形而上学 (アリストテレス)
アリストテレスの (アリストテレス |
---|
![]() |
|
オルガノン: トピカ - |
|
|
|
|
|
ニコマコス エウデモス |
|
アテナイ |
|
|
その |
|
|
アレクサンドロスに |
『
「第 一 哲学 」と「形而上学 」[編集 ]
しかしこうした
論理 学 自然 学 - (
第 一 哲学 ) 倫理 学 政治 学 制作 術 (弁論 術 ・詩学 )
の
これが
ただし、アリストテレスの「
構成 [編集 ]
概要 [編集 ]
第 1巻 (Α ) -序論 (四 原因 について) (全 10章 )第 2巻 (α ) -心得 (全 3章 )第 3巻 (Β ) -哲学 的 問題 集 (全 6章 )第 4巻 (Γ ) -第一義 的 存在 (全 8章 )第 5巻 (Δ ) -哲学 用語 辞典 (全 30章 )第 6巻 (Ε ) -存在 (全 4章 )第 7巻 (Ζ ) -実体 (全 17章 )第 8巻 (Η ) -質料 (全 6章 )第 9巻 (Θ ) -可能 態 ・現 実態 (全 10章 )第 10巻 (Ι ) - 「一 」について(全 10章 )第 11巻 (Κ ) -諸 論 要約 (全 12章 )第 12巻 (Λ ) -不動 の動 者 (全 10章 )第 13巻 (Μ ) -非 感覚 的 実体 (全 10章 )第 14巻 (Ν ) -数 (全 6章 )
これらはそれぞれ
ただし、
第 1巻 (Α )-第 3巻 (Β )-第 4巻 (Γ )-第 6巻 (Ε )第 7巻 (Ζ )-第 8巻 (Η )-第 9巻 (Θ )第 10巻 (Ι )-第 13巻 (Μ )-第 14巻 (Ν )
の3
第 2巻 (α )、第 5巻 (Δ )、第 11巻 (Κ )、第 12巻 (Λ )
の4
詳細 [編集 ]
第 1巻 - 序論 (四 原因 について)[編集 ]
第 1巻 (Α ) -序論 (四 原因 について) (全 10章 )第 1章 -全 ての人間 は「知 る」を欲 する。人間 の知能 は感覚 ・記憶 ・経験 知 ・技術 知 を経 て知恵 に進 む。知恵 または哲学 は、「第 一 の原因 ・原理 」を対象 とする「棟梁 的 な学 」である。第 2章 -一般 的 見解 における知恵 の諸 特徴 。我々 の求 める「最高 の知恵 」(神 的 な学 )の本性 と目標 。第 3章 -我々 の主張 する四 原因 (形相 因 ・質料 因 ・始動 因 ・目的 因 ) ---最初 の哲学 者 たちはまず「質料 因 」を、次 に「始動 因 」を、アナクサゴラスは「目的 因 」にも気付 いた。第 4章 -彼 らの原因 の未熟 --- エンペドクレスの二 つの相反 する「始動 因 」。彼 の「四 元素 説 」とデモクリトスの「原子 説 」。第 5章 - ピュタゴラス派 とエレア派 の原因 に関 する見解 --- ピュタゴラス派 では「形相 因 」(本質 )が暗 に求 められていた。第 6章 - プラトン哲学 の起源 。プラトンが設定 した三種 の存在 (諸々 の「イデア」「感覚 的 事物 」「その中間 」)。この哲学 では「形相 因 」と「質料 因 」の二 種 のみが原因 として考 えられた。第 7章 -四 原因 に対 するこれまでの諸 哲学 者 の態度 。第 8章 - ソクラテス以前 の諸 哲学 者 の原因 の使 い方 に対 する批判 。第 9章 - プラトンのイデア説 に対 する23ヶ条 の批判 。第 10章 -結論 ---以上 の考察 は、求 めるべき原因 の種類 が、我々 の主張 する通 り四 つあり、それ以上 でもそれ以下 でもないことを確証 する。
第 2巻 - 心得 [編集 ]
第 2巻 (α ) -心得 (全 3章 )第 1章 - 「真理 の研究 」についての心得 。「理論 的 な学 」の目的 は「真理 」。「原因 」と「真理 」の認識 。第 2章 - 「原因 ・結果 の系列 」も「原因 の種類 」も無限 ではない。「原因 の種類 」は四 つあり、「原因 の系列 」にも「結果 の系列 」にも限 りがある。第 3章 - 「研究 方法 」についての心得 。「研究 対象 」が異 なるに応 じて「研究 方法 」も異 なる。
第 3巻 - 哲学 的 問題 集 [編集 ]
第 3巻 (Β ) -哲学 的 問題 集 (全 6章 )第 1章 -研究 にあたっての「難問 」の所在 と意義 を明 らかにしておく必要 がある ---哲学 の諸 難問 (全 14問 )列挙 。第 2章 - [
第 1問 ] 「ただ一 つの学 」で「すべての種類 の原因 」が研究 され得 るか。 - [
第 2問 ] 「実体 についての学 」が「論証 の諸 原理 (諸 公理 )」をも研究 するのか。もししないならいかなる学 がそれを研究 するのか。 - [
第 3問 ] 「ただ一 つの学 」で「あらゆる種類 の実体 」が研究 され得 るか。 - [
第 5問 ] 「実体 の学 」が「その実体 の属性 」をも研究 するのか。 - [
第 4問 ] 「感覚 的 でない実体 」があるか。あるとすれば何 種類 あるか。
- [
第 3章 - [
第 6問 ] 「事物 の原理 」とされるべきはその事物 の「類 」なのか、「内在 的 構成 要素 」なのか。 - [
第 7問 ] 「類 」が「原理 」であるにしてもそれは「最高 の類 」であるか、「最低 の類 」であるか。
- [
第 4章 - [
第 8問 ]存在 するのは「個々 の事物 」のみか、「別 のある何 もの」かが存在 するのか。 - [
第 9問 ] 「諸 原理 」は「種 」において一 つか、「数 」において一 つか。 - [
第 10問 ] 「消滅 的 なもの」と「不滅 的 なもの」の「原理 」は同 じか否 か。 - [
第 11問 ] 「存在 」や「一 」は存在 する事物 の「実体 」か「属性 」か。
- [
第 5章 - [
第 14問 ] 「数学 の諸 対象 」は「実体 」か否 か。
- [
第 6章 - ([
新 たな第 15問 ] なぜ「感覚 的 事物 」や「数学 的 対象 」の他 に、「諸々 のイデア」が存在 するとしなくてはならないのか。) - [
第 13問 ] 「原理 ・構成 要素 」が存在 するのは「可能 的 」にか、「現実 的 」にか。 - [
第 12問 ] 「原理 」は「普遍 的 」なものか、「個別 的 」なものか。
- ([
第 4巻 - 第一義 的 存在 [編集 ]
第 4巻 (Γ ) -第一義 的 存在 (全 8章 )第 1章 - 「存在 としての存在 」とその「自体 的 属性 」を対象 とする学 の必要 性 。諸 存在 の「最高 の原因 」を求 める我々 の学 (第 一 哲学 )は存在 を存在 として研究 しその「第 一 の諸 原理 」を求 める。第 2章 - それゆえ我々 は「第一義 的 存在 」すなわち実体 を研究 し、その自体 的 諸 属性 、一 と多 、その他 それから派生 する種々 の対立 的 根本 概念 を研究 せねばならない。この「哲学 者 の学 」は、「弁 証 家 の術 」とも「ソフィストの術 」とも異 なる。第 3章 - また我々 の学 は実体 を研究 する他 に、論証 の諸 前提 ・諸 公理 、ことに矛盾 律 についても考 えねばならない。第 4章 -矛盾 律 に論証 を求 めるべきではない。矛盾 律 否定 の不可能 性 は弁駁 的 に証明 される。矛盾 律 の否定 者 に対 する7つの弁駁 。第 5章 - プロタゴラスの感覚 的 相対 主義 に対 する論難 。第 6章 -相対 主義 に対 する論難 の続 き。第 7章 -排中律 とその擁護 。第 8章 -全 ての立言 が真 であるのでもなく偽 であるのでもない。全 ての事物 が静止 しているのでも運動 しているのでもない。
第 5巻 - 哲学 用語 辞典 [編集 ]
第 5巻 (Δ ) -哲学 用語 辞典 (全 30章 )第 1章 - 「アルケー」(始 まり、原理 、始動 因 )第 2章 - 「アイティオン」(原因 )第 3章 - 「ストイケイオン」(構成 要素 、元素 )第 4章 - 「ピュシス」(自然 、実在 )第 5章 - 「アナンカイオン」(必然 、必要 )、「アナンケー」(必然 性 )第 6章 - 「ヘン」(一 つ、一 、統一 )、「ポラ」(多 )第 7章 - 「オーン」(有 、存在 )第 8章 - 「ウーシア」(実体 )第 9章 - 「タウタ」(同 じ、同一 )、「ヘテラ」(他 、異 )、「ディアフォラ」(差別 、差異 、種差 )、「ホモイア」(同様 、類似 )、「アノモイア」(不 類似 、不 同様 )第 10章 - 「アンティケイメナ」(対立 )、「エナンティア」(反対 )、「ヘテラ・トーエイデイ」(種 において異 なる)、「タウタ・トーエイデイ」(種 において同 じ)第 11章 - 「プロテロン」(先 )、「ヒステロン」(後 )第 12章 - 「デュナミス」(能力 、可能 性 )、「デュナトン」(有能 、可能 )、「アデュナミア」(無能力 )、「アデュナトン」(無能 、不可能 )、幾何 学 における「デュナミス」(べき、累乗 )第 13章 - 「ポソン」(量 、分量 )第 14章 - 「ポイオン」(性質 )第 15章 - 「プロス・ティ」(相対 的 、関係 的 、関係 )第 16章 - 「テレイオン」(全 くの、完全 な)第 17章 - 「ペラス」(限 り、限界 )第 18章 - 「カト・ホ」(それでのそれ)、「カト・ハウト」(それ自 らで、自体 的 に)第 19章 - 「ディアテシス」(状況 、配置 )第 20章 - 「ヘクシス」(所有 、状態 )第 21章 - 「パトス」(受動 、様態 、属性 、限定 )第 22章 - 「ステレーシス」(欠 除 )第 23章 - 「エケイン」(持 つ、保 つ)第 24章 - 「ト・エク・ティノス、エイナイ」(あるものから・・・ある)第 25章 - 「メロス」(部分 )第 26章 - 「ホロン」(全体 )、「パン」(総体 )、「タ・パンタ」(全 てのもの)第 27章 - 「コロボン」(毀損 された、不具 の)第 28章 - 「ゲノス」(種族 、類 )、「ヘテラ・トー・ゲネイ」(類 を異 にする)第 29章 - 「プセウドス」(偽 、虚偽 、誤謬 )第 30章 - 「シンベベーコス」(付帯 的 、偶然 的 )
第 6巻 - 存在 [編集 ]
第 6巻 (Ε ) -存在 (全 4章 )第 1章 -我々 が求 めるのは「存在 としての諸 存在 」の「原理 」や「原因 」である。「理論 」と「実践 」と「制作 」。理論 学 の三 部門 。「自然 学 」や「数学 」に対 して我々 の学問 は「第 一 哲学 」である。第 2章 -存在 の四 義 --- 1.「付帯 的 存在 」、2.「真 」としての存在 、3.「述語 形態 」としての存在 、4.「可能 的 存在 」と「現実 的 存在 」 --- まず「付帯 的 存在 」について。この存在 については認識 はあり得 ない。第 3章 - 「付帯 的 存在 」のあり方 とその原因 。第 4章 - 「真 」と「偽 」。「真 」としての存在 と「偽 」としての非 存在 。この存在 も本来 の意味 での存在 ではなく「第 一 哲学 」の対象 から除外 されてよい。
第 7巻 - 実体 [編集 ]
第 7巻 (Ζ ) -実体 (全 17章 )第 1章 - 「述語 諸 形態 」としての諸 存在 の内 、第一義 的 に存在 するのは「実体 」である。存在 についての我々 の研究 は何 よりも「第 一 実体 」についての研究 である。第 2章 -何 が「実体 」であるのかについての諸説 。検討 されるべき諸 問題 。第 3章 -一般 に「実体 」と認 められているのは「本質 」「普遍 」「類 」「基体 」の四 つである。 --- まず「基体 」について。実体 としての「基体 」は「形相 」か「質料 」か両者 の「結合 体 」(具体 的 個物 )かのどれか。「質料 」「結合 体 」が第一義 的 な実体 ではあり得 ない理由 。それゆえ我々 はまず感覚 的 事物 の「形相 」(本質 )を研究 しよう。第 4章 -事物 の「本質 」についての言語 形式 上 および事実 上 の考察 。いかなる事物 に「本質 」は属 するか。「本質 」が定義 され得 るのは何 ものか。第 一 には「実体 」である。第 5章 - 「重複 的 に言 われるもの」には「定義 」も「本質 」もあり得 ない。第 6章 - 「事物 」とその「本質 」とは同 じであるか。その「事物 」が「付帯 的 存在 」ではなく「自体 的 な実体 」であれば両者 は同 じである。第 7章 - 「自然 による生成 」「技術 による生成 」「自己 偶発 的 生成 」。これらの「生成 」の諸 条件 。第 8章 - 「形相 」は「生成 消滅 の過程 」にあることなしに存在 し、「質料 」において現実 的 に存在 する。生成 するのは「質料 」との「結合 体 」(具体 的 個物 )であり、その生成 の「始動 因 」は「生成 する個物 」と同種 の「他 の個物 」に内在 する「形相 」である。第 9章 - 「自己 偶発 的 生成 」が起 こる理由 。「実体 」の生成 から以外 の生成 の諸 条件 。第 10章 - 「事物 の部分 」とそれの「説明 方式 の部分 」との関係 。「部分 」と「全体 」との関係 。第 11章 - どのような部分 が「形相 」の部分 であり、どのような部分 が「結合 体 」の部分 か。第 12章 -定義 が二 つの要素 (「類 」と「種差 」)を含 むのに一 つであるのはなぜか。「類 」と「種差 」の正 しい結合 の必要 。第 13章 - 「実体 」と認 められているもの --- 「基体 」(質料 )と「本質 」(形相 )とその「結合 体 」(個物 )と「普遍 」 --- の内 「普遍 」は「実体 」ではない。「普遍 」は「実体 」の「述語 」であり「属性 」である。第 14章 - イデア論 者 は「各々 のイデア」を離 れて独立 に存在 する「実体 」であるとしながら、その各々 を「類 なるイデア」と「種差 なるイデア」とから成 るものとしているが、これは不可能 である。第 15章 - 「個別 的 」なものは、「感覚 的 」なそれにせよ、「思惟 的 」なそれにせよ、「定義 」も「論証 」もされない。第 16章 - 「感覚 的 な事物 」も多 くの部分 は「可能 的 な存在 」である。「一 」や「存在 」は「事物 の実体 」ではない。第 17章 - 「実体 」は一種 の「原理 ・原因 」であるが、「真 の実体 」は「質料 」を「一定 の存在 状態 」にあらしめるところの「原因 」、すなわち「形相 」である。
第 8巻 - 質料 [編集 ]
第 8巻 (Η ) -質料 (全 6章 )第 1章 -前 巻 の要約 。一般 に実体 と認 められている感覚 的 事物 は「質料 」と「形相 」(形式 )とその「結合 体 」に分 かれるが、その中 で「質料 」は事物 の転化 の基体 となる。第 2章 - 「質料 」としての実体 は可能 的 存在 である。現実 的 存在 としての実体 は何 か。「差別 相 」(種差 )、「形相 」(現 実態 )の諸相 。第 3章 -事物 の名前 は「質料 」と結合 した「個体 」を指 し示 すのか、あるいはその「形相 」(現 実態 )をか。個々 の構成 要素 の他 にこれらを結合 させる何 ものか(形相 )が存在 する。定義 についてのアンティステネスの説 への反駁 。数 と類比 的 な定義 の仕方 。第 4章 -事物 の「第 一 の最 も遠 い質料 」と「最 も近 い直接 の質料 」。諸 原因 の正 しい追求 の仕方 。限定 を受 けるもの(属性 の基体 )は「質料 」ではなく「具体 的 個物 」である。第 5章 -事物 の転化 と「質料 」の関係 。第 6章 -定義 が一 つであることの原因 は何 か。それは定義 における「類 」は「種差 」の可能 態 であり、「種差 」は「類 」の現 実態 だから。
第 9巻 - 可能 態 ・現 実態 [編集 ]
第 9巻 (Θ ) -可能 態 ・現 実態 (全 10章 )第 1章 - 「デュナミスにおける存在 」(可能 的 存在 )と「エネルゲイアにおける存在 」(現実 的 存在 )について。まず本来 の意味 での「デュナミス」すなわち「運動 の能力 」としてのそれ。能動 的 能力 と受動 的 能力 。能力 と欠 除 態 。第 2章 -非 理性 的 能力 と理性 的 能力 。理性 的 能力 は反対 のものどもの両方 に関係 し得 るが非理 性 的 能力 は一方 的 である。第 3章 -能力 (可能 性 )を否定 するメガラ派 の逆説 に対 する反論 。次 に新 たな意味 での「デュナミス」、すなわち現実 活動 ・現 実態 としての「エネルゲイア」に対 する可能 力 ・可能 性 ・可能 態 としての「デュナミス」について。第 4章 -無能 ・不可能 ・有能 ・可能 などについて。第 5章 -能力 ・可能 性 の獲得 方法 と、可能 性 ・可能 帯 が現実 化 される諸 条件 について。第 6章 - 「エネルゲイア」に対 する「デュナミス」(可能 性 ・可能 態 )。「エネルゲイア」の二 義 。すなわち「運動 ・現実 活動 」としてのそれと「完了 的 な現 実態 」(エンテレケイア)と同義 的 なそれ。第 7章 - どのような場合 に、あるものは他 のものの「可能 態 」であり「質料 」であるか。第 8章 - 「現 実態 」はその説明 方式 においても、時間 的 にも、その本質 においても、「可能 態 」より先 である。永遠 的 ・必然 的 な実体 は「可能 態 」において存 することなく永遠 的 な運動 にも単 なる「可能 性 」は存 しない。第 9章 - 「善 の現 実態 」は「善 の可能 態 」より優 り、「悪 の現 実態 」は「悪 の可能 態 」より劣 る。幾何 学 的 定理 は「現実 化 」によって発見 される。第 10章 -真 としての存在 。非 複 合体 および複 合体 の真 と偽 について。
第 10巻 - 「一 」について[編集 ]
第 10巻 (Ι ) - 「一 」について(全 10章 )第 1章 - 「一 」について。「一 」と言 われる四 つの場合 。「一 」は主 に性質 ・量 の尺度 である。諸種 の尺度 。第 2章 - 「一 」はピュタゴラス派 やプラトンが説 くような「実体 」ではなく、自然 哲学 者 たちが説 くような「基体 」でもない。「一 」が「普遍 」であるということの論証 。「一 」は「存在 」と同様 に普遍 的 な述語 である。第 3章 - 「一 」と「多 」の対立 について。関連 する諸 概念 --- 「同一 性 」「類似 性 」「異 他 性 」「差別 性 」 --- の解明 。第 4章 - 「反対 性 」は完全 に「差別 性 」である。「反対 性 」と「欠 除 態 」及 び「矛盾 的 対立 」との関係 。第 5章 - 「大 」と「小 」はどのような対立 か。「一 」に対 する反対 のものは一 つであるが、「等 」は同時 に「大 」と「小 」と対立 する。第 6章 - 「一 」と「多 」の対立 、「少 」と「多 」の対立 について。第 7章 - 「反対 」のものどもの間 にある「中 間 」のものどもについて。それら相互 の関係 。「反対 」のものどもとの関係 。それらが「反対 」のものどもから成 るということについて。第 8章 - 「種 」において異 なる(差別 される)とは何 か。「種 」における差別 性 はその「類 」の内 での差別 性 であり、「異 他 性 」である。第 9章 - どのような「反対 性 」があるものには「種 」における差別 をもたらし、他 のものにはもたらさないのか。第 10章 - 「消滅 的 」なものと「永遠 的 」(不滅 的 )なものとは「類 」を異 にしている。そこからイデア説 が排撃 される。
第 11巻 - 諸 論 要約 [編集 ]
第 11巻 (Κ ) -諸 論 要約 (全 12章 )第 1章 -第 3巻 の第 2章 -第 3章 の概要 。第 2章 -第 3巻 の第 4章 -第 6章 の概要 。第 3章 -第 4巻 の第 1章 -第 2章 の概要 。第 4章 -第 4巻 の第 3章 の概要 。第 5章 -第 4巻 の第 4章 の概要 。第 6章 -第 4巻 の第 5章 -第 8章 の概要 。第 7章 -第 6巻 の第 1章 の概要 。第 8章 -第 6巻 の第 2章 -第 4章 の概要 。『自然 学 』第 2巻 の第 5章 -第 6章 からの抄録 --- 偶運について。第 9章 - 『自然 学 』第 3巻 の第 1章 -第 3章 からの抄録 。 ---可能 態 、現 実態 、運動 について。第 10章 - 『自然 学 』第 3巻 の第 4章 -第 5章 ・第 7章 からの抄録 。 ---無限 について (現実 的 に無限 なものは存在 しないということについて)。第 11章 - 『自然 学 』第 5巻 の第 1章 からの抄録 。 ---転化 について、運動 について、生成 消滅 は運動 ではないことについて。第 12章 - 『自然 学 』第 5巻 の第 2章 -第 3章 からの抄録 。 --- 「性質 」における運動 (変化 )と「量 」における運動 (増減 )と「場所 」における運動 (移動 )について。実体 についての運動 はないことについて。場所 的 ・物理 的 関係 を表 す諸 概念 の定義 。
第 12巻 - 不動 の動 者 [編集 ]
第 12巻 (Λ ) -不動 の動 者 (全 10章 )第 1章 -我々 の研究 対象 は実体 である。実体 は他 の全 てに優先 する。実体 の三種 --- 「消滅 的 ・感覚 的 実体 」「永遠 的 ・感覚 的 実体 」「永遠 的 ・不動 ・非 感覚 的 な実体 」。第 2章 -転化 にはその原理 として「形相 」とその「欠 除 態 」の他 に「質料 」が必要 である。第 3章 -最後 の「質料 」や「形相 」には生成 過程 は存 しない。各々 の実体 は同 じ名前 のものから生成 する。生成 の四 種 --- 「技術 」「自然 」「偶運」「自己 偶発 」。実体 の三 義 --- 「質料 」「形相 」「結合 物 」。事物 の「始動 因 」はその事物 より先 に存在 しうるがその「形相 」は同時 的 に存在 する。人間 のような自然 的 な事物 以外 はいかなる事物 の「形相 」もその事物 より先 には存在 しない。第 4章 -事物 の構成 要素 はその事物 が異 なるに応 じて「数 」的 (個別 的 )には異 なるが、その「種 」においては同 じである。それらは全 て三 種 の構成 要素 「形相 」「欠 除 態 」「質料 」を持 ち、最近 及 び最 遠 の外的 な始動 因 (動 者 )を持 つ。第 5章 -事物 の「可能 態 」と「現 実態 」も全 ての事物 に共通 の原理 であるが、その仕方 は場合 が異 なるに応 じて異 なる。第 6章 - 「永遠 的 ・不動 ・非 感覚 的 な実体 」について、こうした不動 な実体 は存在 すべき。永遠 的 な運動 のための「永遠 的 な動 者 」が存在 すべきであり、この動 車 はその本質 に「可能 態 」を含 まない全 くの「現 実態 」であらねばならない。第 7章 -永遠 的 な運動 を起 こす「第 一 の永遠 的 な動 者 」は、全 くの「現 実態 」であるから、自 らは全 くの「不変 不動 な実体 」であり、あたかも思惟 ・欲求 の対象 が思惟 者 ・欲求 者 を動 かすように、自 らは動 かないで他 の全 てを動 かす。この「第 一 の不動 の動 者 」に世界 の全 ては依存 する。これは「善 」であり、「生命 」であり、不断 に自 らを思惟 ・観照 している「純粋 理性 」であり、「神 」である。その観照 の生活 は全 く「完全 」であり「快 」である。第 8章 -諸 天体 の運行 を司 る多 くの天球 の諸 運動 のためには、「第 一 の天球 」を動 かす「第 一 の不動 の動 者 」(神 )の他 に、それだけ多 くの「不動 の動 者 」が存在 すべきである。エウドクソス・カリッポスの諸 天球 の設定 。アリストテレス自 らの設定 。その数 は「55」または「47」であろう。「第 一 の不動 の動 者 」はただ一 つであり、世界 も一 つである。第 9章 - 「神 の理性 」についての問題 。その思惟 対象 はそれ自 らであらねばならない。「神 の思惟 」は「思惟 の思惟 」である。非 質料 的 ・非 物質 的 なものにおいては思惟 と思惟 対象 は同 じものである。第 10章 - 「善 」は世界 の諸 事物 に対 して何 であるか。それは「全 てに内在 する秩序 の原理 」であると共 に、「それらを超越 する統一 的 支配 の原理 」である。自然 哲学 者 たちの諸 見解 と難点 。
第 13巻 - 非 感覚 的 実体 [編集 ]
第 13巻 (Μ ) -非 感覚 的 実体 (全 10章 )第 1章 - 「感覚 的 実体 」の他 に「不動 ・永遠 的 ・非 感覚 的 な実体 」が存在 するか否 かの研究 。こうした実体 として「数学 的 対象 」と「イデア」が挙 げられているから検討 する。第 2章 - 1.「数学 的 対象 」について。それらは感覚 的 事物 の内 にある特定 の実体 ではなく、感覚 的 事物 から離 れて存 する実体 でもない。第 3章 - それらはただ抽離されて思想 の中 に存 するのみであり、数学 的 諸 学科 は感覚 的 事物 をただ数 ・大 きさとして考察 する。ただし数学 が「美 」の考察 と無関係 であるという非難 は不当 である。第 4章 - 2.「イデア」について。「イデア」が想定 されるに至 った理由 。「イデア」説 の由来 。ソクラテスは「普遍 」を感覚 的 事物 から離 れて存 するとはしなかった。「イデア」説 批判 --- 「イデア」の想定 は感覚 的 事物 の存在 理由 の説明 にはある意味 では「余計 」であり、ある意味 では「不足 」である。第 5章 - 「イデア」説 批判 (つづき) --- 「イデア」の想定 は感覚 的 事物 の「転化 」を説明 し得 ない。第 6章 - 3.「数 」を「感覚 的 事物 から離 れて存 する実体 」であるとし、「感覚 的 事物 の原因 」だとする諸 見解 について。「数学 的 数 」は比較 可能 である。「イデア」と「数学 的 数 」を挙 げるプラトン説 と、「数学 的 数 」のみ挙 げるスペウシッポス説 などの検討 。第 7章 - プラトンの数 論 、特 に「エイドス」的 な数 について。 ---各々 の数 を成 す単位 が相互 に比較 可能 であるならば、「数学 的 数 」の他 に「エイドス的 数 」はあり得 ない。第 8章 - スペウシッポスやピュタゴラス派 の実体 としての「数 」論 にも、プラトンと同様 の難点 がある。 --- いかにして「数 」の諸 単位 が「不定 の二 」から生成 し得 ようか。数 の系列 は無限 か有限 か。「一 」それ自体 がいかなる実体 であり得 ようか。第 9章 -数学 的 諸 対象 、特 に「点 」「線 」「面 」「立体 」など幾何 学 的 諸 対象 の生成 の原理 に関 する諸 見解 の検討 。「数 」を「一 」と「多 」から生成 するとする説 や、「大 きさ」を「一 」と「多 」から生成 するとする説 への批判 。「エイドス的 数 」に対 する批判 の総括 。再 び「イデア」論 について --- 「イデア」論者 は「イデア」を普遍 的 なものと同時 に個別 的 なものともしている。第 10章 -実体 をどのような意味 で「離 れて存 するもの」とすべきか。諸 実体 の原理 はどのような意味 で普遍 的 であり、どのような意味 で個別 的 なのか。
第 14巻 - 数 [編集 ]
第 14巻 (Ν ) -数 (全 6章 )第 1章 -原理 は「反対 的 に対立 するもの」ではあり得 ない。プラトン学徒 (アカデメイア派 )はその原理 を反対 的 に対立 するものであるとし、その一方 を「質料 」(不定 の二 )であるとした。この説 の諸 形態 。「一 」と「多 」についての解明 。第 2章 - 「永遠 的 な実体 」は構成 要素 から成 るものではあり得 ない。パルメニデスが「存在 の唯一 性 」を唱 えたのに対 してその事実 上 の「多数 性 」を説明 するのがプラトンの任務 だったが、「一 」と「不定 の二 」ではその説明 はできなかった。「エイドス的 数 」も「数学 的 数 」も離 れて存 する実体 ではあり得 ない。第 3章 - 「数 」を実体 であるとする諸 見解 に含 まれる種々 の難点 について。ピュタゴラス派 は数学 的 諸 対象 を永遠 的 なものであるとしながら、他方 でそれらを生成 するものであるとしている。第 4章 -事物 の構成 要素 または原理 と「善 」や「美 」の関係 について。原理 は「善 」であるだろうが、「善 」は実体 ではなくて述語 ではないか。もし「一 」と「不等 」(大小 )が原理 であるなら、「一 」は「善 」で「不等 」は「悪 」か。しかし原理 は「善 」ではないか。「善 」は原理 か、原理 の結果 か。第 5章 - それらは諸々 の「数 」をいかにしてそれらの原理 ・構成 要素 から生成 させ得 るか。また「数 」がいかにして他 の存在 諸 事物 の原理 であり得 るか。要 するに「数 」はいかなる「数 」にせよ事物 の「始動 因 」でもなく「質料 」でも「形相 」でもなく「目的 」でもない。第 6章 -「数 」を事物 の原理 として何 の役 に立 つか。ピュタゴラス派 の「数 」論 について。彼 らの考 えた「数 」と事物 事象 との関係 は「類比 的 」「比喩 的 」「空想 的 」であってそこには因果 関係 は存在 しない。結語 。
内容 [編集 ]
![]() |
論点 [編集 ]
四 つの原因 [編集 ]
哲学 の課題 [編集 ]
アリストテレスは
日本語 訳 [編集 ]
- 『
世界 大 思想 全集 2メタフュジカ』岩崎 勉 訳 春秋 社 1929年 - 『
形而上学 』岩崎 勉 訳 理想 社 1942年 - 『アリストテレス
全集 12』出 隆 訳 河出 書房 1956年 - 『アリストテレス
形而上学 』出 隆 訳 岩波 文庫 全 2巻 1959年 ISBN 4003360435 - 『アリストテレス
全集 12』出 隆 訳 岩波書店 1968年 - 『
世界 の名著 8 アリストテレス』松永 雄二 、川田 殖 共 訳 中央公論 新 社 1972年 中公 バックス、1979年 - 『
形而上学 』岩崎 勉 訳 講談社 学術 文庫 1994年
脚注 [編集 ]
外部 リンク[編集 ]
- Aristotle's Metaphysics (
英語 ) - スタンフォード哲学 百科 事典 「形而上学 (アリストテレス)」の項目 。