浅川あさがわ巧たくみ

浅川あさがわ巧たくみ
（あさかわたくみ）
浅川あさがわ巧たくみ; （あさかわたくみ）
誕生たんじょう	1891年ねん1月がつ15日にち; 山梨やまなし県けん北巨摩きたこま郡ぐん甲かぶと村むら; （現在げんざいの北きた杜もり市し高根たかね町まち）
死没しぼつ	1931年ねん4月がつ2日にち（40歳さい没ぼつ）; 朝鮮ちょうせん
墓地ぼち	忘憂ぼうゆう里さと共同きょうどう墓地ぼち; （ソウル市し中ちゅう浪なみ区く）
職業しょくぎょう	朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ林業りんぎょう試験場しけんじょう技手ぎしゅ・朝鮮ちょうせん[民芸みんげい]・陶芸とうげいの研究けんきゅう・評論ひょうろん
国籍こくせき	日本にっぽん
最終さいしゅう学歴がくれき	山梨やまなし県立けんりつ農林のうりん学校がっこう
ジャンル	林業りんぎょう・美術びじゅつ
主題しゅだい	朝鮮ちょうせんの林業りんぎょう・工芸こうげい・民芸みんげい・陶磁器とうじき
文学ぶんがく活動かつどう	民藝みんげい運動うんどう
代表だいひょう作さく	『朝鮮ちょうせんの膳ぜん』（1929年ねん）; 『朝鮮ちょうせん陶磁とうじ名めい考こう』（1931年ねん）
デビュー作さく	『朝鮮ちょうせんの膳ぜん』（1929年ねん）
配偶はいぐう者しゃ	浅川あさがわみつえ（浅川あさがわ政まさし歳としの妹いもうと）; 大北おおきた咲さき
子供こども	浅川あさがわ園えん絵え
親族しんぞく	浅川あさがわ伯はく教きょう（兄あに）
	影響えいきょうを受うけたもの柳やなぎ宗悦むねよし;
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浅川あさがわ巧たくみ（あさかわたくみ、1891年ねん（明治めいじ24年ねん）1月がつ15日にち - 1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）4月がつ2日にち）は、朝鮮ちょうせん民芸みんげい・陶芸とうげいの研究けんきゅう家か・評論ひょうろん家か。朝鮮半島ちょうせんはんとうで植林しょくりん事業じぎょうを行おこなう傍かたわら、朝鮮半島ちょうせんはんとうの陶磁器とうじきと木工もっこうを研究けんきゅう紹介しょうかいした。彼かれの墓はかはソウル郊外こうがいの忘憂ぼうゆう里さと共同きょうどう墓地ぼちにある。

略歴りゃくれき

父ちち・浅川あさがわ如作、母はは・けいの次男じなんとして山梨やまなし県けん北巨摩きたこま郡ぐん甲かぶと村むら五ご丁ちょう田た（同どう郡ぐん高根たかね町まち五町田ごちょうだを経へて、現在げんざいは北きた杜もり市し高根たかね町まち五町田ごちょうだ）に生うまれる^[1]。兄あには浅川あさがわ伯はく教きょう。1891年ねん（明治めいじ24年ねん）には村山むらやま西にし尋常じんじょう小学校しょうがっこうに、1901年ねん（明治めいじ34年ねん）には秋田あきた尋常じんじょう高等こうとう学校がっこうに入学にゅうがくする。

1907年ねん（明治めいじ40年ねん）4月がつには山梨やまなし県立けんりつ農林のうりん学校がっこうに入学にゅうがくし、この頃ころに浅川あさがわ政蔵まさぞうと知しり合あう。同年どうねん6月がつにはメソジスト甲府こうふ教会きょうかいで受洗じゅせん。1909年ねん（明治めいじ42年ねん）4月がつには秋田あきた県けん大館おおだて営林署えいりんしょに就職しゅうしょく。

1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）5月がつには兄あにを追おって朝鮮半島ちょうせんはんとうに渡わたり、同年どうねん9月には朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ農のう商工しょうこう部ぶ山林さんりん課か林業りんぎょう試験場しけんじょうに就職しゅうしょくし、養やしなえ苗なえや造林ぞうりん研究けんきゅうに従事じゅうじする。翌よく1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）には伯はく教きょうに伴ともなわれて我孫子あびこを訪たずね、柳やなぎ宗悦むねよしと知しり合あう。翌よく1916年ねん（大正たいしょう5年ねん）2月がつには浅川あさがわ政蔵まさぞうの姉あねみつえと結婚けっこん。

翌よく1917年ねん（大正たいしょう6年ねん）には『大だい日本にっぽん山林さんりん会報かいほう』に論文ろんぶんを発表はっぴょうする。1919年ねん（大正たいしょう8年ねん）4月がつには石戸谷いしとや勉つとむと『朝鮮ちょうせん巨樹きょじゅ老樹ろうじゅ名木めいぼく誌し』を刊行かんこうし、同年どうねん8月がつには石戸いしどと『樹き苗なえ養成ようせい指針ししん・第だい一いち号ごう』を刊行かんこうする。1922年ねん（大正たいしょう11年ねん）には林業りんぎょう試験場しけんじょうが京きょう城しろ郊外こうがい清涼せいりょう里さとに移うつり、巧たくみも転居てんきょしている。巧たくみは朝鮮ちょうせんの工芸こうげいに注目ちゅうもくし、陶磁器とうじきや家具かぐ・民みん具ぐの収集しゅうしゅうを行おこない、1924年ねん（大正たいしょう13年ねん）4月がつには柳やなぎの発案はつあんで柳やなぎや兄あにの伯はく教きょうとともに李り朝ちょう王宮おうきゅう跡あとである景けい福ぶく宮みや内うちに朝鮮ちょうせん民族みんぞく美術館びじゅつかんを設立せつりつする。1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）には『朝鮮ちょうせんの膳ぜん』を、1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）には『朝鮮ちょうせん陶磁器とうじき考こう』を刊行かんこうする。

1931年ねん（昭和しょうわ6年ねん）4月がつ2日にち、急性きゅうせい肺炎はいえんのため没ぼつ。40歳さい。京きょう城しろ郊外こうがいの清きよし凉里（現げんソウル市し東大門ひがしだいもん区く）に葬ほうむられる。のちに郊外こうがいの忘憂ぼうゆう里さと共同きょうどう墓地ぼちに改葬かいそうされた。

著作ちょさく

単たん著ちょ

日本にっぽん民藝みんげい美術館びじゅつかん編へん『朝鮮ちょうせんの膳ぜん』工こう政せい会かい出版しゅっぱん部ぶ〈民藝みんげい叢書そうしょ第だい3篇へん〉、1929年ねん。NDLJP:1192762。
- 『朝鮮ちょうせんの膳ぜん』（増補ぞうほ）八潮やしお書店しょてん〈浅川あさがわ巧たくみ著作ちょさく集しゅう〉、1978年ねん12月。 - 浅川あさがわ(1929)の複製ふくせい。
『朝鮮ちょうせん陶磁とうじ名めい考こう』工こう政せい会かい出版しゅっぱん部ぶ、1931年ねん。NDLJP:1225060。
- 淺川あさがわ巧たくみ『朝鮮ちょうせん陶磁とうじ名めい考こう』（再版さいはん）朝鮮ちょうせん工藝こうげい刊行かんこう會かい(出版しゅっぱん) 工こう政せい會かい出版しゅっぱん部ぶ(発売はつばい)、1935年ねん5月がつ。NDLJP:1899281。
- 『朝鮮ちょうせん陶磁とうじ名めい考こう』（増補ぞうほ）八潮やしお書店しょてん〈浅川あさがわ巧たくみ著作ちょさく集しゅう〉、1978年ねん12月。 - 浅川あさがわ(1931)の複製ふくせい。
- 『朝鮮ちょうせん陶磁とうじ名めい考こう』（復刻ふっこく版ばん）草くさ風ふう館かん、2004年ねん7月がつ。ISBN 4-88323-143-7。 - 浅川あさがわ(1931)の復刻ふっこく版ばん。
- 『朝鮮ちょうせんの膳ぜん／朝鮮ちょうせん陶磁とうじ名めい考こう』杉山すぎやま享司きょうじ解説かいせつ、ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ、2023年ねん1月がつ。ISBN 4480-511652。　
蝦名えびな則のり編へん『小品しょうひん集しゅう』八潮やしお書店しょてん〈浅川あさがわ巧たくみ著作ちょさく集しゅう〉、1978年ねん12月。 - 著者ちょしゃの肖像しょうぞうあり。編者へんしゃは美術びじゅつ古こ書肆しょし「えびな書店しょてん」店主てんしゅ
高崎たかさき宗そう司つかさ編へん『浅川あさがわ巧たくみ全集ぜんしゅう』草くさ風ふう館かん、1996年ねん11月。ISBN 4-88323-092-9。 - 著者ちょしゃの肖像しょうぞうあり。
高崎たかさき宗そう司つかさ編へん『朝鮮ちょうせん民芸みんげい論集ろんしゅう』岩波いわなみ文庫ぶんこ、2003年ねん7月がつ16日にち。ISBN 4-00-381051-1。 - 著者ちょしゃの年譜ねんぷあり。
高崎たかさき宗そう司つかさ編へん『浅川あさがわ巧たくみ日記にっきと書簡しょかん』草くさ風ふう館かん、2003年ねん10月がつ。ISBN 4-88323-136-4。 - 著者ちょしゃの肖像しょうぞうあり。

編著へんちょ

朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ編へん『朝鮮ちょうせん巨樹きょじゅ老樹ろうじゅ名木めいぼく誌し』朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ、1919年ねん4月がつ25日にち。NDLJP:956998。
朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ編へん『樹き苗なえ養成ようせい指針ししん第だい1号ごう』朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ、1919年ねん8月がつ10日とおか。NDLJP:929712。
朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ編へん『樹き苗なえ養成ようせい指針ししん第だい1・2号ごう』朝鮮ちょうせん総督そうとく府ふ、1921年ねん7月がつ25日にち。NDLJP:929713。

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ 上田うえだ正ただし昭あきら、津田つだ秀夫ひでお、永原ながはら慶けい二に、藤井ふじい松一しょういち、藤原ふじわら彰あきら、『コンサイス日本人にっぽんじん名めい辞典じてん第だい5版はん』、株式会社かぶしきがいしゃ三省堂さんせいどう、2009年ねん　23頁ぺーじ。
^ “10周年しゅうねんのアナログスイッチが浅川あさがわ巧たくみに焦点しょうてんを当あてた新作しんさく「白しろ片へんつぐつぐ」”. ステージナタリー (2022年ねん3月がつ7日にち). 2022年ねん3月がつ22日にち閲覧えつらん。

参考さんこう文献ぶんけん

大阪おおさか市立しりつ東洋とうよう陶磁とうじ美術館びじゅつかん、千葉ちば市し美術館びじゅつかん、山梨やまなし県立けんりつ美術館びじゅつかんほか編へん『特別とくべつ展てん浅川あさがわ巧たくみ生誕せいたん120年ねん記念きねん／浅川あさがわ伯はく教きょう巧たくみ兄弟きょうだいの心しんと眼め――朝鮮ちょうせん時代じだいの美び』浅川あさがわ伯はく教きょう・浅川あさがわ巧たくみ作さく、美術館びじゅつかん連絡れんらく協議きょうぎ会かい、2011年ねん4月がつ。 - 会期かいき・会場かいじょう：2011年ねん（平成へいせい23年ねん）4月がつ9日にち-7月がつ24日にち大阪おおさか市立しりつ東洋とうよう陶磁とうじ美術館びじゅつかんほか。
- 『浅川あさがわ伯はく教きょうの眼め＋浅川あさがわ巧たくみの心しん』伊藤いとう郁太郎いくたろう監修かんしゅう、里さと文ぶん出版しゅっぱん、2011年ねん7月がつ。ISBN 978-4898063736。上記じょうきの出版しゅっぱん図録ずろく
江こう宮みや隆之たかゆき『白磁はくじの人ひと』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、1994年ねん5月がつ20日はつか。ISBN 4-309-00908-5。 - 中村なかむら星湖せいこ文学ぶんがく賞しょう受賞じゅしょう、1995年度ねんど課題かだい図書としょ。
- 江こう宮みや隆之たかゆき『白磁はくじの人ひと』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ〈河出かわで文庫ぶんこ〉、1997年ねん5月がつ4日にち。ISBN 4-309-40501-0。
江こう宮みや隆之たかゆき『冬ふゆ萌もえ（ふゆもえ）の朝あさ（あした）　新しん・白磁はくじの人ひと』柏かしわ艪舎(出版しゅっぱん) 星雲せいうん社しゃ(発売はつばい)、2006年ねん4月がつ。ISBN 4-434-07502-0。http://www.hakurosya.com/huyumoe.htm。
江こう宮みや隆之たかゆき「第だい3章しょう韓国かんこくの土どになる（乗の松まつ雅みやび休きゅう――日本人にっぽんじん初はじめての海外かいがい伝道でんどう者しゃ、浅川あさがわ巧たくみ――植林しょくりんと白磁はくじと友情ゆうじょうと）」『朝鮮ちょうせんを愛あいし、朝鮮ちょうせんに愛あいされた日本人にっぽんじん』祥伝社しょうでんしゃ新書しんしょ、2013年ねん5月がつ31日にち。ISBN 978-4-396-11323-0。
小澤おざわ龍一りゅういち『民族みんぞくの壁かべを超こえ時代じだいの壁かべを超こえて生いきた人ひと／道みち・白磁はくじの人ひと浅川あさがわ巧たくみの生涯しょうがい』合同ごうどう出版しゅっぱん、2012年ねん6月がつ15日にち。ISBN 978-4-7726-1083-4。 - 文献ぶんけん・年譜ねんぷあり。
高崎たかさき宗そう司つかさ、『浅川あさがわ巧たくみ日記にっきと書簡しょかん』、『回想かいそうの浅川あさがわ兄弟きょうだい』『朝鮮ちょうせんの土どとなった日本人にっぽんじん浅川あさがわ巧たくみの生涯しょうがい』（増補ぞうほ3版はん）各かく草くさ風ふう館かん、1987年ねん。
『評伝ひょうでん浅川あさがわ伯はく教きょうと巧たくみ～十じゅう四よん冊さつの日ひ記帳きちょう』澤谷さわたに滋子しげこ作さく飛鳥ひちょうあると画が、2021年ねん

外部がいぶリンク

デジタル版ばん日本人にっぽんじん名めい大だい辞典じてん+Plus『浅川あさがわ巧たくみ』 - コトバンク
浅川あさがわ伯はく教きょう・巧たくみ兄弟きょうだい資料しりょう館かんブログ
浅川あさがわ伯はく教きょう・巧たくみ兄弟きょうだい（「白磁はくじの人ひと」映画えいが製作せいさく）ホームページ｜山梨やまなし県けん北きた杜もり市し
映画えいが「道みち〜白磁はくじの人ひと〜」公式こうしきサイト
山梨やまなし民藝みんげい協会きょうかい

この項目こうもくは、美術家びじゅつか・芸術げいじゅつ家かに関連かんれんした書かきかけの項目こうもくです。この項目こうもくを加筆かひつ・訂正ていせいなどしてくださる協力きょうりょく者しゃを求もとめています（P:美術びじゅつ/PJ:美術びじゅつ）。

[1] 上田うえだ正ただし昭あきら、津田つだ秀夫ひでお、永原ながはら慶けい二に、藤井ふじい松一しょういち、藤原ふじわら彰あきら、『コンサイス日本人にっぽんじん名めい辞典じてん第だい5版はん』、株式会社かぶしきがいしゃ三省堂さんせいどう、2009年ねん　23頁ぺーじ。

[2] “10周年しゅうねんのアナログスイッチが浅川あさがわ巧たくみに焦点しょうてんを当あてた新作しんさく「白しろ片へんつぐつぐ」”. ステージナタリー (2022年ねん3月がつ7日にち). 2022年ねん3月がつ22日にち閲覧えつらん。

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典拠てんきょ管理かんりデータベース
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