アクションロールプレイングゲーム

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アクションロールプレイングゲーム英語えいご: action role-playing game)とは、コンピュータゲームのジャンルひとつである。アクティブロールプレイングゲームともばれる。

アクションゲーム要素ようそロールプレイングゲーム(RPG)の要素ようそアドベンチャーゲーム要素ようそあわったものをす。アクションRPGARPGA-RPG)とりゃくされる。また、現実げんじつ世界せかいおこなわれる「ライブアクションロールプレイングゲーム」とは別物べつものである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

キャラクター成長せいちょうさせつつ冒険ぼうけんかさねていくというロールプレイングゲームの要素ようそと、戦闘せんとうシーンでの選択せんたくする戦術せんじゅつだけではなく操作そうさのタイミングなどが考慮こうりょされるアクションゲームてき処理しょりと、かくされたなぞ仕掛しかけをつけていくアドベンチャーゲーム要素ようそそなわったものが基本きほんがたである。とくにこれらのシーンがシームレスにつながるゲームを「アクションロールプレイングゲーム」とぶことがおおい。

また、ローグライクゲーム画面がめん構成こうせい操作そうさほうがアクションRPGに類似るいじするが、ローグライクゲームはプレイヤーがわいち行動こうどうをとるごとに相手あいてがわいち行動こうどうをとるターンせいであり、アクションゲームてき要素ようそわせていないため、アクションRPGではない。

歴史れきし[編集へんしゅう]

アクティブロールプレイングゲームは、1980年代ねんだい前半ぜんはん主流しゅりゅうだった「自由じゆうたかいが展開てんかい淡白たんぱく操作そうさ方法ほうほう自体じたいむずかしいロールプレイングゲーム」にたいしてのアンチテーゼとして登場とうじょうした経緯けいいがあり、1980年代ねんだい後半こうはんのパソコン雑誌ざっし山下やましたあきらなどが中心ちゅうしんとなって使用しようしたジャンル表記ひょうきである。

1980年代ねんだいは「アクティブロールプレイングゲーム」と「アクションロールプレイングゲーム」の表記ひょうき混在こんざいしていたが、次第しだいに「アクティブ〜」の表記ひょうき使つかわれなくなっていった。[1]

1980年代ねんだい前半ぜんはん、『ドルアーガのとう』(1984ねん)、『ハイドライド』(1984ねん)が登場とうじょうし、ARPGの分野ぶんや成立せいりつもととなった。つづいて日本にっぽんファルコムの『ドラゴンスレイヤーシリーズ』、とくだい2さくの『ザナドゥ』(1985ねん)は記録きろくてきげとなるなどARPGはおおきな支持しじる。 [2]

当時とうじのARPGは攻略こうりゃく対象たいしょうもとめるアーケードやPCゲーマーの性質せいしつからなんたかさをきそっていたが、1987ねん、「いま、RPGはやさしさの時代じだいへ。」をキャッチコピーとした日本にっぽんファルコムの『イースI』がだれでもクリアできること(クリアするたのしみ)をりとし「やさしいけれどもやさしくはない」とひょうされる絶妙ぜつみょうなゲームバランスを提示ていじし、さらに支持しじ拡大かくだいした。 [3]

同年どうねんにはハイドライド3発売はつばいされ、アクションをりにする一方いっぽう貧弱ひんじゃくであった物語ものがたりせい提示ていじ重厚じゅうこうになっていった。

代表だいひょう作品さくひん[編集へんしゅう]

  • ドルアーガのとう
    リアルタイムの戦闘せんとうシステムをみ、そのの『ハイドライド』などにつよ影響えいきょうあたえた。
  • ハイドライド
    プレイヤー・レベルによってモンスターからられる経験けいけんことなるシステムを採用さいようしている。LIFE(HP)が0になったら最大さいだいまで回復かいふくする「がえりのくすり」はどうジャンルの標準ひょうじゅんアイテムとなる。
  • ガンダーラ
    ハイドライドに類似るいじした経験けいけん取得しゅとくシステムを採用さいようしている。当該とうがいシステムが内在ないざいてきつ「プレイヤーがわ適正てきせいレベルを意識いしきさせ、ゲーム進行しんこううなが作用さよう」を意図いとてき活用かつようした作品さくひん
  • ザナドゥ
    世界せかいない配置はいちされたてきかずやアイテムのかず固定こていであり、経験けいけん資金しきんなどを積極せっきょくてき管理かんりしない場合ばあいはゲームのクリア条件じょうけんたせない状況じょうきょうおちいる。アクション要素ようそとリソース・マネジメント要素ようそそなえた作品さくひん。トリッキーな操作そうさようする場所ばしょじつはワンキー操作そうさ到達とうたつできる場所ばしょ等々とうとうのパズル要素ようそおお設置せっちされている。
  • イシターの復活ふっかつ
    『ドルアーガのとう』の続編ぞくへん
  • ブランディッシュ
    即死そくしトラップが大量たいりょう設置せっちされているほか、「かた間違まちがえると即死そくし」するパズルも多数たすう存在そんざいする。操作そうさすべマウスのみでおこなう。
  • サーク
    基本きほんてきにはイースのシステムと酷似こくじするが、シューティングゲーム要素ようそのあるポイントも存在そんざいする。
  • せいけん伝説でんせつ
    『ゼルダの伝説でんせつ』とているが、こちらはパラメータせい採用さいようしており、それによる成長せいちょう表現ひょうげんつよてんことなる。2さく以降いこう複数ふくすうじん同時どうじプレイなど独自どくじ要素ようそれられている。のちに「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルシリーズ」でも採用さいようされている。
  • ドラッグ オン ドラグーン シリーズ
    ワールドマップは存在そんざいせず、アクションのようにステージ・ミッションのクリア形式けいしきだが、「ニーア シリーズ」ではクエストのクリア形式けいしきとなっている。
  • BUSHIあおりゅうつたえ二人ふたり勇者ゆうしゃ
    自分じぶんが1かい行動こうどうすれば、てきも1かい行動こうどうする」というローグライクゲーム要素ようそをアクション部分ぶぶん違和感いわかん融合ゆうごうさせている。
  • ファミコンジャンプ 英雄えいゆう列伝れつでん
    対戦たいせんがた格闘かくとうゲーム形式けいしきのボスせんやシューティングゲーム、スポーツゲームレースゲーム要素ようそれたミニゲームも存在そんざいするため、RPGよりもアクションゲームとして要素ようそい。
  • レンタヒーロー
    てきたおことだけではなく、出前でまえ手伝てつだいや小学生しょうがくせい使つかはしりなどで報酬ほうしゅうとなるおかねけてり、成長せいちょうさせる要素ようそい。
  • キングダム ハーツ シリーズ
    てきたおすことによる成長せいちょう概念がいねんはあるが、アクションRPGよりもアクションとしての要素ようそい。
  • 悪魔あくまじょうドラキュラ
    当初とうしょ純然じゅんぜんたるアクションゲームだったが、近年きんねん作品さくひんはRPG要素ようそ作品さくひんとなっている。
  • ロックマンエグゼシリーズ
    カプコン公称こうしょうデータアクションRPGであり、レベルはバスティングレベルというものになっていて、てきたおした成績せいせき(リザルト)でその数値すうちまる。しかし、「バトルチップ」という武器ぶき防具ぼうぐ回復かいふくアイテムデータでプレイヤーの能力のうりょくまるときもある。戦闘せんとう画面がめん移動いどう画面がめんからわる。のちに「流星りゅうせいのロックマンシリーズ」でも採用さいようされている。
  • ボクらの太陽たいよう
    レベルの概念がいねんはあるが、武器ぶきのみでプレイヤーの能力のうりょくまることがおおい。『ぞく・ボクらの太陽たいよう』からロックマンエグゼシリーズとコラボレーションしていた。武器ぶきにはスキルがある。また、防具ぼうぐよろいのみ。装備そうびすれば防御ぼうぎょりょくがる。コナミは「太陽たいようアクションRPG」としょうしている。
  • 喧嘩けんか番長ばんちょう
    2さくから「かんうつわ」という成長せいちょうシステムが導入どうにゅうされた。こちらも「キングダム ハーツ シリーズ」と同様どうようにアクションゲームとしての要素ようそい。
  • キングスフィールド
    3D空間くうかん1人ひとりしょう視点してん移動いどうするアクション要素ようそてきとの戦闘せんとうによる成長せいちょう要素ようそ、お使つかいやなぞきのイベントをそなえており『3DリアルタイムRPG』をうたっている。
    開発元かいはつもとフロム・ソフトウェアでは、Demon's SoulsDARK SOULSなど3DアクションとRPGをわせた作品さくひん多数たすうリリースしている。
  • モンスターハンターシリーズ
    公式こうしきのジャンルめいは「ハンティングアクション」でありレベルの概念がいねんはないものの、装備そうび強化きょうか属性ぞくせい概念がいねんなど、RPGの要素ようそ副次的ふくじてきわせている。
  • ゼルダの伝説でんせつシリーズ
    ダンジョンでのなぞきやいたところこるイベントとてきとの戦闘せんとうではタイミングが必要ひつようのアクションアドベンチャー要素ようそと、てき様々さまざまなアクションとハート(HP)がえる要素ようそ武器ぶきつよくなる要素ようそとルピー(おかね)の要素ようそといろんなミニゲームのA-RPG要素ようそくわえられている。
  • アサシン クリードシリーズ
    ステルスゲーム要素ようそつよアクションアドベンチャーといった作風さくふうだったが、シリーズがすすむごとにスキル強化きょうかなどの要素ようそやレベルの概念がいねん登場とうじょうしていき、とくに『Origins以降いこうはARPGとっていいゲームになっている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]