酒精 強化 ワイン
ワインをベースに
概要 [編集 ]
主 な酒精 強化 ワイン[編集 ]
スペイン[編集 ]
- シェリー
- スペイン
南部 アンダルシア地方 、カディスに近 い3つの町 、ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ、サンルーカル・デ・バラメーダ、エル・プエルト・デ・サンタ・マリーア周辺 が産地 。呼称 統制 があり、この地方 で作 られたブドウを用 い、この場所 で製造 されたワインのみがシェリーの名 を許 される。主 な栽培 品種 はパロミーノ、ペドロ・ヒメネスである。以下 のタイプがあり、いずれもソレラ・システムという独特 の熟成 手法 が採 られる。詳細 はシェリーを参照 。- フィノ :
軽 い辛口 。パロミノ種 のみから作 られる。アルコール分 は15-17度 。 - アモンティリャード : フィノをさらに
熟成 させたタイプ。琥珀 色 で口当 たりがよい。 - オロロソ:
独特 の香味 とこくが特徴 。17-23度 。オロロソはさらにラージャ、オロロソ、パロ・コルタド、クレマの4タイプに分 けられる。 - ペドロ・ヒメネス : ブドウの
品種 名 でもある。18度 前後 。甘口 。 - マンサニージャ : サンルカール・デ・バラメダ
産 のフィノ・タイプ。フィノよりも古 い歴史 がある。
- フィノ :
ポルトガル[編集 ]
- ポートワイン
- ポルトー・ワインとも。
日本 に初 めてもたらされたワインとされており、その出荷 港 がポルト港 であったためにこの名 が付 いた。ポルトガル北部 のドウロ川 沿岸 が産地 。原料 となるブドウの品種 は多彩 で、全 29種 がポートワインの推奨 品種 となっている。発酵 途中 にブランデーを加 えるため甘口 となる。オーストラリアや南 アフリカでもポート・タイプのワインが作 られている。ポートワインには以下 のタイプがある。詳細 はポートワインを参照 。- ルビー・ポート :
若 い甘口 で熟成 期間 が2-3年 と短 く、果実 香 が豊 か。もっとも一般 的 なタイプ。 - ホワイト・ポート :
白 ブドウを原料 とする。甘口 から辛口 まである。 - トウニー・ポート :
黄 褐色 をしている。熟成 期間 は10年 程度 。安価 なものから高級 品 まで。 - ヴィンテージ・ポート :
作柄 のよい年 に収穫 されたブドウだけで作 られる高級 品 。さらに澱 を丁寧 に除 いたレイト・ボトルド・ヴィンテージ・ポートもある。
- ルビー・ポート :
- マデイラワイン
- モロッコの
西 600キロの海上 にあるマデイラ島 (ポルトガル領 )で作 られる。発酵 させたブドウ果汁 を樽 詰 めし、樽 ごと乾燥 炉 に入 れて約 50度 で3-6ヶ月 間 加熱 処理 (エストファ)した上 でブランデーを加 える。マデイラワインには以下 のタイプがある。- セルシアル :
辛口 - ヴェルデーリョ :
中 辛口 - ブアル :
中 甘口 - マルムジー :
暗 褐色 をした甘口
- セルシアル :
イタリア[編集 ]
- マルサラワイン (Marsala wine)
- シチリア
島 が産地 。1773年 、イギリスの商人 ジョン・ウッドハウスがマルサラでマデイラワインをまねて作 ったのが最初 とされる。熟成 度合 によって以下 の3タイプがある。- フィーネ : 4
ヶ月 以上 熟成 。甘口 。 - スペリオーレ : 2
年 以上 熟成 。辛口 が主体 。 - ヴェルジーネ : 5
年 以上 熟成 。辛口 。
- フィーネ : 4
フランス[編集 ]
- ヴァン・ド・リクール (Vins de liqueur)
未 発酵 の果汁 にアルコールを添加 し、数 年 の熟成 を経 て馴染 ませたもの。アルコールとしてコニャックを用 いるシャラント県 コニャックのピノ・デ・シャラント(Pineau des Charentes)や、同 じくアルマニャックを添加 するフロック・ド・ガスコーニュ(Floc de Gascogne)などが有名 。- ヴァン・ドゥー・ナチュレル (Vin doux naturel)
天然 甘口 ワイン、もしくは天然 甘味 ワイン。発酵 中 にアルコール添加 するため甘口 。栽培 品種 はマカベオ、グルナッシュ、マルヴォワジー、ミュスカなど。赤 ワインではチョコレートと共 に供 されるバニュルス(Banyuls)やリヴザルト(Rivesaltes)、白 ではミュスカ・ド・リヴザルト(Muscat de Rivesaltes)などがある。ヴァン・ドゥー・ナチュレルの製法 は13世紀 にモンペリエ大学 のアルノー・ド・ヴィルヌーヴ(Arnaldus de Villa Nova)によって確立 され、現代 ではラングドック=ルシヨン地域 圏 やコート・デュ・ローヌにおいて一般 的 なものとなった(ラングドック=ルシヨンのワインも参照 のこと)。このタイプの白 ワインは、ミュスカ・ド・リヴザルトをはじめとしてミュスカ・ドゥ・ボーム・ドゥ・ヴニーズ(Muscat de Beaumes-de-Venise)、ミュスカ・ド・フロティニアン(Muscat de Frontignan)、ミュスカ・ド・リュネル(Muscat de Lunel)、ミュスカ・ド・ミルヴァル(Muscat de Mireval)、ミュスカ・ド・サン・ジャン・ド・ミネルヴォワ(Muscat de St-Jean Minervois)などの名前 が示 すように、すべてマスカットから造 られている。一方 赤 ワインであるバニュルスやモーリー(Maury)にはグルナッシュが使 われている。
参考 文献 [編集 ]
講談社 編 『世界 の名 酒 事典 』講談社 、1996年 。ISBN 4-06-207815-5。辻 静雄 『ワインの本 』新潮 文庫 、2000年 。ISBN 4-10-127502-5。木村 克己 『ワインの教科書 』新星 出版 社 、2006年 。ISBN 978-4405091412。野田 宏子 『ベスト・ワイン』ナツメ社 、2006年 。ISBN 978-4-8163-4108-3。辻 調理 師 専門 学校 ・山田 健 監修 『ワインを愉 しむ基本 大 図鑑 』講談社 、2007年 。ISBN 978-4062136945。