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はだかの太陽たいよう

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はだかの太陽たいよう』(はだかのたいよう、The Naked Sun)は、アイザック・アシモフSF小説しょうせつ推理すいり小説しょうせつ

1956ねん雑誌ざっし連載れんさいされ、1957ねん刊行かんこうされた。

鋼鉄こうてつ都市とし』の続編ぞくへんにあたるアシモフ2さくロボット長編ちょうへんであり、やはりSFミステリ傑作けっさくとしてられる。「ロボット工学こうがくさん原則げんそく」のうらいてロボットを殺人さつじん利用りようするトリックしめされている。

ほんさく続編ぞくへんとして、1972ねん短編たんぺん『ミラー・イメージ』(『コンプリート・ロボット所収しょしゅう)が、1983ねん長編ちょうへん夜明よあけのロボット』がかれている。

あらすじ[編集へんしゅう]

ニューヨーク市警しけい刑事けいじイライジャ・ベイリは、スペーサー・ワールド(宇宙うちゅう国家こっか)のひとつであるソラリアで発生はっせいした科学かがくしゃデルマー博士はかせ殺人さつじん事件じけん捜査そうさため単身たんしんソラリアにおもむようめいじられる。同時どうじにそれは、今後こんご地球ちきゅう命運めいうんうらなうえでどうしても必要ひつよう情報じょうほうスペーサー実態じったいかんするデータ収集しゅうしゅうにんふくまれていた。

宇宙うちゅう国家こっかオーロラから派遣はけんされたヒューマンフォーム・ロボットR・ダニール・オリヴォーとソラリアで再会さいかいしたベイリは、ソラリアが人間にんげん1にんたりロボット1まんだい稼働かどうする”ちょうロボット依存いぞん社会しゃかい”であること、ソラリアじんはロボットたち奉仕ほうしされて何一なにひと不自由ふじゆうなくらしていること、そして自分じぶん領地りょうちからほとんど出歩であるかず、もっぱ立体りったい映像えいぞうによるコミュニケーションにたよっていることる。

ソラリアの国家こっか安全あんぜん保障ほしょう責任せきにんしゃのグルアーは、ベイリと立体りったい映像えいぞう対面たいめん殺人さつじん現場げんばのこされていたのは撲殺ぼくさつされた屍体したい一体いったい機能きのう不全ふぜんおちいった(おそらく殺人さつじん目撃もくげきしたため)ロボットのみで凶器きょうきはなく、だいいち容疑ようぎしゃおな領地りょうちむデルマーのつまグレディアであることげる。さらにダニールがせきはずしたさい今回こんかい事件じけんともかかわるソラリア内部ないぶ陰謀いんぼう存在そんざいをベイリに示唆しさする。たかが一人ひとり殺人さつじん事件じけん国家こっか安全あんぜん保障ほしょう責任せきにんしゃうごいたのは、銀河ぎんが全体ぜんたい危機ききひんするほどの陰謀いんぼうがあるためだというのだ。ところがグルアーは、最後さいごまでいいおわるまえにベイリの眼前がんぜん何者なにものかにどくられたおれてしまう。

犯人はんにん大胆だいたん挑戦ちょうせん捜査そうさへの執念しゅうねんやすベイリは、グルアーの後任こうにんアトルビッシュの捜査そうさ中止ちゅうし命令めいれいをはねのけ、ソラリアの慣習かんしゅうはんするみずからのあしでの直接ちょくせつ対面たいめんとききこみで、グレディアら関係かんけいしゃへの捜査そうさすすめる。その過程かていでベイリは、ソラリアでは肉体にくたいてき接近せっきん接触せっしょく親子おやこ夫婦ふうふあいだでさえタブーとされて病的びょうてききらわれており、繁殖はんしょく人工じんこう生殖せいしょくとロボット保育ほいく依存いぞんしていること、そしてすべてのスペーサー国家こっかはいずれソラリアとおなじようなあるしゅ理想郷りそうきょうとなるであろうことる。すなわち、ソラリアじんには他人たにん直接ちょくせつ対面たいめんしての撲殺ぼくさつや、ロボットたちをかすめて他人たにん領地りょうち侵入しんにゅうどくることは不可能ふかのうなはずなのだ。しかし、げん撲殺ぼくさつ事件じけん毒殺どくさつ未遂みすい事件じけんきている。さらに、ベイリ自身じしんにも犯人はんにんおよぶ。

そしてついにベイリは事件じけん真相しんそうと、そのうらにあったおそるべき陰謀いんぼうにたどりき、同時どうじにソラリアじんが、領地りょうちよりもロボットよりも大切たいせつ必要ひつよう不可欠ふかけつなものをててしまったことをる。それをったベイリの脳裏のうりには、てんたかかがやく”はだかの太陽たいよう”がうつされるのだった。

書誌しょし情報じょうほう[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]