AOR

AOR（エーオーアール）とは、アルバム・オリエンテッド・ロック（Album-Oriented Rock）、もしくはアダルト・オリエンテッド・ロック（Adult-Oriented Rock）の略語りゃくごで、ポピュラー音楽おんがくのジャンルの一ひとつである。

概要がいよう

アルバム・オリエンテッド・ロック（Album-Oriented Rock）
アメリカで「シングルチャートを意識いしきしたものではなく、アルバム全体ぜんたいとしての完成かんせい度どを重視じゅうししたスタイル」の意味いみで使用しようされた^[1]^[2]^[3]。アルバム・ロック（Album rock）とも称しょうされる^[4]^[5]。
アダルト・オリエンテッド・ロック（Adult-Oriented Rock）
「大人おとな向むけのロック」「アダルト志向しこうのロック」を意味いみする和製わせい英語えいご^[6]。ソフトロックとも称しょうされる^[7]。

AORのジャンルの音楽家おんがくかとしては、ボズ・スキャッグス、ボビー・コールドウェル、ルパート・ホルムズ、スティーリー・ダン、クリストファー・クロス、1974年ねん以降いこうのシカゴなどがあげられる。

音楽おんがく性せいが近ちかい音楽おんがく用語ようごとしては、クワイエット・ストーム (Quiet Storm) ^{[注釈ちゅうしゃく 1]}、ソフト&メロウ (Soft & Mellow) 、アダルト・コンテンポラリー (Adult Contemporary/AC) 、アーバン (Urban) 、ヨット・ロック (Yacht Rock) ^[8]^[9]などがある。

AORの代表だいひょう曲きょくの例れい

スティーリー・ダン
- 「彩あや（エイジャ）」（1977年ねん）
ボズ・スキャッグス
- 「ウィ・アー・オール・アローン」（1976年ねん）
- 「ジョジョ（英語えいご版ばん）」（1980年ねん）
ボビー・コールドウェル
- 「風ふうのシルエット（英語えいご版ばん）」（1979年ねん）
ルパート・ホルムズ
- 「エスケイプ」（1979年ねん）
- 「ヒム（英語えいご版ばん）」（1980年ねん）
TOTO
- 「ジョージー・ポージー（英語えいご版ばん）」（1978年ねん）
- 「99（英語えいご版ばん）」（1979年ねん）
シカゴ
- 「遥はるかなる愛あいの夜明よあけ（英語えいご版ばん）」（1974年ねん）
- 「渚なぎさに消きえた恋こい（英語えいご版ばん）」（1974年ねん）
- 「愛あいある別わかれ」（1976年ねん）
- 「朝あさもやの二に人にん（英語えいご版ばん）」（1977年ねん）
- 「素直すなおになれなくて」（1982年ねん）

世界せかいのミュージシャン

アヴェレイジ・ホワイト・バンド^{[注釈ちゅうしゃく 11]}（ファンクも有あり）
アンブロージア
ヴェイパー・トレイルズ^{[注釈ちゅうしゃく 12]}
エア・サプライ
エアプレイ
カラパナ
コモドアーズ
シーウィンド
シカゴ
スティーリー・ダン（ブルー・アイド・ソウルも）
スニーカー^{[注釈ちゅうしゃく 13]}
セシリオ&カポノ
ドゥービー・ブラザーズ
トト
フォープレイ
フリートウッド・マック（1975年ねん以降いこう）
ポコ
マンハッタン・トランスファー

日本にっぽんの主おもなミュージシャン

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

^ スモーキー・ロビンソンの曲名きょくめいに由来ゆらいする。アニタ・ベイカーらが代表だいひょう的てきなシンガー
^ 1981年ねんに「ウイ・アー・イン・ジス・ラブ・トゥゲザー」がヒットした
^ 1977年ねんに「ロンリー・ボーイ」がヒット
^ もともとはフェアポート・コンベンション」に在籍ざいせきした。その後ごマシューズ・サザン・コンフォートを経へて79年ねんにソロとして「シェイク・イット」をヒットさせた
^ かつてはベイカー・ガービッツ・アーミーで”ハードロック”を演奏えんそうしていた
^ 1982年ねんに「パーソナリィ」をヒットさせた
^ 唯一ゆいいつのヒット曲きょく、1981年ねん「スティール・アウェイ」
^ 日本にっぽん独自どくじヒット「マジック」については田中たなか康夫やすおが、レコード会社かいしゃのヤラセが当あたってヒットしたと指摘してき
^ 「アイ・ゴー・クレイジー」を田中たなか康夫やすおが取とり上あげたことで、デイヴィスが有名ゆうめいになった。アメリカでは「クール・ナイト」などもヒット
^ アメリカでの主おもなヒット曲きょく「ブルーワー・ザン・ブルー」。陸上りくじょう選手せんしゅとは同名異人どうめいいじん
^ 「レッツ・ラウンド・アゲイン」がAORにあたる
^ 小林こばやし克也かつやの「ベストヒットUSA」のテーマ曲きょくに採用さいようされた
^ 1982年ねんに「モア・ザン・ジャスト・ザ・トゥー・オブ・アス」がアメリカでヒットした

出典しゅってん

^ “AOR - Music genre”. Rate Your Music. 2022年ねん5月がつ12日にち閲覧えつらん。
^ “Radio Broadcasting Glossary”. Radio Connection. 2022年ねん5月がつ12日にち閲覧えつらん。
^ “The 50 Greatest AOR Albums Of All Time”. Louder. Future Publishing (2019年ねん5月がつ1日にち). 2022年ねん5月がつ12日にち閲覧えつらん。
^ ベン・フォン＝トーレス『リトル・フィート物語ものがたり』丸山まるやま京子きょうこ、亜紀あき書房しょぼう、2021年ねん、2008頁ぺーじ。ASIN B09HC83JYG。
^ Album Rock Music Overview - オールミュージック. 2022年ねん5月がつ19日にち閲覧えつらん。
^ ^a ^b “いつまでも色褪いろあせないロックの名曲めいきょくを手てに入いれよう　AORのすべてVol.1”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク (2004年ねん9月がつ22日にち). 2022年ねん5月がつ12日にち閲覧えつらん。
^ Regev, Motti (2013). Pop-Rock Music: Aesthetic Cosmopolitanism in Late Modernity. Cambridge: Polity. p. 111. ISBN 0745670903
^ AllMusic Staff (2014年ねん6月がつ25日にち). “AllMusic Loves Yacht Rock”. AllMusic. All Media Network. 2014年ねん6月がつ25日にち閲覧えつらん。
^ Berlind, William (2006年ねん8月がつ27日にち). “Yacht Rock Docks in New York”. The New York Observer. 2008年ねん7月がつ29日にち閲覧えつらん。
^ Erlewine, Stephen Thomas. “Al Stewart Biography, Songs, & Albums”. AllMusic. All Media Guide. 2022年ねん5月がつ12日にち閲覧えつらん。
^ “【小田おだ和正かずまさライヴレポート】『Kazumasa Oda Tour 2018「ENCORE!!」』2018年ねん8月がつ28日にち at 日本武道館にほんぶどうかん”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク (2018年ねん9月がつ11日にち). 2021年ねん6月がつ28日にち閲覧えつらん。
^ “角松かどまつ敏生としお(カドマツトシキ)の情報じょうほうまとめ”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク株式会社かぶしきがいしゃ. 2021年ねん6月がつ28日にち閲覧えつらん。
^ “角松かどまつ敏生としお - プロフィール”. CDJournal. 株式会社かぶしきがいしゃシーディージャーナル. 2021年ねん6月がつ28日にち閲覧えつらん。
^ “ゴダイゴBOX [10CD] [限定げんてい]”. CDJournal. 株式会社かぶしきがいしゃシーディージャーナル. 2021年ねん8月がつ10日とおか閲覧えつらん。 “ゴダイゴは日本にっぽんではかなり早はやくから、広ひろい意味いみでのフュージョンやAORを演奏えんそうしていた。”
^ “サーカス(サーカス)の情報じょうほうまとめ”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク株式会社かぶしきがいしゃ. 2021年ねん6月がつ28日にち閲覧えつらん。
^ “SING LIKE TALKING(シング・ライク・トーキング)の情報じょうほうまとめ”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク. 2021年ねん6月がつ29日にち閲覧えつらん。
^ “NONA REEVES(ノーナ・リーヴス)の情報じょうほうまとめ”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク. 2021年ねん6月がつ28日にち閲覧えつらん。
^ “山下やました達郎たつお(ヤマシタタツロウ)の情報じょうほうまとめ”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク. 2021年ねん6月がつ28日にち閲覧えつらん。
^ “寺尾てらお聰さとし『ルビーの指輪ゆびわ』 | 樅山もみやま敦あつしの歌謡かよう曲きょくが流ながれるBARBER | MEN'S NON-NO WEB | メンズノンノウェブ”. archive.mensnonno.jp (2019年ねん3月がつ9日にち). 2023年ねん9月がつ25日にち閲覧えつらん。
^ “鈴木すずき雅之まさゆきが抱だいてきたブラックミュージックへの敬愛けいあいを日本にっぽんの大人おとなの音楽おんがくへと昇華しょうかさせた『FAIR AFFAIR』 | OKMusic”. okmusic.jp (2022年ねん2月がつ23日にち). 2023年ねん9月がつ25日にち閲覧えつらん。
^ “杉山すぎやま清貴きよたかが語かたる、音楽おんがくへの向むき合あい方かたと制作せいさくへの哲学てつがく「違ちがう景色けしきを見みることはとても大事だいじ」”. Real Sound｜リアルサウンド. 2021年ねん11月がつ10日とおか閲覧えつらん。
^ ココカラ (2014年ねん11月6日にち). “伊豆田いずた洋之ひろゆき「Tears in the Back Mirror」”. ココカラWEB│フリーペーパーココカラ. 2023年ねん9月がつ25日にち閲覧えつらん。
^ “DEEN 今年ことし3作さく目めのニューアルバム『シュプール』に詰つめ込こんだ、AOR～シティポップへの思おもい | SPICE - エンタメ特とく化か型がた情報じょうほうメディアスパイス”. SPICE（スパイス）｜エンタメ特とく化か型がた情報じょうほうメディアスパイス. 2021年ねん12月30日にち閲覧えつらん。

表ひょう話はなし編へん歴れきロック・ミュージック
構成こうせい要素ようそ	バックビートディストーションロックバンドエレクトリック・ギターエレクトリックベースリズム体たいドラムセット
ジャンル	アート・ロックアシッド・ロックアナトリアン・ロックインストゥルメンタル・ロック (英語えいご版ばん) インディー・ロックヴァイキング・ロックヴィジュアル系けい AOR エクスペリメンタル・ロックエレクトロニック・ロックオルタナティヴ・ロックガレージロックカントリーロッククラウトロッククラシック・ロックグラムロッククリスチャン・ロックゴシック・ロックコック・ロックコメディ・ロックサーフ・ミュージックサイケデリック・ロックザムロックサンバ・ロック (英語えいご版ばん) ジャズ・ロックジャム・バンド湘南しょうなんサウンドショック・ロック (英語えいご版ばん) シンフォニック・ロックスーフィー・ロックスタジアム・ロックストーナーロックスペース・ロックスラッカー・ロックソフトロックダンスロックデザート・ロックデザート・ブルース (英語えいご版ばん) パルム・デザート・シーン (英語えいご版ばん) デジタルロックデス・ロック (英語えいご版ばん) トロピカル・ロック (英語えいご版ばん) ニュー・ウェイヴハードロックパブロックバロック・ポップパワー・ポップパンク・ロックプロトパンクピアノ・ロックファンク・ロック (英語えいご版ばん) ミネアポリス・サウンドフォークロックフュージョンフラメンコ・ロックフリークビートブルースロックブギー・ロックプログレッシブ・ロックアヴァン・プログカンタベリー・ロックネオ・プログレッシブ・ロックプロト・プログロック・イン・オポジションプンタ・ロックヘヴィメタルポスト・プログレッシブ (英語えいご版ばん) ポストロックポップ・ロックラーガ・ロックミクスチャー・ロックヨットロック (英語えいご版ばん) リバプールサウンドルーツ・ロックアメリカーナサザン・ロックハートランド・ロックレゲエ・ロック (英語えいご版ばん) ロカビリーロック・エン・エスパニョール (英語えいご版ばん) チカーノ・ロック (英語えいご版ばん) ラテン・ロックロックンロールフリークビートブリティッシュ・ロックンロール (英語えいご版ばん) スワンプ・ポップスワンプ・ロックワールドビート
歴史れきしと文化ぶんか	ブリティッシュ・インヴェイジョンロックにおける女性じょせい (英語えいご版ばん) ロックにおける電子でんし楽器がっき (英語えいご版ばん) ロックの社会しゃかい的てき影響えいきょう (英語えいご版ばん) ロック・アゲインスト・コミュニズム (英語えいご版ばん) ロック・アゲインスト・セクシズム (英語えいご版ばん) ロック・アゲインスト・レイシズム (英語えいご版ばん) ロックンロールの起源きげんカントリージャズ R&B
関連かんれん項目こうもく	ウォール・オブ・サウンドビートレスクモータリックロック・オペラロック・フェスティバルロック・ミュージカルロックの殿堂でんどうワグネリアン・ロック
音楽おんがくのジャンル一覧いちらんポピュラー音楽おんがくのジャンル一覧いちらん Category:音楽おんがくのジャンル