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コーンウォール

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
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コーンウォール
St Piran's Flag of Cornwall
カウンティカウンシルモットー
Onen hag ollコーンウォール
One and all英語えいご
地理ちり
様態ようたい 典礼てんれいおよび単一たんいつ自治体じちたい
リージョン イングランド南西なんせい
面積めんせき
そう面積めんせき
12
3,563 km2 (1,376 sq mi)
ISO 3166-2GB-CON
ONSコード 15
NUTS 3 UKK30
人口じんこう統計とうけい
人口じんこう
そう人口じんこう (2018ねん中期ちゅうき推計すいけい)
人口じんこう密度みつど
40
568,210
160/km2 (410/sq mi)
民族みんぞく構成こうせい 99.0 % 白色はくしょく人種じんしゅ
1 % その
政治せいじ

コーンウォール議会ぎかい
www.cornwall.gov.uk/
国会こっかい議員ぎいん
ディストリクト
  1. コーンウォール(単一たんいつ自治体じちたい
  2. シリー諸島しょとう単一たんいつ自治体じちたい

コーンウォール英語えいご: Cornwall [ˈkɔrnˌwɔl, ˈkɔrnˌwəl][1]; コーンウォール: Kernow [ˈkɛɹnɔʊ] ケルノウ)は、イングランド南西なんせいはし典礼てんれいカウンティかつ単一たんいつ自治体じちたいである。連合れんごう王国おうこくもっとみなみおよび西にし位置いちし、コーンウォールしゅうともばれる。形容詞けいようし英語えいごで “Cornish”(「コーニッシュ」)である。独自どくじ文化ぶんか言語げんご帰属きぞく意識いしきった地域ちいきであり、イングランドのほか地域ちいきとはおもむきことにしている。コーンウォールで「Kernow」 あるいは「Curnow」とつづられる。6つのケルト地域ちいきのうちの1つである。名目めいもくじょうは、連合れんごう王国おうこく国王こくおう長男ちょうなん世襲せしゅう爵位しゃくいであるコーンウォールこうとして領有りょうゆうする。

名称めいしょう範囲はんい

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「Cornwall」は、日本語にほんごでは「コーンウォール」のほか「コンウォール[2]」「コーンワル[3]」などの表記ひょうきおこなわれている。イングランドの行政ぎょうせい区分くぶんであると同時どうじに、地質ちしつ地理ちりじょう概念がいねんでもあり、歴史れきしてき独特どくとく文化ぶんかようする地方ちほうでもある。

地理ちりてき概念がいねんとしては「コーンウォール半島はんとう」(コンウォール半島はんとうコーンワル半島はんとうえい: Cornwall Peninsula)とばれることもあり、この文脈ぶんみゃくではデヴォン(デヴォンしゅう地域ちいきふくめたよりひろ範囲はんいすこともある[4]

イングランドの地方ちほう区分くぶん

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イングランドをおおまかに北部ほくぶ中部ちゅうぶ東部とうぶ南部なんぶ区分くぶんすると、コーンウォールは南部なんぶ (Southern England) にぞくする。南部なんぶ南東なんとう南西なんせい区分くぶんされることもあり、この場合ばあいにはコーンウォールはイングランド南西なんせい位置いちする。1990年代ねんだい導入どうにゅうされたあらたな地方ちほう区分くぶん制度せいどリージョン」では、イングランドは9地方ちほう区分くぶんされており、そのうちサウス・ウェスト・イングランド南西なんせいイングランド)の一角いっかくす。南西なんせいイングランドは、文化ぶんかてき地質ちしつてき特徴とくちょうによってさらに東西とうざい区分くぶんされる場合ばあいもあり、コーンウォールはデヴォンとともに南西なんせいイングランドの西部せいぶ位置いちづけられる。

イングランドの歴史れきしてき古典こてんてき地方ちほう区分くぶんは19世紀せいき体系たいけいされて「カウンティ」とばれる地域ちいき編成へんせいされている。コーンウォールは、行政ぎょうせいカウンティ(administrative counties、1889ねん-1974ねん)、都市としおよび都市としカウンティ(metropolitan and non-metropolitan counties、1974ねん-)、単一たんいつ自治体じちたい(Unitary authority、1992ねん-)や典礼てんれいカウンティ(ceremonial counties)といったしょ制度せいどのもとで、いずれもコーンウォールという1区分くぶんとしてあつかわれている。とく行政ぎょうせい区分くぶんとしての文脈ぶんみゃくでは「コーンウォールしゅう」「コーンワルシャー」(「コーンワル」+「シャー (Shire)」)などの表記ひょうきおこなわれる場合ばあいもある。

半島はんとう南西なんせい沖合おきあい位置いちするシリー諸島しょとうは、地方ちほう概念がいねん典礼てんれいカウンティでは「コーンウォール」にふくめる一方いっぽうディストリクト行政ぎょうせい区画くかく)としてはコーンウォールとならび独立どくりつした単一たんいつ自治体じちたいなっている。

コーンウォール半島はんとう

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コーンウォール半島はんとう南西なんせい半島はんとう[3])はグレートブリテンとう南西なんせいにある半島はんとうである[5]西にしきたケルトかい大西おおにしひろしブリストル海峡かいきょう)、みなみイギリス海峡かいきょう)をうみはばまれて地形ちけいてきにイングランドから孤立こりつしていたため、古代こだいから比較的ひかくてき独立どくりつした文化ぶんかけん形成けいせいしていた[5]

半島はんとう西にしはしはペンウィズ半島はんとう (Penwith peninsula[6]) ともばれる。その突端とったんランズエンドみさきえい: Land's End)は「イギリス本土ほんどさい西端せいたん」「て」としてられる[7]

地理ちり

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おも地形ちけい

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コーンウォール半島はんとう周辺しゅうへん主要しゅよう地形ちけい
イングランドさい西端せいたんのランズエンドみさき
コーンウォールのリアス式海岸りあすしきかいがん
コーンウォールの荒々あらあらしい海岸かいがん

コーンウォール半島はんとうはイングランド本土ほんどからケルトかい南西なんせいびており、北側きたがわはブリストル海峡かいきょう南側みなみがわはイギリス海峡かいきょうはさまれている。イングランド本土ほんどとつながる半島はんとう東側ひがしがわには、カントック丘陵きゅうりょう英語えいごばん[5]ブラックダウン丘陵きゅうりょう英語えいごばん[5]ばれる高地こうちがある[ちゅう 1][5]

半島はんとう中央ちゅうおう高地こうちダートムーアばれ、たか地域ちいきでは標高ひょうこう2000フィート(やく600メートル)にたっする[8]。その東側ひがしがわエクセがわ英語えいごばん[9][ちゅう 2]きたからみなみながれている。エクセがわサウス・ウェスト・イングランド南西なんせいイングランド)を地質ちしつてき東西とうざいける境界きょうかいとなっている[11]。エクセがわ流域りゅういき低地ていち(デヴォン平野へいや[10])にはデヴォンしゅう行政ぎょうせい中心ちゅうしん都市としエクセター人口じんこうやく12まん)がある。

ダートムーアの西側にしがわきたからみなみながれるテイマーがわ英語えいごばん[10]は、デヴォンしゅうとコーンウォールしゅうさかいになっている。河口かこう港湾こうわん都市としプリマス(デヴォンしゅう人口じんこうやく25まん)はコーンウォール半島はんとう最大さいだい都市としで、アルマダの海戦かいせんでスペイン艦隊かんたい撃破げきはしたイングランド艦隊かんたいやアメリカへ移住いじゅうしたメイフラワーごう出発しゅっぱつとしてられている[2]

半島はんとう先端せんたん南北なんぼくかれており、南側みなみがわリザードみさき英語えいごばんはイングランド本土ほんど最南端さいなんたん北側きたがわランズエンドみさきはイングランド本土ほんどさい西端せいたん[ちゅう 3]となっている。りょうみさきはさまれた入江いりえマウントわん英語えいごばん[12]ばれる。わんかぶセント・マイケルズ・マウントひじりミカエルとう)は引潮ひきしおのみ本土ほんどとつながることから「イギリスばんモン・サン=ミシェル」とばれる観光かんこうになっている[13]

リアス式海岸りあすしきかいがん

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コーンウォール半島はんとうは、大西洋たいせいようから西にしりのつよふうによってこされた波浪はろうにより海岸かいがんはげしく浸食しんしょくされており、沿岸えんがんだい部分ぶぶんリアス式海岸りあすしきかいがんになっている[14]。このため海岸かいがんせんが1200キロメートル[15]ながく、陸地りくち面積めんせきたいする海岸かいがん比率ひりつはイングランドで最大さいだいとなっている[5]

海岸かいがんせん複雑ふくざつみ、けわしい断崖だんがい断崖だんがいあいだ入江いりえには浸食しんしょくしょうじた砂礫されき堆積たいせきして砂浜すなはまができて、天然てんねん良港りょうこうとして利用りようされてきた[14]プリマスファルマスなどの港町みなとちょうがその好例こうれいである[14]。また、こうした複雑ふくざつ海岸かいがんせんは、歴史れきしてき陸上りくじょう交通こうつう発展はってん阻害そがいし、この地方ちほうがイングランドのほか地域ちいきから孤立こりつする要因よういんにもなってきた[5]かわ最下さいかりゅう位置いちするはし河口かこうからかなり内陸ないりくはいんだ場所ばしょけられている場合ばあい目立めだち、エクセタートゥルーロなどはそのはしまわりにまち形成けいせいされたものである[14]きん現代げんだいになってこうした河口かこう入江いりえはし建設けんせつされるようになっており、国道こくどうA38ごう (A38 road) にもうけられた Tamar Bridge がその代表だいひょうれいである[14]

また、つよ浸食しんしょく作用さよう帰結きけつとして古生代こせいだい(5おく-2.5おくねんまえ)にさかのぼふる岩盤がんばん露出ろしゅつしており、リザードみさきはイギリス諸島しょとう最古さいこいわである蛇紋じゃもんがん発見はっけんとしてよくられている[5][16]。ダートムーアなど半島はんとうない高地こうちも、こうした浸食しんしょくえた火成岩かせいがんから形成けいせいされており、一帯いったい花崗岩かこうがん石材せきざい供給きょうきゅうとなってきた[5]

海岸かいがんせんんでいることから、デヴォン平野へいや一部いちぶのぞいてすべての地域ちいき海岸かいがんせんから20マイル(やく32キロメートル)以内いない範囲はんいにあり、この地方ちほう気候きこう産業さんぎょうおおきな影響えいきょうおよぼしている[5]

ダートムーア

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ダートムーアとは原野げんや湿地しっちからなる台地だいち面積めんせき945平方へいほうキロメートル平均へいきん標高ひょうこうやく520メートルで、最高さいこうてんはトーとばれるざんおかひとつであるハイ・ウィルヘーズほう青銅器せいどうき時代じだい遺跡いせきおおく、中世ちゅうせいには王室おうしつりんやスズ産地さんちとして重要じゅうようであったが、現在げんざい樹木じゅもくのない荒涼こうりょうたる景観けいかんしめし、ひつじしょう放牧ほうぼく花崗岩かこうがん陶土とうど採掘さいくつおこなわれる。また中央ちゅうおうのプリンスタウンには1806ねん建設けんせつ刑務所けいむしょがあって、ナポレオン戦争せんそうどきのフランスじん捕虜ほりょなどを収容しゅうようした。

コーンウォールしゅう地形ちけい

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沿岸えんがん

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きた海岸かいがんみなみ海岸かいがんことなる特徴とくちょうっている。きた海岸かいがん大西洋たいせいよう一部いちぶであるケルトかいめんしており、きびしい自然しぜんにさらされている。一方いっぽう、「コーニッシュ・リビエラ」ともばれるみなみ海岸かいがんまもられており、ファルマスフォイ英語えいごばんのような安全あんぜん停泊ていはく提供ていきょうするひろ河口かこう存在そんざいする。

内陸ないりく

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コーンウォールしゅう内陸ないりく構成こうせいするのは、不毛ふもうきさらしの高地こうちからなる東西とうざい尾根おねで、ボドミンムーア英語えいごばんのような一連いちれん花崗岩かこうがん貫入かんにゅうともなう。ボドミンムーアはコーンウォールでもっと標高ひょうこうたか土地とちである。ボドミンムーア、St AustellきたHensbarrowCamborneみなみCarnmenellisPenwith あるいはランズエンド半島はんとう、とおおよそひがしから西にしかって標高ひょうこうがってゆく。これらの貫入かんにゅう南西なんせいブリテンの Cornubian バソリス露出ろしゅつ部分ぶぶん花崗岩かこうがん露頭ろとうぐん中央ちゅうおうにあたる。Cornubianバソリスは、ひがしはデヴォンしゅうのダートムーアから、西にしはシリー諸島しょとうふくみ、後者こうしゃ現在げんざい部分ぶぶんてき水没すいぼつしている。

都市とし交通こうつう

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コーンウォールの行政ぎょうせい中心ちゅうしんで、唯一ゆいいつのシティであるトゥルーロ

コーンウォール唯一ゆいいつのシティで、コーンウォール議会ぎかいかれているのは、トゥルーロである[ちゅう 4]

ファルマス近辺きんぺんみなと有名ゆうめいである。セント・ジャスト・イン・ペンウィズはイングランドでもっと西にしにあるタウンであるが、もっとおおきいペンザンスおなじことを主張しゅちょうしている。セント・アイヴズとパドストウは、今日きょうおも旅行りょこうやレジャーようふね停泊ていはくするちいさなみなととしてにぎわっている。マウゼルスターゲイジー・パイ発祥はっしょうとしてもられるちいさな漁村ぎょそんであり、ここをふくめた一帯いったいはコーンウォール特別とくべつ自然しぜん美観びかん地域ちいき指定していされている[19][20]北岸ほくがんにあるニューキーやさらにきたにあるビュードはビーチで有名ゆうめいで、サーフィンも人気にんきである。セント・オーステルはカウンティ最大さいだいのタウンで、トゥルーロより人口じんこうおおく、コーンウォールの陶土とうど産業さんぎょう中心ちゅうしんである。レドルースやカンボーンはコーンウォール最大さいだい都市としけん形成けいせいしており、どちらも19世紀せいきには国際こくさいてきなスズ鉱業こうぎょう中心ちゅうしんとして重要じゅうようなタウンであった。19世紀せいきには近郊きんこう銅山どうざん非常ひじょう産出さんしゅつりょうおおかった。

コーンウォールはデヴォンのカウンティとテイマーがわせっしている。コーンウォールとグレートブリテンの地域ちいきをつないでいるおも道路どうろとしてはA38である。トーポイント・フェリーはプリマスをハーモウズの対岸たいがんにあるトーポイントとつないでいる。イザムバード・キングダム・ブルネルが1859ねんつくった鉄道てつどうきょうであるロイヤルアルバートきょうはそのでは唯一ゆいいつ主要しゅよう交通こうつうである。主要しゅようなシティであるプリマスはコーンウォール東部とうぶもっとちか大都市だいとしけんである、病院びょういん百貨店ひゃっかてん道路どうろ鉄道てつどう交通こうつう文化ぶんか施設しせつなどのサービスのてん重要じゅうよう場所ばしょである。

ニューキー・コーンウォール国際こくさい空港くうこうはUK、アイルランド、ヨーロッパのほか地域ちいきとコーンウォールを空路くうろでつないでいる。

ブリストル海峡かいきょうこうがわにあるカーディフスウォンジーは、過去かこにコーンウォールとフェリーで接続せつぞくされていたこともあるが、現在げんざい運行うんこうしていない[21]

シリーとうはペンザンスからフェリーで、セント・ジャストにちかランズ・エンド空港くうこうニューキー空港くうこうから飛行機ひこうきくことができる。シリーとうセント・メアリーズ空港くうこうにはデヴォンのエクセター国際こくさい空港くうこうからも空港くうこうアクセスが可能かのうである。

2021ねん6がつだい47かい先進せんしんこく首脳しゅのう会議かいぎは、カービスわんカービスベイ・ホテル開催かいさいされた。

地域ちいきはた

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コーンウォールのカフェにある土産物みやげものはた

せいピランのはたひろくコーンウォールのはたとしてみとめられており[22][23]、コーンウォールじん象徴しょうちょうとしてもちいられるほか、カウンティのはたとしてももちいられている。せいピランのはた黒地くろじしろ十字じゅうじである。せいピランは、スズをつけたさい黒炭こくたんはいなかしろいスズがあるのをてこのふたつのいろ採用さいようしたとわれている。1826ねん、デイヴィーズ・ギルバートはこのはたふるくからのせいピランでコーンウォールのはただとべている[24]

コーンウォールの守護しゅご聖人せいじんきよしミカエルせいペトロックであるという主張しゅちょうもあるが、せいピランはさんにんなかでずばけてこの地域ちいき人気にんきがあり、国際こくさいてきせいピランのはたがコーンウォールのはたであるとみとめられている[25][26]。3月5にちせいピランのであり、世界中せかいじゅう移住いじゅうしたコーンウォールの人々ひとびとがこれをいわう。

言語げんご

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ペンザンスにあるコーンウォールかれた看板かんばん

コーンウォールは、ケルトけい言語げんごであるが、ウェールズブルトン(ブレイス)によりちかく、一方いっぽうアイルランドやスコットランド・ゲールとは関係かんけいせいひくい。

コーンウォール共同きょうどうたい言語げんごとして使用しようする地域ちいきは18世紀せいきまつまで存在そんざいし、1914ねん最後さいご母語ぼご話者わしゃくなったことが2011ねんにわかった[27]。1904ねんにヘンリー・ジェナーの『コーンウォールハンドブック』(Handbook of the Cornish Language)発表はっぴょうされたのちコーンウォール復興ふっこう機運きうんたかまった。2000ねん調査ちょうさでは、300にん程度ていどがコーンウォール流暢りゅうちょうあやつれると推定すいていされている[28] 。コーンウォールは12の初等しょとう教育きょういく学校がっこうおしえられ、また宗教しゅうきょう儀礼ぎれい地方自治体ちほうじちたいのイベントなどで使用しようされており、2002ねん連合れんごう王国おうこく政府せいふより少数しょうすう言語げんごとして公式こうしき認知にんちされた[29][30]。2005ねんにはかぎられたがくではあるが政府せいふからの拠出きょしゅつきんった[31]正書法せいしょほうが2008ねんさだめられた[32]

コーンウォールの鉱業こうぎょう使用しようされる単語たんごなかには、英語えいごでも鉱業こうぎょう用語ようごとしてもちいられているものがいくつかある[33][34][35]

ナショナル・アイデンティティ

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2011ねん国勢調査こくせいちょうさで「コーンウォールじん」(“Cornish”) だとこたえたひと割合わりあい

コーンウォールは、ナショナリズム政党せいとうであるメビオン・ケルノウ (Mebyon Kernow)、セルティック・リーグ、インターナショナル・セルティック・コングレスなどいくつかの組織そしきにより、ブルターニュ、アイルランド、マンとう、スコットランド、ウェールズとならんで6つのケルト民族けるとみんぞく地域ちいき (Celtic nations) のひとつとしてみとめられている[36][37][38][39]アストゥリアスしゅうガリシアしゅうならび、コーンウォールはマンとう政府せいふやウェールズ政府せいふから8つのケルト民族けるとみんぞく地域ちいきのひとつとしても認可にんかされている。[40][41]。コーンウォールはケルト民族けるとみんぞく地域ちいき一員いちいんとして、毎年まいとしブルターニュでケルト文化ぶんかいわうために開催かいさいされるロリアンあいだケルトフェスティヴァルに参加さんかしている[42]

コーンウォール地方ちほう議会ぎかいは、コーンウォールの独特どくとく文化ぶんか遺産いさん地域ちいきてき特色とくしょくたか評価ひょうかしている。議会ぎかいはコーンウォールの言語げんご風景ふうけい、ケルトけいのアイデンティティ、政治せいじ人々ひとびと有様ありさま海運かいうん歴史れきし工業こうぎょう遺産いさんくに教徒きょうとてき伝統でんとうなどを「特徴とくちょうてきな」文化ぶんかとして位置いちづけている[43]。しかしながら、コーンウォールに人々ひとびとのうちどの程度ていど人数にんずう自分じぶんたちのことを「コーンウォールじん」(“Cornish”) とかんがえているのかについては確定かくてい部分ぶぶんおおい。国勢調査こくせいちょうさなどの各種かくしゅ調査ちょうさ結果けっか一定いっていしていない。2001ねん国勢調査こくせいちょうさではコーンウォールにむ7 %ひと自分じぶんたちをブリテンじん (British) やイングランドじん (English) というよりはコーンウォールじんだとかんがえているとこたえている。活動かつどうたちの主張しゅちょうによると、これは国勢調査こくせいちょうさ公式こうしきフォームに「コーンウォールじん」というあきらかな選択肢せんたくしがないためであり、人数にんずう過小かしょう評価ひょうかしているということになる[44]つづいておこなわれた調査ちょうさでは44 %もの人々ひとびと自分じぶんたちをコーンウォールじんだとかんがえているということがしめされた[45]。コーンウォールには、国勢調査こくせいちょうさで「コーンウォールじん」という選択肢せんたくしがあればこの問題もんだい解決かいけつするとひとおお[46]。コーンウォールじんとしてのアイデンティティを主張しゅちょうするひとは3まん7000にんもいるという数字すうじがしばしばいにされるが、こうした人々ひとびとかんがえに関連かんれんし、2011ねん国勢調査こくせいちょうさ質疑しつぎ提言ていげんにはエスニック・アイデンティティえらぶプロセスの説明せつめいふくまれていた[47]

2014ねん4がつ24にちに、コーンウォールじんEU少数しょうすう民族みんぞく保護ほごわくぐみ条約じょうやく少数しょうすう民族みんぞくとしての位置いちづけをみとめられた[48]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ カントック丘陵きゅうりょう最高さいこう地点ちてんはおよそ1260フィート(やく380メートル)、ブラックダウン丘陵きゅうりょう最高さいこう地点ちてんはおよそ1000フィート(やく310メートル)。
  2. ^ 全訳ぜんやく 世界せかい地理ちり教科書きょうかしょシリーズ3 イギリス』では「エックスかわ[10]」。
  3. ^ グレートブリテンとう本土ほんどとしてみる場合ばあいには、リザードみさき最南端さいなんたんだが、ランズエンドみさきはイングランドさい西端せいたんであっても「グレート・ブリテンとうさい西端せいたん」ではない。しまさい西端せいたんはスコットランドの Corrachadh Mòr である。
  4. ^ 行政府ぎょうせいふトゥルーロかれているが、州都しゅうとボドミン英語えいごばんとする資料しりょう(『世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん だいはん』(平凡社へいぼんしゃ))[17]と、トゥルーロとする資料しりょう(『大辞林だいじりん だいさんはん』(三省堂さんせいどう))[18]とがある。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • 全訳ぜんやく 世界せかい地理ちり教科書きょうかしょシリーズ3 イギリス』,K.B.ステフェンソン/原著げんちょ,中村なかむら和郎かずおわけ,帝国ていこく書院しょいん,1977,ASIN B000J8QGHE
  • 風土記ふどきイギリス―自然しぜん文化ぶんか諸相しょそう』,ていまつただし蛭川ひるかわひさやすし編著へんちょ,江藤えとう秀一ひでかず佐久間さくま康夫やすお中林なかばやしただし米山よねやま明日香あすかちょ,新人物往来社しんじんぶつおうらいしゃ,2009,ISBN 978-4-404-03766-4
  • 地球ちきゅうあるかた 2015-16 A02イギリス』,ダイヤモンド社だいやもんどしゃ,ダイヤモンド・ビッグしゃ,1987,2015,ISBN 978-4-478-04775-0
  • 『2007-08 しん個人こじん旅行りょこう イギリス』,昭文社しょうぶんしゃ,ミューズワークス、カルチャー・プロ/へん,2007(2はん1さつ),ISBN 4-398-11858-6

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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