名古屋なごや高速こうそく5号ごう万場まんば線せん

名古屋なごや高速こうそく道路どうろ
名古屋なごや高速こうそく5号ごう万場まんば線せん
地図ちず
路線ろせん延長えんちょう	6.8 km
開通かいつう年ねん	1986年ねん
接続せつぞくする 主おもな道路どうろ （記法きほう）	2号ごう東山ひがしやま線せん 都心としん環状かんじょう線せん C2 名古屋なごや第だい二に環状かんじょう自動車じどうしゃ道どう E23 東名とうめい阪ばん自動車じどうしゃ道どう
■テンプレート（■ノート ■使つかい方かた） ■PJ道路どうろ

名古屋なごや高速こうそく5号ごう万場まんば線せん（なごやこうそく5ごうまんばせん）は、愛知あいち県けんの、名古屋なごや市し中ちゅう区くの新しん洲崎すざきジャンクション(JCT)から名古屋なごや市し中川なかがわ区くの名古屋なごや西にしJCTへ至いたる、名古屋なごや高速こうそく道路どうろの路線ろせんである。道路どうろ法ほう上じょうは、名古屋なごや市道しどう高速こうそく1号ごう（中川なかがわ区く島井しまい町まち - 千種ちくさ区く鏡池通かがみいけとおり）の一部いちぶである。このことから本ほん項こうでは5号ごう万場まんば線せんと2号ごう東山ひがしやま線せんをまとめて解説かいせつする場合ばあい、便宜べんぎ的てきに「高速こうそく1号ごう」と表記ひょうきする。

概要がいよう

名古屋なごや市しの中心ちゅうしん部ぶと市内しない西部せいぶ地域ちいきを連絡れんらくする東西とうざい方向ほうこうの路線ろせんである。西端せいたんの名古屋なごや西にしJCTにて東名とうめい阪ばん自動車じどうしゃ道どうと名古屋なごや第だい二に環状かんじょう自動車じどうしゃ道どう（名めい二に環たまき）および東ひがし端はしの新しん洲崎すざきJCTにて都心としん環状かんじょう線せん、2号ごう東山ひがしやま線せんと接続せつぞくする。このことから万場まんば線せんは三重みえ県けんや関西かんさい方面ほうめんと名古屋なごや市内しないを連絡れんらくする使命しめいを担になっている。

名古屋なごや高速こうそくにおいて3番目ばんめに供用きょうようされた路線ろせんである。最初さいしょに供用きょうようされた3号ごう大高おおたか線せんが計画けいかく台数だいすうを大おおきく下回したまわる中なかで、2番目ばんめに供用きょうようされた都心としん環状かんじょう線せんの一部いちぶ区間くかんの開通かいつうによって利用りよう台数だいすうが上昇じょうしょうに転てんじ、続つづく5号ごう万場まんば線せんの開通かいつうは利用りよう台数だいすうの大幅おおはばな上昇じょうしょうと料金りょうきん収入しゅうにゅうのアップを公社こうしゃにもたらした。

万場まんば線せんは全線ぜんせん高架こうか一いち層そう式しきとなっている。起点きてんの新しん洲崎すさきJCTでは、都心としん環状かんじょう線せんとはランプウェイで連絡れんらくするが、2号ごう東山ひがしやま線せんとは直線ちょくせんで繋つながっている。路線ろせんは黄金おうごん出入口でいりぐち付近ふきんまでは直線ちょくせんで、そこから先さきはあおなみ線せん、JR関西かんさい線せん、近鉄きんてつ線せんを横断おうだんすることから大おおきくカーブする。横断おうだん後ご、再ふたたび西にしに進路しんろを変かえて愛知あいち県けん道どう115号ごう津つ島とう七宝しっぽう名古屋なごや線せんの上うえを通とおって終点しゅうてんの名古屋なごや西にしJCTに至いたり、東名とうめい阪ばん自動車じどうしゃ道どうへは直線ちょくせんで、名めい二に環たまきへはランプウェイで連絡れんらくする。

路線ろせんデータ

• 起点きてん : 愛知あいち県けん名古屋なごや市し中村なかむら区く名駅南めいえきみなみ四よん丁目ちょうめ
• 終点しゅうてん : 愛知あいち県けん名古屋なごや市し中川なかがわ区く島井しまい町まち
• 距離きょり : 6.8 km
• 出入口でいりぐち : 6箇所かしょ（入口いりくち:3箇所かしょ・出口いでぐち:3箇所かしょ）
• 分岐ぶんき : 2箇所かしょ
• 車線しゃせん : 4車線しゃせん
• 速度そくど規制きせい：直線ちょくせん部ぶ・最高さいこう速度そくど60km/h、曲線きょくせん部ぶ・最高さいこう速度そくど50km/h

• 
  起点きてんの新しん洲崎すさきJCT（左ひだり）と隣接りんせつする六ろく反はん跨線橋こせんきょう（右みぎ）。
• 
  黄金おうごん跨線橋こせんきょう区間くかんで大おおきくカーブする（西にし行いき）。
• 
  黄金おうごん跨線橋こせんきょう区間くかんから愛知あいち県けん道どう115号ごうへの合流ごうりゅう地点ちてん。
• 
  路線ろせんの3分ぶんの2は愛知あいち県けん道どう115号ごうの上うえを並行へいこうする。
• 
  庄内川しょうないがわを渡河とか。中村なかむら区くと中川なかがわ区くを跨またぐ（万場まんば大橋おおはし）
• 
  終点しゅうてんの名古屋なごや西にしJCT。左側ひだりがわが5号ごう万場まんば線せんで右側みぎがわが東名とうな阪ばん自動車じどうしゃ道どう。両りょう路線ろせんは直線ちょくせんで連結れんけつ。

出入口でいりぐちなど

• 直接ちょくせつ接続せつぞくの記載きさいがないものは市道しどう接続せつぞくである。
• （間あいだ）は他たの道路どうろを介かいして接続せつぞくしている間接かんせつ接続せつぞく
• 英えい略字りゃくじは以下いかの項目こうもくを示しめす。

  JCT：ジャンクション、TB:本線ほんせん料金りょうきん所しょ

出入口でいりぐち番号ばんごう	施設しせつ名めい	接続せつぞく路線ろせん名めい	起点きてんから （km）	備考びこう	所在地しょざいち
東山線ひがしやません 高針たかばり方面ほうめん
-	新しん洲崎すざきJCT	都心としん環状かんじょう線せん	0.0		中村なかむら区く
511/501	黄金おうごん出入口でいりぐち	（間あいだ）名古屋なごや市道しどう愛知あいち名駅南めいえきみなみ線せん（大須おおす通とおる） （間あいだ）名古屋なごや市道しどう名古屋なごや環状かんじょう線せん	1.4	都心としん環状かんじょう方面ほうめん出入口でいりぐち	中川なかがわ区く
512/502	烏森からすもり出入口でいりぐち	愛知あいち県けん道どう115号ごう津つ島とう七宝しっぽう名古屋なごや線せん （間あいだ）愛知あいち県けん道どう190号ごう名古屋なごや一宮いちのみや線せん （間あいだ）名古屋なごや市道しどう名古屋なごや環状かんじょう線せん	2.8	千せん音おと寺てら（東名とうめい阪ばん道みち）方面ほうめん出入口でいりぐち	中村なかむら区く
-	千せん音おと寺てらTB	-		都心としん環状かんじょう方面ほうめん	中川なかがわ区く
513/503	千せん音おと寺てら出入口でいりぐち	愛知あいち県けん道どう115号ごう津つ島とう七宝しっぽう名古屋なごや線せん （間あいだ） 国道こくどう302号ごう（環状かんじょう2号ごう） （間あいだ）愛知あいち県けん道どう40号ごう名古屋なごや蟹江かにえ弥富やとみ線せん	6.4	都心としん環状かんじょう方面ほうめん出入口でいりぐち
-	名古屋なごや西にしJCT	C2 名古屋なごや第だい二に環状かんじょう自動車じどうしゃ道どう	6.8
E23 東名とうめい阪ばん自動車じどうしゃ道どう 四日市よっかいち・亀山かめやま方面ほうめん

• 501-503 西行さいぎょう、511-513 東ひがし行ぎょう

歴史れきし

開通かいつうまで

5号ごう万場まんば線せん（開通かいつう当初とうしょは1号ごう万場まんば線せんと称しょうした）は2号ごう東山ひがしやま線せんと一体いったいで計画けいかくされた。その建設けんせつの主旨しゅしは、名古屋なごや市内しないと東名高速道路とうめいこうそくどうろ名古屋なごやICないし三重みえ県けん方面ほうめんを往来おうらいする長距離ちょうきょり交通こうつうを名古屋なごや高速こうそくに誘導ゆうどうのうえ、平面へいめん街路がいろの渋滞じゅうたい解消かいしょうを意図いとする内容ないようであった。そして、名古屋なごや市し周辺しゅうへんを迂回うかいする名古屋なごや環状かんじょう2号線ごうせんとは上社かみやしろと千せん音おと寺てら付近ふきんで連結れんけつして、名古屋なごや市内しないに用ようが無ない通過つうか交通こうつうを名古屋なごや環状かんじょう2号線ごうせんに振ふり分わけることでさらなる機能きのう分化ぶんかを推おし進すすめることとされた。

1970年代ねんだいに計画けいかくされた名古屋なごや高速こうそく各かく路線ろせんは、その当時とうじ全国ぜんこくレベルで高たかまりを見みせていた反はん公害こうがい運動うんどうのあおりを受うけて、1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）に概おおむね3割わりの区間くかんが高架こうか式しきから半地はんじ下か、地下ちか式しきに都市とし計画けいかく変更へんこうされた。しかし、万場まんば線せんは東海道新幹線とうかいどうしんかんせんをはじめとした鉄道てつどう各かく路線ろせんの直下ちょっかを地下ちか方式ほうしきで建設けんせつすることは技術ぎじゅつ的てきに不可能ふかのうとされ、新川しんかわ、庄内川しょうないがわの渡河とか区間くかんおよび名古屋なごや環状かんじょう2号線ごうせん専用せんよう部ぶ（名めい二に環たまき）との連結れんけつ部ぶは高架こうか式しきで建設けんせつするという取とり決きめもあり、検討けんとう段階だんかいで全ぜん区間くかんが半地はんじ下か・地下ちか式しきの対象たいしょう外がいとされた。このため、半地はんじ下か・地下ちか式しきあるいは高架こうか式しきの選択せんたくで二に転てん三さん転てんした2号ごう楠くすのき線せん（現げん・1号ごう楠くすのき線せん）より遅おそく着工ちゃっこうされた割わりには、楠くすのき線せんより2年ねん早はやい1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）に全線ぜんせん開通かいつうを見みている。

開通かいつう後ご

従来じゅうらい、白川しらかわ - 名古屋なごや西にしIC間あいだは一般いっぱん道路どうろで30分ふんを要ようしたが、万場まんば線せん開通かいつうによって10分ふんで移動いどう可能かのうとなり、白川しらかわ - 亀山かめやま間あいだで見みると所要しょよう1時じ間あいだ10分ふんが40分ふんに短縮たんしゅくされた。その便利べんりさを裏付うらづけるように、開通かいつう1か月げつ間あいだで予想よそうされた利用りよう台数だいすうを六ろく千せん台だい上回うわまわり、公社こうしゃの収益しゅうえき面めんに対たいしても大おおきくプラスに貢献こうけんした。1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）の2号ごう大高おおたか線せん開通かいつう以降いこう暫しばらくは利用りよう数すうが予想よそうを大おおきく下回したまわり、費用ひようが収入しゅうにゅうを上回うわまわる赤字あかじが続つづいたが、万場まんば線せんの開通かいつうは前年ぜんねんの東新町ひがししんまち入口いりくちと東別院ひがしべついん出口でぐちへの延伸えんしん開業かいぎょうとも相あいまって大幅おおはばな料金りょうきん収入しゅうにゅう増ぞうをもたらし、1989年度ねんど以降いこうは単たん年度ねんどの黒字くろじに転換てんかん、償還しょうかん準備じゅんび金きんの繰くり越こしが出来できるまでに改善かいぜんした。

開通かいつう時点じてんでは他たの名古屋なごや高速こうそく路線ろせんとは繋つながっていなかったことから、白川しらかわ出入口でいりぐちと指定していの名古屋なごや高速こうそく出入口でいりぐち間あいだの連絡れんらく用よう乗継のりつぎ券けん（1時じ間あいだ有効ゆうこう）を発行はっこうし、高速こうそく料金りょうきんの二に重じゅう払ばらいをしなくてもよいシステムを採用さいようした。

年表ねんぴょう

• 1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん）1月がつ20日はつか : 万場まんば線せん一部いちぶ区間くかんの都市とし計画けいかく事業じぎょうが認可にんか（残のこり区間くかんも7月がつ13日にちに認可にんか）。
• 1979年ねん（昭和しょうわ54年ねん）10月がつ : 本体ほんたい工事こうじに着手ちゃくしゅ。
• 1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）10月3日にち : 黄金おうごん跨線橋こせんきょうで最後さいごまで繋つながっていなかった中央ちゅうおう部分ぶぶんの桁けたがクレーンにより架設かせつ。
• 1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）10月27日にち : 1号ごう万場まんば線せんとして白川しらかわ出入口でいりぐち（1号ごう白川しらかわ線せん、現げん・2号ごう東山ひがしやま線せん） - 名古屋なごや西にしJCT開通かいつうにより全線ぜんせん開通かいつう。名古屋なごや西にしJCTで東名とうめい阪ばん自動車じどうしゃ道どうと接続せつぞく。併あわせて白川しらかわと高速こうそく2号ごう相互そうご連絡れんらく用ようの乗継のりつぎ券けん方式ほうしきを導入どうにゅう。
• 1987年ねん（昭和しょうわ62年ねん）8月がつ31日にち : 新しん洲崎すさきJCTで都心としん環状かんじょう線せんに接続せつぞく。ただし新しん洲崎すざきJCT - 名駅めいえき出口でぐち（現げん・錦にしき橋きょう出口でぐち）間あいだのみ供用きょうようのため、東ひがし行いきのみの接続せつぞく。
• 1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）4月がつ26日にち : 都心としん環状かんじょう線せん東別院ひがしべついん出口でぐち - 新しん洲崎すざきJCT間あいだ開通かいつうにより西にし行いきも接続せつぞく。この開通かいつうによって白川しらかわと高速こうそく2号ごう相互そうご連絡れんらく用よう乗継のりつぎ券けんを廃止はいし。
• 1995年ねん（平成へいせい7年ねん）9月19日にち : 都心としん環状かんじょう線せん全線ぜんせん開業かいぎょうに伴ともない路線ろせん番号ばんごうと呼称こしょうを5号ごう万場まんば線せんに改称かいしょう。

路線ろせん状況じょうきょう

交通こうつう量りょう

区間くかん	平成へいせい17（2005）年度ねんど	平成へいせい22（2010）年度ねんど	平成へいせい27（2015）年度ねんど
新しん洲崎すざきJCT - 黄金おうごん出入口でいりぐち	46,465	39,837	42,199
黄金おうごん出入口でいりぐち - 烏森からすもり出入口でいりぐち	46,465	39,837	42,199
烏森からすもり出入口でいりぐち - 千せん音おと寺てら出入口でいりぐち	46,465	39,837	42,199
千せん音おと寺てら出入口でいりぐち - 名古屋なごや西にしJCT	46,465	39,837	42,199

（出典しゅってん：「平成へいせい22年度ねんど道路どうろ交通こうつうセンサス」・「平成へいせい27年度ねんど全国ぜんこく道路どうろ・街路がいろ交通こうつう情勢じょうせい調査ちょうさ」（国土こくど交通省こうつうしょうホームページ）より一部いちぶデータを抜粋ばっすいして作成さくせい）

• 令れい和わ2年度ねんどに実施じっし予定よていだった交通こうつう量りょう調査ちょうさは、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで延期えんきされた。

道路どうろ施設しせつ

跨線橋こせんきょう

黄金おうごん跨線橋こせんきょう

黄金おうごん跨線橋こせんきょう。私鉄してつとJR線せんおよび名古屋なごや市道しどう環状かんじょう線せんの黄金おうごん陸橋りっきょうをカーブで跨またぐ大だい規模きぼ跨線橋こせんきょうである（黄金おうごん駅えき）。

万場まんば線せんは全ぜん路線ろせん中ちゅう1箇所かしょで進路しんろを大おおきく変更へんこうするが、それが当該とうがい跨線橋こせんきょう区間くかんである。愛知あいち県けん道どう115号ごうと笹島ささじま地域ちいきを橋渡はしわたしして、若宮わかみや大通だいつうへ連結れんけつさせるうえでのアプローチ路線ろせんとなる。当該とうがい区間くかんには近鉄きんてつ、関西本線かんさいほんせん、あおなみ線せん、JR東海とうかい名古屋なごや工場こうじょうに至いたる線路せんろが集積しゅうせきし、そこを名古屋なごや市道しどう環状かんじょう線せんの黄金おうごん陸橋りっきょうが横断おうだん、さらにその上うえを万場まんば線せんが通過つうかするという複雑ふくざつな構成こうせいとなっている。

こうした状況じょうきょう下かで全長ぜんちょう293 mの弧こを描えがく跨線橋こせんきょうを架設かせつするには、一括いっかつ送おくり出だし工法こうほうと橋はしの中央ちゅうおう部ぶをクレーンで架設かせつする工法こうほうを併用へいようすることとして、まず1984年ねん（昭和しょうわ59年ねん）9月がつより両側りょうがわから橋桁はしげたを送おくり出だす工事こうじを開始かいしした。ただ、黄金おうごん陸橋りっきょうの日ひ交通こうつう量りょうは約やく6万まん7,000台だいに上のぼることから慎重しんちょうを期きしての施工しこうとなり、両りょう桁けた間あいだを38 mまで接近せっきんさせて1985年ねん（昭和しょうわ60年ねん）7月がつに送おくり出だし工法こうほうによる建設けんせつは終了しゅうりょうした。残のこり38mは黄金おうごん陸橋りっきょうにクレーンを設置せっち、桁けたを吊つり上あげて落おとし込こんだうえでボルトで接合せつごうする工法こうほうを採用さいようし、最初さいしょの工事こうじが1985年ねん10月がつに施工しこうされた。なお、万場まんば線せんにおける工事こうじの難所なんしょは黄金おうごん跨線橋こせんきょうと後述こうじゅつの中川なかがわ運河うんが倉庫そうこ群ぐんにおける2箇所かしょであるが、当該とうがい工事こうじの進展しんてんが万場まんば線せん開通かいつう時期じきの見通みとおしを与あたえ、当初とうしょ1986年度ねんどとされた開通かいつう時期じきを1986年ねん（昭和しょうわ61年ねん）秋あきに具体ぐたい化かさせる一いち要因よういんとなった。

六ろく反はん跨線橋こせんきょう

黄金おうごん付近ふきんの大だい規模きぼ鉄道てつどう集積しゅうせき地帯ちたいを跨またいでのち、若宮わかみや大通だいつうに直通ちょくつうするためにはもう一ひとつ鉄道てつどう集積しゅうせき地帯ちたいを越こえる必要ひつようがある。これが六ろく反はん跨線橋こせんきょうである。ここは東海道新幹線とうかいどうしんかんせんとJR中央ちゅうおう線せん、東海道とうかいどう線せん、名鉄めいてつ線せんが集積しゅうせきし、さらに広こう幅員ふくいん道路どうろの名古屋なごや市道しどう広井ひろい町まち線せん（名駅めいえき通どおり）が並行へいこうする。また、当該とうがい区域くいきと新しん洲崎すざきJCTが近接きんせつすることで、JCTの渡わたり線せんも跨線橋こせんきょうにかかる。こうした状況じょうきょうから工事こうじは送おくり出だし工法こうほうにより架設かせつした。道路どうろ交差こうさ部ぶは手て延のべ機きを使用しようすることなく25mを押おし出だしたが、鉄道てつどう交差こうさ部ぶは手て延のべ機きと自じ走はし台車だいしゃによる送おくり出だしのうえ、前後ぜんごに設置せっちした門もん型がた降下こうか機きによって本線ほんせん橋桁はしげたに連結れんけつした。さらに丸田まるだ町まちJCTに架かかる渡わたり線せん2橋きょうは本線ほんせん桁けた上じょうで組くみ立たてたうえで送おくり出だしにより設置せっちしている。

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  黄金おうごん跨線橋こせんきょう
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  跨線橋こせんきょう西側にしがわの橋脚きょうきゃく。
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  ここでクレーンにより橋桁はしげたを持もち上あげて左右さゆう橋桁はしげたを接合はぎあわした。
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  六ろく反はん跨線橋こせんきょう。鉄道てつどう線せんと並行へいこうする左ひだりの道路どうろは名駅めいえき通どおり。
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  六ろく反はん跨線橋こせんきょう - 新しん洲崎すざきJCT間あいだの渡わたり線せん対応たいおうの橋脚きょうきゃく。奥おくが六ろく反はん跨線橋こせんきょう。中央ちゅうおうが本線ほんせん、左右さゆうが渡わたり線せんの2橋きょう。

中川なかがわ運河うんが倉庫そうこ群ぐんにおける建設けんせつ

この付近ふきんは万場まんば線せん計画けいかく時点じてんでは中川なかがわ運河うんがの堀ほり止とめ付近ふきんを利用りようして荷にさばきするための4 - 5階かい建けんの巨大きょだい倉庫そうこが複数ふくすう存在そんざいしたことで、その大おおきさと業務ぎょうむ内容ないようゆえ用地ようち買収ばいしゅうにおける代替だいたい地ちが見みつからない場合ばあいは高架こうか下かにおける営業えいぎょうを許可きょかした。そのことから、橋脚きょうきゃくは倉庫そうこ間あいだを跨またいで建設けんせつされることになり、勢いきおい大だい径みち間あいだの高架こうか橋きょうとなった。橋脚きょうきゃくは倉庫そうこ間あいだの狭せまい隙間すきまに建設けんせつされ、大だいスパンで橋桁はしげたを架設かせつするにも倉庫そうこがあるために橋脚きょうきゃく中間ちゅうかんに仮設かせつ橋脚きょうきゃくを組くめないことが問題もんだいとなった。このため、運河うんが上じょうに作業さぎょう構台としての仮かり桟橋さんばしを建設けんせつし、そこで長大ちょうだい橋桁はしげたを組くみ立たてて、橋脚きょうきゃくにスライドして架設かせつする横よこびき工法こうほうを採用さいようした。

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  中川なかがわ運河うんが区間くかんの大だい径みち間あいだ高だか架橋かきょう。
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  橋脚きょうきゃく間あいだは概おおむね100 - 130mで通常つうじょうの倍ばいの長ながさ。

環境かんきょう対策たいさく

高速こうそく1号ごうは東西とうざい方向ほうこうの路線ろせんであることから、路線ろせんを挟はさんで北側きたがわに位置いちする区域くいきでは南側みなみがわからの太陽光たいようこうが遮断しゃだんされるエリアが発生はっせいする。名古屋なごや市しの調査ちょうさでは冬至とうじ前後ぜんごで最大さいだい20日間にちかんに渡わたって太陽光たいようこうが当あたらないエリアが発生はっせいするとされた。これについては必要ひつような補償ほしょうを行おこなったが、北側きたがわの遮音壁しゃおんへきに透とおる光ひかり性せいタイプを採用さいようして採光さいこう面めんに配慮はいりょした。

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  北側きたがわから見みた透とおる光ひかり性せい遮音壁しゃおんへき
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  延々えんえんと続つづく透とおる光ひかり性せい遮音壁しゃおんへき（左側ひだりがわ）
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  病院びょういんや学校がっこうが近接きんせつする区間くかんでは静穏せいおん性せいに配慮はいりょして高層こうそう遮音壁しゃおんへきを採用さいよう

万場まんば大橋おおはし

名古屋なごや市しと郊外こうがいを出入でいりする国道こくどう、高速こうそく道路どうろは概おおむね庄内川しょうないがわないし天白川てんぱくがわを跨またぎ、名古屋なごや市内しないの交通こうつう流動りゅうどうを考かんがえるうえで大おおきな障害しょうがいとなる河川かせんである。名古屋なごや高速こうそくで見みると、この2大だい河川かせんを跨またぐ場合ばあいは並行へいこうする広幅ひろはば員いん道路どうろを避さけて迂回うかいするケースが多おおい。1号ごう楠くすのき線せんは国道こくどう41号ごうの上流じょうりゅう側がわ、6号ごう清須きよす線せんは国道こくどう22号ごうの下流かりゅう側がわ、3号ごう大高おおたか線せんは国道こくどう23号ごうの両側りょうがわ、4号ごう東海とうかい線せんは愛知あいち県けん道どう55号ごう名古屋なごや半田はんだ線せんの下流かりゅう側がわに偏かたよって建設けんせつされている。その中なかにあって5号ごう万場まんば線せんはそれらとは異ことなる形態けいたいを採用さいようしている。

万場まんば大橋おおはしは名古屋なごや市し中村なかむら区くと中川なかがわ区くの区く界かいとなる庄内川しょうないがわに架かかる橋はし長ちょう196 mの大橋おおはしである。元々もともとは愛知あいち県けん道どう115号ごうのみが占有せんゆうする単独たんどくの橋はしだが、いかんせん片側かたがわ1車線しゃせんと道路どうろ幅はばが狭せまく、堤防ていぼう道路どうろと平面へいめん交差こうさしていることもあって朝夕あさゆうには身動みうごきが取とれないほどの渋滞じゅうたいが発生はっせいしていた。このことから地元じもとより早期そうきの道路どうろ拡幅かくふくの要望ようぼうが出だされていたが、これに対たいしては高速こうそく道路どうろの関連かんれん街路がいろ事業じぎょうの一環いっかんとして架かけ替かえる計画けいかくとされた。このため、拡幅かくふくと万場まんば線せんの事業じぎょうを一体いったい的てきに行おこなうにあたって、近接きんせつする万場まんば小橋こはし（新川しんかわを渡河とか）も含ふくめて橋脚きょうきゃくから全すべて架かけ替かえることになった。これに伴ともなって橋脚きょうきゃくを二に段だんとして万場まんば線せんを上乗うわのせする形かたちとなり、県道けんどうの中央ちゅうおうを高速こうそく道路どうろが通過つうかする構造こうぞうとされ、結果けっか的てきに他たの名古屋なごや高速こうそく路線ろせんとは異ことなる道路どうろ形態けいたいとなった。改築かいちく後ごは旧きゅう橋はしと比くらべて幅員ふくいんが13 mから32 mと3倍ばいに拡幅かくふくされた。なお、万場まんば大橋おおはしと似にた構造こうぞうとしては、短みじかい距離きょりながら3号ごう大高おおたか線せんの呼続よびつぎ大橋おおはし（山崎やまざき川かわを渡河とか）がある。

• 
  中村なかむら区くと中川なかがわ区くの区く界かいに架かかる万場まんば大橋おおはし
• 
  橋脚きょうきゃくは県道けんどうと共有きょうゆうする構造こうぞう
• 
  4号ごう東海とうかい線せんの天白てんぱく大橋おおはし区間くかんでは下流かりゅう側がわに迂回うかい
• 
  3号ごう大高おおたか線せんにおける天白てんぱく扇おうぎ川かわ橋きょうの上下じょうげ分離ぶんり構造こうぞう

地理ちり

通過つうかする自治体じちたい

• 名古屋なごや市し
  • 中村なかむら区く - 中川なかがわ区く

接続せつぞく高速こうそく道路どうろ

• 名古屋なごや高速こうそく2号ごう東山ひがしやま線せん（新しん洲崎すさきJCTで直結ちょっけつ）
• 名古屋なごや高速こうそく都心としん環状かんじょう線せん（新しん洲崎すさきJCTで接続せつぞく）
• C2 名古屋なごや第だい二に環状かんじょう自動車じどうしゃ道どう（名古屋なごや西にしJCTで接続せつぞく）
• E23 東名とうめい阪ばん自動車じどうしゃ道どう（名古屋なごや西にしJCTで直結ちょっけつ）

参考さんこう文献ぶんけん

• 名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ『名古屋なごや高速こうそく大高おおたか線せん円上えんじょう・大高おおだか間あいだ工事こうじ誌し』名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ、1980年ねん。 
• 名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ20年ねん史し編集へんしゅう委員いいん会かい『名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ二に十じゅう年ねん史し』名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ、1991年ねん。 
• 名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ30年ねん史し編集へんしゅう委員いいん会かい『名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ30年ねん史し』名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ、2002年ねん3月がつ。 
• 名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ四よん十じゅう年ねん史し編集へんしゅう委員いいん会かい『名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ四よん十じゅう年ねん史し』名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ、2012年ねん3月がつ。 
• 名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ工事こうじ誌し編集へんしゅう委員いいん会かい『名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ工事こうじ誌しII』名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ、1998年ねん9月がつ。 
• 千種ちくさ区く制せい施行しこう50周年しゅうねん記念きねん事業じぎょう実行じっこう委員いいん会かい『千種ちくさ区く制せい施行しこう50周年しゅうねん記念きねん誌し　千種ちくさ区史くし』千種ちくさ区く制せい施行しこう50周年しゅうねん記念きねん事業じぎょう実行じっこう委員いいん会かい、1987年ねん。 
• 近畿きんき自動車じどうしゃ道どう清洲きよす東ひがし・名古屋なごや西にし間あいだ工事こうじ誌し『近畿きんき（東名とうめい阪ばん）自動車じどうしゃ道どう　清洲きよす東ひがし・名古屋なごや西にし間あいだ工事こうじ誌し』日本道路公団にほんどうろこうだん、1992年ねん。 

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• 名古屋なごや高速こうそく道路どうろ路線ろせん図ず - 名古屋なごや高速こうそく道路どうろ公社こうしゃ