うしおととらの登場 キャラクター一覧
うしおととらの
メインキャラクター
[蒼 月 潮 (あおつき うしお)声 -佐々木 望 /畠中 祐 [1](幼少 期 -冨樫 かずみ)本 作 の主人公 。物語 開始 時 中学 2年生 の少年 。6月生 まれ。東京 都 みかど市 在住 。一人称 は「俺 」。- 14
歳 のある日 、妖にとって天敵 と呼 ばれる霊 槍 「獣 の槍 」と、その槍 に封 じられていた妖怪 を(後 に潮 から「とら」と名付 けられる)自宅 の蔵 の地下 室 で見 つけ、その槍 を引 き抜 いてしまった事 で宿命 付 けられた妖との戦 いに巻 き込 まれていく。 父 は光 覇 明 宗 の法力 僧 ・蒼 月 紫 暮 、母 は三 代目 お役目 ・日崎 (蒼 月 )須磨子 。家業 は寺 で、父 と2人 暮 らし。性格 は曲 がったことや嘘 が大嫌 いで真 っ直 ぐな性格 の好男子 。正義 感 が非常 に強 く、他人 の幸福 のためなら自身 が傷 つくことも厭 わない献身 的 な面 を持 つ。また、そういった傾向 は人間 のみならず、妖にも隔 たりなく向 けられていた。しかし、私生活 は結構 だらしなく、過食 で腹 を壊 すなど、年 相応 にいい加減 でズボラなところもある。また、昔 から父親 に似 たのか頭 に血 が上 りやすく短気 で喧嘩 っ早 い乱暴 な一 面 もあり、口 より先 に手 が出 てしまうため似 たような気質 を持 つとらや父 ・紫 暮 、幼馴染 の麻子 とはとにかく喧嘩 が絶 えない[2]。また、幼少 時 は現在 と違 って父子 家庭 という複雑 な家庭 環境 から、暗 く他者 を寄 せ付 けない雰囲気 を纏 っており、学校 の同級生 からも敬遠 されていた様子 。嘘 が嫌 いで、自分 の失態 もポリシー故 に隠 そうとしなかったり、お世辞 やおべっかも苦手 なようで率直 に物 を言 うあまり近所 の人 を怒 らせてしまうなど世渡 りはあまり得意 ではない。しかし、父 から定期 テストの点数 を聞 かれた時 には、平均 点 を誤魔化 そうとするなどケースにもよるようで、紫 暮 によれば「嘘 が嫌 いなのではなく、嘘 をつくのが下手 」だとの事 。- 妖との
戦闘 時 には槍 の力 によって自身 も妖と化 す為 、髪 が長 く伸 び、瞳 は細 く、牙 や爪 が鋭 くなるなど容姿 に変化 が現 れるが基本 的 に人 の姿 をしたままである。跳躍 力 や腕力 、治癒 能力 等 は人 の時 とは比較 にならないほど著 しく増 し、高 い空中 から地上 に落下 しても強 い打撲 程度 のダメージで大 きな傷 を負 う事 はなく、白面 の火炎 や、とらの雷 を受 けても致命傷 には至 らない程 の耐久 力 がある(とらも変化 した潮 に対 しては妖と認識 しており、雷 を以 てして獣 化 した潮 の暴走 を止 めようとした事 もあった)。 初期 の頃 は、獣 の槍 の力 に頼 った力任 せの戦 い方 が目立 ったが、様々 な戦 いを通 じて機転 を利 かせた戦法 を編 み出 していくようになる。勉強 は全般 的 に苦手 。本人 は国語 は得意 だと言 っているが書 き取 りは不得手 で、送 った年賀状 は誤字 ばかりであった。体育 は得意 で運動 能力 は極 めて高 いため、同級生 からは運動 部 の助 っ人 を何 度 も頼 まれる程 だが、絵 を描 くのが趣味 のため美術 部 に所属 している。ただし絵心 は皆無 で本人 以外 には何 を描 いたかすら判 らないほど[3]。物語 中 で幾 人 もの人々 を妖から守 り、また妖怪 達 とも臆 することなく関 わり築 いた絆 によって、人間 、妖、問 わず多 くの者 が彼 の影響 を受 け惹 き付 けられていった。それらによって結 ばれた絆 は最終 決戦 においても重要 な意味 を示 した。また、同様 に出会 った同年代 の少女 達 からは、父 の紫 暮 が気 恥 ずかしさを覚 えるほどモテていた。旭川 への旅 の終盤 に、獣 の槍 に魂 を全 て吸 い取 られ獣 に変貌 ・暴走 したが、光 覇 明 宗 やとら、麻子 、真由子 らの活躍 により人間 に戻 ることが出来 た。- とらとは、
初期 の頃 は単 に憑 かれた人間 と憑 いた妖という関係 であったが、とらが一番 喰 いたい者 として潮 に執着 を示 し始 めてからは、潮 が他 の妖に喰 われそうになったり危機 に陥 る度 に「お前 は、わしが喰 うんだ」と豪語 しながら結果 的 には潮 を助 け、共闘 するのが常 となっていく(喰 う為 に守 る。という、とらの行動 は一見 矛盾 しているようにも見 えるが、これは、とらの「喰 いたい」という思 いに無意識 に込 められている真意 に基 づくものである。詳 しくは「とら」を参照 )。 - とらと
共 に数々 の妖を相手 に戦 い抜 く中 、互 いに信頼 が生 まれてゆくが、それでも幾度 となく衝突 する事 もあり、離別 の危機 を迎 えそうな局面 もあった。しかし、それらを全 て乗 り越 えた事 で周囲 から「2体 で1体 の妖」と称 されるほど、深 い絆 で結 ばれた最強 のパートナーとなっていく。獣 の槍 の使 い過 ぎで、最終 的 には、とらと同 じ字 伏 になる事 を覚悟 しつつも心 は揺 らいでいたが、人間 だった時 のとら(シャガクシャ)の心 と同化 し、とらの過去 を知 った後 は「とらになるなら、それもいい」と覚悟 を決 め、その覚悟 と共 に獣 の槍 の封印 を完全 に解 き戦 いに赴 く。 - また
彼 ととらを中心 にして人 と妖の絆 は結 ばれていき、ついには、うしおととらが共 に己 の身 を投 げ打 つ覚悟 で白面 の者 を倒 す。打倒 後 再 び獣 化 しかけるが、ジエメイとギリョウの助 けにより人間 に戻 る。 - とら
声 -大塚 周夫 /小山 力也 [1]- 500
年間 、獣 の槍 に封 じられていた大 妖怪 。虎 にも似 た金色 の大 きな体躯 に鋭 い爪 と牙 を持 つ。一人称 は「ワシ」。 - その
実力 や800年 前 の戦 で見 せた勇猛 な戦 いぶりから妖怪 の中 でも一目 置 かれる存在 で、その名 を聞 いただけで震 え上 がる妖怪 も多 い。年齢 は2000歳 を優 に超 え、他 の妖怪 に対 しては大 妖怪 らしい威厳 ある態度 で接 しているが[4]、その一方 で、「潮 といると退屈 しない」と言 っている通 り、潮 と一緒 の時 は喧嘩 をしたり無邪気 にはしゃいだりムキになったりする子供 のような面 も見 せる。 - 「とら」という
名前 は潮 が見 た目 が「虎 」に似 ていた事 から勝手 に付 けた呼 び名 で、名付 けられた当初 は気 に入 らなかったが[5]、潮 に取 り憑き共 に過 ごす内 に、かつての呼 び名 であった長 飛 丸 (ながとびまる)などの名 で呼 ばれる事 を厭 うようになり、やがて「わしは、とらだ!」と自 ら公言 する事 となる。また、長 飛 丸 の他 にも、わいら・雷獣 ・字 伏 など、多 くの異名 を持 つ。長 飛 丸 の名 の由来 は、遥 か遠 い所 にでも一瞬 で飛 んでいった所 からで、今 でも多 くの妖怪 からその名前 で呼 ばれているが、現在 はその呼 び名 を嫌 っている[6]。 最初 は隙 あらば潮 を喰 う為 に取 り憑 いたのだが、自 ら厄介 事 に首 を突 っ込 んでいく潮 と共 に結果 的 には他 の妖と闘 ったり関 わっていく事 になる。潮 とは始 めはいがみ合 い衝突 していたものの、背 を預 け闘 っていく内 に強 い心 の繋 がりと絆 を深 めていき、白面 との戦 いを「わしらとヤツ(白面 )のタイマン」と言 い切 るほど、最終 的 には潮 に対 して2体 で1体 の片割 れのような感情 を持 つようになる。また、潮 と出会 った事 によって潮 から色々 なモノを喰 ったとらは、白面 打倒 後 に自分 を喰 えと叫 んだ潮 に対 して、満面 の笑 みで 「もう…喰 ったさ。ハラァ…いっぱいだ」と満 ち足 りた思 いで告 げている[7]。- 「
喰 ってやりたい者 」の順序 は、一番 が「うしお」で、次 が「真由子 」であり、潮 を「メイン」と考 えた上 で、真由子 を「デザート」と呼 んでいる(真由子 を先 に喰 ってしまうと、潮 が死 ぬほど激怒 して槍 を持 って追 いかけ回 して退治 してしまうだろうと踏 んだため)。潮 と真由子 に対 する態度 は他 の人間 や妖怪 に対 するそれとは一線 を画 しており、彼 らを侮辱 した九 印 やたゆら等 には怒 りを顕 にし、鏡 魔 の時 は目 の色 を変 えて一 撃 で滅 ぼしたり、遠野 では潮 の命 を助 けるのと引 き換 えに鎌鼬 兄妹 に力 を貸 し、なおかつ遠野 中 の妖怪 に殺 されかけた潮 を庇 い、彼 の処遇 をめぐる賭 け試合 に自 ら参 じた。 女性 から慕 われる事 も多々 あり、鳥 妖や真由子 、鎌鼬 のかがり達 から恋 にも似 た想 いを抱 かれている。空 屋敷 に滞在 した折 、イズナ達 の作戦 により、かがりと一緒 に街 へ買 い物 に出掛 けたり、真由子 から強 く促 されて彼女 を喰 う事 を条件 として結婚式 の真似事 に付 き合 ったりした事 もあるが、作者 曰 く、とらは闘争 本能 が一番 強 いのでいわゆる恋心 はなかった。ただ、恋 よりも強 い心 のつながりは求 めていたという。[8] [9]性格 は好奇心 旺盛 で、500年 振 りの世 の中 全 てが物珍 しく、何 にでも興味 を持 って触 っては騒動 を引 き起 こしていた。特 にTVとハンバーガーは気 に入 っていた様子 であった。普段 は姿 を消 していて、周囲 の人間 には見 えないが、霊感 のある者 や一部 の子供 には消 えていても見 えてしまう事 がある。潮 を喰 おうとする度 に獣 の槍 に阻止 されるのがお決 まりのパターンである。獣 の槍 に封 じられる前 は通常 の妖同様 、気 の向 くままに人間 を喰 らっていた[10]ようだが、本編 では潮 がそれを一切 禁 じ、また現代 人 が身 に着 けている装身具 や香水 の臭 いを不快 に感 じた為 に人 を喰 う事 が出来 ずにいた[11]。そんな中 、真由子 の勧 めで食 べた「てりやきバーガー」が好物 になる[12]。戦闘 能力 は高 く、飛行機 を持 ち上 げるほどの怪力 を持 ち、鋭 い爪 と牙 、口 から吐 き出 す火炎 、身体 から発 する雷 など多彩 かつ強力 な武器 を持 つ。また、空 を飛 ぶことができ、陸上 を時速 300キロ近 い速度 で走 っても息 一 つ切 らさない。人間 そっくりに化 ける、髪 の毛 を自在 に変化 させるといった能力 や、身体 を真 っ二 つに斬 られたり手足 を切断 されても死 なず、そのまま動 ける強 い生命 力 を持 つ。2000年 以上 もの間 、一人 で生 き抜 き様々 な強敵 と闘 い修羅場 を潜 り抜 けてきただけあって、その精神 力 も強靭 である[13]。単身 挑 んだ対 白面 戦 においても、背後 を守 る潮 を欠 いた事 によって、己 の弱 さが露呈 する事 となり敗北 してしまうが、その後 、真由子 に背中 を押 され、自身 が既 に潮 を認 めており大事 に思 っていた事 を知 り、潮 の元 へと赴 いたとらは再 び潮 と共 に白面 打倒 を目指 す。戦闘 経験 や知識 は豊富 で、妖怪 や様々 な術 に関 する深 い知識 を披露 することも少 なくない。力 押 しで勝 てる相手 は力 押 しで行 くが、一筋縄 でいかない相手 は戦 いながら長年 の経験 を活 かして弱点 を見極 め、そこを突 くといった高度 な戦 い方 もできる。自分 と潮 を狙 ったハマー機関 等 、得体 の知 れない相手 に対 しては、その場 で相手 を打 ちのめす力 があるにもかかわらず潮 の居場所 を突 き止 める為 に、わざと敵 方 に捕 まったり、麻子 に協力 を求 めたりと機 を伺 いながら慎重 に行動 していた。自分 の毛 を身 に付 けた人間 はステルス機能 が備 わるようになっており、たゆらとなどかを相手 にした時 も、自分 の毛 で作 った当座 の皮 を着 て真由子 に化 けて別 行動 をとった時 にも相手 に臭 いで気付 かれる事 もなく、ハマー機関 の基地 内 に潜入 した際 に、麻子 に一本 渡 した時 には監視 カメラから映 らないだけでなく、毛 を引 っ張 ると身 に付 けた人間 の居場所 がすぐに分 かるなど様々 な機能 を備 えている。また未知 の武器 や術 を駆使 する人間 との闘 いでは妖怪 相手 より苦戦 することが多 いが、相手 の戦法 を見抜 いた後 は反撃 に転 じており結果 的 に人間 相手 に完敗 した事 はなかった。自分 の実力 にはプライドがあり最強 妖怪 を自負 しているが、一方 でシュムナなどの面倒 な相手 からはあっさりと逃 げ出 すこともあり、あまり勝負 にこだわる性格 ではない。他人 に対 して恨 みを持 つようなことも好 まず、遠野 の賭 け試合 で潮 の母 への恨 みを何 度 も口 にする一 鬼 をあざ笑 い、「自分 らの力 が弱 いのを人間 の女 ごときのせいにして、しかも直接 やらずその息子 にあたる根性 が気 に入 らねえ」と痛烈 に批判 して叩 きのめした。過去 に戦 ったことがある流 や鏢とも、成 り行 きとはいえ協力 して共通 の敵 を倒 した事 もある。元 はシャガクシャという名前 の一人 の人間 であった。彼 は獣 の槍 の初代 の使 い手 にして、白面 の者 の現身 を生 み出 した人間 でもある。字 伏 になってからは人 の時 の記憶 は失 くしたが、潜在 的 な白面 への激 しい憎 しみは消 えなかった。しかし、潮 と出会 った事 により、他 の字 伏 のように憎 しみに支配 される事 はなくなり、最期 まで「とら」のままでいる事 ができた(とらは潮 と出会 い彼 から色々 なものを喰 った為 に強 くなり、それ故 に過去 の憎 しみから解放 され白面 と化 す事 もない。と、他 の字 伏 は告 げている)。最終 決戦 から半年 後 のエピローグにも姿 はなく、潮 や真由子 が彼 のことを思 い出 して涙 を滲 ませる場面 もあるが、最後 に語 り手 となった雲 外 鏡 が「妖はいつかは蘇 る」と読者 に告 げており、いつの日 か潮 たちと再会 できる希望 も描 かれて物語 は幕 を閉 じる。人間 時代 の詳細 は後述 のシャガクシャを参照 。中村 麻子 (なかむら あさこ)声 -天野 由梨 /小松 未 可 子 [1]潮 の幼馴染 。中華 料理 店 「青 鳥 軒 」の一人娘 。気 が強 く快活 な性格 だが、その一方 で母性 本能 が強 く、世話 好 きな一 面 を持 つ。ただし世話焼 きが過 ぎて、「お節介 」になってしまうこともしばしば。正義 感 も非常 に強 く、理不尽 な暴力 を振 るう相手 を決 して許 さず、子供 や弱者 を守 るためならどんな相手 でも立 ち向 かう勇気 を持 っている。真由子 とは無二 の親友 で、彼女 の為 には命 を賭 ける場面 もあった。海 の家 で働 く祖父 (声 -佐藤 正治 /水内 清光 )と祖母 (声 -上村 典子 /津田 匠 子 )がいる。苦手 な科目 は地理 。特殊 な霊力 などは持 たないごく普通 の少女 だが、持前 のバイタリティで妖怪 相手 にも臆 することなく行動 する。運動 神経 や洞察 力 にも優 れているようで、潮 ととらの早朝 ケンカを迅速 に止 めたりもした。父 から手 ほどきを受 けて空手 の心得 もあり、大人 相手 に戦 っても引 けを取 らず、HAMMRの刺客 に襲 われた際 に一瞬 のスキをついて、屈強 な大人 の男性 一 人 をハイキックでノックアウトしている。とらにさえ、ただ者 ではないと言 わしめた程 である。似 たもの同士 と言 われる潮 とは昔 から喧嘩 ばかりだが、お互 いにとても大切 に思 っており、実質 的 には相思相愛 の関係 である。潮 との仲 はクラスメートや両親 からも半 ば公認 となっている様子 だが、幼馴染 の関係 が長 かったこともあって素直 に表現 できず、憎 まれ口 を叩 いてしまうことも多 い。普段 は周囲 への人当 たりは良 いが、潮 とのことを冷 やかされたりするとムキになって周囲 に刺々 しい態度 をとってしまい、初対面 の檜山 勇 と険悪 な雰囲気 になったり、親友 の真由子 に諌 められたこともあった。ただし、潮 が他 の女 の子 と親 しげにしているときなどは焼 きもちを焼 いて機嫌 が悪 くなるなど、普通 の女 の子 らしい面 を見 せることもある。また、槍 の使 い過 ぎで獣 になりかけた潮 を救 うために危険 を冒 したり、潮 を信 じて時速 数 百 キロものスピードの一角 から飛 び移 ったり、妖怪 さとりとの辛 い戦 いの後 で泣 きじゃくる潮 に寄 り添 ったりと、少 しずつ気持 ちを表現 できるようになっていった。物語 終盤 では潮 へのプレゼントの為 に礼子 に手芸 の手 ほどきを受 けるなど、自分 の気持 ちに素直 になろうとついに決心 するが、直後 に潮 ととらの記憶 を白面 に奪 われてしまう。その後 は自身 の記憶 から消 えた潮 に対 し頑 なな態度 を取 り続 けていたが、記憶 を失 いながらも潮 への想 いは消 えておらず、やがて明確 に「あいつが好 き」と己 の気持 ちを自覚 するに到 り、記憶 を奪 われながらも潮 の強 い心 の支 えとなり、獣 の槍 の破片 によって自分 の頭 に憑りついていた婢妖が退治 され、本来 の記憶 を取 り戻 し遠 くから潮 を応援 する。最終 決戦 の後 は、普通 の生活 に戻 り登校 する潮 をはにかんだ笑顔 で迎 えに来 ているシーンがあり、彼 との良 い関係 が続 いていることが示唆 されている。井上 真由子 (いのうえ まゆこ)声 -冬 馬 由美 /安野 希世 乃[1]麻子 と同 じく潮 の幼馴染 の少女 。麻子 とは大 親友 で対照 的 におっとりのんびりしている天然 とも言 える性格 だが、いざという時 には恐怖 に立 ち向 かう強 い意志 を見 せる。物語 が進 むにつれ、徐々 に怪異 に巻 き込 まれていく。面倒 見 も良 く、ある事件 を通 じて親 しくなった天涯孤独 の少年 である引狭霧 雄 を助 けてくれたお礼 も兼 ねて自分 の家 へと引 き取 っている。養子 縁組 はしていないがキリオとは姉 弟 のような絆 を持 ち、最終 決戦 でも共 に戦 った。父 (声 -最上 嗣生)と母 (声 -北西 純子 )がいる。最初 は潮 に想 いを寄 せていたが、麻子 の潮 への想 いを知 り、潮 、麻子 とを含 めた3人 の関係 が崩 れることを望 まず、その想 いを表 に出 すことはなかった(しかし、初 めて会 った小学生 の頃 は粗暴 で無愛想 な潮 に少々 苦手 意識 を感 じていた)。その後 、ハンバーガー好 きという共通 点 がある事 や、幾度 か危機 を救 ってもらった事 もあり、次第 にとらに対 して恋 にも似 た想 いを抱 くようになる。婢妖によって麻子 と同 じく潮 ととらの記憶 を奪 われたが、ジエメイの力 で記憶 を取 り戻 し、須磨子 と共 に白面 の者 を捕 らえる結界 形成 に尽力 する。- とらに
頼 んで婚礼 の真似事 を行 おうとした時 も、真由子 の強引 さに閉口 しつつ「おめーが喰 えるなら、誓 ってやらぁ」と、条件 を付 けて口走 ったとらに対 し「私 、とらちゃんに食 べられる。だから誓 って」と笑顔 で答 えていた。終盤 では潮 には言 えなかった「好 き」という言葉 をとらには伝 える事 ができた。 既 に独立 した兄 がおり、彼 は少 なくとも正月 には実家 に帰 っている。奇 怪 なデザインの骨董 を好 む父 の影響 か、ペナントや不気味 な人形 (陰陽 人形 など)を集 めるのが趣味 。本 が好 きで、学校 では図書 委員 長 を務 める。ポエムなどの文章 作 りが好 きだが、童話 のつもりで書 いていた物 がいつのまにかホラーになってしまうなど、センスにズレがある。- ごく
普通 の女 の子 だったが、実 は初代 お役目 ゆき(ジエメイ)から端 を発 する日崎 家 の子孫 で、後 に四 代目 の「お役目 」として覚醒 する。なお、彼女 が妖に対 する恐怖 心 に押 しつぶされないメンタリティを持 つのは、能力 とは無関係 であり、彼女 自身 が持 つ気力 故 である。 - テレビアニメ
版 では自分 の携帯 電話 の着信 音 に気 づかないなど、やや注意 力 に欠 けている面 が追加 されている。 蒼 月 紫 暮 (あおつき しぐれ)声 -青野 武 /藤原 啓 治 [1]潮 の父 。潮 が獣 の槍 を抜 く前 までは、ごく普通 の住職 のように振舞 っていたが、その真 の姿 は光 覇 明 宗 最強 クラスの法力 僧 。年齢 は物語 開始 時 47歳 。得意 技 は、武法 具 ・千 宝 輪 を用 いた最大 の法 術 である「巍 四 裏 (ぎしり)」。現在 は家族 思 いの優 しい人柄 だが、若 い頃 は修行 熱心 であったにもかかわらず、己 の寺 に伝 わる獣 の槍 の伝承 者 に選 ばれず、槍 を手 にできない苛立 ちから荒 れており、しかも周囲 の法 僧 たちからでさえも凶 羅 のように破門 になるのは時間 の問題 とさえ言 われていた程 であった。また、若 い頃 は大変 な大 酒飲 みであったが、潮 が生 まれてからは絶 っている。その時分 にある里 で、三 代目 お役目 の日崎 須磨子 とそうとは知 らずに出会 い、心 を通 わす。またそれにより己 の傲慢 と不明 を自覚 し法力 僧 、人間 として一皮剥 ける事 となる。その後 、二 代目 お役目 の日崎 御 角 に引 き合 わせられて祝言 を挙 げ、潮 をなす。普段 は潮 をいじるなど不器用 な愛情 表現 をしてはいるが、獣 の槍 の伝承 者 としての潮 に対 しては限 りなく冷徹 な対応 をする(しかしその態度 にも試練 を乗 り越 えねば潮 は生 き残 れない、潮 なら乗 り越 えられるという深 い愛情 と信頼 が根底 にある)。おそばのタマゴはあとでつるんと飲 むために取 っておく派 。また、長年 様々 な修羅場 を潜 り抜 けてきたため、青函 トンネル内 で乗 っていた寝台 列車 が山 魚 の襲撃 を受 け、逃 げ場 もなく不安 になってパニックになるあまり、守 ろうと戦 う自分 達 を感情 任 せに責 め立 てる乗客 たちのあまりの身勝手 な振 る舞 いに、流石 の潮 も憤慨 して反論 しようとした所 を「彼 らの立場 を考 えれば無理 もない」と諌 めるなど、如何 なる時 も冷静 に対応 し相手 の立場 に立 って物事 を考 える事 も出来 る。寺 の名 は「光 覇 明 宗 大日 派 ・恩 施 山 覇 風 寺 ・芙玄院 」である(恩 施 という地名 は外伝 「永 夜 黎明 」でも見 られる)。寺 は光 覇 明 宗 の所有 であるため、住職 の子息 であっても光 覇 明 宗 の僧侶 にならないと、居住 することはできない。なお、光 覇 明 宗 の僧侶 は妻帯 可能 である。旭川 の寺 では兄弟 が住職 をしている。- 鏢(ひょう)
声 -若本 規夫 /浪 川 大輔 [1]呪符 (お札 )の力 を用 い、金 をもらって妖を退治 する(その存在 を禁 ずる)符 咒士の男性 。鏢とは字 (あざな)で、彼 の愛用 する武器 鏢(正確 には紐 で結 んだ縄 鏢と呼 ばれるもの)に由来 する。- その
右 眼 は失 われており、青 紫 水晶 を磨 いてできた翠 竜 晶 を埋 め込 んで目 の代用 としている。この目 は「浄 眼 」と呼 ばれ、あらゆるまやかしを見破 ることができ、妖怪 の姿 をも見 ることが可能 。更 に一種 の暗示 をかけることもできる。 - 15
年 前 は中国 広東 省 に住 む、町 の薬屋 に通 うごく普通 の男 であったが、ある夜 、自分 の帰 りを待 つ妻 と娘 が妖により無残 に殺害 されたことで、復讐 を決意 する。迷 いこんだ桃源郷 での道術 修行 の後 、元 の名 を捨 て右 眼 と妻子 を奪 った妖を執拗 に追 う。目的 を達 するためには手段 を選 ばず、感情 を表 に出 すことも少 ないが、更生 する余地 のある妖怪 はこっそり見逃 すなど、フレキシビリティも持 ち合 わせていて殺戮 主義 というわけではない。ただし、子供 や女性 を殺 したり傷 つける者 に対 しては、人間 だろうと妖怪 だろうと激 しい怒 りと憎悪 を露 わにして命 を奪 う事 も辞 さない。SFC版 では潮 の母親 について僅 かな情報 を潮 に教 え、彼 の旅 の引 き金 となった。 仇 によく似 たとらが日本 にいることを偶然 知 り、来日 。うしおとも出会 う。一 度 はとらを追 い詰 めるものの、危 ういところで誤解 は解 かれた。後 に時 逆 ・時 順 のおかげでその仇 の正体 を知 り、十 五 雷 正法 の全 てを駆使 した捨 て身 の技 によってこれを倒 す。自身 も深手 を負 っており、戦 いの中 で守 り抜 いた母子 に看取 られながら安 らかに妻子 の元 へ旅立 った[14]。
過去 のキャラクター
[- ジエメイ(
決 眉 ) 声 -花澤 香菜 (テレビアニメ版 )[1]- ギリョウの
妹 。溶鉄の中 に自 ら飛 び込 むことで獣 の槍 を誕生 させ、その後 は霊魂 となって白面 の者 を追 う。空 から落 ちて来 た初対面 の潮 に対 しても人見知 りする事 なく親身 になって接 するなど快活 な性格 をしているが、父 の造 剣 に役立 ちそうな薬草 が生 えているからといって、人 を襲 う妖怪 が出没 する場所 に一人 で出向 くなど向 こう見 ずで無鉄砲 な一 面 がある。 平安 時代 の日本 に生 まれ変 わった際 には、ゆきという名 の白拍子 となり、法力 僧 をも上回 る強大 な結界 能力 と前世 の記憶 を有 していた。800年 前 の白面 の者 との戦 いで陰陽 師 ・妖怪 達 とともに白面 を退 けた後 、沖縄 沖 で白面 の者 を封 じる初代 の「お役目 」(結界 守護 者 )となった。その後 、“役目 ”を日崎 御 角 に譲 り、死 して再 び霊 体 ジエメイとなる。- ギリョウ
声 -宮野 真 守 (テレビアニメ版 )[1]- ジエメイの
兄 。獣 の槍 を打 った古代 中国 の鍛冶 師 。元 は優 しく温厚 な家族 思 いな性格 の好 青年 だったが、両親 を白面 の者 に殺 され、さらに唯一 残 された妹 も死 なせてしまった自責 の念 から、ジエメイが飛 び込 んだ炉 から取 れた少量 の鍛鉄 から白面 への深 い憎 しみを込 めて獣 の槍 の刃 の部分 を打 ち、その肉体 は獣 の槍 を作成 する際 に槍 の柄 と化 した。その時 に出会 った潮 の我 が身 の危険 を顧 みずに自分 達 を助 けた勇気 や、暗黒 の邪法 により母 の髪 を供物 にして父 と共 に精魂 を込 めて造 り上 げた神剣 が、白面 の者 に対 して何 の役 にたなかった事 に自暴自棄 になって乱心 していたところを傷 つきながらも止 めた優 しさ、そして落 ちていた槍 を手 にして白面 の者 に立 ち向 かって行 った強 さに惹 かれ、槍 の柄 の部分 に潮 の名前 が刻 まれる事 となった。 槍 となってもその憎 しみと心 は消 えず、槍 の使 い手 の心 に直接 “声 ”を送 り続 ける存在 となり、獣 の槍 を手 にした者 に白面 への強 い憎 しみを抱 かせる。使 い手 が獣 の槍 とより一体化 してくると、白面 の者 や妖への怨嗟 と憎 しみの声 を上 げながら血涙 を流 し、口 から炎 を吐 いて槍 を鍛 え続 ける姿 が心 の中 に現 れる。白面 の者 を滅 ぼしたことで獣 の槍 という器 から解放 されるが、ジエメイと共 に失 われた潮 の魂 を補 うために同化 する。- チェンポン
声 -関口 英司 (テレビアニメ版 )- ギリョウとジエメイの
父親 。かつては宮中 に召抱 えられていた腕利 きの刀鍛冶 だったが、親族 が国王 に反乱 を起 こしたことによって、家族 ごと都 から追放 されてしまい、郊外 で暮 らしていた。追放 とはいっても一族 のほとんどが殺 された中 で王 の覚 えがよかったゆえの温情 処分 であり、その後 、国王 が白面 を倒 す神剣 を集 め始 めたのを再 び認 められる絶好 の機会 と奮 い立 ち、最高 の神剣 を作 ろうとしていた。 息子 のギリョウと妻 コウシの協力 を得 て、自身 の最高 傑作 の剣 を作 り上 げて宮中 に参上 するが、王 の后 に化 けていた白面 がその場 で正体 を現 してしまう。自身 の剣 を信 じて白面 に挑 むも、剣 は砕 け、返 り討 ちとなってしまった。- コウシ
声 -櫻井 智 (テレビアニメ版 )- ギリョウとジエメイの
母親 。神剣 を造 ろうとする夫 の成功 を誰 よりも願 い、剣 を完成 させるために自 らの美 しい髪 を惜 しげもなく差 し出 す献身 的 な女性 である。 神剣 を奉 じに宮中 に赴 く夫 に同行 するが、現 れた白面 によって目 の前 で夫 を殺 される。呆然 としているところを、続 けて白面 が吐 き出 した業火 を浴 び、一瞬 で上半身 を焼 き尽 くされ、即死 した。この時 、白面 の前 で動 くことができたのは潮 のみである。白面 の者 打倒 後 、夫 や子供 達 と共 に霊 体 の姿 で潮 を祝福 していた。- シャガクシャ
声 -小山 力也 /幼少 期 -林 勇 (テレビアニメ版 )潮 が意識 のみ遡 った時 の中 で見 た巨躯 の男 。2500年 前 の古代 インドの人物 。生後 すぐに白面 の者 が実体 化 するための依 り代 とされ、その際 に彼 を残 し周囲 にいた両親 を含 む人間 は全 て命 を落 とす。その事 から周囲 から「呪 われた子 」として忌 み嫌 われ恐 れられ、憎 しみに満 ちた獰猛 な性格 として育 ち、ずっと一人 で生 きていた。憎 しみを糧 としたその圧倒的 な強 さから、小国 の将軍 となり過去 を知 らぬ人々 から慕 われる存在 になるが、貴族 たちからは自分 達 より人気 者 になった事 で僻 みから嫌味 を言 われるなど決 していい事 ばかりではなく、その後 も民衆 を憎悪 する心 は消 えなかった。が、少年 従者 ラーマとその姉 との束 の間 の触 れ合 いの中 で、生 まれて初 めて安 らぎを覚 える事 となる。しかし戦乱 の中 、ラーマの姉 を匿 う逃避行 の中 で敵国 兵士 の待 ち伏 せに遭 い彼女 は死亡 。その際 の怒 りと憎 しみを喰 らい彼 の右肩 から実体 化 して生 まれ出 た白面 の者 に、国 もろともラーマも殺 されてしまう。- ラーマの
死 に慟哭 し長年 白面 と同化 していた為 に不死 の身 となった彼 は、白面 の者 に対 する激 しい憎悪 ・怒 り・復讐 心 と白面 の者 を生 み出 してしまった自責 の念 により、数 百 年 の時 をかけて白面 を追 う事 となる。そして中国 の霊山 深 くに封印 されていた獣 の槍 の最初 の使 い手 となり、獣 の槍 に魂 を吸 い取 られた後 は妖怪 ・字 伏 (とら)と化 して人間 の頃 の記憶 を失 う。しかし、外伝 漫画 にて500年 前 に草 太郎 との共闘 中 にラーマ姉 弟 の事 が脳裏 をよぎるなど、完全 に失 っている訳 ではない。 人 であった時 、いつの頃 からか己 の頭 の中 にいる者 (うしお)の存在 には気付 いており、中国 の霊山 で獣 の槍 の封印 を解 く寸前 に「機会 があったら、また逢 おう」と別 れの言葉 を告 げている。- ラーマ
声 -佐々木 望 (テレビアニメ版 )- シャガクシャの
従者 の少年 。一人称 は「俺 」。どこか雰囲気 が潮 に似 ている。シャガクシャの強 さに憧 れており、姉 共々 彼 を恐 れず普通 に接 する。しかし、白面 が実体 を持 って誕生 した際 、その正体 を認識 することなく白面 の火炎 により身体 を焼 かれシャガクシャの腕 の中 で息 絶 えてしまう。 - ラーマの
姉 声 -桑島 法子 (テレビアニメ版 )名前 は不明 。一人称 は「アタシ」。町 で男 たちに絡 まれていたところをシャガクシャに助 けられた。どこか雰囲気 が真由子 に似 ており、美 しく聡明 な女性 で「憎 しみは何 も実 らせない」ことをシャガクシャに説 くが、皮肉 にも彼女 の死 によって頂点 に達 したシャガクシャの憎 しみが、最悪 の妖である白面 を生 み出 す事 となるが、その一方 でシャガクシャがこの言葉 を理解 するのには三 千 年 もかかった。危 ない時 には「シャガクシャ様 のお口 の中 に隠 れている」という言葉 は、後 に字 伏 (とら)となった彼 が、いいと思 う人間 に示 す「喰 ってやる」という言動 を暗喩 するものとなっている。
お役目 様 (おやくめさま)
[お
- ゆき
平安 時代 の白拍子 で、ジエメイの生 まれ変 わり。妖怪 たちと共闘 して白面 の者 を沖縄 の海 まで追 い詰 めるが、日本 を支 える「要 (かなめ)」に逃 げこんだ白面 を見 てしまう。そのため、やむなく白面 の傍 でその動 きを封 じるための結界 を張 り続 ける「お役目 様 」になった。400年 後 に日崎 御 角 に役目 を譲 り渡 す。役目 に着 く前 に子 を残 しており、その血筋 は日崎 家 (蒼 月 須磨子 、井上 真由子 ら)に伝 わる。日崎 御 角 (ひざき みかど)声 -山崎 和佳奈 /折笠 富美子 (晩年 期 - さとうあい)- ゆきの400
年 後 の子孫 。元々 貧 しい村 の百姓 娘 だったが、二 代目 の「お役目 様 」として白面 の者 を長 い間 封 じてきた後 、蒼 月 須磨子 と交代 してからは光 覇 明 宗 の指導 者 的 役割 を担 うようになる。孤児 だった和 羅 と凶 羅 の親代 わりでもあり、さすがの凶 羅 も彼女 の前 では素直 になっている。役目 を退 いたあともその力 は健在 で、明治 時代 には妖怪 飛 頭 蛮を封 じている。しかし、内心 ではお役目 様 になるために夫 や幼 い2人 の子供 (声 -西野 陽子 〈娘 〉 /相川 奈都姫 〈息子 〉)など家族 を始 めとする多 くのものを捨 てざるを得 なかった事 に心 を痛 めていた。そのこともあってか和 羅 と凶 羅 の2人 には養 い親 として愛情 を注 いで育 てた。 彼女 の残 した子 が日崎 の血筋 を伝 えたので、蒼 月 須磨子 及 びその子 である潮 や井上 真由子 の遠 い先祖 に当 たる- 「くらぎ」が
光 覇 明 宗 の総本山 を襲撃 したとき、駆 けつけた潮 と語 らった後 、最後 の結界 を放 ってこれを倒 し、自 らも力尽 きて倒 れる。法力 僧 たちへ後 の混乱 を予感 していたかのような言葉 を遺 し、潮 の腕 の中 で静 かに息 を引 き取 った。 - テレビアニメ
版 では、くらぎとの戦 いで「縫 い針 と糸 」のような結界 を操 り戦 った。 蒼 月 須磨子 (あおつき すまこ) /日崎 須磨子 (ひざき すまこ)声 -坂本 真 綾 (テレビアニメ版 )[1]- ゆき、
御 角 の子孫 で、江戸 時代 に生 まれ、現在 に至 るまで結界 を張 り続 ける三 代目 の「お役目 様 」。 - あるとき、「
潮 」と名 づけた自分 の息子 が「獣 の槍 」を振 るって戦 う夢 を見 る。その話 を聞 き運命 を感 じたジエメイによって2年間 だけ「お役目 」の任 から解 かれ、外界 に送 り出 された。その際 に蒼 月 紫 暮 と出会 い、妻 となった彼女 は潮 を産 むことになる。そして潮 が物心 つく前 に姿 を消 した。妻 (母 )の重 い運命 を息子 に背負 わせたくない親心 から、紫 暮 は潮 に「母 は死 んだ」と嘘 を教 えてきた。しかし、槍 を手 にして妖怪 と戦 うことになった潮 は、彼 らの口 から母 が生 きていることを知 り、真実 を知 るための旅 に出 ることになった。 - その
後 、神野 率 いる西 の妖怪 群 が単独 で白面 に戦 いを挑 んだ事件 で、彼 らを助 けに来 た潮 を目前 にする。だが、白面 を前 にした獣 の槍 の暴走 などもあって再会 は果 たせなかった。また、そのとき妖や潮 たちを救 うために力 を大 きく使 ってしまい、結果 、白面 の復活 が早 まることとなる。 潮 との再会 後 、復活 した白面 の者 との決戦 では、四 代目 の力 を持 つ真由子 と協力 し、自身 の力 を含 む様々 な結界 の力 を集約 し、白面 の者 を閉 じ込 めるための大 きな結界 を作 った。しかし、何 年 も海 の底 で白面 を封 じる孤独 な戦 いに身 を置 いていたためか、コミュニケーションが不得手 な部分 があり、息子 の潮 に対 してもハイハイをしていた頃 の姿 しか知 らず、思春期 の難 しい年頃 に差 し掛 かった息子 に対 してどう向 き合 えばいいのか分 からず、頭 を撫 でる時 も態 々断 りを入 れるなど母親 として立 ち振 る舞 いが分 かっていない部分 があった。母親 以前 にお役目 様 としての責任 感 が強 く、白面 が復活 した際 には一緒 に逃 げようと言 う潮 を引 っ叩 き(この時 、白面 が放 った記憶 を食 べる婢妖によって、知 り合 いの人 妖たちが自分 に関 する記憶 を失 ってしまい、彼 らから冷 たくされたり時 には刃 を向 けられたり流 には裏切 られるなど、不幸 続 きで精神 的 にかなり追 い込 まれており、物心 ついてから初 めて母親 と会 った事 で緊張 の糸 が切 れてしまっていたのもあるが)、色々 溜 っていた彼 の鬱積 を爆発 させて暴走 させ、とらとの一時 的 な決別 の遠因 を作 ってしまった。初代 から彼女 まで「お役目 」は先祖 と子孫 の関係 にあったが、彼女 は婚姻 する前 に「お役目 」に着 き、現代 で潮 を産 んだ為 、彼女 と真由子 だけは同 じ日 崎 の血 を引 くとは言 え、直接 の先祖 と子孫 の関係 ではない。白面 の者 が滅 んだ後 は「お役目 」を解 かれたらしく、十 数 年 ぶりに紫 暮 の妻 として納 まった姿 が描 かれている[15]。なお潮 の眉 の形 は母親 似 である。
光 覇 明 宗
[和 羅 (にぎら) / カズオ声 -柴田 秀勝 (テレビアニメ版 )光 覇 明 宗 を束 ねる大僧正 。本名 はカズオ。元 は孤児 で、兄 の凶 羅 とともにお役目 様 (日崎 御 角 )に育 てられた。兄弟 仲 は良 かったらしい。顔 には凶 羅 との法力 比 べの事故 による大 きな火傷 の痕 がある。四 師僧 (よんしそう)大僧正 ・和 羅 に次 ぐ地位 にあると思 われる4名 の僧 。それぞれが獣 の槍 伝承 者 候補 を擁 している。丸 顔 が正 智 で関守 日輪 を担当 、痩 せ顔 が成 宗 で秋葉 流 を担当 、最 も大柄 なのが境 知 で杜 綱 悟 を担当 、やや大柄 なのが妙 観 で引狭霧 雄 を担当 。自分 たちが総力 を上 げても解 けなかった蔵 の封印 を法力 僧 としての修行 すらしていない一般人 である潮 が易々 と解 いて獣 の槍 を手 にした事実 が受 け入 れられず、その上 封印 されていた妖怪 ・とらが退治 される事 なく潮 に纏 わりついているという事 への危険 性 に危惧 を覚 えて、それらを排除 するために独断 で若 い法力 僧 や凶 羅 を刺客 として差 し向 けた。紆余曲折 を経 て潮 が獣 の槍 の正統 伝承 者 と認 められてからはバックアップするようになる。関守 日輪 (せきもり ひのわ)声 -水樹 奈々 (テレビアニメ版 )[1]獣 の槍 伝承 者 候補 の一人 。女性 であり、櫛 を使 って戦 う。優 れた力 を持 ちながら父親 の「お前 が男 だったら」という言葉 の為 に自分 が女 であることにコンプレックスを持 っており、それを克服 するために獣 の槍 の伝承 者 になることに執着 していた。また、相手 からそのコンプレックスに触 れられると頭 に血 が上 って口 より先 に手 が出 てしまう傾向 がある。当初 は使命 感 もなく成 り行 きで槍 を振 るう潮 に強 い怒 りを抱 いていて、それまでの戦 いにおける彼 の無責任 ぶりや落 ち度 [16]を糾弾 したあげく槍 を取 り上 げてしまう。しかしその直後 に槍 を狙 う大量 の婢妖に襲 われ、頼 みの槍 も力 を発揮 せず危機 に陥 ったところを潮 に助 けられる。それからは潮 を多少 なりとも認 めるようになった(それでも基本 的 にお調子 者 で非情 になり切 れない彼 には厳 しく当 たる)。- その
後 はキリオが槍 を破壊 しようとしている件 で潮 と共闘 したり、白面 との最終 決戦 の折 には結界 を張 るために無 防備 になっている僧 達 を婢妖や黒 炎 から守 ったりと、光 覇 明 宗 の主力 の一人 として活躍 。槍 の伝承 候補者 に選抜 されてからはいつ死 んでもいいように命 を捨 てる覚悟 を秘 めており、メイ・ホーに一瞬 の隙 を付 かれて寄生 され操 られるがままに潮 を殺 そうとした時 や自分 や流 が斗 和子 の操 る木偶 人形 のゴーレムに囚 われの身 となった時 には、必死 で抵抗 し潮 の命 を守 るべく自決 しようとするなど強靭 な精神 力 を持 つ。 潮 との交流 を通 じて、自分 らしく生 きることの大切 さに気付 き、槍 への執着 や女性 であることへのコンプレックスから解放 され、最終 決戦 では「私 は日輪 。関守 日輪 だ」と晴 れ晴 れとした顔 で戦 いに赴 いている。秋葉 流 (あきば ながれ)声 -細谷 佳正 (テレビアニメ版 )[1]獣 の槍 伝承 者 候補 の一人 。武器 は錫杖 と独鈷 (どっこ)。特技 は独鈷 を使 った結界 術 で、気付 かれないうちに妖怪 の動 きを封 じたり退路 を断 ったりする。また、瞬時 に相手 の弱点 を見抜 き、最良 の戦略 を立 てる頭脳 も大 きな武器 になっている。潮 とは婢妖との戦 いで協力 して以来 、その人柄 を気 に入 り、よき兄貴 分 として何 度 も力 を貸 している。また、とらを過去 の凶悪 な振 る舞 いから当初 は、その素行 を疑 っており、滅 ぼそうとして返 り討 ちにあうも逆 に強 い関心 を示 すようになる。その一方 、伝承 者 ながら獣 の槍 にはほぼ無 関心 である。幼少 の頃 から本気 を出 さずして何 でも出来 てしまう天才 だったが、その事 によって達成 感 というものを得 られない人生 [17]につまらなさを感 じただけでなく、絶 えず周囲 との軋轢 にさらされていたため、いつも飄々 として本気 を見 せない態度 を取 っていた。しかし潮 と出会 ったことから、自分 の本気 を発揮 できない虚無 感 を隠 したまま生 きることに疑問 を持 ち、最終 決戦 の折 に突如 として白面 側 につく。その真意 はそれまで隠 していた本当 の自分 の姿 を潮 に見 せることと、全力 を出 せる相手 と認 めたとらに戦 いを挑 むことだった。潮 が母親 を助 けに結界 のもとへ向 かう途中 に立 ち塞 がり、とらと念願 の激戦 を展開 。最初 はこれまで隠 していた不動 金剛力 などの法 術 を繰 り出 してとらを驚嘆 させ、得意 とする独鈷 と結界 術 も駆使 してとらを苦 しめる。そして動 きを封 じたとらの前 で、本当 の自分 も知 らずに一途 に信 じる潮 を嘲笑 するが、それが潮 に本心 を明 かせない負 い目 の裏返 しであることをとらに見抜 かれ、さらに本気 で反撃 に転 じたとらに圧 され始 める。一 度 はとらに倒 され、負 けを認 めて引 くように諭 されるが、なおも立 ち上 がり、光 覇 明 宗 の最強 単独 降魔 捨法「月輪 」で最後 の勝負 を挑 む。だが、それもとらに受 け切 られた後 に全力 の反撃 を受 けて致命傷 を負 い、ついに力尽 きて敗北 を認 める。最後 に自身 の苦悩 と複雑 な思 いをとらに吐露 した後 、全 ての力 と本心 を出 し切 ったことに満足 感 を抱 きながら「風 がやんだじゃねぇか」とつぶやき絶命 した。彼 の死 は白面 の者 に利用 され、潮 ととらとの間 に亀裂 を生 んでしまうことになるが、後 の最終 決戦 では冥界 の門 から白面 との最終 決戦 中 の潮 のもとに魂 として現 れ力 を貸 す。その際 には潮 と出会 ったことで本当 の自分 を取 り戻 せたと感謝 を告 げていた。単行本 の巻末 のおまけクイズにて、全裸 のままアクロバティックな体勢 でバイクに乗 って登場 するシーンが描 かれており、読者 の間 で話題 になった(読者 の一人 は、計 3回 の作者 サイン会 訪問 で上半身 ・尻 から太 もも・ひざ下 と描 いてもらい、ついに全身 像 を手 に入 れた)。杜 綱 悟 (もりつな さとる)声 -逢坂 良太 [1] /幼少 期 -鷄冠井 美智子 (テレビアニメ版 )獣 の槍 伝承 者 候補 の一人 。人格 ・能力 共 に最 も伝承 者 に近 いと言 われた男 で周囲 の人望 も厚 い。法力 に加 えて陰陽 道 にも長 け、蛭 蠱(ひるこ)などの式 神 を使 うことができる。幼少 のころより潜在 的 に強 い法力 を持 っていたが、逆上 すると自身 の力 をコントロールできなくなる欠点 があり、かつて純 を襲 った妖怪 を一撃 で粉砕 して滅 ぼしたが、その凄惨 な姿 から彼女 をひどく怯 えさせてしまったことがあった。そのことを非常 に悔 いており、二度 と妹 にあんな思 いをさせまいと厳 しい修行 で自身 を鍛 え上 げた結果 、若 い法力 僧 の中 でもトップクラスの能力 の持 ち主 となった。潮 が獣 の槍 の使 い手 であることを知 ったとき、自覚 のないまま心 の底 に嫉妬 の気持 ちを抱 いてしまう。その隙 を突 かれ体内 に侵入 した婢妖に精神 を支配 されて潮 たちを襲 ったが、妹 の純 と潮 の協力 によって助 かる。その際 には純 の口 から過去 に助 けられたことへの感謝 を伝 えられて悔恨 も解 けた。それ以来 、潮 には非常 に感謝 と好意 を持 っている。- くらぎの
総本山 襲撃 の一 件 で獣 の槍 伝承 者 として自信 喪失 しかけ獣 の槍 なしでも強 くなりたいと申 し出 た潮 に、死 法 「空 骸 の糸 」の試練 を通 して「穿 心 」の心得 を伝授 し、槍 から離 れるのではなく、槍 とともに強 くなってゆくことこそ正 しい道 だと諭 した。 整 った顔立 ちだが色恋 には疎 い。だが大事 な妹 の純 の事 はよく見 ていて彼女 の潮 への好意 に気 づき、潮 なら純 を嫁 に出 してもいいと思 っている[18]。最終 決戦 時 は式 神 を使 い、純 とともに、結界 を張 る僧 達 の護衛 にあたる。杜 綱 純 (もりつな じゅん)声 -高垣 彩 陽 (テレビアニメ版 )悟 の2歳 下 の妹 。兄 を慕 っている。兄 を差 し置 いて獣 の槍 を手 にした潮 を憎 んでいたが、兄 の心 を取 り戻 すために身 の危険 を冒 して戦 った潮 を見 て好意 を持 つようになった。潮 に厳 しい日輪 とは反発 しあっている。なお、獣 の槍 の伝承 候補 の選 から漏 れたとはいえ、300日 にも渡 る過酷 な山岳 修行 を乗 り越 えた優秀 な法力 僧 であり、法力 に関 しては通常 の僧 の何 倍 もある。先述 の「空 骸 の糸 」の試練 では「穿 心 」の口伝 を潮 に教 え、最終 決戦 で憎 しみを乗 り越 えた潮 は、その口伝 を再度 思 い出 しつつシュムナを打倒 した。- 引狭(いなさ)
声 -坂口 候 一 (テレビアニメ版 )- もとは
光 覇 明 宗 の上位 師僧 だったが、白面 に対抗 するための力 を生 み出 すことに固執 するあまり、西洋 の「魔道 」に手 を出 して破門 された。謎 の女 「斗 和子 」の協力 を得 て研究 を次々 と成功 させ、エレザールの鎌 、ホムンクルス、マテリア(キリオ)などを次々 と生 み出 した。最後 には白面 の眷属 である斗 和子 に騙 され利用 されていたことを悟 り、後悔 の果 てに自 ら命 を絶 つ。後 に潮 たちが獣 の槍 を取 り戻 すために彼 の館 へ侵入 した際 には、ミイラと化 した彼 の亡骸 が見 つかり、手 にしていた日記 を読 んだ潮 たちは、キリオを裏 で操 る白面 の者 の陰謀 を知 ることとなった。 - 引狭
霧 雄 (いなさ きりお) / キリオ 声 -潘 めぐみ(テレビアニメ版 )[1]- 引狭に
連 れられてきた獣 の槍 伝承 者 候補 。 年少 ながら優 れた法力 を持 つ。さらに強力 な武法 具 「エレザールの鎌 」を持 ち、ホムンクルス「九 印 」を従 えている。実 は引狭と白面 の分身 ・斗 和子 によって誘拐 した赤子 を元 に作 られた法力 人間 「マテリア」[19]である。- 引狭の
死後 は斗 和子 に育 てられ、彼女 を「ママ」と呼 んで慕 っていた。そして言 いつけ通 りにくらぎを倒 し、自分 についた若 い法力 僧 らを使 って獣 の槍 を奪 い、破壊 する。しかし本性 を現 した斗 和子 によって、自分 が白面 の計略 のために作 られたという真実 を知 らされ絶望 に突 き落 とされた。最後 は自 らの手 で斗 和子 にとどめを刺 すが、心 に深 い傷 を負 ったまま失踪 する。その後 、騙 されていたとはいえ白面 の者 の策略 に加担 していたという罪悪 感 に苛 まれ、斗 和子 の持 っていた貯蓄 を手 にしつつ九 印 とともにあてもなく日本 各地 をさまよっていたところ、偶然 、静岡 県 の浜辺 で親類 の家 に遊 びに来 ていた真由子 と再会 する[20]。彼女 を守 るために妖怪 と戦 ったことを通 じて心 の傷 を克服 し、そのまま真由子 の家 に引 き取 られることになった。 斗 和子 に育 てられていたころは自分 の強 さに対 する自信 から他者 を見下 し、情 に流 される潮 を弱 い人間 と切 り捨 てる冷 たい性格 だったが、潮 や真由子 との出会 いによって徐々 に少年 本来 が持 つ明 るさ、活発 さを取 り戻 していく。真由子 に好意 を持 っており彼女 の支 えになろうとする姿 も見 られるようになる。最終 決戦 時 には白面 の放 った婢妖によって潮 ととらに関 する記憶 を失 ってしまうが、強大 な法力 を持 っており日頃 から白面 の達 と戦 う環境 に身 を置 いていったおかげで多少 は免疫 があったためか真由子 と同様 に他 の人 妖達ほど正気 を失 わず、潮 ととらに敵対 する事 無 く助太刀 した。白面 の者 誕生 の真相 を調査 したり、結界 の中心 となっていた真由子 を守 り抜 いたりと水面 下 で重要 な役割 を果 たした。キリオは骨董 のセンスがあるようで、真由子 の父 に気 に入 られており、ゆくゆくは自分 のコレクションを譲 ってもいいと思 われている。凶 羅 (きょうら) / キョウジ光 覇 明 宗 では最強 ともいわれる法力 の持 ち主 だが、暴力 的 な性格 のために破門 となった破戒 僧 。本名 はキョウジ。大僧正 ・和 羅 の兄 という立場 にあるため破門 後 もその強 さを買 われて妖怪 退治 を依頼 されることがあるが、弱者 を救 うことなど眼中 になく、力 を振 るって妖怪 を滅 ぼすことにだけ興味 を示 す。自分 の目的 を達成 させるためなら手段 を選 ばず、一般人 はおろか女性 に対 して暴力 を奮 う事 さえ厭 わないが、孤児 であった自分 と和 羅 を引 き取 った育 ての親 であるお役目 様 (日崎 御 角 )に対 してだけは、「ババア」呼 ばわりしながらも頭 が上 がらない様子 。また、自分 と同 じように荒 れていた過去 を持 つ紫 暮 とも面識 があり、法力 僧 の中 ではトップクラスの力 を持 つ彼 の実力 は認 めているようで、忌々 しい様子 を見 せながらも彼 と事 を構 えることは避 けているようである。潮 が助 けようとした野村 少年 が潮 の窮地 に我 が身 可愛 さに見 て見 ぬふりをして、助 けずに逃 げ出 そうとする弱 さ・子 狡 さ・浅 ましさに好感 を持 つ一方 で、助 けを求 めてばかりで自分 からは何 もアクションを起 こそうとしない弱者 は嫌 っている。潮 たちとは、光 覇 明 宗 の上層 部 から槍 の奪還 と「とら」の抹殺 を命 じられた刺客 として対峙 し、強大 な法力 によってとらを絶体絶命 にまで追 い詰 めるが、獣 の槍 を手 にした潮 に敗 れる。詳細 は不明 だが過去 に何 かしら大 きな挫折 [21]を味 わっているようで、敗北 する事 に対 して異常 なまでに恐怖 感 を抱 いており「負 けたヤツは死 ぬしかない」というポリシー故 に、自分 を殺 そうとしたとらを止 めた潮 に自分 を殺 すように言 うが、それを拒否 した潮 によって生 かされる事 となる。そうして完全 敗北 を喫 した上 におめおめと生 き永 らえたという結果 に人生 最大 の屈辱 を味 わう事 となり、その後 は2人 を破 ることに執念 を燃 やし、北海道 の札幌 寺院 にある宝物 庫 に潜入 し強力 な武法 具 「穿 心 角 (せんしんかく)」を手 に、潮 ・とら・紫 暮 の乗 る寝台 列車 に乗 り込 み再 び戦 いを挑 む。しかし山 魚 との戦 いによって勝負 は中断 、そのまま決着 はつかなかった。- くらぎが
本山 を襲 った時 にその場 に居合 わせ戦 うが、穿 心 角 の攻撃 も通用 せず他 の法力 僧 とともに反射 された法力 で動 きを封 じられてしまい、お役目 様 (日崎 御 角 )を守 りきれずその後 行方 不明 になる。その際 には「ババアがしゃしゃり出 てくたばったか」と悪態 はついていたが、封 じられた脚 を迷 わず切 り捨 てても御 角 を助 けに向 かおうとする一 面 を見 せていた。最終 決戦 時 に人知 れず参加 し、(本人 曰 く)「結界 のもっとも弱 い部分 」を1人 で防衛 。自身 も致命傷 を負 わされながらも斃した数 多 くの黒 炎 の屍 の上 で、かつて御 角 に説 かれた言葉 や潮 ととらとの戦 いを懐 かしく振 り返 りつつ、初 めて自分 の為 ではなく他者 のために戦 ったことに不器用 ながらも満足 感 を覚 え絶命 した。 照 道 (しょうどう)紫 暮 の留守 中 に芙玄院 や潮 の世話 を任 されている僧 。白面 との最終 決戦 でも法力 僧 の一人 として参戦 していた。
HAMMR(ハマー)
[- ヘレナ・マーコフ
声 -津賀 有子 (テレビアニメ版 )大脳 生理学 ・臨床 心理 学 ・精神 分析 学 の専門 家 。ポールという一人 息子 がいたが、彼 が難病 (本人 曰 く「筋肉 の病気 」)で死 んでしまって以来 、科学 に没頭 するようになってしまう。潮 ととら、そして麻子 の姿 に希望 を見出 し、麻子 を庇 って傷 を負 い自身 の死期 を悟 り自爆 する研究 室 に残 り潮 と麻子 への謝罪 を残 し息子 の名前 を呟 きながら死亡 した。- ニコラス・ケストラー
声 -沢木 郁也 (テレビアニメ版 )医療 電子 工学 、特殊 遺伝子 解析 、キルリアン振動 理論 の完成 者 。最初 は強引 すぎる研究 方法 で潮 と敵対 したが後 に和解 。突貫 で作 り上 げた防護 装置 によって婢妖の侵入 を防 いでいたため、潮 に関 する記憶 も失 わなかった数少 ない人間 の一人 。守矢 を介 して潮 を呼 び出 すと「石 喰 いの鎧 」を授 けた。若 い頃 はボクシングの経験 もあったらしく、決戦 の後 に潮 との勝負 を申 し込 むが、黒 炎 に襲撃 されたハマー本部 の崩落 に巻 き込 まれ、マルコと共 に生死 不明 となった。- マルコ・パブロティ
声 -有本 欽隆(テレビアニメ版 )思想家 にして、心理 研究 家 、超 心理 学 の権威 。ヘレナとは幼馴染 みで、ニコラスとともにヘレナに想 いを寄 せていたようである。ニコラスとともに婢妖の侵入 を防 いでいたため潮 に関 する記憶 を失 わなかった。最終 決戦 では麻子 を通 じて潮 に渡 した小型 キルリアン振動 器 「チェシャキャット」の発動 をする活躍 を見 せるが、ニコラスと共 に生死 不明 となった。
その他 のキャラクター
[中村 米 次 (なかむら よねじ)声 -郷里 大輔 /木村 雅史 麻子 の父 。中華 料理 店 「青 鳥 軒 (せいちょうけん)」を経営 している、大 きな体格 と薄 い頭髪 が特徴 の好人物 。潮 のことを実 の息子 のように可愛 がっており、子供 時代 に母親 がいないことでひねくれていた潮 を立 ち直 らせてくれた恩人 である。苗字 が異 なる弟 と甥 がいる。白面 との最終 決戦 の折 には、沈 み行 く日本 列島 から逃 げることのできない人々 のために、店 を開 き続 けた剛毅 な性格 の持 ち主 。空手 の心得 があり、昔 は麻子 や潮 に稽古 をつけていた。現在 でも潮 と組 手 をしたり、麻子 にトレーニング器具 を買 ってきたりしているようである。将来 は潮 を麻子 の婿 にしたいと思 っているらしいが、無造作 にそのような発言 をしてしまい、照 れた麻子 から攻撃 されることも。青 鳥 軒 は著者 ・藤田 和 日 郎 が懇意 にしていた実在 の喫茶店 「青 い鳥 」がモデルとなっており、本 作品 のアシスタント出身 である安西 信行 の漫画 『烈火 の炎 』にもわずかに登場 する。中村 麻 沙子 (なかむら まさこ)声 -松井 摩 味 /津村 まこと麻子 の母 。夫婦 で「青 鳥 軒 」を営 む。夫 と同 じく潮 のことを可愛 がっている。母親 がおらず、父親 も多忙 な潮 の食生活 を心配 してときどき麻子 に料理 を届 けさせているが、これは娘 に気 をきかせてという意図 もある。料理 店 を経営 しているだけあって料理 は上手 なようで、届 いた料理 に形 の崩 れたおかずがあったのを見 た潮 は「おばさんでも失敗 するコトあるんだな」と珍 しいことのように話 していた(実 は崩 れたおかずは麻子 の手 によるもの)。羽生 礼子 (はにゅう れいこ)声 -牧野 由依 (テレビアニメ版 )[1]潮 の中学 の同級生 だが、不 登校 により歳 は1つ上 。幼馴染 に間崎 賢一 がおり、彼 を「賢 ちゃん」と呼 ぶ。死 して後 も鬼 と化 し、娘 に対 する妄執 に囚 われ続 ける画家 の父親 のことに気 を病 み、自殺 未遂 4回 の“死 にたがり”となっていたが、潮 ととらの活躍 により父 の妄執 から解放 される。その後 、本来 の明 るさを取 り戻 したようで、麻子 や真由子 と仲良 くなる。潮 には非常 に感謝 しており、彼 が槍 の使 い過 ぎで獣 になりかけたときは危険 を承知 で助 けに行 き、クラス中 の生徒 が恐 れて近 づかない設楽 水 乃緒に対 しても「蒼 月 君 をいじめたら許 さない」と毅然 と立 ち向 かっている。手先 が器用 で、手芸 や刺繍 が得意 。ただしノリ出 すと止 まらない性分 のようで、麻子 の制服 の裏地 を一 晩 かけてスゴイ代物 にした事 がある。部屋 にはぬいぐるみもあるが、その造形 センスはかなり独特 なもの。麻子 が潮 のプレゼントのために秘密 で手芸 を教 わりたいと頼 んだ時 には、二人 の幸 せを心 から応援 して親身 に手 ほどきした。羽生 道雄 (はにゅう みちお)声 -三宅 健太 (テレビアニメ版 )礼子 の父親 。故人 。元 は心 優 しく才能 ある画家 で潮 も尊敬 していたが、彼 の妻 が弟子 と駆 け落 ちするという辛 い出来事 をきっかけに豹変 。絶望 して娘 以外 の人間 を信用 しなくなり、娘 の礼子 だけに執着 するようになってしまった。その後 、食事 も摂 らず衰弱 しながら娘 をモデルに描 いた「礼子 像 」を描 き上 げた後 に死去 。その魂 は鬼 と化 して礼子 に取 り憑き、彼女 に近 づく者 に危害 を加 えていたが、潮 との戦 いで執着 を取 り払 われ、本来 の優 しい父親 に戻 って消 えて行 った。最終 決戦 の際 には鷹取 小夜 が開 いた冥界 の門 から現 れ、結界 を破 ろうと襲撃 をかけてきた脾妖をかつての力 そのままに粉砕 。礼子 や小夜 たちの危機 を救 った。間崎 賢一 (まさき けんいち)声 -中村 悠一 (テレビアニメ版 )潮 の中学 の上級生 。相当 の番 格 らしく、周囲 の生徒 からは恐 れられている。羽生 礼子 と幼馴染 で、彼女 に鬼 と化 した父 が取 り憑 いていることにも気付 いていた。礼子 に近 づこうとする潮 に対 し暴力 を振 るって追 い払 おうとしたが、彼 なりに潮 を心配 しての行動 であり、最後 には礼子 を救 おうとする潮 の強 い意思 に根負 けして真実 を打 ち明 け、ともに礼子 を助 けるために戦 った。礼子 が父 の呪縛 から解放 されてからは付 き合 い始 めた様子 だが、礼子 が(麻子 と真由子 もだが)ケガをしたと知 るや薬 を大量 にあげたり、体育 大会 で騎馬 戦 に参加 している礼子 の為 にズルをしたりと、かなり過保護 な様子 を見 せていた。父親 はバイク屋 を経営 しており、潮 がバイクに取 り付 いた“一角 ”という化 け物 と戦 った折 には、父 から決 して触 らせてくれなかったバイクに乗 ることを許 され、活躍 している。- ハイフォン
声 -清水 理沙 (テレビアニメ版 )- 鏢の
幼 なじみ同士 で結婚 した妻 。15年 前 の彼 の留守 中 に、ある妖怪 の襲撃 によって、娘 のレイシャとともに食 い殺 されてしまった。 - レイシャ
声 -沼倉 愛美 (テレビアニメ版 )- 鏢とハイフォンの
娘 。15年 前 に当時 5歳 だった頃 にある妖怪 によって母 とともに食 い殺 されてしまった。 - 鏢が
子供 を殺 した妖怪 に激 しい憎悪 を抱 くのは、このレイシャが妖怪 に食 い殺 された自 らの体験 からと考 えられる。 中島 タツヤ(なかじま タツヤ)声 -丸尾 知子 /真堂 圭 海 に行 った潮 たちにいたずらした少年 。父親 (声 -江川 央 生 )がいる。幼 くして母親 と死別 したことから、ひねくれてしまい海水浴 に訪 れる観光 客 の鞄 を海 に放 り投 げたり、水鉄砲 をかけるなど問題 行動 ばかり起 こしていた。母 が買 ってくれた形見 のトランシーバーをいつも肌身 離 さずに首 から下 げて持 ち歩 いている[22]。幼 いころの境遇 が似 ている潮 は彼 に厳 しい態度 をとったが、そこから立 ち直 った潮 も見 ていた麻子 は彼 に優 しく接 したため、彼女 には心 を開 くようになる。その後 、麻子 とともにボートで妖怪 「あやかし」に呑 まれてしまい、その中 であやかしの本体 に飲 み込 まれそうになった麻子 を潮 と共 に勇気 を持 って助 けた事 で、少 しだけ大 きくなる事 ができた。桧山 勇 (ひやま ゆう)声 -豊崎 愛 生 (テレビアニメ版 )[1]潮 が北海道 に行 くために乗 った飛行機 にいた女 の子 。明朗 快活 で優 しい性格 をした少女 だが、少々 人 の好 き嫌 いや感情 の起伏 が激 しい一 面 があり、一度 信用 した人間 はどこまでも信 じ抜 く一方 で、何 かの拍子 で自分 が大切 に思 っている人 を誰 かに傷付 けられる・悪 く言 われる・危害 を加 えられる等 されて自分 の敵 と見 做すと、敵愾心 を剥 き出 しにしてとことん攻撃 的 になり後先 考 えずに、周囲 の制止 も聞 かずその相手 を責 め立 ててしまう独善 的 な悪癖 がある。ただし、自分 の過 ちに気付 くと非 を認 めて謝 るなど素直 なところもある。- パイロットであった
父 を失 い、その原因 が厚 沢 にあると思 い込 んでいた。その後 搭乗 していた飛行機 が衾 に襲 われ父 の本当 の仇 を知 り、潮 と協力 して衾 を退治 する。そのことがきっかけで、濡 れ衣 を着 せていた厚 沢 に涙 ながらに謝罪 し、潮 に好意 を持 つ。その後 、潮 が獣 の槍 の使 い過 ぎで人 の形 をした獣 と化 し、潮 を元 に戻 すために神居 古潭 に集 まった時 も、北海道 の駅 で対面 した温厚 な鷹取 小夜 とはすぐ意気投合 した一方 で、負 けん気 の強 い中村 麻子 とは相性 が悪 く、ついついいつもの調子 で憎 まれ口 を叩 いてしまう麻子 を、幼馴染 の癖 に潮 の事情 も知 らず恩人 を誹謗 中傷 する悪辣 で無神経 な人間 と認識 して、関係 が悪化 し険悪 な雰囲気 となった。しかし、槍 に操 られる暴走 する潮 に小夜 共々 殺 されそうになった際 に、麻子 が身体 を張 って庇 うなどしてくれたのを機 に、共 に苦難 を潜 り抜 けていくうちに互 いの胸 の内 を知 り2人 でやんちゃもやらかす程 の親友 となった。 白面 の者 との最終 決戦 時 終盤 にて再 び姿 を見 せ思 いがけない重要 な役 を果 たす。SFC版 には未 登場 。桧山 (ひやま)潮 たちが北海道 に向 かう1カ月 前 に墜落 したEAL524便 の機長 で、勇 の父 。墜落 したのは機 が妖怪 である「衾 」に襲 われたからだった。白面 との最終 決戦 では冥界 の門 からジャンボ機 の姿 で現 れ、門 を破壊 しようと襲 ってきた脾妖を薙 ぎ払 った。厚 沢 恭治 (あつざわ きょうじ)声 - てらそままさき(テレビアニメ版 )潮 ・勇 と同乗 した自衛 官 。戦闘 機 パイロット(二 尉 )で、元 は勇 の父親 の部下 であった。- かつて
勇 の父親 が操縦 する旅客機 が妖に襲 われるのを見殺 しにしてしまったことを気 に病 み、勇 の世話 を焼 いていた。衾 に襲 われ、パイロットが死亡 した旅客機 を自 ら操縦 し、負傷 しながらも潮 やとらの協力 もあって無事 着陸 させた。 潮 と出会 った後 は「特殊 災害 対策 室 」に配属 され、妖関連 の事件 処理 に従事 。HAMMR事件 以降 は一 尉 に昇進 しており、白面 班 指揮 官 として政府 ・自衛隊 における妖対策 の中心 人物 となっていた。一時 は記憶 を奪 われ白面 復活 のお膳立 てをしてしまうものの、白面 との最終 決戦 においては重要 な役割 を果 たす。鷹取 小夜 (たかとり さや)声 -南里 侑香 (テレビアニメ版 )[1]遠野 に住 む少女 。あの世 との交信 ができるという「白 い髪 の女 」の一族 で、妖怪 を見 ることもできる。このため、鷹取 家 に囚 われているオマモリサマと話 をして慰 める役割 を命 じられている。病弱 で母親 を除 く家族 からも冷遇 されて育 ったため、すぐに「ごめんなさい」と謝 る暗 い性格 だったが、オマモリサマを解放 するために戦 った潮 ととらを見 て強 く生 きることを決意 する。その後 は、髪 も根元 から色 づいてきた。潮 が獣 化 した際 も、髪 を梳 る役 の一人 として駆 けつけた。潮 と関 わったほとんどの人 が白面 の放 った婢妖により記憶 を消 される中 、独学 で作 り上 げた結界 によって婢妖の侵入 を防 いでいたため記憶 を消 されなかった。最終 決戦 の折 には、解放 されたにもかかわらず傍 にいるオマモリサマと「白 い髪 の女 」の一族 に伝 わる力 で潮 達 に協力 する。SFC版 にはオマモリサマや家族 と共 に登場 していない。鷹取 明代 (たかとり あきよ)声 -早見 沙織 小夜 の母親 。彼女 も「白 い髪 の女 」の一族 で、小夜 の前 にオマモリサマを慰 めていた。小夜 にも優 しく接 していたが、短命 な「白 い髪 の女 」の宿命 のために小夜 が小 さいころに若 くして亡 くなった。最終 決戦 の後 、冥界 の門 を閉 じるために中 に入 るオマモリサマを迎 えに来 て小夜 とも顔 を合 わせている。鷹取 武 衛 (たかとり たけえ)声 -石塚 運 昇 (テレビアニメ版 )小夜 の父親 。遠野 一帯 の大 地主 ・鷹取 家 の現 当主 。「日 留 菅 流 」という剣術 の皆伝 を伝授 された剣士 でもある。鷹取 家 の繁栄 のみしか考 えておらず、母親 (声 -鳳 芳野 )とは仲 が良 い一方 、妻 の明代 や娘 の小夜 を家族 ではなくオマモリサマを慰 めるための存在 としか見 ていない冷酷 な男 。倒 れた小夜 を助 けて送 り届 けた潮 に対 しても、娘 の恩人 に対 する礼儀 もなく傲慢 な態度 を崩 そうとしなかった。- かつて
少年 時代 にオマモリサマから「いつかこの封印 を解 く者 が現 れる」と言 われてからは、オマモリサマがこの家 からいなくなることに心 の底 では終始 怯 えていた。オマモリサマを解放 しようとする潮 を倒 そうとするも、とらの乱入 により愛 刀 は折 られ、とらの助力 と小夜 の反逆 によって敗北 。小夜 の台詞 から、オマモリサマの解放 後 はショックを受 けたのか入院 しているようである。 香 上 (かがみ)、片山 (かたやま)主 にナンパを目的 として大学 をサボって東北 地方 を旅 している大学生 の2人組 。メカニック好 きな黒髪 センター分 けが香 上 で、ヘヴィメタル風 ファッションが片山 である。潮 が青葉 城 で落 とした金 を使 い込 んでしまったことから、その事 を脅迫 材料 にされ無理 やり北海道 行 きの旅 に同行 させられることになった[23]。極度 の女好 きでたとえ相手 が既婚 者 ・未亡人 ・子持 ちであっても美人 であれば鼻 の下 を伸 ばしてしまう好色 漢 。普段 は根性 無 しに見 えるがいざという時 にはド根性 ともいえる勇気 を奮 い、潮 を助 けてなまはげやオヤウカムイと戦 った。2人 ともナンパに明 け暮 れていたころの成果 はさっぱりだったが、オヤウカムイ戦 で勇気 をふるって戦 う姿 が決 め手 となり、悲願 であった彼女 を獲得 することになる。なお、2人 とも酒 はそれほど強 くはない。- その
後 は平凡 な生活 を送 っていたようだが、白面 との最終 決戦 の直前 、偶然 麻子 と出会 い、間接 的 に潮 達 の手助 けをすることになる。 大谷 詩織 (おおたに しおり)- なまはげが
好 きな女 の子 。子供 なのでとらが見 え、「なまはげ」と呼 んで懐 いていた。4歳 の時 に父親 を早 くに亡 くした事 や、母 の史代 に似 てしまったのか、引 っ込 み思案 な性格 で学校 にも行 きたがらず、友達 もできずにいる。 妖怪 「なまはげ」(猿 の変化 )に狙 われさらわれてしまうが、潮 たちに助 けられる。大谷 史代 (おおたに ふみよ)詩織 の母親 。潮 たちが宿泊 した宿 の女将 。若 くして未亡人 である。自分 達 親子 を狙 う妖怪 「なまはげ」とは、自身 の子供 時代 、浅 からぬ因縁 がある。伏 戸 歩 (ふしど あゆみ)- バンドをしている
女子大 生 。沈没 した青函 連絡 船 「勇 雪 丸 」の船長 であった祖父 の霊 の言葉 に従 い連絡 船 に乗 りに来 たところで、潮 ・香 上 ・片山 らと知 り合 う。香 上 や片山 とは同 じ大学 に通 っている。下戸 の2人 と違 って酒豪 。 祖父 が船長 を務 めていた「勇 雪 丸 」が沈没 したせいで、祖母 や母 が事故 で亡 くなった遺族 に毎年 のように頭 を擦 り付 けるように謝 るなど苦労 してきたのを側 で見 てきたため、船 や船 に乗 り込 んでいる船員 をとことん嫌 っている。だが幽霊 船 として現 れた勇 雪 丸 の中 で祖父 や船員 がどれだけ必死 になって生 き延 びようとしたかを目 の当 たりにして蟠 りを解 いた。北海道 での出来事 の後 、片山 と付 き合 っている。婢妖により潮 の記憶 を失 っても、麻子 の願 いを叶 えるために奔走 する。寒 戸 (さむと)青函 連絡 船 で知 り合 った老人 。かつては青函 連絡 船 「勇 雪 丸 」の次席 通信 士 だったが、船 が沈 む際 にSOSを打電 できずに脱出 したことが心残 りとなっており、現 れた勇 雪 丸 の中 でSOSを打 ち心残 りを果 たした。ミコンジキからも解放 された仲間 たちと共 に往 こうとしたが、歩 の祖父 である船長 から「自分 たちの分 も生 きてくれ」と告 げられる。仁礼 裕美 (にれ ひろみ)洞爺 湖畔 のホテルで働 く女 の子 。洞爺湖 を愛 していることからサンピタラカムイによって守 り神 に選 ばれ、オヤウカムイと戦 うよう求 められる。洞爺湖 での出来事 の後 、香 上 と遠距離 恋愛 をするようになった。徳野 信二 (とくの しんじ)潮 が北海道 で出会 った元 ヤクザの男 。北海道 の故郷 では小 さいころから札付 きの悪童 で、母子 家庭 だったため荒 れており、よくケンカや悪 さをしていたため近所 の人達 からは鼻摘 み者 として忌 み嫌 われていた。14の時 に家 を出 て東京 でヤクザになったが、病気 で余命 いくばくも無 くなったことから組 を抜 けて帰 ってきた[24]。霧 の妖怪 シュムナが襲 ったマイクロバスに乗 っている年老 いた母親 を守 るため、命 を張 って潮 に協力 してシュムナを倒 し、息 を引 き取 る。母親 の方 は薄々 息子 であることを感 じ取 っていたようである。白面 との戦 いの際 には霊 となって現 れ潮 を助 けた。三上 理恵子 (みかみ りえこ)、古尾 めぐみ(ふるお めぐみ)声 -沢井 美優 、押山 沙織 (テレビアニメ版 )潮 が旭川 行 きの観光 バスに乗 っていた時 に知 り合 った少女 たち。2人 ともどことなく容姿 が麻子 と真由子 に似 ており、真由子 に似 ているのが理恵子 で麻子 に似 ているのがめぐみ。なお、彼女 達 の在籍 するクラスにも、潮 によく似 た男 の子 がいるという。バスが婢妖に乗 っ取 られた騒 ぎに巻 き込 まれるが、駆 け付 けた流 ととらの機転 でバスから降 ろされ、暴走 するバスも獣 の槍 の力 を発揮 した潮 によって破壊 され事 なきを得 た。最終 決戦 時 もテレビを通 じて応援 した。笹木 (ささき)- みかど
光陽 中学校 に通 う中学 2年生 で、潮 や麻子 達 の同級生 。サッカー部 に所属 しており、容姿 も良 い事 から女子 たちからの人気 も高 い。いつも一緒 にいる邪魔 者 の潮 が北海道 へ向 けて旅 に出 ていたので学校 を休 んでいるのをいい事 に、麻子 に気 があるのか熱烈 なアプローチをかけていた。しかし、性格 はお世辞 にも良 いとは言 えず、潮 を見下 すなど気障 で鼻持 ちならない部分 があり無意識 の内 に口 にした悪口 は(表面 上 は認 めようとはしないが)麻子 も思 わずムッとしていた。普段 は気取 った言動 が目立 つが、いざとなると何 もできない情 けないところがあり、麻子 と2人 で来 た人形 博物館 でからくり人形 に襲 われるが、自分 を庇 って怪我 をした麻子 を放 って逃 げ出 す有様 であった。しかし、逃 げ出 した後 も麻子 や安西 と共 に助 けに来 た真由子 が気 がかりだったのか、警察 や救急 車 を呼 んで2人 を心配 するなど全 くの意気地 なしというわけでもなかった。 安西 信行 (あんざい のぶゆき)- みかど
市 にある安西 人形 博物館 の経営 者 の孫 の青年 。祖父 が怪物 と化 した人形 によって負傷 したため、代 わりに人形 を倒 そうとしていた。自身 も襲 われ負傷 してしまっていたが、麻子 と真由子 の助 けにより、人形 を破壊 することに成功 する。 - モデルは、
当時 藤田 のアシスタントをしていた漫画 家 の安西 信行 である。 佐久間 泰 (さくま やすし)札幌 に住 む勤労 青年 。通称 「ヤス」。新聞 配達 中 に出会 った雪女 「垂 (しずり)」に恋 をした。- その
後 、町 を凍 りつかせようとする垂 と対峙 。垂 が雪女 でも自分 の気持 ちは変 わらないということを示 し、人間 に転生 した垂 と結 ばれる。 野村 信一 (のむら しんいち)潮 が北海道 帰 りの列車 の中 で出会 った高校生 。いじめられっ子 で、親 が高 圧 的 で非情 なマキャベリストでもある事 から他人 に対 して自分 の気持 ちを表現 することができなかったが、山 魚 と戦 う潮 や紫 暮 に勇気 を奮 って協力 したことにより成長 できた。数 年 後 は教師 になり、かつての自分 のように心 を閉 ざす生徒 を力 づける姿 が描 かれている(これは同時 に、白面 の者 との戦 いの結末 を暗示 していたともいえる)。岡田 (おかだ)野村 信一 に同伴 していた教師 。心 を閉 ざす信一 を心配 しながら、うまく接 することができず悩 んでいた。多少 気弱 ではあるが危機 的 状況 での勇気 と行動 力 は本物 であり、野村 が勇気 を出 す一助 となる。折 草 浩 (おりくさ ひろし)麻子 のいとこで、暴走 族 の総長 。米 次 の甥 でもあり麻子 に好意 を抱 いている。スピードを喰 らう妖怪 一角 に取 り憑 かれ、麻子 を連 れて暴走 するものの、うしおととら、麻子 の活躍 により正気 に戻 る。正気 に戻 ったあとは、潮 と麻子 の間 に入 り込 む余地 がない事 を悟 り、静 かに身 を引 いた。なお、父方 の祖父母 (麻子 の祖父母 でもある)は海 の家 で働 いているが、浩 との絡 みは劇 中 では見 られない。柏木 実 (かしわぎ みのる)飛行機 事故 で父親 を失 い、山 の中 でさとりに育 てられていた男 の子 。事故 によって目 を負傷 し、収容 された病院 で潮 と知 り合 う。結局 さとりと再会 する事 はなかったが、最後 までさとりが“お父 さん”である事 を信 じて疑 わなかった。面会 に来 ていた母方 の伯父 夫婦 に事件 後 、引 き取 られた模様 。実 の父 回想 シーンのみ登場 。実 の母 である妻 が亡 くなってからは荒 れ果 てており、息子 の実 をほったらかしにして外泊 を繰 り返 すなどの素行 の悪 さから、親戚 からも軽蔑 されていた。後 に飛行機 事故 で死亡 した。しかし、実 は変 わらず父親 として尊敬 していた。設楽 水 乃緒(しだら みのお)香川 県 、設楽 の里 に住 む少女 。「お外 堂 さん」と呼 ばれる妖怪 を使役 する能力 を祖母 より受 け継 ぎ、使役 する人物 がなくなり「はぐれ外 堂 」となった一体 を追 って潮 たちの学校 へ転校 してきた。外 堂 使 いとして特別 視 されて育 った孤独 感 から他人 を拒絶 し、潮 や麻子 とも衝突 してきたが、潮 と協力 して、はぐれ外 堂 を退治 し、戦 いや喧嘩 を通 して心 を開 くようになる。そして、潮 に淡 い恋心 を抱 いたまま設楽 の里 へ帰 っていった。もともとツッパリで非常 に男勝 りな性格 で喧嘩 っぱやい。九州 なまりが強 い。気 が短 く荒 いが、本来 は優 しさを秘 めている。彼女 に憑りついたはぐれ外 堂 を口 から引 きずり出 す為 であり、お互 い気 にした素振 りはないが潮 のファーストキスの相手 。実 は潮 たちより、二 つ年上 で去 り際 には同 じように一 つ年 の違 う羽生 礼子 と意気投合 していた。麻子 とは正々堂々 自分 と向 かい合 った初 めての相手 として認 めている。白面 の者 との最終 決戦 時 には、お外 堂 さんを使役 して麻子 達 を妖から守 っている。- アニメ
版 では、はぐれ外 堂 のエピソードがカットされているため登場 せず、白面 の者 との最終 決戦 時 にはバルトアンデルスのみが仲間 を連 れ麻子 達 を守 っている。 三井 (みつい)潮 の学校 の英語 教師 。美人 だが高慢 な性格 で、教師 としての使命 感 や生徒 への思 い遣 りはまるで持 ち合 わせていない。そのため、温厚 な潮 や麻子 からも嫌 われていた。ストレスも堪 っていたのか、はぐれ外 堂 に取 り憑 かれて獣 のように暴 れた後 、病院 に搬送 された。宮田 瞳 (みやた ひとみ)潮 と同 じ学年 の女 生徒 。裕福 な家 に育 った分 、他人 を羨 む気持 ちが人一倍 強 く、そのためはぐれ外 堂 に取 り憑 かれる。矢島 恵美 (やじま えみ)潮 の学校 の保健 の先生 。人当 たりの良 い優 しく柔和 な外見 とは裏腹 に、その本性 は三井 以上 にプライドが高 く、心 の底 には他人 に対 する激 しい嫉妬 心 を隠 している。このことからはぐれ外 堂 に見込 まれ、宿主 として箱 型 のイヤリングに住 まわせて(取 り憑 かれて)いた。野崎 (のざき)潮 の学校 の教師 で、彼 の肖像 画 にのみ登場 。「溶 けかけたドラえもん」と称 されるその絵 からは本人 の容姿 を推 し量 ることは難 しい。横尾 (よこお)、厚 池 (あついけ)声 -布施川 一 寛 、海老名 翔太 (テレビアニメ版 )潮 の同級生 で、一緒 にゲームセンターに行 ったりする親 しい仲 の友人 。河田 由加里 (かわた ゆかり)真由子 の同 い年 の従姉妹 。真由子 とは顔 が似 ているが、若干 髪 が長 めで顔 にそばかすがあるのが特徴 。静岡 県 の間 白 町 にある祖父 の家 に遊 びに来 ていたが、白 狒々 達 の次 なるターゲットにされてしまう。守矢 克美 (もりや かつみ)声 -荻野 晴朗 - 「テレビ
丸 の内 」に勤 める34歳 の報道 記者 。妖怪 による怪 事件 に興味 を持 ち独自 に調査 し続 け、潮 ととらに辿 り着 いた。潮 と深 く関 わったほとんどの人 や妖怪 が潮 に関 する記憶 を婢妖に食 われてしまったが、直接 関 わっていなかった守矢 は記憶 を食 われることを免 れていた。最終 決戦 では危険 な状況 の中 でテレビ中継 し続 け、世界 の命運 を左右 する重大 な役目 を担 う事 になる。 悟朗 (ごろう)、赤羽 (あかばね)声 - ふくまつ進 紗 、森 訓 久 (テレビアニメ版 )潮 に協力 した二人 の男性 。民間 企業 から自衛隊 に出向 してきた並 みの船 の倍 の速度 が出 せる高速 潜航 艇 「ウンディーネ」の操縦 士 たち。悟朗 は操縦 士 。火器 などは一切 搭載 されていないため干 されていたところを潮 と出会 い、潮 の眼 を見 たことで脅迫 されるという体裁 をとって協力 する。赤羽 は副 操縦 士 で、パッと見 は軟弱 そうな青年 。勝手 な行動 を取 ってしまったことに愚痴 をこぼしつつも悟朗 と共 に潮 に協力 し、納得 した際 には潮 に「イカス人 達 が助 けてくれたって伝 えてくれよ」と軽 く流 した。立 迫 一平 (たてさこ いっぺい)声 -勝 杏里 (テレビアニメ版 )潮 が北海道 に行 くために乗 った飛行機 にいたプロレスラー。白面 が暴 れ出 した頃 には、東京 の避難 所 に居 たが頭 の中 に棲 みついていた婢妖を、獣 の槍 の破片 によって倒 され記憶 を取 り戻 した後 は、パニックになる避難 民 たちを一人 何 とか静 めようとする麻子 に加勢 し、彼 らの前 に立 ちはだかって体 を張 り避難 民 たちを落 ち着 かせた。- カオリの
母 声 -朴 璐美(テレビアニメ版 )- カオリの
母親 。昨年 の日本 アカデミー賞 を取 った有名 女優 。彼女 の台詞 からすると夫 はカメラマンだったらしく、お互 いの多忙 によるすれ違 いの末 、島 の写真 を撮影 に行 った際 に白面 の攻撃 で島 ごと吹 き飛 ばされた模様 。人々 が避難 する中 、自暴自棄 になって逃 げもせずに自宅 に残 り酒 を煽 っていたところに、乱入 してきた鏢と紅 煉 に出会 う。二人 の戦闘 の中 、鏢の壮絶 な過去 と妻子 への想 いを知 り、同時 に疎 んじていたはずのカオリが、自分 を必死 で守 ろうとしていたことに気 づく。そして紅 煉 を倒 して本懐 を遂 げ、妻子 の元 へ旅立 った鏢を看取 った。 - カオリ
声 -石川 由依 (テレビアニメ版 )彼女 は夫 の望 む通 りカオリを産 んだものの、仕事 を休業 してまで子供 が欲 しいとは思 っていなかったため、夫婦 のすれ違 いの原因 となり、娘 に対 する愛情 も希薄 だった。だが、自宅 の庭 で繰 り広 げられる鏢と紅 煉 の戦 いの合間 にも、逃 げようとせず自分 を守 ろうとするカオリの姿 に、彼女 の心 も揺 り動 かされる。
外伝 のキャラクター
[妖今昔 物語
[吹雪 姫 (ふぶきひめ)中納言 信行 の娘 。美 しい顔立 ちだが、生 まれてから一切 の感情 を顔 に出 すことがなく、その無表情 振 りから「石 姫 (いわひめ)」と呼 ばれる。歌 も琵琶 も上手 いものの、感情 のない者 に真 の詩歌 などわからないと陰 で揶揄 されていた。彼女 自身 もそんな自分 を後 ろめたく思 っていた。斯波 朽 目 ととらによる騒動 に巻 き込 まれるも、無明 の捨 て身 の行動 により感情 を取 り戻 す。井上 無明 (いのうえ の むみょう)雑色 あがりの随身 。腕 の立 つ侍 。人知 れず感情 を表 に出 そうと努力 する吹雪 の姿 を見 て以来 、彼女 の力 になろうと誓 いを立 てていた。とらを焚 きつけて朽 目 の式 神 を倒 させ、朽 目 を倒 した後 、吹雪 を喰 おうとするとらを捨 て身 で追 い払 った。最後 は吹雪 の涙 と笑顔 を見 ながら、姫 の腕 の中 で満足 の笑 みを浮 かべ絶命 した。実 は真由子 の先祖 でもある[25]。斯波 朽 目 (しば くちめ)邪 な陰陽 師 。式 神 を操 り、吹雪 を自分 のものにしようとした。無明 に倒 される。賀茂 (かも)都 随一 の陰陽 師 。無明 に自 らの童 (実 は賀茂 の式 神 )を通 じ、とらを追 い払 える直筆 の符 を渡 した。物語 中 に姿 は登場 せず。
桃 影 抄 ~符 咒師・鏢
[道士 世 を捨 て「桃 花 源 (とうかげん)」で暮 らす仙人 。右目 を失 った鏢に翠 竜 晶 を与 え、「暇 つぶし」と称 して仙術 を教 えた。本編 でもシャガクシャに獣 の槍 の封 じ場所 を教 えており、時間 の流 れが違 うことを差 し引 いても相当 の年月 を生 きていることがわかる。- ミンシア
桃 花 源 の住人 。桃 の精 。鏢に好意 を抱 いていたが、彼 の妻子 の敵 に対 する激 しい憎悪 と妄執 を知 り、自分 が付 け入 る隙 がないことを悟 る。鏢が桃 花 源 を去 る際 、彼 の本名 を託 された。李 王 (りおう)桃 花 源 の住人 。李 の精 。やや自己 中心 的 な性格 でミンシアに対 し強引 に迫 るものの、常 に拒否 されていた。やがて思 い余 ってミンシアをさらい桃 花 源 を出 ようとするものの、窮 奇 に襲 われてしまう。この窮地 を鏢に助 けられ、さすがに思 う所 があったのか、桃 花 源 を去 ろうとする彼 に対 し、「自分 が身 を引 くから、ミンシアと一緒 になってやってくれ」と頼 み込 んでいた。
雷 の舞
[源義仲 (みなもと の よしなか)敵 に囲 まれ進退 窮 まった状況 の最中 、巴 から昔話 を聞 く。死 んだらまた弓 を引 こうとい残 し、最後 の戦 いに向 かっていった。巴 御前 (ともえごぜん)義仲 と共 にいる事 が望 みだったが、若 い頃 は「女 」であるゆえに非力 な自分 に絶望 し、一時 は諦 めようとも考 えていた。しかし、とらの言葉 に動 かされ、義仲 と最後 まで戦 い続 けた。本編 でも、麻子 を巴 になぞらえたとらの回想 で1コマだけ出 ているが、当時 の肖像 画風 の、まるで似 ても似 つかない姿 であった。
プレゼント
[信太 (しんた)少々 乱暴 だが妹 思 いの少年 。妹 にクリスマスプレゼントを買 うため、穴 ボコさんに頼 んでお金 を増 やそうとした。- ゆき
信太 の妹 。彼女 にとっては兄 こそが「サンタ」であった。
永 夜 黎明
[草 太郎 (そうたろう)- 「
恩 施 」という村 の小作 の家 の生 まれ。気弱 で臆病 な性格 だが、自分 に優 しくしてくれるみさをの為 に侍 になろうとする。しかし凄惨 な戦場 の実態 を知 り仲間 ともはぐれ、独 りで怯 えていたところ、川 を流 れてきた獣 の槍 と出会 い、以降 槍 の使 い手 として妖怪 を倒 すようになる。とらと出会 う頃 には魂 を削 られ獣 になる寸前 だったが、それでもとらの悪行 を止 めるため3日間 戦 い続 けた。その最中 、故郷 まで来 ていた草 太郎 は、みさをが山 の化 け物 に捧 げられると知 って助 けようとする。この際 偶然 とらと共闘 する。結局 みさをを助 ける事 はできたが、獣 になりかけの自分 は一緒 にはなれないと去 る。最終 的 には、一時 的 に過去 の記憶 を取 り戻 したとらが故意 に獣 の槍 に縫 い止 められた為 、字 伏 になることはなかった。最後 にとらに「お前 にも、いつか背後 を守 る者 が現 れるかもしれない」と予言 めいた言葉 を残 す。 上記 の伝承 通 りならば、彼 が蒼 月 家 の始祖 (潮 のご先祖 様 )ということになる。- みさを
名主 の娘 。村 一番 の器量 良 し。心 優 しく純粋 な性格 で、侍 になりたがる草 太郎 に、草笛 の上手 い草 太郎 の方 が好 きだと心情 を覗 かせた。また、彼 が村 を出 た後 も、一 日 たりとも忘 れたことはなかった。草 太郎 が字 伏 にはならなかったため、上述 の彼 と結 ばれたと仮定 すれば、みさおもまた蒼 月 家 の始祖 といえる。
小説 版 のキャラクター
[八十神 史 帆 (やそがみ しほ)- Vol.1『
我 は冥界 に斬 り結 ぶ』に登場 。 - うしおのクラスにやってきた
転校生 の少女 。妖怪 を討 つ力 を持 つ聖 刀 「白南風 (しろはえ)」の使 い手 。 八十神 興信 (やそがみ おきのぶ)- Vol.1『
我 は冥界 に斬 り結 ぶ』に登場 。 史 帆 の10歳 ほど年 の離 れた兄 。妹 と共 に父 ・興 滋 が打 った妖刀 「いなさ」の行方 を追 っている。八十神 興 滋 (やそがみ おきしげ)- Vol.1『
我 は冥界 に斬 り結 ぶ』に登場 。 代々 退 魔 の刀 を打 つことで知 られた刀鍛冶 ・八十神 家 の先代 で、史 帆 と興信 の父 。故人 。先祖 が打 った白南風 以上 の刀 を打 つことを目指 していたが、様々 な負 の感情 に飲 まれた結果 、妖刀 「いなさ」を打 ってしまう。三廻部 秌(みくるべ しゅう)- Vol.2『
妖美 術 アート・オブ・ザ・ダークネス』に登場 。 - 妖珠「
殺 羽 (さいは)」の使 い手 で、端正 な顔立 ちの青年 。体内 に妖怪 を棲 まわせ、うしおたちを結界 に封 じ『絵 』にすることに執念 を燃 やす。 透 影 咲 (すきかげ さき)- Vol.3『
風霜 に舞 うひとひら』に登場 。 父 を失 ったときから喋 らなくなった、小学 3年生 の少女 。訳 あってしばらくの間 、蒼 月 家 に身 を寄 せることになる。父 の弟子 である日輪 を姉 のように慕 っている。透 影 徹宵 (すきかげ てっしょう)- Vol.3『
風霜 に舞 うひとひら』に登場 。 咲 の父 。故人 。元 は光 覇 明 宗 の法力 僧 で、日輪 の師 。白 煉 (びゃくれん)- Vol.3『
風霜 に舞 うひとひら』に登場 。 妖怪 ・訃 玄 (ふげん)を操 る外道 の女 法力 使 い。元 は光 覇 明 宗 の優秀 な修行 僧 だったが、ある出来事 を機 に光 覇 明 宗 を出奔 した。梶尾 宗 六 (かじお そうろく)- Vol.3『
風霜 に舞 うひとひら』に登場 。 - まるで
腐 った死体 のような容姿 の老人 。白 煉 の雇 い主 で、咲 を執拗 に付 け狙 う。 二ノ宮 由布子 (にのみや ゆうこ)- Vol.4『妖病
棟 』に登場 。 麻子 の従姉 で大学 1年生 。この春 、緋 立 市 で一人暮 らしを始 めたばかり。嘉納 舞 (かのう まい)- Vol.4『妖病
棟 』に登場 。 緋 立 病院 に入院 した麻子 と同室 になった小学 3年生 の少女 。悩 み事 を抱 えている。高橋 泰 (たかはし やすし)- Vol.4『妖病
棟 』に登場 。 - うしおのクラスメート。かつて
緋 立 市 に住 んでいたことがあり、緋 立 病院 にまつわる恐 ろしい体験 をうしおに打 ち明 ける。
妖(バケモノ)
[「白面 の者 」とその眷属
[白面 の者 (はくめんのもの)声 -林原 めぐみ(テレビアニメ版 )[1]原初 の混沌 から陰 と陽 の気 が分離 して世界 が形成 されたとき[26]、わだかまった陰 の気 より生 まれた邪悪 の化身 。作中 では性別 に関 しては言及 されなかったが、人 型 の化身 や分身 、憑りつく対象 の人間 は必 ず女性 であり、陰 の気 より生 まれた事 など「女性 」を想起 させる描写 が多々 ある[27]。陽 の気 から生 まれたあらゆるものを憎悪 し、それらを破壊 し、苦 しめ、殺 すことを無上 の喜 びとする。最初 は実体 を持 たない気 の塊 であったが、古代 印度 で偶々見 つけた1人 の人間 の赤 ん坊 に寄生 し、長年 にわたってその人間 の怨念 や憎悪 のエネルギーを吸収 する事 で、九 つの尾 を持 つ巨大 な異形 の白狐 の姿 となった。なお、作中 何 度 か「白面 金 毛 」を始 めとし「顔 のみ白 く体 は金 である」旨 の台詞 が存在 するにもかかわらず、あらゆるカラー資料 で全身 白色 に塗 られている。口 からは吐 き出 す業火 は一 つの島 を跡形 も無 く吹 き飛 ばすほどの威力 を持 ち、巨大 な尾 を軽 く振 っただけで無数 の妖を塵芥 のように粉砕 する。尾 の1本 1本 が違 った能力 や特性 を持 ち、本体 から離 れて分身 として行動 させる事 も可能 。単純 な力 だけでも無敵 に近 い強 さを誇 るが、直接 手 を下 すよりも相手 の憎悪 や猜疑心 を利用 して自 ら破滅 に向 かうように追 い込 む謀略 を好 む。その手口 はきわめて巧妙 かつ悪質 であり、最終 決戦 に到 るまで潮 たちを何 度 も苦 しめてきた。また、妖怪 や人間 が自身 に対 して抱 く負 の感情 を取 り込 み力 に変 える能力 があり、恐 れや憎 しみを伴 った攻撃 は一切 通用 しない。唯一 の弱点 とするのが、器物 であるがゆえに恐怖 や憎悪 の感情 を持 たない獣 の槍 である。中国 で一 度 襲撃 を受 けた際 には、最初 はその力 を侮 っていたが、尾 を次々 と破壊 されて次第 に追 い詰 められていき、遂 には恐怖 の叫 び声 を上 げながら尾 のほとんどを失 って辛 うじて逃 げ延 びるという屈辱 を経験 。それ以来 、獣 の槍 を何 よりも恐 れ憎 んでいる。印度 で実体 化 すると同時 に大 破壊 をもたらし、さらに中国 を荒 らしまわったあげく日本 に上陸 するが、そこで人間 の陰陽 師 及 び妖怪 連合 に迎撃 され逃亡 、国土 を支 える要 の岩 に逃 げ込 み、その後 800年 の長 きに渡 り沖縄 トラフで歴代 のお役目 様 の結界 に封 じられることとなった。しかし様々 な策謀 を巡 らせた末 、ついに復活 を遂 げる。永 い年月 の中 、人間 や妖怪 の恐怖 などを喰 らい力 を増 しており、一 度 は潮 を制 して獣 の槍 を砕 き、とらを倒 し、人間 や妖怪 達 をことごとく粉砕 し、日本 列島 を蹂躙 したが、潮 ととらの記憶 を取 り戻 した人間 や妖怪 達 など、力 を合 わせて戦 う人間 や妖怪 達 によって形勢 は挽回 され、潮 ととらとの最終 決戦 に至 ることとなる。白面 の心 の奥底 と尾 の内 の一本 には、その誕生 に遡 るある複雑 な思 いがこもっている。長 い戦 いの中 、復活 させた眷属 や紅 煉 らも倒 されて次第 に押 されていき、ついには人間 と妖怪 の勢力 が力 を合 わせて作 った強力 な結界 の中 に閉 じ込 められるが、それでも全身 から放 った強力 な毒気 で内部 を満 たして妖怪 たちが立 ち入 れないようにし、唯一 戦 える潮 ととらとの"一 対 一 "の決戦 に突入 。最初 は奥 の手 であった嵐 と雷 の尾 と槍 の尾 を使 って二 人 を苦 しめ、彼 らの弱 さを嘲笑 し勝 ち誇 る。しかし、その常 に見上 げる目 と最大 の武器 である雷 と槍 の尾 こそが、陽 の存在 に対 して憎 しみのみならず強 い嫉妬 や恐 れを抱 いていることの表 れであり、その中心 である潮 ととらを最 も恐 れていることを指摘 され、さらに冥界 から駆 け付 けた流 や鏢たちの魂 の助力 により雷 と槍 の尾 を破壊 された。常 に陽 の存在 に憧 れ、邪悪 で穢 れた自身 を呪 ってきた出自 を思 い出 し、激昂 して自 らの目 を潰 すと、槍 の気配 だけを感知 して凄 まじい速 さの攻撃 で二人 を圧倒 するが、とらが自 らを槍 に貫 かせて気配 を絶 ったことで二人 を見失 ってしまう。最後 は、潮 がとらを貫 いて繰 り出 した渾身 の槍 の一撃 に頭部 を貫 かれ、続 けてとらが放 った特大 の雷 を浴 びて粉砕 され敗北 。最期 に白面 ではない自身 の名 を誰 かに付 けて欲 しいと求 めながら、残 る一本 の尾 から母親 に抱 かれる人 の赤子 の幻 が浮 かび、完全 に消滅 した。- モデルは
各地 に伝承 を残 している「金 毛 白面 (白面 金 毛 、または金 毛 玉 面 とも)九 尾 の狐 」である。殺生 石 などの、実際 の伝承 もエピソードに取 り込 まれている。SFC版 ではゲームオーバーの画面 に、OVA版 ではOPにのみ登場 した。また、白面 の者 のモチーフはTV アニメ『ガンバの冒険 』に登場 するノロイだと言 われることがあるが、藤田 本人 は「漫画 を描 く時 の最低限 の条件 で他 の作品 をモデルにすることはない[28]」として否定 している。
白面 の眷属
[- 婢妖(ひよう)
声 -鷄冠井 美智子 (テレビアニメ版 )、丸山 ナオミ(テレビアニメ版 16話 )獣 の槍 を破壊 する為 に白面 の者 の尾 の一本 から生 み出 される妖怪 。耳 の生 えた目玉 の姿 をしている。- 1
体 1体 は小 さいが、無数 に出現 して集団 による破壊 活動 を行 うため、その力 は脅威 となる。 人間 や物 に取 り憑 いて思 うままに操 る能力 があり、潮 の乗 ったバスや伝承 者 ・杜 綱 悟 に取 り憑 いて何 度 も潮 たちを襲 った。また退 魔 の力 を持 つ霊 器 等 にも大量 に取 り憑く事 で、外部 からの霊圧 を加 えて破壊 する。白面 の復活 直前 には、人 や妖の頭 の中 に入 り込 むことで特定 の人物 についての記憶 を消 し去 ってしまう新型 の婢妖も現 れ、これによって周囲 から孤立 した潮 ととらは非常 に苦 しめられた。また、白面 打倒 のためにまとまりつつあった人間 、妖怪 の勢力 も、その中心 である二人 の記憶 を失 ったことで連携 が乱 れ、その力 を十分 に発揮 できなくなってしまっていた。最終 決戦 にも参加 していたが、白面 が新 戦力 として迎 え入 れた黒 炎 たちにそれまでのポジションを譲 り、ほとんど目立 たなくなっていた。- 疫鬼(えきき)
杜 綱 悟 の心臓 にとりついた妖怪 で、婢妖の集合 体 。心臓 への損傷 を恐 れて手出 しできない潮 たちに対 して周囲 の血管 を操 り、締 め付 けて苦 しめたが、身動 きのとれない潮 に代 わり自 ら血管 を縫 うように飛 んでいった槍 に刺 されて敗北 した。しかし、そのことによる潮 の魂 の消費 は大 きく、彼 の獣 化 が進行 することになった。血 袴 (ちばかま)声 -最上 嗣生(テレビアニメ版 )杜 綱 悟 の脳 にとりついた妖怪 で、婢妖の首領 ともいうべき存在 。婢妖と同 じく一 つ目 で、頭巾 を被 った僧兵 の姿 をしている。右手 に婢妖弓 を持 ち、多数 の婢妖を一 度 に撃 ち出 すことができる。また、婢妖弓 を折 り畳 んで刀 としても使用 した。潮 の事 を「(個人 的 に)会 ってみたい」という様子 から、白面 の眷属 の中 では珍 しく武人 としての気質 が強 いらしく、小細工 を弄 せずに正々堂々 と戦 い、実力 で二人 を圧倒 した。一 度 は潮 を絶望 に追 い込 んだほどの強敵 だったが、とらとイズナの機転 で杜 綱 悟 の眼 の中 に誘 い込 まれ、そこから純 が放 ったレ ーザ ー光線 のような念 を浴 びて大 ダメージを負 い、潮 が魂 の全 てを捧 げた獣 の槍 の攻撃 を受 けて細切 れになり最期 を迎 えた。この時 の苦戦 の結果 、潮 は自我 を失 い字 伏 になりかかってしまう。- くらぎ
声 -甲斐田 裕子 (テレビアニメ版 )白面 の者 の九 つの尾 の一本 が変化 したもの。昆虫 のような巨大 な姿 で、体外 から加 えられた妖力を反射 する能力 を持 つ強大 な妖怪 。何 の前触 れも無 く光 覇 明 宗 の総本山 を襲撃 し、壊滅 状態 にまで追 いこむ。法力 僧 たちのあらゆる攻撃 、さらには救援 に来 た潮 の獣 の槍 による攻撃 まで反射 (ただし、この時 潮 は慢心 しており獣 の槍 さえあれば負 けるはずがないと高 を括 っていた事 も敗因 に繋 がった)、無効 化 し彼 らにさんざん無力 感 を味 わわせた。プライドが高 く、動 けない者 や抵抗 も出来 ないほど弱 っている相手 に対 しては大 きな口 を叩 くが、お役目 様 にその事 を指摘 されて挑発 され返 すと逆上 するなどかなり幼稚 な性格 をしている。最後 にはお役目 様 (日崎 御 角 )が命 と引 き換 えに放 った結界 を受 けて機能 を停止 し、キリオにとどめを刺 される。しかし本来 の目的 は獣 の槍 を破壊 する計画 の駒 のひとつであり、キリオの力 を光 覇 明 宗 に認 めさせるための囮 という役割 はほぼ完璧 に果 たしていた。後 に復活 した白面 とともに再 び出現 するが、獣 の槍 の封印 を解 いた潮 に倒 される。斗 和子 (とわこ)声 -林原 めぐみ(テレビアニメ版 )底 知 れなく暗 く澱 んだ目 をした黒衣 の女 。その正体 はくらぎと同 じく、白面 の者 の九 つの尾 の一本 が変化 した分身 。普段 は女性 の姿 をしているが、白面 と似 た長 い尾 を持 っていて、戦 うときは相手 に突 き刺 したりする武器 となる。また、くらぎのように法力 などの攻撃 を体外 に反射 する能力 も持 つ。しかし、その本領 を発揮 するのは戦 いよりも相手 を破滅 に導 く智謀 であり、主 と同 じぐらい残忍 かつ卑劣 な策略 で潮 たちを苦 しめた。白面 の眷属 では外交 官 的 役割 を果 たしている。最初 は光 覇 明 宗 を追放 された法力 僧 ・引狭に巧 みに近 づき、自尊心 をくすぐらせながら強力 な武法 具 「エレザールの鎌 」と法力 人間 マテリア(キリオ)を作 らせる。引狭の死後 キリオを手懐 け、光 覇 明 宗 を襲 ったくらぎを倒 させる。これにより法力 僧 らの一部 に獣 の槍 に対 する不信 感 を抱 かせ、内部 分裂 を引 き起 こした。さらにはキリオについた法力 僧 たちを使 って獣 の槍 を奪 い、潮 らの目前 で破壊 させる。そのとき初 めて真意 を明 かし、絶望 の淵 に突 き落 とされたキリオや法力 僧 らを嘲笑 った。- しかし、
獣 の槍 が潮 の呼 びかけに応 えて復活 すると一転 して劣勢 となり、錯乱 したキリオを利用 して逃走 を図 るも失敗 。最後 の手段 で、炎 と化 した尾 で潮 たちを焼 き尽 くそうとするが、心 を取 り戻 したキリオにエレザールの鎌 を突 きされ敗北 、最期 までキリオの心 を踏 みにじりながら、炎 に包 まれて消滅 していった。 後 に白面 の者 が復活 したとき再 び巨大 な姿 で現 れるが、とらに倒 される。- カムイコタンの
白面 の破片 - 800
年 前 の日本 妖怪 たちとの戦争 で白面 の体 から飛 び散 った破片 の最後 の一 つ。破片 といえども白面 の体 の一部 なだけに恐 ろしい力 を持 っており、他 の破片 は妖怪 や人間 の手 で滅 ぼされたが、この最大 の破片 だけは誰 の手 にも負 えなかったため、カムイコタンの洞窟 の奥 に厳重 に封印 されていた。旅 の果 てに獣 の槍 と自分 の宿命 を知 り、白面 と戦 う決意 を固 めた潮 ととらによって滅 ぼされた。モデルは討伐 された玉藻 前 が石 化 した殺生 石 。 - HAMMR
研究所 の白面 の破片 - HAMMRのヘレナ
博士 らが獣 の槍 に付着 していた微細 な白面 の体 組織 の一部 を採取 し、これを活性 化 させたところ急激 に巨大 化 して誕生 した妖怪 。研究所 に囚 われていた多数 の妖怪 を取 り込 んで暴 れたが、潮 ととらに滅 ぼされた。 - あやかし
声 -高 口 公 介 (テレビアニメ版 )海蛇 やナマコに似 た姿 の巨大 妖怪 。その体 に海 で死 んだ人 の魂 を無数 に取 り込 んでおり、さらなる魂 を取 り込 むために船 などを襲 う。体 表 は硬 い上 に油 に包 まれており、獣 の槍 やとらの雷 なども通用 しない。また体内 は異 空間 になっていて、飲 み込 んだ船 などを奥 にある顔 (本体 )が貪 り食 う。麻子 と少年 タツヤの乗 ったボートを飲 み込 んでしまったが、危機 を察知 してやってきた潮 ととらによって内部 から切 り裂 かれ、取 り込 まれた魂 も解放 された。後 に白面 の眷属 であったことが明 かされ、その尾 の一 つとして、復活 する。だが、冥界 の門 から戻 って来 た魂 たちが形 造 るあやかしによって抑 え込 まれる〈テレビ版 アニメでは倒 されるシーンが明確 に描 かれている〉。- SFC
版 では未 登場 である。 - シュムナ
霧 状 の体 を持 ち、中 に入 った者 を溶 かして吸収 する妖怪 。火 を嫌 うが滅 ぼすことは難 しく、かつて闘 ったとらも火 を吐 いて怯 んだ隙 に逃 げだすしかなかった。北海道 の戦 いでは獣 の槍 も通用 せず、炎上 するトラックを使用 した徳野 の捨身 の体当 たりで冥界 の門 に押 し込 まれて消滅 した。冥界 の門 に吸 い込 まれてこの世 から葬 り去 られたが、実 は白面 が放 った眷属 であり後 に白面 の者 の尾 の一 つとして復活 する。本来 の力 を取 り戻 した潮 に倒 される。偽 のジエメイ- ジエメイの
姿 を模 した白面 の分身 。潮 に敗 れた斗 和子 の外交 官 的 役割 を継 いだ。彼女 の名 を騙 って厚 沢 を欺 き、須磨子 がいる石 の柱 を破壊 させようとした。 - また、
秋葉 流 の前 に現 れ、彼 の心 に流 れる虚無 を指摘 して潮 ・とらと敵対 するように仕向 けようとした(結果 として流 はとらと戦 うことを選 んだが、その決定 要因 になったかどうかは不明 である)。 - なお、
本物 のジエメイとの相違 点 は10歳 くらいの外見 年齢 、黒 い髪 の色 と服装 、そして斗 和子 や白面 自身 と共通 する禍々 しい顔立 ちと邪悪 な目 つきである。 黒 炎 (こくえん)声 -藤原 貴弘 、志村 知幸 、木内 太郎 白面 の尾 や紅 煉 の身体 から無数 に出現 する、字 伏 に似 た黒色 の妖怪 。一般 の字 伏 と同 じく炎 や雷 を操 る。また、「穿 (うがち)」と呼 ばれるレーザーのような攻撃 や、相手 の身体 に突 き刺 さって根 を張 る「千 年 牙 (せんねんが)」などの強力 な技 を持 つ「新型 」も存在 する。
字 伏 (あざふせ)
[紅 煉 (ぐれん)声 -若本 規夫 白面 の者 に邪悪 な心 を買 われて手下 となった[30]字 伏 の一体 。他 の個体 とは異 なる漆黒 の体 色 が特徴 。白面 の者 より譲 り受 けた3本 の霊 刀 を顔 に仕込 み、とら以上 の炎 と雷 を放 つ強大 な敵 。更 に分身 である「黒 炎 」を体 から無制限 に生 み出 す事 も可能 である。その役割 は白面 にとって復活 の障害 となる者 の排除 で、決戦 を前 に目覚 めた字 伏 たちを次々 に抹殺 。黒 炎 とともに潮 ととらの前 にも現 れ、その実力 を見 せつけて苦 しめた。元 は古代 中国 にいた促影(そくえい)という名 の農夫 だったが人 の心 がなく、戦争 に駆 り出 されているうちに追剥 を兼 ねた殺人鬼 となり、官吏 に追 われて逃 げ込 んだ山 の中 で偶然 に獣 の槍 を手 にする。それ以来 、鏢と同 じように金銭 を貰 う代 わりに妖怪 退治 を請 け負 う退治 屋 稼業 を始 めるようになる。だが人間 よりも妖怪 を殺 すことに快楽 を覚 えて獣 の槍 を使 い続 けた結果 、自身 の闇 の心 を反映 した黒 い姿 の字 伏 となった。獣 の槍 を使 い続 け、その囁 きを聞 き続 けながら字 伏 に変 じてもなお、白面 に対 する憎 しみを抱 かなかった。白面 の者 の言葉 で他 の字 伏 達 より早 く眠 りから目覚 めた際 、力 を蓄 えるために近 くの村 に住 んでいたある平凡 な一家 の母 娘 を喰 らっている。その一家 の主 こそがかつての鏢であり、紅 煉 こそが鏢が追 い続 けていた「妻 と子 の仇 」であった。鏢と再会 した際 には彼 だけを喰 わなかった理由 を「妻 や子 を喰 われた人間 が泣 き死 んでしまうかを見 たかった」と語 り、殊更 に彼 の古傷 をえぐる言葉 で挑発 しており、極 めて下劣 かつ残虐 な本性 を露 わにして交戦 。鏢をも圧倒 するが止 めを刺 す寸前 で白面 の者 に呼 ばれ「次 は必 ずお前 の浄 眼 を喰 ってやる」と宣言 し去 っていった。最終 決戦 時 に白面 の者 とは別 の場所 で鏢と死闘 を繰 り広 げる。逃 げ遅 れた一般人 の母子 を守 りながら戦 う鏢に手 こずりながらも次第 に追 いつめ、自身 の雷 を吸収 した浄 眼 を持 つ鏢の腕 を食 いちぎって飲 み込 んだ。しかし、その腕 は内部 に爆破 の呪符 を織 り込 んだ鏢の捨 て身 の罠 であり、そのことに気付 くと「死 にたくねえ!」と絶叫 しながら襲 い掛 かるが間 に合 わず、内部 から消 し飛 ばされ死亡 。鏢を敢 えて生 かしておいたことや、彼 の浄 眼 を宣言 通 り喰 ったことの全 てが仇 となって身 を滅 ぼすという、因果応報 の最期 を遂 げた。
日本 の妖怪
[東 (関東 )の妖怪 群
[山 ン本 (やまんもと)声 -古川 登志夫 (テレビアニメ版 )[1]- 「
東 の長 」と呼 ばれ、遠野 で東日本 の妖をまとめる大 妖怪 。普段 は鼻 の長 い老人 の姿 をしているが、本当 の姿 は大 天狗 である。 妖怪 の中 では穏健 派 で、時折 人間 の姿 で人 の村 にも顔 を出 している。- マヨヒガ(
迷 い家 )にて潮 の心 を見極 め、協力 するようになる。 一 鬼 (ひとつき)声 -江川 央 生 (テレビアニメ版 )[1]額 に角 を持 つ修験 者 の姿 をした妖怪 。蛇 の化身 で、複数 の蛇 の体 がより合 わさって人 型 をとっている。東 の妖の中 でも1、2を争 う強者 で巨体 と怪力 を誇 り、戦 の際 には「遠野 妖群頭 」を名乗 り、妖達を統率 する。大 きな口 で相手 を飲 み込 み一瞬 で消化 してしまうという奥 の手 も持 つ。蛇 妖の性質 のせいか、かなりガンコで執念深 い性格 (とらは「昔 からしつこい性格 」と呆 れている)で、とらとは800年 前 の戦 いで共闘 した戦友 であるものの、仲 が悪 い。最初 は「お役目 様 」を母親 に持 つ潮 を憎 んで遠野 の他 の妖怪 たちとともに襲 い、疲弊 した潮 と彼 を助 けようとした雷 信 、かがりを殺 そうとする。しかし東 の長 の計 らいによって中断 され、潮 の処遇 をめぐってとらと賭 け試合 をすることになった。そしてとらとの賭 け試合 に敗 れた以後 は、なんだかんだ言 いながらも潮 の事 は認 めるようになった。SFC版 では最後 の敵 として扱 われる。威 吹(いぶき)声 -大隈 健太 (テレビアニメ版 )東 の長 の側 を守 るカラス天狗 。ワシのような顔 で、山伏 の姿 をしている。生真面目 で長 にも忠実 だがその分 融通 のきかないところがあり、当初 は潮 の力 を借 りることに疑問 を持 っていた。しかし、命 を賭 けて自分 たちを救 おうとした潮 の姿 に考 えを改 め、友情 を育 む。- イズナ
声 -永澤 菜 教 (テレビアニメ版 )[1]各地 に多 くの眷属 を持 つ小 妖怪 。外見 は、イタチに尖 った大 きな耳 と、猫 のような大 きな目 、炎 のような大 きなシッポを付 けた、というところ。狭 いところに入 り込 んで、素早 く動 く。無邪気 で人懐 こく、ノリのいい性格 。人間 の体内 に入 ることが得意 だ(エキスパートを自称 している)が、害 を及 ぼすことはない。妖怪 の中 に入 ることもでき、間 鎚 の中 に入 って操 ったこともあった。人間 に取 り憑く事 が多 いためその知識 をかなり吸収 しており、妖怪 としては珍 しく現代 科学 の用語 や今時 の流行 などにも詳 しい。- 婢妖に
取 りつかれた杜 綱 悟 を助 けるため、東 の長 に遣 わされて潮 に協力 して以来 、潮 を気 に入 り、友達 になった。とらが何 だかんだ言 っても潮 に対 して喰 いたくても喰 えない感情 を持 っているのを見透 かし、潮 が獣 になった時 には潮 の事 を気 にして落 ち込 んだり苛ついている「とら」をからかっては、とらの炎 を浴 びていた。 時 にシリアスな顔 で「人間 と妖怪 は相容 れない」と言 いながらも、潮 の父 ・紫 暮 ともウマが合 い、共 にソバを仲良 く食 べている。おソバの上 に乗 った卵 は混 ぜる派 らしい。東 の鎌鼬 (ひがしのかまいたち)第 9章 「風 狂 い」から登場 する、遠野 に住 む鎌鼬 の3兄妹 。雷 信 とかがりは、以後 、準 レギュラー格 となり、物語 の終局 に至 るまで潮 たちと大 きく関 わることになる。性格 は温厚 で、無益 な殺生 は好 まない。元 は飛騨 に住 んでいたがゴルフ場 を建設 する人間 達 にそこを追 われ、遠野 に移 り住 んだ過去 があり、再 び住処 の山 を奪 おうとする人間 を恨 んでいたが、潮 に出会 ったことから人間 への憎 しみを捨 てて共存 することを選 ぶ。そのため、人間 の姿 をとっていることが多 い。- なお、アニメ
版 では兄妹 で体毛 の色 が異 なっており、光 の三原色 たるグリーン(雷 信 )、ブルー(十郎 )、レッド(かがり)となっている。雷 信 (らいしん)声 -速水 奨 /三木 眞一郎 [1]東 の鎌鼬 の長男 。鎌鼬 としての役目 は相手 を転 ばせる役 。人間 によって住処 を奪 われたことから殺戮 を繰 り返 す十 郎 を止 めるため、うしおたちに助 けを求 めた。本来 は温和 で冷静 沈着 な性格 だったが、十郎 やかがりほどではないものの、人間 達 に土地 を追 われたことにより、人間 を少 しばかり憎 んでいて、潮 も利用 したあと都合 が悪 くなるなど事 と次第 によっては殺 してしまうつもりだったが、彼 らのために涙 を流 す潮 の姿 を見 てからは深 い信頼 を寄 せるようになった。- その
後 はかがりとともに遠野 で妖怪 たちに襲 われた潮 を命 がけで守 ったり、西 の長 の暴走 を止 めるために戦 ったりと活躍 する。 戦闘 力 面 では十 郎 とは、一 、二 を争 う程 高 く、鎌鼬 三 兄弟 の中 では最高 最速 のスピードを併 せ持 つ。十郎 (じゅうろう)声 -矢尾 一樹 /梶 裕貴 東 の鎌鼬 の次男 。鎌鼬 としての役目 は相手 を斬 る役 。本来 は優 しい性格 であったが、自分 達 の住 む土地 を荒 らされた事 で絶望 。人間 達 を激 しく憎 み、無 差別 殺戮 に走 った。三 兄妹 の中 でも最 も強 く、一 度 は獣 の槍 を持 った潮 さえも倒 したほど。かがりの薬 で怪我 を治 した潮 と再戦 し、戦 いの中 で人間 に対 しての考 えを改 めるが既 に多 くの人間 を殺害 しており、それを償 うかのように自 ら獣 の槍 に飛 び込 み死亡 する。白面 の者 との最終 決戦 において、「白 い髪 の女 」の一族 に伝 わる力 により、一時 現世 に蘇 り、兄妹 の危機 を救 い共闘 した。- かがり
声 -鶴 ひろみ /清水 理沙 [1]東 の鎌鼬 三 兄妹 の末 妹 。鎌鼬 としての役目 は人 の切傷 に薬 を塗 って血止 めを行 う役 。十郎 以上 に人間 を激 しく憎 んでいたため、最初 は潮 たちに冷 たく刺々 しい態度 をとっていたが、本来 はひたむきで優 しく、ちょっと天然 ボケ気味 な性格 。雷 信 同様 、潮 と十郎 との戦 いをきっかけに人間 を恨 むことを止 め、潮 たちを慕 うようになった。- また、とらのことも
最初 は獣 の槍 を持 つうしおに纏 わりつくペットのような妖怪 と吐 き捨 て嫌悪 感 を持 っていたが、とらの強 さや度量 の大 きさに惹 かれていき恋 にも似 た想 いを抱 くようになる。とらの足手 まといになるくらいなら遠 くから見 ているだけでいいと健気 に思 っているが、かがり自身 も鎌鼬 故 に戦闘 力 はかなり高 く、車 の速度 に追 いつくほどの脚力 とマシンガンの弾 も全 て斬 り刻 んでしまうほどの反射 神経 を持 っており、本人 は「十郎 や雷 信 よりも戦闘 力 は劣 る」と語 っているが、戦闘 技術 のテクニックでは鎌鼬 三 兄弟 の中 では随一 。当初 は若 さ[31]まかせの血気 に逸 って向 こう見 ずな一 面 があったとはいえ、二 千 年 生 きた大 妖怪 のとらの片腕 を斬 り飛 ばすなど、かなり強 い方 である。とらも、その実力 は認 めており、足手纏 いとは思 っていない。 人間 の姿 のときは非常 にセクシーな服装 かつ、麗 しい美貌 の女性 になるが、当人 にはあまり自覚 はない。
- きりくち[32]
巨体 に鋏 のような両 腕 を持 つ遠野 の妖怪 。- かつて
戦 った白面 の者 に結界 を張 った「お役目 様 」に強 い憎 しみを持 っており、恨 みを晴 らすために仲間 を引 き連 れて雷 信 とかがりに一緒 にうしおを襲 うよう提案 する。しかし、うしおに恩義 のある二人 はきりくちの誘 いを拒否 したため交戦 。かがりに怪我 を負 わせたものの雷 信 に倒 された。 - SFC
版 及 びFC版 でも遠野 編 の中 ボスとして登場 。原作 漫画 では名前 は不明 であったがFC版 では「きりくち」という名前 が付 けられている。 - かぎざくろ[32]
鬼面 に四 本 の巨大 なかぎ爪 と足 が直接 生 えた姿 をした遠野 の妖怪 。遠野 の山村 にて恨 みのある「お役目 様 」の子供 であるうしおを他 の妖怪 と共 に襲 い、満身 創痍 のうしおにとどめを刺 そうとしたところ雷 信 とかがりによって倒 された。- SFC
版 及 びFC版 でも遠野 編 の中 ボスとして登場 し、原作 漫画 では名前 は不明 であったがFC版 では「かぎざくろ」という名前 が付 けられている。 華 乃狐(かのこ)東 の長 が作 らせていた結界 自在 妖。間 鎚 よりも遠 くから結界 を張 ることができ、白面 に敗 れて危機 に陥 った神野 たちの救出 に使 われた。
西 (関西 )の妖怪 群
[神野 (しんの)声 -諏訪部 順一 (テレビアニメ版 )[1]剛 刃 「流 走 (るばしり)」を振 るう西 の妖の長 。高千穂 に本拠地 「空 屋敷 」を構 え西日本 の妖怪 たちを統制 する。山 ン本 とは少 なくとも800年 前 からの馴染 みではあるものの、彼 よりは若干 若 い様子 。容姿 は人間 の若 い男性 のようであり、逆 髪 で長上下 (ながかみしも)に似 たものを着 る。常 に姿 が変化 しない。獣 の槍 を信 じず、結界 自在 妖「間 鎚 」を切 り札 に西 の妖を率 いて白面 に単身 で戦 いを挑 もうとした。制止 しようとやってきた東 の長 を「空 屋敷 」に閉 じ込 め、救援 に駆 けつけた潮 たちも囮 の賭 け試合 で騙 して足止 めしたあげく白面 に攻撃 を仕掛 けるも惨敗 し、東 の妖と潮 たちに助 けられる。この一 件 によって白面 を倒 すには東西 の妖の団結 と獣 の槍 の力 が必要 であることを痛感 し、東 の妖との協力 関係 を築 くことに尽力 するようになった。最終 決戦 を前 に潮 のための鎧 を用意 するほどの信頼 を寄 せていたが、潮 ととらに関 する記憶 を婢妖に消 されたため、鎧 は放置 された。妖だけで白面 の攻撃 に向 かった際 には必要 な戦力 が欠 けていることだけは朧気 ながら思 い出 しており、山 ン本 に攻撃 の中止 を進言 していた。求 嵐 (ぐらし)声 -高 口 公 介 (テレビアニメ版 )神野 に仕 えるカラス天狗 。ワシのような顔 の威 吹に対 し、こちらはカラスのような顔 。色 黒 でなぎなたを持 った武者 の姿 をしている。関西 弁 で話 し、小 ズルい性格 。威 吹とはライバル関係 にある。神野 以外 に名前 がある西 の妖怪 達 で、潮 に唯一 協力 した。四 分 守 (しぶもり)西 の妖怪 の中 でも強者 として知 られる蛇 妖で、翼 の生 えた大蛇 と老人 が組 み合 わさったような姿 をしている。四 つの蛇 の頭 は、合 わさると一 つの蛇 の頭 になる。必殺 技 は牙 を大型 化 した「大 顎 (おおあぎと)」。獲物 を一 思 いに殺 さず、じわじわとなぶり殺 しにすることを好 む残忍 な性格 。西 の長 の暴走 を止 めにやって来 た潮 たちの前 に空域 守備 頭 として立 ちふさがり、一 鬼 と対決 。長 を守 りきれなかった自責 の念 から最初 は手出 しをしなかった彼 を調子 に乗 って一方 的 に痛 めつけたが、最後 には丸 ごと飲 み込 まれ「うまくもねぇ」と吐 き捨 てられる。西 の鎌鼬 (にしのかまいたち)東 の兄妹 とは違 い、性格 は極 めて残酷 。東 の鎌鼬 と同様 に普段 は人間 の姿 をとっているが、その理由 は人間 に近付 いて殺戮 を楽 しむためとい切 る邪悪 な妖怪 である。また兄弟 愛 といったものも持 たず、目 の前 で姉 や弟 が殺 されても平然 としている。相手 を殺傷 することに特 化 しているためか鎌 の使 い方 にも長 けており、それぞれが特有 の技 を持 つ。実力 は高 く、空 屋敷 で山 ン本 が捕 らえられた際 には一 鬼 さえも子供 扱 いして圧倒 した。神野 の「空 屋敷 」で、白面 への総 攻撃 を中止 するかどうかの賭 け試合 として雷 信 、かがり、とらと決闘 するが、実 は彼 らを引 きつけておくための囮 だった。鼬 の顔 が披露 されるのは倒 された時 のみ。- 仍(なお)
西 の鎌鼬 の長女 。人間 の姿 で美 しく着飾 るのを好 むが、性格 は残忍 。梟 の腕 を切 り落 とした雷 信 を少 なからず気 に入 るが、その落 とした首 を欲 しがる。得意 技 はハサミ状 にした鎌 で相手 を切 り裂 く「軋 り鋏 (きしりばさみ)」。同 じ女 鎌鼬 であるかがりに対 しては、初戦 で自分 の頬 を傷 つけられたこともあって強烈 な敵対心 を燃 やしていた。本編 のおまけのクイズ大会 では幽霊 の姿 で登場 したりギャグ要員 として描 かれている。- 「
空 屋敷 」での鎌鼬 同士 の決闘 で、かがりと1対 1で対決 。自分 との実力 差 を見 せ付 けるために彼女 の鎌 を折 ったが、それを見抜 いていたかがりに折 れた鎌 を逆 利用 されて切 り裂 かれ、死亡 した。 梟 (きょう)西 の鎌鼬 の長男 。享楽 的 な性格 らしくタバコや女 を好 み、咥 えタバコでにやけた笑顔 を浮 かべている。上記 のクイズではキスフライやバイクも好 きだと告白 している。姉 や弟 と同 じく殺戮 も好 む。鎌 を腕 や脚 を中心 にしてプロペラのように回転 させる「捲 刃 (けんじん)」を得意 技 とする。かがりを気 に入 って自分 のものにしようとしたが、拒絶 された。- 「
空 屋敷 」での決闘 で仍を倒 した直後 のかがりを捕 らえるも、倒 れたと思 われていた雷 信 が息 を吹 き返 したのを見 て対決 。極限 まで集中 した雷 信 の速 さの前 に鎌 を出 すこともできず敗 れる。 - 杳(よう)
西 の鎌鼬 の次男 。容姿 は十 郎 に似 ているが内面 は似 ても似 つかず、人間 を切 り刻 んで殺 すことをこよなく愛 する。特 に殺 した相手 の名前 を覚 えておき、後 で思 い出 すことを好 む快楽 殺人 者 のような性格 。三日月 のような鎌 を体 表 から飛 ばして敵 を切 り裂 く技 (名称 不明 )を得意 とする。とらに不覚 を取 ってからは彼 を倒 す事 に執着 する。- 「
空 屋敷 」での決闘 前 に十 郎 を侮辱 し、雷 信 とかがりを逆上 させようとしたが、そのために真 っ先 に標的 にされかがりに切 り裂 かれた。西 の鎌鼬 の中 で最初 の死亡 者 。
間 鎚 (まづち)神野 が白面 との戦 いの切 り札 として用意 した結界 自在 妖。1体 で270体 の妖を封 じる結界 を張 ることができる。神野 はこの間 鎚 を200体 率 いて自信満々 で白面 に挑 んだが、尾 の一 つすら封 じることができずに惨敗 を喫 した。後 に華 乃狐と融合 した新型 “華 鎚 ”が誕生 する。
その他 の妖怪
[魚 妖・虫 怪 (ぎょよう・ちゅうかい)宙 を漂 う小 妖怪 。普段 は無害 な存在 と思 われるが、地下 から漏 れ出 したとらの妖気 の影響 で凶暴 化 。集合 して蛇 のような姿 の巨大 妖怪 になり、潮 の家 を訪 ねてきた麻子 、真由子 を襲 った。とらの爪 による一 撃 、ついで潮 の斬撃 を受 けて切断 され倒 される。潮 が槍 を手 にして最初 に退治 した妖怪 である。石 喰 い(いしくい)声 -江川 央 生 /安元 洋 貴 人間 を石 に変 えて喰 う妖怪 。人間 が恐怖 に苦 しみながら石 と化 すのを眺 め、最後 はサクサクと喰 うのが楽 しみ。潮 の学校 に運 び込 まれた侍 の石像 の中 に潜 んでいて、学校 内 に結界 を作 り麻子 、真由子 らを襲 った。正体 は200年 生 きた双頭 の大 ムカデだった。急所 は左目 で、人間 の唾 に弱 い。後 に光 覇 明 宗 とハマーの博士 達 により石 の鎧 の部分 が復元 され、白面 との最終 決戦 に向 かう潮 の防具 として使用 された。鬼 (おに)声 -三宅 健太 (テレビアニメ版 )強 い恨 みなどの妄執 を抱 いて死 んでいった人間 の魂 が、死後 に鬼 となる。物語 に登場 する鬼 は羽生 道雄 画伯 の魂 で、最愛 の妻 と弟子 に裏切 られた恨 みから鬼 と化 した。唯一 愛 する娘 の礼子 にとりつき、彼女 に近 づく人間 に次々 と災厄 をもたらしたが、潮 の獣 の槍 によって邪念 を取 り払 われ、優 しい父 の心 を取 り戻 して消 え去 った。白面 の者 との最終 決戦 では、死後 の世界 への扉 から鬼 の力 で礼子 たちを助 けた。飛 頭 蛮(ひとうばん)声 -岸野 幸正 (A)、萩森 侚子(B)、山崎 和佳奈 (C)、太田 真一郎 (D)、置鮎 龍太郎 (E) /立木 文彦 (父 )、中 博史 (爺 )、津田 匠 子 (母 )、嶋村 侑(妹 )、藤原 貴弘 (兄 )祖父 を中心 とした一族 [33]で中国 から来 た5匹 の妖怪 。首 だけの姿 で空 を飛 び、人間 を喰 う。日本 では「餓 眠 様 (がみんさま)」と呼 ばれていた。家族 愛 は強 いが、性格 は凶悪 。だが、人間 がもって100年 ぐらいしか生 きられない事 を知 らないなどそっち方面 には無知 で抜 けている一 面 もある。日崎 御 角 によって明治 時代 に封印 されたが、封印 に用 いた石 が工事 によって取 り除 かれたために復活 。日崎 御 角 に復讐 しようと街 を探 し、彼女 に容姿 が似 ている女性 を次々 と虐殺 した。そしてデパートにて御 角 に瓜 二 つの真由子 を襲 った。しかし、槍 の声 を聞 いて駆 けつけた潮 と、たまたま街 に出 て真由子 に目 をつけたとらによって退治 される。- とらには
割 と簡単 に倒 されていたが、かつてのお役目 様 であった日崎 御 角 の力 でも退治 には至 らず、一 度 は獣 の槍 を持 った潮 にも勝 っている。原作 やOVAと違 い、SFC版 では祖父 がボスキャラとして扱 われている。 - なお、とらはこの
戦 いの後 に人生 初 となるハンバーガーを食 している。単行本 のおまけコーナーでは漫画 の制作 現場 の上空 を飛 ぶコミカルな姿 が描 かれていた。 虎 人 (こじん)声 -荻野 晴朗 、佐々木 義人 (テレビアニメ版 )中国 ・九 龍 に棲 む半 人 半 虎 の妖怪 。普段 は人間 の姿 で裏 社会 に潜伏 しているが、よく見 ると足 に踵 がない(犬 や兎 の後肢 のように爪先立 ちの足 という意味 )ので見分 けがつく。人 を殺 しすぎるとして裏 社会 の実力 者 が鏢に抹殺 を依頼 した。人間 に化 ける以外 にこれといった能力 はないが、敵 わないと見 るや鏢に取 り引 きをもちかけ命乞 いをするなど、裏 社会 に溶 け込 んでいるだけあって狡猾 な面 を持 つ。一時 は見逃 されそうになったが、子供 を喰 っていたことが発覚 したため、激怒 した鏢に結局 退治 された。海 座頭 (うみざとう)声 -八奈見 乗児 /稲葉 実 琵琶 法師 の姿 をした妖怪 で、海 の妖怪 の元締 め役 。海 を荒 らすあやかしに手 を焼 き、尊敬 するとらに助 けを求 めた。海 の底 で白面 の前 に立 ちはだかるお役目 様 (須磨子 )を妖怪 たちの中 でも特 に憎 んでおり、彼 の発言 で潮 は母親 の生存 を知 った。SFC版 では未 登場 の為 、彼 に代 わって鏢が須磨子 の生存 を潮 に教 える役割 を果 たす。- なお、
最終 決戦 時 には和解 し、結界 の中心 となっていた須磨子 と真由子 を黒 炎 たちから守 って戦 った。 針 の変化 長 い首 と一 つ目 を持 つ頭 だけの姿 をした3体 の妖怪 。夜 になると現 れ、人々 を襲 っていた。光 覇 明 宗 から派遣 されて来 た紫 暮 の説得 にも応 じず、彼 に襲 い掛 かるが、あっさりと退治 された。衾 (ふすま)声 -高木 渉 (テレビアニメ版 )- はるか
上空 を飛 ぶ巨大 な妖怪 。人間 が好物 で、時 おり飛行機 を襲 っていた。お歯黒 の歯 と炎 が弱点 。 潮 の乗 る北海道 行 きの飛行機 を狙 ってとりつくが、獣 の槍 によって飛行機 から切 り離 されたところへF-15戦闘 機 から空 対空 ミサイルを受 けて焼 き尽 くされた(ただし、実際 にはAIM-9サイドワインダーにもAAM-3にもこれほど炎上 させる炸薬 はない)。- とらを
退散 させたこともあるほどの強者 だが、白面 の者 に対 しては「会 わずに死 ねた」と幸運 に思 うほど恐 れていたらしい。 川 カッパ巨体 を持 つ河童 の一種 。大 きな手 を持 ち、その指先 がさらに手 になっているのが特徴 で、通常 より多 い手 を使 った飛礫 (礫 =小石 )で攻撃 する。200年 生 きてきて住処 の川 の主 を気取 っていた。- 20
年 ほど前 より自分 が棲 む川 を埋 め立 てようとする人間 を殺 してきたが、光 覇 明 宗 の依頼 を受 けてやってきた凶 羅 に退治 された。 鎌鼬 (かまいたち)尾 に鎌 が付 いた獣 の姿 をした妖怪 で、体 表 の任意 の場所 から鋭利 な刃物 を出 すことができる。常 に3体 の兄弟 が1組 で行動 し、1番手 が相手 を転 ばせ、2番手 が斬 り、3番手 が傷 薬 を塗 って傷 を治 すという。人間 に化 けることができ、ほとんど登場 する時 は人間 の姿 をとっているが、怒 りなどで興奮 すると目 の色 が変 わる。とら曰 く「鎌鼬 の鎌 は鋭 すぎる。だから刺 されても大 して痛 くもねえ」というほど鎌 は鋭 い。詳 しくは東 の鎌鼬 、西 の鎌鼬 を参照 。- オマモリサマ
声 -茅野 愛 衣 (テレビアニメ版 )[1]小夜 の一族 に世話 をされてきたザシキワラシ。姿 は人間 の幼女 。ザシキワラシのいる家 は幸運 がもたらされるという力 を持 つが故 に、鷹取 小夜 の住 む鷹取 家 に押 し込 められていた。潮 ととらに解放 され、それからは小夜 の側 について彼女 を守 っている。最終 決戦 においては自身 も炎 を出 して小夜 を守 ろうと奮闘 する。最終 決戦 後 の小夜 の身代 わりとなって「冥界 の門 」を内側 から閉 じ冥界 へと旅立 ったシーンは、本 作中 において白面 との最終 決戦 のラストを飾 ったシーンでもある。河童 (かっぱ)声 - うえだゆうじ(テレビアニメ版 )遠野 の沼 に棲 む河童 。人間 にいたずらをして一度 懲 らしめられて以来 、もう悪 さはしないという約束 を守 っている。母親 のことで妖怪 たちに襲 われて傷 ついた潮 に薬 を塗 って治療 した。臆病 だが優 しい性格 の妖怪 である。雲 外 鏡 (うんがいきょう)声 -飯塚 昭三 (テレビアニメ版 )一 つ目 の顔 と手足 のついた鏡 の姿 の妖怪 。遠野 の妖怪 からは「雲 外 鏡 のおんじ」と呼 ばれる。SFC版 ではコマンドキャラとして登場 した。世界中 のあらゆる鏡 と繋 がっていて、人 や妖怪 を短時間 だけ鏡 の中 へ送 ることもできる。その時間 は「水 が湯 に変 わる時間 (詳細 時間 不明 )」とのこと。また人間 と異 なり土 に還 っても蘇 るのが妖怪 だと最後 に説 いている。鏡 魔 (きょうま)声 -矢部 雅史 (テレビアニメ版 )真由子 の父 が持 ち帰 った中国 の古 い鏡 に取 りついていた妖怪 で、ある男 が女 への怨念 を呪法 にして鏡 に込 めたもの。真由子 を鏡 の中 に引 きずり込 んだが、雲 外 鏡 の助 けで鏡 の中 に入 ってきた潮 ととらに倒 され、鏡 も真 っ二 つになった。- なまはげ
鬼 の面 をかぶり包丁 を持 った「なまはげ」の姿 をした妖怪 で、正体 は猿 の変化 。人間 に化 けるために少女 を狙 って食 い殺 し、皮 を剥 いでいた。小 猿 のとき人間 の少女 に飼 われていたことがあり、そのときに貰 った鈴 を首 につけている。人間 に化 けようとした理由 も、元 はその少女 の「友達 が欲 しい」という願 いを受 けてのことだったようだが、既 にそのことを忘 れており、いつの間 にか目的 と手段 を履 き間違 え、ついには成長 した少女 の幼 い娘 をさらい、その皮 を奪 おうとした。執念深 く娘 を付 け狙 い、自分 の皮 を剥 いで彼女 に迫 ったが、目前 で獣 の槍 に貫 かれ、渇 いて消滅 する。最期 の最後 に"なぜ人間 になりたかったのか"を疑問 に思 ったが、その答 えを思 い出 すことはなかった。- ミコンジキ
海 で成仏 できずに彷徨 う魂 を餌食 とする妖怪 。幽霊 船 ・勇 雪 丸 を捕 らえ、内部 に棲 みついていた。異形 の姿 をしているものの、大 した力 はないらしく、伏 戸 船長 の導 きで現 れた潮 ととらによってあっさりと滅 ぼされた。勇 雪 丸 (ゆうせつまる)青函 連絡 船 の一 隻 。かつて航行 中 に大嵐 に遭 って沈没 するがミコンジキに囚 われ、生 き残 りの船員 の心残 りもあって乗組 員 を中心 とした魂 が形 造 る幽霊 船 として彷徨 っていた。潮 ととらによってミコンジキが倒 されたことで解放 されたが、最終 決戦 では冥界 の門 より現 れ白面 に突撃 し戦艦 張 りの攻撃 を加 えた。時 逆 、時 順 (ときさか、ときじゅん)声 -田中 真弓 (テレビアニメ版 )[1]- ジエメイに
仕 える2体 1組 の妖。その名 の通 り、時 逆 は時間 を遡 り、時 順 は未来 へ進 む。そのため性格 も正 反対 で何 かと喧嘩 が絶 えない。 潮 ととらを2500年 前 の中国 に連 れて行 き、獣 の槍 誕生 から終焉 までを見届 ける。白面 との戦 いのヒントを得 るべく未来 に向 かったり、それ以外 にも鏢やキリオに協力 した。朝霧 (あさぎり)人間 を憎 む雪女 。雪 を集 めて作 った娘 の垂 (しずり)に命 じ、札幌 全域 を氷雪 で覆 い尽 くそうとしていた。北国 においてその力 は強大 で、口 からは凍 てつく冷気 を吹 き付 け、銀 竹 (ぎんちく)、垂 氷 (たるひ)と呼 ぶ鋭利 な氷柱 を操 るなど、獣 の槍 を持 った潮 をも苦戦 させる。- かつては
正体 を隠 して人間 の男 に嫁 いでいたが、夫 の愛 を確 かめようと真実 を打 ち明 けた途端 に捨 てられる。以来 、人間 を逆恨 みするようになった。だが最後 には垂 とヤスの強 い絆 を悟 り、その姿 に若 き日 の自分 を重 ねながら、雪女 の里 に帰 っていった。 雪 妖の中 でも元締 め的 な立場 にあるらしく、最終 決戦 時 には雪 妖を引 き連 れ参戦 。垂 (しずり)札幌 の時計 台 に棲 む雪娘 。母親 の命令 と人間 であるヤスとの許 されぬ恋 の間 に悩 み苦 しむ。最後 はヤスの腕 の中 で溶 けて消滅 するが、それこそが雪女 を人間 にする為 の方法 であり、人間 として転生 し、晴 れてヤスと結 ばれた(その際 髪 も白髪 だったのが黒 く染 まっている)。雪 切 (ゆきり)氷塊 のような姿 をした妖怪 。その体 は並 の武法 具 を弾 き返 してしまうほど硬 い。雪原 の小屋 にいた凶 羅 を襲 うが、逆 に穿 心 角 (せんしんかく)の餌食 にされて滅 ぼされる。山 魚 (やまうお)知能 が低 く、本能 によって地中 を巡回 する巨大 な妖怪 。四角 く平 たい体 に無数 のトゲのような脚 が生 えていて、この脚 で獲物 を突 き刺 して食 い殺 す。また、体 中 を覆 う体毛 はとらの炎 や雷 をも防 ぐほど硬 い。人間 が好物 で、トンネル工事 の人々 を襲 うこともある。日光 を浴 びると大 爆発 を起 こす特異 な性質 を持 っている。青函 トンネルで北海道 帰 りの潮 、とら、紫 暮 らが乗 る北斗星 にとりつき、乗客 たちを貪 り喰 ったあと潮 たちと戦 う。さらに潮 を狙 って列車 に乗 っていた凶 羅 と三 つ巴 の死闘 を繰 り広 げたが、最後 はやむなく潮 たちと手 を組 んだ凶 羅 の技 「降魔 捨法・威 颶離」によって列車 から引 き剥 がされ、とらの怒 りの一 撃 を受 けて真 っ二 つに引 き裂 かれる。そのままトンネルの外 に放 り出 され、日光 を浴 びて爆発 、消滅 した。読者 の案 が採用 された妖怪 である。劇 中 の描写 から、紫 暮 が倒 した別 個体 が過去 にいた事 が判明 する。一角 (いっかく)- オートバイなどの
乗 り物 に取 りつき、スピードを喰 う妖怪 。魚 のような姿 をしている。改造 バイク"ORKFYKS(オークフィクス)"に取 り付 いて力 をつけ、麻子 の従兄弟 の折 草 浩 を操 り暴走 させて多数 の犠牲 者 を出 していた。 比較的 新 しい時代 に生 まれた妖怪 だったせいか、とらの事 を知 らず「ノロマなジジイ」などの暴言 を吐 いた上 、麻子 を人質 に取 ってスピード勝負 を挑 む。しかし最後 にはとらの時速 300キロ近 い速度 についていけなくなり、身体 が耐 え切 れず崩壊 し敗北 。逆 にノロマ呼 ばわりされたあげく、飛 び下 りた麻子 をキャッチした潮 の獣 の槍 にそのままの勢 いで貫 かれ、とどめを刺 された。作中 に登場 した凶悪 な個体 以外 にも、あちこちのバイクに憑りついているものがいるらしい。人 膝 (じんしつ)大陸 の河 に棲 んでいたが、白面 の者 を倒 してやると血気 盛 んに勇 んで来 た妖怪 。しかし相手 にならず、尾 1本 でバラバラにされて散 る。- たゆら、などか
昔 から人間 に興味 を持 ち、狙 った人間 にある質問 をして答 えられないと食 い殺 す、ということを繰 り返 してきた、2体 1組 の妖怪 。質問 をするために誘 い出 した人間 たちの中 に真由子 がいたため、危機 を感 じたとらと戦 うことになる。- それぞれの
詳細 は以下 を参照 。- たゆら
声 -子安 武人 (テレビアニメ版 )若 い男 の姿 をした妖怪 。正体 は処刑 場 に流 れる血 を吸 って成長 した蛇 の化身 で、自分 の影 の中 に無数 の「子供 たち」(小 さな蛇 妖)を住 まわせている。戦 うときは無数 の小 さな刃物 に姿 を変 え、などかの周囲 を旋回 する。これがとらの雷 や炎 さえも防 ぐ障壁 となり、一 度 はとらをも破 った。しかし、真由子 の作戦 によってなどかと分断 され、とらと1対 1で戦 うことになる。- とらを
侮 って真由子 を愚弄 する言葉 を吐 いたことからとらを怒 らせ、満身 創痍 ながら命 からがら逃 げるが、などかに救援 を求 めるも見捨 てられ、とどめの雷 を浴 びて滅 ぼされた。 - などか
声 -緒方 賢一 (テレビアニメ版 )老人 男性 の姿 をした妖怪 。正体 はガマの化身 で、長 く伸 びる舌 を武器 とする。質問 に答 えられなかった人間 に対 してはこの舌 を耳 から差 し込 み、生 きたまま脳 をすすって殺 す。- とらがたゆらと
戦 っている間 に真由子 を追 い詰 め、ビルに閉 じ込 めた多 くの人間 を人質 として質問 し、答 えられなかった彼女 の脳 を吸 おうとした。だが、すんでのところでとらに止 められる。 真由子 を舌 に絡 めたまま戦 い、手出 しできないとらを攻撃 したが、真由子 の捨 て身 の行動 で体勢 を崩 してビルから落下 、そのままとらに倒 される。その時 の真由子 の姿 から長年 捜 し求 めてきた問 いの答 えに到達 すると同時 に、自分 たちの愚 かさに初 めて気付 く。巻末 のおまけクイズでは主催 を担当 、全問 不 正解 だった原作 者 の脳 をすすった(少 なくて不味 かった模様 )。
- さとり
生物 の心 を読 む妖怪 。姿 は人間 に近 く、人間 に化 けることもできる。山奥 に住 んでいたが、飛行機 事故 により目 を負傷 した男 の子 、柏木 実 (ミノル)と出会 い、彼 の父親 代 わりになろうとする。心 優 しい性格 をしているが、妖怪 故 に人間 社会 の勝手 をよく理解 しないままミノルの目 を治 したいと願 うあまり、他 の人間 の目玉 を狙 って殺戮 を繰 り返 したあげく、ミノルの手術 の現場 を襲 って彼 を取 り返 そうとしたため、潮 と戦 うことになった。武器 は手 に持 った鎌 だけだが、相手 の行動 を読 むことができるために実力 は高 く、潮 を苦 しめた。しかし、その能力 故 に相手 の気持 ちを察 するという事 が出来 ず、必死 に訴 える潮 の心 を覗 いたことで自分 の行為 がミノルの目 を治 せないばかりか彼 を悲 しませるだけであると気付 いて逆上 。錯乱 して通 りかかった無関係 の患者 にまで襲 い掛 かったため、やむなく潮 が投 げた獣 の槍 に貫 かれて敗 れる。最後 は手術 を終 えて眠 りにつくミノルに別 れを告 げ、潮 が自分 にかけてくれた言葉 に喜 びながら安 らかに消 えていった。白面 の者 との最終 決戦 では鏢や流 たちとともに「冥界 の門 」から現 れて潮 を助 け、「心 を閉 ざした者 は暴 かれたときに脆 い」と助言 を残 していった。- カニマジムン
西表島 の河 に住 み、満月 の日 に人間 の赤 ん坊 を攫 って小舟 に乗 せて喰 い殺 してしまう凶悪 な妖怪 。マジムンとは沖縄 県 周辺 の方言 で「魔物 」、「変化 」、一部 で「神 の使 い」を意味 し、カニマジムンはその名 の通 り蟹 の変化 である。赤 ん坊 を奪 い邪魔 をしたキジムンと彼 らが呼 び寄 せた潮 ととらに逆 ギレして襲 いかかるが、流石 に潮 ととらの敵 ではなく、バラバラに切 り裂 かれて滅 ぼされた。- キジムン
西表島 のマングローブの木 に住 む妖怪 。3人 登場 し、総 じて臆病 で温和 な性格 。- カニマジムンの
生 け贄 にされた赤 ん坊 を見捨 てられずに保護 し、潮 ととらに助 けを求 めた(なお、潮 の事 を妖怪 だと勘違 いしていた)。 見事 にカニマジムンを滅 ぼした2人 の姿 に感動 し、最終 決戦 時 にも参戦 している。鳥 妖(ちょうよう)- かつて
人間 に調伏 (退治 )されかかっていたところを、とらに助 けられたという妖怪 。 潮 に強要 されて、かがりと買 い物 に出 たとらを見 つけ、礼 を告 げていった。容姿 は人間 の女性 に近 いが、足 は鳥 の脚 に、腕 は翼 になっている。なかなかの美女 で、とらを慕 っているらしく、とらと一緒 にいたかがりは心中 穏 やかでなかった様子 である。- なお、とらが
語 った真相 は彼女 を調伏 しようとしていた術 者 が、たまたま、その現場 を通 りかったとらの姿 を見 て驚 いて逃 げ出 しただけで、とら自身 が意図 して助 けたわけではなかった。 - お
外 堂 さん(おげどうさん) 香川 県 、設楽 の里 に祀 られている妖怪 。箱 の中 に住 み、姿 は不定 形 で犬 のような顔 がいくつも付 いている。修練 を積 んだ「外 堂 使 い」と呼 ばれる人間 に使役 され、彼 らが唱 える「呪 禁 歌 (じゅごんのうた)」によってその力 を強 めたり弱 めたりもする。なお、呪 禁 歌 の文句 では長 い髪 の侍 に長柄 の武器 で切 り刻 まれて箱 に封 じられたと語 られており、獣 の槍 の持 ち主 により封印 されたことが示唆 されている。- はぐれ
外 堂 (はぐれげどう) 外 堂 使 いの設楽 水 乃緒が探 す標的 で、人間 を逆 に操 って悪事 をはたらくようになった「お外 堂 さん」。戦中 の混乱 のなか、ある外 堂 使 いの女性 によって東京 に持 ち込 まれ、彼女 の死後 何 十 年 ものあいだ持 ち主 を転々 とする。宿主 には他人 への妬 みを強 く持 つ人間 を好 み、彼 らの悪意 を吸収 することで次第 に知恵 を付 けていった。長年 にわたって人 の悪意 にさらされたせいか、その姿 は元 の「お外 堂 さん」とはかけ離 れた黒 く禍々 しいものに変貌 している。不定 形 の体 を利用 して自身 を分割 し、複数 の人間 に同時 に取 り憑くこともできる。潮 の学校 では英語 教師 の三井 らに取 り憑 いて混乱 をもたらしたが、真 の目的 は獣 の槍 を持 つ潮 にとりつき、全 ての妖怪 の頂点 に立 つことだった。その狙 いを知 った潮 はあえて自 らの身体 に侵入 させ、自分 ごと獣 の槍 で貫 いて攻撃 。たまらず飛 び出 した「はぐれ外 堂 」は水 乃緒の「お外 堂 さん」に食 い尽 くされて滅 ぼされる。一時 は潮 の精神 を支配 することに成功 するかに見 えたが、調子 に乗 って何気 なく発 した一言 が彼 の逆鱗 に触 れ、敗因 となった。狼 男 のモンストラム- 「
白面 の者 」打倒 のために作 られた組織 「ハマー」が、捕 えた妖怪 に強化 改造 を施 したものがモンストラムである。その中 でも最強 のモンストラムが狼 男 のモンストラムであり、元 の5倍 の強 さに改造 されているという。「ハマー」がとらを捕 えるためにこのモンストラムを二 体 放 ったが、簡単 に倒 された。 - バルトアンデルス
声 -村瀬 歩 (テレビアニメ版 )- ヨーロッパの
古城 に住 む妖怪 。人間 などに姿 を変 えることができる。「ハマー」に囚 われ、日本 に連 れて来 られた。子供 の姿 に化 けていたが、実 は潮 達 の50倍 長 く生 きていて、本当 の姿 はかなり大 きい。 後 に麻子 に救出 され、麻子 から「バルちゃん」と呼 ばれ、バルトアンデルスも麻子 を「お姉 ちゃん」と呼 び、慕 うようになる。一時 は研究所 で暴 れる白面 の分身 に取 り込 まれたが潮 に助 けられ、ヨーロッパに帰 っていった。大人 しい性格 で争 いを好 まず、自分 を変身 できるだけの妖怪 と言 っていたが、最終 決戦 時 には窮地 に陥 った麻子 を助 けるために仲間 を引 き連 れて日本 に現 れ、周囲 の黒 炎 を一掃 するという強者 ぶりを発揮 した。狒狒 (ひひ)群 れをなして人間 を襲 う猿 の妖怪 。「なまはげ」と同 じく少女 を好 み、狙 った獲物 の家 に白羽 の矢 を立 てる。「しっぺい太郎 」という犬 を恐 れる。白髭 (しろひげ)狒狒 たちの頭領 で、白 い毛 に覆 われている。特殊 な能力 はないが高 い知能 と素早 い身 のこなしを持 つ強敵 で、一 度 は犠牲 者 を襲 う場 に現 れたキリオ・九 印 を余裕 で倒 して退 け、目前 で獲物 を喰 らって「余興 があって楽 しかった」と悠々 と去 っていくという強 さを見 せつけた。真由子 の親戚 の少女 を狙 い、身代 わりとなった真由子 を助 けようとやってきたキリオ・九 印 と再戦 。再 び彼 らを苦 しめ、とどめを刺 す寸前 まで追 い込 んだが、「お役目 様 」としての力 の片鱗 を発揮 し始 めた真由子 の結界 で動 きを止 められたところをキリオの鎌 に切 り裂 かれて敗 れた。
魏 (ギ)人間 の心 を読 み、姿 を変 えて惑 わすことを得意 とする妖怪 。中国 ・九 龍 を住 みかとしていたが、九 龍 が取 り壊 されるにともない、肥 え太 った人間 を狙 って日本 へ渡 る。しかしこれを知 ったある華僑 に依頼 され、鏢に追跡 されることになる。麻子 や紫 暮 に化 けて精神 的 に未熟 な潮 を翻弄 したが、情 を捨 て去 った鏢にはまやかしも通用 せず退治 された。- 暴(ボ)
魏 の弟分 で、大 きな口 を持 つ獣 のような妖怪 。知能 は低 いが力 は強 く、獣 の槍 を持 った潮 の攻撃 も弾 き返 した。最後 は熟練 した鏢の戦術 に翻弄 され、呪符 を貼 られて退治 された。華 鎚 (かづち)東西 の妖の協力 により、間 鎚 と華 乃狐を合 わせて作 られた結界 自在 妖。1体 で420体 の妖の動 きを封 じることができる。最終 決戦 では白面 を閉 じ込 める結界 を作 り出 す主力 として活躍 する。火 の兄 (ひのえ)東西 の妖怪 達 が合体 して誕生 した巨大 な剛 妖。最終 決戦 の際 に出現 し、白面 に戦 いを挑 もうとしたが白面 に一 度 惨敗 している神野 の記憶 がかすかによみがえり、攻撃 を中止 しようとするも山 ン本 が受 け入 れず決裂 。東西 2体 に分離 、争 っていたところを白面 に攻撃 されて敗 れる。後 に再度 合体 し白面 に挑 むも光 覇 明 宗 の結界 にぶつけられ、敗北 する。
ホムンクルス
[なお、
九 印 (くいん)声 -小西 克幸 (テレビアニメ版 )- 引狭が
作 り上 げた最初 の成功 作 にして、完全 無欠 のホムンクルス。機械 のように正確 な分析 力 を持 つ頭脳 に加 えて、伸縮 自在 の爪 の先端 から分泌 する溶解 液 、気 を固 めて肩 から発射 する「カノン」、あらゆる攻撃 を逸 らす「黄金 の霧 (ゴールドミスト)」など、多彩 な武器 を持 つ。 - キリオを
守 るという使命 を忠実 に実行 する従者 で、そのためには自身 がどれだけ傷 つこうとも意 に介 さない。 - くらぎが
光 覇 明 宗 の総本山 を攻撃 したとき、戦 おうとするとらを足止 めし、翻弄 する。次 は引狭の館 で槍 を破壊 しようとするキリオを止 めにきた潮 ととらの前 に現 れ、妨害 。最初 は有利 に戦闘 をはこぶが、潮 を侮辱 した為 、とらの不興 を買 い本気 を出 したとらの攻撃 と頭 突 きを受 けて大 ダメージを負 い、キリオのもとへ撤退 する。終盤 ではキリオと同 じように、白面 が放 った婢妖によってうしおととらに関 する記憶 を失 ってしまうが、それでもとらとの仲 の悪 さは相変 わらずだった。 最終 決戦 にキリオとともに参戦 し、結界 の中心 にいる真由子 たちを無数 の黒 炎 から守 って戦 うが、黒 炎 の集中 攻撃 を浴 び、炎 に包 まれながら崩 れ落 ちていった。- ヴィタエ418、ヴィタエ427
- 2
体 で行動 するホムンクルスで、姿 は九 印 に似 ている。引狭の館 で流 ・とらと戦 う。攻撃 を反射 する鏡 を手 に持 っているが、実 は耐久 力 に限界 があるという弱点 を持 つ。最初 はとらの炎 や雷 を跳 ね返 して優勢 に立 つも、相手 の弱点 を見抜 き死角 をつく流 の戦略 が加 わったことにより撃破 された。お互 いを兄弟 と認識 し、その絆 は強 い。 - メイ・ホー
普段 は引狭の書斎 を掃除 している。外見 は家政 婦 然 とした少女 だが、正体 は液状 の体 を持 つホムンクルス。人間 の体内 に侵入 して操 ったり、体 の一部 を刃物 状 にして斬 りつけたりする。日輪 ・潮 と戦 い、日輪 の虚 をついて体内 に侵入 。人質 として潮 を殺 そうとするが、攻撃 を加 えようとしたところを捕 まって引 きずりだされ、日輪 の攻撃 を受 けて敗 れる。直後 に再生 したものの既 に戦意 はなかった。囁 く者 達 (ささやくものたち)不完全 に生成 されたため、失敗 作 として捨 てられたホムンクルスたち。人間 を見 ると妬 みと恨 みの声 を呟 きながら襲 いかかるためこの名 が付 いた。知能 も戦闘 能力 も低 いらしく、流 ととらを見 つけて近 づくも、とらの炎 の前 にあっさりと全滅 する。
妖怪 以外 の存在
[- サンピタラカムイ
北海道 の土地 神 。自身 もかつてオヤウカムイを蹴 り飛 ばした程 強 いのだが、その際 に有珠山 を噴火 させてしまい、人間 達 の安全 を考 えて手出 しが出来 なかった。洞爺湖 に蔓延 るオヤウカムイの退治 を潮 達 に依頼 し、同行 していた香 上 と片山 を問答 無用 で守 り神 として任命 する。選 んだ理由 を問 われた際 には「若 くて生 きが良 さそうだった」と答 え、二人 を唖然 とさせた。実際 かなりの力 を持 っているようで、香 上達 のために用意 した神酒 は猪口 一 杯 分 だけでオヤウカムイに真 っ二 つにされたとらを完全 に回復 させた。土地 神 の中 でも上位 にいるらしく、最終 決戦 時 には土地 神 達 を引 き連 れて参戦 した。- オヤウカムイ
洞爺湖 に住 み着 いた悪神 。自身 を封印 したサンピタラカムイに復讐 する為 、再 び暴 れだした。とら曰 く「ヘビジジイ」。両 端 に単眼 の頭 を持 ち、18枚 の刃 状 の翼 を持 つ蛇 の姿 をしている。神 だけあって翼 でとらを真 っ二 つにし、獣 の槍 をも欠 けさせるなど圧倒的 な強 さを見 せつけたが、神酒 を飲 んだ香 上 と片山 の矢 の一 撃 で両目 を潰 され、同 じく神酒 にて復活 したとらと封印 の布 の一部 を破 った獣 の槍 にて真 っ二 つに切 り裂 かれ、完全 に滅 ぼされた。畜生 からくり江戸 時代 の人形 職人 ・便 七 (べんしち)に作 られたからくり人形 で、若 い女性 の心臓 を動力 とする。いつしか自 らの意思 を持 って動 くようになり、新 しい心臓 を手 に入 れるために次々 と女性 を襲 い始 めた。- みかど
市内 の安西 人形 博物館 に運 び込 まれ、そこに訪 れた麻子 とクラスメートを襲 う。麻子 と助 けにきた真由子 の活躍 によって破壊 され、博物館 もろとも焼却 された。 人 を襲 う際 に顔 の形状 が女性 の者 から悍ましい鬼面 に変化 するが、このギミックは「角 出 しガブ」と呼 ばれ、文楽 人形 の絡 繰 りとして実在 するものである。吸血鬼 (きゅうけつき)- ヨーロッパからやってきた
吸血鬼 。かつては詩人 で、いつも自作 の詩 の一節 を口 ずさんでいる。血 を求 めて日本 各地 を転々 としており、北海道 では街 医者 となって教会 の地下 にアジトを作 っていた。 吸血 によって人間 をしもべとするほか、身体 の一部 を狼 やコウモリなどに変 えたり、額 から念力 を放射 して相手 を吹 き飛 ばす事 が出来 る。霧 となってあらゆる攻撃 を防 いだりもするが、変身 した動物 部分 は霧 になれない。吸血鬼 の宿命 として太陽光 と十字架 が弱点 。そして心臓 に杭 を打 ち込 まれると灰 と化 す。- ある
母子 家庭 の親子 を狙 ったが、依頼 を受 けて吸血鬼 を追 ってきた鏢と、偶然 同 じ親子 を狙 っていたとらと対決 し敗 れる。その際 は鏢に対 して「ありがとうよ」と呟 き、笑 みを浮 かべながら安 らかに消滅 した。 蛭 蠱(ひるこ)杜 綱 悟 が使役 する式 神 のひとつ。巨大 な蛭 のような姿 をしている。空 骸 (うつむくろ)- これも
杜 綱 悟 の式 神 で、「強 くなりたい」と願 う潮 への試練 として呼 び出 された。出現 時 は大 きな蜘蛛 で、それが吐 き出 す糸 の上 に乗 ると、中 から剣 を構 えた骸骨 が現 れて相手 と対峙 する。この骸骨 に打 ち勝 った者 は、戦 いにおいて最 も重要 な心 の集中 を会得 することができる。ただし、この試練 はまさに自 らの命 を懸 けて行 うものであり、死 法 と呼 ばれる。 - ゴーレム
西洋 の魔道 にある、自 ら動 く巨大 な土人 形 。引狭の館 の番兵 で、斗 和子 は「木偶 (でく)」と呼 ぶ。- おもな
武器 は怪力 と口 から吐 き出 す振動 波 で、秋葉 流 と日輪 の二人 がかりでも手 に負 えなかったほどの強敵 。弱点 は額 に書 かれた「emeth(生命 )」という文字 で、頭 のeを削 って「meth(塵 )」にすると文字通 り塵 と化 すという。 獣 の槍 を取 り戻 した潮 によって、eどころか頭部 全体 を粉砕 されて崩 れ去 った。- マテリア
- 引狭が
強力 な武法 具 (エレザールの鎌 )と合 わせて作 り出 そうとしていた目標 で、武法 具 の使 い手 となるべき人間 。 - 引狭の
構想 では、生 まれつき強力 な法力 を持 つ人造 人間 として一 から生成 する予定 だったがうまくいかず、斗 和子 がさらってきた赤 ん坊 に改造 を施 すことでようやく完成 した。すなわちキリオの誕生 である。
外伝 の妖怪
[窮 奇 - 「
桃 影 抄 ~符 咒師・鏢」に登場 。 - 邽山に
住 む妖怪 。桃 花 源 の人間 を喰 おうと狙 っている。浄 眼 が開 いた鏢によって倒 される。 偽 のとら- 「
雷 の舞 」に登場 。 - とら(
当時 は長 飛 丸 )の名 と姿 を騙 って仲間 を集 め暴 れていた妖怪 。本物 には敵 うはずもなく捻 り潰 された。 化 け猫 - 「
里 に降 る雨 」に登場 。 伊万里 に出没 。市内 の陶磁器 業者 の社長 が自宅 改築 の際 、古 い祠 と中 にあった壷 を壊 してしまったことで恨 みを買 い、5年間 も社長 の娘 の命 を狙 い続 けた。2匹 が存在 し、片方 は須磨子 がくい止 め、もう片方 は紫 暮 の巍 四 裏 で倒 された。穴 ボコさん(あなボコさん)- 「プレゼント」に
登場 。 妹 へのクリスマスプレゼントを買 うお金 に困 っていた少年 ・信太 が「ある公園 の穴 にお金 を落 とすと百 倍 になる」という噂 を半信半疑 で試 したところ、現 れた妖怪 。噂 どおり落 としたお金 を百 倍 にして大 きな口 から吐 き出 したが、引 き換 えに彼 を喰 おうと襲 い掛 かる。だが、たまたま近 くを通 りかかった潮 に退治 された。- ここのつ
- 「
永 夜 黎明 」に登場 。 草 太郎 の故郷 の山 を縄張 りとし、ふもとの村 に娘 の生贄 を要求 していた妖怪 。蛇 の体 に2本 の腕 と、名前 の通 り9つの頭 を持 つ。生贄 として差 し出 された草 太郎 の幼馴染 のみさをを喰 おうとしたが、とらの攻撃 でみさをを手放 し、草 太郎 の斬撃 で倒 される。
小説 版 の妖怪
[- いなさ
- Vol.1『
我 は冥界 に斬 り結 ぶ』に登場 。 八十神 興 滋 が、負 の感情 に飲 まれて打 った妖刀 。獣 の槍 とその使 い手 を狙 い、うしおたちの前 に現 れる。その正体 は、柄 糸 に偽装 した妖蛇「莞 戯 子 (かんぎし)」。血管 が寄 り合 わさった蛇 の姿 をしており、死人 の血 を吸 ってその死体 を自在 に操 る能力 を持 つ。魅 繰 (みくり)- Vol.2『
妖美 術 アート・オブ・ザ・ダークネス』に登場 。 - 秌の
左肩 に憑 いた女 の人面 瘡 。その正体 は、秌を慕 う女郎蜘蛛 。秌の肩 に憑くことで、病 に犯 された秌の命 を維持 している。 訃 玄 (ふげん)- Vol.3『
風霜 に舞 うひとひら』に登場 。 白 煉 が操 る妖怪 。能役者 のような姿 をしている。その正体 は、能面 に付 喪神 が宿 った面 霊気 。深 月 (みつき)- Vol.3『
風霜 に舞 うひとひら』に登場 。 花 の妖怪 で、「深 月 の晩 」と呼 ばれる夜 に人 の願 いを何 でも叶 える能力 を持 つ。怪 虫 - Vol.4『妖病
棟 』に登場 。 正式 名称 は不明 。緋 立 病院 の地下 (戦時 中 に防空壕 として使 われていた空洞 )に潜 み、入院 患者 たちを『夢 』の世界 へと招 いていた。
OVAの妖怪
[- つぶら
声 -塩沢 兼人 (OVA版 )水車 やタイヤなど回転 する物 に潜 む妖怪 。かつて田舎 にやってきた麻子 を気 に入 り、ずっと自分 の潜 む水車 を回 させるためにさらいにくるが、うしおに撃退 され単身 帰還 した。アニメオリジナルの妖怪 だが、後 に原作 にも逆 輸入 され、白面 の者 との最終 決戦 にも潮 ととらの援軍 として参加 した。
脚注
[- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y 『アニメディア 2016
年 7月 号 』学研 プラス、2016年 6月 10日 発売 、139頁 、ASIN B01EVM3U3G - ^
潮 の幼少 期 を知 る麻子 によれば、母親 がいない事 で一番 荒 れていた子供 の頃 は、麻子 の父 ・米 次 に雷 を落 とされるまで相手 が泣 くまで殴 るのを辞 めようとしなかったという。 - ^ おまけ
漫画 では、羽生 画伯 の娘 である礼子 からも「これでは画家 としては食 べてはいけない」と引導 を渡 されている。 - ^
特 に自分 に対 して率直 で強 い敬意 を示 す雷 信 とかがりには、口 は悪 いがかなり気 を遣 っている様子 が見 られ、良 き先達 として振 る舞 っている。 - ^
原作 1巻 1話 - ^ とら
曰 く「わしはその名 (長 飛 丸 )で呼 ばれている時 に槍 で刺 された(封 じられた)」だそうで、本人 にしてみればケチの付 いた名前 だった。 - ^ とらにとっての「
喰 ってやる」という表現 は、とらが人間 (シャガクシャ)だった頃 、守 り切 れずに看取 った女性 が最期 に言 った「シャガクシャ様 のお口 の中 に隠 れていればよかった」という言葉 に起因 しており、「自分 にとって、いいと思 う者 は口 の中 に入 れて隠 してしまえば、つまり喰 べて身 の内 に入 れてしまえば、もう、その者 は他 の誰 からも害 される心配 はなく安全 なんだ」という想 いがずっととらの中 にあり、それが無意識 の内 に「おまえはわしが喰 う」になるので「喰 ってやる」というのは愛情 表現 としては、ある意味 正 しい。と、作者 が連載 終了 直後 に漫画 情報 誌 『ぱふ』のインタビューで述 べている。 - ^ 『うしおととら
全集 ・下 大図 鑑 「森羅万象 」』小学館 、94頁 より引用 - ^ ただ、とら
独自 の表現 である「喰 いたい(口 の中 に隠 しておきたい)」者 の順序 として、潮 の次 に真由子 を挙 げており、物語 終盤 で自分 を必 ず食 べて欲 しいと願 う真由子 に対 して、とらは「うしおの次 にな!」と断言 している。 - ^ とらの
回想 によれば、市 で商 いをした帰 り道 の女 をよく喰 っていたようである。 - ^ OVAでとらを
演 じた大塚 周夫 は、「とらは実 は一人 も人間 を喰 ってはいないという解釈 を前提 に演 じた」と語 っている。 - ^ チーズバーガーなどは、まあまあの
味 らしい。他 にも焼 き鳥 、じゃがバター、カレーパン、アイスキャンデー、餃子 (OVAのみ)、日本酒 なども食 しており、慢性 的 な空腹 に悩 まされている訳 では無 さそうであった。 - ^ しかし
最終 決戦 直前 に白面 の企 てた陰謀 により潮 から激 しく憎 まれ、その結果 「あばよ、バケモン」と潮 から訣別 を宣告 された時 だけは、「胸 に…穴 が開 いちまった…」と、深 く傷 つき、自 らの意思 で、この世 から静 かに消 えようとした。しかし、この時 は潮 も白面 が放 った婢妖によって、知 り合 いの人 妖たちが自分 に関 する記憶 を失 ってしまい、彼 らから冷 たくされたり時 には刃 を向 けられたりするなど、精神 的 にかなり追 い込 まれており、兄 のように慕 っていた秋葉 流 の裏切 りを受 け入 れられなかったり、せっかく会 えた母親 と会 って緊張 の糸 が切 れてしまい、(白面 が復活 した状況 上 仕方 のない部分 もあったが)一番 甘 えたいときに甘 えられず須磨子 に(決 して潮 が憎 かったり責 めていたわけではなく、彼女 からすれば叱咤 激励 のつもりだった)頬 を叩 かれた事 で、胸 の内 に溜 っていた色 んな鬱憤 が爆発 して正気 を失 っていた状態 だった。 - ^ ただし、
潮 と白面 の最終 決戦 時 において流 らと共 に霊 となって現 れ、潮 に助言 を与 えている。 - ^ 「お
役目 」についている間 は齢 を取 らないので、20歳 は離 れた歳 の差 夫婦 に見 える(須磨子 は150歳 前後 なので実情 は妻 の方 が年上 だが)。 - ^
具体 的 な指摘 内容 は、「衾 の出現 を予測 出来 なかった」「十郎 が獣 の槍 に飛 び込 むのを止 められなかった」「大谷 母子 を狙 っていた「なまはげ」を追跡 するも陽動 に引 っ掛 かり、その間 母子 を置 き去 りにした為 危険 に晒 した」「それまでの戦闘 経験 から油断 してオヤウカムイにあっさり敗 れてしまった」「シュムナを倒 しきれずに捕 まってしまい、結果 として徳野 を死 なせてしまった」。 - ^
作中 では「心 に風 が吹 く」と表 され、「からくりサーカス」でも用 いられている。 - ^
潮 は麻子 が好 きと気 づいている純 は、そう言 われて兄 の鈍 さに困 ったが。 - ^ マテリアに
改造 される際 に成長 を促進 されているので小学生 高学年 程度 の容姿 と精神 をしているが、実 年齢 は3~4歳 程 である。実 の親 がどこかにいるはずだが誘拐 してきた斗 和子 が滅 びたので探 し出 すのは不可能 となった。 - ^ この
時 のキリオは、野宿 を繰 り返 したり満足 に栄養 のある食 べ物 も口 にしようとしないなど、死 に急 いでいるところがあり間接 的 な自殺 をしようとしていた。 - ^
光 覇 明 宗 の使者 が和 羅 の名 を出 した際 に激昂 したり、自分 と他者 を比 べることの愚 を御 角 に説 かれたりと、大僧正 に選 ばれなかったことへの失望 や弟 への劣等 感 を強 く持 っていることを匂 わせる場面 はある。 - ^ テレビアニメ
版 では、時代 的 背景 から携帯 電話 に変更 されている。 - ^
一体 、どのくらいの額 の金 を使 ったのかは不明 だが、潮 によれば「大分 減 ってる」と言 っていた事 からかなりの額 を使 い込 んでいたようである。 - ^ とらの
見立 てでは、あと4カ月 ほど。 - ^ ただし
彼 は婚姻 もせず絶命 している。 - ^
本人 の供述 とその描写 から、地球 が生 まれたばかりの頃 だったと考 えられる。 - ^ ただし
本来 の陰陽 思想 において陰 に属 する存在 は決 して邪 ではなく(むしろ陰陽 がバランスよく調和 するのを是 とされる)、陰 から生 まれた故 に邪悪 となるのは作品 オリジナルの設定 である。 - ^
藤田 和 日 郎 のTwitter「ノロイは大好 きですが、漫画 を描 く時 の最低限 の条件 で他 の作品 をモデルにすることはないんですよ」とツイートしている。 - ^ ある
農民 の男性 は家族 を守 るため、ある女性 は恋人 の仇 討 ちのため、紅 煉 のような欲 と快楽 。そして白面 が日本 へ渡 った際 の使 い手 は獣 化 と字 伏 への変化 が同時 進行 している様子 だったが、人々 が平和 に暮 らせる世 を願 って白面 を追 う様 に槍 を投 じた。 - ^
本人 は「好 きな事 をしているだけで、手下 になった訳 ではない」と否定 している。 - ^ しかし、
妖怪 の中 では若 い方 とはいえ400年 は生 きていると本人 は語 っている。 - ^ a b
名前 はファミコンソフト『うしおととら深淵 の大 妖』より - ^
詳細 な構成 は不明 だが、「父 者 」「爺 様 」等 の呼 びかけから最低 でも三 世代 家族 と考 えられる。