平衡へいこうねつ力学りきがく

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平衡へいこうねつ力学りきがく(へいこうねつりきがく、えい: Equilibrium Thermodynamics)は、ねつ力学りきがくてき平衡へいこう観点かんてんからけいにおける物質ぶっしつやエネルギーの変換へんかん体系たいけいする物理ぶつりがくいち分野ぶんやである。平衡へいこうという言葉ことばは、静的せいてき状態じょうたいたもたれていることを意味いみする。平衡へいこうねつ力学りきがくカルノーサイクル分析ぶんせきすることからはじまった。ねつ機関きかんについてかんがえると、はじめは内部ないぶねつ平衡へいこうにあるシリンダーに封入ふうにゅうされた気体きたい加熱かねつされてバランスをくずされ、いくつかの段階だんかい最終さいしゅうてきふたたねつ平衡へいこういたり、仕事しごとされることがわかる。

平衡へいこう状態じょうたいではねつ力学りきがくポテンシャルあるいはけい駆動くどうりょく平衡へいこうねつ力学りきがくおも目的もくてきけいにおいてねつ平衡へいこうにある初期しょき状態じょうたい英語えいごばんがしっかり定義ていぎされているとき、その条件じょうけん正確せいかく記述きじゅつし、計算けいさんし、ねつ力学りきがくてき操作そうさ英語えいごばんによって条件じょうけんわったのち到達とうたつしたあらたな平衡へいこうがどんな状態じょうたいであるかをしるすことである。平衡へいこう状態じょうたいねつ力学りきがく関数かんすう最大さいだいおよ最小さいしょう(これらはけいくわえられた条件じょうけん依存いぞんする)をさがすことで、数学すうがくてきたしかめられる。たとえば、定温ていおん定圧ていあつでの化学かがく反応はんのうでは平衡へいこうギブズの自由じゆうエネルギー英語えいごばん)は最小さいしょうに、エントロピー最大さいだいになる。

ねつ力学りきがく平衡へいこうねつ力学りきがく英語えいごばん)とは以下いかてんことなっている。後者こうしゃ調しらべるけい状態じょうたい均一きんいつではなく、拡散かくさんによってエネルギーやエントロピー、温度おんど場所ばしょによってわり、分布ぶんぷ勾配こうばいになっている。たいして平衡へいこうねつ力学りきがくでは、けい状態じょうたいつね一様いちようであり、温度おんど圧力あつりょく体積たいせきなどが巨視的きょしてきめられる。けい変化へんか最初さいしょ平衡へいこう状態じょうたい最後さいご平衡へいこう状態じょうたいもとめられる。このような変化へんかねつ力学りきがく過程かてい英語えいごばんぶ。

ルピナー幾何きかがく英語えいごばん情報じょうほう幾何きかがく一種いっしゅで、ねつ力学りきがく研究けんきゅうもちいられる。ルピナー幾何きかがくでは、ねつ力学りきがくにおけるけいリーマン幾何きかがく記述きじゅつでき、そのモデルから統計とうけいてき性質せいしつみちびくことができるとしている。この幾何きかがくモデルは平衡へいこう状態じょうたい次元じげん平面へいめんじょうの2てんあらわされ、2てんあいだ距離きょりねつゆらぎ関連かんれんがあるというかんがかたもとづいている。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]