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シャッダ

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ّ
シャッダ
ダイアクリティカルマーク
アキュート
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ダブルアキュート
˝
グレイヴ
`
ダブルグレイヴ
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ブレーヴェ
˘
倒置とうちブレーヴェ
 ̑
ハーチェク
ˇ
セディーユ
¸
サーカムフレックス
ˆ
トレマ / ウムラウト
¨
チルダ
˜
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˙
フック
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フック符号ふごう
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ホーン符号ふごう
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マクロン
¯
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˛
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˚
ストローク符号ふごう
̸
コンマアバブ
ʻ
コンマビロー
,
記号きごう
᾿
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シャッダ
 ّ
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ء
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 ҃
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アヌスヴァーラ
 ं
ヴィラーマ
 ्
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濁点だくてん
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シャッダアラビアشدة,shaddahもしくはshadda)とはアラビア文字もじにおける発音はつおん記号きごうシャクルのひとつ。しばる・めること、強化きょうかすることといった意味いみどう名詞めいしの1回分かいぶんしめかたり由来ゆらい

同一どういつ子音しいん重複じゅうふく同化どうかあらわし、連続れんぞくする母音ぼいん子音しいん+母音ぼいんあり子音しいんれい:d+da/di/du)を1文字もじのみきこのシャッダ記号きごう(شـから弁別べんべつてんった形状けいじょう)をうええることでしめす(dda/ddi/ddu)。

一方いっぽうタシュディード(アラビア: تشديد‎)という用語ようご派生はせいがただい2がたどう名詞めいしで、シャッダじゅう子音しいんどういち子音しいん同化どうか意味いみする。ペルシアウルドゥーではこちらの名前なまえばれるのが普通ふつうである。

解説かいせつ[編集へんしゅう]

文字もじうえにwのような記号きごういてしるす。記号きごう名称めいしょうシャッダ(شدة)語頭ごとう شـ の一部いちぶってつくられた。

子音しいんかさねる・同化どうかさせる記号きごうなのでおとちょう母音ぼいんアリフاにシャッダはつかない。ただし声門せいもん閉鎖へいさおんのハムザは子音しいん一種いっしゅなのでتَرَأَّسَのようにシャッダがつく。(これはアリフをだいにしているだけでありアリフにシャッダがついているのとはことなる。)

だい1文字もじ母音ぼいんとならない(語頭ごとう文字もじにスクーン記号きごうがつかない)アラビア規定きていじょうシャッダ記号きごうが1文字もじにつくことはない。そのためシャッダ記号きごうあらわれるのは単語たんご途中とちゅうれい:شَدَّدَ,shaddada)もしくは単語たんご最後さいごれい:جَادّ,jādd)となる。ただしクルアーンの朗誦ろうしょうほうもとづく発音はつおん記号きごうつけはことなっており、هُدًى مِّن رَّبِهِمْのようにhudan min rabbihimが後続こうぞく子音しいんとの同化どうかによってhudam-mir-rabbihimと読誦とくしょうされるような位置いちでは語頭ごとうにシャッダが記載きさいされる。

シャッダは母音ぼいんがつかない子音しいん母音ぼいんがつく同一どういつ子音しいんを2文字もじけず1文字もじにまとめたうえでそのうえ記号きごうである。دْدَ(d+da=dda)→دَّ(dda)のようにアラビア表記ひょうきおこなうが、おおくの場合ばあい日本語にほんご促音そくおんおなじになることから「ッダ」のようにちいさな「ッ」でカタカナされる子音しいんおおい。

ただし促音そくおんする記号きごうではなくあくまでじゅう子音しいんおな子音しいん同化どうかしめ記号きごうであるため、أَوَّل(’awwal)はアッワルではなくアウワル、سَنَّدَ(sannada)はサッナダではなくサンナダ、مُحَمَّد(muḥammad)はムハッマドではなくムハンマドと発音はつおん・カタカナ表記ひょうきおこなわれるなど注意ちゅうい必要ひつようがケースもある。

ムハンマドは日本語にほんご表記ひょうき都合つごうじょうムハンマドとカタカナされているが、その子音しいんが2つらなっている部分ぶぶんでnの調音ちょうおん部位ぶいからちが文字もじmの調音ちょうおん部位ぶいへと移動いどうすることはしないためmuḥanmadではなくmuḥammadと「ンマ」相当そうとう部分ぶぶんではmの発音はつおんおこな動作どうさくちびるじた状態じょうたい維持いじされる。そのためアラブじんネイティブや日本にっぽんのアラビア・イスラーム関係かんけいしゃなかにはわずかではあるがえて「ムハムマド」といていることがある。

通常つうじょう母音ぼいんし(母音ぼいん)+たん母音ぼいんありのわせでدَّ(dda)のようになるが、ちょう母音ぼいん表記ひょうきのアリフが文字もじじょうあらわれないالله(’allāh)のようにたん母音ぼいんaをちょう母音ぼいんしたāをしめ短剣たんけんアリフがシャッダのうえかれることもある。

母音ぼいん記号きごうはシャッダ記号きごう上下じょうげかれるが、母音ぼいんiをしめすカスラは書籍しょせき印刷物いんさつぶつやサイトによってことなり、シャッダの真下ました場合ばあいとアルファベットの文字もじした場合ばあいとがある。

なおوَلِيّ(転写てんしゃはwaliyyもしくはwalīy)といったかたりやニスバ形容詞けいようしيَابَانيّ(yābāniyyもしくはyābānīy)のようなかたり日常にちじょう会話かいわ口語こうごではシャッダがれたwalī(ワリー)やyābānī(ヤーバーニー)といった発音はつおんになるのが一般いっぱんてきで、このタイプのかたり日本語にほんごカタカナ表記ひょうきもこれに依拠いきょしたものとなっている。

符号ふごう位置いち[編集へんしゅう]

記号きごう Unicode JIS X 0213 文字もじ参照さんしょう 名称めいしょう
ّ U+0651 - ّ
ّ
shaddah

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]