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インフェクションコントロールドクター

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

インフェクションコントロールドクター英語えいご: Infection Control Doctor略称りゃくしょう:ICD)とは、一般いっぱん名詞めいしとしては感染かんせんしょう感染かんせん制御せいぎょ院内いんない感染かんせん対策たいさくせんもんあつか医療いりょう従事じゅうじしゃのことをす。ICDは院内いんない感染かんせん実態じったい調査ちょうさ(サーベイランス)、対策たいさく立案りつあん職員しょくいん教育きょういくアウトブレイク防止ぼうしおよ発生はっせい対応たいおうなどをにな[1]

日本にっぽんにおいては、ICD制度せいど協議きょうぎかい上記じょうき業務ぎょうむくことを想定そうていして認定にんていする専門せんもん資格しかく名称めいしょうでもある。どう協議きょうぎかい日本語にほんご名称めいしょう制定せいていしていないため、ICD、インフェクションコントロールドクターという名称めいしょう使用しようされている。なお、日本にっぽん感染かんせんしょう学会がっかい認定にんていしている感染かんせんしょう専門医せんもんいとはべつ専門せんもん資格しかくである。下記かきべるとおり、医師いし歯科しか医師いし(ドクター)以外いがい博士はかせごう取得しゅとく(こちらもドクター)による認定にんていしゃもある。それぞれのゆうする免許めんきょによりゆるされる業務ぎょうむことなる。たとえば診察しんさつ行為こういができるインフェクションコントロールドクターは、医師いし歯科しか医師いしだけである。

これに対応たいおうして、感染かんせん制御せいぎょ感染かんせん管理かんり)ナース(infection control nurse; ICN) もある[2]。また、ICDとICNを中心ちゅうしんとする院内いんない感染かんせん対策たいさくのチームを感染かんせんしょうコントロールチーム (infection control team; ICT)と[3]。イギリスでは1988ねんと1995ねん院内いんない感染かんせん作業さぎょう部会ぶかい (Hospital Infection Working Group)がICD, ICN, ICTの配置はいち勧告かんこくした[4]

日本にっぽん制度せいど

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インフェクションコントロールドクター(以下いか、ICD)は、元々もともと医師いし専門医せんもんい資格しかくひとつして運用うんようされていた。たとえば、「日本にっぽん感染かんせんしょう学会がっかい認定にんてい」のよう学会がっかい認定にんていするものであった。しかし、院内いんない感染かんせんなどの感染かんせん防御ぼうぎょ必要ひつようおよびひろ人材じんざい育成いくせい確保かくほのためには、医師いしのみならずほか医療いりょうけい職業しょくぎょうへの感染かんせんしょうかんする高度こうど知識ちしき技術ぎじゅつ必要ひつようであることから、医師いし以外いがい職業しょくぎょうものにも条件じょうけんづけ付与ふよされることとなった。ただ、医師いし歯科しか医師いし以外いがい場合ばあい博士はかせごう必要ひつよううえ感染かんせんしょうがくせんもんまなびながら、かつ、日常にちじょう業務ぎょうむをこなさなければならず、その取得しゅとくにはおおくの時間じかん労力ろうりょく必要ひつようとするとされている。

歯科しか医師いし場合ばあいは、歯学しがくそれ自体じたい医学いがくいち専門せんもん分野ぶんやであるとの認識にんしきつよてんやICDだけでは収入しゅうにゅうにつながらないてん、また、大学だいがく病院びょういんなどでICDとして専属せんぞく勤務きんむするきわめてすくないてんなどから、ICDの歯科しか医師いしすくないのが実情じつじょうである。しかし、歯科しか医療いりょう大半たいはん外科げかてき処置しょちであり、感染かんせん防止ぼうしなどの知識ちしき技術ぎじゅつはICDレベルのものが必要ひつようとされている。また、歯科しか医師いし臨床りんしょう実習じっしゅうせいなかには、ICDには興味きょうみ関心かんしんがあるものおおいとの報告ほうこくがなされている[5]。ただ、前述ぜんじゅつした様々さまざま理由りゆうから、より歯科しか専門せんもんされた臨床りんしょうけい専門医せんもんい資格しかく日本にっぽんしゅうびょう学会がっかい認定にんていしゅうびょう専門医せんもんい口腔こうくう外科げか専門医せんもんいなど)を取得しゅとくしたいとかんがえるものおおため、ICDそれ自体じたい目指めざそうとかんがえるものすくないとかんがえられる。以上いじょう状態じょうたいにより、ICDの大半たいはん医師いしめているのが実情じつじょうである。

なお、現在げんざい認定にんていICDは、3,948にん2004ねん)であり、数字すうじじょうでは300しょう1人ひとり割合わりあいとなっている[6]

資格しかく(ICD制度せいど協議きょうぎかい

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  • 5ねんごと資格しかく更新こうしんをしなくてならない。そのあいだ規定きてい単位たんい感染かんせんしょう関連かんれん学会がっかい発表はっぴょう論文ろんぶん講習こうしゅうかいとうにより取得しゅとくできる)を取得しゅとくしなければ資格しかく無効むこうとなる。

その感染かんせんしょう対策たいさく専門せんもん資格しかくおよび医療いりょう機関きかんでの組織そしき

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感染かんせんしょう対策たいさく専門せんもん資格しかくおよび医療いりょう機関きかんでの組織そしき[7]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ http://www.icdjc.jp/gaiyo.html
  2. ^ Infection control doctor (ICD)とinfection control nurse (ICN)の役割やくわり 木村きむら あきら 日本内科学会にほんないかがっかい雑誌ざっし 2001ねん 90 かん 12 ごう 2392-2397
  3. ^ っておきたいあたらしい医療いりょう医学いがく概論がいろん 感染かんせんしょうコントロールチーム 二木ふたき 芳人よしひと 日本内科学会にほんないかがっかい雑誌ざっし 2007ねん 96 かん 8 ごう 1754-1757
  4. ^ https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1046/j.1469-0691.2000.00116.x
  5. ^ 佐藤さとうほうひとしこけこうすすむ福井ふくい一博かずひろ歯学部しがくぶ臨床りんしょう実習じっしゅうせいにおける「感染かんせん制御せいぎょ医師いし(インフェクションコントロールドクター)」にたいする意識いしき調査ちょうさ(財)ざいだんほうじん緒方おがた医学いがく化学かがく研究所けんきゅうじょ医学いがく生物せいぶつがくVol.149(12):p.483〜486,2005.
  6. ^ 小林こばやしひろし認定にんていインフェクションコントロールドクターの日常にちじょう業務ぎょうむかんする調査ちょうさ日本にっぽん環境かんきょう感染かんせん学会がっかい環境かんきょう感染かんせんVol.19(3):p.404〜408,2004
  7. ^ 佐藤さとうほうひとし渡辺わたなべしゅさとしこけこうすすむ福井ふくい一博かずひろ歯科しか臨床りんしょう実習じっしゅうせいにおける感染かんせん制御せいぎょ専門せんもん資格しかくおよび組織そしきかんする認知にんち調査ちょうさ」INFECTION CONTROL(メディカ出版しゅっぱん),Vol.16(6),p.97,2007.

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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