(Translated by https://www.hiragana.jp/)
金鵄 - Wikipedia コンテンツにスキップ

金鵄きんし

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
印刷いんさつようページはサポート対象たいしょうがいです。表示ひょうじエラーが発生はっせいする可能かのうせいがあります。ブラウザーのブックマークを更新こうしんし、印刷いんさつにはブラウザーの印刷いんさつ機能きのう使用しようしてください。
月岡つきおか芳年よしとしだい日本にっぽん名将めいしょうかん』より「神武じんむ天皇てんのう」。神武じんむ天皇てんのうゆみさきまった金鵄きんしひかりはなち、ちょうずい彦軍のへいをくらませている。

金鵄きんし(きんし)は、『日本書紀にほんしょき』に登場とうじょうし、神武じんむ天皇てんのうによる日本にっぽん建国けんこくみちびいた金色きんいろとび

概要がいよう

日本書紀にほんしょき』の記述きじゅつでは、東征とうせいすすめる彦火神武じんむ天皇てんのう)がちょうずいたたかっているさいに、金色きんいろれいとび天皇てんのうゆみまると、そのからだからはっするひかりちょうずい彦の軍兵ぐんびょうたちのがくらみ、東征とうせいぐん勝利しょうりすることができたとされる。このれいとびして「金鵄きんし」とぶ。

ただし、『古事記こじき』に金鵄きんし登場とうじょうせず、神武じんむ東征とうせいさい熊野くまのから大和やまと東征とうせいぐん道案内みちあんないしたはち咫烏混同こんどう、あるいは同視どうしされることがおおい。金鵄きんしはち咫烏が同一どういつであるか、それともべつ存在そんざいであるかはっきりしないが、いずれにしろ日本にっぽん建国けんこくかかわった霊鳥れいちょうとして、吉事きちじ勝利しょうりあるいは建国けんこく代名詞だいめいしとして使つかわれ、とく大日本帝国だいにっぽんていこく時代じだいには金鵄勲章きんしくんしょうをはじめ、意匠いしょう名称めいしょう多方面たほうめん採用さいようされた。

また、平安へいあん時代じだいから存続そんぞくする賀茂かも神社じんじゃにおいては、金鵄きんしおよびはち咫烏ともに、賀茂かもけんかく身命しんめい化身けしんとされており、このふたつをわせて「金鵄きんしはち咫烏」とまつっている[1]

れいとびがただいにしき

れいとびがただいにしき旛(即位そくいれい複製ふくせいひん神社じんじゃ展示てんじよう大阪おおさか放出ほうしゅつおもね遅速ちそくゆう神社じんじゃ展示てんじひん

れいとびがただいにしき旛(れいしけいだいきんばん)は、天皇てんのう即位そくいれい使用しようされるだいにしきのひとつである。それには金色きんいろかがや金鵄きんし刺繍ししゅうされており、あたま八咫烏形大錦旛(やたがらすだいきんばん)とたいになっている。それらは、太陽たいよう)およびつき象徴しょうちょうたるにちぞう纛旛、つきぞう纛旛のつぎかかげられ、太陽たいようつきぐものとしてきわめて重用じゅうよう位置いち配置はいちされ、即位そくいれいでも重視じゅうしされていることがうかがれる。

商品しょうひん使つかわれた金鵄きんし

金鵄きんしめい時期じきのゴールデンバットのはこ

金鵄きんしたたかわずひかり威徳いとくてき降伏ごうぶくせしめた日本にっぽん神話しんわから、大変たいへん縁起えんぎいとして明治めいじ以降いこう商品しょうひんなどに使用しようされた。とく日本酒にほんしゅおおく、つく酒屋ざかや金鵄きんしさかずき酒造しゅぞう[2]やキンシ正宗まさむねの「金鵄きんし正宗まさむね」などがある[3]。これらは、金鵄きんし化身けしんしたとされる賀茂かも一族いちぞく神社じんじゃ賀茂かも祖神そしんしゃ献上けんじょうされている。

また、紙巻かみまきたばこの「ゴールデンバット」は、戦時せんじちゅう敵性てきせい追放ついほううごきをけて、1940ねん昭和しょうわ15ねん)から1949ねん昭和しょうわ24ねん)まで「金鵄きんし」に改名かいめいされていた。 1941ねん昭和しょうわ16ねん)のパッケージには当初とうしょ神武じんむ天皇てんのうゆみえがかれていたが、これをてたりみつけることは不敬ふけいであるとの批判ひはんけ、デザインの変更へんこう余儀よぎなくされたことがある[4]

きむトビ志賀しが(製粉せいふんせいめんぎょう)の創業そうぎょうしゃである志賀しがはちろうは、そらたかうトビの姿すがた事業じぎょうゆめかさね、小麦粉こむぎこのマークを「トビしるし」とさだめ、ふるさと名古屋なごやほこりである「きむしゃち(きんのしゃちほこ)」と、神武じんむ天皇てんのうの「金鵄きんし(きんとび)」の故事こじにならい、最高さいこう品質ひんしつ小麦粉こむぎこを「きむトビ」とづけてした。[5]

関連かんれん項目こうもく

脚注きゃくちゅう

  1. ^ 祭神さいじん神徳しんとく下鴨神社しもがもじんじゃ(賀茂かも祖神そしんしゃ)公式こうしきサイト
  2. ^ 金鵄きんしさかずき酒造しゅぞう
  3. ^ 金鵄きんし正宗まさむね」キンシ正宗まさむね
  4. ^ 「おおぞらとはまぬ デザイン変更へんこうでケリ 印刷いんさつみの1おくる」『朝日新聞あさひしんぶん昭和しょうわ48ねん(1973ねん)2がつ16にち朝刊ちょうかん、13はん、3めん
  5. ^ 会社かいしゃ案内あんない | きむトビ志賀しかオフィシャルサイト” (2018ねん7がつ25にち). 2024ねん5がつ1にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク

  • 宮内庁くないちょう京都きょうと御所ごしょ離宮りきゅうしおり(しおり) -京都きょうと御所ごしょ-」 - やく100ねんまえおこなわれた大正天皇たいしょうてんのう大礼たいれい大正天皇たいしょうてんのう即位そくいれい使つかわれた「金鵄きんしをかたどったれいとびがただいにしき旛」の配置はいち(p2)および現物げんぶつ写真しゃしん(p3)が掲載けいさいしてある(PDF)。一部いちぶ金鵄きんしえんふか神社じんじゃ掲載けいさいされている金鵄きんし(れいとびがただいにしき旛)のレプリカは、これらをもとにしてある。
  • ウィキメディア・コモンズには、金鵄きんしかんするカテゴリがあります。