アセロラ

アセロラ (west indian cherry), 生せい
100 gあたりの栄養えいよう価か
エネルギー	134 kJ (32 kcal)
炭水化物たんすいかぶつ	7.69 g
食物しょくもつ繊維せんい	1.1 g
脂肪しぼう	0.3 g
飽和ほうわ脂肪酸しぼうさん	0.068 g
一価いっか不ふ飽和ほうわ	0.082 g
多た価あたい不ふ飽和ほうわ	0.09 g
タンパク質たんぱくしつ	0.4 g
ビタミン
ビタミンA相当そうとう量りょう	(5%) 38 µg
チアミン (B1)	(2%) 0.02 mg
リボフラビン (B2)	(5%) 0.06 mg
ナイアシン (B3)	(3%) 0.4 mg
パントテン酸さん (B5)	(6%) 0.309 mg
ビタミンB6	(1%) 0.009 mg
葉酸ようさん (B9)	(4%) 14 µg
ビタミンB12	(0%) 0 µg
ビタミンC	(2021%) 1677.6 mg
ミネラル
ナトリウム	(0%) 7 mg
カリウム	(3%) 146 mg
カルシウム	(1%) 12 mg
マグネシウム	(5%) 18 mg
リン	(2%) 11 mg
鉄分てつぶん	(2%) 0.2 mg
亜鉛あえん	(1%) 0.1 mg
セレン	(1%) 0.6 µg
他たの成分せいぶん
水分すいぶん	91.41 g
	単位たんい; µg = マイクログラム (英語えいご版ばん) • mg = ミリグラム; IU = 国際こくさい単位たんい;
	%はアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにおける; 成人せいじん栄養えいよう摂取せっしゅ目標もくひょう (RDI) の割合わりあい。 ; 出典しゅってん: USDA栄養えいようデータベース（英語えいご）

アセロラ
	アセロラの果実かじつ
分類ぶんるい（APG IV）
学名がくめい
	Malpighia emarginata DC. あるいは Malpighia glabra L.
シノニム
	Malpighia emarginata の: Malpighia berteroana Spreng.; Malpighia punicifolia var. lancifolia Nied.; Malpighia punicifolia var. obovata Nied.; Malpighia punicifolia var. vulgaris Nied. ; Malpighia retusa Benth.; ; Malpighia glabra の: Bunchosia parvifolia S.Watson; Malpighia biflora Poir.; Malpighia fallax Salisb.; Malpighia glabra var. acuminata A. Juss.; Malpighia glabra var. antillana Urb. & Nied.; Malpighia glabra var. guatemalensis Nied.; Malpighia glabra var. lancifolia Nied.; Malpighia glabra var. undulata (A. Juss.) Nied.; Malpighia neumanniana A. Juss.; Malpighia oxycocca var. biflora (Poir.) Nied.; Malpighia punicifolia L.; Malpighia semeruco A.Juss.; Malpighia undulata A.Juss.; Malpighia uniflora Tussac; ;
和名わみょう
	バルバドスザクラ、バルバドスサクラ、バルバドスチェリー
英名えいめい
	acerola, Barbados cherry

アセロラ^[5]（スペイン語ご: acerola）は、キントラノオ科かヒイラギトラノオ属ぞく（Malpighia）の植物しょくぶつのうちの特定とくていの数すう種しゅまたはその果実かじつである。

アセロラ（acerola）という語かたりは中南米ちゅうなんべいスペイン語ごを経へて英語えいごに取とり入いれられたが、本来ほんらいはバラ科かサンザシ属ぞくの Crataegus azarolus を指さしていた^[6]。

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

アセロラの学名がくめいとされるのは Malpighia emarginata や Malpighia glabra で、Lim (2012) のように両者りょうしゃをシノニムの関係かんけいにあるとする文献ぶんけんも存在そんざいするが、Hassler (2019) や World Flora Online は両者りょうしゃを別種べっしゅとして扱あつかっている^[2]。坂さか﨑 (1998) はアセロラの学名がくめいを Malpighia punicifolia とする一方いっぽう M. glabra をバルバドスチェリーと呼よんで区別くべつし、現在げんざい栽培さいばいされているアセロラの多おおくが M. glabra と M. punicifolia の交雑こうざつ種しゅとされ、両者りょうしゃの相違そうい点てんはバルバドスチェリーの10本ほんの雄蕊おしべ（おしべ）と3本ほんの花はな柱ばしらの長ながさが同おなじであるのに対たいし M. punicifolia の雄蕊おしべや花はな柱ばしらの長ながさは不揃ふぞろいである点てんとしているが、Hassler (2019) や Lim (2012)、World Flora Online は M. punicifolia を M. glabra のシノニムとしている^[2]。

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

西にしインド諸島しょとう、南みなみアメリカ北部ほくぶから中央ちゅうおうアメリカが原産げんさんとされる常緑じょうりょく低木ていぼくで、鮮あざやかな赤色あかいろの果皮かひのサクランボに似にた果実かじつを食用しょくようとする^[7]。葉はは全ぜん縁えん（鋸のこ葉はがない）で、長ながさ10センチメートル程度ていど。果実かじつは5 - 8グラムと小ちいさく、果皮かひは赤色あかいろ、果肉かにくは淡あわ黄色きいろまたは赤色あかいろをしている^[7]。果実かじつの形かたちからバルバドスザクラ（英語えいご: Barbados cherry バルバドスチェリー）の別名べつめいを持もつが、アセロラはAPG IVの分類ぶんるいではキントラノオ目めキントラノオ科かであり、バラ目めバラ科かのサクラとは分類ぶんるい学がく的てきに離はなれた位置付いちづけとなっている。果実かじつは種類しゅるいによって酸味さんみが強つよい酸味さんみ種しゅと甘あまみが強つよい甘味あまみ種しゅに分わけられる。栄養えいよう的てきにはビタミンCがレモンの17倍ばいに匹敵ひってきするほど豊富ほうふで、その他たにもカロテン、ビタミンB1・B2、ビタミンEなどを含ふくむ^[7]。主おもに、清涼飲料水せいりょういんりょうすい、ジャム、ゼリーなどに加工かこうされる。ただし、熟じゅくした果実かじつは傷いたみやすいために一般いっぱんにはほとんど市販しはんされておらず、加工かこう用ようには未熟みじゅく果はてが用もちいられる。

日本にっぽんでは1958年ねんに沖縄おきなわ県けんに導入どうにゅうされて以降いこう、同どう県けんで栽培さいばいされている。現在げんざい、加工かこう品ひんとしてはサントリーフーズよりニチレイアセロラドリンクとして販売はんばいされ、一般いっぱんに普及ふきゅうしている。なお、ブラジルでも飲料いんりょうにされることも多おおく、アセロラ自体じたいの風味ふうみを強つよく感かんじることができる。しかし、日本にっぽんの関連かんれん飲料いんりょうなどはかなり希釈きしゃくされているため、アセロラ自体じたいの味あじはあまりしない。

プエルトリコではアセロラは重宝ちょうほうされており、国外こくがいに持もち出だす場合ばあいには特別とくべつな手続てつづきが必要ひつようである。

諸しょ言語げんごにおける呼称こしょう[編集へんしゅう]

英語えいご: Barbados cherry, West Indian cherry;^[8]^[3]〔プエルトリコ^[3]〕acerola
スペイン語ご:〔プエルトリコ〕acerola^[3];〔メキシコ〕cereza de Barbados^[3];〔パナマ〕cereza、cereza colorada、cereza de la Sabana、grosella^[8];〔ベネズエラ〕cemeruco、semeruco^[8]
ポルトガル語ご:〔ブラジル〕acerola、cereja-do-Pará^[8]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q Hassler (2019).
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t World Flora Online, http://www.worldfloraonline.org/, 19 May 2019
^ ^a ^b ^c ^d ^e 熱帯ねったい植物しょくぶつ研究けんきゅう会かい (1996).
^ 米倉よねくら・梶田かじた (2003-).
^ 坂さか﨑 (1998).
^ 小学館しょうがくかんランダムハウス英和大えいわだい辞典じてん第だい2版はん編集へんしゅう委員いいん会かい (1994).
^ ^a ^b ^c 猪股いのまた慶子けいこ監修かんしゅう成美せいび堂どう出版しゅっぱん編集へんしゅう部ぶ編へん『かしこく選えらぶ・おいしく食たべる野菜やさいまるごと事典じてん』成美せいび堂どう出版しゅっぱん、2012年ねん7月がつ10日とおか、215頁ぺーじ。ISBN 978-4-415-30997-2。
^ ^a ^b ^c ^d Lim (2012).

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

英語えいご:

Hassler, M. (2019). World Plants: Synonymic Checklists of the Vascular Plants of the World (version Nov 2018). In: Species 2000 & ITIS Catalogue of Life, 2019 Annual Checklist (Roskov Y., Ower G., Orrell T., Nicolson D., Bailly N., Kirk P.M., Bourgoin T., DeWalt R.E., Decock W., Nieukerken E. van, Zarucchi J., Penev L., eds.). Digital resource at http://www.catalogueoflife.org/annual-checklist/2019 Species 2000: Naturalis, Leiden, the Netherlands. ISSN 2405-884X.
Lim, T. K. (2012). Edible Medicinal And Non-Medicinal Plants: Volume 3, Fruits. Springer. pp. 153–9. doi:10.1007/978-94-007-2534-8_20. ISBN 978-94-007-2533-1. NCID BB08085019

日本語にほんご:

坂さか﨑, 信之のぶゆき『日本にっぽんで育そだつ熱帯ねったい花木はなき植しょく栽事典じてん』アボック社しゃ、1998年ねん、884-5頁ぺーじ。
「acerola」小学館しょうがくかんランダムハウス英和大えいわだい辞典じてん第だい2版はん編集へんしゅう委員いいん会かい編へん (1994).『小学館しょうがくかんランダムハウス英和大えいわだい辞典じてん第だい二に版はん』19頁ぺーじ。ISBN 4-09-510101-6
熱帯ねったい植物しょくぶつ研究けんきゅう会かい編へん『熱帯ねったい植物しょくぶつ要覧ようらん』（第だい4版はん）養よう賢堂かしこどう、1996年ねん、259頁ぺーじ。ISBN 4-924395-03-X。
米倉よねくら浩司こうじ・梶田かじた忠ただし (2003-).「BG Plants 和名わみょう－学名がくめいインデックス」（YList），http://ylist.info （2019年ねん5月がつ19日にち）.

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

アセロラ - 果物くだものナビ
アセローラ、バルバドスチェリー - ウェイバックマシン（2006年ねん1月がつ10日とおかアーカイブ分ぶん） - 熱帯ねったい果樹かじゅ写真しゃしん館かん

この項目こうもくは、果物くだものに関連かんれんした書かきかけの項目こうもくです。この項目こうもくを加筆かひつ・訂正ていせいなどしてくださる協力きょうりょく者しゃを求もとめています（プロジェクト:植物しょくぶつ／Portal:果物くだもの）。

[mh-1] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q Hassler (2019).

[WFO-2] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r ^s ^t World Flora Online, http://www.worldfloraonline.org/, 19 May 2019

[NSY-3] 熱帯ねったい植物しょくぶつ研究けんきゅう会かい (1996).

[4] 米倉よねくら・梶田かじた (2003-).

[5] 坂さか﨑 (1998).

[6] 小学館しょうがくかんランダムハウス英和大えいわだい辞典じてん第だい2版はん編集へんしゅう委員いいん会かい (1994).

[成美堂出版2012-7] 猪股いのまた慶子けいこ監修かんしゅう成美せいび堂どう出版しゅっぱん編集へんしゅう部ぶ編へん『かしこく選えらぶ・おいしく食たべる野菜やさいまるごと事典じてん』成美せいび堂どう出版しゅっぱん、2012年ねん7月がつ10日とおか、215頁ぺーじ。ISBN 978-4-415-30997-2。

[tkl-8] Lim (2012).

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