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ドイツ鉄道101型電気機関車 - Wikipedia コンテンツにスキップ

ドイツ鉄道てつどう101がた電気でんき機関きかんしゃ

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ドイツ鉄道てつどう101かたち電気でんき機関きかんしゃ
インターシティーを牽引する101形
インターシティーを牽引けんいんする101かたち
基本きほん情報じょうほう
運用うんようしゃ ドイツ鉄道てつどう
製造せいぞうしょ アドトランツ
製造せいぞうねん 1996ねん - 1999ねん
製造せいぞうすう 145りょう
主要しゅようしょもと
じく配置はいち Bo'Bo'
軌間きかん 1,435 mm
電気でんき方式ほうしき 交流こうりゅう15kV 16.7Hz
なが 19,100 mm
機関きかんしゃ重量じゅうりょう 84 t
じくおも 21 t
最高さいこう速度そくど 220 km/h
ていかく出力しゅつりょく 6,400 kW
引張ひっぱちから 300 kN
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ドイツ鉄道てつどう101がた電気でんき機関きかんしゃ (DBAG Baureihe 101) は、ドイツ鉄道てつどう保有ほゆう運用うんようする、特急とっきゅう旅客りょかくよう交流こうりゅう電気でんき機関きかんしゃ。ドイツ鉄道てつどう発足ほっそく1996ねんから1999ねんにかけて、最初さいしょ試作しさくしゃ3りょうふくけい145りょうアドトランツAdTranzげんボンバルディア・トランスポーテーション)で製造せいぞうされた。ICEならび、ドイツ鉄道てつどうフラッグシップとなる車両しゃりょうである。

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは、この101がた基礎きそとしたALP-46機関きかんしゃニュージャージー・トランジット通勤つうきん鉄道てつどう投入とうにゅうされている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

前身ぜんしんドイツ連邦れんぽう鉄道てつどう時代じだい1970年代ねんだい製造せいぞうされ、30ねん以上いじょうにわたって特急とっきゅう列車れっしゃ (TEEECIC) の牽引けんいん中心ちゅうしん使用しようされていた103がた電気でんき機関きかんしゃ老朽ろうきゅうにより、それらをえるための後継こうけいとして製造せいぞうされた。

本来ほんらいならば、高速こうそく旅客りょかく列車れっしゃからじゅう貨物かもつ列車れっしゃまで幅広はばひろ対応たいおうする万能ばんのう電気でんき機関きかんしゃとして1980年代ねんだい開発かいはつされた120がた電気でんき機関きかんしゃが103がた後継こうけいとなるはずであったが、とく高速こうそく運転うんてんのトラブルが頻発ひんぱつしたため、高速こうそく旅客りょかく列車れっしゃ専用せんよう機関きかんしゃ開発かいはつすることになった。それがこの101がたである。145りょう製造せいぞうりょうかずは、103がた量産りょうさんおなりょうかずである。

電気でんき機器ききなどは、ICE 1実績じっせきのあるさんそう交流こうりゅう誘導ゆうどう電動でんどう採用さいようしている。車体しゃたいアルミニウム合金ごうきんせい軽量けいりょうされており、しょうエネルギーはかられている。また、"Eco2000 Design" とばれる環境かんきょう対策たいさく設計せっけいほどこされている。在来ざいらいせんくわえて高速こうそくしんせん走行そうこう可能かのうである。

ヨーロッパの鉄道てつどうでは、かえなどの機関きかんしゃえの手間てまはぶくなどの目的もくてきで、列車れっしゃ最前さいぜん運転うんてんだい客車きゃくしゃから最後さいご機関きかんしゃ遠隔えんかく制御せいぎょし、機関きかんしゃ客車きゃくしゃすような列車れっしゃ編成へんせい方法ほうほう推進すいしん列車れっしゃ)が幅広はばひろおこなわれている。これはおも普通ふつう列車れっしゃもちいられ、最高さいこう速度そくど200km/hはし特急とっきゅう列車れっしゃでは実施じっしされていなかったが、101がた登場とうじょう最高さいこう速度そくど200km/hでの推進すいしん列車れっしゃ可能かのうとなり(運転うんてんだい特急とっきゅうよう客車きゃくしゃどう時期じき登場とうじょうしている)、かえ時間じかん機関きかんしゃ交換こうかん時間じかん削減さくげん実現じつげんした。

塗装とそうは、最初さいしょ試作しさくしゃ3りょうは "Orientrot"(東洋とうよう赤色あかいろ)とばれる多少たしょうくらめの赤色あかいろ1しょく塗装とそうであるが、以降いこう量産りょうさんではドイツ鉄道てつどうコーポレートカラー朱色しゅいろちか赤色あかいろである "Verkehrsrot"(交通こうつう赤色あかいろ塗装とそうとなった。1998ねんからは全面広告ぜんめんこうこく塗装とそうしゃ登場とうじょうし、2011ねん現在げんざいではさまざまなバリエーションの広告こうこく塗装とそうしゃがドイツ全土ぜんどめぐっている。

また、1999ねんからやく5年間ねんかんハンブルクケルンむす全車ぜんしゃ一等いっとうしゃ特急とっきゅう列車れっしゃメトロポリタン」 (Metropolitan) が運転うんてんされていたが、この列車れっしゃ牽引けんいん機関きかんしゃとして灰色はいいろをベースとした塗装とそうほどこされた専用せんようの101がた用意よういされていた。

試作しさくしゃ登場とうじょうから10ねん以上いじょう経過けいかしているが、このあいだのICEもう拡充かくじゅうにより客車きゃくしゃによる特急とっきゅう列車れっしゃ減少げんしょう傾向けいこうにある。また、以前いぜんオーストリアウィーンれることもあったが、のちにドイツ国内こくない運用うんようがメインとなっている。それでも145両全りょうぜん(101 092号機ごうきは2001ねん夜行やこう列車れっしゃ脱線だっせん転覆てんぷく事故じこ大破たいはし、その復旧ふっきゅう)がハンブルク拠点きょてんとして、最高さいこう速度そくど200km/hでドイツ国内こくない特急とっきゅう列車れっしゃ牽引けんいん使用しようされている。

仕様しよう技術ぎじゅつてき特徴とくちょう[編集へんしゅう]

外観がいかんと構体[編集へんしゅう]

101かたち009号機ごうき機関きかんしゃ牽引けんいんのインターシティー列車れっしゃ

101かたち機関きかんしゃ目立めだった特徴とくちょうは、どう時代じだい制作せいさくされたほか機関きかんしゃのように、ひろはばななめの頭部とうぶである。頭部とうぶ輪郭りんかく空気くうき抵抗ていこう最小限さいしょうげんとする形状けいじょうで、機関きかんしゃ客車きゃくしゃあいだながくなる。そのあいだ発生はっせいするうずのため、かくのある頭部とうぶ利点りてん台無だいなしになる。

運転うんてんだい120かたち電車でんしゃ401かたち電車でんしゃ運転うんてんだいとように右側みぎがわ設置せっちされて、一体化いったいかされたフロントグラスのこう費用ひようけるのができる。台車だいしゃおおい(Drehgestellblende)は101かたち機関きかんしゃ特徴とくちょうひとつで、台車だいしゃわくがわはりそと装着そうちゃくされ、した車輪しゃりん軸受じくうたかさまでいたる。

機関きかんしゃ車体しゃたいはヘニヒスドルフ工場こうじょうとヴロツワフ工場こうじょう溶接ようせつによる結合けつごう制作せいさくされた。ぜん頭部とうぶ緩衝かんしょうは1000 kNの圧縮あっしゅくりょくえて、まえのガラスは700 kNの圧縮あっしゅくりょく吸収きゅうしゅうするよう設計せっけいされた。構体の側面そくめんにはふみばん(Gerüst)が垂直すいちょく輪郭りんかく設置せっちされている。屋根やねはアルミニウムでみっつの部分ぶぶん制作せいさくされて、その部分ぶぶんは5 mmの金属きんぞくばん溶接ようせつわせたフランジつながっている。

台車だいしゃ[編集へんしゅう]

101かたち機関きかんしゃ台車だいしゃわく傾斜けいしゃ左上ひだりうえ)とみぎからびる引張ひっぱ圧縮あっしゅくのはり部材ぶざいした

台車だいしゃは250 km/hの走行そうこうけに設計せっけいされて、401かたち電車でんしゃ動力どうりょくしゃにちなんで制作せいさくされた。台車だいしゃわく軌間きかんけのじく設置せっちできるよう制作せいさくされたが、スイス鉄道てつどうRe 460かたち機関きかんしゃ台車だいしゃ適用てきようされたものの、ドイツ鉄道てつどう軌間きかん変更へんこう可能かのうせい放棄ほうきした。

台車だいしゃ動力どうりょく伝達でんたつ車体しゃたい台車だいしゃあいだ引張ひっぱ圧縮あっしゅくのはり部材ぶざい(Zug-/Druck-Stange)によりしょうじる。台車だいしゃにおけるよんほんのコイルばねにばねの圧縮あっしゅくおよび垂直すいちょく方向ほうこう外力がいりょく作用さようする。コイルばねが台車だいしゃしずむところへ、台車だいしゃわく容易たやすくすこししたかたむく。りょうはしぼう(Kopfträger)は圧縮あっしゅく空気くうきおよび制動せいどうキャリパーの作用さようによるちからけてコイルばねのえんよりしたかたむく。内部ないぶ両端りょうたんぼうはかなりおもまくらばりの旋回せんかいじくささえて引張ひっぱ圧縮あっしゅくのはり部材ぶざいげる。「均衡きんこう車輪しゃりん荷重かじゅう」(Tiefanlenkung)により引張ひっぱ圧縮あっしゅくのはり部材ぶざい末端まったんはレール上端じょうたんからおよそ150 mmのうえがる。よこばりのわりに台車だいしゃわくにはねじでつめられた補助ほじょはり(Hilfeträger)が追加ついかされて、その部材ぶざいしゅ電動でんどうを構体に固定こていするのにやくつ。モーターはかいしてりょうはしぼう連結れんけつされている。駆動くどう装置そうち荷重かじゅう台車だいしゃ水平すいへい方向ほうこう全然ぜんぜんかからないものの、重量じゅうりょうの4わり台車だいしゃ垂直すいちょく方向ほうこう分散ぶんさんする。のこりの6わり衝撃しょうげき緩和かんわ可能かのうな構体がささえている。

台車だいしゃじく距はIC先頭せんとう動力どうりょくしゃ場合ばあいちがって2650 mmである。みじかじく距で機関きかんしゃはICE列車れっしゃくらべてきゅう曲線きょくせん区間くかんでも走行そうこうできる。車輪しゃりん顧客こきゃく要求ようきゅうにより最大限さいだいげん直径ちょっけい1250 mmで制作せいさくされて、摩耗まもう場合ばあい直径ちょっけい1170 mmまで使用しようできる。台車だいしゃ密集みっしゅう構造こうぞう理由りゆうで構体と台車だいしゃ相対そうたい変位へんいすくなくなって、モーターの電源でんげんケーブルがびるようとなった。そのゆえに、部品ぶひんわせが容易たやすくて寿命じゅみょうながくなった。

駆動くどう機器きき[編集へんしゅう]

ドイツ鉄道てつどう株式会社かぶしきがいしゃ製品せいひん要求ようきゅう仕様しよう文書ぶんしょ(Lastenheft)によれば、しゅ電動でんどうのモーターおよび変速へんそくは200まん km走行そうこう期間きかん故障こしょうなしにうごくことが要求ようきゅうされて[1]、101かたちけの、あたらしい部品ぶひん開発かいはつ必要ひつようであった。ABBは、あたらしいはん駆動くどう方式ほうしきとして、電動でんどう車体しゃたいおよび中空なかぞらじくけられている統合とうごうクイルしき駆動くどう装置そうち(Integrierter Gesamtbetrieb)を開発かいはつした[2]変速へんそくハウジングの内部ないぶにあるピニオンにフランジがつけられている。潤滑油じゅんかつゆ損失そんしつ軸受じくうけにジョイントの接触せっしょく防止ぼうしする方式ほうしき最小さいしょうとなった。

駆動くどうトルクは中間ちゅうかん歯車はぐるま(Zwischenrad)からいち番目ばんめのゴムせい自在じざい継手つぎて中空なかぞらじくこうがわだい歯車はぐるま(Antriebsrad)じょう固定こていされたむっつの大形おおがたボルトをて、おおきい車輪しゃりん伝達でんたつされる。変速へんそく場合ばあいだい歯車はぐるまとピニオンとの比率ひりつは3.95たい1と設計せっけいされている。しゅ電動でんどう回転子かいてんし回転かいてんすうは3940 rpmに制限せいげんしている。中間なかま歯車はぐるまてをかいしてモーターと中空なかぞらじくは、ブレーキディスクが中空ちゅうくうじくむすけられるように、十分じゅうぶん距離きょりはなれている。そのうえブレーキディスクの設置せっち空間くうかんはよこはりと旋回せんかいじくきで確保かくほされている。

ブレーキディスクはそれぞれ設置せっちされてまわりに空気くうき循環じゅんかんする。交換こうかんディスクはした分離ぶんりされて、中空なかぞらじく分解ぶんかいする必要ひつようはない。機関きかんしゃ制動せいどう発電はつでんブレーキおよび回生かいせいブレーキ作動さどうする。制動せいどう装置そうちのコンピューターは発電はつでんブレーキと空気くうきブレーキ相互そうご作用さよう制御せいぎょする。ことごとくのブレーキディスクではシリンダーがあって、車輪しゃりんあたりひとつのシリンダーはばねの復元ふくげんりょくによる列車れっしゃ制動せいどうもちいられる。

しゅ電動でんどうではハウジングがなくて、固定こていコイルたば引張ひっぱ部材ぶざい圧縮あっしゅくばんによりむすけられている。それにより固定こてい外形がいけいつくられてハウジングは必要ひつようがなくなる。冷却れいきゃくよう空気くうき導管どうかんけられたあなつうじてながれる。回転子かいてんしではケイ素けいそこう磁心がもちいられて、磁心は圧縮あっしゅくばんによりむすけられている。

変圧へんあつ[編集へんしゅう]

変圧へんあつ重量じゅうりょうは13トンで、いままでドイツで制作せいさくされた機関きかんしゃ変圧へんあつのなかでもっともおもい。皮相ひそう電力でんりょく1.6 MVAはしゅ電動でんどう変換へんかんに、皮相ひそう電力でんりょく800 kVAは機関きかんしゃ客車きゃくしゃ連結れんけつおよび機関きかんしゃ補助ほじょ電源でんげん装置そうち(Hilfsbetriebe)[注釈ちゅうしゃく 1]分配ぶんぱいされる。ポリエステルは冷却れいきゃくようとして活用かつようされる。変圧へんあつ機械きかいしつゆかしたで構体と接触せっしょくする台車だいしゃあいだにかけている。しゅ変圧へんあつ設置せっち場所ばしょでは列車れっしゃ脱線だっせんおよび同等どうとう事態じたいかんする保護ほごさく必要ひつようである。ドイツ鉄道てつどうは85 %の変圧へんあつ効率こうりつ要求ようきゅうしたので、その条件じょうけん満足まんぞく最適さいてき効率こうりつるために、半導体はんどうたい分野ぶんや研究けんきゅう促進そくしんされた。補助ほじょ電源でんげん装置そうち場合ばあい、インバーターに絶縁ぜつえんゲートきょくトランジスター活用かつようされて、それが全体ぜんたいてき変圧へんあつ効率こうりつ向上こうじょう寄与きよした。

変圧へんあつには名目めいもく電圧でんあつ1514 Vの駆動くどう装置そうちがわコイルよんき、ノイズフィルター回路かいろいち、230 Vおよび351 Vの補助ほじょ電源でんげん装置そうちがわコイルそれぞれいちき、1000 Vの客車きゃくしゃ連結れんけつがわコイルいちきが装置そうちされている。351 Vのコイルは補助ほじょ電源でんげん装置そうちのインバーターに必要ひつようで、空気くうき圧縮あっしゅく、インヴァーターよう変圧へんあつ器用きようしゅ電動でんどうよう冷却れいきゃくファン、インヴァーターよう送風そうふうなどに電流でんりゅう供給きょうきゅうする。230 Vのコイルは運転うんてんしつ暖房だんぼう空調くうちょう装置そうちなどに電流でんりゅう供給きょうきゅうする。

駆動くどう装置そうち電流でんりゅう[編集へんしゅう]

機関きかんしゃにはしゅ電動でんどう牽引けんいんりょく個別こべつてき統制とうせいされることで、ことごとくの状況じょうきょうぜん車輪しゃりん摩擦まさつりょく最適さいてき数値すうち作用さようするのが可能かのうである。車輪しゃりん制御せいぎょにはまた、ひとつの駆動くどう装置そうちまる場合ばあい、75 %の駆動くどう装置そうちだけで機関きかんしゃ走行そうこうできる長所ちょうしょもある。

変圧へんあつしゅ電動でんどうがわコイルに可変かへん周波数しゅうはすうインバーターが連結れんけつされて、Hブリッジ回路かいろ(Vierquadratensteller)、直流ちょくりゅう電圧でんあつ電力でんりょく変換へんかん回路かいろ(Gleichspannungs-Zwischenkreis)、パルスインバーターから構成こうせいされる。Hブリッジ回路かいろとパルスインバーターは普遍ふへんてき適用てきよう可能かのう電力でんりょく変換へんかん回路かいろモジュール(Stromrichtermodule)からてられ、モジュールは電力でんりょくよう半導体はんどうたい電線でんせん保護ほご装置そうちから構成こうせいされている。電力でんりょく変換へんかん回路かいろにおけるGTOサイリスターは、駆動くどう制御せいぎょ装置そうちからひかりファイバーをてくるイムパルス信号しんごうにより制御せいぎょされる。半導体はんどうたい素子そしおよび変圧へんあつはポリエステルえる。共振きょうしん回路かいろ(Saugkreis)は電力でんりょく変換へんかん回路かいろ内部ないぶ配置はいちされて、33 ⅓ Hzへるつ同調どうちょう電力でんりょく波形はけいたいらにする役割やくわりたす。

機関きかんしゃ走行そうこう電気でんきエネルギーはDSA 350 SEK機種きしゅしゅうでん装置そうちつうじて供給きょうきゅうされ、変圧へんあついちコイルにいたコイルからける。ことごとくのコイルの交流こうりゅう電圧でんあつはHブリッジ回路かいろ供給きょうきゅうされる。パルスインバーターは様々さまざま周波数しゅうはすう電圧でんあつさんそう交流こうりゅう直流ちょくりゅう電流でんりゅう転換てんかんして駆動くどう装置そうちである誘導ゆうどう電動でんどう供給きょうきゅううる。機関きかんしゃ制動せいどうしゅ電動でんどう発電はつでんとして作動さどうして、パルスインバーターに電流でんりゅう供給きょうきゅうする。パルスインバーターはそのとき直流ちょくりゅう変換へんかんとして作動さどうする。Hブリッジ回路かいろから直流ちょくりゅう交流こうりゅう転換てんかんされて、電力でんりょく変圧へんあつ駆動くどう回路かいろ供給きょうきゅうされる。

制御せいぎょおよびディスプレー・ソフトウェア[編集へんしゅう]

機関きかんしゃ装着そうちゃくされた自動じどう運行うんこう制動せいどう制御せいぎょ装置そうちは、登録とうろくされた速度そくどたもつことで運転うんてん支援しえんする。車輪しゃりんすべめの制御せいぎょ車両しゃりょう実際じっさい速度そくど車輪しゃりん回転かいてん速度そくどあいだ巨視的きょしてき検出けんしゅつ統制とうせいする。その制御せいぎょつうじて、車輪しゃりんとレールのあいだ粘着ねんちゃくりょくえる。このすべ制御せいぎょ(Schlupfregelung)のために非常ひじょう正確せいかく速度そくどデータが必要ひつようなので、速度そくど測定そくていにはレーダーがもちいられる。同時どうじすべめの制御せいぎょはレーダーなしでも機能きのうする事実じじつ判明はんめいしている。

101かたち機関きかんしゃにはアセア・ブラウン・ボヴェリしゃ開発かいはつした16ビット・コンピューターシステムの MICAS S モデルが駆動くどうけい統制とうせいシステム(Traktionsleitsystem)として装着そうちゃくされている。MICAS Sシステムは上位じょうい車両しゃりょう統制とうせい機能きのうおよび駆動くどう機能きのうけの周辺しゅうへん機器きき制御せいぎょ担当たんとうする。機関きかんしゃ操縦そうじゅう監視かんし診断しんだんのために、データようバスは設備せつびされて、複雑ふくざつ連結れんけつされた電線でんせん画期的かっきてきらされた。バスシステムよう電線でんせんはほとんど構体の側面そくめん配線はいせんされている。MICAS Sや診断しんだんシステムにあつまるすべてのデータ、のデータは中央ちゅうおう制御せいぎょ装置そうち(Zentrale Steuergerät, ZSG)に伝送でんそうされる。機関きかんしゃ主要しゅよう機能きのうかんする指令しれいはZSGにより実行じっこうされる。よんくみのコンピューターは中央ちゅうおう制御せいぎょ装置そうちとして客車きゃくしゃとバスシステム制御せいぎょ実行じっこうして、自動じどう列車れっしゃ停止ていし装置そうち機関きかんしゃ状態じょうたいをチェックする。またこのコンピュターは車両しゃりょう診断しんだん実行じっこうする。

列車れっしゃ保安ほあんくるまじょう装置そうちとしてLZB 80けの装置そうちおよびPZB 90けの装置そうち採用さいようされている。140号機ごうきから144号機ごうきまでの機関きかんしゃにはETCSけのくるまじょう装置そうち試験しけん用途ようとで2001ねん中期ちゅうきまで設置せっちされた[3]。2021ねん1機関きかんしゃにETCS装置そうちそなえさせるプロジェクトが開始かいしされて[4]、2022ねん2がつ試運転しうんてん実行じっこうされた。また車両しゃりょう診断しんだんシステムも開発かいはつされて、すべての機関きかんしゃ故障こしょうメッセージを鉄道てつどうもう特定とくてい地点ちてん無関係むかんけい探索たんさくするのが可能かのうである。そのゆえに、つぎ探索たんさく期限きげんない作業さぎょう場合ばあい必要ひつよう業務ぎょうむ準備じゅんびされ機関きかんしゃ待機たいき時間じかん短縮たんしゅくできる。この整備せいび作業さぎょうつうじて、すでにけたあるいは目下めしたのエラーにかんする、正確せいかくなデータをって、運転うんてんがエラーを分析ぶんせきしてのぞ場合ばあいに、運転うんてん支援しえん可能かのうである。エラーは運転うんてんせきのディスプレーへ、自動的じどうてきにあるいは運転うんてん必要ひつよう操作そうさにより表示ひょうじされる。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • Karl Gerhart Baur (2002). “Im Führerstand. Baureihe 101” (ドイツ). Lok Magazin (Garamond) (Nr. 244): pp. 60~62. 
  • Karl Gerhart Baur (August 2005). “Die Baureihe 101” (ドイツ). Deine Bahn (Bahn Fachverlag GmbH): pp. 493~499. ISSN 0948-7263. 
  • Karl Gerhart Baur (2013) (ドイツ). Baureihe 101. München: GeraMond Verlag GmbH. ISBN 978-3-86245-188-3 
  • Wolfgang Klee (2001). “Die Hochleistung-Universal-Loks BR 101” (ドイツ). Eisenbahn Journal, Sonderausgabe (Nr. 1): pp. 22~39. 

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 補助ほじょ電源でんげん装置そうち(Hilfsbetriebe)はしゅ電動でんどう以外いがい機器きき電流でんりゅう供給きょうきゅうする装置そうちである。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ K. G. Baur (2013) p. 33
  2. ^ Andreas Steimel (2006) (ドイツ). Elektrische Triebfahrzeige und ihre Energieversorgung: Grundlagen und praxis. München: Oldenbourg Industrieverlag. p. 53. ISBN 978-3-8356-3090-1 
  3. ^ “101 mit ETCS-Ausstattung” (ドイツ). Eisenbahn-Revue International (Heft 7): p. 293. (2001). 
  4. ^ “Stadler liefert ETCS für DB-Fahrzeuge” (ドイツ). Der Eisenbahningenieur Band 72 (Nr. 10): pp. 59 f.. (Oktober 2021). ISSN 0013-2810. 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]