語源ごげんがく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
語源ごげんから転送てんそう

語源ごげんがく(ごげんがく、: etymologiaえい: etymology)とは、あるかたりについて、なに由来ゆらいするのか、あるいはいつ借用しゃくようされたのか、意味いみかたちがどのように変化へんかしたのかをさぐ学問がくもんである。言語げんごがくなかでは主要しゅよう分野ぶんやではなく、またひとひとつのかたり由来ゆらいさぐることは学問がくもんてき重視じゅうしされていないが、その成果せいか言語げんご系統けいとう調しらべる比較ひかく言語げんごがく利用りようされる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

かたり由来ゆらい語源ごげんまたは語原ごげん(ごげん)という。語源ごげんへの興味きょうみ関心かんしん語源ごげん意識いしきわれる。

かたり意味いみ発音はつおん表記ひょうきともにしばしばわるため、語源ごげんがいつもあきらかとはかぎらない。また、言語げんご起源きげんかんがえることにもつながるため、すべての語源ごげんあきらかにすることはむずかしい。

英語えいごドイツフランス語ふらんすごなどの近代きんだいには、ラテン語らてんごギリシアなど古典こてん言語げんご由来ゆらいする専門せんもん用語ようごおおく、語源ごげんるとそのかたり意味いみがよくかることがある。

ただし、比較ひかく言語げんごがく知識ちしき場合ばあい語源ごげん説明せつめいにはしばしば強引ごういんなこじつけがされる。とく日本語にほんご朝鮮ちょうせんのようにどう系統けいとう言語げんごいまだに確認かくにんされていない言語げんごでは、この傾向けいこういちじるしい。民間みんかん語源ごげん同様どうよう現象げんしょうであり、言語げんごがくてき根拠こんきょい、民間みんかん流布るふする語源ごげんせつのことである。

語源ごげん一種いっしゅ、あるいは語源ごげんたものとして、おと象徴しょうちょう音義おんぎせつがある。

研究けんきゅう[編集へんしゅう]

日本語にほんご[編集へんしゅう]

ふるくは、平安へいあん時代じだいの『和名わみょう類聚るいじゅうしょう』などに、かたり由来ゆらいについての説明せつめいえる。江戸えど時代じだいいたっては、新井あらい白石はくせきが『あずまみやび』にて外来がいらい指摘してき見識けんしきしめした。国学こくがくしゃなかには、契沖けいちゅう賀茂真淵かものまぶちのように語源ごげんについて言及げんきゅうしたものもいれば、ほんきょ宣長のりながのように「語源ごげんさぐるよりも、古人こじん使用しようほうるべき」というものもいた。明治めいじ時代じだいには、大槻おおつき文彦ふみひこ語源ごげん必要ひつようせいき、『げんうみ』の増補ぞうほ改訂かいていばんである『大言たいげんうみ』をつくった。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]