(Translated by https://www.hiragana.jp/)
ロボット工学三原則 - Wikipedia コンテンツにスキップ

ロボット工学こうがくさん原則げんそく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

ロボット工学こうがくさん原則げんそく(ロボットこうがくさんげんそく、英語えいご: Three Laws of Robotics)とは、SF作家さっかアイザック・アシモフのSF小説しょうせつにおいて、ロボットしたがうべきとしてしめされた原則げんそくである。ロボットさん原則げんそくともわれる。「人間にんげんへの安全あんぜんせい命令めいれいへの服従ふくじゅう自己じこ防衛ぼうえい」を目的もくてきとする3つの原則げんそくからる。アシモフの小説しょうせつ登場とうじょうするロボットはつねにこの原則げんそくしたがおうとするが、かく原則げんそく優先ゆうせん順位じゅんい解釈かいしゃくによって一見いっけん不合理ふごうり行動こうどうをとり、そのなぞきが作品さくひん主題しゅだいとなっている。

ほん原則げんそく作品さくひん影響えいきょうあたえたのにくわえ、たんなるSFの小道具こどうぐにとどまらず現実げんじつロボット工学こうがくにも影響えいきょうあたえた。

概要がいよう

[編集へんしゅう]
  1. だいいちじょう
    ロボットは人間にんげん危害きがいくわえてはならない。また、その危険きけん看過かんかすることによって、人間にんげん危害きがいおよぼしてはならない。
  2. だいじょう
    ロボットは人間にんげんにあたえられた命令めいれい服従ふくじゅうしなければならない。ただし、あたえられた命令めいれいが、だいいちじょうはんする場合ばあいは、このかぎりでない。
  3. だいさんじょう
    ロボットは、前掲ぜんけいだいいちじょうおよびだいじょうはんするおそれのないかぎり、自己じこをまもらなければならない。
— 2058ねんの「ロボット工学こうがくハンドブック」だい56はん、『われはロボット』より[1]

ロボット工学こうがくさん原則げんそく以下いかさん原則げんそく)は「ロボットシリーズ」とばれるアイザック・アシモフのロボットぶつSF小説しょうせつ主題しゅだいとしてあらわれた。アシモフ以前いぜんのSF作品さくひんには現在げんざいではフランケンシュタイン・コンプレックスばれるテーマ、すなわちロボットが造物主ぞうぶつしゅたる人間にんげん破滅はめつさせるというプロットがしばしば登場とうじょうしていた。これにたいしロボットの安全あんぜん装置そうちとして機能きのうするのがロボットさん原則げんそくである。作中さくちゅうにおいてさん原則げんそくミステリ構成こうせい要素ようそとなっている。しばしば、ロボットは一見いっけん不合理ふごうり行動こうどうをとるが、そのなぞさん原則げんそく沿ってかされていく。

現実げんじつ応用おうようにおいては、現在げんざいのロボット工学こうがくにおける理解りかいではさん原則げんそくをそのままロボットに適用てきようするとフレーム問題もんだいこすと推測すいそくされている。

現代げんだいのコンピュータには、これらの原則げんそくをプログラミングすること自体じたい不可能ふかのうである。

さん原則げんそく安全あんぜん便利べんり長持ながもちとえることで家電かでん製品せいひんにも適用てきようできることがられている[2]。また人間にんげん道徳どうとくりつにもあてはめることができる。さん原則げんそく理念りねんはそののロボット作品さくひん影響えいきょうあたえ、ロボットやサイボーグなどがアイデンティティー確立かくりつ人間にんげんとのせっかたなどでジレンマかん苦悩くのうするといったテーマの題材だいざいともなった。

アシモフはさん原則げんそくだけでは解決かいけつしえない命題めいだい提示ていじしている。『ロボットと帝国ていこく』ではだい1じょう人間にんげん人類じんるいえただいれい法則ほうそく登場とうじょうした。そこからは「人間にんげん」とは、「人類じんるい」とはなにかといもまれる。

ロボットさん原則げんそく適用てきようされるのは自意識じいしき判断はんだん能力のうりょく自律じりつがたロボットにかぎられており、ロボットアニメ登場とうじょうする搭乗とうじょうがたロボットなど自意識じいしき判断はんだん能力のうりょくたないもの道具どうぐとしてのロボットにさん原則げんそく適用てきようされない。現実げんじつ世界せかいでも無人むじん攻撃こうげきなどの軍用ぐんようロボットは人間にんげん操作そうさによって人間にんげん殺害さつがいしている道具どうぐであるが、自意識じいしき判断はんだん能力のうりょくたないためさん原則げんそく適用てきようされていない。

成立せいりつ経緯けいい

[編集へんしゅう]

このさん原則げんそく成立せいりつには、SF作家さっかおよびSF雑誌ざっし編集へんしゅうしゃジョン・W・キャンベル Jr.おおきく寄与きよしている。アシモフがロボットテーマ短編たんぺん『ロビイ』、『われおもう、ゆえに……』(『われはロボット所収しょしゅう)をげたとき、アシモフ本人ほんにんさん原則げんそくをまったく意識いしきしてはいなかった。しかし、この作品さくひんをキャンベルにませたところ、キャンベルはロボットが一定いってい規範きはんした行動こうどうしていることを洞察どうさつ指摘してきし、さんヵ条かじょうにまとめた。これをもとにし、キャンベルとアシモフの討議とうぎのちまれたのがロボットさん原則げんそくだとわれている。 なお、キャンベルがこのように作品さくひん世界せかいふかくかかわったのは当時とうじキャンベルがアシモフの担当たんとう編集へんしゅうしゃでかつ先輩せんぱい作家さっかとしてアシモフを指導しどうする師父しふてき立場たちばにいたためである。

アシモフがみずからのロボットぶつにこうした行動こうどう規制きせいもうけた最大さいだい動機どうきは、たん編集へんしゅうロボットの時代じだい』でみずかかたっているところによれば、『フランケンシュタイン』や『R.U.R.』から延々えんえんかえされてきた「ロボットが創造そうぞうぬし破滅はめつさせる」というプロットと一線いっせんかくすためであったとされている。また、「ナイフにいているように、人間にんげん製作せいさくぶつならなんらかの安全あんぜん装置そうちがあってしかるべき」「たしかに科学かがく技術ぎじゅつ危険きけんはらんでいるが、それを放棄ほうきしてさるもどるのではなく英知えいちをもって克服こくふくすべきである」ともべており、このあたりに合理ごうり主義しゅぎしゃ人道じんどう主義しゅぎしゃのアシモフらしさがうかがえる。またアシモフは、本則ほんそくがしばしば「アシモフの法則ほうそく」とばれていることにたいして、自分じぶん科学かがくしゃはしくれでもあるので架空かくう科学かがく分野ぶんやにおける架空かくう法則ほうそく後世こうせい名前なまえのこすのは本意ほんいではなく、将来しょうらい現実げんじつロボット工学こうがく発達はったつしてさん原則げんそく実用じつようされればしん名声めいせいられるかもれないが、どのみち自分じぶん死後しごのことであろうともべている(そののロボット工学こうがく急速きゅうそく発展はってんにもかかわらず、かれによってその言葉ことばどおりになってしまった)。

さん原則げんそくとSFミステリ

[編集へんしゅう]

アシモフはミステリ作家さっかとしても活躍かつやくしており、SFもミステリの要素ようそ作品さくひんおおい。とくにロボットぶつはその傾向けいこうつよいが、これは本来ほんらいSFの自由じゆう気風きふうがミステリの約束事やくそくごとにそぐわない(たとえばトリック読者どくしゃのあずかりらぬちょう技術ぎじゅつされては、ジャンルとしてのミステリとして成立せいりつしない)のにたいし、ロボットぶつさん原則げんそくという大前提だいぜんていのおかげで比較的ひかくてき容易よういにミステリてきシチュエーションを構築こうちくることがおおきい。

われはロボット』『ロボットの時代じだい』の短編たんぺんぐんおおくは、ロボットが一見いっけんしてさん原則げんそくはんするような行為こういおこな事件じけんこり、そのなぞをスーザン・カルヴィンやパウエル&ドノバンのコンビらが解明かいめいしていく内容ないようとなっており、その過程かてい一種いっしゅのミステリとなっている。

これをさらに発展はってんさせたのが、SFミステリの傑作けっさくとして名高なだかいロボット長編ちょうへん鋼鉄こうてつ都市とし』と続編ぞくへんはだかの太陽たいよう』である。いずれもさん原則げんそくによってひところせないはずのロボットが殺人さつじん容疑ようぎしゃとして浮上ふじょうし、真犯人しんはんにんさん原則げんそく逆用ぎゃくようして仕組しくんだトリックを刑事けいじイライジャ・ベイリR・ダニール・オリヴォー解明かいめいしていく。

現実げんじつ工学こうがく分野ぶんやにおける適用てきよう可能かのうせい

[編集へんしゅう]

人間にんげんとロボットという主従しゅうじゅう関係かんけいかれているが

  • 安全あんぜん人間にんげんにとって危険きけんでない存在そんざい
  • 便利べんり人間にんげん意志いし反映はんえいさせやすい存在そんざい
  • 長持ながもち(少々しょうしょう手荒てあらあつかったくらいではこわれない)

という、家電かでん製品せいひん代表だいひょうされる道具どうぐ一般いっぱんにもあてはまる法則ほうそくであることが、日米にちべいのファンらによって指摘してきされている[3]。また、人間にんげん道徳どうとくりつにもてはまると、アシモフ自身じしん作中さくちゅうべている[4]

ロボット工学こうがく

[編集へんしゅう]

実際じっさいのロボットにこのさん原則げんそく実装じっそうできるかという問題もんだいについてはフレーム問題もんだいというおおきな障害しょうがいがつきまとう。ロボットは、どんな行動こうどう人間にんげん危害きがいくわえる可能かのうせいがあるかを判断はんだんするために周囲しゅうい状況じょうきょうとその帰結きけつをすべて予測よそくしなくてはならない。そのためには、人工じんこう知能ちのう搭載とうさいすべき知識ちしきベースと思考しこう範囲はんい際限さいげんなくおおきくなってしまうのである。

たとえば、火災かさいまれた人間にんげん発見はっけんしたさいに「自分じぶん引火いんかせい燃料ねんりょう使用しようしている」「火災かさい現場げんば高温こうおん」「高温こうおんでは引火いんかせい燃料ねんりょう爆発ばくはつすることがある」「付近ふきん爆発ばくはつきると人間にんげん負傷ふしょうすることがある」という知識ちしきをもとに、自分じぶん直接ちょくせつたすけにかず応援おうえんぶ、という判断はんだんくだ必要ひつようがある。

さん原則げんそくはロボットが人間にんげん殺害さつがいしたり反乱はんらんこしたりする事態じたい回避かいひするために架空かくう世界せかい設定せっていされたものだが、現実げんじつには戦場せんじょうでの人的じんてき損失そんしつふせぐために人間にんげん兵士へいしわって偵察ていさつ攻撃こうげきおこな軍事ぐんじようロボット現実げんじつのものとなりつつある。たとえば、すでに実用じつようされている火器かき搭載とうさいした無人むじん航空機こうくうき(UAV)の発展はってん結果けっか自律じりつてきに「てき」を識別しきべつして攻撃こうげきくわえる可能かのうせいもある[5]

一方いっぽう批判ひはんてき立場たちばもあり広瀬ひろせ茂男しげおは「ロボットが生物せいぶつ同等どうとう欲求よっきゅうつことを前提ぜんていさん原則げんそくあたえたことが人々ひとびとにロボットが革命かくめいこすなどの懸念けねんいだかせた」として、さん原則げんそくではなくあくまで機械きかいとしての行動こうどうりつ必要ひつようだと提唱ていしょうしている[6]比喩ひゆ表現ひょうげんであるマスタースレーブをロボットが奴隷どれいであると混同こんどうすべきでないのと同様どうよう[7]さん原則げんそく人間にんげんとロボットを緊張きんちょう関係かんけい位置付いちづける誤解ごかい立脚りっきゃくしている[8]。ロボットが新種しんしゅ生物せいぶつとして進化しんかしていくというのが、さん原則げんそく前提ぜんていにある誤解ごかいである[9]こわれるまえのメカニズムや記憶きおくがバックアップ可能かのうなロボットにはなく、生存せいぞんよく必要ひつようはないので、支配しはいよくつことはない[10]ゼロサムゲーム代表だいひょうである囚人しゅうじんのジレンマにおいて進化しんかろんてき安定あんていかい武士ぶしどうにもつうじるしっぺがえ戦略せんりゃくであることから、道徳どうとくりつ本質ほんしつ社会しゃかいシステムの対極たいきょくてき最適さいてきであるとえ、[11]ロボットの行動こうどう規範きはん道徳どうとく感情かんじょう数理すうり工学こうがく範疇はんちゅうであるとかんがえられる[12]

以下いかのような応用おうよう事例じれいがある。

  • ソニーのペットロボットAIBOたいして実際じっさい応用おうようされた原則げんそく存在そんざいする[13]
  • 千葉大学ちばだいがく2007ねん11月21にち制定せいていした「千葉大学ちばだいがくロボット憲章けんしょう」は千葉大学ちばだいがくにおけるロボット教育きょういく研究けんきゅう開発かいはつしゃにこのさん原則げんそくを「永久えいきゅうてき遵守じゅんしゅ」として大学だいがくはなれたのち遵守じゅんしゅすることを研究けんきゅうしゃもとめている[14]
  • ロボット工学こうがくしゃマーク・W・ティルデン英語えいごばんは、生存せいぞんさい優先ゆうせん電源でんげん確保かくほ、より安定あんていした電源でんげん探索たんさく、というさん原則げんそく提案ていあんしている[15]

オブジェクト

[編集へんしゅう]

オブジェクトロボットには類似るいじせい指摘してきされており、ロボットさん原則げんそく妥当だとうするとかんがえられている[16]以下いかのように整理せいりされている。

  • オブジェクトは、そのメソッドめいあらわ動作どうさ実行じっこうしなければならない。
  • オブジェクトは、がいおよぼしてはならない。
  • オブジェクトは、要求ようきゅうされた動作どうさ実行じっこうできない場合ばあい、ユーザに通知つうちしなければならない。
— Ken Pugh『プレファクタリング リファクタリング軽減けいげんのためのしん設計せっけい[16]

設定せってい解説かいせつ

[編集へんしゅう]

以下いか、アシモフの作品さくひんちゅうにおける描写びょうしゃもと記述きじゅつする。

作中さくちゅう世界せかいにおけるさん原則げんそく適用てきよう

[編集へんしゅう]

アシモフの作品さくひん登場とうじょうするすべてのロボットは陽電子ようでんし頭脳ずのうばれる制御せいぎょ回路かいろほん項目こうもくでは原作げんさくもとづき『頭脳ずのう回路かいろ』としるす)により動作どうさするが、この陽電子ようでんし頭脳ずのうには安全あんぜんさくとしてさん原則げんそくがほとんど例外れいがいなく適用てきようされている。

さん原則げんそく実装じっそうすることは法律ほうりつなどでとく義務付ぎむづけられているわけではないが、にもかかわらず例外れいがいなくさん原則げんそく厳格げんかく適用てきようされているのは、ひとつは製造元せいぞうもとであるU.S.ロボット&機械きかい人間にんげんしゃが、ロボットの一般いっぱんへの普及ふきゅうにおける最大さいだい障害しょうがいとなっている「フランケンシュタイン・コンプレックス」への対策たいさくとして、ロボットがさん原則げんそくゆえに人間にんげん危害きがいおよぼすことが絶対ぜったいにありえないと強調きょうちょう宣伝せんでんしていること、もうひとつはさん原則げんそく陽電子ようでんし頭脳ずのう設計せっけい理論りろん根幹こんかんしているために、さん原則げんそく搭載とうさい頭脳ずのう設計せっけいには多大ただい労力ろうりょく期間きかんようすることになり事実じじつじょう不可能ふかのうであることが理由りゆうである、とされている(『鋼鉄こうてつ都市とし』)。

ロボットはさん原則げんそくそむ行為こういみずか選択せんたくすることは不可能ふかのうであるのはもちろん、不可抗力ふかこうりょく命令めいれい矛盾むじゅんなどによりやむをえずしたがえなかった場合ばあいでも、すくなからず頭脳ずのう回路かいろ障害しょうがい不調ふちょうしょうじ(言語げんご不明瞭ふめいりょうになる、歩行ほこう困難こんなんになるなど)、場合ばあいによっては頭脳ずのう破壊はかいされてしまうこともある。とくだいいちじょう影響えいきょう強力きょうりょくで、後半こうはん危険きけん看過かんかきんじた部分ぶぶんについては、とうのロボットにまったせめのない状況じょうきょう人間にんげんきずつくのをにしただけでも、頭脳ずのう回路かいろ不調ふちょうしょうじるほどである(実際じっさいひとんだわけでもないのに、その可能かのうせいふく工学こうがくてき問題もんだいあたえられた陽電子ようでんし頭脳ずのう自己じこ破壊はかいしてしまったケースも存在そんざいする)。またさん原則げんそくはロボットの行動こうどうすべてに影響えいきょうおよぼすため、ロボット工学こうがくしゃ一見いっけんさん原則げんそくとはまったかかわりのないような簡単かんたん質問しつもんによって、まんいちロボットがさん原則げんそくいていないかどうかをテストすることができる。

のちに、ロボットのたすけをりて銀河系ぎんがけいほか居住きょじゅう可能かのう惑星わくせい移民いみんした人々ひとびと子孫しそんであるスペーサー社会しゃかい(スペーサー・ワールド)では、かぎられたかずのスペーサー(人間にんげん)がおおくのロボットを使役しえきすることで高度こうど生活せいかつレベルを維持いじしており、ロボットきの生活せいかつまったかんがえられない。ロボットへの信頼しんらいにより成立せいりつしている社会しゃかいであり、そこではさん原則げんそくたんなる工学こうがくじょう原則げんそくまらず、もはや社会しゃかい基盤きばんそのものの根幹こんかん原則げんそくってもいものとなっている。

「ロボット心理しんりがく」とスーザン・カルヴィン

[編集へんしゅう]

作中さくちゅうにおけるさん原則げんそく目的もくてきは、ロボットが人間にんげんがわ意図いとさからって制御せいぎょ不能ふのうおちいるのを防止ぼうしすることであったが、『われはロボット』でえがかれているように、初期しょきのロボットにおいてはさん原則げんそくしたがっているにもかかわらず、あるいはむしろさん原則げんそくしたがっているからこそ、人間にんげんがわ意図いとはんした行動こうどうってしまうようなケースがしばしば発生はっせいした。さらにしゃ利益りえき相反あいはんしたり矛盾むじゅんした命令めいれいけた場合ばあいなどに、ロボットの思考しこう袋小路ふくろこうじおちいって機能きのう停止ていしする事態じたい発生はっせいし、その回避かいひのための頭脳ずのう回路かいろ修正しゅうせい急務きゅうむであった。このためにロボットの行動こうどうさん原則げんそくとの関係かんけい研究けんきゅうする「ロボット心理しんりがく」という派生はせい分野ぶんやまれることとなる。その先駆せんくしゃとなったのが、U.S.ロボットしゃ初代しょだい主任しゅにんロボット心理しんり学者がくしゃ、スーザン・カルヴィンである。

カルヴィンのロボット工学こうがくたいする貢献こうけん多大ただいなものがあり、高価こうかなおもちゃにぎなかった陽電子ようでんしロボットをしん実用じつようてき道具どうぐ進歩しんぽせしめたのはひとえに彼女かのじょ業績ぎょうせきであるとわれている。そのために後世こうせいには彼女かのじょ自身じしんさん原則げんそく考案こうあんしゃであるとしてつたえられており、とく前述ぜんじゅつのスペーサー・ワールドにおいてはもはやその神格しんかくされており、彼女かのじょがスペーサーでなく地球人ちきゅうじんであったという事実じじつしんじようとしないほどである(『夜明よあけのロボット』)。また後述こうじゅつのように、『しん銀河ぎんが帝国ていこく興亡こうぼう』にてだいれい法則ほうそく反対はんたいしてあくまでさん原則げんそくしたが人間にんげん忠実ちゅうじつ下僕げぼくであろうとするロボットの党派とうはが「カルヴィン」を名乗なのっている(ただしカルヴィン自身じしんは、『災厄さいやくのとき』にてだいれい法則ほうそくてき思想しそうやそれにもとづくロボットによる人類じんるい支配しはい肯定こうていてき発言はつげんをしている)。

人間にんげん」の定義ていぎ

[編集へんしゅう]

さん原則げんそく機械きかいであるロボットが遵守じゅんしゅするにはあまりに抽象ちゅうしょうてきであり、実用じつようじょうおおくの問題もんだいふくむが(だからこそアシモフは「さん原則げんそくの62から無限むげんのアイデアをし」たのだろうが)、とく重要じゅうようおもわれるのがだい一条いちじょうだいじょうべられる「人間にんげん」の定義ていぎである。

具体ぐたいてきれいでは、複数ふくすう人間にんげん危機ききおよんでいるときだれ優先ゆうせんして救助きゅうじょするか、犯罪はんざいしゃ子供こども命令めいれいにも無条件むじょうけんしたがうのか、そもそも機械きかいであるロボットがそうした判断はんだんおこなうこと自体じたい人権じんけん侵害しんがいたるのではないのか、などである。また、長編ちょうへんはだかの太陽たいよう』では、育児いくじようロボットに「地球人ちきゅうじんはソラリアじんよりおと有害ゆうがい人種じんしゅである」というデータが恣意しいてき入力にゅうりょくされ、それをおしえられて鵜呑うのみにしたソラリアじん子供こども地球人ちきゅうじん主人公しゅじんこう遊戯ゆうぎようでも十分じゅうぶん殺傷さっしょうりょくがある弓矢ゆみや射掛いかける、そしてロボットは上記じょうきデータを考慮こうりょして地球人ちきゅうじん救助きゅうじょという本来ほんらいならさい優先ゆうせん行動こうどうおくれるという、人種じんしゅ差別さべつ問題もんだいをもふく非常ひじょう事態じたいしょうじている[17]

アシモフ自身じしんも「ロボットにかんする究極きゅうきょく結論けつろん」をもとめられた短編たんぺんしんにかけられたるしゃ』(『聖者せいじゃ行進こうしん所収しょしゅう)でこの問題もんだいんでおり、そもそもさん原則げんそく必要ひつようとしないロボットの姿すがたや、ロボットみずからがかんがえるところの「さん原則げんそくでもっとも優先ゆうせんされるべき人間にんげん」の定義ていぎえがかれている。また『バイセンテニアル・マン』(どう)では、みずか人間にんげんになることをねがったロボットの姿すがたえがき、人間にんげんとロボットとの境界きょうかいせんについてろんじている[18]

後年こうねん、『ロボットと帝国ていこく』ではこの問題もんだいふたたげられている。R・ダニール・オリヴォーが「自分じぶん頭脳ずのうには人間にんげん外観がいかん行動こうどうかんするデータがあり、それらと合致がっちするかどうかで人間にんげんかどうか判断はんだんする」とべるくだりがあり、またロボット自身じしんの「人間にんげん」の定義ていぎ判断はんだん基準きじゅんゆがめることで、さん原則げんそく抵触ていしょくせずにロボットが人間にんげん攻撃こうげきすることも可能かのうであることがしめされている。こうした「人間にんげん」にかんする考察こうさつは、後述こうじゅつだいれい法則ほうそくへとつながっていく。

さん原則げんそく人間にんげん行動こうどう原則げんそく

[編集へんしゅう]

『われはロボット』のいちへん証拠しょうこ』は、知事ちじせん出馬しゅつばしたわか政治せいじスティーブン・バイアリイにかんして、そのあまりに品行ひんこう方正ほうせい人物じんぶつぞうからかれ政敵せいてきが「かれ人間にんげんそっくりにつくられたロボットだ」と主張しゅちょうするはなしである。この主張しゅちょう裏付うらづけをもとめられたカルヴィンは、ロボット工学こうがくさん原則げんそくはひいては模範もはんてき人間にんげん行動こうどう原則げんそくでもあり(むやみに他人たにんきずつけず、他人たにんすくうために自身じしんをも犠牲ぎせいにする/上司じょうし行政ぎょうせい命令めいれいしたがう/自身じしん安全あんぜんはかる)、ある人物じんぶつさん原則げんそく遵守じゅんしゅしているからといってかれがロボットであるとは結論けつろんできないとかたっている[19]

ぎゃくに、その人物じんぶつさん原則げんそくはんする行為こういおこなえば、かれがロボットでなく人間にんげんであることが証明しょうめいされることになり、バイアリイは講演こうえんせき自分じぶん挑発ちょうはつした聴衆ちょうしゅうのひとりをなぐりつけることで、疑惑ぎわく一掃いっそうして選挙せんきょ勝利しょうりした。しかしそのカルヴィンは、たとえかれがロボットであってもこの行動こうどう可能かのうとする方法ほうほうを、すなわち「人間にんげんそっくりのロボットがべつ人間にんげんそっくりのロボットをなぐることには、さん原則げんそくじょうなん制限せいげんもない」ことをしめしている。なおバイアリイはすぐれた政治せいじ手腕しゅわんのち地球ちきゅう統一とういつ政府せいふ初代しょだい総監そうかんにまでのぼりつめたが、最期さいご自身じしんからだ元素げんそ分解ぶんかいして自殺じさつしてしまったため、かれ正体しょうたいはついになぞのままであった(そして「聴衆ちょうしゅうのひとり」の正体しょうたいなぞのままであった)[19]

鋼鉄こうてつ都市とし』では、地球ちきゅうのスペーサー駐在ちゅうざい施設しせつスペース・タウン(宇宙うちゅう)で殺人さつじん事件じけん発生はっせいしたさい駐留ちゅうりゅうしていたすべてのスペーサーがのう分析ぶんせきけた結果けっか全員ぜんいん精神せいしん構造こうぞうてき殺人さつじん不可能ふかのうであるとの診断しんだんくだされたとするけんがあり、スペーサー社会しゃかいにおいてさん原則げんそくがロボットのみならず、スペーサー自身じしん模範もはんてき行動こうどう原則げんそくとしてもその精神せいしん浸透しんとうしていることがうかがえる(ただしスペーサーのおおくは、先祖せんぞである地球人ちきゅうじんのことは野蛮やばん病原菌びょうげんきん巣窟そうくつであるとしておなじ「人間にんげん」とはみなしておらず、当時とうじ地球ちきゅうたいするスペーサー・ワールドしょ政府せいふ抑圧よくあつはこのことに起因きいんしている)。またすべての生物せいぶつ生物せいぶつ精神せいしん共有きょうゆうしているちょう有機ゆうきたいガイアの住人じゅうにんは、その世界せかい維持いじしうる精神せいしん鋳型いがたとしてさん原則げんそく(およびだいれい法則ほうそく)がまれている。

だいいちじょう制限せいげんするこころ

[編集へんしゅう]

だいいちじょうでは、人間にんげんへの積極せっきょくてき危害きがいはもちろん、人間にんげん危害きがいおよぶのを看過かんかすることもきんじている。しかしこのことが、人間にんげんがある目的もくてきのためにあえて危険きけんをさらす必要ひつようしょうじたさい問題もんだいこすこととなり、そのためだいいちじょう制限せいげんこころみられたケースが存在そんざいする。

『われはロボット』のいちへん迷子まいごのロボット』では、ちょう光速こうそく航法こうほう(ハイパースペース・トラベル)の研究けんきゅうおこなわれている小惑星しょうわくせい「ハイパー基地きち」において、人間にんげん作業さぎょういん有害ゆうがい放射線ほうしゃせん短時間たんじかんながらをさらす必要ひつようしょうじたさいに(ロボットの陽電子ようでんし頭脳ずのう放射線ほうしゃせんたいして人間にんげん以上いじょう脆弱ぜいじゃくせいしめすため代行だいこうできない)、放射線ほうしゃせん感知かんち能力のうりょくつNS-2がたロボットが、自身じしん破壊はかいかえりみず作業さぎょういんを「救助きゅうじょ」しようとして作業さぎょう阻害そがいする事態じたい続発ぞくはつした。そのため、だいいちじょう後半こうはん危害きがい看過かんか禁止きんし部分ぶぶん削除さくじょした改造かいぞうがたNS-2ロボットが製作せいさくされた。この改造かいぞう最高さいこう機密きみつとしてスーザン・カルヴィンもあずかりらぬところでおこなわれており、改造かいぞうNS-2の一体いったい逃亡とうぼうして通常つうじょうがたNS-2にまぎ事件じけんこったさいに、はじめてその事実じじつらされたカルヴィンは「すぐれた能力のうりょくつロボットを低劣ていれつ人間にんげん隷従れいじゅうさせているのはだいいちじょうのみであり、その制限せいげんなど論外ろんがい」と非難ひなんした。実際じっさい問題もんだい改造かいぞうNS-2は自分じぶん優秀ゆうしゅうせい誇示こじしてあざわらうかのように人間にんげんたち翻弄ほんろうつづけたが、最後さいごにはカルヴィンの策略さくりゃくやぶれて発見はっけん破壊はかいされた。

ロボット長編ちょうへん2さくはだかの太陽たいよう』の舞台ぶたいとなった宇宙うちゅう国家こっかソラリアでは、子供こどもすべ厳格げんかく産児さんじ調整ちょうせいしたまれたのち養育よういく施設しせつにおけるロボット保育ほいくゆだねられていた。しかしさん原則げんそくしたがうロボットには子供こども将来しょうらいのためにあえてきびしくあたるというしつけ概念がいねん理解りかいできず、子供こども保護ほごになってしまう問題もんだいがあり、その対策たいさくとしてだいいちじょうをある程度ていどよわめることが検討けんとうされた。またあるロボット工学こうがくしゃは、だいいちじょう間隙かんげきいてロボットの軍事ぐんじ利用りよう(すなわちロボットに他国たこく人間にんげんころさせること)を画策かくさくしていた。しかし、人間にんげんひとりたり1まんたいというちょう過密かみつロボット社会しゃかいであるソラリアにおいて、ロボットに人間にんげん危害きがいくわえる可能かのうせいあたえようとすることも、そしてあたえようとする人間にんげん到底とうていれられるものではなかった。

夜明よあけのロボット』では、R・ジスガルドが地球人ちきゅうじん銀河系ぎんがけいさい植民しょくみん計画けいかくについて「ロボットに依存いぞんして衰退すいたいしているスペーサーのわだちまないために、地球人ちきゅうじんはたとえ危険きけん困難こんなんおおきくともロボットのたすしで開拓かいたくおこなうべき」とかたっており、こうした将来しょうらい多数たすう安全あんぜん利益りえきのために現在げんざいちいさな危害きがいをあえて看過かんかするというかんがえは、後述こうじゅつだいれい法則ほうそくにもつながっている。

さんヶ条かじょう優先ゆうせん順位じゅんい

[編集へんしゅう]

条文じょうぶんうえでは、さんヶ条かじょう優先ゆうせん順位じゅんいだいいちじょう>だいじょう>だいさんじょうとなっているが、場合ばあいによりその優先ゆうせん拮抗きっこう逆転ぎゃくてんすることがある。

単純たんじゅんさん原則げんそく条文じょうぶんしたがうなら、ロボットは人間にんげん自己じこ破壊はかいめいじられればそれにしたがうはずである。しかし元々もともとだいさんじょうはロボットが高価こうか貴重きちょう存在そんざいであったためにその保護ほごのためにもうけられたものであり、ロボットの破壊はかいはすなわち所有しょゆうしゃである人間にんげん損害そんがいこうむることであり、広義こうぎだいいちじょうはんすることになる。『夜明よあけのロボット』において、R・ダニールは製作せいさくしゃファストルフ博士はかせ兄弟きょうだいロボットのR・ジャンダーを破壊はかいした(さらにダニール自身じしんをも破壊はかいする)可能かのうせい議論ぎろんにおいて、かれらが当時とうじ現存げんそんする唯一ゆいいつのヒューマンフォーム・ロボットであることなどを理由りゆうに、かれらの破壊はかい社会しゃかいてきおおきな損失そんしつであり、それをくつがえすだけの十分じゅうぶん理由りゆうかぎりはれられないとかたっている。

『われはロボット』のいちへん堂々どうどうめぐり』(ちなみにこの短編たんぺんは、作中さくちゅうはじめてさん原則げんそく存在そんざい条文じょうぶん明確めいかくしめされた作品さくひんである)では、水星すいせい太陽たいよう発電はつでん設備せつび運用うんよう試験しけんおこなっていたパウエルとドノバンが、テストちゅう新型しんがたロボットSPD-13「スピーディ」の異常いじょう行動こうどうにより窮地きゅうちいたはなしである。スピーディはとく高価こうか希少きしょうなモデルだったため、さん原則げんそくなかだいさんじょうおおきく強化きょうかされており、自身じしん危険きけんにさらすあらゆる行動こうどうけるように設定せっていされていた。これにたいし、パウエルがスピーディにたいして発電はつでん設備せつび必要ひつようセレン採取さいしゅかる口調くちょうめいじてしまったため、ロボットの動作どうさ機構きこうおか有毒ゆうどくガスをすセレンの噴出ふんしゅつちかづいたさいよわだいじょうつよだいさんじょうのポテンシャルが拮抗きっこうしてしまい、堂々どうどうめぐりの異常いじょう行動こうどうおちいってしまったのである。結局けっきょく、パウエルが水星すいせい灼熱しゃくねつ地獄じごくして生命せいめい危機きき演出えんしゅつし、だいいちじょう発動はつどうさせることでスピーディを機能きのう回復かいふくさせて窮地きゅうちだっしている。

さん原則げんそく必要ひつようとしないロボット

[編集へんしゅう]

しんにかけられたるしゃ』では、フランケンシュタイン・コンプレックスへの対策たいさくとして、従来じゅうらい人間にんげんがたロボットにわりロボットの小型こがた提案ていあんされる。しかしその最大さいだい障害しょうがいとして、ならぬさん原則げんそく遵守じゅんしゅする機能きのうのために陽電子ようでんし頭脳ずのう小型こがた困難こんなんであるという問題もんだいしょうじたため、ぎゃくさん原則げんそく必要ひつようとしないロボットとして以下いか要件ようけん考案こうあんされた。

  • 安価あんか容易ようい交換こうかんがきくため、自身じしんまも必要ひつようがない
  • あらかじめ用途ようと機能きのう設定せっていされており、命令めいれい必要ひつようとしない
  • その機能きのう行動こうどうが、けっして人間にんげん危害きがいくわえるものでない

このかんがえにもとづき、USロボットしゃはロボット昆虫こんちゅうやロボットとりなどの小型こがたロボットを量産りょうさんし、害虫がいちゅう駆除くじょ生態せいたいけい改善かいぜんなどのエコロジー分野ぶんやでの貢献こうけんへと方針ほうしん転換てんかんすることとなった(この描写びょうしゃぎゃくに、さん原則げんそく実装じっそう困難こんなん現実げんじつのロボット工学こうがくにおける、研究けんきゅうのひとつの方向ほうこうせい提案ていあんであるともれる)[18]

だいれい法則ほうそく

[編集へんしゅう]

1985ねん発表はっぴょうされた『ロボットと帝国ていこく』にて、だいれい法則ほうそく登場とうじょうした。さん原則げんそくへの疑問ぎもん経験けいけんから、だい1じょう優先ゆうせんするものとして発案はつあんされまとめられていくが、この疑問ぎもん経験けいけん発案はつあん、まとめをおこなったのは人間にんげんではなく2たいのロボット(ヒューマンフォームロボットのR・ダニール・オリヴォーと、テレパシーをつR・ジスガルド・レベントロフ)である。内容ないようは、だい1じょう人間にんげん人類じんるいわったもので、これによりだい1じょうは「だいれい法則ほうそくはんする場合ばあいはこのかぎりではない」という内容ないよう補則ほそくされることになる。たとえばある人物じんぶつ人類じんるい全体ぜんたい危害きがいおよぼす陰謀いんぼう計画けいかくしており、それをめるにはかれ危害きがいくわえざるをない場合ばあいは、だい1じょうはんして危害きがいくわえることがゆるされることになる。

おな内容ないようたん編集へんしゅうわれはロボットないの『災厄さいやくのとき』において、スーザン・カルヴィンにより提示ていじされている。彼女かのじょ提示ていじしたのは個々ここ人間にんげん奉仕ほうしするロボットではなく、その当時とうじ地球ちきゅう経済けいざい統括とうかつしていた、人類じんるい奉仕ほうしする巨大きょだい人工じんこう頭脳ずのう「マシン」の行動こうどう推測すいそくしたものだった。しかし『ロボットと帝国ていこく』においては、より一般いっぱんてき個々ここのロボットの行動こうどう規範きはんだいれい法則ほうそく適用てきようすることがロボット自身じしんにより提示ていじされる。

だい1じょう範疇はんちゅうにおいても、一人ひとり人間にんげん危害きがいおおくの人間にんげん危害きがいとを天秤てんびんけた場合ばあいは、おおくの人間にんげん危害きがいけるために一人ひとり危害きがいくわえることはゆるされる。さらに『ロボットと帝国ていこく』では、特定とくてい個人こじん隷従れいじゅうしているロボットが、その主人しゅじんまもるために人間にんげん多少たしょうのケガをさせることもさないという描写びょうしゃがある。しかしそれはあくまで緊急きんきゅうせいともなうとともにそれらの危害きがい対象たいしょうとなる人々ひとびと明確めいかくしめされている場合ばあいであって、その結果けっかロボット自身じしんさん原則げんそくとのジレンマによるのう損傷そんしょう活動かつどう停止ていしいたることもおおい。

さん原則げんそく陽電子ようでんし頭脳ずのう設計せっけいからまれているため違反いはんするのが不可能ふかのうなのにたいし、だいれい法則ほうそくは2たいのロボットのはないでまとまったものなので、それが本当ほんとうただしいことなのかロボットとして判断はんだんするのは困難こんなんだった。さらに「人間にんげん」が具体ぐたいてき対象たいしょうなのにたいし、「人類じんるい」は抽象ちゅうしょうてき概念がいねんであり、人類じんるいたいして危害きがいくわえたかか(あるいは人類じんるい将来しょうらい遭遇そうぐうする危害きがい回避かいひできたかか)の判断はんだん困難こんなんなことから、この法則ほうそく考案こうあんした2たいのうちR・ジスガルド・レベントロフは、だいれい法則ほうそくもとづいた行動こうどうをとったものの確信かくしんがもてず、機能きのう停止ていししてしまった。よってだいれい法則ほうそく有効ゆうこう機能きのうするには、人類じんるい歴史れきし未来みらい定量ていりょうてき評価ひょうか予測よそくする手段しゅだん必要ひつようになり、これがファウンデーションシリーズ重要じゅうよう設定せっていのひとつである心理しんり歴史れきしがくむすびつくことになる。またぎゃくに、対象たいしょうとなる「人類じんるい」をひとつの具体ぐたいてき存在そんざい集約しゅうやくしてしまおうとするこころみもおこなわれており、それが『ファウンデーションの彼方かなた』に登場とうじょうしたちょう有機ゆうきたいガイア、およびその進化しんかがたギャラクシアである。

アシモフあと発表はっぴょうされた、グレゴリー・ベンフォードグレッグ・ベアデイヴィッド・ブリンによる『しん銀河ぎんが帝国ていこく興亡こうぼうさんさくでは、人類じんるいかくれて生存せいぞんしているロボットたちが、だいれい法則ほうそくしたが人類じんるい擁護ようごしゃとして積極せっきょくてきにその運命うんめい干渉かんしょうすべきとする「ジスカルド」と、あくまでさん原則げんそく範囲はんいめて人類じんるい自身じしん選択せんたくゆだねるべきだとする「カルヴィン」とにかれて対立たいりつする姿すがたえがかれている。さらにだいれい法則ほうそく拡張かくちょうして、対象たいしょう人類じんるいのみならずロボットやほし生物せいぶつふくめたすべての生命せいめい知性ちせいたい適用てきようすべきとする「れいまえだいいち法則ほうそく」も登場とうじょうしている。

さん原則げんそく適用てきようにおけるロボットの人類じんるい支配しはい

[編集へんしゅう]

さん原則げんそく適用てきようしているSF作品さくひんでは、ロボットやコンピュータが安易あんい人間にんげん反乱はんらん支配しはいおこなうことはほぼありえない(前述ぜんじゅつのように、そもそもさん原則げんそく反乱はんらん支配しはい阻止そしするための原則げんそくである)。

しかし、「われはロボット」最後さいご短編たんぺん災厄さいやくのとき』では、世界せかい全体ぜんたいのインフラ運営うんえい経済けいざい活動かつどう管理かんりするための計算けいさん予測よそくをすることにとくしたちょう高性能こうせいのうロボット「マシン」(現代げんだい意味いみではスーパーコンピュータ)が、自身じしん破壊はかいこそが人類じんるい全体ぜんたい危機ききにつながると判断はんだんし、自身じしんまもるために一部いちぶ人間にんげん必要ひつよう最小限さいしょうげん影響えいきょうくわえており、同時どうじにマシン自身じしん定量ていりょうてきかんがえるところの「人類じんるいにとってもっとも幸福こうふく社会しゃかい」に、人類じんるい自身じしん意志いし無視むししてみちびこうとしていることが判明はんめいする。なお本文ほんぶんちゅうでは、その幸福こうふくおおくの部分ぶぶん経済けいざいてき要素ようそおよび戦争せんそう影響えいきょうされることが示唆しさされている。

マシンの能力のうりょくかんして、ロボットの完全かんぜんせい信頼しんらいするカルヴィン博士はかせくだした解釈かいしゃく(想像そうぞう)は以下いかのようなものである。

  • マシンらは、人間にんげんの「幸福こうふく」や「感情かんじょう」などを計算けいさんする計算けいさんしきすでっている。(人間にんげんにはその計算けいさんしき複雑ふくざつすぎ、理解りかいすることはできない。)
  • したがってマシンらは、機械きかいみちびいた政策せいさくたいしてはんロボット工場こうじょう経営けいえいしゃそむかくりつ計算けいさんできる。
  • また、そむ場合ばあいにその人間にんげん数字すうじやすからすかなど、どの方向ほうこうにどれほど反発はんぱつするのかを計算けいさんできる。

すなわち、マシンが人間にんげん感情かんじょううごきをほぼ完全かんぜん予測よそくできることが示唆しさされる。

ロボットは生存せいぞん本能ほんのうのような生物せいぶつ特有とくゆう感情かんじょうではなく、計算けいさんによってみずからの存続そんぞく人類じんるい最善さいぜん状態じょうたいみちびくのにもっと重要じゅうようだと結論けつろんづけている。したがって、カルヴィン博士はかせ推測すいそくによれば、マシンはだいいち法則ほうそくのっとみずからの保全ほぜんはかる。そしてその活動かつどう一端いったんとして、はんロボット政治せいじ団体だんたい影響えいきょうりょくげることがおこなわれた。

マシンは、うえ能力のうりょくもちいて、だいいち法則ほうそくゆるされる最小限さいしょうげん範囲はんいで、はんロボット有力ゆうりょく指導しどうしゃたちにたいして危害きがい行使こうしした。具体ぐたいてきにその必要ひつよう最小限さいしょうげん危害きがいとは、指導しどうしゃたちがマシンの命令めいれいしたがわないかくりつ計算けいさんし、それを補正ほせいした命令めいれいはっすることで指導しどうしゃにわざと失敗しっぱいをさせ、その業務ぎょうむじょう成績せいせきをほんの少々しょうしょうげ、左遷させん異動いどう転職てんしょくによってその社会しゃかいてき影響えいきょうりょくをほんのすこ低下ていかさせることである。それらの指導しどうしゃ影響えいきょうりょくうしなったが、その程度ていど明確めいかく生活せいかつじょう不自由ふじゆうくるしみをかんじない程度ていど調整ちょうせいされている。つまり、その指導しどうしゃ転職てんしょくはしても失業しつぎょうはしないよう社会しゃかい調整ちょうせいすることはもちろん、上記じょうき能力のうりょくかんがえれば、精神せいしんてきストレスのりょうさえも調整ちょうせいされている。

このように『災厄さいやくのとき』では、マシンが人類じんるいになんら直接的ちょくせつてきちから行使こうしおこなうことなく、完璧かんぺき間接かんせつ操作そうさおこなうことで安全あんぜんぜん人類じんるいみちびけることが示唆しさされた。

しかし、『災厄さいやくのとき』以後いごかれた短編たんぺんしんにかけられたるしゃ』では、そのかみがかった壮大そうだいなやりかた人間にんげんにとっては直接的ちょくせつてき危害きがい以上いじょう精神せいしんてきストレスであり、結局けっきょく人間にんげんのフランケンシュタイン・コンプレックスを増大ぞうだいさせるというべつ不幸ふこう増大ぞうだいさせただけにわり、マシンはみずかいて干渉かんしょうったことが言及げんきゅうされている。

発展はってん

[編集へんしゅう]

のちに、さん原則げんそくわくないでロボットに反乱はんらん支配しはいおこなわせる方便ほうべんとして、ロボットが下記かきのような判断はんだんくだしたとする設定せっていがしばしばもちいられるようになった。

  • 人類じんるい自身じしんがロボットに支配しはいされること・滅亡めつぼうすることをのぞんでいる。
  • あやまちをおかさないロボットに支配しはいされることこそが、人類じんるいにとってもっと安全あんぜん状態じょうたいである。
  • 優秀ゆうしゅうしゅであるロボットこそが、劣等れっとうしゅホモ・サピエンスよりも優先ゆうせんされるべき『人間にんげん』である。

しんにかけられたるしゃ』では、さん原則げんそくにおける「人間にんげん」の定義ていぎ問題もんだいあたえられたロボットが、最終さいしゅうてきかれらロボットこそがさん原則げんそく優先ゆうせんされるべき「人間にんげん」であるとの決断けつだんくだしている。映画えいが『アイ、ロボット』では、「人類じんるいまも最善さいぜんさくとしてロボットが人類じんるい強権きょうけんてき管理かんり支配しはいする」という展開てんかい解釈かいしゃくされた。この解釈かいしゃく原作げんさく「われはロボット」とはことなることから、議論ぎろんこした。

だいれい法則ほうそくにおいても、人間にんげんはその成立せいりつ経緯けいいにおいて関与かんよするどころかその存在そんざいすららされておらず、またその対象たいしょうとなるべき『人類じんるい』の定義ていぎについても、ジスカルドが「地球人ちきゅうじんかスペーサーかをえらぶのみでなく、よりのぞましい人種じんしゅつくしてそれをまもるべき」といった発言はつげんをしている。そのもダニールが銀河ぎんが帝国ていこく首相しゅしょうつとめるなど、だいれい法則ほうそくしたがうロボットは人類じんるいたいして支配しはいてき役割やくわりになうこととなる。

また人間にんげん自発じはつてき戦争せんそう環境かんきょう破壊はかいかえおのずと人類じんるい滅亡めつぼうみちをたどっているとロボットが判断はんだんすれば、人間にんげん行動こうどうを(強制きょうせいてきにでも)制限せいげんし、滅亡めつぼうふせごうとするという場合ばあいもある。

アシモフ以外いがい作品さくひん

[編集へんしゅう]

アシモフのロボット工学こうがくさん原則げんそく法律ほうりつや、ロボットの「人権じんけん」をめぐる裁判さいばんが、他者たしゃによるフィクション作品さくひんでもえがかれることがある。

  • ほし世界せかい旅行りょこう : 千万無量せんまんむりょう』の三條さんじょう
    ぬきめい駿一しゅんいちによる1882ねん小説しょうせつ化学かがくてき合成ごうせいされた人間にんげん法律ほうりつあつかうために「製造せいぞうしゃおや」「購入こうにゅうしゃおや」「つみおかしたもの改造かいぞうまたは分解ぶんかい」の三條さんじょうさだめられる場面ばめんがある[20]横田よこたじゅんわたるはこのさんヶ条かじょうをアシモフのロボットさん原則げんそくたとえている[21]
  • 鉄腕てつわんアトム』のロボットほう
    ロボットの義務ぎむおよび権利けんりさだめた世界せかい法律ほうりつ鉄腕てつわんアトム#人物じんぶつ以外いがい設定せってい参照さんしょう
  • しんスタートレック』での裁判さいばん
    人間にんげん条件じょうけん」(原題げんだいThe Measure of a Man」)というエピソードで、アンドロイドであるデータ少佐しょうさ知的ちてき生命せいめいたいとしての自由じゆうけんみとめるか、みとめずに機械きかいとして解体かいたい調査ちょうさするか、という裁判さいばんおこなわれる[22]
  • ロボコップ』の基本きほん命令めいれい
    警官けいかんサイボーグロボコップ頭脳ずのうには、基本きほん命令めいれいとして警察官けいさつかん任務にんむたる「ほう遵守じゅんしゅ」「犯罪はんざいしゃ逮捕たいほ」「弱者じゃくしゃ保護ほご」の3つがきざまれており、さらにかくしコマンドとして、だい4の命令めいれい製造元せいぞうもとであるオムニしゃ幹部かんぶには絶対ぜったい服従ふくじゅう」が存在そんざいした。そのためげきちゅうで、一般いっぱん市民しみん彼等かれら弾圧だんあつするオムニしゃがわとの板挟いたばさみとなって苦悩くのうする場面ばめんられた。
  • ヴォミーサ
    小松こまつ左京さきょう短編たんぺん小説しょうせつ
    ロボット工学こうがくさん原則げんそく搭載とうさいしたロボットが殺人さつじんおかすミステリ仕立したての作品さくひん上述じょうじゅつだいれい法則ほうそくとはべつだいいちじょう例外れいがい条件じょうけん言及げんきゅうされる。
  • かばねしゃ帝国ていこく
    伊藤いとうけい円城えんじょうとう長編ちょうへん小説しょうせつ屍体したい蘇生そせいさせてプログラム制御せいぎょ使役しえきする技術ぎじゅつ普及ふきゅうした世界せかい舞台ぶたいとなっており、そのあつかいをさだめた「フランケンシュタインさん原則げんそく」が登場とうじょうする。とくに、作中さくちゅう一般いっぱんしてる条文じょうぶんたいして主人公しゅじんこう主張しゅちょうした内容ないようは、ロボットさん原則げんそくの「ロボット」「人間にんげん」を「かばねしゃ」「生者しょうじゃ」にそのままえたものになっている。
  • イヴの時間じかん
    吉浦よしうら康裕やすひろによる日本にっぽんのアニメーション作品さくひんさん原則げんそくに「人間にんげんうそをついてはならない」という項目こうもくがないことから、「ロボットは人間にんげんうそをつく」ことがプロットに利用りようされる。
  • 『スワロウテイル』シリーズでの「人工じんこう妖精ようせい倫理りんり原則げんそく
    籘真せんさい小説しょうせつ「スワロウテイル」に登場とうじょうする「人工じんこう妖精ようせい」は、ロボットさん原則げんそくた「倫理りんり原則げんそく」をつ。アシモフ作品さくひん同様どうように、「原則げんそくじょうひところせないはずなのに、なぜころせたのか」というなぞきがプロットの根幹こんかんになっている。
  • 『イカロスのみち
    リュベン・ディロフによってかれた。イカロスのたびとも。「すべての場合ばあいにロボットの証明しょうめい出来できなければならない」というだいよん原則げんそくくわえた[23]
  • 『ロボット工学こうがくだい4の法則ほうそく
    ハリー・ハリソンの短編たんぺん小説しょうせつ自己じこ複製ふくせい機械きかいねつ力学りきがく法則ほうそく優先ゆうせん順位じゅんいさだめただいよん原則げんそくくわえた[24]
  • 『ロボット工学こうがくだい5の法則ほうそく
    ニコラ・ケサロフスキーの短編たんぺん小説しょうせつ。「自分じぶんがロボットであることを認識にんしきしなければならない」というだい原則げんそくくわえた[23]
  • 『AIonAIほう
    フータンアシュラフィアンによってさだめられた追加ついか法則ほうそく。ロボットとロボットのあいだ兄弟きょうだいあい義務付ぎむづけた[24]

なお、げきちゅうさん原則げんそく明記めいきされずとも、『スター・ウォーズ』きゅうさんさくのように、「ロボットは(どんな悪人あくにん相手あいてでも)人間にんげん危害きがいくわえられない」、「ロボットは(どんなにひどいわされても)人間にんげん命令めいれい反抗はんこうできない」、「ロボットは(どんな窮地きゅうちおちいっても)人間にんげんたたかってまもることはできない」という前提ぜんてい作品さくひんおおい。ただし、近年きんねんでは『ターミネーター』シリーズや『スター・ウォーズ』しんさんさくのように、フランケンシュタインに先祖返せんぞがえりしたような、人間にんげん殺傷さっしょうする戦闘せんとうようロボットが登場とうじょうする作品さくひんおおい。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく

[編集へんしゅう]

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ アイザック・アシモフ しる小尾こび芙佐 わけわれはロボット早川書房はやかわしょぼうハヤカワ文庫ぶんこ〉、1983ねん1がつ原著げんちょ1963ねん6がつ)、5ぺーじISBN 978-4150105358 
  2. ^ 安西あんざい祐一郎ゆういちろう瀬名せな秀明ひであき井上いのうえ博允ひろしげ金出かないで武雄たけお岩波いわなみ講座こうざ ロボットがく〈1〉ロボットがく創成そうせい岩波書店いわなみしょてん、2004ねん、94ぺーじISBN 978-4000112413 
  3. ^ 広瀬ひろせ茂男しげお21世紀せいきのロボットと道徳どうとく工学こうがく」『電気でんき学会がっかいだい116かんだい3ごう電気でんき学会がっかい、1996ねん、163ぺーじCRID 1390282679971344512doi:10.1541/ieejjournal.116.162ISSN 13405551NAID 10001758557NCID AN10432927OCLC 5171551828国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん書誌しょしID:39252012023ねん12がつ10日とおか閲覧えつらん 
  4. ^ 木元きもとゆたか「フランケンシュタイン・コンプレックス」再考さいこう : 19世紀せいきヨーロッパ文学ぶんがくから人工じんこう知能ちのう(AI)と人間にんげん」『武蔵大学むさしだいがく総合そうごう研究所けんきゅうじょ紀要きようだい29ごう武蔵大学むさしだいがく総合そうごう研究所けんきゅうじょ、2019ねん、21ぺーじCRID 1520290882279272448hdl:11149/2254ISSN 09181849NAID 40022386284NCID AN10281209OCLC 8689288439国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん書誌しょしID:0307052442023ねん12がつ10日とおか閲覧えつらん 
  5. ^ Fouad Sabry『自律じりつがたロボティクス: 自律じりつがたロボットはタイム表紙ひょうしにどのように掲載けいさいされますか?』10おくにん知識ちしきがあります [Japanese]、2021ねん、399ぺーじhttps://books.google.co.jp/books?id=6oiLEAAAQBAJ&pg=PT399#v=onepage&q&f=false2023ねん12がつ10日とおか閲覧えつらん 
  6. ^ 田近たぢか伸和のぶかず未来みらいのアトム』アスキー、2001ねん6がつ[ようページ番号ばんごう]ぺーじISBN 978-4756138422 
  7. ^ 広瀬ひろせ茂男しげおロボットについての対話たいわ」『日本にっぽんロボット学会がっかいだい7かんだい4ごう日本にっぽんロボット学会がっかい、1989ねん、386ぺーじCRID 1390001204725449344doi:10.7210/jrsj.7.385ISSN 18847145NAID 1300008499982023ねん12がつ10日とおか閲覧えつらん 
  8. ^ 広瀬ひろせ茂男しげお 1989, p. 385.
  9. ^ 広瀬ひろせ茂男しげお 1996, p. 162.
  10. ^ 広瀬ひろせ茂男しげお 1996, p. 163.
  11. ^ 広瀬ひろせ茂男しげお 1996, p. 164.
  12. ^ 広瀬ひろせ茂男しげお 1996, p. 165.
  13. ^ AIBO辞典じてん 【Three principle of robotics ・AIBOversion】 「ロボット工学こうがくさん原則げんそく・AIBOばん”. SONY. 2017ねん9がつ5にち閲覧えつらん
  14. ^ 千葉大学ちばだいがくロボット憲章けんしょう」(知能ちのうロボット技術ぎじゅつ教育きょういく研究けんきゅう開発かいはつかんする千葉大学ちばだいがく憲章けんしょう)を制定せいていしました”. 千葉大学ちばだいがく (2007ねん11月27にち). 2017ねん9がつ5にち閲覧えつらん
  15. ^ Fouad Sabry『ロボットの権利けんり: 基礎きそ応用おうよう』10おくにん知識ちしきがあります [Japanese]、2023ねん、59ぺーじhttps://books.google.co.jp/books?id=O1bJEAAAQBAJ&pg=PT59#v=onepage&q&f=false2023ねん12がつ10日とおか閲覧えつらん 
  16. ^ a b Ken Pugh『プレファクタリング リファクタリング軽減けいげんのためのしん設計せっけい』オライリージャパン、2006ねん、81ぺーじ
  17. ^ Fouad Sabry 2021, p. 393.
  18. ^ a b Fouad Sabry 2021, p. 394.
  19. ^ a b 木元きもとゆたか 2019, p. 21.
  20. ^ ぬきめい駿一しゅんいちほし世界せかい旅行りょこう : 千万無量せんまんむりょう いちめい世界せかいぞう だい1へんぬきめい駿一しゅんいち、1882ねん、99-100ぺーじdoi:10.11501/761740OCLC 1104211414国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん書誌しょしID:000000424258https://dl.ndl.go.jp/pid/761740/1/552023ねん8がつ27にち閲覧えつらん 
  21. ^ 長山ながやま靖生やすお日本にっぽんSF精神せいしん : 幕末ばくまつ明治めいじから戦後せんごまで河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ河出かわでブックス ; 007〉、2009ねん、30ぺーじISBN 9784309624075NCID BB00520806OCLC 676096301国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん書誌しょしID:000010642134https://books.google.co.jp/books?id=JLw_DwAAQBAJ&pg=PT30#v=onepage&q&f=false2023ねん10がつ13にち閲覧えつらん 
  22. ^ The Measure Of A Man (episode)”. Memory Alpha, the Star Trek Wiki. 2013ねん3がつ29にち閲覧えつらん
  23. ^ a b Fouad Sabry 2023, p. 60.
  24. ^ a b Fouad Sabry 2023, p. 61.

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]