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筋肉きんにく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
骨格こっかくすじ構造こうぞう 筋肉きんにく複数ふくすうすじたばからなる(中央ちゅうおうじょう)。すじたば筋繊維きんせんいすじ細胞さいぼう)のあつまりである(右上みぎうえ)。複数ふくすうすじげん繊維せんいたばねられて筋繊維きんせんい形作かたちづくる(みぎ中央ちゅうおう)。すじげん繊維せんいアクチンタンパク質たんぱくしつミオシンしつじょうになった構造こうぞうる(みぎ)。
種々しゅじゅ筋肉きんにくひだりから骨格こっかくすじえい: Skeletal muscle)、平滑へいかつすじえい: Smooth muscle)、心筋しんきんえい: Cardiac muscle

筋肉きんにく(きんにく、ラテン語らてんご: musculusドイツ: Muskel英語えいご: muscle)は、動物どうぶつ組織そしきのひとつで、収縮しゅうしゅくすることによりちから発生はっせいさせる、代表だいひょうてき運動うんどう器官きかんである[1]

動物どうぶつ運動うんどうは、しゅとして筋肉きんにくによってもたらされる。ただし、細部さいぶける繊毛せんもうむちによる運動うんどうとう若干じゃっかん例外れいがいはある。なお、筋肉きんにく収縮しゅうしゅくすることにより発生はっせいするちから筋力きんりょくび、これは収縮しゅうしゅくする筋肉きんにくだん面積めんせきにおおよそ比例ひれいする。つまり筋力きんりょくは、筋肉きんにくふとさと密接みっせつ関係かんけいしている。

また、食用しょくようきょうする食肉しょくにくおも筋肉きんにくであり、脊椎動物せきついどうぶつ骨格こっかくすじ湿しめ重量じゅうりょうやく20%をタンパク質たんぱくしつ[1]おもにこれを栄養えいようとして摂取せっしゅするためにしょくされる[2](ただし、食料しょくりょうひんてんにく表示ひょうじされているものは筋肉きんにくだけでなく脂身あぶらみ脂肪しぼうぶんかたまり)も一緒いっしょになった状態じょうたいで、タンパク質たんぱくしつばかりでなく、かなりのこう脂肪しぼう状態じょうたい販売はんばいされていることがおおい)。

ちゅう医学いがくでははだにくともわれる。

語源ごげん[編集へんしゅう]

英語えいごの「muscle」(マッスル)は、ラテン語らてんごちいさなネズミ意味いみする「musculus」から派生はせいしている。これは、すじ収縮しゅうしゅく様子ようす皮膚ひふなかでネズミがうごようえたこと由来ゆらいするとかんがえられる[3][4]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

腔腸動物こうちょうどうぶつ以上いじょう動物どうぶつ筋肉きんにく[1]

骨格こっかく動物どうぶつ筋肉きんにくは、その配置はいちから大別たいべつすると骨格こっかく付随ふずいして身体しんたい構成こうせいし、姿勢しせい制御せいぎょ貢献こうけんする骨格こっかくすじと、骨格こっかく直接ちょくせつ付属ふぞくせず、身体しんたい構成こうせい姿勢しせい制御せいぎょ直接ちょくせつかかわらない内臓ないぞうすじけることができる。しかしこの分類ぶんるい方法ほうほう便宜べんぎてき分類ぶんるいであり、もっとももちいられる分類ぶんるい方法ほうほうである組織そしきがくてき分類ぶんるいによれば、おおかく骨格こっかくすじたんかく平滑へいかつすじ心筋しんきんけることができる[1]。また、意識いしきしてうごかすことができるかというてん随意筋ずいいきん骨格こっかくすじのみ)と不随意筋ふずいいきん心筋しんきん平滑へいかつすじ)にけられる。

このほかにも、筋肉きんにくいろからあかすじ赤色あかいろすじ (red muscle, typeI) としろすじ白色はくしょくすじ (white muscle, typeII) の2しゅにも分類ぶんるいされる。これは含有がんゆうするミオグロビンミトコンドリアりょう左右さゆうされ、おおくミトコンドリアが活発かっぱつなものがあかく、すくなく活発かっぱつなものがしろえる[5][6]またこれらの筋繊維きんせんい本数ほんすうとそれにともな割合わりあい個人こじんがありまれつきほとんどまっている[よう出典しゅってん]しろすじ収縮しゅうしゅくすじげん繊維せんい発達はったつしているため素早すばやちぢむことができるため、はやすじ (fast muscle) ともばれる[6]乳酸にゅうさんせい閾値からうえ運動うんどう強度きょうどでははやすじおお使つかわれるようになる[7]そくすじ筋肉きんにく繊維せんいは、運動うんどう速度そくど発揮はっきするちからによってさらにIIa, IIx, IIbの3種類しゅるい[8]けられる[9]あかすじ脂肪しぼう炭水化物たんすいかぶつ消費しょうひする酵素こうそ豊富ほうふ[9]ゆっくりした運動うんどう持続じぞくてきおこなうのにてきし、心臓しんぞう呼吸こきゅうかんする器官きかん筋肉きんにく構成こうせいする[5]乳酸にゅうさん代謝たいしゃでは細胞さいぼうまく通過つうかして乳酸にゅうさん輸送ゆそうされる必要ひつようがある場合ばあいがあり、たとえば、グリコーゲンはやすじ分解ぶんかいされ乳酸にゅうさん生成せいせいし、その乳酸にゅうさんおそすじ心筋しんきんミトコンドリア使つかわれている場合ばあいがある[7]一般いっぱんてき話題わだいで「筋肉きんにく」とばれているのはおも骨格こっかくすじであり、パワーやスピードの向上こうじょう直結ちょっけつするためスポーツでは重要じゅうようされる。

構造こうぞう[編集へんしゅう]

解剖かいぼうがくてき構造こうぞう[編集へんしゅう]

(a)骨格こっかくすじ、(b)平滑へいかつすじ、(c)心筋しんきん

骨格こっかくすじ[編集へんしゅう]

骨格こっかくすじ (skeletal muscle) は、関節かんせつなど骨格こっかく可動かどううごかす筋肉きんにくである[10]脊椎動物せきついどうぶつではりょうはしけんかいしてほねつながったかたち配置はいちされ、昆虫こんちゅうエビなどの節足動物せっそくどうぶつではクチクラかくがわ)をうごかすために使つかわれる[10]関節かんせつかんしてその筋肉きんにく収縮しゅうしゅくするとがるものをこごめすじばすものをしんすじう。その回転かいてんすじ索引さくいんすじ括約筋かつやくきんなどに分類ぶんるいされる[10]随意筋ずいいきんであるが、体躯たいく姿勢しせい制御せいぎょ反射はんしゃなどでは無意識むいしきうごく。体重たいじゅう成人せいじん男性だんせいの42%、どう女性じょせいの36%をめる[11]哺乳ほにゅう動物どうぶつ骨格こっかくすじ密度みつどは1.06kg/lであり、脂肪しぼうよりもやく15%おも[12][13]

平滑へいかつすじ[編集へんしゅう]

平滑へいかつすじ (smooth muscle) は、よこもん筋肉きんにくであり、脊椎動物せきついどうぶつでは心臓しんぞうのぞ内臓ないぞうおよび血管けっかん構成こうせいする筋肉きんにくである。脊椎動物せきついどうぶつ身体しんたい構成こうせいする筋肉きんにくはほとんどが平滑へいかつすじである[14]収縮しゅうしゅくする速度そくどおそすうじゅうびょうかかる場合ばあいもあるが、一方いっぽうちぢみするりつおおきく、その状態じょうたい保持ほじする能力のうりょくすぐれる[14]自律じりつ神経しんけいけいから運動うんどう促進そくしん抑制よくせい双方そうほう制御せいぎょけている[14]

心筋しんきん[編集へんしゅう]

心筋しんきん (cardiac muscle) は心臓しんぞう構成こうせいする筋肉きんにくである。心筋しんきん特徴とくちょうとして、動作どうさ必要ひつよう神経しんけい繊維せんい通常つうじょう神経しんけい繊維せんいではなく、特殊とくしゅ心筋しんきんばれるすじぐんによって興奮こうふん伝達でんたつされる。したがって、肉眼にくがんてきには神経しんけい繊維せんい存在そんざいしない。

微細びさい構造こうぞう[編集へんしゅう]

筋肉きんにく機能きのうは、神経しんけい制御せいぎょけながら収縮しゅうしゅくすることと、その収縮しゅうしゅく度合どあいを測定そくていしフィードバックすることである。ここではおも構成こうせい要素ようそを、骨格こっかくすじれいにして解説かいせつし、のち心筋しんきん平滑へいかつすじちがいをべる。

筋繊維きんせんいすじ線維せんい)/ すじ細胞さいぼう[編集へんしゅう]

骨格こっかくすじ構成こうせいする細胞さいぼう単位たんいすじ細胞さいぼう融合ゆうごうによってしょうじる、細長ほそながおおきな巨大きょだい多核たかく細胞さいぼうである。骨格こっかくすじ発生はっせい分化ぶんかする過程かていで、たんかくすじげん細胞さいぼう同士どうし融合ゆうごうしてつくられる[15]

すじげん繊維せんいすじげん線維せんい[編集へんしゅう]

よこもんすじ筋繊維きんせんいちゅう存在そんざいする収縮しゅうしゅくせい構造こうぞうたいで、細胞さいぼうない器官きかん直径ちょっけいやく1μみゅーmの円筒えんとうじょうをしており、骨格こっかくすじでは筋肉きんにくちょう方向ほうこう沿っておおくのすじげん繊維せんい並行へいこうならんでいる。微細びさい構造こうぞうは、おおくのサルコメアがあつさ2〜8nmのZまく(Zせん)とばれる隔膜かくまく仕切しきられながら10nm間隔かんかく連結れんけつしている。よこもんすじしま模様もようはこのならびがえている[16]。ミオフィブリル、すじフィラメント、ミオフィラメントともばれる[16]

サルコメア(すじぶし[編集へんしゅう]

すじげん繊維せんい最小さいしょう構成こうせい単位たんい。これがたてにつながったものがすじげん繊維せんいである。個々ここのサルコメアは、ATP存在そんざい収縮しゅうしゅくこる。骨格こっかくすじしまは、このサルコメアのアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが並行へいこう一部分いちぶぶんかさなっている配列はいれつ由来ゆらいする。すじしょう胞体から放出ほうしゅつされたカルシウムイオンにより、アクチンフィラメントがミオシンフィラメントなあいだすべ筋肉きんにく収縮しゅうしゅくする。したがって、そのときにはサルコメア全体ぜんたいながさはアクチンフィラメントがすべんだぶんだけちいさくなる。

サルコメアには、中央ちゅうおう密度みつどたかいAおびと、両側りょうがわ密度みつどひくいIたいがある。Aたいやく1.5μみゅーmちょうのミオシンフィラメントで構成こうせいされ、Zまく接続せつぞくしたアクチンフィラメントがAたいはいんでいない部分ぶぶんがIたいである[16]りょうフィラメントは、中心ちゅうしんにあるミオシンフィラメントを六角形ろっかっけいじょうにアクチンフィラメントがかこんだ断面だんめん構造こうぞうつ。ミオシンフィラメント同士どうし中心ちゅうしんあいだ距離きょりは40〜50nm、かこむアクチンフィラメントまでの距離きょりやく15nmである[16]

エネルギー[編集へんしゅう]

筋繊維きんせんいアデノシンさんリンさん (ATP) を使つかい、フィラメント同士どうしがおたがかさなりうように収縮しゅうしゅくする[1]

筋肉きんにく制御せいぎょ[編集へんしゅう]

筋肉きんにくは、神経しんけいからの刺激しげき収縮しゅうしゅくおこなっている。神経しんけい筋肉きんにくは、神経しんけいすじ接合せつごう英語えいごばんというシナプスの一種いっしゅかいして刺激しげき伝達でんたつおこなっている。神経しんけいまつはしからは、アセチルコリンが放出ほうしゅつされ、筋肉きんにくがわにあるアセチルコリン受容じゅようたい結合けつごうし、すじ線維せんい細胞さいぼうまくだつ分極ぶんきょくさせる。これが横行おうこう小管こすが(Tかんけいつたわってすじ全体ぜんたいひろがり、Tかんけいせっするすじしょう胞体からカルシウムが放出ほうしゅつされる。このカルシウムをシグナルとして、アクチン繊維せんいとミオシン繊維せんいあいだすべ運動うんどうこるのである。

その[編集へんしゅう]

筋繊維きんせんい本来ほんらい積極せっきょくてき伸展しんてんする能力のうりょくく、弛緩しかんしたときに伸展しんてんするのは、骨格こっかくすじ場合ばあい対立たいりつすじはたらきによる外的がいてき作用さようによる。運動うんどう筋肉きんにく疲労ひろうは、かいとうけい最終さいしゅう生成せいせいぶつである乳酸にゅうさんによってもたらされるとのせつがあるが、医学いがくてき根拠こんきょい。

心筋しんきん微細びさい構造こうぞう[編集へんしゅう]

心筋しんきんは、普通ふつう心筋しんきん特殊とくしゅ心筋しんきん分類ぶんるいされる、特殊とくしゅ心筋しんきんとしては、ほらぼう結節けっせつぼうしつ結節けっせつヒスたばひとしげられる。特殊とくしゅ心筋しんきんはたらきは、心筋しんきん統合とうごうされた収縮しゅうしゅく目的もくてきとした、興奮こうふん伝達でんたつである。普通ふつう心筋しんきんは、骨格こっかくすじおなじようによこもんがあるが、骨格こっかくすじほど整然せいぜんならんではない。

平滑へいかつすじ微細びさい構造こうぞう[編集へんしゅう]

平滑へいかつすじ構成こうせいする細胞さいぼう紡錘ぼうすい形状けいじょう単一たんいつかく[14]。アクチンフィラメントを大量たいりょうち、ミオシンフィラメントは少量しょうりょう不規則ふきそく分散ぶんさんしている。細胞さいぼう形状けいじょうデスミン中間ちゅうかんみちフィラメント存在そんざいしてたもたれる[14]収縮しゅうしゅくにはカルシウムイオンによって制御せいぎょされるが、しょう胞体があまり発達はったつしていないため、細胞さいぼうまくにあるくびれの外側そとがわにイオンをんでいるとかんがえられる[14]

すじ収縮しゅうしゅく弛緩しかんのメカニズム[編集へんしゅう]

大脳だいのうはっする運動うんどう指令しれいは、小脳しょうのうにおいて修飾しゅうしょくされたのち、遠心えんしんせい運動うんどう神経しんけいかいして、活動かつどう電位でんいとしてつたえられ、運動うんどう神経しんけい筋肉きんにく連接れんせつである神経しんけいすじ接合せつごう英語えいごばんいたる。

運動うんどう神経しんけい末端まったんにある神経しんけい終末しゅうまつ(シナプスぜん末端まったん)に活動かつどう電位でんいつたわると、ここに分布ぶんぷする電位でんい依存いぞんせいCaチャネル開口かいこうさせて、Ca電流でんりゅうしょうじる。これによるCa濃度のうど上昇じょうしょうはACh(アセチルコリン放出ほうしゅつ惹起じゃっきさせ、ここで放出ほうしゅつされたAChは、シナプス間隙かんげき拡散かくさんして、筋肉きんにくがわ神経しんけい終末しゅうまつ結合けつごうしているおわりばんたっする。おわりばんにはAChのニコチン受容じゅようたいがあり、これにAChが結合けつごうすることでNa(ナトリウム)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)が流入りゅうにゅうして、いわゆるおわりばん電位でんい (EPP)発生はっせいさせる。これは、すじさやかいしてすじ線維せんい全体ぜんたい伝播でんぱされたのち、横行おうこう小管こすが (Tかん)をかいしてすじ線維せんいなかはいってすじしょう胞体いたり、すじしょう胞体からCa2+放出ほうしゅつこす。これにより細胞さいぼうないCa2+濃度のうど増加ぞうかし、トロポニンとCa2+結合けつごうし、トロポニンにアロステリックな変化へんかしょうじる。この変化へんかによりトロポミオシンうごき、ミオシン作用さよう部位ぶい露出ろしゅつする。これによりミオシンとアクチン反応はんのうして相対そうたいてきすべりをこし、すじ収縮しゅうしゅくこされる[1]一方いっぽう、Ca2+は、すじしょう胞体まくじょうのCa-ATPaseによって回収かいしゅうされ、これによってCa濃度のうど正常せいじょうまで低下ていかするとトロポニンとCa2+結合けつごう解除かいじょされ、連鎖れんさてきすじ収縮しゅうしゅく終了しゅうりょうする。

なお、原生動物げんせいどうぶつ組織そしきないにもアクチンやミオシンがフィラメントじょう存在そんざいしている[1]

おこりはじめ停止ていし[編集へんしゅう]

骨格こっかくすじは、一般いっぱんふたつのほねあいだにあって、収縮しゅうしゅくによってほね位置いちえる[17]ほね付着ふちゃくするすじりょうはしのうちで、運動うんどううごきがすくない、また固定こていしているはしおこりはじめ(origin)とび、おおきくうごはし停止ていし(insertion)と[17]からだみきすじではからだみきちかほうおこりはじめからだみきすじでは脊柱せきちゅうちかほうおこりはじめ上下じょうげ方向ほうこうすじでは骨盤こつばんちかほうおこりはじめさだめられている[17]おこりはじめ停止ていしは、一般いっぱん結合けつごう組織そしきよりけんとなっている[17]

すじタンパク質たんぱくしつ[編集へんしゅう]

脊髄せきずい動物どうぶつ骨格こっかくすじには、湿潤しつじゅん重量じゅうりょうやく20%のタンパク質たんぱくしつふくまれ、これをすじタンパク質たんぱくしつまたは筋肉きんにくタンパク質たんぱくしつという。すじタンパク質たんぱくしつ半分はんぶん細胞さいぼう組織そしきである細胞さいぼうまくミトコンドリアしょう胞体細胞さいぼうかくなどと、酵素こうそタンパク質たんぱくしつめる。あとの半分はんぶんすじげん繊維せんいをつくる構造こうぞうタンパク質たんぱくしつであり、アクチン・ミオシンと調整ちょうせいタンパク質たんぱくしつ骨格こっかくタンパク質たんぱくしつなどがある[2]

すじによるとう[編集へんしゅう]

骨格こっかくすじ体重たいじゅうやく半分はんぶんめる人体じんたい最大さいだい器官きかんであり、血糖けっとうの80%以上いじょう骨格こっかくすじによってまれる。すじではとう輸送ゆそう担体であるグルコーストランスポーター4がた(GLUT4)とうみのはたらきをになっている。 GLUT4は普段ふだんすじ細胞さいぼう内部ないぶ存在そんざいしているが、細胞さいぼうまく移動いどうすることで、細胞さいぼうまくじょうとう通過つうかさせるもんはたらきをにな[18]

インスリンすじ細胞さいぼう表面ひょうめん存在そんざいする受容じゅようたい結合けつごうすることで、GLUT4を細胞さいぼうまく移動いどうさせるはたらきをする。 また、運動うんどうによるすじ収縮しゅうしゅくもGLUT4を細胞さいぼうまく移動いどうさせるはたらきがあり、これはインスリンに依存いぞんせず血糖けっとうみを亢進こうしんする[18]

運動うんどうすじ消費しょうひされたすじグリコーゲン回復かいふくさせるために活発かっぱつ血糖けっとうつづける必要ひつようがある。そのため、運動うんどう終了しゅうりょう2~3あいだ経過けいかしたのちは、活動かつどうすじにおけるインスリン感受性かんじゅせい上昇じょうしょうする。 GLUT4タンパクりょう自体じたい運動うんどうにより増加ぞうかするため、運動うんどうトレーニングかえおこなうことによりきたえられたすじではやく2ばいちかくにえる。これはインスリン刺激しげきによるすじ血糖けっとう能力のうりょく増加ぞうかさせ、疲労ひろう回復かいふくはやめる効果こうかもある[18]

発生はっせい発達はったつ[編集へんしゅう]

すべての筋肉きんにくは沿軸ちゅう胚葉はいようから発生はっせいしている。沿軸ちゅう胚葉はいよう胎児たいじ体躯たいく沿い、からだぶしごとにかれている。これはおもに3つがあり、脊髄せきずい形成けいせいするかたぶし皮膚ひふ形成けいせいする皮膚ひふ分節ぶんせつ筋肉きんにく形成けいせいする神経しんけいぶしである。このなか神経しんけいぶし上下じょうげふしかれており、それぞれじくじょうじく筋肉きんにくへとなる。ヒトの場合ばあいうえ分節ぶんせつ脊柱せきちゅう起立きりつすじしいあいだ筋肉きんにく一部いちぶにしかならない。手足てあしふくむその筋肉きんにくすべ分節ぶんせつから発達はったつする[19]

発生はっせい期間きかんすじげん繊維せんいすじ前駆ぜんく細胞さいぼう)は脊椎せきつい関連かんれんする筋肉きんにくへなるものと、そのぜん筋肉きんにく構成こうせいするためいち移動いどうしてからだまれるものとにかれる。通常つうじょうでは、側板そくばんちゅう胚葉はいようでつくられたすじげん繊維せんいがまず外郭がいかく構成こうせいする結合けつごう組織そしきつくる。そしてすじげん繊維せんい化学かがくてき刺激しげきしたがいながら、それぞれ適切てきせつ場所ばしょ骨格こっかくすじ形成けいせいはじめる[19]

生後せいご思春期ししゅんきまえまでは筋肉きんにく発達はったつ男女だんじょいが、男性だんせい思春期ししゅんきむかえるとだい性徴せいちょうによってアンドロゲン分泌ぶんぴつ活発かっぱつとなり、かたはばひろくなったのち筋肉きんにく発達はったつするようになり[20]男女だんじょあいだ筋肉きんにくしょうじるようになる。

筋肉きんにくすくなくとも2おおきな進化しんかげた。ひとつはとげ動物どうぶつであり、もうひとつは左右さゆう相称そうしょう動物どうぶつである。これらは海綿動物かいめんどうぶつ相当そうとうするような有機ゆうきたいにある収縮しゅうしゅく可能かのう細胞さいぼうから進化しんかしたものとかんがえられる[21]

性差せいさ魅力みりょく[編集へんしゅう]

筋肉きんにく組織そしき人間にんげんでは性的せいてき二形ふたなりである。筋肉きんにく組織そしき性差せいさ上半身じょうはんしんもっと明確めいかくであり、平均へいきんして、男性だんせい女性じょせいよりも60%おおそう筋肉きんにくりょうと80%おおうで筋肉きんにくっている[22]。したがって、男性だんせい上半身じょうはんしんつよさは女性じょせいよりもやく90%たかく(ゴリラのオスとメスのちがいに匹敵ひってきする)[23]平均へいきんてき男性だんせいは99.9%の女性じょせいよりもつよ[24][23]。これらの筋肉質きんにくしついちじるしい性差せいさは、攻撃こうげきせいにおけるつよ性差せいさ証拠しょうことともに[25]人類じんるい進化しんかつうじて男性だんせいにおいて物理ぶつりてき対立たいりつによってせられた選択せんたく圧力あつりょく反映はんえいしている[26][27]

選好せんこう[編集へんしゅう]

一般いっぱんてき女性じょせい筋肉質きんにくしつ男性だんせいこのむとかんがえられている。筋肉きんにくのある男性だんせい人気にんきのあるアメリカのメディアで魅力みりょくてき男性だんせいとしてげられ[28]男性だんせいよりも魅力みりょくてきであるとされ[29][30][31]、よりおおくの性的せいてきなパートナーと経験けいけんしている[30][32]。また、ほとんどの男性だんせいは、女性じょせいけ、性的せいてき競争きょうそうでより成功せいこうするために、筋肉きんにくやそうとしている[33]。ただし、非常ひじょう筋肉質きんにくしつ男性だんせいは、ちゅう程度ていど筋肉質きんにくしつ男性だんせいよりも魅力みりょくてきではないと評価ひょうかされている[30]

男性だんせい筋肉きんにく配偶はいぐうしゃとしてやく情報じょうほうシグナリングとして機能きのうしているとかんがえられている。先祖せんぞ過去かこである進化しんかてき適応てきおう環境かんきょう(EEA)において、男性だんせい筋肉きんにくはその男性だんせいつよさにかんする正確せいかく直接的ちょくせつてき情報じょうほう提供ていきょうして[34]間接かんせつてき戦闘せんとう能力のうりょく予測よそくさせる[35]。よりすぐれた戦闘せんとう能力のうりょくった先祖せんぞ男性だんせいは、他人たにん資源しげんをよりよく活用かつようし、脅威きょうい搾取さくしゅ略奪りゃくだつなどから自分じぶん仲間なかま資源しげんまもり、自身じしん子供こどもまもることができたとかんがえられている[27]。また、男性だんせい筋肉きんにく資源しげん獲得かくとくする能力のうりょく指標しひょうとしても重要じゅうようで、これは文化ぶんかえた男性だんせい配偶はいぐうしゃ価値かち重要じゅうよう側面そくめんでもある[36]たとえば、ハッツァぞく男性だんせい上半身じょうはんしんつよさは、男性だんせい配偶はいぐうしゃ価値かち主要しゅよう要素ようそである狩猟しゅりょう能力のうりょく[37]明確めいかく関連かんれんしている[38]同様どうようのことは現代げんだい社会しゃかいでもられ、戦闘せんとう能力のうりょく体力たいりょく仲間なかま価値かち明確めいかく関連かんれんしている[39][40]

さらに、筋肉きんにく男性だんせい全体ぜんたいてき状態じょうたいがかりとして機能きのうしている。筋肉きんにく組織そしきは、筋肉きんにく成長せいちょう維持いじにエネルギーをてることができるからだ必要ひつようとするため、筋肉きんにく組織そしきは、筋肉きんにく発達はったつさせている男性だんせい健康けんこうとその基礎きそとなるたいびょうせいかんする間接かんせつてき正直しょうじき指標しひょうである[41]。さらに、筋肉きんにく発達はったつ維持いじには大量たいりょうのエネルギー摂取せっしゅ必要ひつようであるため[32]筋肉質きんにくしつであることは男性だんせいがエネルギーを提供ていきょうする資源しげんにくなど)にアクセスできる能力のうりょく指標しひょうとしても機能きのうする。筋肉きんにくは、いくつかの生存せいぞん関連かんれんタスクの成功せいこうたかめるのに役立やくだっており、フェイクしづらくコストのかかるしつがかりとして役立やくだ要素ようそひとつである[42]

筋肉きんにく組織そしき筋力きんりょくによって、女性じょせい潜在せんざいてき配偶はいぐうしゃかんする重要じゅうよう情報じょうほう提供ていきょうしたことをかんがえると、現代げんだい女性じょせい男性だんせい体力たいりょく正確せいかく評価ひょうかできると推測すいそくされ、実際じっさいにそうであることが示唆しさされている[43][34]。こうした評価ひょうかにより、女性じょせい男性だんせい投資とうし保護ほご能力のうりょく間接かんせつてき評価ひょうかすることができる。さらに、体力たいりょく筋肉きんにく遺伝いでんりつは50%前後ぜんごであるため[44][45]女性じょせい男性だんせい筋肉きんにく評価ひょうかし、自身じしん子孫しそん体力たいりょく筋肉きんにく関連かんれんする遺伝子いでんし提供ていきょうできる男性だんせい選好せんこうしているともかんがえられている[42]

2019ねん発表はっぴょうされた研究けんきゅうによると、女性じょせい魅力みりょくかんじる男性だんせい筋肉きんにく部位ぶいは、きたえるのがむずかしい部位ぶいまさ相関そうかんしている[42]上位じょういから、はらはすすじ大殿おおいどのすじ腹筋ふっきん上腕じょうわんとうすじかたかぶとすじさんとうすじ脹脛ふくらはぎ三角さんかくすじ大腿だいたいよんとうすじむねすじとなっていた[42]

数値すうち[編集へんしゅう]

おも動物どうぶつ筋肉きんにく繊維せんい直径ちょっけい[編集へんしゅう]

数値すうちは David 1977 から[46]

動物どうぶつ 筋肉きんにく 直径ちょっけい(μみゅーm)
キンギョ あか筋繊維きんせんい 36.0
どう しろ筋繊維きんせんい 49.4
アフリカツメガエル あしすじ 169.0
カワラバト むねすじ 26.8
トガリネズミ 横隔膜おうかくまく 18.0
ハツカネズミ ふくらはぎ(こむらすじ 60.8
ラット ちょうゆびしんすじ 85.0
どう 横隔膜おうかくまく 34.0
モルモット 横隔膜おうかくまく 25.0
ネコ 横隔膜おうかくまく 30.0
ブタ 横隔膜おうかくまく 60.0
ヒト 横隔膜おうかくまく 34.0
どう 肋間ろっかんすじ 50.4
どう 三角さんかくすじ 54.2

おも動物どうぶつ筋力きんりょく[編集へんしゅう]

数値すうちは Prosesser 1973 から[47]

動物どうぶつ 筋肉きんにく 筋力きんりょく(N/cm2)
カキ 貝柱かいばしら 117.7
ラット ゆびしんすじ 29.4
ロブスター おそせいすじ 27.5
ナマケモノ 横隔膜おうかくまく 20.6
カエル ぬいこうすじ 19.6
ネコ tenuissimus muscle 13.7
イヌ 気管きかん平滑へいかつすじ 7.8

筋肉きんにく退化たいか[編集へんしゅう]

戦争せんそう捕虜ほりょ栄養失調えいようしっちょう結果けっか筋肉きんにく退化たいかられる。そのにも、身体しんたい活発かっぱつうごかさないことやよわい病気びょうきなども筋肉きんにく退化たいか原因げんいんとなる。

哺乳ほにゅう動物どうぶつにおいて、活動かつどう飢餓きが骨格こっかくすじ退化たいかつながる。筋肉きんにくりょう減少げんしょうは、タンパク質たんぱくしつ含有がんゆうりょう低下ていかとともに筋肉きんにく細胞さいぼう減少げんしょう矮小わいしょうともな[48]

ヒトでは、ベッドにずっとていて運動うんどう長期間ちょうきかんおこなわない状態じょうたいにあったり、宇宙うちゅう飛行ひこう宇宙うちゅう滞在たいざいしたりすると筋肉きんにく弱化じゃっか退化たいか発生はっせいすることられている。有人ゆうじん宇宙うちゅう飛行ひこう世界せかいではとく問題もんだいされ、重力じゅうりょく空間くうかんごした結果けっかやく30%もの筋肉きんにくってしまったこともある[49][50]。これはヒトだけではなく、キンイロジリスやオオヒゲコウモリでも同様どうようこると報告ほうこくされている[51]

年齢ねんれいとともに、骨格こっかくすじ機能きのうりょう維持いじする能力のうりょくがゆっくりと減少げんしょうする現象げんしょうがあり、これは筋肉きんにく減少げんしょうしょうばれる。サルコペニアもよわいによるすじ委縮いしゅくがみられる。これらのすじ委縮いしゅく病変びょうへん原因げんいんははっきりしていないが、骨格こっかく筋繊維きんせんい維持いじたすける「衛星えいせい細胞さいぼう」が徐々じょじょってゆくこととの関連かんれんうたがわれ、さらに筋肉きんにくりょう衛星えいせい細胞さいぼう維持いじするために必要ひつよう感度かんどもしくは分泌ぶんぴつされる重要じゅうよう成長せいちょう因子いんし減衰げんすい関係かんけいするとかんがえられ、現在げんざい研究けんきゅうがさかんにされている分野ぶんやである。筋肉きんにく減少げんしょうしょうよわいによって一般いっぱんてきこり、また実際じっさいには病状びょうじょうとしてあつかわれないが、高齢こうれいしゃ怪我けがをしやすくなったり生活せいかつ支障ししょうたしたりする可能かのうせいがある[52]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e f g 生化学せいかがく辞典じてんだい2はん、p.357 【筋肉きんにく
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参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]