ドーピング

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ドーピングえい: doping)は、スポーツ競技きょうぎ成績せいせきくするため、運動うんどう能力のうりょく筋力きんりょく向上こうじょう神経しんけいおおきな興奮こうふんなどを目的もくてきとして、薬物やくぶつ使用しようしたり[1]物理ぶつりてき方法ほうほうったりすること、およびそれらを隠蔽いんぺいする行為こういす。

ゲノム編集へんしゅうなどによる肉体にくたい改造かいぞう遺伝子いでんしドーピング)[2]興奮こうふんとはぎゃく交感神経こうかんしんけい抑制よくせいして、あがりなど精神せいしんてき動揺どうようふせ薬物やくぶつ使用しようふくまれる。競技きょうぎりょく向上こうじょう意図いとしない服薬ふくやく飲食いんしょくぶつサプリメント摂取せっしゅによる「うっかりドーピング」をふくめて[3]オリンピック競馬けいばなどおおくの競技きょうぎ禁止きんしされている。現代げんだいでは世界せかいはんドーピング機関きかん(WADA)[2]などにより規制きせい厳重げんじゅう検査けんさおこなわれており、発覚はっかくすれば違反いはん行為こういとして制裁せいさいされる。ドーピングの極端きょくたん事例じれいでは、安全あんぜん範囲はんいえて能力のうりょく増幅ぞうふくさせるため、運動うんどう身体しんたい損傷そんしょうおおきくなり、選手せんしゅ深刻しんこく後遺症こういしょうなやまされる場合ばあいもある。

マインドスポーツでは認知にんち機能きのうなどのう機能きのう向上こうじょうさせる目的もくてきでの使用しようれいもあり、規制きせいおこなわれている。

語源ごげん[編集へんしゅう]

「ドーピング (doping)」は、英語えいごdope英語えいご発音はつおん: [ˈdoup] ドープ)に由来ゆらいするどう名詞めいしで、「dope」の語源ごげん諸説しょせつある。もっと一般いっぱんてきられているせつは、みなみアフリカの原住民げんじゅうみん儀式ぎしき舞踊ぶようえんじるさい飲用いんようしていたとされる「dop」というアルコール飲料いんりょう由来ゆらいするというものである[4]。なお、dop を「カフィールぞくという部族ぶぞく特有とくゆう風習ふうしゅう」とするせつ[5]ひろまっているが、これは俗説ぞくせつである。

もうひとつのせつは、オランダで「ディッピングソース」を意味いみする doop に由来ゆらいするというもの[6]。この単語たんご米語べいご輸入ゆにゅうされ、様々さまざま変遷へんせん辿たどったうえで「競技きょうぎじょうのパフォーマンスを向上こうじょうする目的もくてきつくられた薬剤やくざい調合ちょうごう」という現在げんざい意味いみになったという。ちなみに、当初とうしょは「麻薬まやく曼陀羅華まんだらげ種子しゅしぜた煙草たばこけむり)をもちいて相手あいて朦朧もうろうとさせたうえぬすみをはたらくこと」を意味いみするスラングであった。

歴史れきし[編集へんしゅう]

ドーピング禁止きんし理由りゆう[編集へんしゅう]

スポーツの価値かちそこなうため
ドーピングは、競技きょうぎたのしみやきびしさをうばい、結果けっかとしてスポーツの価値かちそこなうことになる。
フェアプレイ精神せいしんはんするため
ドーピングは経済けいざいてき理由りゆうなどで使つかえるひとかぎられるため公平こうへいかつ公正こうせいではい。スポーツは統一とういつしたルールのもと、公平こうへい公正こうせいきそうことが前提ぜんていである。
健康けんこうがいするため
ドーピングは、使用しようしゃ心身しんしん悪影響あくえいきょうあたえる副作用ふくさよう確認かくにんされており[8]競技きょうぎしゃとう安全あんぜん健康けんこうまもるためにもドーピングは禁止きんしされている。
はん社会しゃかいてき行為こういであるため、社会しゃかい青少年せいしょうねん悪影響あくえいきょうおよぼすため
選手せんしゅがドーピングにめていれば、ドーピングをよしとする風潮ふうちょう蔓延まんえんしてしまう。

事例じれい[編集へんしゅう]

ドーピング騒動そうどうかえされることで、その競技きょうぎ公正こうせいへの信頼しんらいせい疑念ぎねんいだかれ、場合ばあいによっては純粋じゅんすいにプレーする選手せんしゅにも疑惑ぎわくけられるなどの弊害へいがいしょうじる可能かのうせいもある。実例じつれいとしては陸上りくじょう競技きょうぎ男子だんしハンマーとうでは、アテネ北京ぺきんのオリンピック2大会たいかい連続れんぞくでメダル獲得かくとく選手せんしゅがドーピング違反いはん摘発てきはつされたが、がりでメダルを獲得かくとくしたくにのハンマーとう競技きょうぎ関係かんけいしゃですら、よろこびではなく競技きょうぎへの信頼しんらいせいそこなわれることを懸念けねんするこえなら状態じょうたいとなった。

ドーピング騒動そうどうかえされると国家こっかへの信頼しんらい[注釈ちゅうしゃく 1]オリンピック招致しょうちなどの国際こくさい大会たいかい招致しょうちとう悪影響あくえいきょうをもたらすこともある。2020ねん夏季かきオリンピックの開催かいさい選考せんこうではマドリードイスタンブールりょう都市としにはトルコスペイン両国りょうこくがドーピングにかんする批判ひはんけていたことで、ドーピングにかんする質問しつもん相次あいついだ[9]

ドーピング違反いはん種類しゅるい[編集へんしゅう]

  1. 競技きょうぎしゃ検体けんたい禁止きんし物質ぶっしつ、その代謝たいしゃぶつもしくはマーカー[注釈ちゅうしゃく 2]存在そんざいすること
  2. 禁止きんし物質ぶっしつもしくは禁止きんし方法ほうほう使用しようすること、または使用しようくわだてること
  3. 競技きょうぎしゃおとしいれる(わなにはめる)ため、飲料いんりょう医薬品いやくひんなどに禁止きんし物質ぶっしつ混入こんにゅうし、使用しよう摂取せっしゅ)させること
  4. 検体けんたい採取さいしゅ拒否きょひ回避かいひすること
  5. 居場所いばしょ情報じょうほう提供ていきょうしないこと
  6. ドーピング検査けんさ一部いちぶ不当ふとう改変かいへんすること、または改変かいへんくわだてること
  7. 禁止きんし物質ぶっしつまたは禁止きんし方法ほうほう保有ほゆうすること
  8. 禁止きんし物質ぶっしつもしくは禁止きんし方法ほうほう不正ふせいきを実行じっこうすること、または不正ふせい取引とりひきくわだてること
  9. 競技きょうぎしゃ支援しえんする要員よういん[注釈ちゅうしゃく 3]が、競技きょうぎしゃたいして禁止きんし物質ぶっしつまたは禁止きんし方法ほうほう投与とうよ使用しようすること、およ支援しえん奨励しょうれい援助えんじょ教唆きょうさいんぺいのかたち違反いはん共同きょうどうすること、しくはくわだてること
  10. アンチ・ドーピング規則きそく違反いはん関与かんよしていたひととスポーツの関係かんけいつこと

禁止きんし物質ぶっしつ禁止きんし方法ほうほう[編集へんしゅう]

禁止きんし物質ぶっしつおよ禁止きんし方法ほうほうは、世界せかいドーピング防止ぼうし規程きていもとづき、WADAが1ねんに1以上いじょう改定かいていして公表こうひょうすることになっている「禁止きんしひょう」とばれる一覧いちらんひょう列挙れっきょされている。現在げんざい禁止きんしひょう基本きほんてき毎年まいとし10がつ公表こうひょうされ、3かげつ翌年よくねん1がつ1にちから有効ゆうこうとなっている。

市販しはん医薬品いやくひんサプリメントでも禁止きんし物質ぶっしつ多数たすうふくまれているため、服用ふくようするさいには成分せいぶんひょうをよく確認かくにんするか、JADAと薬剤師やくざいしかい認定にんていするドーピング防止ぼうし規程きていかんする専門せんもん知識ちしきった薬剤師やくざいしであるスポーツファーマシスト相談そうだんするなど、十分じゅうぶん注意ちゅういする必要ひつようがある。代表だいひょうてきれいとしては鼻炎びえんやくエフェドリン胃腸いちょうやくストリキニーネ漢方薬かんぽうやく麻黄まおう、のどあめ南天なんてんヒゲナミン英語えいごばん[10])、育毛いくもうざいテストステロンなどがある(ちゃやコーヒーなどにふくまれているカフェインは2004ねん禁止きんし物質ぶっしつから除外じょがいされ、監視かんしプログラムに移行いこうしている[11]。)。

禁止きんし物質ぶっしつふくまない成分せいぶんつくられたサプリメントのなかには、JADAが「JADA認定にんてい商品しょうひん」として認定にんていして、そのサプリメントの安全あんぜんせい保障ほしょうしているものがある。ただし、成分せいぶんひょう禁止きんし物質ぶっしつかんする記載きさいがなく、WADA/JADAとう機関きかん認定にんていけた製品せいひんであっても、なんらかの理由りゆう製造せいぞう過程かていにおいて禁止きんし物質ぶっしつ混入こんにゅう当該とうがい製品せいひん汚染おせんされ、それを競技きょうぎしゃ服用ふくようしたことによって検査けんさ禁止きんし物質ぶっしつ検出けんしゅつされた場合ばあいには「結果けっか責任せきにんとして、競技きょうぎしゃ過誤かごまた過失かしつがあったとみなす」とされている[12][13]。このような状況じょうきょうでは「認定にんてい機関きかんによる検査けんさ実施じっし同一どういつロットで製造せいぞうされた製品せいひん以外いがい一切いっさい服用ふくようできなくなる」として、ドーピング問題もんだいあつか弁護士べんごしから「あまりにもきびしすぎる」という意見いけんている[13]

禁止きんし物質ぶっしつ[編集へんしゅう]

禁止きんし物質ぶっしつは3つに分類ぶんるいされている。

1.競技きょうぎかいがい検査けんさ禁止きんしされている物質ぶっしつ
2.競技きょうぎかい検査けんさ禁止きんしされている物質ぶっしつ
3.特定とくてい競技きょうぎにおいてのみ禁止きんしされている物質ぶっしつ
* 競技きょうぎかい検査けんさ競技きょうぎの12あいだまえから競技きょうぎえた直後ちょくごまでにおこなわれる検査けんさ
* 競技きょうぎかいがい検査けんさ: トレーニング期間きかんちゅうなど、競技きょうぎかいがい事前じぜん通告つうこくしでおこなわれる検査けんさ検査けんさともわれる。

競技きょうぎかいがい検査けんさ禁止きんしされている物質ぶっしつ[編集へんしゅう]

S0.承認しょうにん物質ぶっしつ
以下いか項目こうもくふくまれていないとしても、どの政府せいふ保健ほけん医療いりょう当局とうきょくからも承認しょうにんされていない薬物やくぶつれい臨床りんしょう開発かいはつちゅう、あるいは臨床りんしょう開発かいはつ中止ちゅうしになった薬物やくぶつ、デザイナードラッグ、動物どうぶつへの使用しようのみが承認しょうにんされている物質ぶっしつ)はつね禁止きんしされる。
S1.蛋白たんぱく同化どうかやく
れいフルオキシメステロンテストステロンメタンジエノンクレンブテロールリガンドロール
S2.ペプチドホルモン、成長せいちょう因子いんしおよび関連かんれん物質ぶっしつ
れいエリスロポエチン(EPO)、ヒト成長せいちょうホルモン(hGH)
S3.ベータ2 作用さようやく
すべてのβべーた2作用さようやく禁止きんしされる。禁止きんし物質ぶっしつ例示れいじに2017ねん禁止きんしひょうヒゲナミンが、2018ねんツロブテロールくわわった。
ただし喘息ぜんそくなどの治療ちりょうもちいる吸入きゅうにゅうざい下記かきのものは、24あいだ最大さいだい投与とうよりょう尿にょうちゅう濃度のうど制限せいげんはあるが使用しよう可能かのう
サルブタモールホルモテロールサルメテロール
S4.ホルモン調節ちょうせつやくおよび代謝たいしゃ調節ちょうせつやく
れいバゼドキシフェンオスペミフェンタモキシフェンクロミフェンインスリンるい
S5.利尿りにょうやくおよび隠蔽いんぺいやく
2018ねん禁止きんしひょうグリセロール除外じょがいされた。
れいデスモプレシンプロベネシドフロセミドアセタゾラミドチアジドるい(ベンドロフルメチアジド、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジドとう
閾値水準すいじゅん設定せっていされている物質ぶっしつとともにS5.の物質ぶっしつ検出けんしゅつされたときは、TUE(後述こうじゅつ)が承認しょうにんされている場合ばあいのぞき、違反いはんうたがわれる対象たいしょうとなる。

競技きょうぎかい検査けんさ禁止きんしされている物質ぶっしつ[編集へんしゅう]

競技きょうぎかいがい検査けんさ禁止きんしされている物質ぶっしつの「S0.承認しょうにん物質ぶっしつ~S5.利尿りにょうやくおよび隠蔽いんぺいやく」にくわえて、以下いかのS6.興奮こうふんやく~S9.とうしつコルチコイドも禁止きんしされる。

S6.興奮こうふんやく
れいアンフェタミンエフェドリンメチルエフェドリン尿にょうちゅう濃度のうど10μみゅーg/mL をえる場合ばあい)、メチルフェニデートストリキニーネオクトドリン
S7.麻薬まやく
いわゆるオピオイドけい鎮痛ちんつうざい中心ちゅうしんだが、日本にっぽん国内こくないほう麻薬まやく以外いがい物質ぶっしつふくまれる。
れいモルヒネブブレノルフィンペンタゾシン
S8.カンナビノイド
れい大麻たいま(マリファナ)、合成ごうせいデルタ9-テトラヒドロカンナビノール(THC)スパイス
カンナビジオール(CBD)は除外じょがいされるが、禁止きんし物質ぶっしつ検出けんしゅつされ陽性ようせい結果けっかとなる場合ばあいがあるため注意ちゅうい必要ひつよう
S9.とうしつコルチコイド
ステロイドけいこう炎症えんしょうやく全身ぜんしんてき利用りようである経口けいこう静脈じょうみゃくない筋肉きんにくないけい直腸ちょくちょう投与とうよはすべて禁止きんし外用がいよう吸入きゅうにゅう局所きょくしょ注射ちゅうしゃなどは禁止きんしではない)。
れいプレドニゾロンデキサメタゾンベタメタゾン

特定とくてい競技きょうぎにおいてのみ禁止きんしされる物質ぶっしつ[編集へんしゅう]

P1.ベータ遮断しゃだんやく特記とっきないかぎ競技きょうぎかい検査けんさかぎって禁止きんし
アーチェリー国際こくさいアーチェリー連盟れんめい:WA)(競技きょうぎかいがい検査けんさにおいても禁止きんし)、
射撃しゃげき国際こくさい射撃しゃげき連盟れんめい:ISSF、国際こくさいパラリンピック委員いいんかい:IPC)(競技きょうぎかいがい検査けんさにおいても禁止きんし)、
自動車じどうしゃ国際こくさい自動車じどうしゃ連盟れんめい:FIA)、
ビリヤードすべての種目しゅもく)(世界せかいビリヤード・スポーツ連合れんごう:WCBS)、
ダーツ世界せかいダーツ連盟れんめい:WDF)、
ゴルフ国際こくさいゴルフ連盟れんめい:IGF)、
スキー/スノーボード(国際こくさいスキー連盟れんめい:FIS)- ジャンプフリースタイル(エアリアル/ハーフパイプ)、スノーボード(ハーフパイプ/ビッグエアー)、
水中すいちゅうスポーツ(世界せかい水中すいちゅう連盟れんめい:CMAS)
2018ねん禁止きんしひょうで、2017ねんまでP1.であったアルコールが除外じょがいされ、P2.であったベータ遮断しゃだんやくがP1.になった。

監視かんしプログラム[編集へんしゅう]

監視かんしプログラムとは、検査けんさはされるが検出けんしゅつされてもドーピング違反いはんにはならない物質ぶっしつ禁止きんしひょう改定かいていさいに、ここから禁止きんし物質ぶっしつうつされることや、ぎゃく禁止きんし物質ぶっしつからここへうつされることがある。スポーツにおける濫用らんようのパターンを把握はあくするためにかんされる物質ぶっしつ

1. 蛋白たんぱく同化どうかやく
エクジステロン
2. ベータ2作用さようやく
ベータ2作用さようやく同士どうし組合くみあわ
3. 2-エチルスルファニル-1H-ベンゾイミダゾール(ベミチル)
こう不安ふあんやく(ロシア)
4. 興奮こうふんやく競技きょうぎかい)のみ)
れいカフェインニコチン
5. 麻薬まやく競技きょうぎかい)のみ)
れいコデインヒドロコドン
6. とうしつコルチコイド
競技きょうぎかい)は経口けいこう投与とうよ静脈じょうみゃくうち使用しよう筋肉きんにくない使用しよう、またはけい直腸ちょくちょう使用しよう以外いがい投与とうよ経路けいろ
競技きょうぎかいがいはすべての投与とうよ経路けいろ

2018ねん監視かんしプログラムでミトラギニンテルミサルタン除外じょがいされた。

禁止きんし方法ほうほう[編集へんしゅう]

禁止きんし方法ほうほうM1.~M3.は競技きょうぎかい検査けんさおよ競技きょうぎかいがい検査けんさ両方りょうほう禁止きんしされている。

M1.血液けつえきおよび血液けつえき成分せいぶん操作そうさ
れい血液けつえきドーピング
M2.化学かがくてきおよび物理ぶつりてき操作そうさ
れい尿にょうのすりえ、尿にょうあらためしつ静脈じょうみゃくない注入ちゅうにゅう(ただし、医療いりょう機関きかん受診じゅしん過程かてい、また臨床りんしょうてき検査けんさにおいて正当せいとうける静脈じょうみゃくない注入ちゅうにゅうのぞく)、6あいだあたりで50mLをえる静脈じょうみゃく注射ちゅうしゃ
M3.遺伝子いでんしドーピング
れい遺伝子いでんし編集へんしゅう遺伝子いでんしサイレンシング、遺伝子いでんし導入どうにゅう技術ぎじゅつ、など
外傷がいしょう治癒ちゆのため、形質けいしつ転換てんかんしていないみき細胞さいぼう単独たんどく使用しよう禁止きんしするものではない

競馬けいば[編集へんしゅう]

Global DRO[編集へんしゅう]

The Global Drug Reference Online(Global DRO)は、競技きょうぎしゃおよびサポートスタッフにたいし、世界せかいアンチ・ドーピング機構きこう(WADA)の現行げんこう禁止きんしひょうもとづき、禁止きんし物質ぶっしつについての情報じょうほう提供ていきょうするシステム。イギリス、カナダ、アメリカ、日本にっぽん販売はんばいされている商品しょうひんめいでの検索けんさく可能かのうになっている。競技きょうぎしゃおよびサポートスタッフは検索けんさくしたさいにPDFファイルで出力しゅつりょくすることで、いつ検索けんさくしたか、どのような情報じょうほうていたのか、という証拠しょうこのこすことができる[14]
医学いがくてきアドバイスや治療ちりょう方法ほうほう推奨すいしょうしたり、提供ていきょうしているわけではなく、掲載けいさいされている商品しょうひん物質ぶっしつ推奨すいしょうしたり、掲載けいさいされていない商品しょうひん物質ぶっしつについてアドバイスをしているわけではないため[15]最終さいしゅうてきにその商品しょうひん物質ぶっしつ使つかうかかの判断はんだん競技きょうぎしゃおよびサポートスタッフにゆだねられる。くすりかんするわせは 公認こうにんスポーツファーマシスト薬剤師やくざいしかいアンチ・ドーピングホットライン使つかうよう明記めいきされている[15]

TUE(治療ちりょう目的もくてき使用しようかか除外じょがい措置そち[編集へんしゅう]

病気びょうきをかかえ、治療ちりょうのために禁止きんし薬物やくぶつ禁止きんし方法ほうほう使用しようしなければならない競技きょうぎしゃのためにTUE(治療ちりょう目的もくてき使用しようかか除外じょがい措置そちえい: Therapeutic Use Exemptions)という手続てつづきがある。事前じぜん申請しんせい手続てつづきをおこない、TUE委員いいんかい審査しんさみとめられれば、禁止きんし物質ぶっしつ禁止きんし方法ほうほう使用しようできる。通常つうじょう使用しようまえ申請しんせいおこなって承認しょうにんることになっているが、緊急きんきゅう治療ちりょうなど不測ふそく事態じたいかぎっては、使用しよう申請しんせいでも例外れいがいてきみとめられることがある。どちらの場合ばあい申請しんせいすればぜんれい禁止きんし物質ぶっしつ使用しようみとめられるわけではないこと、審査しんさには相応そうおう期間きかんがかかること留意りゅういするべきである。アスリートが、公平こうへい公正こうせい競技きょうぎ参加さんかする権利けんり

居場所いばしょ情報じょうほう提出ていしゅつ[編集へんしゅう]

JADAまたは国際こくさい競技きょうぎ団体だんたい(International Federations, IF)の検査けんさ対象たいしょうしゃ登録とうろくリスト(Registered Testing Pool, RTP) へ登録とうろくされた競技きょうぎしゃ(Registered Testing Pool Athlete, RTPA)には、競技きょうぎかいがい検査けんさ対応たいおうするために居場所いばしょ情報じょうほう提出ていしゅつすることが義務付ぎむづけられている。居場所いばしょ情報じょうほうは、四半期しはんきごと、世界せかいドーピング防止ぼうし機構きこう(WADA)によって制作せいさくされたWEBベースのシステム「ADAMS」で提出ていしゅつする。日本にっぽん代表だいひょうチームの合宿がっしゅく情報じょうほうは、四半期しはんきぶんをJADAに提出ていしゅつする。

居場所いばしょ情報じょうほう義務ぎむ違反いはん[編集へんしゅう]

居場所いばしょ情報じょうほう提出ていしゅつ検査けんさ未了みりょうが、12かげつあいだに3かい累積るいせきすると、ドーピング防止ぼうし規則きそく違反いはんとなる可能かのうせいがある。

* 居場所いばしょ情報じょうほう提出ていしゅつ居場所いばしょ情報じょうほうめられた期日きじつまでに提出ていしゅつしていない、もしくは内容ないよう更新こうしん正確せいかくっていない場合ばあい
* 検査けんさ未了みりょう競技きょうぎしゃはAM5:00~PM23:00のあいだかなら検査けんさ対応たいおうできる(検査けんさいんうことができる)60分間ふんかん指定していして提出ていしゅつすることになっているが、競技きょうぎしゃ指定していした60ぶん時間じかんわくにおいて検査けんさ対応たいおうすることができなかった場合ばあい。2012年度ねんどから、ADAMSに電話でんわ番号ばんごう登録とうろくしてある場合ばあいかぎり、指定していした60ふんわく終了しゅうりょう5ふんまえ不在ふざい確認かくにん電話でんわはいることになった[16]

検査けんさ[編集へんしゅう]

競技きょうぎかい検査けんさについてべる。

競技きょうぎしゃ検査けんさ対象たいしょうとなったことを通告つうこくし、検査けんさしつはいるまで競技きょうぎしゃ行動こうどうともにする担当たんとうしゃは、シャペロン(Chaperone)とばれ、特別とくべつ資格しかく必要ひつようない[17]

競技きょうぎかい主催しゅさいしゃがわ検査けんさ円滑えんかつ実施じっしできるよう準備じゅんびし、競技きょうぎ進行しんこうさまたげず規定きていのっとった検査けんさおこなわれるよう調整ちょうせいし、検査けんさしつない手続てつづきが公正こうせいであったこと確認かくにんするため競技きょうぎ団体だんたい代表だいひょうしゃ配置はいちされる。

ドーピング検査けんさいん(ドーピング・コントロール・オフィサー、Doping Control Officer; DCO)と採血さいけつ専門せんもんいん(Blood Collection Officer; BCO)は、JADAによる講習こうしゅう実地じっち訓練くんれんけ、資格しかく認定にんていけている[17]

尿にょう検査けんさ[編集へんしゅう]

シャペロンから検査けんさ対象たいしょうであることの通告つうこくけた競技きょうぎしゃ通常つうじょうは、メダル獲得かくとくしゃなど成績せいせき上位じょういしゃくわえて、作為さくい抽出ちゅうしゅつされた競技きょうぎしゃ)は準備じゅんびをして検査けんさしつかう。18さい未満みまん競技きょうぎしゃにはコーチとう成人せいじんい1めい必要ひつようである。18さい以上いじょう競技きょうぎしゃでもいをけることができる。検査けんさしつには通告つうこくすみやかにかうようもとめられるが、クールダウン、表彰ひょうしょうしき、ミーティング、着替きがとう優先ゆうせんすることは可能かのうであり、そのあいだシャペロンがずっとう(同性どうせいのシャペロンが担当たんとうする)。通告つうこく飲食いんしょくぶつ摂取せっしゅ可能かのうであるが、自己じこ責任せきにんであることを注意ちゅういしなければならない。
検査けんさしつ到着とうちゃく競技きょうぎしゃはDCOから説明せつめいけ、書類しょるいに7にち以内いない使用しようしたくすりとサプリメントを記入きにゅうしてから、複数ふくすう新品しんぴん採尿さいにょうカップからひとつをえらび、尿意にょういしょうじるのをつ。待機たいきちゅう一時いちじ退室たいしつ可能かのうだがシャペロンがう。
採尿さいにょう可能かのうになったら同性どうせいのDCOがているまえ採尿さいにょうする。採尿さいにょう競技きょうぎしゃ新品しんぴん複数ふくすうのサンプルキットからひとつえらび、採尿さいにょうカップの尿にょうをサンプルキットのA・Bふたつの検体けんたいボトルに自分じぶん自身じしんれて封印ふういんする。検査けんさ使用しようする尿にょう検体けんたい病院びょういんでの尿にょう検査けんさことなりそれなりのりょう必要ひつようなため、所定しょていりょう検体けんたいられるまで時間じかんがかかることもある。いかなる理由りゆうでも検査けんさ完了かんりょう帰宅きたくするとドーピング違反いはんとなる。
検査けんさしつ到着とうちゃくから封印ふういんまで(採尿さいにょうのぞき)競技きょうぎ連盟れんめい代表だいひょうしゃ検査けんさプロセスに公正こうせいがないことを確認かくにんするためにっている。
尿にょう国内こくない唯一ゆいいつのWADA公認こうにんドーピング分析ぶんせき機関きかんであるLSIメディエンスおくられ、分析ぶんせきされる。A検体けんたいにドーピング違反いはんうたがいがあった場合ばあい競技きょうぎしゃ通知つうちされ、競技きょうぎしゃはB検体けんたい検査けんさ要求ようきゅうできる。さらにB検体けんたい陽性ようせいだった場合ばあいには聴聞ちょうもんかいとう手続てつづきが開始かいしされる。

血液けつえき検査けんさ[編集へんしゅう]

医療いりょう従事じゅうじしゃであるBCOが血液けつえき検体けんたい採取さいしゅする。その手順てじゅん尿にょう検査けんさ場合ばあいおなじである。

アスリート生体せいたいパスポート(ABP)[編集へんしゅう]

競技きょうぎしゃ血液けつえきデータを長期間ちょうきかん継続けいぞくして記録きろくおこないデータベースし、通常つうじょうとの比較ひかく異常いじょうつけ評価ひょうか手法しゅほう

聴聞ちょうもんかい[編集へんしゅう]

日本にっぽんにおいては、日本にっぽんドーピング防止ぼうし規程きていもとづいて、医師いし法律ほうりつ構成こうせいされる「日本にっぽんドーピング防止ぼうし規律きりつパネル」が聴聞ちょうもんかいひらいて、ドーピング違反いはんをした競技きょうぎしゃ主張しゅちょうき、判断はんだんをして競技きょうぎしゃ制裁せいさい措置そち決定けっていする。

制裁せいさい措置そち[編集へんしゅう]

JADAに加盟かめいする団体だんたい競技きょうぎしゃがドーピング違反いはんをした場合ばあいは、日本にっぽんドーピング防止ぼうし規程きていもとづいて制裁せいさい措置そちせられる。特定とくてい物質ぶっしつ[注釈ちゅうしゃく 4]ふくむドーピング違反いはんであれば、競技きょうぎしゃが「特定とくてい物質ぶっしつ使用しよう競技きょうぎりょく向上こうじょう目的もくてきとしたものではないことを証明しょうめい」できれば制裁せいさい措置そち軽減けいげんされることがある。JADAに加盟かめいしていない団体だんたい競技きょうぎしゃのドーピング違反いはんは、その団体だんたい独自どくじ規程きていにより処分しょぶん内容ないよう決定けっていされる。

不服ふふく申立もうしたて[編集へんしゅう]

JADAに加盟かめいする団体だんたい競技きょうぎしゃ制裁せいさい措置そち内容ないよう不服ふふくがある場合ばあいには、日本にっぽんスポーツ仲裁ちゅうさい機構きこう(JSAA)またはスポーツ仲裁ちゅうさい裁判所さいばんしょ(CAS)に制裁せいさい措置そち決定けっていから21にち以内いない不服ふふく申立もうしたてをおこな仲裁ちゅうさいにより解決かいけつをする。

日本にっぽんにおけるドーピング問題もんだい[編集へんしゅう]

日本にっぽんにおけるドーピング問題もんだいは、近年きんねんまであまり問題もんだいされることはなかったが、同時どうじ禁止きんし薬物やくぶつについての認識にんしきうすいという問題もんだいもあった。1984ねんロサンゼルスオリンピックでは、男子だんしバレーボール選手せんしゅ検体けんたいから禁止きんし薬物やくぶつ成分せいぶん興奮こうふんざい)が検出けんしゅつされた。風邪かぜやくとして服用ふくようした漢方薬かんぽうやく禁止きんし薬物やくぶつ成分せいぶん興奮こうふんざい)がふくまれていたことが原因げんいんであったが、このときはトレーナーがくすり手配てはいし、本人ほんにんにその認識にんしきまったくなかったことからトレーナーには処分しょぶんくだされたが、選手せんしゅ本人ほんにん免除めんじょされている。

日本にっぽんにおいては1985ねん神戸こうべユニバーシアード契機けいきとなり、国内こくないはつのドーピング検査けんさ機関きかんもうけられた(現在げんざいLSIメディエンス唯一ゆいいつ検査けんさ業務ぎょうむになっている)。ドーピング問題もんだいはこれまでのところ、さほど深刻しんこくなものとなってはいないが、それでもドーピングで出場しゅつじょう資格しかく停止ていし競技きょうぎ成績せいせき抹消まっしょうされる選手せんしゅ年間ねんかんすうれい程度ていどている。

国民こくみん体育たいいく大会たいかい国体こくたい)(2024ねんからは国民こくみんスポーツ大会たいかい)を主催しゅさいする日本にっぽんスポーツ協会きょうかいJADA後述こうじゅつ加盟かめい団体だんたいひとつで、2003ねん静岡しずおか国体こくたいから、ドーピング検査けんさ実施じっししている。アンチ・ドーピング 使用しよう可能かのうやくリスト公開こうかいし、処方しょほうやく市販しはんやくホワイトリスト例示れいじしている[18]

国内こくない競技きょうぎにおける規制きせい検査けんさ進展しんてん[編集へんしゅう]

日本にっぽんにおけるスポーツ競技きょうぎ団体だんたい(プロ・アマチュア・プロアマ統括とうかつ団体だんたい)のおお[19]は2001ねん設立せつりつされた公益こうえき法人ほうじん日本にっぽんアンチ・ドーピング機構きこうJADA)に加盟かめいし、国際こくさいオリンピック委員いいんかい(IOC)や世界せかいアンチ・ドーピング機構きこう(WADA)、各国かっこく国内こくないオリンピック委員いいんかい(NOC)とうのドーピング・コントロール機関きかん連携れんけいしながら、競技きょうぎかい検査けんさ競技きょうぎかいがい検査けんさ実施じっしをしている。

しかしプロスポーツ団体だんたいである、日本にっぽん野球やきゅう機構きこう(NPB)日本にっぽんゴルフツアー機構きこう日本にっぽん相撲すもう協会きょうかい日本にっぽんボクシングコミッションはJADAに加盟かめいしていない。それぞれ独自どくじにJADAとはことなる基準きじゅん対処たいしょしているため、JADA基準きじゅんでもクリーンとえるかどうか不明ふめいである。

アマチュア競技きょうぎ統括とうかつする全日本ぜんにほん野球やきゅう協会きょうかい日本にっぽんゴルフ協会きょうかい日本にっぽん相撲すもう連盟れんめい日本にっぽんボクシング連盟れんめいは、JADA加盟かめい団体だんたいである。

産業さんぎょう技術ぎじゅつ総合そうごう研究所けんきゅうじょは2018ねん、「ドーピング検査けんさ標準ひょうじゅん研究けんきゅうラボ」を設置せっちした。2020ねん東京とうきょうオリンピックけた検査けんさ体制たいせい強化きょうか支援しえんもとめたWADAの要請ようせい対応たいおうした。ドーピング規制きせい進展しんてん禁止きんし薬物やくぶつすうひゃく種類しゅるいにもえているため、定量ていりょうかく磁気じき共鳴きょうめい分光ぶんこうほうなどの分析ぶんせき検出けんしゅつ技術ぎじゅつ高度こうどする[20]

日本にっぽん野球やきゅう機構きこう(NPB)におけるドーピング問題もんだい[編集へんしゅう]

  • NPBでは、2000年代ねんだい過去かこのドーピング問題もんだい登場とうじょうした。
    • 2009ねん愛甲あいこうたけしみずからの著書ちょしょ中日ちゅうにちドラゴンズ時代じだいにアナボリックステロイドを使用しようしていたことを告白こくはく[21]
    • 2000年代ねんだい前半ぜんはん清原きよはら和博かずひろ松坂まつさか大輔だいすけ疲労ひろう回復かいふくのためにニンニク注射ちゅうしゃけていることが、ドーピング問題もんだいとはことなる文脈ぶんみゃくでたびたびげられた[22]。(注射ちゅうしゃ成分せいぶんにかかわらず、世界せかいアンチ・ドーピング機構きこう(WADA)は正当せいとう治療ちりょう目的もくてき以外いがい静脈じょうみゃく注射ちゅうしゃきんじている)
    • 2005ねん5がつ、3ねんまえまでNPBに所属しょぞくしておりマイナーリーグ所属しょぞくちゅう養父やぶてつがドーピング検査けんさ陽性ようせいしめして50試合しあい出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんされた。使用しよう薬物やくぶつ公表こうひょうされなかった。
    • 2006ねん4がつ28にち、マイナーリーグのAAAきゅうノーフォーク所属しょぞくする入来いりきゆうさく投手とうしゅ薬物やくぶつ検査けんさかり、50試合しあい出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんされた。使用しよう薬物やくぶつはステロイドホルモン。
    • 2007ねん12月13にちメジャーリーグベースボール(MLB)での筋肉きんにく増強ぞうきょうざい使用しよう実態じったい調査ちょうさをしたミッチェル報告ほうこくしょ公開こうかいされたところ、アレックス・カブレラジェフ・ウィリアムス日本にっぽんプロ野球やきゅう所属しょぞくちゅうおよび所属しょぞくしていた選手せんしゅ11にん名前なまえもあったが、当時とうじのNPBのコミッショナーである根來ねごろやすししゅうはNPBの薬物やくぶつ対策たいさく問題もんだいはないとし、報告ほうこくしょとは無関係むかんけい立場たちばった[23]
    • その2008ねん夕刊ゆうかんフジの記事きじにおいて、「不振ふしんのカブレラ&松中まつなかえぬ“疑惑ぎわく”」というタイトルで、「『日本にっぽんでも2ねんまえからドーピング検査けんさきびしくなったから…』との憶測おくそくながれる」[24]という内容ないようかれた。

以上いじょうのような経緯けいいけて、2006ねんにNPBがシーズンちゅう啓蒙けいもう期間きかんとして罰則ばっそくなしのドーピング検査けんさを104にん実施じっししたところ、そのなか陽性ようせい事例じれいがあったことを長谷川はせがわ一雄かずおコミッショナー事務じむ局長きょくちょう発表はっぴょう(ただし悪質あくしつではないと主張しゅちょう氏名しめい公表こうひょうせず)[25]

2007ねん以降いこうどう機構きこう機構きこうないにアンチ・ドーピングガイドをかか[26]独自どくじ方針ほうしんでドーピング検査けんさ実施じっし公表こうひょうしている。違反いはんしゃは、NPB医事いじ委員いいんかい報告ほうこくのちにNPBアンチ・ドーピング調査ちょうさ裁定さいてい委員いいんかい審議しんぎされ[27]、その結果けっかにより譴責けんせき・10試合しあい以下いか公式こうしきせん出場しゅつじょう停止ていし・1ねん以下いか公式こうしきせん出場しゅつじょう停止ていし期限きげん出場しゅつじょう停止ていしのいずれかがされる[28]。これまでに、リッキー・ガトームソン(20日間にちかん出場しゅつじょう停止ていし)、ルイス・ゴンザレス(1年間ねんかん出場しゅつじょう停止ていし)、ダニエル・リオス(1年間ねんかん出場しゅつじょう停止ていし)、井端いばた弘和ひろかず譴責けんせき[注釈ちゅうしゃく 5]ジャフェット・アマダー(6かげつあいだ出場しゅつじょう停止ていし)、ジョーイ・メネセス(1年間ねんかん出場しゅつじょう停止ていし)、サビエル・バティスタ(6かげつあいだ出場しゅつじょう停止ていし)の7にん制裁せいさいけた[29]ほか、吉見よしみ一起かずき疲労ひろう回復かいふく目的もくてきで「ニンニク注射ちゅうしゃ」とばれる点滴てんてきけていたことが判明はんめいしたが、NPBは「吉見よしみ選手せんしゅたいする治療ちりょう医学いがくてき正当せいとう適応てきおうによる治療ちりょう行為こうい範疇はんちゅうはいる」として不問ふもんとした[30]

NPBにおけるドーピング検査けんさ実態じったいとMLBとの比較ひかく[編集へんしゅう]

NPBの実施じっし方法ほうほうとしてわれているのは、「指定していした試合しあい[31]でベンチりメンバーでくじきをしてかくチーム2にんずつの尿にょう試合しあい関係かんけいしゃ立会たちあいのもと採取さいしゅし、専門せんもん機関きかん分析ぶんせきさせる方法ほうほうである[32]。もっとも、対象たいしょうとなる試合しあい年間ねんかん25~30試合しあい程度ていど・100にん程度ていどであり、「たとえクロの選手せんしゅがいたとしても、検査けんさ対象たいしょうたる可能かのうせいきわめてひくい」とされている[32]もと千葉ちばロッテマリーンズ捕手ほしゅさとさき智也ともやは、検査けんさのくじがあたったのは引退いんたいするまで1だったとべている[32]。2017年度ねんどシーズンから血液けつえき検査けんさ実施じっしされる[33]。それでも2022ねん9がつ時点じてんでは平良たいら海馬かいばが「野球やきゅう選手せんしゅはドーピングにかるから風邪かぜやくなんか簡単かんたんにはめないんだよ」とYouTubeチャンネルの配信はいしんでリスナーからの「風邪かぜやくなにんでいるか?」との質問しつもんたいして回答かいとうしている[34]

これにたいして、MLBでは、メジャーリーグベースボールのドーピング問題もんだいが1990年代ねんだい後半こうはんから2000年代ねんだい前半ぜんはんにかけて問題もんだいされたため、2004ねんから対策たいさくした。2009ねんの1年間ねんかんで3722にん検査けんさ実施じっししたとの報道ほうどうがある[35]筋肉きんにく増強ぞうきょうなどの目的もくてきでステロイドにわって普及ふきゅうしたhGH(ヒト成長せいちょうホルモン)は従来じゅうらい尿にょう検査けんさでは検出けんしゅつむずかしいとされてきたため、2013ねん1がつ10日とおか、MLB機構きこう選手せんしゅかいがシーズンちゅうでもhGHを摘発てきはつするためのちの血液けつえき検査けんさ実施じっしすること同意どういし、現在げんざい血液けつえき検査けんさまでされることになっている。

そのアンチドーピング機構きこう加盟かめいしていないスポーツのドーピング対策たいさく[編集へんしゅう]

  • 日本にっぽんゴルフツアー機構きこうは、2009ねんから独自どくじにドーピング検査けんさ実施じっししている。ドーピング検査けんさ採取さいしゅした検体けんたいは、世界せかいアンチ・ドーピング機構きこう(WADA)認定にんてい検査けんさ機関きかん空輸くうゆおく検査けんさけている。
  • 日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいは、監督かんとく官庁かんちょうである文部もんぶ科学かがくしょうからの指導しどうによりアンチ・ドーピング委員いいんかい設置せっち。2009ねんからドーピング検査けんさ実施じっし方向ほうこうすすんでいたが[36]、2010ねん3がつ大西おおにし祥平しょうへい委員いいんくなってからはうやむやになってどう委員いいんかい機能きのうしていなかった[37][38]。2011ねん11月にりゅうやま俊太郎しゅんたろう体重たいじゅうやすために親方おやかたからインスリン注射ちゅうしゃをされていたことが判明はんめいしたことをけ、文部もんぶ科学かがくしょうから再度さいど指導しどうがなされ2012ねんにドーピング防止ぼうし委員いいんかい設置せっちされて講習こうしゅうかいひらかれた[39]が、力士りきしからはややかなこえれていた[38]結局けっきょく、ドーピング検査けんさおこなわれていない。
  • 日本にっぽんボクシングコミッションは、これまで具体ぐたいてきなドーピング検査けんさ報告ほうこくがなく、また、ドーピング検査けんさかんする規程きていおよ禁止きんし物質ぶっしつ検査けんさ機関きかんなどを公表こうひょうしていないため、ドーピング検査けんさ実施じっししているかは不明ふめい

他者たしゃからの薬物やくぶつ混入こんにゅうによるドーピング違反いはん(パラドーピング)[編集へんしゅう]

2018ねん1がつ9にち日本にっぽんアンチ・ドーピング機構きこう(JADA)は、国内こくないはじめての「他者たしゃからの薬物やくぶつ混入こんにゅう」によるドーピング違反いはん発覚はっかく発表はっぴょうした[40]。このような行為こういパラドーピングという[41]

2017ねん9がつ開催かいさいされたカヌー・スプリント日本にっぽん選手権せんしゅけん石川いしかわけん小松こまつ)で、鈴木すずきやすしだいがライバル選手せんしゅをドーピング違反いはんおとしいれるためどう大会たいかい優勝ゆうしょうした小松こまつ正治しょうじもの禁止きんし薬物やくぶつである筋肉きんにく増強ぞうきょうざいメタンジエノン英語えいごばん[注釈ちゅうしゃく 6]混入こんにゅうさせ、ドーピング検査けんさ陽性ようせいとなっていたことがわかった[40]同年どうねん12がつ13にちづけで、鈴木すずきにはやく8年間ねんかん資格しかく停止ていしおよび日本にっぽんカヌー連盟れんめいからの除名じょめい処分しょぶん決定けっていした。小松こまつどう大会たいかいでの成績せいせき抹消まっしょうされ、同年どうねん10がつ20にちづけ通知つうちされた暫定ざんていてき資格しかく処分しょぶんさずに救済きゅうさいした[40]。なお、鈴木すずきはドーピングとまたべつに、小松こまつ実力じつりょくどう程度ていど選手せんしゅ5~6にんたいしてGPS機器きき窃盗せっとうパドル破壊はかいなどの妨害ぼうがい活動かつどうおこなったと自白じはくした。

この報道ほうどうけ、もと陸上りくじょう選手せんしゅためまつだいTwitterで「だれかからわたされたものまないこと」「ペットボトルかならけたときおとがするかたしかめるよういわれた」とツイートしている[42]

処方しょほうされた胃薬いぐすり混入こんにゅうしていた薬物やくぶつによるドーピング違反いはん[編集へんしゅう]

2018ねん6月16にち開催かいさいされた、レスリング全日本ぜんにほん選抜せんばつ選手権せんしゅけん東京とうきょう駒沢こまざわ体育館たいいくかん)で、男子だんしグレコローマン77kgきゅうじゅん優勝ゆうしょう[43]ばんそう自衛隊じえいたい体育たいいく学校がっこう[44])から、競技きょうぎかい検査けんさにおいて実施じっしされたドーピング検査けんさ禁止きんし物質ぶっしつ(S5.利尿りにょうやくおよびいんぺいやく)であるアセタゾラミド検出けんしゅつされた[45]。そのB検体けんたいからも検出けんしゅつされたため、どう大会たいかいふくめた暫定ざんていてき資格しかく停止ていし期間きかん開始かいしである8がつ16にちまでに獲得かくとくしたすべての個人こじん成績せいせき失効しっこうし、メダル・得点とくてん褒章ほうしょう剥奪はくだつされた[45]

競技きょうぎしゃ検査けんさ機関きかんんだ当該とうがい医薬品いやくひんからアセタゾラミドが検出けんしゅつされたことから、競技きょうぎしゃ過誤かご過失かしつもないことがみとめられ、暫定ざんていてき資格しかく停止ていしは2019ねん2がつ22にちされ、資格しかく停止ていしされないこととなった[45]競技きょうぎしゃは2019ねん6がつ全日本ぜんにほん選抜せんばつ選手権せんしゅけん復帰ふっきせんのぞんだが、初戦しょせんやぶれた[46]

同年どうねん3がつ4にち沢井製薬さわいせいやくは、胃炎いえん胃潰瘍いかいよう治療ちりょうざいエカベトNa顆粒かりゅう66.7%『サワイ』」にアセタゾラミドが混入こんにゅうしたうたがいがあるとして、自主じしゅ回収かいしゅうすると発表はっぴょうした[47]同年どうねん4がつ22にち沢井製薬さわいせいやくはらやく販売はんばいしたしんどう連名れんめい提出ていしゅつした報告ほうこくしょをJADAが公開こうかいした[48]しんどう業務ぎょうむ提携ていけいさきはらやく製造元せいぞうもとであるインドのNAKODAしゃ製造せいぞうラインで、生産せいさん設備せつび共有きょうゆうしているエカベトナトリウムにアセタゾラミドが残留ざんりゅうし、最終さいしゅう製品せいひんまでキャリーオーバーしたことが原因げんいんとの調査ちょうさ結果けっか発表はっぴょうした[49]

国内こくないのアンチ・ドーピング規則きそく違反いはん決定けってい[編集へんしゅう]

国内こくないのアンチ・ドーピング規則きそく違反いはん決定けっていは、JADAが一般いっぱん開示かいじしている[50]

2018年度ねんど[51]
  1. 自転車じてんしゃ - メタンジエノン、クロミフェン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし4年間ねんかん
  2. レスリング - アセタゾラミド - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう
  3. 自転車じてんしゃ - ビランテロール - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし6かげつあいだ
  4. ボディビル - クロミフェン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし2年間ねんかん
  5. 陸上りくじょう - クロミフェン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし2年間ねんかん
  6. パワーリフティング - メテノロン、ボルデノン、クロミフェン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし4年間ねんかん
2017年度ねんど[52]
  1. 水泳すいえい - 1,3-ジメチルブチルアミン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし7カ月かげつあいだ
  2. カヌー - メタンジエノン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう
  3. レスリング - クレンブテロール、メチルエフェドリン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし1けん8かげつあいだ
  4. カヌー - 禁止きんし物質ぶっしつ投与とうよ - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし8年間ねんかん
  5. 陸上りくじょう - メテノロン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし1けん3かげつあいだ
  6. フェンシング - プレドニゾロン、プレドニゾン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし1けん3かげつあいだ
2016年度ねんど[53]
  1. ボディビル - ドロスタノロン、クレンブテロール - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし3ねん9かげつあいだ
  2. ボディビル - メタンジエノン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう、、資格しかく停止ていし4年間ねんかん
  3. ボディビル - 1-テストステロン、1-アンドロステンジオン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし4年間ねんかん
  4. サッカー - メチルヘキサンアミン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう譴責けんせきのみ
  5. 自転車じてんしゃ - 1-テストステロン、1-アンドロステンジオン - 競技きょうぎ成績せいせき失効しっこう資格しかく停止ていし4かげつあいだ

IOCにおけるドーピングへの対応たいおう[編集へんしゅう]

IOC以下いかのようなブラックリスト作成さくせいしている。

だい1しゅブラックリスト

つぎのような行為こういおかしたものにたいしては記録きろくおよびメダルとう剥奪はくだつし、IOCのだい1しゅブラックリストに登録とうろくされ、登録とうろくされた選手せんしゅおよび関係かんけいしゃ永久えいきゅう追放ついほう処分しょぶんとし、理由りゆうわず生涯しょうがい除外じょがいされない。

  • ドーピング検査けんさ組織そしきてき不正ふせい操作そうさもしくはだま行為こういまたはそれらの疑惑ぎわく発覚はっかくし、さい検査けんさ拒否きょひつづけた場合ばあい開催かいさいこくからの国外こくがい逃亡とうぼうふくむ)。
  • 意図いとてき組織そしきぐるみでおこなわれていたと確証かくしょうがあった場合ばあい
  • 過去かこにドーピングの前科ぜんかがあり、常習犯じょうしゅうはん認定にんていされた場合ばあい
  • そのIOCの審査しんさによりだい1しゅブラックリストに登録とうろくしたほう適切てきせつだと認定にんていされた場合ばあい

だい2しゅブラックリスト

IOCのだい2しゅブラックリストの登録とうろくはドーピング検査けんさ陽性ようせい反応はんのうまたは検査けんさ拒否きょひおかしたものにたいしては記録きろくおよびメダルとう剥奪はくだつし、IOCのだい1しゅブラックリストの対象たいしょうがいであることを条件じょうけんに、登録とうろくされた選手せんしゅおよび関係かんけいしゃ期限きげん出場しゅつじょう停止ていし期限きげんきの出場しゅつじょう停止ていし各国かっこく立法りっぽうによっては懲役ちょうえきけいまたは罰金ばっきんけい追加ついか処分しょぶん保留ほりゅうなどがあり、処分しょぶん完了かんりょう除外じょがいされる。ただ懲役ちょうえきけいまたは罰金ばっきんけいかんしてはIOCの審査しんさによりだい2しゅブラックリストに登録とうろくされる可能かのうせいがある。

ドーピングの法的ほうてき問題もんだい[編集へんしゅう]

覚醒剤かくせいざいなどの違法いほう薬物やくぶつ使用しようや、医師いしとう処方しょほう必要ひつよう管理かんり薬物やくぶつ不正ふせい入手にゅうしゅなどによる場合ばあい当然とうぜん違法いほうであり、薬物やくぶつ種類しゅるいによっては単純たんじゅん所持しょじだけでも厳罰げんばつになることもある。一方いっぽう一般いっぱん医師いしなどにより処方しょほうされた薬物やくぶつ自分じぶん自身じしん投与とうよすることは、たとえそれが本来ほんらい目的もくてきがい使用しようであり、結果けっかとして健康けんこうくない行為こういであったとしても個人こじん自由じゆう範疇はんちゅうにあるかぎり、違法いほうせいうことはむずかしい(愚行ぐこうけん)。

ところが現実げんじつには、プロスポーツやオリンピックなどの公的こうてき大会たいかいでは、選手せんしゅ自己じこ意思いしにより正当せいとう手続てつづきをたものであったとしても、ドーピングはその行為こういをもって大会たいかい参加さんか入賞にゅうしょう資格しかく剥奪はくだつ理由りゆうとされ、あるいは解雇かいこ対象たいしょうとされる。この場合ばあい他者たしゃ危害きがい原則げんそく他人たにん危害きがいくわえないかぎ自己じこのことは自己じこ決定けっていする権利けんりつ)を逸脱いつだつした(かのようにえる)ドーピング規制きせい現実げんじつ財産ざいさんけん侵害しんがい解雇かいこなど)や名誉めいよ毀損きそん(タイトル剥奪はくだつなど)をもたらすことになり、ドーピング規制きせい倫理りんりてき法的ほうてき根拠こんきょ問題もんだいとなる。

倫理りんり学者がくしゃ加藤かとう尚武なおたけは、3つのめんからドーピング規制きせい説明せつめいする[54]

  1. 競技きょうぎルールのてんで、ドーピング自身じしん自己じこ危害きがい範疇はんちゅうであり、その使用しよう法律ほうりつじょう禁止きんしされていなくても、スポーツのルールとして禁止きんしすることをさまたげるものではない。
  2. 選手せんしゅ健康けんこう現実げんじつそこなうことである。
  3. ドーピングは社会しゃかいあくであり、個人こじん自由じゆう権利けんりそこなうことである。勝利しょうり名誉めいよのために副作用ふくさようけてもいという選手せんしゅがいたとしても、それは近代きんだい社会しゃかい保障ほしょうしようとする自由じゆう権利けんり逸脱いつだつしている。ドーピングしないで真面目まじめ練習れんしゅうはげみ、競技きょうぎいどんでいるほか選手せんしゅ正当せいとう自由じゆう権利けんりみにじり、規則きそくやぶってまでもとめようとする身勝手みがってな「自由じゆう」と「権利けんり」はれられるものではなく、否定ひてい排除はいじょされるべきものである。とくだいさんてんについては「みなドーピングを使つかえばい」「ドーピング使用しようしゃ使用しようしゃ区別くべつすればよい」というドーピング容認ようにんろんがありえるとし、そのうえでだいいちだい危険きけんせい考慮こうりょしたうえでも「使つかったものち」の不公平ふこうへい重大じゅうだいであり「正直しょうじきしゃそんをする」ことがないように倫理りんりいのちほうとして「ドーピングの禁止きんし徹底てっていすることによって正直しょうじきしゃそんをする公正こうせいふせぐべきだ」は正当せいとうせいをもつとする。

ドーピングに刑事けいじばつくに[編集へんしゅう]

  • ほんこうは、森本もりもとよう,「ドーピング規則きそく違反いはんと「厳格げんかく責任せきにん原則げんそくについて」 明治大学めいじだいがく法律ほうりつ研究所けんきゅうじょ法律ほうりつ論叢ろんそうだい83かん2011.2)[55]から各国かっこく法制ほうせいについて解説かいせつする目的もくてき引用いんよう起筆きひつしている。世界せかいてきにドーピング違反いはん刑罰けいばつ対象たいしょうとするくに少数しょうすうであるが、詐欺さぎざいなどのかたちなんらかの刑事けいじばつくに増加ぞうかしている。だい94かいオリンピック委員いいんかいでは各国かっこく政府せいふにドーピングのための特別とくべつほう制定せいてい適用てきようもとめている。
  • ドイツでは2007ねんに「スポーツにおけるドーピングの防止ぼうし改善かいぜんするための法律ほうりつ」が制定せいていされ、禁止きんし薬物やくぶつ所持しょじした場合ばあい3ねん以下いか自由じゆうけいまたは罰金ばっきんとく重大じゅうだい場合ばあいは1ねん以上いじょう10ねん以下いか自由じゆうけいしょせられる。
  • オーストラリア(ビクトリアしゅうクイーンズランドしゅうニューサウスウェールズしゅう)では、ドーピングによりなんらかの利益りえき場合ばあい詐欺さぎざいとして最高さいこう10ねんから15ねん自由じゆうけいせられる。
  • イタリアでははんドーピングほう9じょうにより、禁止きんし薬物やくぶつ使用しようした選手せんしゅは3かげつ以上いじょう3ねん以下いか禁錮きんこけいと2500以上いじょう5000ユーロ以下いか罰金ばっきんけい禁止きんし薬物やくぶつ提供ていきょうしたものには2ねん以上いじょう6ねん以下いか禁錮きんこけいと5000以上いじょう7500ユーロ以下いか罰金ばっきんされる。スポーツ団体だんたいにも制裁せいさいされる。
  • フランスでは1965ねんにドーピングを刑事けいじばつ対象たいしょうとしたが2006ねん行政ぎょうせいばつ厳格げんかくし、禁止きんし薬物やくぶつ選手せんしゅあたえた場合ばあい最高さいこう5ねん禁錮きんこけいと75000ユーロの罰金ばっきん禁止きんし薬物やくぶつ摂取せっしゅした選手せんしゅがドーピング検査けんさ拒否きょひしたりフランスアンチドーピング機構きこう判断はんだんふくさない場合ばあい最高さいこう6かげつ禁錮きんこけいと7500ユーロの罰金ばっきんされる。選手せんしゅがドーピングによりなんらかの利益りえき場合ばあい詐欺さぎざいとし5ねん以上いじょう10ねん以下いか禁錮きんこけいと375000ユーロの罰金ばっきんされる。管轄かんかつ国家こっか憲兵けんぺいたいであり、ツール・ド・フランスでは群衆ぐんしゅう管理かんり選手せんしゅ先導せんどうともにドーピングのまりをおこなっている。
  • オーストリアでは2010ねんより禁止きんし薬物やくぶつ使用しよう詐欺さぎざいとし、10ねん以下いか禁錮きんこけいとした。スペインでは2009ねんより6かげつ以上いじょう2ねん以下いか禁錮きんこけいとした。スウェーデンでは1991ねんより最高さいこう4ねん禁錮きんこけいとした。ギリシャでは最高さいこう2ねん禁錮きんこけいされる。
  • アメリカでは2004ねんアナボリックステロイド禁止きんしほう制定せいていされ、ドーピング使用しよう違法いほうされた[56]禁止きんし薬物やくぶつ処方箋しょほうせんなしでの販売はんばいについて最高さいこう懲役ちょうえき5ねんまたは1まん5せんドルの罰金ばっきんまたは2年間ねんかん保護ほご観察かんさつ処分しょぶんされる。再犯さいはん懲役ちょうえき10ねん、3まんドルの罰金ばっきん、4年間ねんかん保護ほご観察かんさつ処分しょぶんされる。

統計とうけいデータ[編集へんしゅう]

2014ねんにWADAが実施じっししたドーピング検査けんさデータ[編集へんしゅう]

以下いか、WADAのレポート『2014 Anti‐Doping Testing Figures Sport Report[57]』より

*ATF: Atypical Findingのりゃく異常いじょう分析ぶんせき結果けっかといわれる陽性ようせい反応はんのう。(ドーピング違反いはん
*AAF: Adverse Analytical Findingsのりゃく違反いはんうたがわれる分析ぶんせき結果けっかといわれる陽性ようせい反応はんのう。(ドーピング違反いはん
WADAが2014ねん夏季かきオリンピック種目しゅもく競技きょうぎ採取さいしゅ分析ぶんせきした検体けんたいすう陽性ようせい反応はんのう検出けんしゅつすう
尿にょう検査けんさ 血液けつえき検査けんさ
競技きょうぎ検査けんさ 競技きょうぎがい検査けんさ 競技きょうぎ検査けんさ 競技きょうぎがい検査けんさ
分析ぶんせき検体けんたいすう ATF AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう ATF AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう ATF AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう ATF AAF
99,130 260 1,073 61,739 111 247 2,250 0 2 5,375 1 4
ESA(EPOふくむ)検査けんさ夏季かきオリンピック種目しゅもく競技きょうぎ
尿にょう検査けんさ 血液けつえき検査けんさ
競技きょうぎ検査けんさ 競技きょうぎがい検査けんさ 競技きょうぎ検査けんさ 競技きょうぎがい検査けんさ
分析ぶんせき検体けんたいすう ATF AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう ATF AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう ATF AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう ATF AAF
11,004 0 47 11,560 0 9 680 0 2 796 0 2
hGH、HBOCs、HBT検査けんさ夏季かきオリンピック種目しゅもく競技きょうぎ
血液けつえき検査けんさ
hGH検査けんさ HBOCs検査けんさ HBT検査けんさ
競技きょうぎ検査けんさ 競技きょうぎがい検査けんさ 競技きょうぎ検査けんさ 競技きょうぎがい検査けんさ 競技きょうぎ検査けんさ 競技きょうぎがい検査けんさ
分析ぶんせき検体けんたいすう AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう AAF
903 0 3,565 1 422 0 1,335 0 270 0 600 0
GC/C/IRMS検査けんさ夏季かきオリンピック種目しゅもく競技きょうぎ
競技きょうぎ検査けんさ 競技きょうぎがい検査けんさ
分析ぶんせき検体けんたいすう AAF 分析ぶんせき検体けんたいすう AAF
2,045 71 1,627 21

禁止きんし物質ぶっしつのデータ[編集へんしゅう]

以下いか、WADAのレポート『2014 Anti‐Doping Testing Figures Sport Report[58]』より

禁止きんし物質ぶっしつ禁止きんし方法ほうほう種類しゅるいべつ陽性ようせい反応はんのう検出けんしゅつすう
禁止きんし物質ぶっしつ禁止きんし方法ほうほう 陽性ようせい反応はんのう検出けんしゅつすう 割合わりあい
S1.蛋白たんぱく同化どうかやく 1479 48%
S6.興奮こうふんやく 474 15%
S5.利尿りにょうやくおよび隠蔽いんぺいやく 389 13%
S9.とうしつコルチコイド 252 8%
S4.ホルモン調節ちょうせつやくおよび代謝たいしゃ調節ちょうせつやく 145 5%
S3.ベータ2 作用さようやく 122 4%
S2.ペプチドホルモン、成長せいちょう因子いんしおよび関連かんれん物質ぶっしつ 91 3%
S8.カンナビノイド 73 2%
S7.麻薬まやく 26 0.8%
P2.ベータ遮断しゃだんやく 25 0.8%
M2.化学かがくてきおよび物理ぶつりてき操作そうさ 3 0.1%
P1.アルコール 0 0%
M1.血液けつえきおよび血液けつえき成分せいぶん操作そうさ 0 0.0%

陽性ようせい反応はんのう検出けんしゅつされた回数かいすうおお禁止きんし物質ぶっしつおも内訳うちわけ物質ぶっしつめい陽性ようせい反応はんのう検出けんしゅつすう

アスリート生体せいたいパスポート(ABP)のデータ[編集へんしゅう]

以下いか、WADAのレポート『2014 Anti‐Doping Testing Figures Sport Report[59]』より

アスリート生体せいたいパスポート(ABP)検体けんたい採取さいしゅすう
2009ねん 2010ねん 2011ねん 2012ねん 2013ねん 2014ねん
6,082 6,610 10,795 18,223 23,877 22,849

おもなドーピング疑惑ぎわく[編集へんしゅう]

スポーツと薬物やくぶつとのかかわりは紀元前きげんぜんからのものである。古代こだいオリンピックにもあぶったうし骨髄こつづいエキスむ、コカむなど、天然てんねん由来ゆらい薬物やくぶつ摂取せっしゅした選手せんしゅたちの記録きろくのこっている。ロシアについてはロシアにおけるドーピング参照さんしょうのこと。

1800年代ねんだい[編集へんしゅう]

  • 近代きんだいスポーツ史上しじょうはじめて報告ほうこくされたドーピングの事例じれいは、1865ねんアムステルダム運河うんが水泳すいえいにおけるオランダの競泳きょうえい選手せんしゅによる覚醒剤かくせいざい使用しようである。
  • 1886ねんボルドー-パリあいだの600km自転車じてんしゃレースでイギリスの選手せんしゅがオーナーから投与とうよトリメチル過剰かじょう摂取せっしゅにより死亡しぼう近代きんだいスポーツはつ死者ししゃとなった。そのほかにも19世紀せいき後半こうはんにはヨーロッパ自転車じてんしゃ選手せんしゅいたみや疲労ひろう抑制よくせいのためにカフェインやエーテル砂糖さとうといった薬物やくぶつ使用しようしていた。

1900年代ねんだい前半ぜんはん[編集へんしゅう]

1900年代ねんだい後半こうはん[編集へんしゅう]

  • もとMLBのケン・カミニティ自己じこ最高さいこう打率だりつ.326・本塁打ほんるいだ40・打点だてん130を記録きろくし、MVP受賞じゅしょうした1996ねんにステロイドを使用しようしていたこと現役げんえき引退いんたい告白こくはくした。筋肉きんにく過剰かじょうつよくなったためにその靭帯じんたいけんなどの関節かんせつ部分ぶぶん相次あいついで故障こしょうし、引退いんたい男性だんせいホルモン分泌ぶんぴつ極端きょくたんすくなくなるとう後遺症こういしょうくるしめられ、そううつ状態じょうたいにもなった。また、「すくなくとも半数はんすう選手せんしゅはステロイドを使用しようしている」と発言はつげんした[60]
  • 1998ねんツール・ド・フランスのちフェスティナ事件じけんしょうされる出場しゅつじょう21チームちゅう5チームから起訴きそ処分しょぶん体調たいちょうめん問題もんだい告訴こくそげとなったものふくめて最終さいしゅうてきには10めい以上いじょう告訴こくそされることとなるだい規模きぼなドーピングスキャンダルが発覚はっかくした。
ここで問題もんだいとなったのはEPO(エリスロポイエチン)を使用しようしたドーピングだったが、当時とうじ技術ぎじゅつでは外部がいぶから摂取せっしゅした合成ごうせいEPOと体内たいない自然しぜん生成せいせいされたものとを区別くべつすることができなかったことから禁止きんし物質ぶっしつには指定していされていなかった。そのため、「そもそも (ルールじょうの) ドーピングとしてまることは可能かのうか」というてん選手せんしゅがわ主催しゅさいしゃがわとで対立たいりつふかまり、チームによる途中とちゅう棄権きけん本件ほんけん発端ほったんとなり主催しゅさいしゃによって除外じょがいされたフェスティナにくわえ、チーム方針ほうしんとして6チームが棄権きけんした)やぜん選手せんしゅによるレース放棄ほうきおこなわれた。
2001ねんまでにフェスティナのライダーとして出走しゅっそうした9めい全員ぜんいんがEPOを使用しようしたことをみとめ (ただしこの当時とうじ科学かがくてき証拠しょうこなにく、選手せんしゅによる自白じはくのみだったが後年こうねん技術ぎじゅつ進歩しんぽ科学かがくてきにドーピングが証明しょうめいされた。)、選手せんしゅ個人こじんではなくチーム主導しゅどうによる組織そしきてきなドーピングがあったことを具体ぐたいてきしめ事例じれいとなった。
また、ドーピング検査けんさおこなわれていたものの現実げんじつそくしていないものだったことがりとなった。
ほん事件じけんはそれまでのIOCやかく競技きょうぎ団体だんたい独自どくじ主導しゅどうしてってきたドーピング検査けんさ第三者だいさんしゃ機関きかん独立どくりつしておこな必要ひつようがあるという機運きうんたかめることとなった。そして翌年よくねんの1999ねんにWADAが発足ほっそくした。

2000年代ねんだい[編集へんしゅう]

  • 2003ねん10月、アメリカの栄養えいよう補助ほじょ食品しょくひん会社かいしゃであるバルコ(BALCO)しゃがスポーツ選手せんしゅ禁止きんし薬物やくぶつ提供ていきょうしていたとされるバルコ・スキャンダル発覚はっかくし、同年どうねん12がつ連邦れんぽうだい陪審ばいしんでMLBのニューヨーク・ヤンキース所属しょぞくするジェイソン・ジアンビがステロイドの使用しようみとめる発言はつげんをしていたことがのちにあきらかになり、MLBにおけるドーピング検査けんさ強化きょうかされるきっかけとなった。ステロイドの使用しよう否定ひていした陸上りくじょう女子じょしマリオン・ジョーンズ偽証罪ぎしょうざい訴追そついされた。ジョーンズは2007ねん12月13にちシドニーオリンピックの陸上りくじょう競技きょうぎ獲得かくとくした3つのかねに2つのぎんメダルをすべ剥奪はくだつされ[61]2008ねん1がつ12にち禁錮きんこ6かげつ判決はんけつけた[62]おなじくステロイドの使用しよう否定ひていして偽証罪ぎしょうざい起訴きそされたもとMLBのバリー・ボンズ専属せんぞくトレーナーのグレッグ・アンダーソン証言しょうげん拒否きょひつづけたこともあり、2011ねん4がつ13にち司法しほう妨害ぼうがいのみ有罪ゆうざいとする評決ひょうけつをいいわたされた[63]同年どうねん12がつ15にちに2年間ねんかん保護ほご観察かんさつ処分しょぶんと30日間にちかん自宅じたく謹慎きんしんがいいわたされた[64]
  • 2004ねんアテネオリンピックでも、24にんがドーピングをおこなっていたとされる。そのなかには出場しゅつじょう辞退じたいしたギリシャの2選手せんしゅハンマーとう渦中かちゅうアドリアン・アヌシュハンガリー)や砲丸ほうがんとうのイリーナ・コルジャネンコ(ロシア1999ねん世界せかい室内しつない陸上りくじょう選手権せんしゅけんでも前科ぜんかあり)などもふくまれている。
  • 2005ねん2がつもとMLB(メジャーリーグベースボール)のホセ・カンセコ暴露ばくろほん禁断きんだん肉体にくたい改造かいぞう』を出版しゅっぱんして、MLB選手せんしゅの85%がステロイドを使用しようしている、もしくは使用しようしたことがあるとべ、もとチームメイトのジェイソン・ジアンビ、マーク・マグワイアラファエル・パルメイロイバン・ロドリゲスフアン・ゴンザレスがステロイドを使用しようしているところを目撃もくげきしたことがあると実名じつめいげた。パルメイロは同年どうねん3がつ17にちからひらかれたアメリカ議会ぎかい下院かいん公聴こうちょうかい自身じしん薬物やくぶつ使用しよう否定ひていした一方いっぽうで、マグワイアは自身じしん使用しようかんする質問しつもんたいする返答へんとうには実質じっしつてき黙秘もくひけん行使こうしした。なお、パルメイロは同年どうねん8がつ1にちにドーピング検査けんさ違反いはん発覚はっかくし、10日間にちかん出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんけたのち、8がつ30にち最後さいご現役げんえき引退いんたいした。また、マグワイアは古巣ふるすセントルイス・カージナルス打撃だげきコーチ就任しゅうにんさいし、2010ねん1がつ11にち放送ほうそうされた特別とくべつ番組ばんぐみサミー・ソーサシーズン最多さいた本塁打ほんるいだ記録きろくあらそひろげた1998ねんシーズンをふくめてステロイドを使用しようしていたことみとめ、謝罪しゃざいした[65]
  • 2005ねん12月13にちスポーツ仲裁ちゅうさい裁判所さいばんしょ(CAS、Court of Arbitration for Sport)は陸上りくじょう男子だんし100メートルでべいもと世界せかい記録きろく保持ほじしゃティム・モンゴメリ(30)にたいし、2005ねん6がつから2年間ねんかん資格しかく停止ていしとすると発表はっぴょうした。あわせて、2001ねん3がつ以降いこう成績せいせきすべ抹消まっしょうされることになり、2002ねん9月にマークした9びょう78の世界せかい記録きろく当時とうじ)も無効むこうになった。
  • 2006ねん2がつ9にちフランス競馬けいば統括とうかつ機関きかんであるシュヴァルフランセが、同年どうねん1がつ29にちおこなわれた同国どうこく最大さいだい競馬けいば競走きょうそうアメリカしょう出走しゅっそうし1入線にゅうせんしたフランス所属しょぞくのジャグドベルウから禁止きんし薬物やくぶつトルフェナムさん検出けんしゅつされたと発表はっぴょう調査ちょうさ結果けっかとして競走きょうそう関係かんけいしゃ故意こいでも過失かしつでもなかったことが判明はんめいしたが(飼料しりょう製造せいぞうちゅう事故じこによる混入こんにゅうだった)、規程きていにより失格しっかくとなった(正確せいかくにはドーピングではない)。どう事件じけんはフランスやスウェーデンなどでおおきくほうじられた(詳細しょうさいJAIR海外かいがい競馬けいば速報そくほう参照さんしょう)。
  • 2006ねん3がつ17にち国際こくさい野球やきゅう連盟れんめい(IBAF)は、くにべつ対抗たいこうせんワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」で準決勝じゅんけっしょう進出しんしゅつした韓国かんこく代表だいひょうぼくあきら投手とうしゅにドーピング検査けんさ陽性ようせい反応はんのうたと発表はっぴょうした。WBCはじめての違反いはんしゃとなったぼくあきら桓は、登録とうろくわく30にんから除外じょがいされることになった。
  • 2006ねん5がつオペラシオン・プエルトにより、自転車じてんしゃロードレースだい規模きぼなドーピング事件じけん発覚はっかく。この事件じけんによりヤン・ウルリッヒ引退いんたいまれ、イヴァン・バッソらが長期ちょうき出場しゅつじょう停止ていしとなるなどおおくの選手せんしゅ影響えいきょうおよんだ。
  • サイクルロードレースのドーピングスキャンダルは2007ねんつづき、同年どうねんツール・ド・フランス出場しゅつじょうちゅうミカエル・ラスムッセンふくすうかいのドーピング検査けんさため所在地しょざいち報告ほうこく義務ぎむ違反いはんがあったことからデンマークしゃれんよりナショナルチームからの追放ついほう処分しょぶん (世界せかい選手権せんしゅけんおよ五輪ごりんへの出場しゅつじょうけん喪失そうしつ) をけた。処分しょぶん発表はっぴょうされたのステージで勝利しょうりし、総合そうごう順位じゅんいも1だったが所属しょぞくチームからは解雇かいこされ、UCIからは2年間ねんかん出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんけるなど、ロードレースかいにおけるドーピング問題もんだいふかさがあきらかになった。
  • 2006ねん10がつ19にち、フランスの競馬けいば統括とうかつ機関きかんであるフランスギャロ同年どうねん10月1にちにフランスのロンシャン競馬けいばじょうにておこなわれた競馬けいばだい85かい凱旋がいせんもんしょうにおいて、3ちゃく入線にゅうせんした競走きょうそうディープインパクトうまたいから禁止きんし薬物やくぶつであるイプラトロピウム検出けんしゅつされたと発表はっぴょうした、そのフランスギャロは同年どうねん11がつ16にちどううま失格しっかく裁定さいていくだした。しかし、レース当時とうじ日本にっぽん法律ほうりつじょうではこの薬物やくぶつ禁止きんし薬物やくぶつには指定していされておらず、海外かいがいでもアメリカやイギリス、アイルランドでも指定していされていなかった(のち指定していされた)ため、フランスがいかめしかったのではとの意見いけんもある。
  • 2007ねん5がつ8にちJリーグ川崎かわさきフロンターレ所属しょぞくする我那覇がなは和樹かずき選手せんしゅ静脈じょうみゃく注射ちゅうしゃおこない、Jリーグドーピング委員いいんかい我那覇がなは健康けんこう状態じょうたいたいし、当該とうがい静脈じょうみゃく注射ちゅうしゃ緊急きんきゅうかつ合理ごうりてき医療いりょう行為こういとはみとめられないものであり、ドーピング禁止きんし規定きてい抵触ていしょくすることから、6試合しあい出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんした。しかし、実際じっさい点滴てんてきにビタミンB1を追加ついかしていただけであり(疲労ひろう回復かいふく目的もくてきのいわゆるニンニク注射ちゅうしゃともことなり、医療いりょう目的もくてき範囲はんい投与とうよされたにぎなかった)、すべてのJクラブのチームドクターから連盟れんめい質問しつもんじょうされる事態じたいとなった。その、CASで我那覇がなは無罪むざいみとめられたが、我那覇がなは潔白けっぱく証明しょうめいするためおおきな精神せいしんてき負担ふたん経済けいざいてき負担ふたん余儀よぎなくされた。
  • 2007ねん8がつ10日とおか、NPBの福岡ふくおかソフトバンクホークス所属しょぞくするリック・ガトームソンがドーピング(薬物やくぶつ使用しよう検査けんさ陽性ようせい反応はんのうしめしたため、このから20日間にちかん出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんと、ソフトバンク球団きゅうだん制裁せいさいきん750まんえんした。日本にっぽんのプロ野球やきゅうでドーピング違反いはん発覚はっかくしたのははじめて。原因げんいんやく2ねんまえから服用ふくようしているはつざい禁止きんし薬物やくぶつである「フィナステリド」がふくまれていたものであり、2007ねん2がつのキャンプで服用ふくようしていることを球団きゅうだんがわつたえていたため、本人ほんにんへの処分しょぶん比較的ひかくてきかるくなり、球団きゅうだんがわへの処分しょぶんおもくなった(なお、フィナステリドについては2009ねんより禁止きんし薬物やくぶつから除外じょがいされている)。
  • 2007ねん12月13にち、2006ねん3がつにMLBのバド・セリグコミッショナーから選手せんしゅのドーピングにかんする調査ちょうさ責任せきにんしゃ就任しゅうにん任命にんめい調査ちょうさすすめていた、ジョージ・J・ミッチェルもと上院じょういん議員ぎいんによるミッチェル報告ほうこくしょ発表はっぴょうされ、そのなかロジャー・クレメンス、バリー・ボンズ、ゲイリー・シェフィールドミゲル・テハダエリック・ガニエといった有名ゆうめい選手せんしゅ疑惑ぎわくげられた。
  • 2008ねん5がつ26にち、NPBの読売よみうりジャイアンツ所属しょぞくするルイス・ゴンザレス同年どうねん4がつ30にちたい広島東洋ひろしまとうようカープせん終了しゅうりょうおこなわれたドーピング(薬物やくぶつ使用しよう検査けんさ禁止きんし薬物やくぶつひとつである「グリーニー」(興奮こうふんざいでクロベンゾレックス製剤せいざい体内たいないアンフェタミンやパラヒドロキシアンフェタミンを生成せいせいする。緑色みどりいろ錠剤じょうざいであることにちなむ)が検出けんしゅつされたため、5月26にちからいち年間ねんかん出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんされ、これをけてきょじんはゴンザレスを解雇かいこ処分しょぶんとした。ゴンザレスのはたらきでチームの勝利しょうりにつながった試合しあいもあったため、球界きゅうかい全体ぜんたいるがす騒動そうどうになった。なお、日本にっぽんのプロ野球やきゅうにおいてドーピングにより解雇かいこ処分しょぶんとなったのはこれがはじめてとなる。
  • 2008ねんツール・ド・フランスではこのとしからヨーロッパで使用しよう可能かのうになったCERAによるドーピングが期間きかんちゅう期間きかんとも多数たすう発覚はっかくした。その結果けっか下記かきの6めいがCERAによるドーピングの陽性ようせいとなり、そこには総合そうごう3山岳さんがくしょうおよぜん21ステージちゅう5ステージの勝者しょうしゃふくまれていた。
大会たいかい期間きかんちゅうにリッコが陽性ようせいとなったサウニエル・ドゥバル=スコットはチームの大会たいかいからの撤退てったいおよびリッコのドーピングが確定かくていするまでのあいだすべてのレース活動かつどう停止ていし決定けっていした。そのあいだにメインスポンサーのサウニエル・ドゥバルはスポンサーからの撤退てったい表明ひょうめいした。のちにドーピングが確定かくていしたリッコは大会たいかい陽性ようせい判明はんめいしたピエポリととも解雇かいこされた。
モイセス・ドゥエニャスが陽性ようせいとなったバルロワールドはドゥエニャスを解雇かいこし、バルロワールドも大会たいかい終了しゅうりょうにスポンサーから撤退てったいした。
なおのち陽性ようせいしゃ全員ぜんいん成績せいせき剥奪はくだつされた。
  • 2009ねん2がつ7にちに『スポーツ・イラストレイテッド報道ほうどうにより、2003ねんのドーピング検査けんさで104にんのMLB選手せんしゅ陽性ようせい反応はんのうしめしていたことあきらかになった。ニューヨーク・ヤンキースに所属しょぞくするアレックス・ロドリゲスふくまれ、テストステロンとプリモボラン陽性ようせい反応はんのうしめしていたとほうじた。9にちESPNのインタビューにおうじ、テキサス・レンジャーズ時代じだいにステロイドを使用しようしていたことみとめて謝罪しゃざいした[66]
  • MLBのヒューストン・アストロズ所属しょぞくするミゲル・テハダはアメリカ議会ぎかい下院かいん公聴こうちょうかいでhGHを購入こうにゅうしていたことみとめたが、使用しよう否定ひていしたために2009ねん2がつ10日とおか偽証罪ぎしょうざい起訴きそされ、よく11にちには虚偽きょぎ証言しょうげんをしたことみとめた[67]。3月26にちに1年間ねんかん保護ほご観察かんさつ処分しょぶんと5000ドル(やく50まんえん)の罰金ばっきんと100あいだ社会しゃかい奉仕ほうし活動かつどうをいいわたされた[68]
  • 2009ねん10がつ22にち、NPBの中日ちゅうにちドラゴンズ所属しょぞくする吉見よしみ一起かずきたいし、日本にっぽんプロ野球やきゅう組織そしき医事いじ委員いいんかいはんドーピング規定きてい抵触ていしょくする可能かのうせいがあるとして、東京とうきょう都内とない本人ほんにん事実じじつ確認かくにんをし、23にち球団きゅうだんにカルテなどの資料しりょう提出ていしゅつもとめ、詳細しょうさい検討けんとうする意向いこうしめした。これは『中日新聞ちゅうにちしんぶん』が同年どうねん10がつ22にちづけで、吉見よしみがインタビューにおうじるかたちで「今年ことし7がつ途中とちゅうから、登板とうばん前後ぜんこうにナゴヤドームない医務いむしつで30ふん程度ていど時間じかんをかけ、点滴てんてきけていた。」とこたえた『吉見よしみ 決戦けっせんそなえニンニク注射ちゅうしゃ』という記事きじ掲載けいさいしたことによるものであり、即日そくじつNPBがわ事実じじつ確認かくにんしたものである[69]。このいちけんクライマックスシリーズ直前ちょくぜんの、しかもWBCにおけるはらたつとく監督かんとく落合おちあい博満ひろみつ監督かんとく因縁いんねん対決たいけつともあり、マスコミは大々的だいだいてき報道ほうどうした。その同席どうせきした球団きゅうだん代表だいひょうが「問題もんだいないとおもっている。正当せいとう医療いりょう行為こういだと証明しょうめいする。」と発表はっぴょう。24にち、NPBがわ調査ちょうさ結果けっか、「医学いがくてき正当せいとう治療ちりょう行為こういはんちゅうにある。ふくすうかいおこなわれていたが、日常にちじょうてきおこなわれていたわけではない」と違反いはんはなかったとの判断はんだんしめした[70]
  • MLBのタンパベイ・レイズ所属しょぞくするマニー・ラミレスは2009ねん5がつ7にちにドーピング検査けんさでステロイドの副作用ふくさよう禁止きんし薬物やくぶつヒト絨毛じゅうもうせいゴナドトロピン(hCG)の陽性ようせい反応はんのうしめしたとして、50試合しあい出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんされた[71]2011ねん4がつ8にちに2度目どめのドーピング違反いはん発覚はっかくし、100試合しあい出場しゅつじょう停止ていし処分しょぶんれること拒否きょひして現役げんえき引退いんたい表明ひょうめいした[72]
もとトレーナーのブライアン・マクナミー告発こくはつにより、ミッチェル報告ほうこくしょでリストに記載きさいされたものの、アメリカ議会ぎかい下院かいん公聴こうちょうかいでステロイドやhGHの摂取せっしゅ完全かんぜん否定ひていしたもとMLBのロジャー・クレメンスはマクナミーとの証言しょうげんちがいから偽証ぎしょううたがわれて起訴きそされた[73]検察けんさつがわ偽証ぎしょう立証りっしょうすること出来できず、2012ねん6月18にち偽証罪ぎしょうざい虚偽きょぎ陳述ちんじゅつおよ公聴こうちょうかい妨害ぼうがいとう、6つの罪状ざいじょうすべてで無罪むざいとなった[74]

2010年代ねんだい[編集へんしゅう]

しかし、WADAがドーピングと認定にんていするりょうの400ぶんの1だった (UCIの基準きじゅんでは当該とうがい物質ぶっしつ確認かくにんされた時点じてん陽性ようせい) ことからコンタドールがわは「食物しょくもつがその物質ぶっしつ汚染おせんされたためである」とし、所属しょぞくするスペインしゃれん主張しゅちょうみとめて不問ふもんした。
これにたいしスペインしゃれん所属しょぞくするUCIが処分しょぶん見直みなおしをもとめてスペインしゃれん相手あいてにスポーツ仲裁ちゅうさい裁判所さいばんしょ告訴こくそした。
3ねんわた係争けいそうすえ、「WADAの基準きじゅんても競技きょうぎ成績せいせき影響えいきょうはなかった可能かのうせいたかく、微量びりょう禁止きんし物質ぶっしつ摂取せっしゅする理由りゆうがないといえるため、コンタドールがわ主張しゅちょうただしいであろう」とした。しかし、「コンタドールがわ主張しゅちょうする汚染おせんげん (スペインさんにく) からである可能かのうせいひくく、汚染おせんげんはサプリメントるいであるとかんがえるほう合理ごうりてきであろう。」「しかし、それを証明しょうめいすることができない以上いじょう処分しょぶん軽減けいげん対象たいしょうがいであるのでUCIの決定けってい尊重そんちょうする」とした。
そのため、2010ねん7がつからの2年間ねんかん成績せいせき剥奪はくだつ確定かくていした。剥奪はくだつされたものには2010ねんツール総合そうごう優勝ゆうしょう、2011ねんジロ・デ・イタリア総合そうごう優勝ゆうしょうとポイントしょうなどのビッグタイトルがふくまれている。
先述せんじゅつ状況じょうきょうから、後述こうじゅつのランス・アームストロングなどのときとはことなり (発覚はっかく以前いぜんからうたがいのられることがおおい)、発覚はっかくから現在げんざいいたるまで「コンタドールはドーピングをしていない。」「ただそれを証明しょうめいできなかっただけだ」とする見方みかた大勢おおぜいである。
なお、1998ねん当時とうじ、EPOは体内たいない自然しぜん生成せいせいされたものと外部がいぶから摂取せっしゅしたものとを判別はんべつすることが技術ぎじゅつてき不可能ふかのうであったため禁止きんし物質ぶっしつではかった。そのため実際じっさいにドーピングがおこなわれていたことは証明しょうめいされたが、当時とうじのルールじょうはドーピングあつかいではないとして成績せいせき剥奪はくだつ処分しょぶんなどはおこなわれなかった。
  • 2016ねん3月7にち、ロシアのテニス選手せんしゅマリア・シャラポワ会見かいけんひらき、同年どうねん1がつ全豪ぜんごうオープンでのドーピング検査けんさ検体けんたいから、禁止きんし薬物やくぶつメルドニウム陽性ようせい反応はんのう検出けんしゅつされたことを発表はっぴょうした[78][79]偶然ぐうぜんにもどう時期じきに、同国どうこくフィギュアスケートアイスダンスエカテリーナ・ボブロワおな薬物やくぶつでの違反いはん発表はっぴょうされている[78]。メルドニウムは同年どうねん1がつからWADAの禁止きんしリストにはいっていた。同年どうねん6がつ8にち、1がつ26にちにさかのぼって2年間ねんかん選手せんしゅ資格しかく停止ていし処分しょぶんとなったが異議いぎもうてがかない、期間きかんは15かげつとなったため、2017ねんぜんふつオープンからの復帰ふっき可能かのうとなった。しかし主催しゅさいするフランス・テニス連盟れんめいは2017ねん5がつ16にち主催しゅさいしゃ推薦すいせんわく選手せんしゅわく発表はっぴょうしたがシャラポワはふくまれず、世界せかいランキング211獲得かくとくポイントもりないため、出場しゅつじょうかなわなかった[80]

2020年代ねんだい[編集へんしゅう]

競技きょうぎべつ[編集へんしゅう]

  • EPOドーピング問題もんだいふるくからサッカーかいでもられており、ヨーロッパの有力ゆうりょくクラブチームなどで組織そしきぐるみでおこなわれていたともうわさされている。1954ねんワールドカップ優勝ゆうしょうした西にしドイツ当時とうじ)や、1966ねんのワールドカップ・イングランド大会たいかい旋風せんぷうこした北朝鮮きたちょうせん選手せんしゅたいして、EPOドーピング使用しよう疑惑ぎわくうったえるジャーナリストもおおい。1994ねん1994 FIFAワールドカップ当時とうじアルゼンチン代表だいひょうだったディエゴ・マラドーナが、ドーピング検査けんさでエフェドリンが検出けんしゅつされ、期限きげん出場しゅつじょう停止ていし大会たいかいから追放ついほうされた。最近さいきんでは、2004ねんアーセナルFCアーセン・ベンゲル監督かんとく所属しょぞくしている外国がいこくじん選手せんしゅなかに、以前いぜん所属しょぞくしていたクラブでドーピングをしていた可能かのうせいのある選手せんしゅがいると発言はつげんし、世界中せかいじゅう波紋はもんひろげた。
  • 格闘技かくとうぎではフランソワ・ボタジェームズ・トニーなどが試合しあいのドーピング検査けんさをパスできずに世界せかいタイトルを剥奪はくだつされている。また、アリスター・オーフレイムチェール・ソネンなどがドーピング検査けんさで、パフォーマンス向上こうじょう効果こうかがあるステロイド一種いっしゅテストステロン規定きていの2ばい以上いじょう検出けんしゅつされたため出場しゅつじょう停止ていしとなっている。

マインドスポーツ[編集へんしゅう]

頭脳ずのう使つかマインドスポーツにおいては、のう機能きのうたかめる目的もくてきスマートドラッグ使用しようされることがあり、競技きょうぎによっては禁止きんしされている。

アデロール英語えいごばんナルコレプシーとADHD治療ちりょうやくであるため容易ようい入手にゅうしゅ可能かのうであり、Cloud9所属しょぞくするコリー・フリーセンなどが使用しよう公言こうげんしている(eスポーツにおける不正ふせい行為こうい英語えいごばん[84]

チェス選手せんしゅ対象たいしょうとした実験じっけんでは、スコアは上昇じょうしょうしたが時間じかん超過ちょうかしやすくなるなどデメリットも確認かくにんされた[85]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ ロシアは2018ねんたいらあきら・2020ねん東京とうきょう・2022ねん北京ぺきんかくオリンピックに出場しゅつじょうできなくなり、たいらあきら大会たいかいでは個人こじん参加さんかあつかで、東京とうきょう大会たいかいではロシアオリンピック委員いいんかい選手せんしゅだんとして出場しゅつじょうする事態じたいになった。
  2. ^ 化合かごうぶつ化合かごうぶつ集合しゅうごうたいまた生物せいぶつがくてきパラメータであり禁止きんし薬物やくぶつまた禁止きんし方法ほうほう使用しようしめすもの。
  3. ^ 指導しどうしゃ、トレーナー、監督かんとく代理人だいりにん、チームスタッフ、医師いし医療いりょう従事じゅうじしゃおやなど。
  4. ^ 禁止きんし物質ぶっしつなかには、市販しはん風邪かぜやくなどの成分せいぶんなどにもふくまれており、競技きょうぎしゃ不注意ふちゅうい体内たいないれてしまいやすいものがある。そのため、こういった競技きょうぎしゃ不注意ふちゅういでドーピング違反いはんやす禁止きんし物質ぶっしつなかには「特定とくてい物質ぶっしつ」としても指定していされているものがある
  5. ^ NPBの許可きょか禁止きんし薬物やくぶつ成分せいぶんふく治療ちりょうやく持病じびょう治療ちりょう使つかっていたが、中日ちゅうにち球団きゅうだんがわ治療ちりょうやく使用しよう許可きょか継続けいぞく申請しんせいおこたっていた事実じじつ発覚はっかくしたため処罰しょばつ軽減けいげんされた
  6. ^ 日本にっぽん国内こくないでは発売はつばい医薬品いやくひんで、メキシコタイ王国おうこくなどでは処方箋しょほうせん不要ふよう購入こうにゅうできるため、個人こじん輸入ゆにゅうなどで入手にゅうしゅ可能かのうである。
  7. ^ ドーピングがきびしく検査けんさされるようになるぜんでは、メダル獲得かくとくすうあきらかにられる。ただし、ドーピングにたいする規制きせい強化きょうかうたわれた時期じき偶然ぐうぜんにもソ連それん崩壊ほうかい東欧とうおう民主みんしゅ進展しんてんしており、これにともな国内こくない混乱こんらんしていたこと、急激きゅうげき資本しほん主義しゅぎにより国家こっかレベルによる選手せんしゅ育成いくせいはかられなくなったことに留意りゅういする必要ひつようがある。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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    くすり使つかったトレーニングの効果こうか」として、「とにかくすべてのちから体力たいりょく持久じきゅうりょく精力せいりょく異常いじょうつよくなり…」と、副作用ふくさようかんして「引退いんたい(2000ねん)の2ねんまえからはげしい動悸どうききるようになって、りょうらして…」、「引退いんたいから3カ月かげつばかりったころ、…(病院びょういんで)『静脈じょうみゃく血栓けっせん』と診断しんだんされ、そく入院にゅういんをいいわたされた…」
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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]