中田なかたカウス・ボタン

中田なかたカウス・ボタン
中田なかたボタン（左ひだり）、中田なかたカウス（右みぎ） （2017年ねん1月がつ10日とおか、今宮戎いまみやえびす神社じんじゃ）
メンバー	中田なかたカウス 中田なかたボタン
結成けっせい年ねん	1967年ねん
解散かいさん年ねん	2023年ねん
事務所じむしょ	吉本興業よしもとこうぎょう
活動かつどう時期じき	1967年ねん - 2019年ねん
師匠ししょう	両者りょうしゃ 中田なかたアップ カウス 上方かみがた柳やなぎ次じ・柳やなぎ太ふとし
出会であい	大阪おおさか市内しないのバー
現在げんざいの活動かつどう状じょう況きょう	事実じじつ上じょうの解散かいさん
芸げい種しゅ	漫才まんざい

中田なかた カウス・ボタン（なかた カウス・ボタン）は、日本にっぽんの漫才まんざいコンビ。所属しょぞく事務所じむしょは吉本興業よしもとこうぎょう大阪おおさか。

コンビ結成けっせいは1967年ねん3月がつ。なんばグランド花月ぐらんどかげつ劇場げきじょう（NGK）でトリをとるベテランである。

メンバー

中田なかた カウス（なかた カウス、1949年ねん6月29日にち - ）（75歳さい）

ボケ担当たんとう。本名ほんみょう：野間のま 勝まさる道どう。愛媛えひめ県けん越智おち郡ぐん伯方はかた町まち（現げん今治いまばり市し）出身しゅっしん。

伯方島はかたじまで代々だいだい菓子かし店みせを営いとなむ家いえの長男ちょうなんに生うまれる。郷里きょうりに来きた旅芸人たびげいにんが行おこなう漫才まんざいを見みて漫才まんざい師しに憧あこがれ、中学ちゅうがく卒業そつぎょう後ご、大阪おおさか市し内うちの織物おりもの会社かいしゃに入社にゅうしゃするも退職たいしょく。横山よこやまエンタツに弟子入でしいりを志願しがんするも「引退いんたいしている」という理由りゆうで断ことわられ、暁あかつき伸しんのもとを訪たずねたところ、音楽おんがくショウのあひる艦隊かんたいを紹介しょうかいされ、ボーヤとなる。その後ご、上方かみがた柳やなぎ次じ・柳やなぎ太ふとしへの入門にゅうもんが叶かなうも、相方あいかた候補こうほが廃業はいぎょうしたためにデビューを一時いちじ断念だんねんし、大阪おおさか市し内うちのバーでバーテンダーとして働はたらいた。

そのバーに中田なかたダイマル・ラケットのダイマルが来店らいてん。カウスが入門にゅうもんを直訴じきそしたところ、門下もんかの中田なかたチャック（のちの中田なかたアップ）を紹介しょうかいされ、アップへの入門にゅうもんによって再ふたたび芸界げいかい入いりを果はたした（この経緯けいいから、カウスは自身じしんを「ダイマルの弟子でし」と公言こうげんしている）。

2002年ねんから2010年ねんまでM-1グランプリ決勝けっしょう戦せんの審査しんさ員いんを務つとめており、回数かいすうでは松本まつもと人志ひとし（ダウンタウン）に次つぐ9回かい。出演しゅつえん者しゃのチェックは予選よせんから行いっており、2005年ねん1回戦かいせんでは、舞台ぶたい袖そでではなく客席きゃくせき側がわからチェックしているカウスの姿すがたが目撃もくげきされている。

ボタンの休養きゅうよう以降いこうは『中田なかたカウス漫才まんざいのDENDO』のホストという形かたちでなんばグランド花月ぐらんどかげつに定期ていき的てきに出演しゅつえんしているほか、『漫才まんざいのDENDO全国ぜんこくツアー』で若手わかて・中堅ちゅうけんの漫才まんざい師しとともに日本にっぽん各地かくちで公演こうえんを行おこなっている。

妻つまは実業じつぎょう家かの北尾きたお吉孝よしたか（SBIホールディングス代表だいひょう取締役とりしまりやく）の親戚しんせきにあたる。長女ちょうじょは関西かんさいテレビ局員きょくいんで、2009年ねん11月に同局どうきょくアナウンサーの坂元さかもと龍斗りゅうとと結婚けっこんした。

趣味しゅみは時計とけいの収集しゅうしゅう。

中田なかた ボタン（なかた ボタン、1948年ねん4月がつ12日にち - ）（76歳さい）

ツッコミ担当たんとう。本名ほんみょう：藤ふじ長ちょう 明あきら。香川かがわ県けん小豆しょうず郡ぐん小豆島あずしま町まち出身しゅっしん。

中田なかたアップに入門にゅうもん後ご、同門どうもんのカウスとコンビ結成けっせい。若手わかて時代じだいは精悍せいかんな顔かおつきで、アイドルタレント並なみの人気にんきがあった。

私生活しせいかつ上じょうで主おもに借金しゃっきんや逮捕たいほ（後述こうじゅつ）を原因げんいんとした様々さまざまな伝説でんせつを形成けいせいし、その多おおくがのちの漫才まんざいネタの元もととなっている。

2019年ねん3月がつ、体調たいちょう不良ふりょうのため休養きゅうようを発表はっぴょう。

2023年ねん2月がつ20日にち付づけで吉本興業よしもとこうぎょうとのマネジメント契約けいやくを終了しゅうりょうすることを同社どうしゃのホームページで発表はっぴょうし、コンビは事実じじつ上じょうの解散かいさんと報道ほうどうされている。最後さいごに二人ふたりで披露ひろうした舞台ぶたいは2019年ねん2月がつ25日にちのなんばグランド花月ぐらんどかげつ公演こうえんだった。その後ご、同年どうねん4月がつ13日にちに村上むらかみショージがボタンと再会さいかいした写真しゃしんをInstagramにアップし、ここで初はじめてガンと闘病とうびょうしていたことが明あかされた。

コンビ略歴りゃくれき

ボタンはカウスの働はたらいていたバーの常連じょうれん客きゃくで、やがて親したしくなり、カウスの誘さそいでコンビ結成けっせい。

結成けっせい当初とうしょは遊ゆう園地えんちやストリップ劇場げきじょうなどで漫才まんざいを披露ひろう。揃ぞろいの背広せびろを着きることが定番ていばんだった時代じだいに、はじめてジーンズとトレーナーを着用ちゃくようし、また長髪ちょうはつで漫才まんざいを演えんじた。奇きをてらうためでなく、経済けいざい的てき事情じじょうからの苦肉くにくの策さくであり、諸しょ先輩せんぱいから叱責しっせきされるなどしたが、このスタイルと、女子高じょしこう生せいなどの若者わかもの層そうをターゲットにしたネタ作づくりによってアイドル並なみの人気にんきを博はくした。「追おっかけ」が発生はっせいした漫才まんざい師しの第だい一いち号ごうとされている。それまで漫才まんざいの出で囃子ばやしは三味線しゃみせんが一般いっぱん的てきだったが、事務所じむしょに頼たのみ込こんでビートルズを出で囃子ばやしに使つかった。

その後ご、カウスの結婚けっこんを機きにアイドル的てき人気にんきが急落きゅうらくしたことから、ネタをじっくりと聞きかせる本格ほんかく的てきなしゃべくり漫才まんざいへと転身てんしんした。

2014年ねん、コンビ揃そろって「上方かみがた漫才まんざい協会きょうかい」の会長かいちょう（カウス）・副ふく会長かいちょう（ボタン）に就任しゅうにん。よしもと漫才まんざい劇場げきじょうを拠点きょてんとする若手わかての指導しどう役やくとなった。

2023年ねん2月がつ20日にち付づけでボタンと吉本興業よしもとこうぎょうとのマネジメント契約けいやくを終了しゅうりょうすることが発表はっぴょうされ（前述ぜんじゅつ）コンビは事実じじつ上じょうの解散かいさんと報道ほうどうされている。

受賞じゅしょう歴れき

• 1971年ねん 第だい6回かい上方かみがた漫才まんざい大賞たいしょう 新人しんじん賞しょう
• 1972年ねん 第だい2回かいNHK上方かみがた漫才まんざいコンテスト 最優秀さいゆうしゅう話術わじゅつ賞しょう
• 1990年ねん 第だい25回かい上方かみがた漫才まんざい大賞たいしょう 奨励しょうれい賞しょう
• 1990年ねん 第だい19回かい上方かみがたお笑わらい大賞たいしょう 審査しんさ員いん奨励しょうれい賞しょう
• 1991年ねん 第だい26回かい上方かみがた漫才まんざい大賞たいしょう
• 1995年ねん 第だい24回かい上方かみがたお笑わらい大賞たいしょう
• 2001年ねん 第だい36回かい上方かみがた漫才まんざい大賞たいしょう
• 2005年ねん 第だい40回かい上方かみがた漫才まんざい大賞たいしょう

芸風げいふう

カウスがひょうひょうとした語かたり口くちでボタンに毒舌どくぜつを吐はくのが特徴とくちょう。ボタンの私生活しせいかつや過去かこを引ひき合あいに出だしてカウスがおちょくり（「嫁よめさん」と「奥おくさん」が一人ひとりずついる、など）、ボタンはそれに対たいしてノリツッコミを行おこなう。

カウスが投機とうきで成功せいこうした時期じきがあり、その頃ころは「金持かねもちで真まっ当とうなカウス」対たい「貧乏びんぼうで悪人あくにんのボタン」というパターンでネタを進行しんこうしていた。ボタンが不祥事ふしょうじのため謹慎きんしん処分しょぶんになった（後述こうじゅつ）際さいは、借金しゃっきん漬づけのボタンを裕福ゆうふくなカウスが笑わらう、というパターンが生うまれた。

カウスはかなりの汗あせっかきで、漫才まんざい中ちゅうはずっと折おり畳たたんだハンカチを手てに握にぎり、時折ときおりそのハンカチで汗あせを拭ぬぐう。

弟子でし

カウスの弟子でし

• 中田なかた尚希なおき・祐士ゆうし→中田なかたなおき（2009年ねん5月がつ破門はもん）
• 中田なかた新作しんさく（漫才まんざい作家さっか）
• ドーナツ・ピーナツ

他た、外国がいこく人じんのピン芸人げいにんや、若手わかて女性じょせいコンビなど多数たすう。

ボタンの弟子でし

• 中田なかたハチ・マキ（ハチは中田なかたはっさく）
• 中田なかたはじめ・圭けい祐ゆう→中田なかたはじめ
• ライム・ライト（ライム中田なかた・ライト坂田さかた）→別所べっしょ清一せいいち（ライム中田なかだ）
• 海原うなばらやすよ・ともこ - 亭ちん号ごうが「海原うなばら」なのは海原うなばら小浜おばまの実みの孫まごのため。
• 中田なかた尚希なおき・祐士ゆうし→中田なかたゆうじ（笑わらいハンティング）
• 一いち歩ほ・百ひゃく歩ほ（中田なかた一歩はじめ・高田たかだ百ひゃく歩ほ）→中田なかた一歩はじめ

エピソード

• 2009年ねん1月がつ9日にち20時じ頃ごろ、大阪おおさか市し中央ちゅうおう区くの路上ろじょうで、カウスが乗のり合あわせた自動車じどうしゃが金属きんぞくバットを持もった男おとこに襲おそわれ、男おとこはカウスのいた助手じょしゅ席せきの窓まどガラスを叩はたき割わり、頭部とうぶをバットで数すう回かい突つかれたカウスは軽傷けいしょうを負おった。

スキャンダル

• ボタンは1988年ねん4月がつ23日にち、大阪おおさか府ふ藤井寺ふじいでら市し内うちで山口組やまぐちぐみ系けい暴力団ぼうりょくだんの開ひらいた賭博とばくに客きゃくとして加くわわり、同年どうねん10月がつ27日にちに賭博とばく容疑ようぎで逮捕たいほされた。容疑ようぎ事実じじつを全面ぜんめん的てきに認みとめたため同日どうじつ夕方ゆうがた釈放しゃくほうされたが、しばらく謹慎きんしん処分しょぶんとなった。
• カウスは2007年ねん4月がつ、週刊しゅうかん誌し報道ほうどうで暴力団ぼうりょくだんとの関係かんけいを指摘してきされ、「ファンを騒さわがせた」として吉本興業よしもとこうぎょう特別とくべつ顧問こもんを退任たいにんした。
  • これを受うけてNHKは、カウスが出演しゅつえんする『バラエティー生活せいかつ笑わらい百科ひゃっか』（NHK総合そうごう）の4月がつ28日にちと5月がつ5日にち放送ほうそう分ぶんを無む期限きげん放送ほうそう延期えんきとした（事実じじつ上じょうの中止ちゅうし）。
  • その後ごの週刊しゅうかん誌し報道ほうどうでは、カウスが吉本興業よしもとこうぎょう元もと会長かいちょうに対たいして恐喝きょうかつした疑惑ぎわくが浮上ふじょう。同年どうねん11月がつ21日にちには、大阪おおさか府警ふけい捜査そうさ4課かが恐喝きょうかつ容疑ようぎでカウスを任意にんいで事情じじょう聴取ちょうしゅしたことが明あきらかとなった。
  • 2011年ねん、ビートたけしは『週刊文春しゅうかんぶんしゅん』のインタビューにおいて、「ある芸能人げいのうじん」に仕組しくまれ山口組やまぐちぐみ5代目だいめ組長くみちょうの渡辺わたなべ芳則よしのりに会あわされたことがあると語かたった。たけし本人ほんにんは名なを伏ふせたが、同誌どうしはそれがカウスであると断だんじている。カウスとたけしはもともと親交しんこうが深ふかく、カウスは「おじさん」、たけしは「あんちゃん」と呼よび合あう仲なかであり、たけし司会しかいの番組ばんぐみでしばしばカウスがゲスト出演しゅつえんするという関係かんけいだった。
    • この記事きじに対たいしカウスは、事実じじつ関係かんけいが異ことなると『週刊しゅうかん朝日あさひ』で述のべ、たけしに明確めいかくに否定ひていするよう再三さいさん求もとめたものの拒否きょひされたとしている。

主おもな出演しゅつえん

テレビ

• バラエティー生活せいかつ笑わらい百科ひゃっか（NHK大阪おおさか放送ほうそう局きょく、全国ぜんこくネット） - 先述せんじゅつの通とおり2007年ねん以降いこう、出演しゅつえんを見合みあわせていたが2016年ねんから最終さいしゅう回かいまで出演しゅつえん。
• 漫才まんざいのDENDO（朝日放送あさひほうそう） - レギュラー　※カウスのみ
• 一流いちりゅう魂たましい（TOKYO MX） - レギュラー　※カウスのみ

ラジオ

• カウスミュージックトーク（朝日放送あさひほうそうラジオ） ※カウスのみ
• 中田なかたカウスのお笑わらい110番ばん（ラジオ大阪おおさか）- レギュラー ※カウスのみ

テレビドラマ

• お待またせ必殺ひっさつワイド 仕事しごと人じんvs秘ひ拳けん三さん日にち殺ころし軍団ぐんだん 主ぬし水すい、競馬けいばで大穴おおあなを狙ねらう!?（朝日放送あさひほうそう）

劇場げきじょうアニメ

• ちびまる子こちゃん イタリアから来きた少年しょうねん（2015年ねん12月23日にち） - 本人ほんにん 役やく

関連かんれん項目こうもく

• 漫才まんざい師し一覧いちらん

外部がいぶリンク

• プロフィール（吉本興業よしもとこうぎょうHP）