変電へんでん設備せつび

変電へんでん設備せつび（へんでんせつび）は、変電へんでんとその監視かんし・制御せいぎょを行おこなうための電気でんき工作こうさく物ぶつである。

形態けいたい

建物たてものの屋上おくじょうに設置せっちされたキュービクル

閉鎖へいさ型がた

接地せっちされた金属きんぞく箱ばこ内ないに機器ききを納おさめたものである。屋外おくがい用ようと屋内おくない用ようとがある。

利点りてんとして、安全あんぜん性せいが高たかいこと、据付すえつけ面積めんせきが小ちいさいこと、工場こうじょう生産せいさんが可能かのうで工期こうきが短みじかいことがある。一方いっぽう、欠点けってんとして、稼動かどう時じの目視もくし点検てんけんが行おこないにくいこと、能力のうりょく増強ぞうきょう・機器ききの入にゅう替がえ時じに同どう一いち設計せっけいのものの使用しようが必要ひつようで融通ゆうずう性せいに乏とぼしいことがある。

• キュービクル : 一ひとつの金属きんぞく箱ばこ内ないに全すべての機器ききを納おさめたもの
• メタルクラッド : 各かく機能きのう別べつに金属きんぞく箱ばこが区切くぎられたもの

開放かいほう型がた

鋼材こうざいなどでフレームをつくり、そこに機器ききを取とり付つけて設備せつびを構成こうせいするものである。

利点りてんとして、配線はいせん・機器ききを直接ちょくせつ目め視しして点検てんけんできること、能力のうりょく増強ぞうきょう・機器ききの入いれ替かえなどの融通ゆうずう性せいがあることがある。一方いっぽう、欠点けってんとして、高こう圧あつ充電じゅうでん部ぶが剥むき出だしになっている部位ぶいがあり安全あんぜん性せいが低ひくいこと、大おおきな設置せっち面積めんせきが必要ひつようであること、据付すえつけ時じの現場げんば作業さぎょうが多おおく、工期こうきが長ながく、専せん門もんの技能ぎのうを持もった作業さぎょう員いんが必要ひつようであることがある。

設置せっち場所ばしょ

屋内おくない

建物たてもの内ないに設置せっちする物もの。信頼しんらい性せいの向上こうじょうや、点検てんけんの簡素かんそ化かが可能かのうであるが、建築けんちく費ひが高たかくなる。

地下ちか

都心としん部ぶなど、地価ちかが非常ひじょうに高たかく需要じゅよう密度みつどの高たかい地域ちいきに用もちいられる。建築けんちく費ひが非常ひじょうに高たかく、火災かさい防止ぼうしのため不燃ふねん化かや難なん燃もえ化かされた機器きき・配線はいせんを使用しようする。地下ちか浸水しんすいなどからの保護ほごに配慮はいりょする。需要じゅよう密度みつどの高たかい地域ちいきであるので供給きょうきゅう信頼しんらい性せいの高たかい構成こうせいとする。

屋外おくがい

建築けんちく費ひが安やすい。信頼しんらい性せいや点検てんけんの簡素かんそ化かのために設計せっけい上じょうの配慮はいりょが必要ひつようとされる。

• 柱はしら上じょう : 電柱でんちゅう上じょうに設置せっちされるもので、公衆こうしゅうへの危険きけんが無ないように配慮はいりょされなければならない。
• 地上ちじょう : 公衆こうしゅうが立たち入いらないように柵しがらみなどを設置せっちし施錠せじょうしておく。
• 建物たてものの屋根やね上じょう : 工事こうじや点検てんけん時じの安全あんぜんを考慮こうりょする。

構成こうせい

• 母線ぼせん : 電力でんりょくを配分はいぶんする。
• 変成へんせい器き: 電圧でんあつを変換へんかん（変圧へんあつ器き）・電流でんりゅうを変へん流りゅうする。（変へん流りゅう器き）
• 遮断しゃだん器き・開閉かいへい器き: 電圧でんあつ・電流でんりゅうを遮断しゃだん・開閉かいへいする。
• 電気でんき計器けいき: 電圧でんあつ・電流でんりゅう・電力でんりょく・力ちから率りつ・積算せきさん電力でんりょく量りょうなどを測定そくていする。
• 保安ほあん装置そうち
  • 保護ほご継電器けいでんき: 事故じこを検知けんちし、制御せいぎょ信号しんごうを出力しゅつりょくする。過か電流でんりゅう継電器けいでんき(OCR)、地ち絡からま継電器けいでんき、不足ふそく電圧でんあつ継電器けいでんき(UVR)
  • 操作そうさ用よう電源でんげん装置そうち : 外部がいぶ電源でんげんが遮断しゃだんされた場合ばあいも、保安ほあん装置そうちなどの電源でんげんを確保かくほする。

外部がいぶリンク

• 財団ざいだん法人ほうじん 省しょうエネルギーセンター - キュービクル式しき高だか圧あつ受変電でん設備せつび 据付すえつけからメンテナンスまでの注意ちゅうい点てん