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熱 ねつ 力学 りきがく 第 だい 三 さん 法則 ほうそく (ねつりきがくだいさんほうそく、英語 えいご : third law of thermodynamics )とは、完全 かんぜん 結晶 けっしょう のエントロピー は絶対 ぜったい 零 れい 度 ど ではすべて等 ひと しくなる、という定理 ていり 。これはつまり、エントロピーの基準 きじゅん 値 ち を決 き めることができることを意味 いみ する。統計 とうけい 力学 りきがく 的 てき に考 かんが えても、絶対 ぜったい 零 れい 度 ど では完全 かんぜん 結晶 けっしょう の取 と りうる配置 はいち は1通 とお りなので、エントロピーは0と考 かんが えて一致 いっち する。熱 ねつ 力学 りきがく 第 だい 三 さん 法則 ほうそく はネルンスト の定理 ていり (熱 ねつ 定理 ていり )と同等 どうとう といわれている。
有限 ゆうげん 回 かい の操作 そうさ では決 けっ して、絶対 ぜったい 零 れい 度 ど には到達 とうたつ することができない、という定理 ていり 。物体 ぶったい を冷却 れいきゃく するにはその温度 おんど 以下 いか の別 べつ の物体 ぶったい と接触 せっしょく させる方法 ほうほう が一般 いっぱん 的 てき であるが、この場合 ばあい は絶対 ぜったい 零 れい 度 ど 以下 いか の物体 ぶったい と接触 せっしょく させなければならない。しかし絶対 ぜったい 零 れい 度 ど より低 ひく い温度 おんど を持 も つ物体 ぶったい はないのでこれは不可能 ふかのう である。断熱 だんねつ 膨張 ぼうちょう によって内部 ないぶ エネルギー を放出 ほうしゅつ させて温度 おんど を下 さ げる方法 ほうほう もあるが、限 かぎ りなく絶対 ぜったい 零 れい 度 ど に近 ちか づけることはできても無限 むげん に膨張 ぼうちょう させることができなければ厳密 げんみつ な意味 いみ での絶対 ぜったい 零 れい 度 ど には到達 とうたつ できない。
なお、熱 ねつ 力学 りきがく 第 だい 三 さん 法則 ほうそく は熱 ねつ 力学 りきがく 第 だい 一 いち 法則 ほうそく と熱 ねつ 力学 りきがく 第 だい 二 に 法則 ほうそく から導 みちび くことができるので物理 ぶつり 学 がく の基本 きほん 法則 ほうそく ではない、とする考 かんが えもある。しかし、第 だい 一 いち 法則 ほうそく と第 だい 二 に 法則 ほうそく から導 みちび かれることは、反応 はんのう の進行 しんこう 方向 ほうこう を規定 きてい するものは自由 じゆう エネルギー である、という定性的 ていせいてき な予測 よそく でしかなく、これを定量 ていりょう 的 てき に厳密 げんみつ に決定 けってい することは、ネルンストの熱 ねつ 定理 ていり によって初 はじ めて可能 かのう になる。その点 てん で、熱 ねつ 力学 りきがく は第 だい 一 いち 法則 ほうそく と第 だい 二 に 法則 ほうそく だけでは成立 せいりつ せず、第 だい 三 さん 法則 ほうそく を加 くわ えることによって初 はじ めて完成 かんせい することになる。
ブラックホールの熱 ねつ 力学 りきがく における第 だい 三 さん 法則 ほうそく [ 編集 へんしゅう ]
ブラックホール の特異 とくい 点 てん に到達 とうたつ することはできない、という定理 ていり 。ただし上述 じょうじゅつ 同様 どうよう 理論 りろん 上 じょう は可能 かのう であるが、現実 げんじつ 的 てき には不可能 ふかのう である、という意味 いみ 。