この
記事 きじ は
特 とく に
記述 きじゅつ がない
限 かぎ り、
日本 にっぽん 国内 こくない の
法令 ほうれい について
解説 かいせつ しています。また
最新 さいしん の
法令 ほうれい 改正 かいせい を
反映 はんえい していない
場合 ばあい があります。
ご自身 じしん が現実 げんじつ に遭遇 そうぐう した事件 じけん については法律 ほうりつ 関連 かんれん の専門 せんもん 家 か にご相談 そうだん ください。 免責 めんせき 事項 じこう もお読 よ みください。
性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ の性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの特例 とくれい に関 かん する法律 ほうりつ (せいどういつせいしょうがいしゃのせいべつのとりあつかいのとくれいにかんするほうりつ、平成 へいせい 15年 ねん 7月 がつ 16日 にち 法律 ほうりつ 第 だい 111号 ごう )とは、2003年 ねん (平成 へいせい 15年 ねん )7月 がつ 10日 とおか に成立 せいりつ した日本 にっぽん の法律 ほうりつ 。
性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 もの のうち特定 とくてい の要件 ようけん を満 み たす者 もの につき、家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ の審判 しんぱん により、法令 ほうれい 上 じょう の性別 せいべつ の取扱 とりあつか いと、戸籍 こせき 上 うえ の性別 せいべつ 記載 きさい を変更 へんこう できる(家事 かじ 事件 じけん 手続 てつづき 法 ほう 第 だい 232条 じょう ・別表 べっぴょう 第 だい 一 いち )。施行 しこう は2004年 ねん (平成 へいせい 16年 ねん )7月 がつ 16日 にち 。
通称 つうしょう として「性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 特例 とくれい 法 ほう 」や「性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ 特例 とくれい 法 ほう 」がある。
性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい を抱 かか える者 もの における社会 しゃかい 生活 せいかつ 上 じょう のさまざまな問題 もんだい を解消 かいしょう するため、法令 ほうれい 上 じょう の性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの特例 とくれい を定 さだ めたもの。
法的 ほうてき な性別 せいべつ は、現行 げんこう では基本 きほん 的 てき には生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 性別 せいべつ で決 き められるが、例外 れいがい として、本 ほん 法律 ほうりつ の定 さだ める「性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ 」で要件 ようけん の満 み たす者 もの について、他 た の性別 せいべつ に変 か わったものとみなすこととする。
第 だい 二 に 条 じょう の定 さだ める定義 ていぎ による「性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ 」が、第 だい 三 さん 条 じょう の定 さだ める要件 ようけん を満 み たすとき、家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ に対 たい して性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう の審判 しんぱん を請求 せいきゅう することができ、その許可 きょか により、除籍 じょせき され戸籍 こせき 上 じょう の性別 せいべつ の変更 へんこう が認 みと められる[ 2] 。
本 ほん 法律 ほうりつ の提案 ていあん の趣旨 しゅし は以下 いか のとおり。
性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい は、生物 せいぶつ 学 がく 的 てき な性 せい と性 せい の自己 じこ 意識 いしき が一致 いっち しない疾患 しっかん であり、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい を有 ゆう する者 もの は、諸 しょ 外国 がいこく の統計 とうけい 等 とう から推測 すいそく し、おおよそ男性 だんせい 三 さん 万 まん 人 にん に一人 ひとり 、女性 じょせい 十 じゅう 万 まん 人 にん に一人 ひとり の割合 わりあい で存在 そんざい するとも言 い われております。
性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい については、我 わ が国 くに では、日本 にっぽん 精神 せいしん 神経 しんけい 学会 がっかい がまとめたガイドラインに基 もと づき診断 しんだん と治療 ちりょう が行 おこな われており、性別 せいべつ 適合 てきごう 手術 しゅじゅつ も医学 いがく 的 てき かつ法的 ほうてき に適正 てきせい な治療 ちりょう として実施 じっし されるようになっているほか、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい を理由 りゆう とする名 な の変更 へんこう もその多 おお くが家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ により許可 きょか されているのに対 たい して、戸籍 こせき の訂正 ていせい 手続 てつづき による戸籍 こせき の続柄 つづきがら の記載 きさい の変更 へんこう はほとんどが不 ふ 許可 きょか となっております。そのようなことなどから、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ は社会 しゃかい 生活 せいかつ 上 じょう 様々 さまざま な問題 もんだい を抱 かか えている状況 じょうきょう にあり、その治療 ちりょう の効果 こうか を高 たか め、社会 しゃかい 的 てき に不利益 ふりえき を解消 かいしょう するためにも、立法 りっぽう による対応 たいおう を求 もと める議論 ぎろん が高 たか まっているところであります。
本 ほん 法律 ほうりつ 案 あん は、以上 いじょう のような性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ が置 お かれている状況 じょうきょう にかんがみ、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ について法令 ほうれい 上 じょう の性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの特例 とくれい を定 さだ めようとするものであります。
— 平成 へいせい 一 いち 五 ご 年 ねん 七 なな 月 がつ 二 に 日 にち 、参議院 さんぎいん 本 ほん 会議 かいぎ
本 ほん 法律 ほうりつ が定 さだ めることを明 あき らかにするもの。
厳格 げんかく に定義 ていぎ をし、性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう という重大 じゅうだい な効果 こうか を認 みと める対象 たいしょう を明確 めいかく にするもの。何 なん らかの理由 りゆう で性別 せいべつ の変更 へんこう を望 のぞ んでも、生物 せいぶつ 学 がく 的 てき な性別 せいべつ と心理 しんり 的 てき な性別 せいべつ の不一致 ふいっち のない者 もの は、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ に該当 がいとう しない。
「生物 せいぶつ 学的 がくてき には性別 せいべつ が明 あき らかである」は、性 せい 染色 せんしょく 体 たい や内 うち 性器 せいき 、外 そと 性器 せいき の形状 けいじょう などにより、生物 せいぶつ 学 がく 的 てき に男性 だんせい または女性 じょせい であることが明 あき らかであることをいう[ 6] 。
「心理 しんり 的 てき にはそれとは別 べつ の性別 せいべつ であるとの持続 じぞく 的 てき な確信 かくしん 」は、生物 せいぶつ 学的 がくてき には女性 じょせい である者 もの が男性 だんせい としての意識 いしき が、または生物 せいぶつ 学的 がくてき には男性 だんせい である者 もの が女性 じょせい としての意識 いしき が、単 たん に一時 いちじ 的 てき なものでなく、持続 じぞく 的 てき にある状態 じょうたい のことを指 さ す[ 7] 。
「確信 かくしん 」や「意思 いし 」を有 ゆう することを要求 ようきゅう する。統合 とうごう 失調 しっちょう 症 しょう が原因 げんいん で他 た の性別 せいべつ に属 ぞく していると考 かんが える者 もの などは、戸籍 こせき 上 じょう の性別 せいべつ 変更 へんこう はできない[ 8] 。そのため、精神 せいしん 科 か 医 い が、他 た の精神 せいしん 疾患 しっかん により戸籍 こせき 上 じょう の性別 せいべつ 変更 へんこう を求 もと めていないかの鑑別 かんべつ および除外 じょがい 診断 しんだん を戸籍 こせき 上 じょう の性別 せいべつ 変更 へんこう を求 もと める患者 かんじゃ に対 たい して行 い っている。
「その診断 しんだん を的確 てきかく に行 おこな うために必要 ひつよう な知識 ちしき 及 およ び経験 けいけん を有 ゆう する二 に 人 にん 以上 いじょう の医師 いし の一般 いっぱん に認 みと められている医学 いがく 的 てき 知見 ちけん に基 もと づき行 おこな う診断 しんだん が一致 いっち している」は、適切 てきせつ かつ確実 かくじつ な診断 しんだん がおこなわれることを確保 かくほ するもの[ 9] 。
「一般 いっぱん に認 みと められている医学 いがく 的 てき 知見 ちけん 」は、世界 せかい 保健 ほけん 機関 きかん が定 さだ めた国際 こくさい 疾患 しっかん 分類 ぶんるい ICD-10 、米国 べいこく 精神 せいしん 医 い 学会 がっかい が定 さだ めた診断 しんだん 基準 きじゅん DSM-IV-TR 、日本 にっぽん 精神 せいしん 神経 しんけい 学会 がっかい の「性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい に関 かん する診断 しんだん と治療 ちりょう のガイドライン (第 だい 3版 はん )」がこれに当 あ たると考 かんが えられる[ 10] 。
「医師 いし 」は、日本 にっぽん の医師 いし 法 ほう に基 もと づき医師 いし 免許 めんきょ を持 も つ者 もの を指 さ す[ 11] 。
第 だい 三 さん 条 じょう 性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう の審判 しんぱん [ 編集 へんしゅう ]
一 いち 十 じゅう 八 はち 歳 さい 以上 いじょう であること。
民法 みんぽう では、満 まん 18歳 さい が成年 せいねん 年齢 ねんれい とされている。また、法的 ほうてき 性別 せいべつ の変更 へんこう という重大 じゅうだい な決定 けってい において、本人 ほんにん による慎重 しんちょう な判断 はんだん を要 よう すること等 とう が考慮 こうりょ されたもの。未成年 みせいねん の場合 ばあい にも、法定 ほうてい 代理人 だいりにん の同意 どうい による補完 ほかん は、個人 こじん の人格 じんかく の基礎 きそ である性別 せいべつ における法的 ほうてき な変更 へんこう には馴染 なじ まず、あくまで本人 ほんにん 自身 じしん の判断 はんだん が必要 ひつよう であることが考 かんが えられたもの。
二 に 現 げん に婚姻 こんいん をしていないこと。
婚姻 こんいん をしている性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ が性別 せいべつ を変更 へんこう した場合 ばあい 、同性 どうせい 婚 こん となり、現行 げんこう 法 ほう の秩序 ちつじょ においては問題 もんだい が生 しょう じてしまうためのもの[ 14] 。いわゆる事実 じじつ 婚 こん 、内縁 ないえん はこの「婚姻 こんいん 」に当 あ たらない[ 14] 。「現 げん に」は、性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう の審判 しんぱん の際 さい 、婚姻 こんいん をしていないことをいう[ 14] 。 過去 かこ に婚姻 こんいん をしていても、離婚 りこん 等 とう で解消 かいしょう されていれば、審判 しんぱん を請求 せいきゅう することができる[ 14] 。
三 さん 現 げん に未成年 みせいねん の子 こ がいないこと。
性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう の審判 しんぱん の際 さい 、未成年 みせいねん の子 こ がいないことをいう。
審判 しんぱん を受 う けた者 もの が後 のち に養子 ようし 縁組 えんぐみ により子 こ を持 も つことは可能 かのう 。
四 よん 生殖 せいしょく 腺 せん がないこと又 また は生殖 せいしょく 腺 せん の機能 きのう を永続 えいぞく 的 てき に欠 か く状態 じょうたい にあること。
性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう を認 みと める以上 いじょう 、性 せい ホルモンの作用 さよう による影響 えいきょう や、生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 性別 せいべつ での生殖 せいしょく 機能 きのう が残存 ざんそん し子 こ が生 う まれた場合 ばあい にさまざまな混乱 こんらん や問題 もんだい が生 しょう じるための要件 ようけん [ 16] 。
「生殖 せいしょく 腺 せん がないこと」とは、生殖 せいしょく 腺 せん の除去 じょきょ 、または何 なん らかの原因 げんいん で生殖 せいしょく 腺 せん がないことをいう[ 17] 。「生殖 せいしょく 腺 せん の機能 きのう 」とは、生殖 せいしょく 機能 きのう 以外 いがい にも、ホルモン分泌 ぶんぴつ 機能 きのう を含 ふく めた生殖 せいしょく 腺 せん の働 はたら き全般 ぜんぱん をいう[ 17] 。
2023年 ねん (令 れい 和 わ 5年 ねん )10月 がつ 25日 にち に最高裁判所 さいこうさいばんしょ 大 だい 法廷 ほうてい は、本件 ほんけん 規定 きてい は憲法 けんぽう 13条 じょう に違反 いはん する と判断 はんだん した(詳細 しょうさい は後述 こうじゅつ )[ 18] 。
五 ご その身体 しんたい について他 ほか の性別 せいべつ に係 かか る身体 しんたい の性器 せいき に係 かか る部分 ぶぶん に近似 きんじ する外観 がいかん を備 そな えていること。
公衆 こうしゅう の場 ば とくに公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう などで社会 しゃかい 的 てき な混乱 こんらん を生 しょう じないために考慮 こうりょ されたもの[ 17] 。
2項 こう 前項 ぜんこう の請求 せいきゅう をするには、同 どう 項 こう の性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ に係 かか る前条 ぜんじょう の診断 しんだん の結果 けっか 並 なら びに治療 ちりょう の経過 けいか 及 およ び結果 けっか その他 た の厚生 こうせい 労働 ろうどう 省令 しょうれい で定 さだ める事項 じこう が記載 きさい された医師 いし の診断 しんだん 書 しょ を提出 ていしゅつ しなければならない[ 19] [ 20] [ 21] 。
第 だい 四 よん 条 じょう 性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう の審判 しんぱん を受 う けた者 もの に関 かん する法令 ほうれい 上 じょう の取扱 とりあつか い[ 編集 へんしゅう ]
民法 みんぽう その他 た の法令 ほうれい の適用 てきよう について、他 た の性別 せいべつ に変 か わったものとみなされる。変更 へんこう 後 ご の性別 せいべつ として、婚姻 こんいん や養子 ようし 縁組 えんぐみ などをすることも可能 かのう となる[ 22] 。
強姦 ごうかん 罪 ざい の適用 てきよう については、性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう をし、女子 じょし と見 み なされた者 もの は、強姦 ごうかん 罪 ざい の客体 かくたい たり得 え る。また、男子 だんし と見 み なされた者 もの は強姦 ごうかん 罪 ざい の主体 しゅたい たり得 え る。なお、2017年 ねん 7月 がつ 13日 にち 施行 しこう の改正 かいせい 刑法 けいほう により強姦 ごうかん 罪 ざい は強制 きょうせい 性交 せいこう 等 とう 罪 ざい へと改正 かいせい され、男女 だんじょ 問 と わず本 ほん 罪 つみ の主体 しゅたい ・客体 かくたい となりえるようになったため、性別 せいべつ 変更 へんこう に伴 ともな う主体 しゅたい ・客体 かくたい の変更 へんこう はなくなった。
第 だい 2項 こう は、性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう の審判 しんぱん の効果 こうか は、不 ふ 遡及 そきゅう であることを規定 きてい している。例 たと えば過去 かこ に妻 つま であった、夫 おっと であったなど、審判 しんぱん を受 う ける前 まえ に生 しょう じていた身分 みぶん には影響 えいきょう を及 およ ぼさない[ 24] 。
「法律 ほうりつ に別段 べつだん の定 さだ めがある場合 ばあい 」は、性別 せいべつ が変 か わったとみなすことが難 むずか しい可能 かのう 性 せい を否定 ひてい できない、または審判 しんぱん の効果 こうか を遡及 そきゅう させるべき可能 かのう 性 せい を否定 ひてい できないことから規定 きてい している[ 25] 。
本法 ほんぽう で定義 ていぎ する性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ で、以下 いか すべての要件 ようけん のいずれにも該当 がいとう する者 もの は、自身 じしん が申立 もうしたて 人 じん となり、住所 じゅうしょ 地 ち の家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ で性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう の審判 しんぱん を受 う けることができる[ 26] [ 27] [ 28] (第 だい 3条 じょう )。
2人 ふたり 以上 いじょう の医師 いし により,性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい であることが診断 しんだん されていること。
18歳 さい 以上 いじょう であること。
現 げん に婚姻 こんいん をしていないこと。
現 げん に未成年 みせいねん の子 こ がいないこと。
生殖 せいしょく 腺 せん がないこと又 また は生殖 せいしょく 腺 せん の機能 きのう を永続 えいぞく 的 てき に欠 か く状態 じょうたい にあること。(最高裁判所 さいこうさいばんしょ が違憲 いけん 無効 むこう との判断 はんだん を示 しめ している。)
その身体 しんたい について他 ほか の性別 せいべつ に係 かか る身体 しんたい の性器 せいき に係 かか る部分 ぶぶん に近似 きんじ する外観 がいかん を備 そな えていること。
請求 せいきゅう をするには、同 どう 項 こう の性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ に係 かか る前条 ぜんじょう の診断 しんだん の結果 けっか 並 なら びに治療 ちりょう の経過 けいか 及 およ び結果 けっか その他 た の厚生 こうせい 労働 ろうどう 省令 しょうれい で定 さだ める事項 じこう が記載 きさい された医師 いし の診断 しんだん 書 しょ を提出 ていしゅつ しなければならない。
必要 ひつよう なものは、申立 もうしたて 書 しょ [ 26] 、標準 ひょうじゅん 的 てき な申立 もうしたて 添付 てんぷ 書類 しょるい (出生 しゅっしょう 時 じ から現在 げんざい までのすべての戸籍 こせき 謄本 とうほん (全部 ぜんぶ 事項 じこう 証明 しょうめい 書 しょ )、所定 しょてい の事項 じこう の記載 きさい のある2人 ふたり 以上 いじょう の医師 いし による診断 しんだん 書 しょ [ 28] )、収入 しゅうにゅう 印紙 いんし 800円 えん 分 ぶん 、連絡 れんらく 用 よう の郵便 ゆうびん 切手 きって 。
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医療 いりょう 技術 ぎじゅつ の進歩 しんぽ により、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい に対 たい して、ホルモン投与 とうよ や性別 せいべつ 適合 てきごう 手術 しゅじゅつ を用 もち いて当事 とうじ 者 しゃ の精神 せいしん 的 てき 苦痛 くつう を軽減 けいげん し、ジェンダー・アイデンティティ に合 あ わせて社会 しゃかい 適応 てきおう させることが可能 かのう となってきた。しかしながら、戸籍 こせき 上 じょう の性別 せいべつ が出生 しゅっしょう 時 じ の身体 しんたい 的 てき 性別 せいべつ のままでは、公的 こうてき な証明 しょうめい 書 しょ を必要 ひつよう とする社会 しゃかい 的 てき 局面 きょくめん において不都合 ふつごう を生 しょう じる。例 たと えば、外見 がいけん と性別 せいべつ 記載 きさい が食 く い違 ちが っているために本人 ほんにん 確認 かくにん に問題 もんだい を生 しょう じ選挙 せんきょ 権 けん を行使 こうし できなかったり、また差別 さべつ を受 う けることもあった。
国内 こくない で公式 こうしき な性別 せいべつ 適合 てきごう 手術 しゅじゅつ を終 お えた性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい の当事 とうじ 者 しゃ を含 ふく む6人 にん が2001年 ねん 5月 がつ 、戸籍 こせき 中 ちゅう の続柄 つづきがら の記載 きさい に錯誤 さくご があり戸籍 こせき 法 ほう 113条 じょう の要件 ようけん を満 み たすものとして、家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ に戸籍 こせき の訂正 ていせい を申 もう し立 た てる。しかし、裁判所 さいばんしょ は戸籍 こせき の記載 きさい に錯誤 さくご があるとは言 い えない点 てん や、現行 げんこう 制度 せいど がかかる理由 りゆう (事後 じご 的 てき に生 しょう じた錯誤 さくご )による戸籍 こせき 訂正 ていせい を認 みと めておらずこれを認 みと めると各種 かくしゅ の不都合 ふつごう が生 しょう じるといった点 てん を指摘 してき した上 うえ で、「立法 りっぽう により解決 かいけつ されるべきである」とし、申立 もうした てを却下 きゃっか してきた。
自由民主党 じゆうみんしゅとう は2000年 ねん (平成 へいせい 12年 ねん )9月 がつ に性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい に関 かん する勉強 べんきょう 会 かい を発足 ほっそく し、本 ほん 法案 ほうあん を含 ふく む性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい の法律 ほうりつ 的 てき 扱 あつか いについて検討 けんとう してきたが、議員 ぎいん の中 なか には、「おかま だか何 なん だかわからないものを・・・」といった趣旨 しゅし のことをい立 いた て、聞 き く耳 みみ をもたない人 ひと も少 すく なからずいたという。結局 けっきょく 、ほとんどの自由民主党 じゆうみんしゅとう の議員 ぎいん は、党内 とうない に議員 ぎいん 立法 りっぽう の動 うご きがあることを知 し らないばかりか、そもそも「性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 」とは何 なに かさえも理解 りかい していない、法的 ほうてき な性別 せいべつ 変更 へんこう など聞 き いたことも想像 そうぞう したこともない、という状態 じょうたい だった[ 29] 。南野 みなみの 知惠子 ちえこ 参議院 さんぎいん 議員 ぎいん が中心 ちゅうしん となって本 ほん 法案 ほうあん をまとめ、2003年 ねん 7月 がつ 1日 にち 、参議院 さんぎいん 法務 ほうむ 委員 いいん 会 かい に法案 ほうあん を提出 ていしゅつ 、以降 いこう 両院 りょういん 本 ほん 会議 かいぎ でいずれも全会 ぜんかい 一致 いっち で可決 かけつ 、7月 がつ 10日 とおか に成立 せいりつ する。
初 はつ の適用 てきよう 事例 じれい は、2004年 ねん 7月 がつ 28日 にち に那覇 なは 家裁 かさい がした沖縄 おきなわ 県 けん 在住 ざいじゅう の20代 だい の戸籍 こせき 上 じょう 男性 だんせい を女性 じょせい に変更 へんこう する審判 しんぱん で、女性 じょせい から男性 だんせい への初 はつ の認容 にんよう 事例 じれい は、同年 どうねん 8月 がつ 27日 にち に東京 とうきょう 家裁 かさい がした東京 とうきょう 都 と 在住 ざいじゅう の30代 だい の戸籍 こせき 上 じょう 女性 じょせい を男性 だんせい に変更 へんこう する審判 しんぱん とみられる。
「性別 せいべつ の変更 へんこう を認 みと めると、社会 しゃかい 的 てき に混乱 こんらん するのではないか」という意見 いけん には、法的 ほうてき 性別 せいべつ を変更 へんこう する当事 とうじ 者 しゃ は、すでに社会 しゃかい 生活 せいかつ 上 じょう も外見 がいけん もその性別 せいべつ として移行 いこう しているので、戸籍 こせき 上 じょう の性別 せいべつ がそのままでは、かえって社会 しゃかい 的 てき な不都合 ふつごう が生 しょう じる[ 30] とする反論 はんろん がある。
また、犯罪 はんざい 者 しゃ が捜査 そうさ の手 て を逃 のが れるために使用 しよう する可能 かのう 性 せい については、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい の診察 しんさつ と診断 しんだん 、性別 せいべつ 適合 てきごう 手術 しゅじゅつ を受 う ける等 ひとし 、法的 ほうてき 性別 せいべつ の変更 へんこう が認 みと められるまでには相当 そうとう の長期間 ちょうきかん にわたって医療 いりょう 機関 きかん や裁判所 さいばんしょ と関 かか わることが必要 ひつよう であり、身 み を隠 かく す手段 しゅだん としては適当 てきとう ではなく、当事 とうじ 者 しゃ における法的 ほうてき な性別 せいべつ の変更 へんこう は、外見 がいけん や生活 せいかつ 実態 じったい に適合 てきごう させることになるので、むしろ追跡 ついせき を容易 ようい にする[ 30] として否定 ひてい する意見 いけん がある。
戸籍 こせき 上 じょう の性別 せいべつ 変更 へんこう を行 おこな うには「生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん 」と「外観 がいかん 要件 ようけん 」(あわせて「手術 しゅじゅつ 要件 ようけん 」と呼 よ ばれる)を満 み たす必要 ひつよう があるが、こうした法律 ほうりつ 上 じょう の手術 しゅじゅつ 要件 ようけん が憲法 けんぽう に違反 いはん するかどうかが議論 ぎろん されてきた[ 31] 。国際 こくさい 連合 れんごう およびトランスジェンダーの専門 せんもん 家 か はこの要件 ようけん は差別 さべつ 的 てき であるとして削除 さくじょ するように求 もと めている[ 32] 。
一方 いっぽう で、後述 こうじゅつ の最高裁 さいこうさい の違憲 いけん 決定 けってい に伴 ともな い、立憲 りっけん 民主党 みんしゅとう では、生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん 、子 こ なし要件 ようけん 、外観 がいかん 要件 ようけん の削除 さくじょ を目的 もくてき とした本法 ほんぽう の改正 かいせい 案 あん の提出 ていしゅつ を検討 けんとう している[ 33] 。
各 かく 訴訟 そしょう の結果 けっか
裁判 さいばん 期日 きじつ
場所 ばしょ [ 注 ちゅう 1]
審 しん 級 きゅう
裁判所 さいばんしょ (裁判 さいばん 長 ちょう )
裁判 さいばん
憲法 けんぽう 判断 はんだん
個別 こべつ 意見 いけん
備考 びこう
2019(平成 へいせい 31)年 ねん 1月 がつ 23日 にち
津山 つやま
特別 とくべつ 抗告 こうこく 審 しん 決定 けってい
最高裁判所 さいこうさいばんしょ 第 だい 二 に 小 しょう 法廷 ほうてい (三浦 みうら 守 まもる )
申立 もうした て棄却 ききゃく
生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん (4号 ごう 要件 ようけん )
条件 じょうけん 付 つ き合憲 ごうけん
鬼丸 おにまる かおる ・三浦 みうら 守 まもる :生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん は違憲 いけん の疑 うたが いを否定 ひてい できない
2020(令 れい 和 わ 2)年 ねん 3月 がつ 11日 にち
京都 きょうと
特別 とくべつ 抗告 こうこく 審 しん 決定 けってい
最高裁判所 さいこうさいばんしょ 第 だい 二 に 小 しょう 法廷 ほうてい (岡村 おかむら 和美 かずみ )
申立 もうした て棄却 ききゃく
非 ひ 婚 こん 要件 ようけん (2号 ごう 要件 ようけん )
合憲 ごうけん
(なし)
2021(令 れい 和 わ 3)年 ねん 11月30日 にち
尼崎 あまがさき
特別 とくべつ 抗告 こうこく 審 しん 決定 けってい
最高裁判所 さいこうさいばんしょ 第 だい 三 さん 小 しょう 法廷 ほうてい (林道 りんどう 晴 はれ )
申立 もうした て棄却 ききゃく
子 こ なし要件 ようけん (3号 ごう 要件 ようけん )
合憲 ごうけん
宇賀 うが 克也 かつや :子 こ なし要件 ようけん は違憲 いけん
2023(令 れい 和 わ 5)年 ねん 10月 がつ 11日 にち
浜松 はままつ
第 だい 一 いち 審 しん 決定 けってい
静岡 しずおか 家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ 浜松 はままつ 支部 しぶ
申立 もうした て認容 にんよう
生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん (4号 ごう 要件 ようけん )
違憲 いけん
2020(令 れい 和 わ )年月日 ねんがっぴ
岡山 おかやま
抗告 こうこく 審 しん 決定 けってい
広島 ひろしま 高等 こうとう 裁判所 さいばんしょ 岡山 おかやま 支部 しぶ
申立 もうした て棄却 ききゃく
生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん (4号 ごう 要件 ようけん )
合憲 ごうけん
申立 もうした て棄却 ききゃく
外観 がいかん 要件 ようけん (5号 ごう 要件 ようけん )
合憲 ごうけん
2024(令 れい 和 わ 5)年 ねん 10月 がつ 25日 にち
特別 とくべつ 抗告 こうこく 審 しん 決定 けってい
最高裁判所 さいこうさいばんしょ 大 だい 法廷 ほうてい (戸倉 とくら 三郎 さぶろう )
破棄 はき 差戻 さしもど し
生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん (4号 ごう 要件 ようけん )
違憲 いけん
平成 へいせい 31年 ねん 決定 けってい につき判例 はんれい 変更 へんこう
外観 がいかん 要件 ようけん (5号 ごう 要件 ようけん )
判断 はんだん せず
三浦 みうら 守 まもる ・草野 くさの 耕一 こういち ・宇賀 うが 克也 かつや :差 さ し戻 もど さずに外観 がいかん 要件 ようけん を違憲 いけん とすべき
2024(令 れい 和 わ 6)年 ねん 7月 がつ 10日 とおか
差戻 さしもどし 抗告 こうこく 審 しん 決定 けってい
広島 ひろしま 高等 こうとう 裁判所 さいばんしょ
申立 もうした て認容 にんよう
外観 がいかん 要件 ようけん (5号 ごう 要件 ようけん )
違憲 いけん
2020年 ねん (令 れい 和 わ 2年 ねん )最高裁 さいこうさい 第 だい 二 に 小 しょう 法廷 ほうてい 決定 けってい (合憲 ごうけん )[ 編集 へんしゅう ]
2020年 ねん (令 れい 和 わ 2年 ねん )3月 がつ 11日 にち 、現 げん に婚姻 こんいん していないことを必要 ひつよう とする要件 ようけん (本法 ほんぽう 3条 じょう 1項 こう 第 だい 2号 ごう )の違憲 いけん 性 せい が問 と われた家事 かじ 審判 しんぱん で、最高裁 さいこうさい 第 だい 二 に 小 しょう 法廷 ほうてい (岡村 おかむら 和美 かずみ 裁判 さいばん 長 ちょう )は、「異性 いせい 間 あいだ においてのみ婚姻 こんいん が認 みと められている現在 げんざい の婚姻 こんいん 秩序 ちつじょ に混乱 こんらん を生 しょう じさせかねない等 ひとし の配慮 はいりょ に基 もと づくものとして、合理 ごうり 性 せい を欠 か くものとはいえないから、国会 こっかい の裁量 さいりょう 権 けん の範囲 はんい を逸脱 いつだつ するものということはできない」として、「合憲 ごうけん 」 とする初 はつ 判断 はんだん を示 しめ した[ 34] 。裁判官 さいばんかん 全員 ぜんいん 一致 いっち の意見 いけん である。
2024年 ねん (令 れい 和 わ 6年 ねん )9月 がつ 4日 にち 、東日本 ひがしにっぽん に所在 しょざい する家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ は、トランスジェンダーの夫婦 ふうふ が戸籍 こせき 上 じょう の性別 せいべつ の変更 へんこう を求 もと めていた家事 かじ 審判 しんぱん において、ともに申立 もうした てを認容 にんよう した。この夫婦 ふうふ は、2024年 ねん 5月 がつ の同 おな じ日 び に申立 もうした てを行 おこな ったところ、家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ は併合 へいごう 審理 しんり を行 おこな った。家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ は、審判 しんぱん において、同 どう 夫婦 ふうふ は非 ひ 婚 こん 要件 ようけん (2号 ごう 要件 ようけん )に欠 か けるとした上 うえ で、2020年 ねん (令 れい 和 わ 2年 ねん )最高裁 さいこうさい 第 だい 二 に 小 しょう 法廷 ほうてい 決定 けってい で示 しめ された「現在 げんざい の婚姻 こんいん 秩序 ちつじょ に混乱 こんらん を生 しょう じさせかねない等 ひとし の配慮 はいりょ 」という同 どう 要件 ようけん の趣旨 しゅし からすれば、夫婦 ふうふ が同時 どうじ に性別 せいべつ 変更 へんこう を行 おこな えば同性 どうせい 婚 こん の状態 じょうたい が生 しょう じないため、性別 せいべつ 変更 へんこう を認 みと めるのが相当 そうとう である、とした[ 35] 。
2021年 ねん (令 れい 和 わ 3年 ねん )11月30日 にち 、現 げん に未成年 みせいねん の子 こ がいないことを必要 ひつよう とする要件 ようけん (本法 ほんぽう 3条 じょう 1項 こう 第 だい 3号 ごう )の違憲 いけん 性 せい が問 と われた家事 かじ 審判 しんぱん で、最高裁 さいこうさい 第 だい 三 さん 小 しょう 法廷 ほうてい (林道 りんどう 晴 はれ 裁判 さいばん 長 ちょう )は、「合憲 ごうけん 」 とする初 はつ 判断 はんだん を示 しめ した[ 36] 。一方 いっぽう 、宇賀 うが 克也 かつや 裁判官 さいばんかん は、同 どう 規定 きてい は憲法 けんぽう に違反 いはん するとする反対 はんたい 意見 いけん を述 の べた。
生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん (4号 ごう 要件 ようけん )[ 編集 へんしゅう ]
2019年 ねん (平成 へいせい 31年 ねん )最高裁 さいこうさい 第 だい 二 に 小 しょう 法廷 ほうてい 決定 けってい (条件 じょうけん 付 つ き合憲 ごうけん )[ 編集 へんしゅう ]
2019年 ねん (平成 へいせい 31年 ねん )1月 がつ 23日 にち 、生殖 せいしょく 機能 きのう を失 うしな わせる手術 しゅじゅつ を必要 ひつよう とする要件 ようけん (本法 ほんぽう 3条 じょう 1項 こう 第 だい 4号 ごう )の違憲 いけん 性 せい が問 と われた家事 かじ 審判 しんぱん で、最高裁 さいこうさい 第 だい 二 に 小 しょう 法廷 ほうてい (三浦 みうら 守 まもる 裁判 さいばん 長 ちょう )は、「現時点 げんじてん では合憲 ごうけん 」とする初 はつ 判断 はんだん を示 しめ した。ただし、社会 しゃかい 状況 じょうきょう の変化 へんか に応 おう じて判断 はんだん は変 か わりうるとし、「不断 ふだん の検討 けんとう 」を求 もと めた。また、2人 ふたり の裁判官 さいばんかん (鬼丸 おにまる かおる 、三浦 みうら 守 まもる )は「憲法 けんぽう 違反 いはん の疑 うたが いが生 しょう じていることは否定 ひてい できない」という補足 ほそく 意見 いけん を述 の べた。「生殖 せいしょく 腺 せん や生殖 せいしょく 機能 きのう がないこと」の要件 ようけん で、卵巣 らんそう や精巣 せいそう を摘出 てきしゅつ する性別 せいべつ 適合 てきごう 手術 しゅじゅつ が必要 ひつよう となるため、審判 しんぱん では憲法 けんぽう 13条 じょう (個人 こじん の尊重 そんちょう ・幸福 こうふく 追求 ついきゅう 権 けん )や14条 じょう (法 ほう の下 した の平等 びょうどう )との整合 せいごう 性 せい が争点 そうてん となり、「現時点 げんじてん では」という条件 じょうけん 付 つ きで合憲 ごうけん と結論 けつろん づけた。4人 にん の裁判官 さいばんかん 全員 ぜんいん 一致 いっち の意見 いけん である[ 37] 。
その一方 いっぽう で、2023年 ねん (令 れい 和 わ 5年 ねん )10月 がつ 11日 にち 付 づけ で、静岡 しずおか 家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ 浜松 はままつ 支部 しぶ が、生殖 せいしょく 機能 きのう を失 うしな わせる手術 しゅじゅつ を必要 ひつよう とする要件 ようけん は違憲 いけん であると判断 はんだん した[ 38] 。
2023年 ねん (令 れい 和 わ 5年 ねん )最高裁 さいこうさい 大 だい 法廷 ほうてい 決定 けってい (違憲 いけん )[ 編集 へんしゅう ]
そして、2023年 ねん (令 れい 和 わ 5年 ねん )10月 がつ 25日 にち 付 づけ で、最高裁判所 さいこうさいばんしょ 大 だい 法廷 ほうてい (戸倉 とくら 三郎 さぶろう 裁判 さいばん 長 ちょう )は、同 どう 要件 ようけん は憲法 けんぽう 13条 じょう に反 はん し違憲 いけん ・無効 むこう であると判示 はんじ し、前期 ぜんき 2019年 ねん (平成 へいせい 31年 ねん )最高裁 さいこうさい 第 だい 二 に 小 しょう 法廷 ほうてい 決定 けってい につき判例 はんれい 変更 へんこう を行 おこな った[ 39] [ 40] 。15人 にん の裁判官 さいばんかん 全員 ぜんいん 一致 いっち の意見 いけん である。
最高 さいこう 裁判所 さいばんしょ が日本 にっぽん の法令 ほうれい を違憲 いけん としたのはこれが12件 けん 目 め となる[ 39] また、憲法 けんぽう 13条 じょう 違反 いはん を理由 りゆう とする最高裁判所 さいこうさいばんしょ 大 だい 法廷 ほうてい による法令 ほうれい 違憲 いけん の判断 はんだん は初 はじ めての事例 じれい である。
本 ほん 決定 けってい では、憲法 けんぽう 13条 じょう が「自己 じこ の意思 いし に反 はん して身体 しんたい への侵 おかせ 襲 かさね を受 う けない自由 じゆう 」を保障 ほしょう していることは明 あき らかであるとした上 うえ で、生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん の目的 もくてき である、トランス男性 だんせい の出産 しゅっさん といった現行 げんこう 法令 ほうれい が想定 そうてい していない事態 じたい を防 ふせ ぐということについて、「生殖 せいしょく 腺 せん 除去 じょきょ 手術 しゅじゅつ を受 う けずに性別 せいべつ 変更 へんこう 審判 しんぱん を受 う けた者 もの が子 こ をもうけることにより親子 おやこ 関係 かんけい 等 とう に関 かか わる問題 もんだい が生 しょう ずることは、極 きわ めてまれなこと」であり、また、「法律 ほうりつ 上 じょう の親子 おやこ 関係 かんけい の成否 せいひ や戸籍 こせき への記載 きさい 方法 ほうほう 等 とう の問題 もんだい は、法令 ほうれい の解釈 かいしゃく 、立法 りっぽう 措置 そち 等 とう により解決 かいけつ を図 はか ることが可能 かのう なもの」と判断 はんだん した。加 くわ えて、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ に対 たい する生殖 せいしょく 腺 せん の摘出 てきしゅつ の治療 ちりょう は必 かなら ずしも行 おこな われなくなっており、「医学 いがく 的 てき にみて合理 ごうり 的 てき 関連 かんれん 性 せい を欠 か く制約 せいやく 」であるとし、そのため同 どう 規定 きてい は「必要 ひつよう かつ合理 ごうり 的 てき なものということはできない」と判断 はんだん している[ 41] 。
本 ほん 決定 けってい を受 う けて、厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう 、法務省 ほうむしょう は、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい の診断 しんだん 書 しょ に生殖 せいしょく 能力 のうりょく の有無 うむ を記載 きさい する必要 ひつよう はないとする通達 つうたつ を出 だ したほか[ 42] 、生殖 せいしょく 機能 きのう を残 のこ したまま家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ が性別 せいべつ 変更 へんこう を認 みと める事例 じれい も生 う まれている[ 43] [ 44] 。
前掲 ぜんけい の2023年 ねん (令 れい 和 わ 5年 ねん )の家事 かじ 審判 しんぱん では、特 とく にトランス女性 じょせい にとっては陰茎 いんけい 切除 せつじょ 術 じゅつ 等 とう が必須 ひっす となるものである、変更 へんこう 先 さき の性別 せいべつ の性器 せいき に類似 るいじ した外観 がいかん を持 も つことを必要 ひつよう とする要件 ようけん (本法 ほんぽう 3条 じょう 1項 こう 第 だい 5号 ごう )について、申立 もうしたて 人 じん はすでにこの要件 ようけん に該当 がいとう するものであって、仮 かり に該当 がいとう しないものであるとすれば本 ほん 要件 ようけん は違憲 いけん ・無効 むこう であるとの主張 しゅちょう がなされたが。だが、前掲 ぜんけい の大 だい 法廷 ほうてい 決定 けってい では、申立 もうしたて 人 じん の外観 がいかん 要件 ようけん 該当 がいとう 性 せい 及 およ び違憲 いけん 性 せい は高裁 こうさい の決定 けってい にて検討 けんとう されていないとして、判断 はんだん をせずに審理 しんり を高裁 こうさい に差 さ し戻 もど した[ 39] 。一方 いっぽう で、3人 にん の裁判官 さいばんかん (三浦 みうら 守 まもる 、草野 くさの 耕一 こういち 、宇賀 うが 克也 かつや )は外観 がいかん 要件 ようけん についても憲法 けんぽう に違反 いはん し、差 さ し戻 もど さずに性別 せいべつ 変更 へんこう を認 みと めるべきであるとする反対 はんたい 意見 いけん を述 の べた[ 39] [ 45] 。なお、そのうち、三浦 みうら 守 まもる 裁判官 さいばんかん と草野 くさの 耕一 こういち 裁判官 さいばんかん の反対 はんたい 意見 いけん では、公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう やトイレ等 とう の性別 せいべつ の利用 りよう に関 かん する問題 もんだい が指摘 してき されている(後述 こうじゅつ )。
2024年 ねん 7月 がつ 10日 とおか 、広島 ひろしま 高等 こうとう 裁判所 さいばんしょ は前掲 ぜんけい した事件 じけん の差戻 さしもどし 審 しん において、生殖 せいしょく 不能 ふのう 要件 ようけん (4号 ごう 要件 ようけん )の違憲 いけん 無効 むこう を前提 ぜんてい として、外観 がいかん 要件 ようけん (5号 ごう 要件 ようけん )についても、「手術 しゅじゅつ が常 つね に必要 ひつよう ならば違憲 いけん の疑 うたが いがある」 とした上 うえ で、「他者 たしゃ の目 め に触 ふ れたときに特段 とくだん の疑問 ぎもん を感 かん じないような状態 じょうたい 」であれば手術 しゅじゅつ がなくとも性別 せいべつ 変更 へんこう が認 みと められうるとし、申立 もうしたて 人 じん がホルモン治療 ちりょう によってすでに女性 じょせい 的 てき な体 からだ になっていることなどから、申立 もうしたて 人 じん の性別 せいべつ 変更 へんこう を認 みと める決定 けってい をした[ 46] [ 注 ちゅう 2] 。
性別 せいべつ 変更 へんこう を巡 めぐ る法律 ほうりつ 上 じょう の問題 もんだい [ 編集 へんしゅう ]
この
節 ふし には
複数 ふくすう の問題 もんだい があります。
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ノートページ での
議論 ぎろん にご
協力 きょうりょく ください。
性別 せいべつ 変更 へんこう に伴 ともな い発生 はっせい する法律 ほうりつ 問題 もんだい が残 のこ されているという指摘 してき [誰 だれ ? ] がある(判 はん タ1204号 ごう 47頁 ぺーじ 等 とう )。
婚姻 こんいん した一方 いっぽう または双方 そうほう が当事 とうじ 者 しゃ の夫婦 ふうふ が第三者 だいさんしゃ の子 こ である未成年 みせいねん 者 しゃ を養子 ようし に取 と れるのか。(家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ の許可 きょか が必要 ひつよう なため)
養子 ようし 縁組 えんぐみ をしたパートナーの一方 いっぽう または双方 そうほう が性別 せいべつ 変更 へんこう をし、離縁 りえん した後 のち に婚姻 こんいん できるか。(現行 げんこう 民法 みんぽう では禁止 きんし )
所得 しょとく 税法 ぜいほう の寡婦 かふ 控除 こうじょ 、生活 せいかつ 保護 ほご 制度 せいど における特別 とくべつ 加算 かさん 金 きん などのように、単 たん に女性 じょせい であるという理由 りゆう のみをもって有利 ゆうり な取 と り扱 あつか いを認 みと めている諸法 しょほう 令 れい については、調整 ちょうせい が必要 ひつよう であるにもかかわらず、そのための法 ほう 改正 かいせい が提案 ていあん すらされていない。(特 とく に所得 しょとく 税 ぜい の条文 じょうぶん は、納税 のうぜい 者 しゃ 本人 ほんにん 自身 じしん の性別 せいべつ を問 と うことなく「婚姻 こんいん 当時 とうじ に夫 おっと がいた者 しゃ 」を優遇 ゆうぐう する文言 もんごん である)
公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう やトイレの利用 りよう を巡 めぐ る問題 もんだい [ 編集 へんしゅう ]
前掲 ぜんけい の2023年 ねん 最高裁 さいこうさい 大 だい 法廷 ほうてい 決定 けってい の反対 はんたい 意見 いけん においては、特 とく に外観 がいかん 要件 ようけん (5号 ごう 要件 ようけん ) を満 み たさない、つまり、変更 へんこう 前 まえ の外 そと 性器 せいき の形状 けいじょう の変更 へんこう を経 へ ていない者 もの (以下 いか 「5号 ごう 要件 ようけん 非 ひ 該当 がいとう 者 しゃ 」とする。)が公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう やトイレを利用 りよう するにあたって生 しょう じ得 え るとされる問題 もんだい について、以下 いか のように検討 けんとう がなされた[ 18] 。
公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう 等 とう の利用 りよう
三浦 みうら 守 まもる 裁判官 さいばんかん は、以下 いか のように述 の べる。
性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ が、「他 た の性別 せいべつ の人間 にんげん として受 う け入 い れられたいと望 のぞ みながら、あえて他 た の利用 りよう 者 しゃ を困惑 こんわく させ混乱 こんらん を生 しょう じさせると想定 そうてい すること自体 じたい 、現実 げんじつ 的 てき ではない。これらのことからすると、5号 ごう 規定 きてい がなかったとしても、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ の公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう 等 とう の利用 りよう に関 かん して社会 しゃかい 生活 せいかつ 上 じょう の混乱 こんらん が生 しょう ずることは、極 きわ めてまれなことである。」
公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう 等 とう では条例 じょうれい の基準 きじゅん や厚生省 こうせいしょう 生活 せいかつ 衛生 えいせい 局長 きょくちょう の通知 つうち に基 もと づき、各 かく 事業 じぎょう 者 しゃ の措置 そち で性別 せいべつ の区分 くぶん がなされており、それがが身体 しんたい 的 てき な外観 がいかん に基 もと づき行 おこな われるのは「社会 しゃかい 生活 せいかつ 上 じょう の規範 きはん 」といえる。
この「社会 しゃかい 生活 せいかつ 上 じょう の規範 きはん 」は、各 かく 事業 じぎょう 者 しゃ に措置 そち により生 しょう ずるもので、5号 ごう 要件 ようけん によるものではない。
「事業 じぎょう 者 しゃ の措置 そち がより明確 めいかく になるよう、必要 ひつよう に応 おう じ、例 たと えば、浴室 よくしつ の区分 くぶん や利用 りよう に関 かん し厚生 こうせい 労働 ろうどう 大臣 だいじん の技術 ぎじゅつ 的 てき 助言 じょげん を踏 ふ まえた条例 じょうれい の基準 きじゅん や事業 じぎょう 者 しゃ の措置 そち を適切 てきせつ に定 さだ めるなど、相当 そうとう な方策 ほうさく を採 と ることができる」ため、「現在 げんざい と同様 どうよう に利用 りよう 者 しゃ が安心 あんしん して利用 りよう できる状況 じょうきょう を維持 いじ することは十分 じゅうぶん に可能 かのう と考 かんが えられる。」
「男性 だんせい の外 そと 性器 せいき の外観 がいかん を備 そな えた者 もの が、心 しん の性別 せいべつ が女性 じょせい であると主張 しゅちょう して、女性 じょせい 用 よう の公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう 等 とう に入 はい ってくるという指摘 してき がある。しかし、5号 ごう 規定 きてい は、治療 ちりょう を踏 ふ まえた医師 いし の具体 ぐたい 的 てき な診断 しんだん に基 もと づいて認定 にんてい される性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ を対象 たいしょう として、性別 せいべつ 変更 へんこう 審判 しんぱん の要件 ようけん を定 さだ める規定 きてい であり、5号 ごう 規定 きてい がなかったとしても、単 たん に上記 じょうき のように自称 じしょう すれば女性 じょせい 用 よう の公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう 等 とう を利用 りよう することが許 ゆる されるわけではない。」
草野 くさの 耕一 こういち 裁判官 さいばんかん は、以下 いか のように述 の べる。
5号 ごう 要件 ようけん の制約 せいやく 目的 もくてき は「自己 じこ の意思 いし に反 はん して異性 いせい の性器 せいき を見 み せられて羞恥心 しゅうちしん や恐怖 きょうふ 心 こころ あるいは嫌悪 けんお 感 かん を抱 いだ かされることのない利益 りえき 」(以下 いか 「意思 いし に反 はん して異性 いせい の性器 せいき を見 み せられない利益 りえき 」とする。)にあり、これは尊重 そんちょう に値 あたい する利益 りえき である。
その一方 いっぽう で、そもそも性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ は極 きわ めて少 すく なく、「『意思 いし に反 はん して異性 いせい の性器 せいき を見 み せられない利益 りえき 』が尊重 そんちょう されてきた我 わ が国 くに 社会 しゃかい の伝統 でんとう 的 てき 秩序 ちつじょ を知 し りながらあえて許容 きょよう 区域 くいき に入場 にゅうじょう し、そこで自 みずか らの性器 せいき を他 た の利用 りよう 者 しゃ に見 み えるように行動 こうどう しようとする者 もの はもっと少 すく なく、存在 そんざい するとしても、ごく少数 しょうすう にすぎない」ために、そもそも「意思 いし に反 はん して異性 いせい の性器 せいき を見 み せられない利益 りえき 」が損 そこ なわれる事態 じたい が発生 はっせい する可能 かのう 性 せい はそもそも極 きわ めて低 ひく い。
公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう 等 とう は、これを公衆 こうしゅう の用 よう に供 きょう することを業 ごう として行 おこな う者 もの の管理 かんり 下 か にあり、そこでは、専 もっぱ ら身体 しんたい 的 てき な特徴 とくちょう によって「男女 だんじょ 」の区分 くぶん を設 もう けたり、無償 むしょう 又 また は有償 ゆうしょう で貸与 たいよ する水着 みずぎ を着用 ちゃくよう することを条件 じょうけん とするなどの措置 そち がとられることが期待 きたい できる。
5号 ごう 要件 ようけん が合憲 ごうけん とされる社会 しゃかい は、「意思 いし に反 はん して異性 いせい の性器 せいき を見 み せられない利益 りえき 」が5号 ごう 要件 ようけん 非 ひ 該当 がいとう 者 しゃ によって損 そこ なわれることがおよそ起 お こり得 え ないという点 てん において、たしかに静謐 せいひつ な社会 しゃかい であるといえる」が、「その静謐 せいひつ さは5号 ごう 要件 ようけん 非 ひ 該当 がいとう 者 しゃ の自由 じゆう ないし利益 りえき の恒常 こうじょう 的 てき な抑圧 よくあつ によって購 あがな われたものにほかならない」。
5号 ごう 規定 きてい が違憲 いけん とされる社会 しゃかい は、「5号 ごう 要件 ようけん 非 ひ 該当 がいとう 者 しゃ による許容 きょよう 区域 くいき の利用 りよう 規則 きそく の有 あ り様 さま についての諸 しょ 見解 けんかい が、様々 さまざま な公共 こうきょう 空間 くうかん において議論 ぎろん の対象 たいしょう となることが予想 よそう され」「5号 ごう 規定 きてい が合憲 ごうけん とされる社会 しゃかい と比 くら べるといささか喧 やかま しい社会 しゃかい であるといえるかもしれない。しかしながら、この喧 やかま しさは、5号 ごう 要件 ようけん 非 ひ 該当 がいとう 者 しゃ とそれ以外 いがい の国民 こくみん 双方 そうほう の自由 じゆう と利益 りえき を十分 じゅうぶん 尊重 そんちょう した上 うえ で、国民 こくみん が享受 きょうじゅ し得 え る福利 ふくり を最大 さいだい 化 か しようとする努力 どりょく とその成果 せいか と捉 とら え得 え るものである。」
トイレ等 とう の利用 りよう について、三浦 みうら 守 まもる 裁判官 さいばんかん は、以下 いか のように論 ろん じる。
トイレ等 とう は「通常 つうじょう 、他人 たにん の外 そと 性器 せいき に係 かか る部分 ぶぶん の外観 がいかん を認識 にんしき する機会 きかい が少 すく なく、その外観 がいかん に基 もと づく区分 くぶん がされているものではない」
「利用 りよう 者 しゃ が安心 あんしん して安全 あんぜん にトイレ等 とう を利用 りよう できることは、全 すべ ての利用 りよう 者 しゃ にとって重要 じゅうよう な問題 もんだい であるが、各 かく 施設 しせつ の性格 せいかく (学校 がっこう 内 ない 、企業 きぎょう 内 ない 、会員 かいいん 用 よう 、公衆 こうしゅう 用 よう 等 とう )や利用 りよう の状況 じょうきょう 等 とう は様々 さまざま であり、個別 こべつ の実情 じつじょう に応 おう じ適切 てきせつ な対応 たいおう が必要 ひつよう である。また、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい を有 ゆう する者 もの にとって生活 せいかつ 上 じょう 欠 か くことのできないトイレの利用 りよう は、性別 せいべつ 変更 へんこう 審判 しんぱん の有無 うむ に関 かか わらず、切実 せつじつ かつ困難 こんなん な問題 もんだい であり、多様 たよう な人々 ひとびと が共生 きょうせい する社会 しゃかい 生活 せいかつ の在 あ り方 かた として、個別 こべつ の実情 じつじょう に応 おう じ適切 てきせつ な対応 たいおう が求 もと められる。」
この点 てん につき、厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう は、各 かく 都道府県 とどうふけん 等 とう 向 む けの技術 ぎじゅつ 的 てき 助言 じょげん として、公衆 こうしゅう 浴場 よくじょう 等 とう における男女 だんじょ の区別 くべつ は「身体 しんたい 的 てき な特徴 とくちょう をもって判断 はんだん するもの」とする通知 つうち を、2023年 ねん 6月 がつ 23日 にち 付 づけ で発 はっ している[ 47] 。また、自由民主党 じゆうみんしゅとう の「全 すべ ての女性 じょせい の安心 あんしん ・安全 あんぜん と女子 じょし スポーツの公平 こうへい 性 せい 等 とう を守 まも る議員 ぎいん 連盟 れんめい 」は、この通知 つうち の内容 ないよう を法制 ほうせい 化 か することで実効 じっこう 性 せい を高 たか めるとして、秋 あき の臨時 りんじ 国会 こっかい での法案 ほうあん 提出 ていしゅつ を目指 めざ すとしている[ 48]
先進 せんしん 国 こく の多 おお くは、性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 者 しゃ の法的 ほうてき 性別 せいべつ を訂正 ていせい ・変更 へんこう する法律 ほうりつ または判例 はんれい がある。
ヨーロッパ
イギリスでは2004年 ねん に法律 ほうりつ “Gender Recognition Act 2004” を制定 せいてい 、スペインでは2007年 ねん に法律 ほうりつ “Ley de identidad de género” を制定 せいてい 、ドイツでは1980年 ねん に法律 ほうりつ “Gesetz über die Änderung der Vornamen und die Feststellung der Geschlechtszugehörigkeit in besonderen Fällen” (Transsexuellengesetz - TSG) を制定 せいてい 、イタリアでは1982年 ねん に法律 ほうりつ “Legge 14 aprile 1982, n. 164 – Norme in materia di rettificazione di attribuzione di sesso” を制定 せいてい >、スウェーデンでは1972年 ねん に法律 ほうりつ “Lag (1972:119) om fastställande av könstillhörighet i vissa fall” を制定 せいてい 、オランダでは1985年 ねん に民法 みんぽう 典 てん に規定 きてい 、トルコでは1988年 ねん に民法 みんぽう 典 てん に規定 きてい 。
北米 ほくべい
アメリカでは多 おお くの州 しゅう で、カナダではほとんどの州 しゅう で、州法 しゅうほう によって法的 ほうてき 性別 せいべつ の訂正 ていせい を認 みと めている。
オセアニア
南 みなみ オーストラリア州 しゅう では1988年 ねん に法律 ほうりつ を制定 せいてい 、ニュージーランドでは1995年 ねん に登録 とうろく 法 ほう を改正 かいせい 。
与党 よとう 性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい に関 かん するプロジェクトチーム[ 編集 へんしゅう ]
与党 よとう 性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい に関 かん するプロジェクトチーム メンバー、2003年 ねん (平成 へいせい 15年 ねん )当時 とうじ
医学 いがく
ドラマ・TV放送 ほうそう
ママは昔 むかし パパだった – 性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい 特例 とくれい 法 ほう 改正 かいせい をテーマに家族 かぞく の絆 きずな を描 えが いた連続 れんぞく ドラマ(2009年 ねん 、WOWOW)
トランスアメリカ – 親子 おやこ を中心 ちゅうしん に性 せい 同一 どういつ 性 せい 障害 しょうがい を扱 あつか った映画 えいが (2005年 ねん 、アメリカ)
^ 第 だい 一 いち 審 しん の受訴裁判所 さいばんしょ である家庭 かてい 裁判所 さいばんしょ の所在地 しょざいち
^ なお、性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう の審判 しんぱん は対審 たいしん 構造 こうぞう をとらない(申立 もうしたて 人 じん の相手方 あいてがた 当事 とうじ 者 しゃ がいない)ため、申立 もうしたて 人 じん が差戻 さしもどし 抗告 こうこく 審 しん 決定 けってい に対 たい して再 ふたた び抗告 こうこく しない限 かぎ りは決定 けってい が確定 かくてい するところ、本 ほん 事案 じあん では申立 もうしたて 人 じん の希望 きぼう 通 どお りの決定 けってい がなされており、抗告 こうこく の利益 りえき がないため、高裁 こうさい の決定 けってい と同時 どうじ に確定 かくてい した。
^ 性別 せいべつ の取扱 とりあつか いの変更 へんこう 裁判所 さいばんしょ
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