かなしみはぶっとばせ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ビートルズ > 曲名きょくめいリスト > かなしみはぶっとばせ
かなしみはぶっとばせ
ビートルズ楽曲がっきょく
収録しゅうろくアルバムヘルプ!
英語えいごめいYou've Got to Hide Your Love Away
リリース1965ねん8がつ6にち
録音ろくおん
ジャンルフォークロック[1]
時間じかん2ふん11びょう
レーベルパーロフォン
作詞さくししゃレノン=マッカートニー
作曲さっきょくしゃレノン=マッカートニー
プロデュースジョージ・マーティン
ヘルプ! 収録しゅうろくきょく
ザ・ナイト・ビフォア
(A-2)
かなしみはぶっとばせ
(A-3)
アイ・ニード・ユー
(A-4)

かなしみはぶっとばせ」(かなしみはぶっとばせ、原題げんだい : You've Got to Hide Your Love Away)は、ビートルズ楽曲がっきょくである。1965ねん8がつ6にち発売はつばいされた5さくのイギリスばん公式こうしきオリジナル・アルバム『ヘルプ!』のAめん3きょく収録しゅうろくされた。レノン=マッカートニー名義めいぎとなっているが、ジョン・レノンによってかれた楽曲がっきょくで、リード・ボーカルもレノンがつとめた[1]。レコーディングにはフルート奏者そうしゃとしてジョン・スコット参加さんかしている。

背景はいけい[編集へんしゅう]

ほんさくについて、レノンは「これはぼくの-ディラン時代じだい-のきょく。ぼくはカメレオンだから、そのとき流行はやっているものにならなんでもまってしまう。エルビスにできることなら、ぼくにだってできる、エヴァリー・ブラザーズにできれば、ぼくとポールにもできる。ディランだっておなじことさ」とかたっている[2][3]ほんさくは、「アイム・ア・ルーザー」などのレノンさく楽曲がっきょくにもられる自省じせいてき楽曲がっきょくとなっている[4]。レノンは、映画えいがヘルプ!4にんはアイドル』のためにもう1きょくしいとかんがえ、自宅じたくほんさくいた[5]

ほんさくは、ディランの楽曲がっきょくおもわせる複音ふくおんアコースティック・ギターによる2拍子ひょうしおとがた、アコースティックをおもとした伴奏ばんそうなど、フォークソングゆうぶし歌曲かきょく形式けいしきている。演奏えんそうではブラシでたたいたスネアドラムタンバリンマラカスなどのパーカッションのほか、ディランの楽曲がっきょく特徴とくちょうとなるハーモニカ代替だいたいとなるフルートふくまれている[6]

レコーディング・リリース[編集へんしゅう]

かなしみはぶっとばせ」のレコーディングは、1965ねん2がつ18にちEMIレコーディング・スタジオのスタジオ2でおこなわれた[7][8]。バッキング・トラックは、レノンが12げんアコースティック・ギター、マッカートニーがベースジョージ・ハリスンスパニッシュ・ギターリンゴ・スタードラムブラシ使用しよう)という編成へんせい録音ろくおんされ、トラック2にはレノンのガイド・ボーカルが収録しゅうろくされた[8]

テイク9がベストテイクと判断はんだんされ、レノンのリード・ボーカルがろくなおされたのち、マッカートニーのマラカス、ハリスンの12げんアコースティック・ギター、スターのタンバリンオーバー・ダビングされた[8]ほんさくのレコーディングでは、外部がいぶミュージシャンとしてジョン・スコット参加さんかしており、スコットはアルトフルートテナーフルートのソロを演奏えんそうし、ほんさくはこれで完成かんせいとなった[8]ジョージ・マーティンのプロダクション・ノートによると、フルート・ソロのオーバー・ダビングは、2がつ20日はつかおこなわれたとのこと[8]

2がつ20日はつかにモノラル・ミックス、23にちにステレオ・ミックスが作成さくせいされ、それぞれオリジナル・アルバム『ヘルプ!』に収録しゅうろくされた[8]。なお、モノラル・ミックスではレノンのボーカルにわずかながらエコーがかかっており、1987ねんのCDさいしてマーティンによってリミックスされたステレオ・ミックスではさらにエコーがかけられている[8]

1996ねん発売はつばいされた『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』には、テイク1、テイク2、そしてテイク5を編集へんしゅうしたものが収録しゅうろくされた[8]。このバージョンには、テイク1でのスタートミスやマッカートニーがグラスをおと[8]、「Paul's broken a glass, broken a glass, Paul's broken a glass, a glass, a glass, he's broke today.」というレノンのチャント[9]ふくまれている。

クレジット[編集へんしゅう]

出典しゅってん[8]

カバー・バージョン[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b Halpin 2017, p. 94.
  2. ^ 『ジョン・レノンPLAYBOYインタビュー』集英社しゅうえいしゃ、1981ねん、189ぺーじASIN B000J80BKM 
  3. ^ Sheff 1981, p. 165.
  4. ^ Thomas Brothers 2018, p. 242.
  5. ^ Everett 2001, pp. 287–288.
  6. ^ Stevens 2002, pp. 112–120.
  7. ^ Lewisohn 1988, p. 55.
  8. ^ a b c d e f g h i j Winn 2008, p. 299.
  9. ^ Sounes 2010, p. 76.
  10. ^ Unterberger, Richie. “Beach Boys' Party! - The Beach Boys | Songs, Reviews, Credits”. AllMusic. All Media Group. 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  11. ^ The Hot 100 Chart”. Billboard (1965ねん11月27にち). 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  12. ^ Official Singles Chart Top 50”. Official Charts Company (1965ねん10がつ21にち). 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  13. ^ Eder, Bruce. Filet of Soul - Jan & Dean | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  14. ^ You Tripped at Every Step - Elvis Costello, Elvis Costello & the Attractions | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  15. ^ オアシス / サム・マイト・セイ”. CDJournal. 株式会社かぶしきがいしゃシーディージャーナル. 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  16. ^ RELEASE / リリース” (日本語にほんご). UP-FRONT WORKS. UP-FRONT WORKS Co.,Ltd.. 2021ねん12月8にち閲覧えつらん
  17. ^ CHRONICLE 1&2/+2 | タケカワユキヒデ”. ORICON NEWS. オリコン. 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  18. ^ 西にし まき”. ビクターエンタテインメント. 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん
  19. ^ Page By Page[CD] - 高橋たかはし幸宏ゆきひろ”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN. 2021ねん5がつ8にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • Everett, Walter (2001). The Beatles as Musicians: The Quarry Men Through Rubber Soul. Oxford University Press. ISBN 0-1951-4105-9 
  • Halpin, Brooke (2017). Experiencing the Beatles: A Listener's Companion. Rowman & Littlefield Publishers. ISBN 1-4422-7144-2 
  • Lewisohn, Mark (1988). The Beatles: Recording Sessions. Harmony Books. ISBN 0-5175-8182-5 
  • Sheff, David (1981). The Playboy Interviews with John Lennon and Yoko Ono. Playboy Press. ISBN 0-8722-3705-2 
  • Sounes, Howard (2010). Fab: An Intimate Life of Paul McCartney. Hachette Books. ISBN 0-3068-1938-4 
  • Stevens, John (October 2002). The Songs of John Lennon: The Beatles Years. Berklee Press Publications. ISBN 978-0634017957. https://books.google.com/books?id=tk7Wrqsir6gC&pg=PA113 
  • Thomas Brothers (2018). Help!: The Beatles, Duke Ellington, and the Magic of Collaboration. W. W. Norton. ISBN 0-3932-4624-8 
  • Winn, John C. (2008) [2003]. Way Beyond Compare: The Beatles' Recorded Legacy, Volume One, 1957-1965. Crown. ISBN 0-3074-5238-7 

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]