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将棋倒しょうぎだお

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

将棋倒しょうぎだお(しょうぎだおし)とは、

あそびとしての将棋倒しょうぎだお

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将棋しょうぎこまもちいたあそびのひとつ。

将棋しょうぎこまててならべ、1まいたおすととなりこまにぶつかってとなりこまたおれ、つづいてそのとなりこまたおれるというように、連鎖れんさてきこまたおれていくようにしてあそぶ。同様どうようあそびとしてはドミノだおがある。

事故じことしての将棋倒しょうぎだお

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将棋倒しょうぎだおしをつたえる新聞しんぶん記事きじ京都きょうとえき跨線橋こせんきょう転倒てんとう事故じこ)

雑踏ざっとうなか一人ひとりまたはすうにんがバランスをくずしてたおれたことによって、周辺しゅうへんもの連鎖れんさてき転倒てんとうする事故じこである。次々つぎつぎ連鎖れんさてきひとたおれるようあそびの「将棋倒しょうぎだおし」にていることから、上記じょうき事故じこたいする慣用かんようてき呼称こしょうとなった。おおくのひとかかわることによって発生はっせい被害ひがい拡大かくだいする群集ぐんしゅう事故じこ一種いっしゅである。

14世紀せいきしるされた『太平たいへいちゅうに、楠木くすのき正成まさしげせんつるぎやぶ(ちはや)じょう千早ちはやじょう)のうえから大木たいぼく落下らっかさせて、てき軍勢ぐんぜい退しりぞけた逸話いつわ紹介しょうかいされている。その記述きじゅつに「将棋倒しょうぎだおしをするごとく」との表現ひょうげんがあり、文献ぶんけんじょうではこれが初出しょしゅつとされる。また『平家ひらか公達きんだち草紙ぞうし』にも、権力けんりょくしゃ次々つぎつぎ失脚しっきゃくするさまを「将棋倒しょうぎだおし」と表現ひょうげんした部分ぶぶんがあり、こちらが初出しょしゅつ可能かのうせいもある(後世こうせいになって「将棋倒しょうぎだおし」の表現ひょうげん追加ついかされたともかんがえられている)。

階段かいだんとう段差だんさ発生はっせいしやすく、段差だんさのある場所ばしょ発生はっせいした場合ばあい死者ししゃだい事故じこになる危険きけんせいたかい。転落てんらくによる衝撃しょうげきおおきいこと、高低こうていによりしたにいる場合ばあい上方かみがた転落てんらくしゃ体重たいじゅう累積るいせきてきけること、段差だんさかくからだをぶつけることとう原因げんいんである。平地ひらち発生はっせいした場合ばあいでも、単独たんどくでの転倒てんとうとはことなり、以下いか要因よういんから重大じゅうだい被害ひがい発生はっせいしてしまう。

  1. 雑踏ざっとう発生はっせいするため転倒てんとう受身うけみることが困難こんなんである。
  2. 身動みうごきがれないほどの雑踏ざっとうであった場合ばあいには、無理むり姿勢しせいでの転倒てんとうとなってしまう。
  3. つよちからたおされる。
  4. 転倒てんとうした複数ふくすうじん体重たいじゅう累積るいせきてきからだ作用さようつよ圧迫あっぱくける。
  5. 転倒てんとう体勢たいせいなおすことが困難こんなんであり、長時間ちょうじかん無理むり姿勢しせい圧迫あっぱくつづける。
  6. 雑踏ざっとう発生はっせいするため、救援きゅうえん時間じかんがかかる。
  7. 次々つぎつぎひとたおれるため避難ひなんむずかしくなる。

なお、ひと密度みつどちゅう密度みつどきやすく転倒てんとうせんじょうこるものを「将棋倒しょうぎだお」、ちょう過密かみつ状態じょうたい転倒てんとう塊状かいじょう拡大かくだいするものを「群衆ぐんしゅう雪崩なだれ」と区別くべつするかんがかたもある[1]

日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめいからの抗議こうぎ

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2001ねん7がつ21にちに、兵庫ひょうごけん明石あかしのJR朝霧あさぎりえきまえ歩道橋ほどうきょう花火はなび大会たいかい見物けんぶつきゃく11にん死亡しぼうし、247にん負傷ふしょうしゃ将棋倒しょうぎだお事故じこ明石あかし花火はなび大会たいかい歩道橋ほどうきょう事故じこ)が発生はっせいしたさい、4にち7がつ25にちけで日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめい報道ほうどう機関きかんたいし「将棋倒しょうぎだおし」の表現ひょうげんは「まこと不適切ふてきせつ使つかかたである」として、事故じこなどの報道ほうどうでこの言葉ことば使用しようをやめるよう要望ようぼうしょした[2]

これをけて、複数ふくすう新聞しんぶんしゃ明石あかし事故じこについての当時とうじのその見出みだしでこの用語ようご使つかわなかった[3]読売よみうりテレビの道浦みちうら俊彦としひこによれば、新聞しんぶん各社かくしゃ将棋しょうぎタイトルせんのスポンサーになっていることが影響えいきょうしたともかんがえられる[3]

脚注きゃくちゅう

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関連かんれん項目こうもく

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