イシク・クル

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イシク・クル

イシク・クル

イシク・クルの位置(キルギス内)
イシク・クル
イシク・クル
イシク・クルの位置いち(キルギス)
所在地しょざいち キルギスの旗 キルギス
イシク・クルしゅう
位置いち 北緯ほくい4225ふん 東経とうけい7720ふん / 北緯ほくい42.417 東経とうけい77.333 / 42.417; 77.333座標ざひょう: 北緯ほくい4225ふん 東経とうけい7720ふん / 北緯ほくい42.417 東経とうけい77.333 / 42.417; 77.333
面積めんせき 6,236 km2
周囲しゅういちょう 688 km
最大さいだい水深すいしん 668 m
平均へいきん水深すいしん 280 m
貯水ちょすいりょう 1,738 km3
水面すいめん標高ひょうこう 1,606 m
淡水たんすい・汽水 しおみずうみ
プロジェクト 地形ちけい
テンプレートを表示ひょうじ
イシク・クルのはま

イシク・クルウイグル: Йсйк-Көл[1]キルギス: Ысык-Көлロシア: Иссык-Куль)は、天山あまやま山脈さんみゃくきたキルギス北東ほくとう内陸ないりくみずうみイシクみずうみイシククルイスィククリなどとも表記ひょうきされる。同国どうこく最大さいだい面積めんせきをもつ[2]イシク・クルしゅう位置いちしており、このみずうみ北岸ほくがんはイシク・クル地区ちくばれている[3]

古称こしょう熱海あたみ呉音ごおん:ねつかい、漢音かんおん:ぜつかい)。とうだい詩人しじん岑参かげやま若者わかものからいたはなしを「側聞そくぶんかげやまえびす西にしあたま熱海あたみみず如煮。海上かいじょうしゅとり敢飛、中有ちゅううこいさかなちょう且肥」と「熱海あたみゆきおくちぇさむらいかえきょう」でんでいる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

ながさ182km、はば60km。面積めんせきは6,236 km2周囲しゅういは688kmで、琵琶湖びわこの9ばい最大さいだい深度しんどは668m。標高ひょうこうは1,606mという高地こうちにある。周囲しゅういからなが河川かせん存在そんざいするが、イシク・クルより流出りゅうしゅつする河川かせんみとめられない。塩分えんぶん濃度のうどは0.6%程度ていどである。透明とうめいは20mをえる。数少かずすくない古代こだいみずうみひとつであり、世界せかいで2番目ばんめおおきい高山たかやまである[4]

標高ひょうこうたかく、冬季とうき厳寒げんかん気候きこうであるが、なつ水温すいおんは20ふゆ水温すいおんは3程度ていどある。塩分えんぶん濃度のうど比較的ひかくてきひくいにもかかわらず、ふゆでも湖面こめんこおらない。原因げんいん不明ふめいだが、これは湖底こていから温泉おんせんているためというせつがある。

イシク・クル周囲しゅういには多数たすう鉱山こうざん存在そんざいする。そのためソビエト連邦れんぽう支配しはいでは、外国がいこくじん湖畔こはんへのりはきんじられていた。しかしキルギスが独立どくりつしたのちは、貴重きちょう観光かんこう資源しげんとしての活用かつようおこなわれている。

イシク・クルの湖底こていには、多数たすう遺跡いせき水没すいぼつしていること確認かくにんされている。湖畔こはん砂浜すなはまには陶器とうきなど、湖底こてい遺跡いせきからながいたものがせることがる。なぜ遺跡いせき存在そんざいするかはいまだになぞである。このけんかんしてはなん潜水せんすい調査ちょうさおこなわれ、遺跡いせきは1つではなく、様々さまざま時代じだい遺跡いせき水没すいぼつしていること判明はんめいした。そのうちの1つに、曾て湖畔こはん存在そんざいしたというがらすまご赤谷あかたにじょうがある。

むかし文献ぶんけんによると、このみずうみにはすくなくとも16世紀せいきころまではしまり、さらにそのしまにはしろ存在そんざいしていたということだが、いまはその面影おもかげまったい。

イシクみずうみにはきゅうソ連それん時代じだいから魚雷ぎょらい試験場しけんじょうがあったため、きゅうソ連それん時代じだいにはイシクみずうみ外国がいこくじんれなかった[5]

毎年まいとしふゆカオジロオタテガモふく最大さいだい70,000わたどり渡来とらいし、みずうみちゅうには7しゅ固有こゆうしゅふくむ28しゅ魚類ぎょるい生息せいそくしている[6]。2001ねんユネスコ生物せいぶつけん保護ほご[4]、2002ねんラムサール条約じょうやくにそれぞれ登録とうろくされた。ソ連それん時代じだいの1976ねんにもラムサール条約じょうやく登録とうろくされたが、1990ねん7がつ4にちモントルーレコード英語えいごばん追加ついかされた[6]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ ウイグル発音はつおんでは「ウスク・キョル」
  2. ^ しょう牟田むた哲彦てつひこ世界せかい鉄道てつどう紀行きこう講談社こうだんしゃ、2014ねん、46ぺーじISBN 978-4-06-288275-0 
  3. ^ List of Rural Communities of Kyrgyzstan
  4. ^ a b Issyk Kul Biosphere Reserve, Kyrgyzstan” (英語えいご). UNESCO (2019ねん8がつ). 2023ねん2がつ2にち閲覧えつらん
  5. ^ 浜野はまのみちはく検証けんしょうキルギス政変せいへん 天山あまやま小国しょうこく挑戦ちょうせん』73ぺーじ
  6. ^ a b The Issyk-kul State Nature Reserve with the Issyk-kul Lake | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org. 2023ねん2がつ2にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]