明あかり節ぶし皇后こうごう

明あかり節ぶし皇后こうごう（めいせつこうごう、元げん祐ゆう3年ねん（1088年ねん） - 宣せん和わ3年ねん4月がつ2日にち（1121年ねん4月がつ20日はつか））は、北きた宋そうの徽宗の寵ちょう妃ひ。皇后こうごうを追贈ついぞうされた。姓せいは劉りゅう氏し。

生涯しょうがい

居酒屋いざかやの給仕きゅうじ人じんであった劉りゅう宗はじめ元もとの娘むすめとして生うまれた。初はじめ昭あきら懐ふところ皇后こうごう劉りゅう氏し（徽宗の兄あにの哲あきら宗むねの皇后こうごう）の侍女じじょを務つとめた。政和まさかず2年ねん（1112年ねん）に昭あきら懐ふところ皇后こうごうが崩くずれじて、一時いちじ民間みんかんに帰かえった。政和せいわ3年ねん（1113年ねん）、楊戩の薦すすめで才人さいじんを授され、劉りゅう貴たか妃ひ（明達めいたつ皇后こうごう）と「母はは娘むすめ」の契ちぎりを結むすんだ。美人びじん、婕妤となり、嬪に進すすみ、貴たか妃ひにいたった。父ちちは、興きょう寧やすし軍ぐん節度せつど使しに任にんじられた。22人にんの親友しんゆうたちにも官職かんしょくが与あたえられた。

容姿ようし美うつくしく機知きちに富とんでいて、化粧けしょうと衣服いふくのデザインにすぐれていた。徽宗の寵愛ちょうあいを受うけて、安やす妃ひと称しょうされた。道士どうしの林はやし霊れい素もとは徽宗を「上帝じょうてい長子ちょうし」「長生ちょうせい帝みかど君くん」、蔡京を「左ひだり元もと仙せん伯はく」、王おう黼を「右みぎ極きょく仙せん卿きょう」、劉りゅう氏しを「九華きゅうか玉だま真しん安やす妃ひ」などと呼よんだ。諸しょ臣しんとともに遊ゆう宴えんにふけり、奢侈しゃし濫費らんぴを重かさねて庶民しょみんを圧迫あっぱくした。

民間みんかんに帰かえった頃ころ、宦官かんがん何なに訢に一時いちじ引ひき取とられていたが、その家いえでは粗略そりゃくに扱あつかわれたので常々つねづねそれを恨うらんでいた。宮中きゅうちゅうで栄達えいたつの後のち、何なに訢とその一いち党とうを死しに追おいやった。

宣せん和わ3年ねん（1121年ねん）4月がつ、瘧おこりにかかって死去しきょした。諡おくりなは初はじめ明あかり節ぶし和文わぶん貴とうと妃ひであった。まもなく明あかり節ぶし皇后こうごうを追贈ついぞうされ、徽宗の父ちちの神かみ宗はじめの永えい裕ひろし陵りょうに従したがえ葬そうされた。徽宗は哀あい感かんしてやまなかったという。さらに、劉りゅう氏しを嫉妬しっと視しし、寵愛ちょうあいが衰おとろえた淑よし妃ひ崔ちぇ氏し（1人ひとりの皇子おうじと5人にんの帝みかど姫ひめの母はは）が廃位はいいされ庶人に落おとされた。劉りゅう氏しの医い官かんら一族いちぞくも免職めんしょくされた。

子女しじょ

• 趙ちょう柍（建けん安やす郡ぐん王おう）
• 趙ちょう金きん珠たま（和わ福ぶく帝みかど姫ひめ）
• 趙ちょう椅（嘉よしみ国こく公おおやけ）
• 趙ちょう楒（英国えいこく公こう）

伝記でんき資料しりょう

• 『宣せん和書わしょ譜ふ』
• 『宋そう会かい要よう輯稿』