出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
𥝱 [ 注 ちゅう 1] (じょ)および秭 (し)は漢字 かんじ 文化 ぶんか 圏 けん における数 かず の単位 たんい の一 ひと つ。𥝱がいくつを示 しめ すかは時代 じだい や地域 ちいき により異 こと なるが、現在 げんざい 一般 いっぱん 的 てき に行 おこな われている万 まん 進 しん 法 ほう では 1024 を示 しめ す。元々 もともと の漢字 かんじ は秭(積 つ み重 かさ ねる意 い )であり、日本 にっぽん で用 もち いられる𥝱は和製 わせい 漢字 かんじ (国字 こくじ )である。
当初 とうしょ は、10倍 ばい ごとに位取 くらいど りの名称 めいしょう を定 さだ める「下 した 数 すう 」が行 おこな われていたので、「秭」は 109 となる[ 1] 。「秭」は『詩経 しきょう 』周 しゅう 頌に見 み え[ 2] 、経典 きょうてん に使用 しよう 例 れい のある最大 さいだい の数 かず である。
ベトナム語 ご で、109 (現在 げんざい ベトナム以外 いがい の漢字 かんじ 文化 ぶんか 圏 けん で行 おこな われる万 まん 進 しん でいうところの「十 じゅう 億 おく 」)のことを「tỷ 」というが、これは「秭」の漢字 かんじ 音 おん であり、下 した 数 すう に当 あ たる。
後 のち に行 おこな われた「上 うえ 数 すう 」では、秭は垓 (1064 ) の垓倍で 10128 を指 さ した。「中 ちゅう 数 すう 」の万 まん 万 まん 進 しん では垓 (1032 ) の億 おく 倍 ばい で 1040 、万 まん 進 しん では垓 (1020 ) の万 まん 倍 ばい で 1024 となる。しかし下 した 数 すう 以外 いがい で「秭」はほとんど使 つか われることがない。
1024 のような巨大 きょだい な数 かず をどのように表現 ひょうげん するかは中華人民共和国 ちゅうかじんみんきょうわこく で議論 ぎろん がある(垓 を参照 さんしょう )が、科学 かがく 的 てき 目的 もくてき には指数 しすう 表記 ひょうき を用 もち いるので問題 もんだい はない。
日本 にっぽん では江戸 えど 時代 じだい に万 まん 進 しん に統一 とういつ されたので 1024 となり、かつて日本 にっぽん 統治 とうち 下 か にあった台湾 たいわん ・韓国 かんこく でも秭は 1024 となった。ただし、いずれの国 くに でも京 きょう 以上 いじょう の命数 めいすう が使 つか われることはまれであり、通常 つうじょう は指数 しすう 表記 ひょうき が使 つか われる。本来 ほんらい 秭と書 か かれていた単位 たんい であるが、日本 にっぽん では『塵 ちり 劫 こう 記 き 』で「𥝱」と誤 あやま って書 か かれ、旁 つくり (つくり)の「予 よ 」から読 よ み方 かた も「じょ」となった[ 3] 。今日 きょう の日本 にっぽん では「𥝱」(じょ)の方 ほう が一般 いっぱん 的 てき である。
𥝱の位 くらい および前後 ぜんご の位 くらい の命数 めいすう は以下 いか のようになる。上 うえ 数 すう は数 かず が非常 ひじょう に多 おお いので、一部 いちぶ のみを表示 ひょうじ している。
1𥝱は、英語 えいご 圏 けん のShort scaleでは Septillion、Long scaleでは Quadrillion に相当 そうとう する。
千進 せんしん の英語 えいご 圏 けん Short scale、万 まん 進 しん の漢字 かんじ 圏 けん 、百 ひゃく 万 まん 進 しん のLong scaleで単位 たんい があがる数 かず である。これは他 た に兆 ちょう 、澗 、極 ごく 、那由 なゆ 他 ほか (指数 しすう が12の倍数 ばいすう となる10の累乗 るいじょう 数 すう )が該当 がいとう する。
^ 「禾+予 よ 」で構成 こうせい された文字 もじ 「 」。JIS X 0213 とUnicodeなどの文字 もじ コードには含 ふく まれており、JIS X 0213では1-89-39、UnicodeではU+25771(文字 もじ 参照 さんしょう : 𥝱)だが、追加 ついか 面 めん (追加 ついか 漢字 かんじ 面 めん )のため、環境 かんきょう によっては表示 ひょうじ できない。似 に た文字 もじ の杼 ひ で代用 だいよう されることもあるが、杼 ひ は機織 はたお りの横糸 よこいと を通 とお すものであり、本来 ほんらい は全 まった く違 ちが う意味 いみ の字 じ である。
^ 『説 せつ 文 ぶん 解 かい 字 じ 』七 なな 篇 へん 、禾部「秭(中略 ちゅうりゃく )一曰数億至萬曰秭」
^ 詩 し ・周 しゅう 頌・豊年 ほうねん 「万 まん 億 おく 及秭。」毛 もう 伝 つたえ 「数 すう 万 まん 至 いたり 万 まん 曰億、数 すう 億 おく 至 いたり 億 おく 曰秭。」(「載 の 芟」にも同 おな じ句 く がある)
^ “大数 たいすう の名前 なまえ について ” (2000年 ねん 8月 がつ 14日 にち ). 2017年 ねん 3月 がつ 26日 にち 閲覧 えつらん 。