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作家さっか悪夢あくむ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

作家さっか悪夢あくむ(さっかのあくむ)は、SF作家さっかアイザック・アシモフが、『フランケンシュタイン』の著者ちょしゃメアリー・シェリーとそのおっとパーシー・ビッシュ・シェリーれて、もともと作家さっかであったおっとよりも、文学ぶんがくにおいては素人しろうとであったつまほう後世こうせいのこしたことをひょうした言葉ことば作家さっか悲劇ひげきまたは文豪ぶんごう悲劇ひげきともばれる。

背景はいけい[編集へんしゅう]

1816ねん、18さいのメアリー・シェリーは21さい詩人しじんパーシー・ビッシュ・シェリーとちし、イギリスの詩人しじんバイロン別荘べっそうせた。天候てんこう不順ふじゅん足止あしどめされたかれらは、たがいに怪奇かいき小説しょうせつ創作そうさくしてひとなつごすが、これがいわゆる「ディオダティそう怪奇かいき談義だんぎ」である。

しかしすでに有名ゆうめい詩人しじんであったバイロンとシェリーは、このこころみを途中とちゅうしてしまった。結局けっきょく小説しょうせつ完成かんせいさせたのは、文学ぶんがくてきには素人しろうとであったつまメアリーとバイロンの主治医しゅじいジョン・ポリドリで、前者ぜんしゃは『フランケンシュタイン』を、後者こうしゃは『吸血鬼きゅうけつき』を1ねんかけてげた。

『フランケンシュタイン』は後世こうせいゴシック小説しょうせつ古典こてん、ひいてはSF元祖がんそとみなされるようになり、さらに人類じんるい科学かがくりょく怪物かいぶつして人類じんるいみずからを破滅はめつさせるという「フランケンシュタイン・コンプレックス」という非常ひじょうおおきなテーマをげかけることになる。なん映画えいがなどの創作そうさくげられ、メアリーは作者さくしゃとして後世こうせいのこした。一方いっぽうおっとのシェリーはつまくらべて知名度ちめいどひく存在そんざいとなってしまった。

アシモフのひょう[編集へんしゅう]

アシモフは『われはロボット』につづいてたん編集へんしゅうロボットの時代じだい』を発表はっぴょうするが、そのじょでシェリーのエピソードにれ、「作家さっか悪夢あくむ」という言葉ことばもちいた。それほど『フランケンシュタイン』の登場とうじょう画期的かっきてきであったということだった。そしてかれのいわゆる「ロボット工学こうがくさん原則げんそく」が、「フランケンシュタイン・コンプレックス」から脱却だっきゃくするために発想はっそうされたのであることをあきらかにした。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]