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アコースティック・ギター

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

アコースティックギターえい: acoustic[注釈ちゅうしゃく 1] guitar)は、ばち弦楽器げんがっきであるギターのうち、より古典こてんてきな、楽器がっきから直接ちょくせつ音声おんせいるものをす。ピックアップそな電気でんき信号しんごう出力しゅつりょくするエレキギターたいして旧来きゅうらいのギターを区別くべつするためのレトロニムである。狭義きょうぎではフォークギターのことをし、こちらのほうが一般いっぱんてき用法ようほうである(この狭義きょうぎ意味いみ使つか場合ばあいはレトロニムではない。)。

標準ひょうじゅんで6ほんつるをもち、指先ゆびさきつめ使つかってフィンガーピッキング、あるいはピックではじくピック奏法そうほう演奏えんそうされる。つる振動しんどうおよび音波おんぱ楽器がっき本体ほんたいおよび本体ほんたいない空洞くうどう共鳴きょうめい奏者そうしゃや聴客のみみとどく (チューニングなどは、チューニングこう参照さんしょう)。

アコースティックギター

概要がいよう[編集へんしゅう]

信号しんごう変換へんかん電気でんき増幅ぞうふくともなわないことから「なまギター」とばれることがある。「アコギ」という略称りゃくしょうばれることもおおい。1980年代ねんだい後半こうはんから、(アコースティックピアノや、アコースティックベースなどと同列どうれつに)「アンプラグド(unplugged)」という言葉ことば使つかわれだした。

広義こうぎには「クラシックギター[注釈ちゅうしゃく 2]ふくむが、クラシックではほとんど電気でんき楽器がっき電子でんし楽器がっきもちいないのでこのジャンルないではアコースティックという言葉ことば楽器がっきめいもちいることはない。 ポピュラー音楽おんがくでは「フォークギター[注釈ちゅうしゃく 3]とほぼ同義どうぎもちいられる。

アコースティックギターには、バリトンギターテナーギターといった特殊とくしゅ音域おんいきをもつものや、12げんギターはじめとするふくつるギターなどのバリエーションがある。

19世紀せいきすえには、スチールつるったものが製品せいひんされ、ジャズブルースなどで使用しようされた。しかしながら、おと電気でんき増幅ぞうふくするエレキギター登場とうじょう、これらのジャンルでもエレキギターが使つかわれることがおおくなり、エレキギターの登場とうじょうはじまったロックフュージョンなどのジャンルでもエレキギターが使用しようされることがおおい。

しかし、アコースティックギターとエレキギターの音色ねいろまったことなったものであり、20世紀せいき後半こうはん以降いこうのロックやブルースでもアコースティックギターが使用しようされる場面ばめんはごく普通ふつうられる。また、アコースティック楽器がっきのサウンドが回帰かいきてき意味いみもとめられ、1960年代ねんだいフォークソングブームや90年代ねんだいMTVアンプラグドのブームなど、各国かっこくいくかのブームが到来とうらいしている。

アコースティックギターのおと増幅ぞうふくする手段しゅだんとして、最初さいしょあらわれたのは実際じっさいおとマイクしゅうおん電気でんき増幅ぞうふくする方法ほうほうである。この方法ほうほうはギターの音色ねいろをそのままとらえることができるため、レコーディングにはもっと一般いっぱんてき使つかわれるが、ステージじょうではギターの位置いちをほとんどうごかすことができず、ハウリングこりやすいという難点なんてんがある。のちに、エンドピン(ストラップをめるためにボディーにいているピン)部分ぶぶんや、サウンドホールに専用せんようピックアップをけ、おと増幅ぞうふくする方法ほうほうあらわれた。特殊とくしゅではあるがサウンドホールをゴムなどで完全かんぜんふさぎ、内部ないぶピックアップけた形態けいたいのものも登場とうじょうした。

エレクトリックアコースティックギター[編集へんしゅう]

近年きんねんは、エレクトリックアコースティックギター略称りゃくしょうで「エレアコ(ギター)」とばれるギターがユーザーをやしている。アコースティックギターの内部ないぶマイクロフォンちか専用せんようピックアップと簡単かんたん回路かいろ(スイッチや小型こがたのプリアンプ)を内蔵ないぞうするもので、各種かくしゅのアンプや拡声かくせい装置そうち(PA)に接続せつぞくできだい音量おんりょうられる。また電気でんき増幅ぞうふく手段しゅだん利用りようしない場合ばあい通常つうじょうのアコースティックギターとして使用しようできる。エレクトリック・ギターとちがい、アコースティックギターの音色ねいろがそのまま出力しゅつりょくされる、「電気でんき増幅ぞうふく機能きのうづけのアコースティックギター」である。

おおきな会場かいじょうでコンサートをおこなうミュージシャン、ロックバンドなどに重用じゅうようされている。純粋じゅんすいなエレクトリックギター(ソリッドギター)にくらべて構造こうぞうじょうハウリングこりやすいため、状況じょうきょうにより、ギターの共鳴きょうめい振動しんどうをある程度ていど抑制よくせいして(アコースティックギターとしては品質ひんしつそこなわれた状態じょうたいで)製作せいさくあるいは使用しようされる場合ばあいがある。

なお、エレクトリック・ギターにも「フルアコースティックギター(フルアコ)」、「セミアコースティックギター(セミアコ)」とばれる種類しゅるい存在そんざいするが、これらは「エレアコ」とはべつのものである。詳細しょうさいは「エレクトリック・ギター#種類しゅるい」を参照さんしょう

その[編集へんしゅう]

エレキギターの形態けいたいで、内部ないぶのスプリングや鉄線てっせんなどの振動しんどうおんひろったり、ギターシンセサイザーやエレキギターようエフェクターでアコースティックギターを再現さいげんする技術ぎじゅつつづけている。ハウリングなどになやまされない一方いっぽう、シミュレータのいきないという意見いけんおおい。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ [əkúːstɪk] アクースティック
  2. ^ ふるくはガットつる現在げんざい一般いっぱんてきにはナイロンつるり、元々もともとクラシック楽曲がっきょくを、ゆびきで演奏えんそうするためのギター。チューニングは一緒いっしょだが、後者こうしゃくらべてボディーがややちいさく、ピックガードはない
  3. ^ スチールつるり、もともとは、フォークソングや、トラッドカントリーなどを演奏えんそうするのにもちいる

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]