水道 すいどう 管 かん (すいどうかん)は、飲料 いんりょう 水 すい や洗濯 せんたく 、入浴 にゅうよく 、炊事 すいじ などに必要 ひつよう な水 みず を、家庭 かてい 、学校 がっこう 、企業 きぎょう など、人々 ひとびと が生活 せいかつ ・活動 かつどう する場所 ばしょ に送 おく る管 かん または配管 はいかん のこと。
水道 すいどう 管 かん は主 おも に以下 いか のような用途 ようと に使用 しよう される。
導水 どうすい 管 かん
取水 しゅすい 施設 しせつ から取 と り入 い れた水 みず (原水 はらみず )を、浄水 じょうすい 場 じょう まで送 おく る管 かん のこと。管 かん ではなく開 ひらき 渠 みぞ ・暗渠 あんきょ ・トンネルにより水 みず を流 なが すこともある。
送水 そうすい 管 かん
浄水 じょうすい 場 じょう で処理 しょり された水 みず を、配水 はいすい 場 じょう まで送 おく る管 かん のこと。
配水 はいすい 管 かん
配水 はいすい 場 じょう から、給水 きゅうすい 区域 くいき まで水 みず を送 おく る管 かん のこと。幹線 かんせん となり、直接 ちょくせつ 給水 きゅうすい 管 かん を分岐 ぶんき しない「配水 はいすい 本管 ほんかん 」と、配水 はいすい 本管 ほんかん から分岐 ぶんき して直接 ちょくせつ 給水 きゅうすい 管 かん を取 と り付 つ ける「配水 はいすい 支 ささえ 管 かん 」(配水 はいすい 小 しょう 管 かん ともいう)からなる。配水 はいすい 本管 ほんかん は一般 いっぱん に200㎜以上 いじょう の中大 ちゅうだい 口径 こうけい が多 おお いが、事業 じぎょう 体 たい により異 こと なる。水圧 すいあつ を均等 きんとう に保 たも ち、管内 かんない の水 みず が滞留 たいりゅう しないように、道路 どうろ に沿 そ って網目 あみめ 状 じょう に布設 ふせつ されている。
給水 きゅうすい 管 かん
配水 はいすい 管 かん から分岐 ぶんき して、各 かく 家庭 かてい など需要 じゅよう 者 しゃ に水 みず を供給 きょうきゅう する管 かん のこと。日本 にっぽん の上水道 じょうすいどう の給水 きゅうすい 装置 そうち の新設 しんせつ や改修 かいしゅう 工事 こうじ 等 とう は、水道 すいどう 法 ほう に基 もと づいて指定 してい された指定 してい 給水 きゅうすい 装置 そうち 工事 こうじ 事業 じぎょう 者 しゃ が行 おこな う。
日本 にっぽん においては、主 おも に以下 いか のような管 かん 種 しゅ が使用 しよう される。
金属 きんぞく 管 かん
ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん - 水道 すいどう の基幹 きかん 管 かん 路 ろ において、最 もっと も多 おお く採用 さいよう されている。従来 じゅうらい のA形 かたち K形 かたち に対 たい し、耐震 たいしん 性 せい に優 すぐ れたNS形 がた の評価 ひょうか が高 たか く、次世代 じせだい 型 がた のGX形 がた が普及 ふきゅう ている。従来 じゅうらい からのNS形 がた 、S形 かたち 、SⅡ形 かたち 等 とう 、継手 つぎて 部 ぶ に離脱 りだつ 防止 ぼうし 機能 きのう を持 も つ種類 しゅるい は、耐震 たいしん 管 かん 材 ざい に区分 くぶん される。(※ K形 かたち は「耐震 たいしん 管 かん 材 ざい 」には区分 くぶん されない。従来 じゅうらい 、良 よ い地盤 じばん においては「耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい を有 ゆう する」と言 い われたが、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい により被害 ひがい が確認 かくにん されたため、現在 げんざい の検証 けんしょう 結果 けっか では「地震動 じしんどう 増幅 ぞうふく が小 ちい さい地盤 じばん 」において耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい を有 ゆう する、とされている。)GX形 かたち ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん
水 みず 輸送 ゆそう 用 よう 塗 ぬり 覆 くつがえ 装 そう 鋼管 こうかん - 主 おも に大 だい 口径 こうけい の水道 すいどう 本管 ほんかん に用 もち いられる。JIS G 3443 として規格 きかく 化 か されている。強度 きょうど ・延性 えんせい ・靱性に優 すぐ れ、溶接 ようせつ 継手 つぎて により高 たか い加工 かこう 性 せい ・耐震 たいしん 性 せい を持 も つ。[1] [2] 耐震 たいしん 管 かん に区分 くぶん されるのは溶接 ようせつ タイプとなり、長寿 ちょうじゅ 命 いのち 形 がた 水道 すいどう 用 よう 鋼管 こうかん という括 くく りも紹介 しょうかい されている。
亜鉛 あえん めっき鋼管 こうかん (白 しろ 管 かん ) - 鋼管 こうかん の一種 いっしゅ 。赤水 あかみず (後述 こうじゅつ )の原因 げんいん となるため、現在 げんざい はあまり使用 しよう されない。
塩 しお ビライニング鋼管 こうかん - 耐久 たいきゅう 性 せい に優 すぐ れる。曲 ま げ加工 かこう はできない。
ポリエチレン粉 こな 体 たい ライニング鋼管 こうかん - 塩 しお ビライニング鋼管 こうかん に近 ちか い特性 とくせい を持 も つ。耐 たい 熱性 ねっせい に劣 おと り、給湯 きゅうとう には使用 しよう できない。
ステンレス 鋼管 こうかん - ステンレス鋼 こう を使用 しよう した管 かん のこと。錆 さ びにくい(電 でん 蝕の問題 もんだい はある)が、加工 かこう 性 せい および経済 けいざい 性 せい に難 なん がある。
波状 はじょう ステンレス鋼管 こうかん - ステンレス鋼管 こうかん に波状 はじょう 部 ぶ を施 ほどこ した製品 せいひん で、波状 はじょう 部 ぶ において任意 にんい の角度 かくど を形成 けいせい でき、継手 つぎて が少 すく なく済 す むなど施工 しこう が容易 ようい 。直 ちょく 管 かん 部 ぶ に使用 しよう すると地震 じしん ・不等 ふとう 沈下 ちんか が生 しょう じても継手 つぎて 部 ぶ などの損傷 そんしょう を防止 ぼうし 出来 でき る。継手 つぎて には伸縮 しんしゅく 継手 つぎて とプレス式 しき 式 しき 継手 つぎて とがあり、耐震 たいしん 性 せい を必要 ひつよう とする部位 ぶい にはプレス式 しき 継手 つぎて は向 む いていない。(伸縮 しんしゅく 継手 つぎて にはダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん の離脱 りだつ 防止 ぼうし 機構 きこう ほどの抜 ぬ け止 と め力 りょく は無 な いが、伸縮 しんしゅく 効果 こうか と一定 いってい の離脱 りだつ 防止 ぼうし 機能 きのう がある。構造 こうぞう 上 じょう 、配水 はいすい 管 かん における耐震 たいしん 適合 てきごう 管 かん レベルの耐震 たいしん 性 せい が期待 きたい できると考 かんが えられる)。東京 とうきょう 都 と やその周辺 しゅうへん 事業 じぎょう 体 たい を中心 ちゅうしん に口径 こうけい 50mm以下 いか の給水 きゅうすい 管 かん において採用 さいよう されている。[3]
鉛管 えんかん - 鉛 なまり を使用 しよう した管 かん のこと。接合 せつごう は、はんだ付 づ けによって行 おこな う。給水 きゅうすい 管 かん に広 ひろ く使用 しよう されていたが後述 こうじゅつ の理由 りゆう で現在 げんざい は使 つか われない。
銅 どう 管 かん - 抗菌 こうきん 性能 せいのう を持 も ち、曲 ま げや切断 せつだん といった加工 かこう がしやすい。耐食性 たいしょくせい に難 なん があり、ピンホール が比較的 ひかくてき 生 しょう じやすい。以前 いぜん は給湯 きゅうとう 配管 はいかん でよく用 もち いられた。
樹脂 じゅし 管 かん
ポリエチレン 管 かん (青 あお ポリ) - 耐震 たいしん 性 せい ・耐久 たいきゅう 性 せい に優 すぐ れ、比較的 ひかくてき 熱 ねつ に強 つよ く、薬品 やくひん にも強 つよ い。柔軟 じゅうなん 性 せい があり融 とおる 着 ぎ 式 しき 継手 つぎて による一体化 いったいか で漏水 ろうすい の心配 しんぱい がない。材質 ざいしつ にはPE100の第 だい 3世代 せだい 、高密度 こうみつど ポリエチレン(HDPE)を使用 しよう している。配水 はいすい ・給水 きゅうすい の埋設 まいせつ 管 かん 、建築 けんちく 物 ぶつ 内 ない の配管 はいかん などに用 もち いられ、配水 はいすい 小 しょう 管 かん では主流 しゅりゅう となりつつある(※直近 ちょっきん の日本 にっぽん 水道 すいどう 協会 きょうかい の検査 けんさ 実績 じっせき より)。黒 くろ ポリ(1998年 ねん のJIS規格 きかく 改定 かいてい より前 まえ のタイプ)に比 くら べると次世代 じせだい タイプであり、短期 たんき 、長期 ちょうき の特性 とくせい (クリープ強度 きょうど 、短期 たんき 破壊 はかい 水圧 すいあつ 、引張 ひっぱ 降伏 ごうぶく 強 つよ さ)にも優 すぐ れる。配水 はいすい 管 かん 用 よう に使用 しよう される材料 ざいりょう については「水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん 」、埋設 まいせつ 部 ぶ の給水 きゅうすい 装置 そうち に使用 しよう される給水 きゅうすい 管 かん については「水道 すいどう 給水 きゅうすい 用 よう ポリエチレン管 かん 」[4] と呼 よ ばれる。水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん は水道 すいどう ビジョンにおける「耐震 たいしん 管 かん 材 ざい 」に区分 くぶん されている。※過去 かこ のポリエチレン管 かん の事故 じこ に対 たい しては、水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん の規格 きかく 制定 せいてい にあたり、理論 りろん と実験 じっけん の両面 りょうめん から長期 ちょうき 性能 せいのう に優 すぐ れることを比較 ひかく ・確認 かくにん している。[5] ポリエチレン管 かん を敷設 ふせつ している造成 ぞうせい 現場 げんば
ポリエチレン 管 かん (黒 くろ ポリ) - ステンレス管 かん に比 くら べると経済 けいざい 性 せい に優 すぐ れ、薬品 やくひん に強 つよ く、管 かん 体 たい は非常 ひじょう に柔軟 じゅうなん 性 せい がある。金属 きんぞく 継手 つぎて での接続 せつぞく が主流 しゅりゅう で、熱 ねつ には弱 よわ い傾向 けいこう にある。給水 きゅうすい 管 かん に多 おお く用 もち いられている。現在 げんざい の仕様 しよう (JIS K 6762)は第 だい 2世代 せだい のPE80グレードのポリエチレン管 かん (2種 しゅ 管 かん )と、PE50グレードの鎖 くさり 状 じょう 低 てい 密度 みつど ポリエチレン管 かん (1種 しゅ 管 かん )、PE100グレードの高密度 こうみつど ポリエチレン管 かん (3種 しゅ 管 かん )で構成 こうせい され、接 せっ 水 すい 部 ぶ にカーボンブラックを用 もち いない2層 そう 管 かん 構造 こうぞう であり、耐 たい 塩素 えんそ 水 すい 性能 せいのう を向上 こうじょう させている。普及 ふきゅう している1種 しゅ 二 に 層 そう 管 かん について、公的 こうてき 資料 しりょう では(冷 ひや 間 あいだ )継手 つぎて 構造 こうぞう も含 ふく めると「耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい なし」とされる。現存 げんそん する第 だい 一 いち 世代 せだい の古 ふる い単 たん 層 そう 管 かん (PP管 かん )は耐 たい 塩素 えんそ 水 すい 性能 せいのう や環境 かんきょう 応力 おうりょく 破壊 はかい 性能 せいのう が悪 わる いため、更新 こうしん の対象 たいしょう となっている 。令 れい 和 わ 4年 ねん 3月 がつ に発行 はっこう された「給水 きゅうすい 用 よう ポリエチレン管 かん の経年 けいねん 劣化 れっか に関 かん する調査 ちょうさ 検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 」(給水 きゅうすい 工事 こうじ 技術 ぎじゅつ 振興 しんこう 財団 ざいだん )では、1998年 ねん 以前 いぜん の黒 くろ ポリについての耐用 たいよう 年数 ねんすう が公表 こうひょう された。またここでは樹脂 じゅし の性能 せいのう だけでなく、JIS K 6762 の肉 にく 厚 あつ 設計 せっけい が昔 むかし 設定 せってい された厚 あつし 肉 にく 管 かん (SDRが小 ちい さい)事 こと が寿命 じゅみょう を縮 ちぢ める要因 よういん となっている事 こと が指摘 してき されている。1998年 ねん の樹脂 じゅし 変更 へんこう の前後 ぜんご でも外観 がいかん は同 おな じ黒 くろ いポリエチレン管 かん で見 み た目 め は変 か わらない。ただし性能 せいのう が大 おお きく異 こと なるので注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。
ポリ塩化 えんか ビニル 管 かん (VP管 かん ・HIVP管 かん 排水 はいすい 用途 ようと はVU管 かん ・VP管 かん ) - 耐久 たいきゅう 性 せい ・加工 かこう 性 せい ・経済 けいざい 性 せい に優 すぐ れる。耐 たい 候 こう 性 せい ・耐 たい 熱性 ねっせい には難 なん があり、それぞれ特 とく 化 か した種類 しゅるい もあるが、金属 きんぞく 管 かん に劣 おと る。耐震 たいしん 管 かん 材 ざい の区分 くぶん ではない。(RRロング継手 つぎて の塩 しお ビ管 かん も「耐震 たいしん 管 かん 材 ざい 」ではない。従来 じゅうらい 、良 よ い地盤 じばん においては「耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい を有 ゆう する」と言 い われたが、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい により被害 ひがい が確認 かくにん されたため、現在 げんざい の検証 けんしょう 結果 けっか では「地震動 じしんどう 増幅 ぞうふく が小 ちい さい地盤 じばん 」において耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい を有 ゆう する、とされている。離脱 りだつ 防止 ぼうし 継手 つぎて 付 づけ RRロング継手 つぎて は、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい においても十分 じゅうぶん な検証 けんしょう データが得 え られなかった)
架橋 かきょう ポリエチレン管 かん - ポリエチレン管 かん と比 くら べ耐 たい 薬品 やくひん 性 せい ・耐 たい 熱性 ねっせい が高 たか い。宅内 たくない の給水 きゅうすい ・給湯 きゅうとう に用 もち いる。「さや管 かん ヘッダー方式 ほうしき 」で新設 しんせつ すれば、管 かん 材 ざい の交換 こうかん ・更新 こうしん が容易 ようい となる。保温 ほおん 材 ざい 被覆 ひふく されているものを一般 いっぱん 的 てき に用 もち いる。
ポリブテン 管 かん [6] - 架橋 かきょう ポリエチレン管 かん に近 ちか い特性 とくせい を持 も つ。
強化 きょうか プラスチック複 ふく 合 ごう 管 かん (FRPM) - FRP を主 おも 原料 げんりょう とした管 かん で、後述 こうじゅつ の石綿 いしわた セメント管 かん の後継 こうけい として開発 かいはつ された経緯 けいい を持 も つ為 ため 、製造 せいぞう 法 ほう ・耐 たい 薬品 やくひん 性 せい などで類似 るいじ した特性 とくせい を持 も つが、経年 けいねん 劣化 れっか に対 たい する耐 たい 性 せい は大幅 おおはば に向上 こうじょう している。
コンクリート 管 かん
鉛管 えんかん の人体 じんたい への影響 えいきょう [ 編集 へんしゅう ]
鉛管 えんかん は鉛 なまり が水中 すいちゅう に溶 と け出 だ し、摂取 せっしゅ 者 しゃ が鉛 なまり 中毒 ちゅうどく に罹患 りかん する危険 きけん があるため、現在 げんざい 新規 しんき には使 つか われない。
鉛管 えんかん は取 と 替 がえ が進 すす められているが、費用 ひよう の問題 もんだい などで工事 こうじ が進 すす まず、宅内 たくない 配管 はいかん ではいまだ使 つか われている場合 ばあい が多 おお い。なお、未 いま だ鉛管 えんかん を使 つか っている場合 ばあい は、朝 あさ 最初 さいしょ に蛇口 じゃぐち をひねった場合 ばあい は最初 さいしょ にある程度 ていど 水 みず を流 なが して、水道 すいどう 管内 かんない に蓄積 ちくせき した溶出 ようしゅつ した鉛 なまり を出 だ すことが推奨 すいしょう されている。現時点 げんじてん において、鉛管 えんかん による健康 けんこう 被害 ひがい は確認 かくにん されていない。
古代 こだい ロ ろ ーマ帝国 まていこく では鉛管 えんかん を使用 しよう していたが、これを帝国 ていこく 滅亡 めつぼう の原因 げんいん とする説 せつ が一部 いちぶ に存在 そんざい した。ただし古代 こだい ローマの水道 すいどう 管 かん には蛇口 じゃぐち が存在 そんざい せず(工事 こうじ の際 さい の止 とめ 水 すい 栓 せん はある)、水 みず は常時 じょうじ 流 なが されていたので、現代 げんだい よりもむしろ溶出 ようしゅつ した鉛 なまり を摂取 せっしゅ する危険 きけん は小 ちい さく、俗説 ぞくせつ 扱 あつか いされている。[7]
土壌 どじょう に浸透 しんとう した環境 かんきょう 基準 きじゅん 値 ち を超 こ える有機 ゆうき 溶剤 ようざい の影響 えいきょう について[ 編集 へんしゅう ]
ガソリンスタンド近傍 きんぼう や化学 かがく 工場 こうじょう の周辺 しゅうへん 、跡地 あとち などで、万 まん が一 いち 埋設 まいせつ 管 かん 周辺 しゅうへん に有機 ゆうき 溶剤 ようざい が漏 も れ出 だ した場合 ばあい 、水道 すいどう 管 かん に悪影響 あくえいきょう が及 およ ぶ場合 ばあい がある。原則 げんそく としては環境 かんきょう 基準 きじゅん を超 こ える土壌 どじょう 汚染 おせん の場合 ばあい には土 ど を入 い れ替 か えるのが法的 ほうてき な処置 しょち であるため、汚染 おせん 発見 はっけん までの一時 いちじ 的 てき な状態 じょうたい への対応 たいおう の検討 けんとう となる。
鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん 、鋼管 こうかん - ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん や鋼管 こうかん は管 かん 本体 ほんたい の溶剤 ようざい による影響 えいきょう は無 な いと言 い える。ただし接続 せつぞく 部 ぶ のゴム輪 わ 、パッキン類 きんるい の「ゴム」は有機 ゆうき 溶剤 ようざい によって侵 おか され膨潤、破損 はそん する場合 ばあい も想定 そうてい されるので必要 ひつよう に応 おう じて受口 うけぐち 部 ぶ を溶剤 ようざい 浸透 しんとう 防止 ぼうし フィルム処理 しょり などの処置 しょち を検討 けんとう する必要 ひつよう がある。
硬質 こうしつ 塩化 えんか ビニル管 かん - 有機 ゆうき 溶剤 ようざい によって侵 おか される性質 せいしつ がある。浸透 しんとう 防止 ぼうし フィルムでは少量 しょうりょう の侵入 しんにゅう に対 たい しても材料 ざいりょう が侵 おか される可能 かのう 性 せい もあるため、溶剤 ようざい 浸透 しんとう の可能 かのう 性 せい のある場所 ばしょ での敷設 ふせつ には注意 ちゅうい が必要 ひつよう 。
ポリエチレン1種 しゅ 二 に 層 そう 管 かん - 有機 ゆうき 溶剤 ようざい には侵 おか されないが、環境 かんきょう 基準 きじゅん を超 こ えるような高 こう 濃度 のうど の溶剤 ようざい に浸 ひた る場合 ばあい には溶剤 ようざい 浸透 しんとう 防止 ぼうし フィルムなどによる措置 そち が有効 ゆうこう である。浸透 しんとう による水道 すいどう 水 すい へのによる「におい」付着 ふちゃく の事故 じこ 例 れい がある。
水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん - 有機 ゆうき 溶剤 ようざい には侵 おか されないが、環境 かんきょう 基準 きじゅん を超 こ える高 こう 濃度 のうど の溶剤 ようざい に浸 ひた る場合 ばあい には溶剤 ようざい 浸透 しんとう 防止 ぼうし フィルムなどによる措置 そち が有効 ゆうこう である。1種 しゅ 二 に 層 そう 管 かん に比 くら べると高密度 こうみつど であり浸透 しんとう 度合 どあ いは小 ちい さく、日本 にっぽん 水道 すいどう 協会 きょうかい 規格 きかく の審議 しんぎ 資料 しりょう の中 なか でも、溶剤 ようざい 濃度 のうど が環境 かんきょう 基準 きじゅん 以下 いか であれば敷設 ふせつ に問題 もんだい ない事 こと が明記 めいき されている。水道 すいどう 給水 きゅうすい 用 よう ポリエチレン管 かん についても同 どう 材質 ざいしつ のため同様 どうよう 。
耐震 たいしん 管 かん ・耐震 たいしん 適合 てきごう 管 かん [ 編集 へんしゅう ]
水道 すいどう 事業 じぎょう ガイドライン (日本 にっぽん 水道 すいどう 協会 きょうかい )において、「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か 率 りつ 」=(耐震 たいしん 管 かん 延長 えんちょう /管 かん 路 ろ 総 そう 延長 えんちょう )×100 である。
変数 へんすう の定義 ていぎ として、「耐震 たいしん 管 かん 路 ろ 延長 えんちょう 」は、導 しるべ ・送 おく ・配水 はいすい 管 かん における、
離脱 りだつ 防止 ぼうし 機能 きのう 付 つ き継手 つぎて を有 ゆう するダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん
鋼管 こうかん (溶接 ようせつ 継手 つぎて )
水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん (高密度 こうみつど , 熱 ねつ 融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて )
の総 そう 延長 えんちょう とされている。
管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 性能 せいのう については、阪神 はんしん ・淡路 あわじ 大震災 だいしんさい の被害 ひがい 状況 じょうきょう を踏 ふ まえて、「水道 すいどう 施設 しせつ 耐震 たいしん 工法 こうほう 指針 ししん 」で定 さだ めるレベル2の地震動 じしんどう を前提 ぜんてい に定 さだ めている。
耐震 たいしん 管 かん の定義 ていぎ は、地盤 じばん 条件 じょうけん によらず、レベル2地震動 じしんどう において、管 かん 路 ろ の破損 はそん や継手 つぎて 離脱 りだつ 等 とう 被害 ひがい が軽微 けいび な管 かん 種 しゅ である。
「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 2014.6」[8] では、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい においても、これらの「耐震 たいしん 管 かん 」は地震動 じしんどう における事故 じこ が無 な かった事 こと が報告 ほうこく されている。
また、「耐震 たいしん 適合 てきごう 率 りつ 」は、レベル2地震動 じしんどう において「地盤 じばん 条件 じょうけん によっては耐震 たいしん 性 せい を有 ゆう する」管 かん 種 しゅ を含 ふく めた耐震 たいしん 性能 せいのう を表 あらわ したものであり、前記 ぜんき の「耐震 たいしん 管 かん 」に加 くわ え、
ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん (K形 かたち 継手 つぎて )
硬質 こうしつ 塩化 えんか ビニル管 かん RRロング ※ただし「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 2014.6」においても、検証 けんしょう にはいまだ時間 じかん を要 よう する管 かん 種 しゅ とされている。
の延長 えんちょう を加 くわ えたもので算定 さんてい する。
「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 2014.6」では、どちらの管 かん 種 しゅ も「液状 えきじょう 化 か 可能 かのう 性 せい ありの地区 ちく を除 のぞ き耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい あり」となっている。
水道 すいどう 管 かん (導 しるべ 送水 そうすい 管 かん ・配水 はいすい 管 かん )の更新 こうしん と耐震 たいしん 化 か [ 編集 へんしゅう ]
水道 すいどう 管 かん は現在 げんざい 、更新 こうしん 布設 ふせつ 替 が え時代 じだい に突入 とつにゅう しており、各 かく 水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ では、耐震 たいしん 性 せい に富 と み、長寿 ちょうじゅ 命 いのち な配管 はいかん へのリニューアルを進 すす めている。
ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん は100年 ねん という寿命 じゅみょう を目指 めざ した製品 せいひん を市場 いちば 投入 とうにゅう している[9] 。高 たか い耐震 たいしん 性 せい と、従来 じゅうらい 品 ひん より外 そと 塗装 とそう が長持 ながも ちする特性 とくせい 等 とう により、採用 さいよう が進 すす んでいる。一方 いっぽう 、ポリエチレン管 かん (ISO規格 きかく のPE100仕様 しよう )は欧州 おうしゅう で100年 ねん 以上 いじょう 問題 もんだい なく使 つか えると言 い われており、埋設 まいせつ 管 かん の場合 ばあい 、物性 ぶっせい 的 てき にも100年 ねん 以上 いじょう 十 じゅう 分 ふん に使用 しよう できる。検証 けんしょう については配水 はいすい 用 よう ポリエチレンパイプシステム協会 きょうかい より検証 けんしょう 結果 けっか が公表 こうひょう されている。「100年 ねん で更新 こうしん 」の管 かん 材 ざい という内容 ないよう ではなく、諸 しょ 条件下 じょうけんか において100年 ねん 経過 けいか した状態 じょうたい でも十分 じゅうぶん に性能 せいのう を維持 いじ しているという検証 けんしょう 内容 ないよう になっている(それ以上 いじょう の使用 しよう も実用 じつよう 可能 かのう と読 よ み取 と れる)[10] 。このようにダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん 、配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん ともに耐震 たいしん 性 せい に優 すぐ れたこれらの管 かん 種 しゅ による布設 ふせつ 替 が えが進 すす んでいる。基幹 きかん 管 かん 路 ろ では大 だい 口径 こうけい での経済 けいざい 性 せい を備 そな えたダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん (耐震 たいしん 管 かん )が主 おも で、配水 はいすい 支 ささえ 管 かん では経済 けいざい 性 せい と耐震 たいしん 性 せい に優 すぐ れたポリエチレン管 かん の採用 さいよう が急激 きゅうげき に伸 の びている。(※東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい で耐震 たいしん 実績 じっせき が検証 けんしょう された事 こと も要因 よういん として挙 あ げられる)
また、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい ・熊本 くまもと 地震 じしん ・大阪 おおさか 府 ふ 北部 ほくぶ 地震 じしん を経 へ て、さらに管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か への流 なが れは強 つよ まっている。耐震 たいしん 管 かん 材 ざい の定義 ていぎ は、「水道 すいどう 事業 じぎょう ガイドライン」によると前述 ぜんじゅつ の通 とお り、1.離脱 りだつ 防止 ぼうし 機能 きのう 付 づけ 継手 つぎて のダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん 、2.溶接 ようせつ 継手 つぎて の鋼管 こうかん 、3.水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん (高密度 こうみつど 、融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて )とされている。また、K形 かたち 継手 つぎて のダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん は、岩盤 がんばん ・洪 ひろし 積層 せきそう などの良 よ い地盤 じばん において低 ひく い被害 ひがい 率 りつ を示 しめ していることから、基幹 きかん 管 かん 路 ろ が備 そな えるべきレベル2地震動 じしんどう に対 たい する耐震 たいしん 性能 せいのう を満 み たすものとされており、各 かく 水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ の判断 はんだん により「耐震 たいしん 適合 てきごう 管 かん 」として採用 さいよう することが可能 かのう であるとなっていた。これは東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい 前 まえ 、平成 へいせい 18年 ねん の検討 けんとう 会 かい において検討 けんとう されたもの[11]
であり、現在 げんざい は東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい の経験 けいけん によるデータ(悪 わる い地盤 じばん での耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい が低 ひく い検証 けんしょう 結果 けっか となった)を基 もと に、新 あら たな判断 はんだん 基準 きじゅん となっている。[12] 。熊本 くまもと 地震 じしん においても、K形 かたち の事故 じこ は幾 いく つか確認 かくにん されている模様 もよう である。しかし、「平成 へいせい 28年 ねん (2016年 ねん )熊本 くまもと 地震 じしん 水道 すいどう 施設 しせつ 被害 ひがい 等 とう 現地 げんち 調査 ちょうさ 団 だん 報告 ほうこく 書 しょ 」[13] では、ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん 、ポリエチレン管 かん のそれぞれについて「耐震 たいしん 管 かん 」と「その他 た 」区分 くぶん による区別 くべつ しか行 おこな っていなかった。今回 こんかい 、耐震 たいしん 管 かん に区分 くぶん されるダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん 、配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん に事故 じこ はなく、溶接 ようせつ 鋼管 こうかん の一部 いちぶ に事故 じこ が見 み られた事 こと が報告 ほうこく されている。ただし、一般 いっぱん に耐震 たいしん 性 せい の達成 たっせい 度 ど で多 おお く用 もち いられる「耐震 たいしん 適合 てきごう 管 かん 」(良 よ い地盤 じばん における耐震 たいしん 性 せい を有 ゆう する、ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん K形 かたち 、塩化 えんか ビニル管 かん RR継手 つぎて )については、耐震 たいしん 適合 てきごう 外 がい とまとめられており、K形 かたち の事故 じこ 事例 じれい などは写真 しゃしん 付 つ きで紹介 しょうかい されたものの、被害 ひがい 状況 じょうきょう の数値 すうち は明示 めいじ されなかった。また、熊本 くまもと 地震 じしん 発生 はっせい 後 ご に大 おお きく報道 ほうどう された一部 いちぶ の耐震 たいしん 管 かん で発生 はっせい した事故 じこ 事例 じれい (施工 しこう 責 せめ )については、今回 こんかい の報告 ほうこく 書 しょ の中 なか では報告 ほうこく されなかった。
厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう が平成 へいせい 25年 ねん 3月 がつ に策定 さくてい した「新 しん 水道 すいどう ビジョン」[14] では、「耐震 たいしん 化 か の一層 いっそう の推進 すいしん が急務 きゅうむ 」とされており、基幹 きかん 管 かん 路 ろ を優先 ゆうせん しつつも、将来 しょうらい すべての管 かん 路 ろ が耐震 たいしん 化 か されることをビジョンとして掲 かか げている。50年 ねん 後 ご 、100年 ねん 後 ご の将来 しょうらい を見据 みす え、水道 すいどう の理想 りそう 像 ぞう を明示 めいじ している。危機 きき 管理 かんり 対策 たいさく 項目 こうもく の中 なか 、「施設 しせつ 耐震 たいしん 化 か 対策 たいさく 」では、「耐震 たいしん 化 か 対策 たいさく には、優先 ゆうせん 的 てき に実施 じっし する必要 ひつよう 性 せい の高 たか いものを10年 ねん 程度 ていど で実施 じっし し、次 つぎ に断水 だんすい エリア、断水 だんすい 日数 にっすう の影響 えいきょう が大 おお きい施設 しせつ ・管 かん 路 ろ を優先 ゆうせん して耐震 たいしん 化 か を推進 すいしん し、最終 さいしゅう 的 てき には耐震 たいしん 化 か が必要 ひつよう な施設 しせつ の全 すべ てをクリアすることで、50年 ねん から100年 ねん 先 さき には水道 すいどう 施設 しせつ 全体 ぜんたい が完全 かんぜん に耐震 たいしん 化 か できているよう、水道 すいどう 事業 じぎょう の耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 策定 さくてい に盛 も り込 こ むことが求 もと められます。」としている。
水道 すいどう 運営 うんえい が財政 ざいせい 的 てき に厳 きび しい現実 げんじつ の側面 そくめん からは、「施設 しせつ の全 すべ てを耐震 たいしん 化 か するには長期間 ちょうきかん を要 よう する場合 ばあい もありますが、給水 きゅうすい 区域 くいき 内 ない の重要 じゅうよう な給水 きゅうすい 施設 しせつ への給水 きゅうすい ライン(管 かん 路 ろ )の優先 ゆうせん 的 てき な着手 ちゃくしゅ により、早期 そうき の耐震 たいしん 化 か を図 はか るなど、施設 しせつ の必要 ひつよう 性 せい に応 おう じた適切 てきせつ な対応 たいおう が必要 ひつよう です。」としている。
また、「強靱 きょうじん の観点 かんてん からみた水道 すいどう の理想 りそう 像 ぞう 」として以下 いか に示 しめ す状況 じょうきょう が実現 じつげん していることが理想 りそう であるとしている。(抜粋 ばっすい )
基幹 きかん 管 かん 路 ろ 以外 いがい の管 かん 路 ろ や給水 きゅうすい 管 かん についても、適切 てきせつ な材質 ざいしつ や仕様 しよう が採用 さいよう され耐震 たいしん 性 せい が向上 こうじょう している。
水道 すいどう 管 かん 路 ろ が適切 てきせつ に更新 こうしん されていることにより、配水 はいすい 管 かん などの損傷 そんしょう がほとんど発生 はっせい せず、断水 だんすい や濁水 だくすい が発生 はっせい しない水道 すいどう が構築 こうちく されている。
水道 すいどう 管 かん 種 しゅ (導 しるべ 送水 そうすい 管 かん ・配水 はいすい 管 かん )選定 せんてい について[ 編集 へんしゅう ]
現在 げんざい 、各 かく 事業 じぎょう 体 たい は従来 じゅうらい の「耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい 」を基 もと に(「耐震 たいしん 化 か 率 りつ (A,B)」などで耐震 たいしん 化 か 状況 じょうきょう が公表 こうひょう [15] されている)この数値 すうち 「上昇 じょうしょう 」により耐震 たいしん 化 か の進捗 しんちょく が判断 はんだん できるようになっている。そのため、耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい の判断 はんだん 基準 きじゅん は事業 じぎょう 体 たい の耐 たい 震度 しんど に大 おお きく影響 えいきょう を与 あた えることになる。H19.3「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 会 かい 」で管 かん 路 ろ の満 み たすべき基準 きじゅん を定 さだ めているが、中 なか には耐震 たいしん 性能 せいのう を判断 はんだん する被災 ひさい 経験 けいけん がないことから、明確 めいかく な評価 ひょうか が出来 でき ていない管 かん 路 ろ ・管 かん 種 しゅ があった。H25.10管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 会 かい の設置 せっち は、その後 ご 、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい 等 とう の大 だい 規模 きぼ 地震 じしん が発生 はっせい し「被災 ひさい 状 じょう 況 きょう が明確 めいかく となった」ことから、改 あらた めて管 かん 路 ろ ・管 かん 種 しゅ の耐震 たいしん 評価 ひょうか をする必要 ひつよう があるとの判断 はんだん から検討 けんとう を行 おこな ったものである。ただし、「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 2014.6」[8] では、審議 しんぎ の結果 けっか 、さらに調査 ちょうさ ・検討 けんとう が必要 ひつよう であることが明 あき らかとなり、管 かん 路 ろ の再 さい 評価 ひょうか までは行 おこな わず、管 かん 種 しゅ ・継手 つぎて 別 べつ の管 かん 路 ろ 被害 ひがい 率 りつ ・管 かん 路 ろ 延長 えんちょう の算出 さんしゅつ に留 と めて、地震 じしん 被害 ひがい が多 おお いレベル2地震 じしん 相当 そうとう 地域 ちいき を中心 ちゅうしん に被害 ひがい 状況 じょうきょう 分析 ぶんせき を報告 ほうこく 書 しょ としてまとめた。被害 ひがい 状況 じょうきょう 分析 ぶんせき は、厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう による「水道 すいどう 事業 じぎょう における耐震 たいしん 化 か の状況 じょうきょう 」において分類 ぶんるい 上 じょう 「耐震 たいしん 管 かん 」に区分 くぶん されているダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん (NS形 がた 継手 つぎて 等 とう )、鋼管 こうかん (溶接 ようせつ 継手 つぎて )、配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん (融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて )とそれ以外 いがい の管 かん 種 しゅ ・継手 つぎて に分 わ けて行 い っている。報告 ほうこく 書 しょ によれば、少 すく なくとも前記 ぜんき 「耐震 たいしん 管 かん 」に関 かん しては、鋼管 こうかん (溶接 ようせつ 継手 つぎて )の腐食 ふしょく 、過去 かこ の溶接 ようせつ 技術 ぎじゅつ の不十分 ふじゅうぶん さに起因 きいん するものを除 のぞ くと、管 かん 路 ろ 被害 ひがい は基本 きほん 的 てき に生 しょう じておらず、管 かん 路 ろ 被害 ひがい 率 りつ は0.000箇所 かしょ /kmとなっている。ゆえに、耐震 たいしん 管 かん 路 ろ の既定 きてい 管 かん 種 しゅ に関 かん しては初期 しょき の目的 もくてき であった、従来 じゅうらい の耐震 たいしん 管 かん 定義 ていぎ における実際 じっさい の震災 しんさい 地区 ちく での検証 けんしょう はされたといえる。このあたりの分析 ぶんせき は、最終 さいしゅう 稿 こう 前 まえ の「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ (案 あん )2014.3」[16] において詳細 しょうさい に評価 ひょうか 案 あん が記 しる されている。それ以外 いがい の管 かん 種 しゅ についても以下 いか のような評価 ひょうか 案 あん がまとめられており、今後 こんご 、事業 じぎょう 体 たい の取組 とりくみ 判断 はんだん の参考 さんこう になると思 おも われる。
「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 2014.6」において「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ (案 あん )2014.3」との大 おお きな違 ちが いの1つに、「耐震 たいしん 管 かん 」の定義 ていぎ がある。従来 じゅうらい の耐震 たいしん 管 かん の基準 きじゅん については「レベル2地震動 じしんどう において、耐震 たいしん 性 せい を有 ゆう する管 かん 。」であったが、今回 こんかい の報告 ほうこく 書 しょ では
レベル2地震動 じしんどう において、管 かん 路 ろ の破損 はそん や継手 つぎて 離脱 りだつ 等 とう 被害 ひがい が軽微 けいび な管 かん 。
液状 えきじょう 化 か 等 とう による地盤 じばん 変 へん 対 たい しても、上記 じょうき と同等 どうとう の耐震 たいしん 性能 せいのう を有 ゆう する管 かん 。
となっている。より具体 ぐたい 的 てき かつレベルの高 たか い条件 じょうけん となったと言 い えるが、今後 こんご はこの条件 じょうけん に合 あ った管 かん 種 しゅ が新 あら たな「耐震 たいしん 管 かん 」の既定 きてい となっていくもの思 おも われる。いずれにせよ、今回 こんかい の報告 ほうこく 書 しょ に記載 きさい された内容 ないよう から、「現行 げんこう の耐震 たいしん 管 かん の基準 きじゅん 」(レベル2地震動 じしんどう において、耐震 たいしん 性 せい を有 ゆう する管 かん )については、現在 げんざい の耐震 たいしん 管 かん に規定 きてい されているすべての管 かん 種 しゅ が「管 かん 路 ろ の満 み たすべき基準 きじゅん を満 み たす」ことが立証 りっしょう された。一方 いっぽう で、従来 じゅうらい の「耐震 たいしん 管 かん 」以外 いがい の管 かん 種 しゅ については、より厳 きび しいものとなったと言 い える。
今回 こんかい の報告 ほうこく 書 しょ に使用 しよう したデータはGISデータを有効 ゆうこう 活用 かつよう したもの(東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい により、水道 すいどう 施設 しせつ 被害 ひがい が発生 はっせい し査定 さてい を行 おこな った事業 じぎょう 体 たい は116事業 じぎょう 体 たい あるが、マッピングシステムが整備 せいび されていない等 ひとし の理由 りゆう から、本 ほん 検討 けんとう で対象 たいしょう とした水道 すいどう 事業 じぎょう 体 たい は16事業 じぎょう 体 たい に留 とど まっている)であり、検証 けんしょう に十分 じゅうぶん なデータ数 すう を有 ゆう してはいるが、全体 ぜんたい からすると限定 げんてい されたデータによる検証 けんしょう となっている。東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい において水道 すいどう 施設 しせつ 被害 ひがい を受 う けた事業 じぎょう 体 たい の大 だい 部分 ぶぶん を対象 たいしょう とした調査 ちょうさ としては「東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい 水道 すいどう 施設 しせつ 被害 ひがい 状況 じょうきょう 調 ちょう 最終 さいしゅう 報告 ほうこく 書 しょ 平成 へいせい 25年 ねん 3月 がつ 」[17] がある。同 どう 調査 ちょうさ では災害 さいがい 定 てい 資料 しりょう 等 とう を基 もと に管 かん 路 ろ 被 ひ 状況 じょうきょう が調査 ちょうさ され(管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 2014.6 P13)ており、各 かく 事業 じぎょう 体 たい においては前記 ぜんき の限定 げんてい されたデータ以外 いがい にも東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい の被災 ひさい データを確認 かくにん することが可能 かのう である。
また、本 ほん 検討 けんとう においては前記 ぜんき 「液状 えきじょう 化 か 地帯 ちたい での被害 ひがい 状況 じょうきょう 確認 かくにん 」が不十分 ふじゅうぶん であった。本 ほん 検討 けんとう においては、液状 えきじょう 化 か に関 かん する調査 ちょうさ 等 とう の確認 かくにん を、関東 かんとう 地方 ちほう を調査 ちょうさ 対象 たいしょう とした「東北 とうほく 地方 ちほう 太平洋 たいへいよう 沖 おき 地震 じしん による関東 かんとう 地方 ちほう の地盤 じばん 液状 えきじょう 化 か 現象 げんしょう の実態 じったい 解明 かいめい 報告 ほうこく 書 しょ 平成 へいせい 23年 ねん 8月 がつ 」[18] のみにより検証 けんしょう している。この資料 しりょう は関東 かんとう 地方 ちほう のみを対象 たいしょう とし、調査 ちょうさ 範囲 はんい も限 かぎ られており、これ以外 いがい にも調査 ちょうさ はされているものの、精査 せいさ 中等 ちゅうとう の状況 じょうきょう から現時点 げんじてん でデータを入手 にゅうしゅ することは困難 こんなん である、との注記 ちゅうき を付 つ け引用 いんよう している。理由 りゆう としては液状 えきじょう 化 か 地域 ちいき において、従来 じゅうらい の地盤 じばん 区分 くぶん では「耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい あり」とされていたダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん K形 かたち 継手 つぎて や塩化 えんか ビニル管 かん RR継手 つぎて 等 とう の被害 ひがい が多 おお く、耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい の基準 きじゅん を再度 さいど 整合 せいごう する必要 ひつよう 性 せい が生 しょう じてた、という事 こと もあり、液状 えきじょう 化 か 地帯 ちたい での検証 けんしょう も「限定 げんてい 的 てき なデータ」ではあるが掲載 けいさい したものといえる。
このように、「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ (案 あん )2014.3」ではダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん K形 かたち が盛土 もりつち 地区 ちく での被害 ひがい 率 りつ が著 いちじる しく高 たか かったため、「地震動 じしんどう 幅 はば が小 ちい さいエリアにおいて耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい を有 ゆう する」という記述 きじゅつ に修正 しゅうせい (18年度 ねんど の検証 けんしょう に対 たい して)されている。以上 いじょう 、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい での検証 けんしょう は結果 けっか としてダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん K形 かたち 、耐 たい 衝撃 しょうげき 性 せい 硬質 こうしつ 塩化 えんか ビニル管 かん RRについては従来 じゅうらい よりも「耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい 」の評価 ひょうか が下 さ がった。今後 こんご は業務 ぎょうむ 指標 しひょう も改定 かいてい され、地盤 じばん 条件 じょうけん によっては「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 適合 てきごう 率 りつ 」の値 ね が、それ以前 いぜん の基準 きじゅん で算定 さんてい されたものよりも下 さ がってしまう事 こと となる。
「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 2014.6」では、「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に向 む けて」「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に向 む けた必要 ひつよう な取 と り組 く み」で、「H18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい の報告 ほうこく 書 しょ における管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 性 せい 評価 ひょうか に加 くわ え、本 ほん 検討 けんとう 結果 けっか を参考 さんこう にして、今後 こんご 、管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か を推進 すいしん する必要 ひつよう がある」とされている。
また、新 あたら しい管 かん 種 しゅ 等 とう についての見解 けんかい として「管 かん 路 ろ の技術 ぎじゅつ 開発 かいはつ とその利用 りよう 」では、「近年 きんねん 、高 たか い耐震 たいしん 性能 せいのう などを有 ゆう する新 あら たな管 かん 製品 せいひん が供給 きょうきゅう されており、今後 こんご もこのような傾向 けいこう は続 つづ くと想定 そうてい される。耐震 たいしん 性能 せいのう が高 たか いと判断 はんだん できる製品 せいひん については水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ が導入 どうにゅう の適否 てきひ を適切 てきせつ に判断 はんだん し採用 さいよう することが望 のぞ ましい。これにより水道 すいどう 管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か を効率 こうりつ 的 てき に進 すす めることができるとともに、発生 はっせい する地震 じしん などに対 たい して管 かん 路 ろ の被害 ひがい 状況 じょうきょう 分析 ぶんせき を行 おこな って耐震 たいしん 性能 せいのう を評価 ひょうか し、その結果 けっか を広 ひろ く共有 きょうゆう することにより、我 わ が国 くに の水道 すいどう 全体 ぜんたい として管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か を一層 いっそう 効率 こうりつ 的 てき かつ計画 けいかく 的 てき に推進 すいしん することができる」としている。(2014.3(案 あん )と多少 たしょう の記述 きじゅつ の差 さ がついている)
H18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい の報告 ほうこく 書 しょ の中 なか で耐震 たいしん 性 せい 評価 ひょうか が限定 げんてい されていた「検証 けんしょう 必要 ひつよう 事項 じこう 」については、今回 こんかい の調査 ちょうさ で十分 じゅうぶん な検証 けんしょう がされた(確認 かくにん が取 と れた)ため、今後 こんご は新 あたら しく検討 けんとう を要 よう するとされた「液状 えきじょう 化 か 地区 ちく 」における耐震 たいしん 性 せい の検証 けんしょう が耐震 たいしん 管 かん 路 ろ 全般 ぜんぱん に求 もと められていくことになろう。特 とく に配水 はいすい 支 ささえ 管 かん に関 かん しては、新 しん 水道 すいどう ビジョンの理念 りねん に基 もと づき、給水 きゅうすい 管 かん も含 ふく めた水道 すいどう 施設 しせつ 全体 ぜんたい としての耐震 たいしん 性 せい の向上 こうじょう が望 のぞ まれて来 く る。
[平成 へいせい 25年度 ねんど 管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 会 かい 報告 ほうこく 書 しょ で確認 かくにん された事項 じこう のまとめ (対 たい 18年度 ねんど 報告 ほうこく 書 しょ )]
地盤 じばん 区分 くぶん について、レベル2地震動 じしんどう 相当 そうとう において、地震動 じしんどう 幅 はば が小 ちい さい地盤 じばん (良 よ い地盤 じばん )と、大 おお きい地盤 じばん (悪 わる い地盤 じばん )の規定 きてい を新 あら たにした。
ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん (K形 かたち 継手 つぎて 等 とう )の耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい は地震動 じしんどう 増幅 ぞうふく が大 おお きい地盤 じばん での被害 ひがい が確認 かくにん された(盛土 もりつち 地区 ちく での被害 ひがい 率 りつ が高 たか い)ため、H18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい の報告 ほうこく 書 しょ 時点 じてん よりも厳 きび しくなった。
硬質 こうしつ 塩化 えんか ビニル管 かん (RRロング継手 つぎて )の耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい は1.同様 どうよう 、地震動 じしんどう 増幅 ぞうふく が大 おお きい地盤 じばん での被害 ひがい が確認 かくにん されたため、H18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい の報告 ほうこく 書 しょ 時点 じてん よりも厳 きび しくなったといえる。
硬質 こうしつ 塩化 えんか ビニル管 かん (RRロング継手 つぎて )は継手 つぎて 離脱 りだつ 防止 ぼうし 機能 きのう を付 つ け耐震 たいしん 性能 せいのう を高 たか くする事 こと ができると想定 そうてい されるが、今回 こんかい の調査 ちょうさ 対象 たいしょう 管 かん 路 ろ ではデータを得 え ることが出来 でき なかった。
硬質 こうしつ 塩化 えんか ビニル管 かん (RR継手 つぎて )、ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん (A形 かたち 継手 つぎて )の耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい は、レベル1地震動 じしんどう に対 たい しても地盤 じばん 条件 じょうけん により被害 ひがい を生 しょう じたため、H18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい の報告 ほうこく 書 しょ 時点 じてん よりも厳 きび しくなった。
水道 すいどう 用 よう ポリエチレン管 かん (融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて )は東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい において被災 ひさい がなかった。(被災 ひさい 経験 けいけん が十分 じゅうぶん でない、とされたH18年度 ねんど 検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ における注釈 ちゅうしゃく については、限定 げんてい された調査 ちょうさ 対象 たいしょう の中 なか でも被災 ひさい 経験 けいけん にもとづく耐震 たいしん 検証 けんしょう データを得 え た事 こと が報告 ほうこく 書 しょ (案 あん )、議事 ぎじ 録 ろく からも確認 かくにん できる。最終 さいしゅう 報告 ほうこく 書 しょ は評価 ひょうか までは行 おこな わず表 ひょう は記載 きさい されていないが、検証 けんしょう はされており、H18年度 ねんど の検証 けんしょう 不足 ふそく を見直 みなお せるデータが得 え られている)
(補足 ほそく )以上 いじょう のように、前回 ぜんかい H19.3「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 会 かい 」における「評価 ひょうか 」結果 けっか の見直 みなお しにおいて、今回 こんかい H26.6「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 」で「再 さい 評価 ひょうか 」まで行 おこな わなかった最 もっと も大 おお きな理由 りゆう は、「耐震 たいしん 管 かん 」の定義 ていぎ を「液状 えきじょう 化 か 等 とう による地盤 じばん 変動 へんどう 」に対 たい しても「レベル2地震動 じしんどう において、管 かん 路 ろ の破損 はそん や継手 つぎて 離脱 りだつ 等 とう 被害 ひがい が軽微 けいび な管 かん 、と同等 どうとう の耐震 たいしん 性能 せいのう を有 ゆう する」事 こと を定義 ていぎ づけたためである。従 したが って、管 かん 種 しゅ によらず、新 あたら しい定義 ていぎ に基 もと づく「評価 ひょうか 」をしなかった、という事 こと である。また、この「耐震 たいしん 管 かん の定義 ていぎ 」については、H27.3「平成 へいせい 26年度 ねんど 水道 すいどう の耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 等 とう 策定 さくてい 指針 ししん 検討 けんとう 会 かい 」[19] においても、同 おな じ定義 ていぎ で取 と り扱 あつか いをされている。
ただし、仮 かり にH19.3「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 会 かい 」までの定義 ていぎ で、前回 ぜんかい と条件 じょうけん をそろえて「評価 ひょうか 」をした場合 ばあい 、「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ (案 あん )2014.3」や、管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 会 かい 第 だい 2回 かい 検討 けんとう 会 かい 資料 しりょう [20] P50において提示 ていじ された「表 ひょう 」のとおりの結果 けっか であるといえる。また、今回 こんかい の検討 けんとう 会 かい の解説 かいせつ において「ポリエチレン管 かん は液状 えきじょう 化 か 地域 ちいき における検証 けんしょう データがほとんど無 な かった=耐震 たいしん 管 かん として評価 ひょうか されなかった」との説明 せつめい をされる場合 ばあい があるが、これは間違 まちが った認識 にんしき である。確 たし かに、前記 ぜんき 「限 かぎ られた条件 じょうけん 」のデータの中 なか では、ポリエチレン管 かん の敷設 ふせつ されていた距離 きょり が少 すく なかった訳 わけ であるが、本文 ほんぶん にも「このような状況 じょうきょう から、液状 えきじょう 化 か 地区 ちく は広範囲 こうはんい に生 しょう じているものの、その全体 ぜんたい を調査 ちょうさ することは困難 こんなん であるため、本 ほん 検討 けんとう では上記 じょうき の国土 こくど 交通省 こうつうしょう 資料 しりょう により関東 かんとう 地方 ちほう において液状 えきじょう 化 か が確認 かくにん できた地区 ちく (液状 えきじょう 化 か 確認 かくにん 地区 ちく )のみを対象 たいしょう として分析 ぶんせき するが、限定 げんてい 的 てき なデータであることに注意 ちゅうい する必要 ひつよう がある。」とある通 とお り、本 ほん 検討 けんとう における液状 えきじょう 化 か の検証 けんしょう データは、あくまで「例示 れいじ 」であるに過 す ぎない。本文 ほんぶん の実績 じっせき 記載 きさい が少 すく ない事 こと を「部分 ぶぶん 的 てき 」に取 と り上 あ げ曲解 きょっかい する話 はなし をしてはならない。こうした説明 せつめい は日本 にっぽん 水道 すいどう 協会 きょうかい の見解 けんかい ではない事 こと にも注意 ちゅうい を要 よう したい。本 ほん 検討 けんとう の参照 さんしょう する液状 えきじょう 化 か 地域 ちいき の限定 げんてい 的 てき なデータにおいて、耐震 たいしん 管 かん に区分 くぶん されているダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん の事例 じれい は適度 てきど に記載 きさい されており、本管 ほんかん における耐震 たいしん 性 せい の妥当 だとう 性 せい は示 しめ されていると言 い える。今後 こんご は本管 ほんかん のみならず、サドル分岐 ぶんき 、給水 きゅうすい 管 かん を含 ふく めた管 かん 路 ろ システムとして、液状 えきじょう 化 か 地域 ちいき における耐震 たいしん 性 せい を検証 けんしょう していく事 こと も重要 じゅうよう な課題 かだい となる。誤解 ごかい されやすい部分 ぶぶん を整理 せいり すると、以下 いか の通 とお りである。
「ポリエチレン管 かん (高密度 こうみつど ・融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて )」は従来 じゅうらい より水道 すいどう ビジョンや水道 すいどう 事業 じぎょう ガイドラインにおいて「耐震 たいしん 管 かん 」と定義 ていぎ されている
H26.6「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 」では全 ぜん 管 かん 種 しゅ において再 さい 評価 ひょうか までは行 おこな わなかった。ただし東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい による被災 ひさい 状 じょう 況 きょう の十分 じゅうぶん な「検証 けんしょう 」データを明示 めいじ し、3種類 しゅるい の耐震 たいしん 管 かん は地震動 じしんどう による事故 じこ が無 な かったことを示 しめ した。
液状 えきじょう 化 か 等 とう による地盤 じばん 変動 へんどう に対 たい する耐震 たいしん 性 せい の検証 けんしょう が今後 こんご 必要 ひつよう となるものの、今回 こんかい は「限 かぎ られた条件 じょうけん 」のデータではあるが、耐震 たいしん 管 かん には事故 じこ が無 な かった事 こと が報告 ほうこく 書 しょ に記載 きさい された。
※ポリエチレン管 かん の液状 えきじょう 化 か 地域 ちいき におけるデータは水団 すいとん 連 れん ホームページにて公開 こうかい されている「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 会 かい 」平成 へいせい 25年度 ねんど 第 だい 2回 かい の資料 しりょう 6[21] にて確認 かくにん ができる。東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい における調査 ちょうさ 対象 たいしょう 事業 じぎょう 体 たい 5県 けん 69か所 しょ の調査 ちょうさ 対象 たいしょう 事業 じぎょう 体 たい (総 そう 延長 えんちょう 995.7km)において地震動 じしんどう によるポリエチレン管 かん の被害 ひがい はなく、液状 えきじょう 化 か に関 かん しては中越 なかごえ 地震 じしん 時 じ に柏崎 かしわざき 市 し で被災 ひさい した事例 じれい として2.6kmの敷設 ふせつ 延長 えんちょう に被害 ひがい が無 な かった報告 ほうこく となっている(POLITEC)。また、ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん (NS形 がた など)においても[22] にて浦安 うらやす 市 し の液状 えきじょう 化 か エリアで被害 ひがい が無 な かった(約 やく 27km)事 こと が報告 ほうこく されている。
[水道 すいどう 耐震 たいしん 工法 こうほう 指針 ししん ・解説 かいせつ 2022年版 ねんばん ]
改定 かいてい された水道 すいどう 耐震 たいしん 工法 こうほう 指針 ししん ・解説 かいせつ 2022年版 ねんばん において、水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん は「設計 せっけい 事例 じれい 編 へん 」での参考 さんこう 扱 あつか いから、一般 いっぱん 扱 あつか いとなり正式 せいしき な事例 じれい 紹介 しょうかい となっている(CD版 ばん データのみ)。耐震 たいしん 管 かん に区分 くぶん されている3管 かん 種 しゅ 共 とも に説明 せつめい がリニューアルされた。
ここで、Ⅱ参考 さんこう 資料 しりょう 編 へん 「管 かん 路 ろ 」の「4)管 かん 種 しゅ ・継手 つぎて ごとの耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい 」において、「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ (平成 へいせい 26年 ねん 6月 がつ )」における管 かん 種 しゅ ・継手 つぎて ごとの耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい を参考 さんこう にできる(表 ひょう -参 まいり 2-1.9)、と紹介 しょうかい されているが、この表 ひょう は、前記 ぜんき 「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ (平成 へいせい 26年 ねん 6月 がつ )」[8] P11~12を確認 かくにん するとすぐにわかるが、平成 へいせい 18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい 報告 ほうこく 書 しょ より整理 せいり されたものを「引用 いんよう 」した部分 ぶぶん となる。すなわち平成 へいせい 25年 ねん の検討 けんとう 会 かい においてはこの表 ひょう で検証 けんしょう が必要 ひつよう であると指摘 してき されたデータを集 あつ めて報告 ほうこく 書 しょ にしたものであり、P63には「本 ほん 検討 けんとう では、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい における管 かん 路 ろ の被害 ひがい 状況 じょうきょう 分析 ぶんせき を行 おこな った。水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ 等 とう においては、平成 へいせい 18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい 報告 ほうこく 書 しょ における管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 性 せい 評価 ひょうか に加 くわ え、本 ほん 検討 けんとう 結果 けっか を参考 さんこう にして、今後 こんご 、管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か を推進 すいしん する必要 ひつよう がある。」と記載 きさい されており、表 ひょう -参 まいり 2-1.9 の検証 けんしょう 不足 ふそく 分 ぶん を補 おぎな ったデータを考慮 こうりょ することが肝要 かんよう である。このデータは前述 ぜんじゅつ の通 とお り、水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん の東日本 ひがしにっぽん 震災 しんさい による被災 ひさい 経験 けいけん に基 もと づく被災 ひさい 経験 けいけん (被害 ひがい なし)などが示 しめ されている。平成 へいせい 18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい 報告 ほうこく 書 しょ で「被災 ひさい 経験 けいけん が十分 じゅうぶん でないことから、十分 じゅうぶん に耐震 たいしん 性 せい が検証 けんしょう され目 め には、なお時間 じかん を要 よう する」と注記 ちゅうき されている表 ひょう のみが掲載 けいさい されているが、この部分 ぶぶん については検証 けんしょう され「耐震 たいしん 性 せい を有 ゆう する」と判断 はんだん できる材料 ざいりょう が示 しめ されている。
大阪 おおさか 市 し の水道局 すいどうきょく 経営 けいえい 戦略 せんりゃく (2018-2027)【改訂 かいてい 版 ばん 】 におけるパブリックコメントの回答 かいとう に「水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん につきましては、耐震 たいしん 工法 こうほう 指針 ししん において、実績 じっせき 面 めん から耐震 たいしん 性 せい が完全 かんぜん に検証 けんしょう されていないことや…」という記載 きさい などが公表 こうひょう されているが、ここに書 か かれている実績 じっせき 不足 ふそく は平成 へいせい 18年度 ねんど の検討 けんとう 会 かい 段階 だんかい のものであるといえる。
アセットマネジメントの実施 じっし を推進 すいしん (厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう ) [ 編集 へんしゅう ]
「新 しん 水道 すいどう ビジョン」では、50年 ねん 後 ご 、100年 ねん 後 ご の将来 しょうらい を見据 みす え、水道 すいどう の理想 りそう 像 ぞう を明示 めいじ している。水道 すいどう におけるアセットマネジメントについて、厚生 こうせい 労働 ろうどう 省 しょう では、平成 へいせい 21年 ねん 7月 がつ に「水道 すいどう 事業 じぎょう におけるアセットマネジメント(資産 しさん 管理 かんり )に関 かん する手引 てび き」[23] を公表 こうひょう し、全国 ぜんこく の水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ 等 とう にアセットマネジメントの実践 じっせん を促 うなが している。令 れい 和 わ 元年 がんねん の全国 ぜんこく 水道 すいどう 関係 かんけい 担当 たんとう 者 しゃ 会議 かいぎ 資料 しりょう (資料 しりょう 編 へん )2020.3[24] には「全国 ぜんこく の水道 すいどう 施設 しせつ の更新 こうしん 費 ひ ・修繕 しゅうぜん 費 ひ の試算 しさん 結果 けっか 」の中 なか で近々 ちかぢか からの更新 こうしん 費 ひ 増加 ぞうか 、平準 へいじゅん 化 か をシミュレーションしており、アセットマネジメント後 ご の予算 よさん 化 か 実施 じっし を事業 じぎょう 体 たい に示唆 しさ している。この時点 じてん では40年 ねん スパンの最初 さいしょ 20年 ねん に約 やく 2000億 おく 円 えん の「予算 よさん の前倒 まえだお し計上 けいじょう 」を乗 の せ、20年 ねん 後 ご からは毎年 まいとし 更 さら なる増額 ぞうがく をするシミュレーションとなっていたが、2021年 ねん 3月 がつ の同 どう 資料 しりょう 以降 いこう は約 やく 5000億 おく 円 えん の「予算 よさん の前倒 まえだお し計上 けいじょう 」としほぼ40年間 ねんかん 「平準 へいじゅん 化 か 」予算 よさん となるシミュレーションに変更 へんこう されている。2022年 ねん 3月 がつ の同 どう 資料 しりょう では前倒 まえだお しを一括 いっかつ するのではなく更新 こうしん 率 りつ を段階 だんかい 的 てき に上 あ げるパターンをいくつか紹介 しょうかい しながら検討 けんとう 例 れい を示 しめ すようになっている。
また、「新 しん 水道 すいどう ビジョン」においては、当面 とうめん の目標 もくひょう 点 てん の1 ひと つとして、全 すべ ての水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ が資産 しさん 管理 かんり (アセットマネジメント)を実施 じっし し、将来 しょうらい の更新 こうしん 計画 けいかく や財政 ざいせい 収支 しゅうし を明 あき らかにすることとしている。 中長期 ちゅうちょうき 的 てき 財政 ざいせい 収支 しゅうし に基 もと づき施設 しせつ の更新 こうしん 等 とう を計画 けいかく 的 てき に実行 じっこう し、持続 じぞく 可能 かのう な水道 すいどう を実現 じつげん していくためには、各 かく 水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ 等 とう において、長期 ちょうき 的 てき な視点 してん に立 た ち水道 すいどう 施設 しせつ のライフサイクル全体 ぜんたい にわたって効率 こうりつ 的 てき かつ効果 こうか 的 てき に水道 すいどう 施設 しせつ を管理 かんり 運営 うんえい することが必要 ひつよう 不可欠 ふかけつ であり、これらを組織 そしき 的 てき に実践 じっせん する活動 かつどう がアセットマネジメント(資産 しさん 管理 かんり )である。
厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう は、「水道 すいどう 施設 しせつ の計画 けいかく 的 てき な更新 こうしん 等 とう について(法 ほう 第 だい 22条 じょう の4、施行 しこう 規則 きそく 第 だい 17条 じょう の4)」水道 すいどう 施設 しせつ の計画 けいかく 的 てき な更新 こうしん に努 つと め、厚生 こうせい 労働 ろうどう 省令 しょうれい で定 さだ めるところにより、水道 すいどう 施設 しせつ の更新 こうしん に要 よう する費用 ひよう を含 むその事業 じぎょう に係 かか る収支 しゅうし の見通 みとお しを作成 さくせい し、これを公表 こうひょう するよう指導 しどう をしており、その推進 すいしん として、アセットマネジメントの実施 じっし 率 りつ の引 ひ き上 あ げとともに、精度 せいど の低 ひく い簡略 かんりゃく 型 がた から精度 せいど の高 たか い型 かた への移行 いこう が必要 ひつよう としている。全国 ぜんこく 水道 すいどう 関係 かんけい 担当 たんとう 者 しゃ 会議 かいぎ 資料 しりょう (令 れい 和 わ 2年 ねん 3月 がつ )の 内容 ないよう によれば、アセットマネジメント結果 けっか の公表 こうひょう 率 りつ は約 やく 19%であり、水道 すいどう 法 ほう 改正 かいせい を踏 ふ まえ、公表 こうひょう 率 りつ の引 ひ き上 あ げが必要 ひつよう としている。
厚生 こうせい 労働 ろうどう 省 しょう では「アセットマネジメント「簡易 かんい 支援 しえん ツール」」[25] を提供 ていきょう し、こうした取組 とりくみ を支援 しえん している。※2020年度 ねんど にリニューアル更新 こうしん
水道 すいどう 事業 じぎょう のアセットマネジメント記事 きじ (北海道 ほっかいどう 石狩 いしかり 市 し )[26] では、アセットマネジメントの視点 してん に立 た った事業 じぎょう 体 たい (北海道 ほっかいどう 石狩 いしかり 市 し )における、管 かん 路 ろ のベストミックス取組 とりくみ の手法 しゅほう が、一 いち 例 れい として紹介 しょうかい されている。
※アセットマネジメント「簡易 かんい 支援 しえん ツール」'では「管 かん 路 ろ の更新 こうしん 基準 きじゅん の設定 せってい の一案 いちあん の考 かんが え方 かた 」が示 しめ されており、管 かん 種 しゅ ごとに「実 じつ 使用 しよう 年数 ねんすう の数値 すうち 例 れい 」が記載 きさい されている。
[以下 いか 、2020年 ねん 3月 がつ までのものについての記載 きさい ]
ただしここでは、"客観 きゃっかん 的 てき な正 ただ しい数値 すうち が示 しめ されているわけでは無 な い"ので特 とく に注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。文中 ぶんちゅう にも「一案 いちあん である」とされている通 とお り「標準 ひょうじゅん 的 てき な更新 こうしん 基準 きじゅん を示 しめ しているものではない」事 こと を念頭 ねんとう に、各 かく 事業 じぎょう 者 しゃ にて更新 こうしん 基準 きじゅん を設定 せってい した上 うえ で実施 じっし する必要 ひつよう がある。各 かく 管 かん 種 しゅ の協会 きょうかい 資料 しりょう やメーカー技術 ぎじゅつ 資料 しりょう などを参考 さんこう に各々 おのおの 設定 せってい をし、「実 じつ 使用 しよう 年数 ねんすう の設定 せってい 例 れい 」に記載 きさい の数値 すうち のままで検討 けんとう を行 おこな わないよう、注意 ちゅうい をして運用 うんよう したい。特 とく に「ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん 耐震 たいしん 継手 つぎて を有 ゆう する」については旧来 きゅうらい のNS形 がた (1種 しゅ 、3種 しゅ )、薄肉 うすにく のNS形 がた E種 たね 、外面 がいめん 耐 たい 食 しょく 仕様 しよう のGX形 かたち (1種 しゅ 、S種 たね )など肉 にく 厚 あつ や塗装 とそう 種類 しゅるい 、ポリエチレンスリーブの有無 うむ などにより様々 さまざま な品種 ひんしゅ があり、区分 くわ けをする必要 ひつよう があるにもかかわらず「耐震 たいしん 継手 つぎて を有 ゆう する」の欄 らん で一 いち 括 くく りにされている。アセットマネジメントを実施 じっし するコンサルタント、事業 じぎょう 者 しゃ においては管 かん 種 しゅ の特性 とくせい により実 じつ 耐用 たいよう 年数 ねんすう の設定 せってい を設定 せってい する必要 ひつよう がある。(政令 せいれい 指定 してい 都市 とし では東京 とうきょう 都 と 、大阪 おおさか 市 し 、横浜 よこはま 市 し 、(鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん の設定 せってい 値 ち )、新潟 にいがた 市 し (ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん 、配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん の設定 せってい 値 ち )、のように独自 どくじ の検証 けんしょう に基 もと づいて実 じつ 耐用 たいよう 年数 ねんすう の設定 せってい を行 おこな っている事業 じぎょう 体 たい がある一方 いっぽう 、大 だい 規模 きぼ 事業 じぎょう 体 たい においてもこの「簡易 かんい 支援 しえん ツールの数値 すうち 」をそのまま使用 しよう しアセットマネジメントを行 おこな われている場合 ばあい も散見 さんけん される。注意 ちゅうい をしたいところである。)
[2020年 ねん 4月 がつ バージョンup]
2020年度 ねんど にはツールが見直 みなお しされ、上記 じょうき の注意 ちゅうい 事項 じこう についても改善 かいぜん されている。主 おも に操作性 そうさせいわる が改善 かいぜん されており、マクロや関数 かんすう で必要 ひつよう となるパラメータ(設定 せってい 値 ち )を「初期 しょき 設定 せってい 」シートで一元 いちげん 管理 かんり 出来 でき るようになり、使 つか い勝手 がって が大幅 おおはば に向上 こうじょう している。内容 ないよう についても、企業 きぎょう 債 さい (新 しん 債 さい )発行 はっこう 額 がく と水道 すいどう 料金 りょうきん に改定 かいてい 率 りつ の自動 じどう 算出 さんしゅつ 処理 しょり ができるようになっているほか、「水道 すいどう 管 かん 」については更新 こうしん 基準 きじゅん についての設定 せってい 例 れい について参考 さんこう 資料 しりょう が大幅 おおはば に改新 かいしん されている。 参考 さんこう 資料 しりょう 更新 こうしん 基準 きじゅん の設定 せってい 事 ごと 例 れい について、老朽 ろうきゅう 化 か する既設 きせつ 管 かん 路 ろ については全国 ぜんこく の事業 じぎょう 体 たい の設定 せってい 例 れい を2例示 れいじ し、今後 こんご の更新 こうしん に使用 しよう する管 かん 種 しゅ については「耐震 たいしん 管 かん 」に区分 くぶん されている3管 かん 種 しゅ について、第三者 だいさんしゃ の評価 ひょうか が得 え られている管 かん 材 ざい の耐用 たいよう 年数 ねんすう 等 とう 関連 かんれん 情報 じょうほう として例示 れいじ されている。前回 ぜんかい までの設定 せってい 例 れい では耐震 たいしん 管 かん に区分 くぶん されるダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん の参考 さんこう 値 ち として80年 ねん が示 しめ されていたが、管 かん 厚 あつ 、塗装 とそう などの違 ちが いが混在 こんざい しており、今回 こんかい の資料 しりょう は耐久 たいきゅう 性 せい について業界 ぎょうかい 団体 だんたい からきちんとしたデータが示 しめ されているGX形 かたち のみが、耐用 たいよう 年数 ねんすう の参考 さんこう 値 ち として掲載 けいさい されている。この表 ひょう によれば、小 しょう 口径 こうけい から大 だい 口径 こうけい までの耐震 たいしん 管 かん に区分 くぶん される新設 しんせつ 管 かん (ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん GX形 かたち 管 かん 、長寿 ちょうじゅ 命 いのち 形 がた 水道 すいどう 鋼管 こうかん 、水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん )については、アセットマネジメントにおける更新 こうしん 基準 きじゅん の設定 せってい 値 ち は、一律 いちりつ で100年 ねん を設定 せってい 値 ち として参考 さんこう 使用 しよう することができる。以前 いぜん の設定 せってい 例 れい に比 くら べると根拠 こんきょ が明確 めいかく になっており、事業 じぎょう 体 たい として参考 さんこう としやすいものになった。もちろん、「あくまでも設定 せってい 例 れい ですので目安 めやす と考 かんが え、水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ 等 とう の実情 じつじょう (施設 しせつ の重要 じゅうよう 度 ど 、 劣化 れっか 状 じょう 況 きょう 、維持 いじ 管理 かんり 状 じょう 況 きょう 、管 かん 路 ろ の布設 ふせつ 環境 かんきょう 等 とう )を踏 ふ まえた設定 せってい を心 こころ がけてください。」とあるように、事業 じぎょう 体 からだ ごとの判断 はんだん により運用 うんよう をすることが必要 ひつよう である。
※ 簡易 かんい 支援 しえん ツールマニュアルはHPの直 ちょく リンクでは「簡易 かんい 支援 しえん ツールを使用 しよう したアセットマネジメントの実施 じっし マニュアル Ver.2.1」となっているが、資料 しりょう の一括 いっかつ ダウンロードファイル内 ない では「簡易 かんい 支援 しえん ツールを使用 しよう したアセットマネジメントの実施 じっし マニュアル Ver.3.0」になっている。(どちらもほぼ同 おな じ内容 ないよう でVer.2.0からは大 おお きく変更 へんこう されている)
給水 きゅうすい 装置 そうち の耐震 たいしん 化 か ・長寿 ちょうじゅ 命 いのち 化 か (給水 きゅうすい 管 かん ・給水 きゅうすい システムの耐震 たいしん 化 か ・長寿 ちょうじゅ 命 いのち 化 か )[ 編集 へんしゅう ]
基幹 きかん 管 かん 路 ろ に於 お いては、ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん (NS形 がた 、GX形 がた )、配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん (融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて )、溶接 ようせつ 鋼管 こうかん など「耐震 たいしん 管 かん 」に定義 ていぎ される管 かん 種 しゅ により更新 こうしん 、耐震 たいしん 化 か が進 すす みつつあるが、現状 げんじょう 、給水 きゅうすい 管 かん 路 ろ では大 だい 地震 じしん の毎 ごと に大 おお きな被害 ひがい が発生 はっせい している。しかし、その耐震 たいしん 化 か と具体 ぐたい 策 さく に関 かん しては、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい 後 ご までは、あまり言及 げんきゅう されて来 こ なかった。
給水 きゅうすい 管 かん で現状 げんじょう 使用 しよう されている、塩 しお ビ管 かん (TS継手 つぎて )、鉛管 えんかん 、ポリエチレン二 に 層 そう 管 かん (冷 ひや 間 あいだ 継手 つぎて )は、ともに配水 はいすい 管 かん 分野 ぶんや では、H18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい の報告 ほうこく 書 しょ および、「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ (案 あん )2014.3」で「耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい はなし」と評価 ひょうか されている。給水 きゅうすい 分野 ぶんや で一部 いちぶ 採用 さいよう されている管 かん 種 しゅ としては、水道 すいどう 用 よう 高密度 こうみつど ポリエチレン管 かん -融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて -(青 あお ポリ)のみが「耐震 たいしん 管 かん 」の扱 あつか いである。東京 とうきょう 都 と など大都市 だいとし 部 ぶ で採用 さいよう されている給水 きゅうすい 用 よう のステンレス管 かん についても東京 とうきょう 都 と の資料 しりょう では漏水 ろうすい の改善 かいぜん が確認 かくにん されており(従来 じゅうらい 管 かん 種 しゅ との比較 ひかく )、耐震 たいしん 適合 てきごう 性 せい にも優 すぐ れていると言 い われているが、耐震 たいしん 管 かん である「溶接 ようせつ 鋼管 こうかん 」ではない。※ステンレス鋼管 こうかん の継手 つぎて はプレス継手 つぎて などの耐震 たいしん 性 せい のないものもあり、伸縮 しんしゅく 継手 つぎて も抜 ぬ け止 と め構造 こうぞう ではない。また、本 ほん 報告 ほうこく 書 しょ において、あまり詳 くわ しい記載 きさい はない(データは一部 いちぶ は鋼管 こうかん に含 ふく まれている)。
H18年度 ねんど 検討 けんとう 会 かい の報告 ほうこく 書 しょ では、比較的 ひかくてき 新 あたら しい管 かん 種 しゅ についての扱 あつか いに苦慮 くりょ しており、「被災 ひさい 経験 けいけん が十分 じゅうぶん ではないことから、十分 じゅうぶん に耐震 たいしん 性能 せいのう が検証 けんしょう されるには未 いま だ時間 じかん を要 よう すると考 かんが えられる」等 とう の付記 ふき を付 つ けられるケースがあった(前回 ぜんかい の検証 けんしょう でのポリエチレン管 かん (融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて )の場合 ばあい )が、
東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい の被災 ひさい 地 ち においては「各 かく 水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ の判断 はんだん により」採用 さいよう されていたポリエチレン管 かん (融 とおる 着 ぎ 継手 つぎて )の採用 さいよう 地区 ちく における被災 ひさい 事例 じれい が多数 たすう 出来 でき 、今回 こんかい の震災 しんさい において事故 じこ が発生 はっせい していない。
新 しん 水道 すいどう ビジョンやH25年度 ねんど の報告 ほうこく 書 しょ 「管 かん 路 ろ の技術 ぎじゅつ 開発 かいはつ とその利用 りよう 」においては、前記 ぜんき の通 とお り「高 たか い耐震 たいしん 性能 せいのう などを有 ゆう する新 あら たな管 かん 製品 せいひん 」の採用 さいよう 検討 けんとう を促 うなが している。
また厚生 こうせい 労働 ろうどう 省 しょう では、「平成 へいせい 26年度 ねんど 水道 すいどう の耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 等 とう 策定 さくてい 指針 ししん 検討 けんとう 会 かい 」で、新 しん 水道 すいどう ビジョン・平成 へいせい 25年度 ねんど 管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ を踏 ふ まえ、水道 すいどう の耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 等 とう 策定 さくてい 指針 ししん の改定 かいてい 作業 さぎょう を進 すす め、「水道 すいどう の耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 等 とう 策定 さくてい 指針 ししん 」(H27.6)[27] を策定 さくてい した。
この中 なか で給水 きゅうすい 装置 そうち の耐震 たいしん 化 か に関 かん しては、旧 きゅう 指針 ししん (平成 へいせい 20年 ねん 発行 はっこう )と比 くら べ大幅 おおはば な記載 きさい 事項 じこう の修正 しゅうせい が行 おこな われている。新 しん 指針 ししん では配水 はいすい 本管 ほんかん と同様 どうよう の表記 ひょうき で「管 かん 種 しゅ 、継手 つぎて の耐震 たいしん 化 か 」について記載 きさい しており、
「耐震 たいしん 性 せい の低 ひく い管 かん 種 しゅ ・継手 つぎて 」を耐震 たいしん 性 せい の高 たか いものに更新 こうしん する
公道 こうどう 下等 かとう の給水 きゅうすい 装置 そうち は配水 はいすい 管 かん 更新 こうしん 工事 こうじ に合 あ わせて、耐震 たいしん 性 せい の高 たか いものに更新 こうしん する(解説 かいせつ 文中 ぶんちゅう )
ことについて検討 けんとう する、としている。
過去 かこ の大 だい 地震 じしん において給水 きゅうすい 装置 そうち は毎回 まいかい 多 おお くの被災 ひさい が確認 かくにん されており、公益 こうえき 財団 ざいだん 法人 ほうじん 給水 きゅうすい 工事 こうじ 技術 ぎじゅつ 振興 しんこう 財団 ざいだん より「東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい 水道 すいどう 施設 しせつ 被害 ひがい 状況 じょうきょう 調 ちょう 最終 さいしゅう 報告 ほうこく 書 しょ 平成 へいせい 25年 ねん 3月 がつ 」[17] および、「熊本 くまもと 地震 じしん 給水 きゅうすい 装置 そうち 被害 ひがい 状況 じょうきょう 調査 ちょうさ 報告 ほうこく 書 しょ 平成 へいせい 30年 ねん 8月 がつ 」[28] では、塩 しお ビ管 かん (TS継手 つぎて )、鉛管 えんかん 、古 ふる いタイプの低 てい 密度 みつど ポリエチレン一 いち 層 そう 管 かん (黒 くろ ポリ)、低 てい 密度 みつど ポリエチレン二 に 層 そう 管 かん の冷 ひや 間 あいだ 継手 つぎて 部位 ぶい などに多 おお くの被害 ひがい が報告 ほうこく されている。また、黒 くろ ポリには年代 ねんだい 毎 ごと に色々 いろいろ な改良 かいりょう を経 へ ているが同 おな じ「黒色 こくしょく 」のために被災 ひさい 時 じ に新旧 しんきゅう 見分 みわ けがつきにくい事 こと を問題 もんだい 視 し している。
サドル分水 ぶんすい 栓 せん の被害 ひがい も極 きわ めて高 たか く、構造 こうぞう 上 じょう の問題 もんだい と材料 ざいりょう の劣化 れっか (腐食 ふしょく )が事故 じこ の主 おも な要因 よういん として指摘 してき されており、地震 じしん 時 じ には腐食 ふしょく した部位 ぶい に応力 おうりょく が集中 しゅうちゅう することで破損 はそん が発生 はっせい しやすいとしている。また、サドル分水 ぶんすい 栓 せん 部 ぶ は「配水 はいすい 管 かん 」の耐震 たいしん 性能 せいのう に因 よ らず単体 たんたい として事故 じこ が発生 はっせい している。本管 ほんかん がたとえ耐震 たいしん 管 かん であっても「分岐 ぶんき 部 ぶ 」を含 ふく めた給水 きゅうすい 管 かん 路 ろ まで安心 あんしん とは言 い えない。
熊本 くまもと 地震 じしん のエリアでは、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい の調査 ちょうさ 結果 けっか と比較 ひかく すると、給水 きゅうすい 管 かん 部 ぶ の鋼管 こうかん と水道 すいどう メーター部 ぶ の被害 ひがい の増加 ぞうか 、塩 しお ビ管 かん の被害 ひがい 件数 けんすう の減少 げんしょう (塩 しお ビ管 かん の使用 しよう 割合 わりあい が低 ひく いため)が挙 あ げられている。これについては2021年 ねん 3月 がつ 、「埋設 まいせつ 給水 きゅうすい 用 よう ポリエチレン管 かん の経時 きょうじ 変化 へんか と健全 けんぜん 性 せい 評価 ひょうか に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ について」[1] が同 どう 財団 ざいだん から刊行 かんこう されている。ここでは熊本 くまもと 市 し の給水 きゅうすい 管 かん 堀上 ほりあげ 試験 しけん 結果 けっか から、漏水 ろうすい した管 かん が破損 はそん した原因 げんいん は、下記 かき の2点 てん の複 ふく 合 あい 要因 よういん によるものとの推定 すいてい されている。
①製造 せいぞう 時点 じてん の樹脂 じゅし 長期 ちょうき 性能 せいのう 及 およ び管 かん 設計 せっけい により、使用 しよう 限界 げんかい に近 ちか い管 かん が存在 そんざい すること。
②埋設 まいせつ 環境 かんきょう により使用 しよう 限界 げんかい を早 はや める影響 えいきょう があること。
さらにこのことを踏 ふ まえ、「今回 こんかい 提供 ていきょう された供 きょう 試 ためし 体 たい を試験 しけん した結果 けっか によれば、経年 けいねん 給水 きゅうすい PE管 かん の更新 こうしん 対象 たいしょう としては、PE管 かん の長期 ちょうき 性能 せいのう 規定 きてい をJISで定 さだ めた1998年 ねん より以前 いぜん の規格 きかく で生産 せいさん された製品 せいひん とすることが望 のぞ ましいと考 かんが えられました。」とし、1998年 ねん 以前 いぜん のPE材料 ざいりょう を使用 しよう した管 かん 路 ろ については更新 こうしん を促 うなが すとともに、今回 こんかい の結果 けっか の精度 せいど を上 あ げるための追加 ついか 研究 けんきゅう を行 おこな うとし、継続 けいぞく した調査 ちょうさ 研究 けんきゅう を続 つづ ける意向 いこう とみられる。
また、塩化 えんか ビニル管 かん に比 くら べて、新 あたら しいタイプの低 てい 密度 みつど ポリエチレン二 に 層 そう 管 かん の比率 ひりつ が高 たか く、この二 に 層 そう 管 かん にも被害 ひがい (17件 けん )が確認 かくにん されており、管 かん 体 たい 破損 はそん 被害 ひがい (14件 けん )も確認 かくにん された事 こと から、被害 ひがい 原因 げんいん の究明 きゅうめい を求 もと めている。
塩 しお ビ管 かん の被害 ひがい では、材料 ざいりょう 劣化 れっか による被害 ひがい は発生 はっせい しておらず、TS継手 つぎて の接続 せつぞく における「施工 しこう の確実 かくじつ 性 せい が確認 かくにん できない」ものと、「地震動 じしんどう に追従 ついしょう できなかった」もの、特 とく にエルボなどの異形 いぎょう 管 かん 部 ぶ に集中 しゅうちゅう する応力 おうりょく とひずみに対 たい し、塩 しお ビ管 かん の可 か 撓 たわわ 性 せい 不足 ふそく が被害 ひがい 原因 げんいん とされている。
厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう による「重要 じゅうよう 給水 きゅうすい 施設 しせつ 管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 策定 さくてい の手引 てびき 」(H29.5)[29] では、重要 じゅうよう 給水 きゅうすい 装置 そうち における給水 きゅうすい 装置 そうち などについて、この水道 すいどう の耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 等 とう 策定 さくてい 指針 ししん に従 したが って耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく を策定 さくてい するものとしている。
また、給水 きゅうすい 工事 こうじ 技術 ぎじゅつ 振興 しんこう 財団 ざいだん からH28年度 ねんど に発行 はっこう された「東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい 給水 きゅうすい 装置 そうち 被害 ひがい 状況 じょうきょう 調査 ちょうさ 報告 ほうこく 書 しょ 」[30] によれば、東日本 ひがしにっぽん 震災 しんさい での事故 じこ の多 おお くは硬質 こうしつ 塩化 えんか ビニル管 かん のTS接合 せつごう 方式 ほうしき のものであるとされている。こちらは前述 ぜんじゅつ した水道 すいどう の耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 等 とう 策定 さくてい 指針 ししん の改定 かいてい においても既 すで に更新 こうしん 対象 たいしょう とされている。
次 つぎ にサドル分岐 ぶんき 部 ぶ の事故 じこ について、それぞれの報告 ほうこく 書 しょ では次 つぎ のように報告 ほうこく されている。
ボルトをはじめとする本体 ほんたい 部 ぶ の破損 はそん と給水 きゅうすい 管 かん 接続 せつぞく 部 ぶ の被害 ひがい を報告 ほうこく 。(東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい )
金属 きんぞく 部 ぶ の腐食 ふしょく が事故 じこ 原因 げんいん の多 おお くを占 し め、サドル分水 ぶんすい 栓 せん 本体 ほんたい の損壊 そんかい は、この部分 ぶぶん に応力 おうりょく と歪 ゆが みが集中 しゅうちゅう し被害 ひがい につながった。
これに対 たい し、「求 もと められる性能 せいのう 」として次 つぎ のような提言 ていげん がなされている。
材料 ざいりょう 劣化 れっか 対策 たいさく としては、ボルトをはじめ本体 ほんたい 腐食 ふしょく 対策 たいさく が重要 じゅうよう (東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい )
サドル分水 ぶんすい 栓 せん を新 あら たに使用 しよう する際 さい には耐久 たいきゅう 性 せい の高 たか い構造 こうぞう ・材質 ざいしつ を選択 せんたく する事 こと が重要 じゅうよう
また、地震 じしん 対策 たいさく としては、
配水 はいすい 管 かん とサドル分水 ぶんすい 栓 せん の接合 せつごう 部 ぶ のずれ防止 ぼうし 対策 たいさく (熊本 くまもと 地震 じしん )
地震動 じしんどう に追従 ついしょう 出来 でき る柔軟 じゅうなん な管 かん 材 ざい の採用 さいよう
給水 きゅうすい 管 かん 接合 せつごう 部 ぶ の可 か 撓 たわわ 性 せい の向上 こうじょう が重要 じゅうよう
としている。
こうした報告 ほうこく 内容 ないよう をふまえ、給水 きゅうすい 装置 そうち の耐震 たいしん 性 せい 向上 こうじょう と望 のぞ ましい維持 いじ 管理 かんり として、次 つぎ のようにまとめられている。
水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ におかれては、先 さき 回 かい の東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい の被害 ひがい 調査 ちょうさ 結果 けっか および今回 こんかい の熊本 くまもと 地震 じしん の被害 ひがい 調査 ちょうさ 結果 けっか を踏 ふ まえ、長期 ちょうき 寿命 じゅみょう 、高 こう 耐震 たいしん 性 せい 、施工 しこう の確実 かくじつ 性 せい 、経済 けいざい 性 せい 発揮 はっき の観点 かんてん から適切 てきせつ な構造 こうぞう ・材質 ざいしつ を選択 せんたく し、また、新 あら たな技術 ぎじゅつ 開発 かいはつ を積極 せっきょく 的 てき に評価 ひょうか し、耐震 たいしん 性 せい の向上 こうじょう と漏水 ろうすい 事故 じこ の縮減 しゅくげん 、有 ゆう 収 おさむ 率 りつ の向上 こうじょう を目指 めざ していただきたいと考 かんが える。
「水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん の耐震 たいしん 設計 せっけい の手引 てび き」H30.8 ではレベル2地震動 じしんどう に対 たい する配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん の高 たか い耐震 たいしん 性 せい を報告 ほうこく しているほか、異形 いぎょう 管 かん や給水 きゅうすい 分岐 ぶんき も含 ふく めた管 かん 路 ろ 全体 ぜんたい の耐震 たいしん 性 せい を検証 けんしょう している。特 とく に、十分 じゅうぶん に耐震 たいしん 性 せい が現地 げんち 検証 けんしょう されつつも、強靭 きょうじん 性 せい のある管 かん 種 しゅ (ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん )と可 か とう性 せい のある管 かん 種 しゅ (配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん )という「全 まった く異 こと なる」特性 とくせい により地震 じしん に耐 た える事 こと が示 しめ されているパイプラインの挙動 きょどう をそれぞれに解析 かいせき している。配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん の場合 ばあい 、地盤 じばん 変 へん 状 じょう 時 じ において、地盤 じばん と境界 きょうかい での「すべり」が発生 はっせい しない(地震 じしん 時 じ の地盤 じばん のひずみを直 ちょく 管 かん 部 ぶ で受 う け持 も つ)事 こと により、異形 いぎょう 管 かん や付帯 ふたい 設備 せつび への応力 おうりょく 集中 しゅうちゅう が軽減 けいげん し、管 かん 路 ろ 全体 ぜんたい として耐震 たいしん 性 せい を有 ゆう するに至 いた る事 こと が報告 ほうこく されている。
また、下記 かき 【参考 さんこう 】のガス分野 ぶんや においては宅地 たくち 内 ない までの一体 いったい 管 かん 路 ろ 構造 こうぞう が地震 じしん 、「液状 えきじょう 化 か に対 たい する設備 せつび 対策 たいさく として有効 ゆうこう である」ことが確認 かくにん 、報告 ほうこく されている。
このように、今後 こんご は本管 ほんかん の耐震 たいしん 性 せい だけではなく、給水 きゅうすい 管 かん やサドル分水 ぶんすい 栓 せん も含 ふく めた給水 きゅうすい 装置 そうち システム全体 ぜんたい の「耐震 たいしん 性 せい 向上 こうじょう 」と「さらなる長寿 ちょうじゅ 命 いのち 化 か 」が望 のぞ まれる時代 じだい になってくる。水道 すいどう での参考 さんこう 事例 じれい は、埼玉 さいたま 県 けん 、坂戸 さかど 、鶴ヶ島 つるがしま 水道 すいどう 企業 きぎょう 団 だん の広報 こうほう に紹介 しょうかい されているような事例 じれい がある。[31]
[水道 すいどう 耐震 たいしん 工法 こうほう 指針 ししん ・解説 かいせつ 2022年版 ねんばん ]
改定 かいてい された水道 すいどう 耐震 たいしん 工法 こうほう 指針 ししん ・解説 かいせつ 2022年版 ねんばん において、参考 さんこう 資料 しりょう 編 へん に「給水 きゅうすい 装置 そうち の耐震 たいしん 化 か ・長寿 ちょうじゅ 命 いのち 化 か 」に関 かん する最新 さいしん 情報 じょうほう が掲載 けいさい されている。給水 きゅうすい 工事 こうじ 技術 ぎじゅつ 振興 しんこう 財団 ざいだん の各種 かくしゅ 資料 しりょう からまとめられている。
【参考 さんこう 】ガス管 かん の場合 ばあい (給水 きゅうすい 装置 そうち 耐震 たいしん 化 か の参考 さんこう となる前例 ぜんれい )
「東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい を踏 ふ まえた都市 とし ガス供給 きょうきゅう の災害 さいがい 対策 たいさく 検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ H24.3」[32] によれば、都市 とし ガスの管 かん 路 ろ においても、阪神 はんしん ・淡路 あわじ 大震災 だいしんさい 以降 いこう 、耐震 たいしん 化 か が進 すす んでおり、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい においてはその「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か 促進 そくしん 等 とう 」の設備 せつび 投資 とうし 効果 こうか により過去 かこ の地震 じしん 被害 ひがい と比較 ひかく して「相当 そうとう 程度 ていど 」被害 ひがい 率 りつ が低 ひく くなっていることが報告 ほうこく されている。一方 いっぽう で、東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい の「液状 えきじょう 化 か 地区 ちく 」では、中 ちゅう 低圧 ていあつ ガス導管 どうかん 耐震 たいしん 設計 せっけい 指針 ししん に規定 きてい する標準 ひょうじゅん 設計 せっけい 地盤 じばん 変位 へんい の5cm せんちめーとる を超 こ える大 おお きな地盤 じばん 変位 へんい が生 しょう じたものと推測 すいそく され、耐震 たいしん 性 せい の高 たか い機械 きかい 的 てき 接合 せつごう ・抜 ぬ け出 だ し防止 ぼうし 有 あ りの継手 つぎて に相当 そうとう 数 すう の被害 ひがい が生 しょう じた。「従 したが って、今後 こんご 、液状 えきじょう 化 か による著 いちじる しい地盤 じばん 変位 へんい が生 しょう じる可能 かのう 性 せい の高 たか い地区 ちく に導管 どうかん を新設 しんせつ する際 さい には、継手 つぎて 部 ぶ において耐震 たいしん 性 せい の高 たか いPE管 かん および溶接 ようせつ 鋼管 こうかん を使用 しよう することが液状 えきじょう 化 か に対 たい する設備 せつび 対策 たいさく として有効 ゆうこう である。」との記載 きさい がある。ガス用 よう 管 かん 材 ざい において、水道 すいどう における給水 きゅうすい 管 かん に相当 そうとう する「供給 きょうきゅう 管 かん 」は、サドル分岐 ぶんき を含 ふく めポリエチレン管 かん による一体化 いったいか 構造 こうぞう による耐震 たいしん 化 か を行 おこな っており、一体 いったい 構造 こうぞう のPE管 かん および溶接 ようせつ 鋼管 こうかん は、阪神 はんしん ・淡路 あわじ 大震災 だいしんさい 以降 いこう の震災 しんさい において、製品 せいひん 起因 きいん による被災 ひさい は発生 はっせい していない。
因 ちな みに、本 ほん 報告 ほうこく 書 しょ における東日本 ひがしにっぽん 大震災 だいしんさい において、供給 きょうきゅう 区域 くいき 内 ない に震度 しんど 5弱 じゃく 以上 いじょう の震度 しんど を記録 きろく した事業 じぎょう 者 しゃ の低圧 ていあつ ガス導管 どうかん (本 ほん 支 ささえ 管 かん )の総 そう 延長 えんちょう は約 やく 83,000km きろめーとる であるが、地震 じしん による被害 ひがい は773箇所 かしょ であった。また、供 きょう 内 ない 管 かん 本 ほん 支 ささえ 管 かん の被害 ひがい において、液状 えきじょう 化 か を除 のぞ く地震 じしん による被害 ひがい は670箇所 かしょ であり、このうち、地盤 じばん 変 へん 状 じょう によるものが45箇所 かしょ 、斜面 しゃめん 崩壊 ほうかい によるものが7箇所 かしょ であった。液状 えきじょう 化 か の被害 ひがい は103箇所 かしょ であった。PE管 かん および溶接 ようせつ 鋼管 こうかん は、製品 せいひん 起因 きいん による被災 ひさい は発生 はっせい していない。また、熊本 くまもと 地震 じしん でも「平成 へいせい 28 年 ねん 熊本 くまもと 地震 じしん を踏 ふ まえた都市 とし ガス供給 きょうきゅう の地震 じしん 対策 たいさく 検討 けんとう 報告 ほうこく H29.3」[33] にて同様 どうよう の報告 ほうこく がなされている。
耐震 たいしん 化 か 促進 そくしん への提言 ていげん [ 編集 へんしゅう ]
水道 すいどう ビジョン推進 すいしん のためのロードマップ(案 あん )[34] によれば、今後 こんご は「耐震 たいしん 設計 せっけい の手引 てび き」策定 さくてい の後 のち 、水道 すいどう 施設 しせつ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 、耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 策定 さくてい 指針 ししん の改定 かいてい を2014年度 ねんど 中 ちゅう に行 おこな い、「水道 すいどう 事業 じぎょう ガイドライン(JWWAQ100)-日 にち 水 すい 協 きょう -」の改正 かいせい を2015年度 ねんど 末 まつ までに行 おこな う事 こと で「新 しん 水道 すいどう ビジョン」との整合 せいごう 性 せい を図 はか るとのことであった。耐震 たいしん 化 か 計画 けいかく 策定 さくてい 指針 ししん については2015年 ねん 6月 がつ に改訂 かいてい [35] されており、水道 すいどう 事業 じぎょう ガイドラインは2016年度 ねんど に改訂 かいてい [36] された。
また、「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ (案 あん )2014.3」において、管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に向 む けて(提言 ていげん )として、以下 いか のように記載 きさい されている。
管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か (更新 こうしん ・新規 しんき 整備 せいび )の計画 けいかく 策定 さくてい にあたっては、管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 性能 せいのう 結果 けっか に基 もと づき、基幹 きかん 管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か を基本 きほん 的 てき に優先 ゆうせん して、管 かん 路 ろ 更新 こうしん の優先 ゆうせん 順位 じゅんい の設定 せってい などを行 おこな う。また実施 じっし にあたっては、基幹 きかん 管 かん 路 ろ は耐震 たいしん 管 かん を用 もち いて更新 こうしん ・新規 しんき 整備 せいび する事 こと が適当 てきとう である。配水 はいすい 支 ささえ 管 かん も耐震 たいしん 管 かん を用 もち いることを基本 きほん とするが、耐震 たいしん 適合 てきごう 管 かん の使用 しよう を含 ふく め、水道 すいどう 事業 じぎょう 者 しゃ 等 とう の総合 そうごう 的 てき な判断 はんだん により使用 しよう する管 かん 種 しゅ ・継手 つぎて を選定 せんてい する。
本文 ほんぶん は「管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か に関 かん する検討 けんとう 報告 ほうこく 書 しょ 2014.6」では、管 かん 路 ろ の再 さい 評価 ひょうか まで行 おこな わなかったため本 ほん 記述 きじゅつ がみられないが、こうした考 かんが え方 かた は各 かく 事業 じぎょう 体 たい における判断 はんだん の参考 さんこう にできる。
津波 つなみ や濁流 だくりゅう (大雨 おおあめ など)による被害 ひがい [ 編集 へんしゅう ]
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水道 すいどう 施設 しせつ に関 かん しては、昨今 さっこん の大 だい 地震 じしん における「地震動 じしんどう 」での振動 しんどう 、地盤 じばん 変 へん 状 じょう 、液状 えきじょう 化 か などによる被害 ひがい に対 たい して「耐震 たいしん 化 か 」を進 すす めている。水道 すいどう 管 かん に関 かん しては厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう により「耐震 たいしん 管 かん 」や「耐震 たいしん 適合 てきごう 管 かん 」が規定 きてい され、耐震 たいしん 化 か に向 む けた取 と り組 く みの可視 かし 化 か にも努 つと めている。こうした「地震 じしん 」による被災 ひさい のほかの天災 てんさい として、地震 じしん の二 に 次 じ 的 てき な被害 ひがい である「津波 つなみ 被害 ひがい 」と、大雨 おおあめ による河川 かせん の氾濫 はんらん などに伴 ともな う管 かん 路 ろ の被災 ひさい もみられる。ただし、これらの被害 ひがい は「地震動 じしんどう 」による被害 ひがい ではないため、これとは区別 くべつ する必要 ひつよう がある。
津波 つなみ の場合 ばあい 、津波 つなみ で流 なが された瓦礫 がれき により、橋梁 きょうりょう などに添架された管 かん 路 ろ が被災 ひさい する場合 ばあい がある 。東日本 ひがしにっぽん 震災 しんさい の例 れい では、家屋 かおく や船舶 せんぱく なども濁流 だくりゅう と一緒 いっしょ に流 なが れている。また、大雨 おおあめ による河川 かせん の氾濫 はんらん 時 じ も、大 おお きな岩 いわ や瓦礫 がれき などが濁流 だくりゅう により高速 こうそく で管 かん 路 ろ にぶつかる場合 ばあい もある。橋梁 きょうりょう 添架だけでなく埋設 まいせつ している管 かん 路 ろ が、地盤 じばん の洗 あらい 掘 ほ により露出 ろしゅつ し、被災 ひさい する場合 ばあい もある。平成 へいせい 30 年 ねん (2018 年 ねん )7月 がつ 豪雨 ごうう 水道 すいどう 施設 しせつ 被害 ひがい 状況 じょうきょう 調査 ちょうさ 報告 ほうこく 書 しょ (厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう ・日本 にっぽん 水道 すいどう 協会 きょうかい )では管 かん 路 ろ 被害 ひがい も報告 ほうこく されている。
このような場合 ばあい には、「耐震 たいしん 管 かん 」であっても被害 ひがい を被 こうむ る場合 ばあい がある。
例 たと えばダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん の場合 ばあい 、継手 つぎて 部 ぶ に3DkNを超 こ える応力 おうりょく がかかった場合 ばあい には抜 ぬ けの発生 はっせい もありえるし、想定 そうてい 外 がい の非常 ひじょう に大 おお きな応力 おうりょく (瓦礫 がれき の衝突 しょうとつ など)がかかった場合 ばあい には、管 かん が曲 ま がる場合 ばあい も想定 そうてい される。また、強靭 きょうじん な材料 ざいりょう であるため局部 きょくぶ 的 てき な破断 はだん には至 いた らないと思 おも われるが、内外 ないがい 面 めん に腐食 ふしょく があった場合 ばあい には、肉薄 にくはく となった部分 ぶぶん への過度 かど の応力 おうりょく 集中 しゅうちゅう で破断 はだん に至 いた る場合 ばあい (中越 なかごえ 沖 おき 地震 じしん で発生 はっせい した事例 じれい など)もある。
一方 いっぽう 、配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん の場合 ばあい にも、降伏 ごうぶく 応力 おうりょく (30MPa程度 ていど )を大 おお きく超 こ える力 ちから が加 くわ わった場合 ばあい には樹脂 じゅし の特性 とくせい 上 じょう 、当然 とうぜん ながら破断 はだん する。「局所 きょくしょ 部位 ぶい 」に「急激 きゅうげき な外力 がいりょく 」がかかった場合 ばあい には、降伏 ごうぶく 応力 おうりょく を超 こ え高速 こうそく 引張 ひっぱ り試験 しけん を極端 きょくたん なレベルで行 おこな ったのと同様 どうよう 、一瞬 いっしゅん で伸 の び、切 き れる形 かたち となる[37] 。一般 いっぱん 的 てき な引張 ひっぱ 試験 しけん で見 み られるチューインガムのような「伸 の び」の状況 じょうきょう には至 いた らないが、地震動 じしんどう による影響 えいきょう とは全 まった く異 こと なる外力 がいりょく のかかり方 かた である事 こと に注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。「令 れい 和 わ 2年 ねん 7月 がつ 豪雨 ごうう による水道 すいどう 配水 はいすい 用 よう ポリエチレン管 かん の被災 ひさい 事例 じれい 」、「平成 へいせい 30 年 ねん 7 月 がつ 豪雨 ごうう (西日本 にしにほん 豪雨 ごうう )被害 ひがい 調査 ちょうさ 報告 ほうこく 書 しょ 」(POLITEC)などが公開 こうかい されている。
こうした瓦礫 がれき などによる被災 ひさい は管 かん 材料 ざいりょう の種類 しゅるい にかかわらず、耐震 たいしん 管 かん 路 ろ にとっても「想定 そうてい 以上 いじょう 」の自然 しぜん 災害 さいがい といえる。非常 ひじょう に限定 げんてい された地域 ちいき や場所 ばしょ ではあるが、被害 ひがい が想定 そうてい される地域 ちいき や地形 ちけい においては、こうした地震動 じしんどう 以外 いがい での自然 しぜん 災害 さいがい にもさらされる可能 かのう 性 せい がある。どの程度 ていど までこうした箇所 かしょ における防災 ぼうさい 措置 そち を施 ほどこ すかについては、各 かく 事業 じぎょう 体 たい において、必要 ひつよう に応 おう じて検討 けんとう しておくとよい。
実際 じっさい の被災 ひさい 状 じょう 況 きょう については、「2017 九州 きゅうしゅう 北部 ほくぶ 豪雨 ごうう による水道 すいどう 施設 しせつ ・道路 どうろ の被害 ひがい 写真 しゃしん 集 しゅう 」(水道 すいどう 産業 さんぎょう 新聞 しんぶん 社 しゃ )にも被害 ひがい 状況 じょうきょう が示 しめ されている。
水道 すいどう 管 かん をめぐる問題 もんだい [ 編集 へんしゅう ]
水道 すいどう 管 かん 内部 ないぶ や継手 つぎて の腐食 ふしょく により錆 さび が水内 みずうち に溶 と け出 だ す現象 げんしょう 。亜鉛 あえん めっき鋼管 こうかん を使用 しよう した建物 たてもの に多 おお い。亜鉛 あえん めっき鋼管 こうかん は内部 ないぶ が亜鉛 あえん めっきされており、これにより腐食 ふしょく を防 ふせ ぐが、水内 みずうち の酸素 さんそ ・塩素 えんそ の作用 さよう によりめっきがなくなり、腐食 ふしょく する。
水道 すいどう 水 すい として硬水 こうすい が供給 きょうきゅう されている地域 ちいき では水道 すいどう 管内 かんない でカルシウム が析出 せきしゅつ して膜 まく を作 つく るため、鉄管 てっかん を使用 しよう していても赤水 あかみず が出 で ることはほとんどない(ただし大量 たいりょう のカルシウムの付着 ふちゃく により詰 つ まる場合 ばあい がある)。
送水 そうすい 管 かん ・配水 はいすい 管 かん ・配水 はいすい 本管 ほんかん の場合 ばあい 、ダクタイル鋳鉄 ちゅうてつ 管 かん は内面 ないめん 塗装 とそう (モルタルライニング、エポキシ粉 こ 体 からだ 塗装 とそう )により防 ぼう 錆 さび をしているものが多 おお い。他 た 管 かん 工事 こうじ などでバックホーなどによる大 おお きな衝撃 しょうげき を加 くわ えると、管 かん の破損 はそん に至 いた らないまでも内面 ないめん 塗装 とそう が損傷 そんしょう し、ここから鉄 てつ こぶや赤 あか さびが発生 はっせい する場合 ばあい がある。
水道 すいどう 管 かん の補修 ほしゅう 時 じ に老朽 ろうきゅう 化 か したバルブを開閉 かいへい する場合 ばあい 、そこで発生 はっせい していた錆 さび が飲 の み水 みず に混入 こんにゅう し蛇口 じゃぐち から流出 りゅうしゅつ する場合 ばあい もある。
ライニング鋼管 こうかん の対策 たいさく [ 編集 へんしゅう ]
防食 ぼうしょく 処理 しょり のなされた塩 しお ビライニング鋼管 こうかん を使用 しよう している場合 ばあい でも、管 かん の切断 せつだん 端 はし 部 ぶ や接続 せつぞく ねじ部 ぶ におけるコーティングの切 き れや不備 ふび によって金属 きんぞく が露出 ろしゅつ したり、接続 せつぞく されるバルブ が異種 いしゅ 金属 きんぞく であったりすることなどにより錆 さび が出 で る場合 ばあい がある。
近年 きんねん 、こうした腐食 ふしょく を防止 ぼうし するため、継手 つぎて やバルブの内部 ないぶ にプラスチック 製 せい のコアを取付 とりつ け、接続 せつぞく 部 ぶ 周辺 しゅうへん を内側 うちがわ から完全 かんぜん に覆 おお うような防食 ぼうしょく 対策 たいさく を施 ほどこ した継手 つぎて やバルブが製造 せいぞう ・販売 はんばい されるようになっている(コア継手 つぎて 、コア付 づけ バルブなどと呼 よ ぶ)[38] 。
水道 すいどう 管 かん の凍結 とうけつ [ 編集 へんしゅう ]
寒冷 かんれい 地 ち などでは水道 すいどう 管 かん 等 とう の装置 そうち が凍結 とうけつ しないよう対策 たいさく を施 ほどこ す必要 ひつよう がある[39] 。気温 きおん がおよそ4度 ど 以下 いか にまで下 さ がると水道 すいどう 管 かん の凍結 とうけつ や破裂 はれつ が発生 はっせい するおそれがある[40] 。
水抜 みずぬき 法 ほう
管 かん 路 ろ に設置 せっち した水抜 みずぬき 管 かん や弁 べん (不 ふ 凍 こお 栓 せん など)を使 つか って水 みず 自体 じたい を抜 ぬ いておく方法 ほうほう (水 みず 抜 ぬ き、水落 みずおち とし)[39] [40] 。
加熱 かねつ 法 ほう
管 かん 路 ろ に電熱 でんねつ ヒーター(凍結 とうけつ 防止 ぼうし ヒーターや自己 じこ 温度 おんど 制御 せいぎょ 形 がた 凍結 とうけつ 防止 ぼうし ヒーター)を巻 ま いておく方法 ほうほう [39] [40] 。電気 でんき 代 だい や点検 てんけん ・部品 ぶひん 交換 こうかん 等 とう のコストがかかる[40] 。
保温 ほおん 法 ほう
管 かん 路 ろ に保温 ほおん 材 ざい を巻 ま いておく方法 ほうほう [40] 。短時間 たんじかん の外出 がいしゅつ 等 とう には有効 ゆうこう だが、保温 ほおん には限界 げんかい があり気候 きこう 条件 じょうけん にも左右 さゆう されるため特 とく に厳寒 げんかん 時 じ の対策 たいさく としては効果 こうか を期待 きたい できない場合 ばあい がある[39] [40] 。
流動 りゅうどう 法 ほう
管 かん 路 ろ に水 みず がとどまらないよう水 みず を出 だ したまま流 なが れる状態 じょうたい にしておく方法 ほうほう [40] 。水道 すいどう 代 だい がかかる方法 ほうほう で特 とく に水圧 すいあつ の高 たか い地域 ちいき では水道 すいどう 使用 しよう 量 りょう が多 おお くなるという欠点 けってん がある[40] 。気候 きこう 条件 じょうけん にも左右 さゆう されるため効果 こうか を期待 きたい できない場合 ばあい があるほか[39] 、厳寒 げんかん 時 じ には水 みず を流 なが した排水溝 はいすいこう が凍結 とうけつ して溢 あふ れ出 だ すおそれもある[40] 。
老朽 ろうきゅう 化 か の問題 もんだい [ 編集 へんしゅう ]
水道 すいどう 管 かん にも耐用 たいよう 年数 ねんすう がある。従来 じゅうらい は補修 ほしゅう を始 はじ めとした予防 よぼう 的 てき なメンテナンスは、事業 じぎょう 規模 きぼ の問題 もんだい から後回 あとまわ しになることが多 おお かったといえる。しかしながら、平成 へいせい 16年 ねん 6月 がつ に策定 さくてい された「水道 すいどう ビジョン」では持続 じぞく 可能 かのう な水道 すいどう を目指 めざ した運営 うんえい ・管理 かんり 強化 きょうか の中 なか で老朽 ろうきゅう 化 か 施設 しせつ の更新 こうしん 、再編 さいへん ・再 さい 構築 こうちく の方向 ほうこう が示 しめ された。こうした中 なか 、管 かん 路 ろ としては石綿 いしわた 管 かん と老朽 ろうきゅう 管 かん 路 ろ の更新 こうしん を計画 けいかく 的 てき に推進 すいしん するようになるとともに、基幹 きかん 管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か がすすめられた。一方 いっぽう 、平成 へいせい 25年 ねん 3月 がつ に策定 さくてい された「新 しん 水道 すいどう ビジョン」では、強靱 きょうじん の観点 かんてん からみた水道 すいどう の理想 りそう 像 ぞう として、老朽 ろうきゅう 化 か した施設 しせつ の計画 けいかく 的 てき な更新 こうしん を進 すす めており、管 かん 路 ろ の耐震 たいしん 化 か にあわせた老朽 ろうきゅう 管 かん 路 ろ の更新 こうしん を進 すす めていく方向 ほうこう 性 せい が示 しめ されている。
老朽 ろうきゅう 化 か の問題 もんだい として、時折 ときおり 、大 だい 規模 きぼ な破裂 はれつ 事故 じこ が話題 わだい となる。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の例 れい では、2008年 ねん 12月23日 にち にワシントンD.C. にて直径 ちょっけい 約 やく 170センチの水道 すいどう 管 かん が破裂 はれつ 。発生 はっせい した激流 げきりゅう により自動車 じどうしゃ が押 お し流 なが されたため、ヘリコプターにより女性 じょせい と子供 こども らを救出 きゅうしゅつ するという事故 じこ が生 しょう じている[41] 。日本 にっぽん でも、全国 ぜんこく の水道 すいどう 管 かん の総 そう 延長 えんちょう 約 やく 61万 まん kmのうち、約 やく 3万 まん 800kmが法定 ほうてい 耐用 たいよう 年数 ねんすう (40年 ねん )を過 す ぎており、事故 じこ 等 とう が懸念 けねん されている[42] 。既 すで に腐食 ふしょく 性 せい が高 たか い土壌 どじょう では漏水 ろうすい 事故 じこ や破裂 はれつ 事故 じこ が起 お きはじめており、赤水 あかみず ・濁水 だくすい や断水 だんすい の他 ほか 、車 くるま が傷 きず ついたり窓 まど ガラスが破損 はそん するなどの被害 ひがい も出 で ている[43] [44] 。
「不明 ふめい 管 かん 」の問題 もんだい [ 編集 へんしゅう ]
所有 しょゆう 者 しゃ が不明 ふめい な水道 すいどう 管 かん が、日本 にっぽん 全国 ぜんこく に点在 てんざい していることが確認 かくにん されているが、各 かく 自治体 じちたい とも、その全容 ぜんよう がどれくらいになるかは不明 ふめい としている。
2017年 ねん から兵庫 ひょうご 県 けん 西宮 にしのみや 市 し に居住 きょじゅう するようになった男性 だんせい が、不明 ふめい 管 かん の存在 そんざい が原因 げんいん で高額 こうがく な水道 すいどう 料金 りょうきん を支 ささえ 払 はら わされている可能 かのう 性 せい があるとして、2019年 ねん 4月 がつ に上下水道 じょうげすいどう の管理 かんり 者 しゃ である同市 どうし を相手取 あいてど り損害 そんがい 賠償 ばいしょう 請求 せいきゅう 訴訟 そしょう を神戸 こうべ 地方裁判所 ちほうさいばんしょ に提起 ていき し係争 けいそう 中 ちゅう である[45] 。
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