラックメタルはサタニックでなければならないが、メンバー全員ぜんいんかならずしもサタニストであることまでは必要ひつようでないとかんがえている 。サタニズムからペイガニズムかんがえをえたバンドもいる。

また、サタニズムはナチズム共通きょうつうするてんられる。だが、ヴァルグ・ヴィーケネスのようなネオナチ活動かつどうや、ヒットラーナチス崇拝すうはいするNSBMばれているのような極右きょくう・ネオナチバンドは、シーンのごく一部いちぶである[† 11]おおくのブラックメタル・バンドは音楽おんがく専念せんねんしており、シーンで人種じんしゅ差別さべつ肯定こうていてきとらえられることはすくない[45][92][93]

このように、一般いっぱんにブラックメタルのなかキリスト教きりすときょう肯定こうていてきあつかわれることはほとんどないといっていい。一方いっぽうで、ブラックメタル特有とくゆうのサウンドをゆうしていながら歌詞かしやイメージでキリスト教きりすときょう賛美さんびする、アンブラックメタルという一見いっけん矛盾むじゅんしたジャンルも存在そんざいしている。

バンド一覧いちらん

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 スウェーデン

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 フィンランド

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 インドネシア

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 オーストリア

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 台湾たいわん

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 日本にっぽん

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 中国ちゅうごく

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 オーストラリア

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 シンガポール

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • マイケル・モイニハン、ディードリック・ソーデリンド 『ブラック・メタルの血塗ちぬられた歴史れきし島田しまだ陽子ようこやく、メディア総合そうごう研究所けんきゅうじょ〈Garageland Jam Books〉、2008ねんISBN 9784944124329
  • Moynihan, Michael; Søderlind, Didrik (2003) [1998]. Lords of Chaos: The Bloody Rise of the Satanic Metal Underground (revised and enlarged ed.). Los Angeles, CA: Feral House. ISBN 0-922915-94-6. OCLC 63047807 
  • Moynihan, Michael; Søderlind, Didrik (1998). Lords of Chaos: The Bloody Rise of the Satanic Metal Underground (first ed.). Venice, CA: Feral House. ISBN 0-922915-48-2. OCLC 39151590 
  • Olson, Benjamin Hedge (May 2008). I Am the Black Wizards: Multiplicity, Mysticism and Identity in Black Metal Music and Culture. Bowling Green State University. http://etd.ohiolink.edu/send-pdf.cgi/Olson%20Benjamin%20Hedge.pdf?bgsu1206132032 
  • Kristiansen, Jon (2011). Metalion: The Slayer Mag Diaries. New York: Bazillion Points Books. ISBN 978-0-9796163-4-1 
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ブラックメタルをあつかったドキュメンタリー

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  • Det svarte alvor (1994)
  • Satan Rides the Media (1998)
  • Norsk Black Metal (2003) was aired on Norwegian TV by the Norwegian Broadcasting Corporation (NRK).
  • Metal: A Headbanger's Journey (2005) touches on black metal in the early 1990s, and includes an extensive 25-minute feature on the DVD release.
  • True Norwegian Black Metal (2007) is a five-part feature from VICE. It explores some of the aspects of the lifestyle, beliefs and controversies surrounding former Gorgoroth vocalist Gaahl.[94]
  • Black Metal: A Documentary (2007), produced by Bill Zebub, explores the world of black metal from the point of view of the artists. There is no narrator and no one outside of black metal takes part in any interview or storytelling.
  • Murder Music: A History of Black Metal (2007)
  • Once Upon a Time in Norway (2008)
  • Black Metal Satanica (2008)
  • Until the Light Takes Us (2009) explores black metal's origins and subculture, featuring exclusive interviews and including rare footage from the Black Circle's early days.
  • Out of the Black – A Black Metal Documentary (2012), an examination of the musical and social origins of black metal while exploring the full spectrum of the religious ideology within the scene. Also examines black metal in America and the multiple differences between the American and the Scandinavian scene.[95]
  • One Man Metal (2012) explores the lifestyle and thoughts of the members of the three one-man bands Xasthur, Leviathan and Striborg.[96]
  • "Attention! Black Metal" (2012)

関連かんれん文献ぶんけん

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  • ダイヤル・パターソンちょ島田しまだ陽子ようこやく『ブラック・メタル:サタニック・カルトの30ねんディスクユニオン、2017ねん12月。ISBN 9784866470153
  • 岡田おかだ早由さより東欧とうおうブラックメタルガイドブック:ポーランド・チェコ・スロヴァキア・ハンガリーの暗黒あんこく音楽おんがく』パブリブ、2018ねん1がつISBN 9784908468209

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ バソリーのヴォーカリストであるクォーソンの影響えいきょうによるものといわれている。
  2. ^ 近年きんねんでは意図いとてきもちいられる場合ばあいもある。
  3. ^ ただし、ブルータルブラックとばれるBehemothなどのバンドや、従来じゅうらいのブラックメタルとはことなったプログレッシブやアヴァンギャルドなどの要素ようそつよつバンド、また近年きんねん音楽おんがくてき流行りゅうこうれたバンドは、1おとはんよりげていることもすくなくない。
  4. ^ ただし、これらのファッションはブラックメタルにかぎらず、一般いっぱんてきなメタルシーンでもられる。
  5. ^ 現在げんざいでもオールドスクール・ブラック、もしくはたんにファースト・ウェーヴ・ブラックメタルなどとばれている。
  6. ^ ティアマット前身ぜんしんバンド[20][23]
  7. ^ サルコファーゴの1stアルバム"I.N.R.I."[38]またサマエルの1stアルバム"Worship Him"[39]がリリースされた直後ちょくごだい世代せだいとするせつもある。
  8. ^ Les Légions Noiresのこと。
  9. ^ ただし、クレイドル・オブ・フィルス のように思想しそうがともなわず、イメージだけが先行せんこうするものはブラックメタルきからはきらわれる場合ばあいもある。
  10. ^ ここにはブラックメタルという言葉ことばしたヴェノムもふくまれる。
  11. ^ AbsurdGravelandNokturnal Mortumなど。

出典しゅってん

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