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反則はんそく行為こうい

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違反いはんから転送てんそう

反則はんそく行為こうい(はんそくこうい)とは、任意にんいルール社会しゃかいまたはルールをさだめた状況じょうきょうにおいて、それをおこなった場合ばあいなんらかの罰則ばっそくせられる行為こういす。

ただし社会しゃかい体制たいせいかんする事例じれいについては、「犯罪はんざい」もしくは「違反いはん」・「不正ふせい」としょうする場合ばあいおおく、「反則はんそく」という言葉ことば道路どうろ交通こうつうほうなどで使つかわれている以外いがいにはスポーツ任意にんい競技きょうぎもちいられることおおい。

スポーツ/競技きょうぎ

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任意にんいのルールがさだめられた競技きょうぎにおいて、そのルールを逸脱いつだつする行為こういおこなった場合ばあい原則げんそくとしてそれにたいする罰則ばっそくせられる。罰則ばっそく内容ないよう評価ひょうか競技きょうぎによってことなるが、おおくの場合ばあいは、ただちに試合しあいめられて該当がいとうする行為こういおこなったがわ敗戦はいせんとされるほか悪質あくしつによっては、それ以上いじょう処分しょぶんくだされるれいおおい。公式こうしきせんにおいては通常つうじょう敗戦はいせんよりもおとるものとしてあつかわれることがおおいが、これでちをひろった相手あいてがそのぶんたか評価ひょうかされることはまずい(たとえば大相撲おおずもうにおいては平幕ひらまく横綱よこづなつと金星かなぼし記録きろくされるが、横綱よこづな反則はんそくをしていた場合ばあい金星きんぼしみとめない)。モータースポーツでは罰則ばっそくたいするペナルティ(おもりの搭載とうさいやタイムの加算かさん)をければ完全かんぜん帳消ちょうけしとなりかり勝利しょうりした場合ばあいでも不名誉ふめいよあつかいをけないものもある。以下いか反則はんそくれいである。

ボードゲーム全般ぜんぱん

これらの反則はんそく行為こういはボードゲーム個別こべつきんしゅとはことなり出場しゅつじょう停止ていし対象たいしょうになることおおい。

将棋しょうぎ
大相撲おおずもう
  • 頭髪とうはつ(まげ以外いがいかみふくむ)をつかむ
    • あさあおりゅうがまげをつかんで反則はんそくけになったときには、横綱よこづなとしては史上しじょうはつということでおおきな騒動そうどうとなった(まげをつかむ反則はんそく自体じたいはそれほどめずらしくない)
  • にぎこぶしなぐる(ゆびげていてもてのひらかくれていなければ合法ごうほう
  • 故意こいまわしのぜんふくろにぎ
  • 両手りょうて同時どうじ
  • ゆびをつかんでかえ
  • 鳩尾みずおちとう急所きゅうしょ攻撃こうげきする
  • のどをつかむ
  • むねはら
柔道じゅうどう
  • 禁止きんしわざとして指定していされている、河津かわづかにはさあしどうしぼをかけたとき
  • わざをかけずに指導しどうを3かいとられたとき
  • こぶしりとったわざおこなったとき
  • かみからだつかんだとき
  • あしりを2かいおこなったとき
野球やきゅう競技きょうぎ

盗塁とうるいしようとする走者そうしゃ投手とうしゅあざむくことを制限せいげんするため、所定しょてい様式ようしき沿わない投球とうきゅうフォームを、意図いとわず一律いちりつボークとして規制きせいしている。近年きんねんではビーンボールクロスプレイなどの危険きけんなプレイにたいする規制きせい強化きょうかされている(危険きけんだまコリジョンルール)。

サッカー競技きょうぎ
バスケットボール競技きょうぎ
  • ボールをったまま3以上いじょう移動いどうする

 くるまいすはボールをせたまま車輪しゃりんを3かい以上いじょうまわ

  • 一度いちどドリブルをめたのち、パスやシュートなどをさずふたたびドリブルをはじめる
  • あしでボールにれる
  • ボールをフロントコートからバックコートにかえ
テニス競技きょうぎ
  • ラケットのガット以外いがいかえ
ラグビー競技きょうぎ
アメリカンフットボール競技きょうぎ

特徴とくちょうてき反則はんそくとしては、相手あいてのフェイスマスクをつかむことや、スナップまえはやまって動作どうさすることなどがある。 反則はんそくへのペナルティは、プレイ開始かいし位置いち自陣じじんがわ移動いどうされる「ばっ退すさ」や、プレイの成果せいかしのかたちあたえられることが基本きほんである。

格闘技かくとうぎ

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ボクシング総合そうごう格闘技かくとうぎなどの格闘技かくとうぎでは、反則はんそく行為こうい故意こいによるものと偶然ぐうぜんによるものにかれ、それぞれことなる裁定さいていくだしている。

ボクシングでは、

  • 相手あいて選手せんしゅ頭部とうぶあしたいし、みずからの頭部とうぶあしによって攻撃こうげきくわえた場合ばあい(バッティング)
  • ローブロー
  • こぶしによる相手あいて選手せんしゅ後頭部こうとうぶへの打撃だげき行為こうい(ラビットパンチ)
  • ピボットブロー
  • レスリング行為こうい

総合そうごう格闘技かくとうぎでは、

  • 金的きんてき攻撃こうげき
  • 目潰めつぶ
  • ドーピング

おも反則はんそくとされる。

故意こいによるものの場合ばあい反則はんそく行為こういおかしたがわ減点げんてんあるいは失格しっかく処分しょぶんことになるが、偶然ぐうぜんによる場合ばあい(バッティングがおおい)は、一旦いったん試合しあい停止ていしするものの、注意ちゅういのみでとく処分しょぶんすことなく試合しあい再開さいかいする。ただし、WBCのように負傷ふしょうしていないほう減点げんてんにする団体だんたいもある。また、K-1のように負傷ふしょう原因げんいん自身じしん不注意ふちゅういである場合ばあい負傷ふしょうしたほう失格しっかくとする団体だんたいもある。

偶然ぐうぜん反則はんそくにより、一方いっぽうあるいは両方りょうほう選手せんしゅ負傷ふしょうによって試合しあい続行ぞっこう不可能ふかのうとなった場合ばあい規定きていラウンド(大抵たいてい前半ぜんはん、ボクシングにおける10回戦かいせん以上いじょうだい4ラウンド、K-1はだい1ラウンド)にたない場合ばあい判定はんていはいらずけ(K-1などでは無効むこう試合しあい)、規定きていラウンド以降いこう場合ばあいはその時点じてん判定はんてい(テクニカル・デシジョン)にはいる(J-NETWORKのようにラウンドわず判定はんていはい団体だんたいもある)。なお、トーナメントせん偶然ぐうぜん反則はんそくこりけまたは無効むこう試合しあいわった場合ばあい負傷ふしょうしていないほう勝者しょうしゃあつかいとする団体だんたいおおい。

かつてのWBOのように偶然ぐうぜん反則はんそくかぎらず有効ゆうこう攻撃こうげきによる負傷ふしょうさいにも同様どうよう裁定さいてい団体だんたい存在そんざいする。

UFCではドーピング検査けんさ失格しっかくした場合ばあい薬物やくぶつ使用しようしゃ反則はんそくけとなる[1]

プロレス

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プロレスにおける反則はんそく行為こういは、団体だんたいにもよるが興行こうぎょうじょう一種いっしゅ演出えんしゅつとしておこなわれている。反則はんそく行為こういとされるものとしては、

  • こぶし(ナックル)による殴打おうだ
  • 相手あいて選手せんしゅへの急所きゅうしょ金的きんてき)にたいする攻撃こうげき
  • 相手あいて選手せんしゅ気管きかんめる攻撃こうげき(チョーク)
  • みつき
  • サミング
  • 凶器きょうき使用しよう
  • リング周辺しゅうへん器具きぐ利用りようした攻撃こうげき[ちゅう 1]

のようなものがある。反則はんそく行為こうい定義ていぎ運用うんよう団体だんたいによってことなるが、試合しあいちゅう選手せんしゅ同士どうし凶器きょうき攻撃こうげきは5カウント以内いない中止ちゅうしすればゆるされる一方いっぽう試合しあい関係かんけいのない選手せんしゅ乱入らんにゅうやレフェリーにたいする暴行ぼうこう瞬時しゅんじ反則はんそくけになるなど、そのあつかいは多様たようである。とく北米ほくべいではタイトルマッチでは王者おうじゃ反則はんそくけとなっても王座おうざうしなわないというルールのしたおこなわれることもおおく、王者おうじゃ劣勢れっせいになったときに故意こい反則はんそくおかして王座おうざまもることもある。反則はんそく行為こういがレスラーのステータスとなることもあり、ニック・ボックウィンクルリック・フレアーなどのように、反則はんそく行為こういによって王座おうざ防衛ぼうえいつづけるというスタイルでめいレスラーとしての地位ちいきずいたれいもある。一方いっぽう全日本ぜんにほん女子じょしプロレス主要しゅようタイトルを認定にんていするWWWAのルールでは、王者おうじゃ反則はんそくけは無効むこう試合しあいあつかいとして王座おうざ剥奪はくだつ協会きょうかいあずかり)にしたうえ再戦さいせん指令しれいしていた。

なお、プロレスにおいて反則はんそくけの裁定さいてい出来できるのは、レフェリーだけであるため、レフェリーのをタッグパートナーがきつけているあいだ・レフェリーが選手せんしゅとの接触せっしょくでダウンしているあいだ・レフェリーの死角しかく利用りようなどの手段しゅだん反則はんそく攻撃こうげきをした場合ばあいは(どんなにレフェリー以外いがいから丸見まるみえであっても)反則はんそくけにはならない。過去かこれいとして1981ねん12月のザ・ファンクスVSブルーザー・ブロディジミー・スヌーカせんでは、レフェリーの死角しかく利用りようしてブロディがわのセコンドのスタン・ハンセンテリー・ファンクラリアットでKOしてしまったが、「レフェリーがていなかった」ということで反則はんそくられず、ブロディ&スヌーカのフォふぉル勝るがちで決着けっちゃくしている。ただし、団体だんたいによってはレフェリーの死角しかくであってもコミッショナーや立会たちあいじんとど範囲はんいであれば反則はんそく裁定さいていられる場合ばあいもある。

また、ノーディスクォリフィケーション(DQ)マッチとばれる反則はんそく裁定さいてい排除はいじょしたルールでおこなわれる試合しあい存在そんざいする。

流血りゅうけつ魔術まじゅつ 最強さいきょう演技えんぎ』によると、ピンフォールタップアウト(ギブアップ)による勝敗しょうはいをつけることによって選手せんしゅ同士どうし地位ちいをつけることを回避かいひするために、反則はんそく試合しあい決着けっちゃくされることがあるとされる。また、レフェリーがヒール選手せんしゅ反則はんそくをあえて見過みすごすことで観衆かんしゅうのムードをあがることがあるともされる。

道路どうろ交通こうつうほう

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日本にっぽんにおいて道路どうろ交通こうつうほう違反いはん事実じじつがあった場合ばあい交通こうつう反則はんそく切符きっぷふくめて以下いかいずれかにより処理しょりされる。

  1. 司法しほう警察けいさついん基本きほん書式しょしきれい
  2. 司法しほう警察けいさついん簡易かんい書式しょしきれい
  3. 交通こうつう切符きっぷ
  4. 点数てんすう切符きっぷ
  5. 交通こうつう法令ほうれい違反いはん少年しょうねん被疑ひぎしゃ家裁かさい直送ちょくそう事件じけん

交通こうつう反則はんそく制度せいどは、

  1. 事実じじつ誤認ごにん
  2. 軽微けいび違反いはん相当そうとうする

違反いはんについて反則はんそくきん相当そうとうがくをあらかじめ納付のうふする手続てつづきにより刑事けいじ事件じけんとして処理しょりしない制度せいどである。この結果けっか違反いはんしゃ逮捕たいほ勾留こうりゅうなどはけず、違反いはん事件じけん刑事けいじ事件じけんとして検察官けんさつかん送致そうちされないこととなる。これは法律ほうりつさだめる刑事けいじ事件じけん処理しょり例外れいがい規定きていであり、あくまでも刑事けいじ事件じけんとして事件じけん検察官けんさつかんおく刑事けいじ手続てつづじょう微罪びざい処分しょぶんとはまったことなる。処分しょぶんたいして不服ふふくものは、反則はんそく切符きっぷ受領じゅりょう拒否きょひするか期限きげんまでに反則はんそくきん納付のうふしないことで刑事けいじ裁判さいばんでの決着けっちゃくもとめることができる。また、違反いはんにより事故じここした場合ばあいとく重大じゅうだい違反いはん場合ばあい違反いはんしゃ居所きょしょ氏名しめいあきらかでない場合ばあいなどは、現行げんこうはん逮捕たいほけることもある。

なお、この制度せいどは、基本きほんてきには運転うんてん免許めんきょ必要ひつようとする車両しゃりょうとうによる違反いはんたいして適用てきようされるが、じゅう牽引けんいんしゃなどけい車両しゃりょうであっても適用てきようされる場合ばあいはある(道路どうろ交通こうつうほうだいひゃくじゅうじょうだいいちこう)。

関連かんれん項目こうもく

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脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 具体ぐたいてきには、フォールさいみずからのあしをロープにかけ体重たいじゅうせることでかえされづらくしたり、ぎゃくエビかたをかけるさいみずからの頭部とうぶをコーナーポストにけて、相手あいてあしちからがえそうとするのをふせごうとする行為こういなどがあげられる。

出典しゅってん

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