兵庫ひょうご電気でんき軌道きどう

リンクを追加ついか
出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
兵庫ひょうご電気でんき軌道きどう株式会社かぶしきがいしゃ
Hyōgo Electric Tram Co.
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
本社ほんしゃ所在地しょざいち 日本の旗 日本にっぽん
兵庫ひょうご県けん神戸こうべ市し御屋敷通おやしきどおり3丁目ちょうめ[1]
設立せつりつ 1907年ねん（明治めいじ40年ねん）7月がつ[1]
業種ぎょうしゅ 鉄てつ軌道きどう業ぎょう
代表だいひょう者しゃ 専務せんむ取締役とりしまりやく 蘆あし田作たづくり太郎たろう[1]
資本しほん金きん 5,000,000円えん（払込はらいこみ額がく）[1]
特記とっき事項じこう：上記じょうきデータは1927年ねん（昭和しょうわ2年ねん）現在げんざい[1]
テンプレートを表示ひょうじ
神戸こうべ姫路ひめじ電気でんき鉄道てつどう株式会社かぶしきがいしゃ
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
本社ほんしゃ所在地しょざいち 日本の旗 日本にっぽん
兵庫ひょうご県けん神戸こうべ市し下山手通しもやまてどおり7丁目ちょうめ[2]
設立せつりつ 1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）8月がつ[2]
業種ぎょうしゅ 鉄てつ軌道きどう業ぎょう
代表だいひょう者しゃ 社長しゃちょう 川西かわにし清きよし兵衛ひょうえ[2]
資本しほん金きん 5,000,000円えん（払込はらいこみ額がく）[2]
特記とっき事項じこう：上記じょうきデータは1927年ねん（昭和しょうわ2年ねん）現在げんざい[2]
テンプレートを表示ひょうじ

兵庫ひょうご電気でんき軌道きどう（ひょうごでんききどう、英文えいぶん社名しゃめい：Hyōgo Electric Tram Co.[3]）とは、かつて兵庫ひょうご県けん神戸こうべ市し・明石あかし市しにおいて軌道きどう（路面ろめん電車でんしゃ）の運営うんえいを行おこなっていた事業じぎょう者しゃである。通称つうしょうは兵へい電でん。山陽電気鉄道さんようでんきてつどうの前身ぜんしんに当あたり、現在げんざいの山陽電気鉄道さんようでんきてつどう本線ほんせんのうち、山陽さんよう明石あかし駅えき以東いとうの区間くかんを開業かいぎょうさせた。

本ほん項こうでは山陽さんよう明石あかし駅えき以西いせいを開業かいぎょうさせた神戸こうべ姫路ひめじ電気でんき鉄道てつどう（こうべひめじでんきてつどう）についても述のべる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

設立せつりつから開業かいぎょうまで[編集へんしゅう]

明治めいじ30年代ねんだい末まつ、県内けんないで電気でんき軌道きどうを自じ設しつらえしようという動うごきが広ひろまる中なかで、兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうはその一ひとつとして神戸こうべ - 明石あかし間あいだの路線ろせんの敷設ふせつを目的もくてきとし、川西かわにし清きよし兵衛ひょうえらを中心ちゅうしんに1907年ねん（明治めいじ40年ねん）7月がつ2日にちに設立せつりつされた。

当初とうしょ、この区間くかんの免許めんきょは兵庫ひょうご電気でんき鉄道てつどうと明神みょうじん電気でんき鉄道てつどうという2つの事業じぎょう者しゃにより申請しんせいされており、競きおい願ねがいとなっていたが、両者りょうしゃが合流ごうりゅうして新あらたに会社かいしゃをつくることになったものである。

1910年ねん（明治めいじ43年ねん）3月15日にち、第だい一いち期き線せんとして兵庫ひょうご - 須磨すま間あいだが開業かいぎょうした。この時とき神戸こうべ側がわの起点きてんを兵庫ひょうごとしたのは、市内しないにおける路面ろめん電車でんしゃ（市電しでん）の運営うんえいを行おこなっていた神戸こうべ電気でんき鉄道てつどう（1917年ねんに市しが買収ばいしゅうし、神戸こうべ市電しでんとなる）との競合きょうごうを避さけるためであったといわれている。

営業えいぎょう不振ふしんと買収ばいしゅう・更迭こうてつ騒動そうどう[編集へんしゅう]

「神戸こうべから西にしへ向むかう初はつの電車でんしゃ」とされ、期待きたいを持もって運行うんこうが開始かいしされた兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうであったが、営業えいぎょう成績せいせきは芳かんばしくなかった。一時いちじ、神戸こうべ電気でんき鉄道てつどうへの経営けいえい移管いかんや直通ちょくつう運転うんてんが計画けいかくされたこともあったが、前者ぜんしゃは折おり合あいがつかず、後者こうしゃも車両しゃりょう規格きかくの違ちがいを理由りゆうに実現じつげんしなかった。

結局けっきょく、兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうでは経営けいえい陣じんを更迭こうてつし、第2期線だいにきせんとされた須磨すま - 明石あかし間あいだの建設けんせつを行おこなう選択肢せんたくしを取とらざるを得えなくなった。だがこれも、用地ようち買収ばいしゅうの進展しんてんが遅おくれたこと、須磨すまにあった御料地ごりょうちの借用しゃくよう問題もんだい、さらには舞子公園まいここうえんの景観けいかん問題もんだいが絡からんで、暫定ざんてい開業かいぎょう・一部いちぶ経路けいろ変更へんこうを行おこなうことになり、1912年ねん（明治めいじ45年ねん）7月がつ11日にちに一ノ谷いちのやまで、1913年ねん（大正たいしょう3年ねん）5月11日にちに塩屋しおやまで、そして1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）4月がつ12日にちにようやく明石あかしまで開業かいぎょうさせることができた。

開業かいぎょうの効果こうかは大おおきく、収入しゅうにゅう・乗客じょうきゃく数すうはおよそ3割わりの増加ぞうかになったという。これによりようやく兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうは経営けいえいを軌道きどうに乗のせることができたのであった。

姫路ひめじ延伸えんしん計画けいかくと播州ばんしゅう鉄道てつどうによる敵対てきたい的てき買収ばいしゅう[編集へんしゅう]

兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうでは明石あかし延伸えんしん後ご、さらに姫路ひめじまでの延伸えんしんを計画けいかくした。この区間くかんの敷設ふせつに関かんしては、地方ちほう鉄道てつどう法ほうに基もとづく鉄道てつどう路線ろせんとして計画けいかくがなされ、兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうの経営けいえいに対たいする影響えいきょうを最小限さいしょうげんにするため、別べつ会社かいしゃの明あかり姫ひめ電気でんき鉄道てつどうを設立せつりつし、免許めんきょ申請しんせいを行おこなった。

ところがこの区間くかんの路線ろせん敷設ふせつに関かんしては、伊藤いとう英一ひでかず[4]率ひきいる播州ばんしゅう鉄道てつどう(現在げんざいのJR加古川線かこがわせん)も同おなじように免許めんきょを申請しんせいしており、競きおい願ねがいとなった。そのため伊藤いとうは、兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうに対たいし敵対てきたい的てき買収ばいしゅうを仕掛しかけ社長しゃちょうに就任しゅうにん、経営けいえい権けんを掌握しょうあくした。

しかし免許めんきょは、追おい出だされた川西かわにしら兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうの旧きゅう経営けいえい陣じんがそのまま経営けいえい権けんを握にぎっていた明あきら姫ひめ電鉄でんてつのほうに下くだった[5][6]。同社どうしゃはさらに1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）に神明しんめい急行きゅうこう電鉄でんてつとして湊川みなとがわ - 明石あかし間あいだの路線ろせん敷設ふせつ免許めんきょも収得しゅうとくし[7]、兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうに対抗たいこうすることになった。

明あかり姫ひめ電鉄でんてつは神明しんめい急行きゅうこう電鉄でんてつの免許めんきょを買収ばいしゅう[8]、神戸こうべ姫路ひめじ電気でんき鉄道てつどう（神かみ姫ひめ電鉄でんてつ）と社名しゃめいを改あらためて[9]路線ろせん敷設ふせつに取とり掛かかる。とりあえずは兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうと競合きょうごうしない明石あかし - 姫路ひめじ間あいだの敷設ふせつに取とり掛かかり、1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）8月がつ19日にちに開業かいぎょうさせた[10]。日本にっぽんでは大阪おおさか鉄道てつどうに次ついで2番ばんめに直流ちょくりゅう1500V電化でんかを採用さいようするなど、随所ずいしょに併用へいよう軌道きどうがある兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうとは全まったく異ことなる高こう規格きかく路線ろせんであった。

宇治川うじがわ電気でんきへの統合とうごう後ご[編集へんしゅう]

一方いっぽうで伊藤いとう率ひきいる兵庫ひょうご電でん軌は、沿線えんせんにおいて電燈でんとう事業じぎょうや不動産ふどうさんなど多角たかく経営けいえいに乗のり出だすが、これが第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんでの不ふ況きょうで打撃だげきを受うける。それに追おい討うちをかけるが如ごとく、伊藤いとうの事業じぎょうを後押あとおししていた増田ますだビルブローカー銀行ぎんこうが1920年ねんに破綻はたんすると[11]、伊藤いとうは社長しゃちょう辞任じにんに追おい込こまれる。後任こうにんは岡崎おかざき財閥ざいばつから岡崎おかざき藤吉とうきちが就任しゅうにんするが[12]、神かみ姫ひめ電鉄でんてつとは接続せつぞくしているものの経営けいえいはなかなか好転こうてんしなかった。

その一方いっぽうで。兵庫ひょうご電でん軌・神かみ姫ひめ電鉄でんてつ両社りょうしゃに電気でんきを供給きょうきゅうしていた宇治川うじがわ電気でんきが工業こうぎょうの不振ふしんで大口おおぐちの電力でんりょく需要じゅようが伸のび悩なやんだこともあって、安定あんていした電力でんりょく供給きょうきゅう先さきを求もとめて電気でんき鉄道てつどうの経営けいえいに本格ほんかく参入さんにゅうする動うごきを見みせた。そのため再編さいへんも兼かねて兵庫ひょうご電でん軌と神かみ姫ひめ電鉄でんてつを統合とうごうし、一体化いったいかして経営けいえいすることを計画けいかく。1927年ねん（昭和しょうわ2年ねん）1月がつ1日にちに兵庫ひょうご電でん軌が、同年どうねん4月がつ1日にちには神かみ姫ひめ電鉄でんてつも宇治川うじがわ電気でんきへ統合とうごうされ、ここに兵庫ひょうご電でん軌は消滅しょうめつした。

その後ご、1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん）8月がつ26日にちには規格きかく差さを乗のり越こえ、兵庫ひょうご - 姫路ひめじ間あいだの直通ちょくつう運転うんてんが実施じっしされるようになった。さらに1933年ねん（昭和しょうわ8年ねん）6月6日にち[13]には再ふたたび電力でんりょくと鉄道てつどう・軌道きどう事業じぎょうが分割ぶんかつされることになり、後者こうしゃは新設しんせつ会社かいしゃの山陽電気鉄道さんようでんきてつどうへ譲渡ゆずりわたされ、現在げんざいに至いたっている。

なお路線ろせん建設けんせつの経緯けいいにより、兵庫ひょうご - 長田ながた間あいだや須磨すま周辺しゅうへんに併用へいよう軌道きどうが終戦しゅうせん後ごまで残のこっていたが、前者ぜんしゃは1968年ねん（昭和しょうわ43年ねん）4月がつ7日にちに神戸こうべ高速こうそく鉄道てつどうへの直通ちょくつう運転うんてん開始かいしにより該当がいとう区間くかんが廃はい線せんとなることで解消かいしょうされ、後者こうしゃも戦後せんご間あいだもない時期じきに専用せんよう軌道きどう化かされた。それを踏ふまえ、1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）12月27日にちには軌道きどう扱あつかいで残のこっていた西代にしだい - 明石あかし間あいだが地方ちほう鉄道てつどう（今いまは普通ふつう鉄道てつどう）に切きり替かえられている。

路線ろせんデータ[編集へんしゅう]

  • 路線ろせん距離きょり：兵庫ひょうご - 明石あかし間あいだ11.42哩まいる
  • 軌間きかん：1435mm
  • 電化でんか区間くかん：全線ぜんせん（直流ちょくりゅう600V）市街地しがいちは複線ふくせん架空かくう線せん方式ほうしき（兵庫ひょうご-西代にしだい間あいだ？）
  • 複線ふくせん区間くかん：全線ぜんせん複線ふくせん

併用へいよう軌道きどう区間くかんは兵庫ひょうごから長田ながた付近ふきんと須磨すま-東垂水ひがしたるみ間あいだ及および明石あかし市内しないの一部いちぶ。軌道きどうは道路どうろ中央ちゅうおう部ぶではなく片側かたがわに寄よせて敷設ふせつしていた。

年表ねんぴょう[編集へんしゅう]

  • 1907年ねん（明治めいじ40年ねん）7月がつ2日にち 設立せつりつ。
  • 1910年ねん（明治めいじ43年ねん）3月15日にち 兵庫ひょうご - 須磨すま間あいだ開業かいぎょう[14]。
  • 1912年ねん（明治めいじ45年ねん）7月がつ11日にち 須磨すま - 一ノ谷いちのや間あいだ開業かいぎょう[14]。
  • 1913年ねん（大正たいしょう2年ねん）5月11日にち 一ノ谷いちのたに - 塩屋しおや間あいだ開業かいぎょう[14]。
  • 1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）4月がつ12日にち 塩屋しおや - 明石あかし間あいだ開業かいぎょう[14]。
  • 1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）7月がつ17日にち 貨物かもつ運輸うんゆ営業えいぎょう開始かいし。
  • 1918年ねん（大正たいしょう7年ねん）7月がつ14日にち 伊藤いとう英一ひでかずが社長しゃちょうに就任しゅうにん。
  • 1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）7月がつ2日にち 明石あかし電灯でんとうの電気でんき事業じぎょう権けん及および電気でんき工作こうさく物ぶつの買収ばいしゅう[15]が認可にんか。6日にちより直営ちょくえいの電気でんき事業じぎょうが開始かいし。
  • 1920年ねん（大正たいしょう9年ねん）8月がつ10日にち 伊藤いとう英一ひでかずの辞任じにんにより岡崎おかざき藤吉とうきちが社長しゃちょうに就任しゅうにん。
  • 1927年ねん（昭和しょうわ2年ねん）1月がつ1日にち 宇治川うじがわ電気でんきに統合とうごうされる[16]。

駅えき一覧いちらん[編集へんしゅう]

1917年ねん兵庫ひょうご-明石あかし間あいだ全通ぜんつう時じの当時とうじの駅えきは表ひょうのとおり26駅えきであった。その後ご宇治うじ電でんに買収ばいしゅうされてから路線ろせんは徐々じょじょに改良かいりょうされていき、市内しない電車でんしゃから高速こうそく鉄道てつどうに変貌へんぼうしていく過程かていで停車場ていしゃじょうも移設いせつ・廃止はいしが行おこなわれていった。

開設かいせつ時じの名称めいしょう 最新さいしんの名称めいしょう 開設かいせつ日び 変遷へんせん
兵庫ひょうご 1910.3.15 移設いせつ1952.6.21廃止はいし1968.4.6[備考びこう 1]
大だい開通かいつう 1912以前いぜん[17] 休止きゅうし1943.11.20廃止はいし1952.8.21
長田ながた 1910.3.15 移設いせつ1922.8.3移設いせつ1944.12.31廃止はいし1968.4.6[備考びこう 1]
西代にしだい 西代にしだい駅えき 1910.3.15
板宿いたやど 板宿いたやど駅えき 1910.3.15 移設いせつ1913年ねん末まつ
大手おおて（2） 1917.4.12 休止きゅうし1943.11.20廃止はいし1946.8.3
大手おおて（1） 東須磨ひがしすま駅えき 1910.3.15
月見山つきみやま 月見山つきみやま駅えき 1910.3.15
須磨寺すまでら 須磨寺すまでら駅えき 1910.3.15
須磨すま（仮かり） 山陽さんよう須磨すま駅えき 1910.3.15
一ノ谷いちのたに 1912.7.11 休止きゅうし1943.11.20廃止はいし1946.8.3[備考びこう 2]
敦盛あつもり塚づか 1913.5.11 休止きゅうし1945.7.20廃止はいし1948.10.1[備考びこう 2]
東塩屋ひがししおや 1913.5.11 廃止はいし1932.12.9[備考びこう 3]
塩屋しおや 山陽さんよう塩屋しおや駅えき 1913.5.11 移設いせつ1932.12.10[備考びこう 3]
滝たきの茶屋ちゃや 滝たきの茶屋ちゃや駅えき 1917.4.12 移設いせつ1932.12.10[備考びこう 3]
東垂水ひがしたるみ 東垂水ひがしたるみ駅えき 1917.4.12 移設いせつ1932.12.10[備考びこう 3]
垂水たるみ 山陽さんよう垂水たるみ駅えき 1917.4.12 移設いせつ1929.8.2
五色山ごしきやま 1917.4.12 休止きゅうし1943.11.20廃止はいし1951.10.1
歌敷山うたしきやま 1917.4.12 廃止はいし1964.6.1
舞子まいこ 舞子公園まいここうえん駅えき 1917.4.12 移設いせつ1948
山田やまだ 西舞子にしまいこ駅えき 1917.4.12 移設いせつ1928.12.8[備考びこう 4]
大蔵谷おおくらだに 大蔵谷おおくらだに駅えき 1917.4.12 移設いせつ1928.12.8[備考びこう 4]移設いせつ1948.12.14
人丸前ひとまるまえ 人丸前ひとまるまえ駅えき 1917.4.12 移設いせつ1931.12.23[備考びこう 5]
遊ゆう園地えんち前まえ 1917.4.12 移設いせつ1931.12.23[備考びこう 5]休止きゅうし1943.11.20廃止はいし1946.8.3
明石あかし駅前えきまえ 山陽さんよう明石あかし駅えき 1917.4.12 移設いせつ1931.12.23[備考びこう 5]
明石あかし駅えき 1917.4.12 廃止はいし1931.12.22[備考びこう 5]
  1. ^ a b 1968年ねん4月がつ神戸こうべ高速こうそく鉄道てつどう開業かいぎょうによる廃はい線せん。
  2. ^ a b 1946年ねん2月がつ須磨すま-境川さかいがわ間あいだの路線ろせん変更へんこうによる。
  3. ^ a b c d 1932年ねん12月がつ塩屋しおや-東垂水ひがしたるみ間あいだの路線ろせん変更へんこうによる。
  4. ^ a b 1928年ねん12月がつ山田やまだ-大蔵谷おおくらだに間あいだの路線ろせん変更へんこうによる。
  5. ^ a b c d 1931年ねん12月大蔵谷おおくらだに-明石あかし間あいだの路線ろせん変更へんこうによる。

輸送ゆそう・収支しゅうし実績じっせき[編集へんしゅう]

年度ねんど 人員じんいん（人ひと） 貨物かもつ数量すうりょう（噸とん） 営業えいぎょう収入しゅうにゅう（円えん） 営業えいぎょう費ひ（円えん） 営業えいぎょう益金えききん（円えん） 雑収入ざっしゅうにゅう（円えん） 雑ざつ支出ししゅつ（円えん） 支払しはらい利子りし（円えん）
1910（明治めいじ43） 1,080,928 65,491 67,047 ▲ 1,556
1911（明治めいじ44） 2,408,590 98,947 80,699 18,248 利子りし11 4,151
1912（大正たいしょう元もと） 2,083,973 115,864 85,388 30,476 利子りし18,195 114
1913（大正たいしょう2） 2,418,097 145,014 97,214 47,800 利子りし460 2,336
1914（大正たいしょう3） 3,502,798 149,553 98,420 51,133 利子りし1,023 14,147
1915（大正たいしょう4） 5,074,897 154,447 91,381 63,066 利子りし214 12,422
1916（大正たいしょう5） 4,439,588 171,638 106,741 64,897
1917（大正たいしょう6） 5,007,357 3,225 368,757 159,703 209,054 土地とち3,462、利子りし15,415 16,742 92,352
1918（大正たいしょう7） 9,695,665 9,225 564,832 276,214 288,618 10907、利子りし27,923 11,883 11,883
1919（大正たいしょう8） 11,565,786 16,187 935,976 534,301 401,675 遊ゆう園地えんち11,476 16,079 142,200
1920（大正たいしょう9） 10,274,408 10,769 1,227,853 747,737 480,116 183,427、利子りし65,753 90,401 219,132
1921（大正たいしょう10） 17,493,627 9,402 1,278,597 781,198 497,399
1922（大正たいしょう11） 18,418,412 10,049 1,335,885 767,557 568,328
1923（大正たいしょう12） 17,706,813 7,848 1,354,466 804,010 550,456 630,905 613,905
1924（大正たいしょう13） 18,253,865 9,299 1,417,070 843,054 574,016 642,867 412,835 196,867
1925（大正たいしょう14） 17,236,503 7,376 1,416,023 818,175 597,848 583,779 572,406
1926（昭和しょうわ元もと） 15,646,189 9,941 1,384,879 845,930 538,949 274,481 217,876
  • 鉄道てつどう院いん年報ねんぽう、鉄道てつどう院いん鉄道てつどう統計とうけい資料しりょう、鉄道てつどう省しょう鉄道てつどう統計とうけい資料しりょう、鉄道てつどう統計とうけい資料しりょうより

車両しゃりょう[編集へんしゅう]

車両しゃりょう数すうの変遷へんせん
年度ねんど 1形かたち 13形かたち 22形かたち 29形かたち 36形かたち 計けい
1910（明治めいじ43） 12 12
1912（大正たいしょう元もと） 12 9 21
1917（大正たいしょう6） 12 9 7 28
1920（大正たいしょう9） 12 9 7 7 35
1921（大正たいしょう10） 12 9 7 7 5 40
1926（昭和しょうわ元もと） 12 9 7 7 5 40

車両しゃりょうはいずれも木製もくせいボギぼぎー車しゃでオープンデッキ、前後ぜんごに金属きんぞく製せいの救助きゅうじょ網もうが備そなえられ、ダブルポールであった。なおここにおける形式けいしきはあくまで便宜べんぎ上じょうの区分くぶんであり、車くるま番ばんは形式けいしきに関係かんけいなく通とおし番号ばんごうで付ふ番ばんされていた。

  • 1形かたち （1 - 12）- 1910年ねん川崎かわさき造船ぞうせん所しょ兵庫ひょうご分ぶん工場こうじょう製せい。車体しゃたい長ちょう13.4m、ダブルルーフ、窓まど配置はいちD13D
  • 13形かたち （13 - 21）- 1912年ねん名古屋なごや車両しゃりょう製せい。車体しゃたい長ちょう11m、シングルルーフ（プレーンアーチ）、窓まど配置はいちD12D
  • 22形かたち （22 - 28）- 1917年ねん高尾たかお造船ぞうせん製せい。車体しゃたい長ちょう12.1m、ダブルルーフ、窓まど配置はいちD10D（窓まどは2個こ一いち組くみの連れん窓まど）
  • 29形かたち （29 - 35）- 1920年ねん梅うめ鉢はち鉄工てっこう所しょ製せい[18]。車体しゃたい長ちょう13.4m、ダブルルーフ、窓まど配置はいちD12D（窓まどは3個こ一いち組くみの連れん窓まど）
  • 36形かたち （36 - 40）- 1921年ねん日本車輌製造にっぽんしゃりょうせいぞう製せい。車体しゃたい長ちょう14m、ダブルルーフ、窓まど配置はいちD6D6D（中央ちゅうおう出入でいり口ぐちは扉とびらと可動かどうステップつき）

施設しせつ[編集へんしゅう]

  • 桜さくら町まち変電へんでん所しょ、常用じょうよう、電動でんどう発電はつでん機き（交流こうりゅう側がわ3200V直流ちょくりゅう側がわ550/545V）直流ちょくりゅう側がわの出力しゅつりょく300kW、製造せいぞう所しょGE、予備よび、電動でんどう発電はつでん機き（交流こうりゅう側がわ3200V直流ちょくりゅう側がわ550/545V）直流ちょくりゅう側がわの出力しゅつりょく250kW、製造せいぞう所しょ芝浦製作所しばうらせいさくしょ

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e 『日本にっぽん全国ぜんこく諸しょ会社かいしゃ役員やくいん録ろく 第だい35回かい』（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  2. ^ a b c d e 『日本にっぽん全国ぜんこく諸しょ会社かいしゃ役員やくいん録ろく 第だい35回かい』（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  3. ^ 『全国ぜんこく公債こうさい社債しゃさい明細めいさい表ひょう 大正たいしょう7年ねん』（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  4. ^ 伊藤いとうが関係かんけいした企業きぎょうは50余よ社しゃといわれているが鉄道てつどう会社かいしゃに限かぎると篠山しのやま軽便鉄道けいべんてつどう、龍野たつの電気でんき鉄道てつどう、新宮しんぐう軽便鉄道けいべんてつどう、北大阪きたおおさか電気でんき鉄道てつどう、大阪おおさか高野たかの鉄道てつどうがある。また鬼怒川きぬがわ水力すいりょく電気でんき買収ばいしゅうでは利光としみつ鶴松つるまつ追放ついほうを狙ねらったが失敗しっぱいした。
  5. ^ 「明あきら姫ひめ電鉄でんてつ創立そうりつ準備じゅんび」1918年ねん12月5日にち付づけ神戸こうべ新聞しんぶん（神戸大学こうべだいがく附属ふぞく図書館としょかん新聞しんぶん記事きじ文庫ぶんこ）
  6. ^ 「軽便鉄道けいべんてつどう免許めんきょ状じょう下付かふ」『官報かんぽう』1918年ねん10月がつ26日にち（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  7. ^ 「鉄道てつどう免許めんきょ状じょう下付かふ」『官報かんぽう』1920年ねん12月24日にち（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  8. ^ 「鉄道てつどう敷設ふせつ権けん譲渡じょうと」『官報かんぽう』1921年ねん11月11日にち（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  9. ^ 『鉄道てつどう省しょう鉄道てつどう統計とうけい資料しりょう. 大正たいしょう10年度ねんど』（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  10. ^ 「地方ちほう鉄道てつどう運輸うんゆ開始かいし」『官報かんぽう』1923年ねん8月がつ23日にち（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  11. ^ 「増田ますだ救済きゅうさい案あん成なる」『中外ちゅうがい商業しょうぎょう新報しんぽう』1920年ねん4月がつ9日にち（神戸大学こうべだいがく新聞しんぶん記事きじ文庫ぶんこ）
  12. ^ 岡崎おかざきが経営けいえいする神戸こうべ岡崎おかざき銀行ぎんこうが伊藤いとうに対たいし兵庫ひょうご電気でんき軌道きどう及および明石あかし電灯でんとうの株かぶ買かい占しめ資金しきんを融資ゆうししていたが弁済べんさいされず、代物しろもの弁済べんさいでそれらの株式かぶしきを取得しゅとくしたため。兵庫ひょうご電気でんき軌道きどうを経営けいえいするつもりのなかった岡崎おかざきには乗のっ取とったという噂うわさは心外しんがいであった。小川おがわ（2000）123-125頁ぺーじ
  13. ^ 『鉄道てつどう統計とうけい資料しりょう. 昭和しょうわ8年度ねんど 第だい3編へん 監督かんとく』（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  14. ^ a b c d 『地方ちほう鉄道てつどう及軌道どう一覧いちらん : 附ふ・専用せんよう鉄道てつどう. 昭和しょうわ10年ねん4月がつ1日にち現在げんざい』（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  15. ^ 『電気でんき事業じぎょう要覧ようらん. 第だい13回かい』（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  16. ^ 『鉄道てつどう統計とうけい資料しりょう. 昭和しょうわ元年がんねん 第だい3編へん 監督かんとく』（国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんデジタルコレクション）
  17. ^ 社しゃ史しによると1916年ねん開設かいせつになっているが、既すでに1912年ねん発行はっこうの時刻じこく表ひょうには掲載けいさいされている 青木あおき（1990）39頁ぺーじ
  18. ^ 代表だいひょうの梅うめ鉢ばち安太郎やすたろうは播州ばんしゅう鉄道てつどうの大口おおぐち株主かぶぬしであり取締役とりしまりやくに就ついたこともある。播州ばんしゅう鉄道てつどうの客車きゃくしゃの増ぞう備は梅うめ鉢はち製せいであり、また車両しゃりょうの修理しゅうりも請うけ負おっており伊藤いとうとは緊密きんみつな関係かんけいがあったとみられる。伊藤いとう失脚しっきゃく後ごの後継こうけい車しゃは日にち車しゃになった。小川おがわ（2000）125頁ぺーじ

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 青木あおき栄一えいいち「山陽電気鉄道さんようでんきてつどうのあゆみ」『鉄道てつどうピクトリアル』No.528 1990年ねん5月がつ号ごう
  • 今尾いまお恵めぐみ介かい監修かんしゅう『日本にっぽん鉄道てつどう旅行りょこう地図ちず帳ちょう 9号ごう 関西かんさい2』新潮社しんちょうしゃ、2009年ねん
  • 小川おがわ功いさお『地方ちほう企業きぎょう集団しゅうだんの財務ざいむ破綻はたんと投機とうき的てき経営けいえい者しゃ-大正たいしょう期き「播州ばんしゅう長者ちょうじゃ」分家ぶんけの暴走ぼうそうと金融きんゆう構造こうぞうの疲弊ひへい』滋賀大学しがだいがく経済学部けいざいがくぶ、2000年ねん
  • 小川おがわ功いさお「宇治川うじがわ電気でんきグループの系譜けいふ」『鉄道てつどうピクトリアル』No.711 2001年ねん12月臨時りんじ増刊ぞうかん号ごう
  • 亀井かめい一男かずお「神戸こうべ中心ちゅうしんの併用へいよう軌道きどう覚おぼえ書がき」『鉄道てつどうピクトリアル』No.327 1976年ねん11月がつ号ごう
  • 高山たかやま禮あや蔵ぞう「山陽電気鉄道さんようでんきてつどうの路線ろせん変更へんこう区間くかんノート」『鉄道てつどうピクトリアル』No.528 1990年ねん5月がつ号ごう
  • 『山陽電気鉄道さんようでんきてつどう六ろく十じゅう五ご年ねん史し』1972年ねん
  • 『ひょうご懐なつかしの鉄道てつどう 廃はい線せんノスタルジー』神戸こうべ新聞しんぶん総合そうごう出版しゅっぱんセンター、 2005年ねん
  • 「宇治川うじがわ電力でんりょくと手てを結むすんだ兵へい電でん」1926年ねん9月がつ12日にち-9月24日にち神戸こうべ新聞しんぶん（神戸大学こうべだいがく附属ふぞく図書館としょかん新聞しんぶん記事きじ文庫ぶんこ）

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

スタブアイコン

この項目こうもくは、鉄道てつどうに関連かんれんした書かきかけの項目こうもくです。この項目こうもくを加筆かひつ・訂正ていせいなどしてくださる協力きょうりょく者しゃを求もとめています（P:鉄道てつどう/PJ鉄道てつどう）。

「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=兵庫ひょうご電気でんき軌道きどう&oldid=99269606」から取得しゅとく