ATX計画けいかく

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ATX計画けいかく（ATXけいかく、英語えいご: Project ATX）とは、バンダイナムコゲームスのゲーム『スーパーロボット大戦たいせんシリーズ』に登場とうじょうする架空かくうの兵器へいき開発かいはつ計画けいかくである。

ここでは『無限むげんのフロンティア』に登場とうじょうするアルトアイゼン・ナハトとヴァイスリッター・アーベントについても解説かいせつする。

概要がいよう

初出しょしゅつは『スーパーロボット大戦たいせんαあるふぁ ORIGINAL STORY』。αあるふぁシリーズの設定せっていをベースにしたオリジナルキャラクターの物語ものがたりに、『スーパーロボット大戦たいせんCOMPACT2』の主人公しゅじんこうであるキョウスケ・ナンブ、エクセレン・ブロウニングの2名めいを組くみ込こむにあたり、新あらたに設定せっていされた兵器へいき開発かいはつ計画けいかくである。その後ご発売はつばいされた『COMPACT2』の移植いしょく作さくである『スーパーロボット大戦たいせんIMPACT』では、ATX計画けいかくの設定せっていが逆ぎゃく輸入ゆにゅうされている。また『第だい2次じスーパーロボット大戦たいせんαあるふぁ』に登場とうじょうする一部いちぶ機体きたいは、『スーパーロボット大戦たいせんORIGINAL GENERATION2』に登場とうじょうするにあたり、OGシリーズの「ATX計画けいかく」で開発かいはつされた機体きたいとして設定せっていに組くみ込こまれた。

スーパーロボット大戦たいせんαあるふぁ ORIGINAL STORY

OGシリーズ

地球ちきゅう圏けん防衛ぼうえい計画けいかくの一環いっかんとして、北米ほくべい支部しぶラングレー基地きちでグレッグ・パストラル少将しょうしょう指揮しきの下したにスタートした強襲きょうしゅう用人ようにん型がた機動きどう兵器へいき（PT）開発かいはつプロジェクト。責任せきにん者しゃはマリオン・ラドム博士はかせ。

マリオン博士はかせの意向いこうからEOTは採用さいようされていない。開発かいはつされる機体きたいはどれも極端きょくたんなコンセプトを持もっており、操縦そうじゅう・製造せいぞうの困難こんなんさから正式せいしき採用さいように至いたった機体きたいは存在そんざいしない。『OG2』以降いこうはエース・パイロット用ように合あわせたカスタム機きの開発かいはつに目的もくてきが移行いこうしつつあり、PTよりも特とく機きに近ちかい設計せっけい思想しそうとなっている。関係かんけい者しゃであるキョウスケ・ナンブはそのコンセプトを「先手せんて必勝ひっしょう」「一撃いちげき必殺ひっさつ」と評ひょうしている。

運用うんようは近接きんせつ・白兵戦はくへいせん用ようの機体きたいと遠距離えんきょり・砲撃ほうげき戦せん用ようの機体きたいの2機きセットによるコンビネーション戦闘せんとうが基本きほんとなっている。そのためパイロットには高たかいチームワークが求もとめられる。

なお、EOTが採用さいようされていない関係かんけいで軍事ぐんじ機密きみつに引ひっかかるような要素ようそが薄うすいため、高こうレベルの軍事ぐんじ機密きみつの塊かたまりであるRシリーズと比較ひかくして一般いっぱんへの露出ろしゅつが多おおい。ブリット曰いわく、「基地きち祭さいでは人気にんきがある」とのこと。

IMPACT

PT強化きょうか計画けいかく。移植いしょく元もとの『COMPACT2』にはなく、リメイクの際さいに追加ついかされた設定せってい。

αあるふぁシリーズ

ビルトビルガーやビルトファルケンが『第だい2次じαあるふぁ』に登場とうじょう。アルトアイゼンとヴァイスリッターも設定せってい中ちゅうに存在そんざいしているが、ATX計画けいかくそのものは存在そんざいしない。

ATXチーム

ATX計画けいかくで開発かいはつされた機体きたいを始はじめとする試作しさく機きを運用うんようするために組織そしきされた部隊ぶたい。DC戦争せんそう開戦かいせん以前いぜん（『OG1』）は地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐん北米ほくべい支部しぶラングレー基地きち所属しょぞくで、メンバーは隊長たいちょうのゼンガー・ゾンボルト、エクセレン・ブロウニング、ブルックリン・ラックフィールド、キョウスケ・ナンブの4名めい。しかしDC戦争せんそう中ちゅうにゼンガーが連邦れんぽう軍ぐんから離反りはんし、以降いこうはキョウスケがチームを指揮しきしている。

L5戦役せんえき後ご（『OG2』）はラングレー基地きちでDC残党ざんとうの掃討そうとう任務にんむについており、イスルギ重工じゅうこうのテストパイロットを自称じしょうするラミア・ラヴレスを、イスルギ側がわの要請ようせいでチームに加入かにゅうさせた。インスペクター事件じけん後ご（『OG2.5』または『OG外伝がいでん』）は、ATXチームを快こころよく思おもわないケネス少将しょうしょうによってロシア極東きょくとうのペトロパブロフスク・カムチャツキー基地きちに転属てんぞくとなる。教導きょうどう隊たいに転属てんぞくしたラミアに代かわり、L5戦役せんえき後ごから共ともに行動こうどうしていたクスハ・ミズハをメンバーに加くわわえている。

部隊ぶたい章しょうのデザインは交差こうさしたリボルバーと剣けんの上うえに「撃げき」の字じが入はいったもの。これはキョウスケとエクセレンが主人公しゅじんこうを務つとめた『IMPACT』の没ぼつタイトルと同おなじ文字もじである。

キョウスケとエクセレンのキャラクターデザインは斉藤さいとう和衛かずえ（原案げんあん）、河野こうのさち子こ。

キョウスケ・ナンブ

［南部なんぶ 響ひびき介かい］ (Kyosuke Nanbu)

声優せいゆう：森川もりかわ智之としゆき

ATXチームの隊長たいちょう。コールサインはアサルト4→アサルト1。男性だんせい。22歳さい。身長しんちょう180cm。元もと伊豆いず基地きち所属しょぞくのテストパイロット。階級かいきゅうは曹長そうちょう→少尉しょうい→中尉ちゅうい。シリーズ初はつ登場とうじょうは『COMPACT2』。声こえが付ついたのはドラマCD「スーパーロボット大戦たいせんαあるふぁ オリジナルストーリーD-3」。『COMPACT2』のみスペースコロニー出身しゅっしんという設定せってい。

普段ふだんは無愛想ぶあいそうで寡黙かもくだが、表面ひょうめんに出でないだけで実際じっさいは静しずかに燃もえる熱血漢ねっけつかんである。己おのれの熱ねっしやすい性格せいかくをよく理解りかいし自戒じかいしてはいるが、自分じぶんを罠わなにはめたハンス・ヴィーパーやエクセレンを拉致らちしたイングラム、アルフィミィ等とう一部いちぶの相手あいてに対たいしては私情しじょうを隠かくさず戦たたかったことがある。

熱ねっしやすい一方いっぽうでプロ意識いしきは高たかく、感情かんじょうを押おし殺ころして目めの前まえの任務にんむに徹てっするように努つとめている。しかしまだ若わかいため、戦士せんしとしても指揮しき官かんとしても未熟みじゅくな面めんが散見さんけんされる。

趣味しゅみはギャンブルで、基本きほん的てきに分ぶんの悪わるい方ほうに賭かける大穴おおあな狙ねらい。攻撃こうげきや戦力せんりょくをギャンブル用語ようご（「カード」や「切きり札ふだ」「ジョーカー」など）に例たとえる癖くせがある。思おもい切きりの良よさと判断はんだん力りょくがよい結果けっかを生うむことが多おおく、ゼンガーらはその実績じっせきを高たかく評価ひょうかしている。しかし実際じっさいのギャンブルでは大穴おおあな狙ねらいがたたってめっぽう弱よわく、賭かけ仲間なかまのタスク相手あいてに負まけが込こんでいる模様もよう（愛あい機きのアルトアイゼンを担保たんぽに入いれるほど。この時ときだけは勝かったらしい）。エクセレンに借金しゃっきんまであり、彼女かのじょからはギャンブルを止とめられている。

射撃しゃげきは苦手にがてだが、近接きんせつ戦闘せんとうでの操縦そうじゅう技術ぎじゅつに優すぐれる。量産りょうさん型がたゲシュペンストMk-IIではキョウスケの操縦そうじゅうに追従ついしょうできないとマリオンに評価ひょうかされ、元もと教導きょうどう隊たいのゼンガーと真正面ましょうめんからまともに戦たたかえる数少かずすくない人物じんぶつ（『OG』の時点じてんでは「リシュウとキョウスケだけ」とゼンガー自身じしんが発言はつげん）とされている。実際じっさいにゼンガーと対峙たいじした際さいは、全ぜん高こうでアルトアイゼンの2倍ばい以上いじょうある特とく機きのグルンガスト零れい式しきを相手あいてに渡わたり合あった。

現在げんざいのキョウスケの性格せいかくは『IMPACT』がベースになっており、『COMPACT2』では性格せいかくや言葉ことば遣づかいが若干じゃっかん異ことなる。ギャンブル好すきの面めんも『IMPACT』以降いこうに追加ついかされたものである。

士官しかん学校がっこう時代じだい、搭乗とうじょうしていたシャトルの墜落ついらく事故じこから生還せいかんした過去かこを持もつ。これはキョウスケとエクセレンを除のぞく全員ぜんいんが命いのちを落おとした大だい事故じこである。『OG』においてはビルトラプター分解ぶんかい事故じこからも生還せいかんしている。特殊とくしゅな事情じじょうにより生還せいかんしたエクセレンと違ちがい、キョウスケは純粋じゅんすいに本人ほんにんの運うんで生いき残のこったという奇跡きせき的てきな強つよ運うんの持もち主ぬしである。『COMAPCT2』ではエクセレンと同様どうように衣服いふくも傷きずつかずに助たすかっている。『OGs』では、オペレーション・プランタジネットにおけるアクセル・アルマーとの交戦こうせんで搭乗とうじょう機きのアルトアイゼンが全ぜん損そんに近ちかいレベルで大破たいはしたが、キョウスケ自身じしんの負傷ふしょうは打撲だぼくと擦過傷さっかしょう程度ていどで済すんだ（GBA版ばんやTVアニメ『OGIN』では重傷じゅうしょうを負おい手術しゅじゅつ室しつ送おくり、後者こうしゃではしばらく右目みぎめに眼帯がんたいをつけていた）ことに対たいし、それが強つよ運うんという一言ひとことで片付かたづけられるのか、ラミアがいぶかしむ一幕ひとまくもあった。

並外なみはずれた強つよし運うん以外いがいはただの人間にんげんであり、念ねん動力どうりょくなどの特殊とくしゅな能力のうりょくは持もたないが、この事故じこで接触せっしょくしたためかアインストの声こえを解げすることができる。

相棒あいぼうであるエクセレンのことは普段ふだんは素そっ気け無なく扱あつかうものの、内心ないしんでは何なによりも彼女かのじょを大切たいせつに思おもっており、彼女かのじょを利用りよう、または傷きずつけた人間にんげんには相応そうおうの報復ほうふくを行おこなっている。自分じぶんからエクセレンに対たいし積極せっきょく的てきにアプローチする描写びょうしゃは少すくないが、『COMAPCT2』『IMPACT』などでの度重たびかさなる説得せっとくや独白どくはく、『OG』で救すくい出だしたエクセレンを無言むごんで強つよく抱だき締しめる等ひとし、静しずかだが激はげしい愛情あいじょうを感かんじさせる描写びょうしゃがある。『OG2』エンディングにおいて「もしエクセレンが再ふたたびアインストとして覚醒かくせいするようなことがあれば、自分じぶんが手てに掛かける」と誓ちかい、アインストである自分じぶんという存在そんざいの正否せいひ、ひいては生いきることに悩なやむ彼女かのじょを励はげまし、暖あたたかく受うけ入いれた。

エクセレンとの馴なれ初そめは作品さくひんごとに微妙びみょうに異ことなる。『COMPACT2』や『IMPACT』では物語ものがたりが始はじまる前まえから恋人こいびと同士どうしであるが、『OG』では士官しかん学校がっこう時代じだいには面識めんしきはない。前述ぜんじゅつのシャトル事故じこ時じにキョウスケがエクセレンを助たすけた時ときも、たまたま隣となりに座すわっていただけの関係かんけいである。二人ふたりが再会さいかいした時ときも「どこかで会あったことがある」程度ていどにしか覚おぼえていない。しかし『OG』中盤ちゅうばんでイルムからエクセレンが事故じこのもう一人ひとりの生存せいぞん者しゃであることを聞きき、彼女かのじょが自分じぶんが事故じこのときに庇かばった女性じょせいであることを思おもい出だす。『OG2』では「あれがアインストと関係かんけいあるのか」と発言はつげんしている。

『OG』ではいつエクセレンと恋人こいびと同士どうしになったきっかけが明確めいかくにされていないが、漫画まんが『Record of ATX』では恋仲こいなかになることを示唆しさする出来事できごとが描えがかれている（後述こうじゅつのエクセレンの項こうを参照さんしょう）。なお『COMPACT2』『IMPACT』の隠かくしステージにおいて、戦後せんごエクセレンと結婚けっこんしたと語かたられている。

部隊ぶたいでの位置いちはそれぞれの作品さくひん・世界せかいごとに異ことなる。『COMPACT2』『IMPACT』ではシャトル事故じこで生いき残のこったのが彼かれら2人ふたりだけという点てんが軍ぐんで疑問ぎもん視しされ、2人ふたりは宇宙うちゅうと地上ちじょうの別べつ部隊ぶたいに配属はいぞくされた。キョウスケはテストパイロットとして地上ちじょうの極東きょくとう支部しぶに配属はいぞくされている。両りょう作品さくひんとも階級かいきゅうは最初さいしょから最後さいごまで少尉しょういである。

『OG』ではATXチームに最後さいごのメンバーとして配属はいぞくされアサルト4となったが、ゼンガーがチームから抜ぬけたため隊長たいちょうに推おされ、コールサインもアサルト1に変更へんこう。イングラム離反りはん後ごは中尉ちゅういに戦時せんじ昇進しょうしんしPT部隊ぶたいの戦闘せんとう指揮しき官かんも務つとめた。ただし『OG2』以降いこうはカイの不在ふざい時じを除のぞき戦闘せんとう指揮しきを執とるような描写びょうしゃはない。『OG1』におけるハンス、理由りゆうがあるとはいえ離反りはんしたゼンガーやイングラム、『OG2』ではリーの裏切うらぎりと、上官じょうかんに恵めぐまれない傾向けいこうにある。

名前なまえの由来ゆらいはニューナンブM60および、「キョウスケ」という元もとスタッフの愛あい猫ねこの名前なまえから。乗じょう機きはアルトアイゼン→アルトアイゼン・リーゼなど。専用せんようBGMは「鋼鉄こうてつの孤こ狼おおかみ（ベーオウルフ）」。北米ほくべい版ばん『OG2』での曲名きょくめいは「Beowulf」。

並行へいこう世界せかいにおけるキョウスケ

『OG』における「向むこう側がわ」（シャドウミラーがいた世界せかい）でのキョウスケは特殊とくしゅ部隊ぶたい「ベーオウルブズ」の隊長たいちょうで、階級かいきゅうは大尉たいい。「ベーオウルフ」の異名いみょうを持もつ。GBA版ばん『OG2』作中さくちゅうでは直接ちょくせつ登場とうじょうしなかったが、ラミアの発言はつげんからうかがえる人物じんぶつ像ぞうは、こちら側がわのキョウスケとさほど変かわりないものであった。しかし『OGs』における『OG2』では、まったく異ことなる姿すがたで登場とうじょうする。その言動げんどうはキョウスケ本人ほんにんの名残なごりを残のこしつつも破滅はめつ的てき・虚無きょむ的てきで支離滅裂しりめつれつ、思考しこうは「こちら側がわ」のアインストと酷似こくじしている。外見がいけんもアインスト側がわに落おちたエクセレンと同様どうようの雰囲気ふんいきを漂ただよわせているが、エクセレンはどこか虚うつろな表情ひょうじょうだったのに対たいしてキョウスケはただ凶悪きょうあくな表情ひょうじょうをしている。目元めもとにはアルフィミィ同様どうよう、赤あかい水玉みずたま状じょうの装飾そうしょくがある。

ラミアの持もつデータによれば、この「ベーオウルフ」は人知じんちを越こえた筋力きんりょく、反射はんしゃ神経しんけい、回復かいふく能力のうりょくを持もち、搭乗とうじょうした機体きたいを変貌へんぼうさせる異常いじょうな存在そんざいであったとされている。この設定せってい変更へんこうに伴ともない、ベーオウルブズの設定せっていもGBA版ばんとは異ことなっている。この設定せっていの登場とうじょう後ごに制作せいさくされた『無限むげんのフロンティア』初回しょかい版ばんのドラマCDでは詳細しょうさいに描写びょうしゃされたほか、『OGIN』の第だい1話わ冒頭ぼうとうでは映像えいぞう化かもされた。ラミアのデータにある通とおり、搭乗とうじょう機きのゲシュペンストMk-IIIを再生さいせいさせたうえに巨大きょだい化かさせるなど、異常いじょうな存在そんざいであることが明確めいかくに描写びょうしゃされている。『OGs』での末路まつろは不明ふめいだったが、ドラマCDでも『OGIN』でも機体きたいを巨大きょだい化かさせたことが仇かたきとなってアクセルに敗北はいぼくし、施設しせつの自爆じばくに巻まき込こまれて消息しょうそくを絶たっている。

『OGIN』の冒頭ぼうとうではシャトル事故じこの際さい、こちら側がわのエクセレン同様どうようアインスト化かしたことが明あかされている。機体きたいの変異へんいに同調どうちょうして自身じしんの容姿ようしも変化へんかしており、白しろい肌はだと赤あかい目め、さらには下半身かはんしんがコクピットと一体化いったいかしているなど、原型げんけいを大おおきく逸脱いつだつした姿すがたになっている。その覚醒かくせいと共ともに「向むこう側がわ」でリュウセイら仲間なかまたちを機体きたいもろとも殺害さつがいし、転移てんい直前ちょくぜんのシャドウミラーを追撃ついげきする。アクセルにアインストヴォルフのコクピットを潰つぶされるも、最終さいしゅう話ばなしにて「こちら側がわ」のノイ・レジセイアが倒たおされた直後ちょくごのホワイトスターへ転移てんいする（その際さいにベーオウルフの肌はだや髪かみの色いろは青黒あおぐろくなり、目めは瞳ひとみが消きえて赤あかのみになった他ほか、肩かたからは角かくが生はえている）と、他たのアインストらやノイ・レジセイアと融合ゆうごうしてノイヴォルフに変異へんいし、グルンガスト・サイバスター・SRX・グレート雷門かみなりもんのコピー体たいを生うみ出だして自身じしんは地球ちきゅうへ向むかうが、システムXNで地球ちきゅう付近ふきんへ先回さきまわりしたATXチームやアクセルと交戦こうせんする。アクセルとキョウスケを庇かばったアルフィミィを倒たおすが、アクセルに負おわされたダメージで再生さいせいが阻害そがいされていた部分ぶぶんにキョウスケの一いち撃げきを喰くらい、完全かんぜんに消滅しょうめつした。

エクセレン・ブロウニング

(Excellen Browning)

声優せいゆう：水谷みずたに優子ゆうこ

ATXチームのメンバー。コールサインはアサルト2。女性じょせい。23歳さい。身長しんちょう175cm。階級かいきゅうは少尉しょうい。シリーズ初はつ登場とうじょうは『COMPACT2』。声こえが付ついたのはドラマCD「スーパーロボット大戦たいせんαあるふぁ オリジナルストーリーD-3」。

陽気ようきで楽天的らくてんてきな性格せいかく。自己じこアピールが激はげしくノリも軽かるいため、何なにも考かんがえていないように見みえるが、実際じっさいは冷静れいせいで知的ちてきであり現実げんじつ主義しゅぎ。ゼンガーも戦闘せんとう台詞せりふで「キョウスケ以上いじょうの読よみだ」と評価ひょうかするなど、頭あたまの回転かいてんは非常ひじょうに速はやい。明あかるいノリで、若わかいパイロットをからかったり苦境くきょうに立たたされた時ときも冗談じょうだんを言いうなどムードメーカーの役割やくわりを担になっている。主おもにギャグシーンでの活躍かつやくが目立めだつが、本来ほんらいの氷こおりのような鋭するどさを覗のぞかせる場面ばめんも存在そんざいする。どんな苦境くきょうも茶化ちゃかしてみせるその生いき方かたのためか、自身じしんが激はげしく傷付きずつけいていたり落おち込こんでいても周囲しゅういはその態度たいどに誤魔化ごまかされ気きが付つけないことが多おおい。しかし漫画まんが『Record of ATX』では落おち込こんでいる姿すがたをキョウスケに見みられ、それを受うけ止とめられて安堵あんどするシーンが存在そんざい。

キョウスケとは逆ぎゃくに接近せっきん戦せんを苦手にがてとするが、高こう機動きどう戦闘せんとうの名手めいしゅ。愛あい機きヴァイスリッターとの相性あいしょうは抜群ばつぐんで、戦闘せんとうにおいてはその冷静れいせいさと判断はんだん力りょくを生いかし狙撃そげき・射撃しゃげき戦せんで活躍かつやく。『OG』（L5戦役せんえき）ではトップエースとして活躍かつやくした。『Record of ATX』においても量産りょうさん型がたゲシュペンストMk-IIで二に丁ちょう拳銃けんじゅうのようにマシンガンを操あやつったり、滞空たいくう能力のうりょくの低ひくいゲシュペンストで滞空たいくう戦闘せんとうをこなすなど操縦そうじゅう技術ぎじゅつは非常ひじょうに高たかく、弾道だんどうミサイルの狙撃そげきにも成功せいこうしている（弾道だんどう予測よそくや出力しゅつりょく調整ちょうせいも全すべて自分じぶんで行おこなった）。

キョウスケが賭かけ好すきなのに対たいし、彼女かのじょは酒豪しゅごうで酒好さけずき。いくら呑のんでもほとんど酔よわないので周まわりの酔よっ払ぱらいを見みて楽たのしんでいる。ハガネのダイテツ艦長かんちょうとは呑のみ友達ともだち。性格せいかく的てきに似にたところのあるガーネットとウマが合あうらしく、二人ふたりしてダイテツ達たちの飲のみ会かいに参加さんかしたりガーネットの退役たいえき後ごも水着みずぎを送おくってもらう等とうの交友こうゆうがある。日本にっぽんの文化ぶんかにもそれなりに詳くわしく、ブリットに故意こいに歪曲わいきょくした知識ちしきを吹ふき込こんで楽たのしんでいる。しかしその正確せいかく性せいには疑問符ぎもんふがつき、慣用かんよう句くを間違まちがって覚おぼえていることも多おおい。ロボットアニメについてもリュウセイの言動げんどうを解説かいせつできる程度ていどの知識ちしきを持もち、攻撃こうげき時じに過去かこのSRW作品さくひんに登場とうじょうしたキャラの決きめゼリフをアレンジして叫さけんだりもする。乗のせ変かえや武装ぶそう変更へんこうでのネタ台詞せりふが全ぜんキャラ中ちゅう最もっとも多おおい。

士官しかん学校がっこう時代じだい、搭乗とうじょうしていたスペースシャトルの墜落ついらくから生還せいかんした過去かこを持もつ。これはキョウスケとエクセレンを除のぞく全員ぜんいんが命いのちを落おとした大だい事故じこだが、実じつはエクセレンはこの事故じこで一いち度ど死亡しぼうしており、アインストにより身体しんたいを再生さいせいされていたことが後のちに明あかされる（『OG』キョウスケ編へんで、彼女かのじょの肉体にくたいの80%以上いじょうがバルマーの技術ぎじゅつでも解析かいせき不能ふのうな未知みちの細胞さいぼうで構成こうせいされていることが判明はんめい）。以上いじょうの経緯けいいからアインストの声こえが聞きこえるが、キョウスケと同おなじように念ねん動力どうりょくなどの特殊とくしゅ能力のうりょくは持もたない（『IMPACT』では敵対てきたいした際さいは予知よち能力のうりょくを備そなえるが、正気しょうきを取とり戻もどした後のち消滅しょうめつする）。ただし『OG』キョウスケ編へんで「調整ちょうせい」や「幻覚げんかく」等とうに対たいする抵抗ていこう力りょくや解とけ易やすさという体質たいしつが伏線ふくせんとして示唆しさされている。その身体しんたいの秘密ひみつゆえに、後のちにアインストの意志いしに飲のみ込こまれ駒こまとして敵てきとなるが、キョウスケの必死ひっしの呼よびかけによって自身じしんの意志いしを取とり戻もどした。

キョウスケとは恋人こいびと同士どうし。シリーズ初はつの明確めいかくな恋人こいびと関係かんけいにおける「年上としうえの彼女かのじょ」である。キョウスケより年上としうえであることを多少たしょう気きにしている模様もよう（『IMPACT』で21歳さいとサバを読よむシーンも存在そんざいする）。彼女かのじょとしては燃もえるような恋こいがしたいため、普段ふだん素そっ気けなく扱あつかわれることに不満ふまんを抱だいているが、誰だれよりも彼かれを愛あいしている。キョウスケのギャンブル癖へきには半なかば呆あきれているのだが、そんな所ところにも惚ほれている模様もよう。馴なれ初そめは作品さくひんごとに多少たしょう異ことなる（キョウスケの項こう参照さんしょう）。シャトル事故じこの際さいキョウスケに庇かばわれており、このときの記憶きおくが印象いんしょうに残のこっていたのか『OG』でキョウスケと再会さいかいした時ときも彼かれのことをはっきりと覚おぼえている描写びょうしゃがある。その軽かるいノリゆえ色恋いろこい沙汰ざたには大胆だいたんに見みえ、また本人ほんにんもお姉ねえさんぶって行動こうどうするが、キョウスケの意外いがいな一言ひとことで虚きょを突つかれ赤面せきめんするなど意外いがいと純じゅんな面めんがある。『OG2』のエンディングでは、双子ふたごの女おんなの子こが生うまれたら名前なまえはアルフィミィとレモンにするとキョウスケに約束やくそくさせている。『COMPACT2』『IMPACT』では隠かくしステージにてキョウスケと戦後せんご結婚けっこんした。なお、家事かじは苦手にがてらしくカップ麺めん程度ていどしか作つくることができないとキョウスケに暴露ばくろされたことがあるが、『OG2』で料理りょうりの苦手にがてなレオナに対たいし的確てきかくなアドバイスをしていたことがある（が、そのアドバイスとは「レオナが『美味おいしくない』という味付あじつけをすればいい」というものだった）。

部隊ぶたいでの位置いちは各かく作品さくひん・世界せかいごとに異ことなる。『COMPACT2』『IMPACT』ではシャトル事故じこで生いき残のこったのが彼女かのじょら2人ふたりだけという点てんが軍ぐんで疑問ぎもん視しされ、結果けっか2人にんは宇宙うちゅうと地上ちじょうの別べつ部隊ぶたいに配属はいぞくされた。エクセレンはテストパイロットとして宇宙うちゅうの独立どくりつ遊ゆう撃げき部隊ぶたいロンド・ベルに配属はいぞくされている。隠かくしステージではキョウスケが「エクセレンは戦後せんご前線ぜんせんを退しりぞいて後方こうほうで任務にんむに当あたっている」という旨むねの会話かいわをしている。『OG』ではATXチームに最初さいしょ期きに配属はいぞくされ（エクセレン曰いわく「ボスとの付つき合あいは一番いちばん長ながい」）アサルト2となった。事故じこはメギロートがシャトルに衝突しょうとつしたと推測すいそくされたためか、2人ふたりと事故じことの関係かんけいは疑問ぎもん視しされていない。『OG』におけるもう一ひとつの世界せかい（シャドウミラーがいた「向むこう側がわ」）でのエクセレンはシャトル事故じこで死亡しぼうしており、キョウスケのパートナーとはなっていない。

アインストのアルフィミィ、シャドウミラーのレモン・ブロウニングは共ともに彼女かのじょに非常ひじょうに近ちかい存在そんざいである（それぞれの項こう参照さんしょう）。

プロデューサーの寺田てらだ貴信たかのぶは彼女かのじょを「基本きほんはコメディ&ディープネタ&お色気いろけ担当たんとうだが、シリアスもこなせる（『OG』シリーズでは）貴重きちょうなキャラ」と表現ひょうげんしている。

エクセレンが機動きどう兵器へいきのパイロットになったのは、父親ちちおやが機動きどう兵器へいき関係かんけいに携たずさわる人間にんげんでその影響えいきょうを受うけたため。

名前なまえの由来ゆらいはアメリカの銃器じゅうきメーカーブローニング・アームズから。

乗じょう機きはヴァイスリッター、ライン・ヴァイスリッターなど。

専用せんようBGMは「白銀はくぎんの堕天使だてんし（ルシファー）」。北米ほくべい版ばん『OG2』での曲名きょくめいは「Fallen White Angel」。アインストによる洗脳せんのう時じは「揺ゆれる心しんの錬金術れんきんじゅつ師し（アルケミスト）」。

その他たのメンバー

ブルックリン・ラックフィールド

アサルト3。

クスハ・ミズハ

ラミア離脱りだつ後ごのアサルト4。以上いじょう2人にんは超ちょう機き人じんを参照さんしょう。

ゼンガー・ゾンボルト

初代しょだい隊長たいちょうで元もとアサルト1。DC戦争せんそう途中とちゅうでDCを経へてクロガネに所属しょぞく。バンプレストオリジナルのキャラクター一覧いちらん#ゼンガー・ゾンボルトを参照さんしょう。

ラミア・ラヴレス

インスペクター事件じけん当時とうじのアサルト4。事件じけん後ごは特殊とくしゅ戦せん技わざ教導きょうどう隊たいに転属てんぞく。シャドウミラー#ラミア・ラヴレスを参照さんしょう。

アリエイル・オーグ

封印ふういん戦争せんそう後ご、エクセレンからは「ATXチームに（アサルト5として）入はいるべき」と誘さそわれている。

開発かいはつスタッフおよび関連かんれん人物じんぶつ

マリオン・ラドム

(Marion Radom)

声優せいゆう：仲村なかむらかおり

初出しょしゅつは『OG』。女性じょせい。30歳さい。天才てんさい的てきなロボットエンジニアで、特とくに駆動くどう系けいの専門せんもん家か。かつてマオ・インダストリーに在籍ざいせきしており、カーク・ハミルと共ともにゲシュペンスト開発かいはつを手てがけた。その後ご自分じぶんの実力じつりょくが認みとめられないことに不満ふまんを抱いだき退社たいしゃ。軍ぐんのATX計画けいかくに参加さんかし、同どう計画けいかくの責任せきにん者しゃとなった。アルトアイゼンやヴァイスリッターのように、既存きそんの機体きたいを改造かいぞうして長所ちょうしょと短所たんしょをそれぞれ極端きょくたんに引ひき伸のばした機体きたいを作つくり上あげることを得意とくいとする。この改造かいぞうは『OGs』で一部いちぶパイロットから「マ改造かいぞう」と通称つうしょうされている。頑固がんこだが、発想はっそうには柔軟じゅうなんさを持もつ。アルトアイゼンとヴァイスリッターを「ゲシュペンストMk-III」「ゲシュペンストMk-II・カスタム」と呼よんでいたが、『OG』エンディング以降いこうはその名なで呼よばなくなった。

超ちょう常つね的てきな現象げんしょう・技術ぎじゅつへの興味きょうみがなく、自身じしんが関かかわった機体きたいには一切いっさいEOTを使用しようしていない。ヤルダバオトの解析かいせきにも興味きょうみを示しめさなかった。タイムトラベル、次元じげん転移てんいなどの超ちょう常つね的てき機能きのうを持もつが純粋じゅんすいな地球ちきゅう製せいの技術ぎじゅつであるエクサランスの時流じりゅうエンジンについては「眉唾物まゆつばものではありますが」と言いいつつも理解りかいを示しめし、ライトニング・エターナル両りょうフレームの開発かいはつに参加さんかした。

キョウスケのことを高たかく買かっており、彼かれの格闘かくとう戦せんにおける操縦そうじゅう技術ぎじゅつを見込みこんでアルトアイゼンに乗のせたほか、『OGs』版ばん『OG2』では「アルトに乗のる人間にんげんが他たの機体きたいに負まけて欲ほしくない」という理由りゆうでリーゼへの改造かいぞうを引ひき受うけている。一方いっぽうで、エクセレンについてはヴァイスリッターの強化きょうか案あんを聞きかれると無視むしするなど、ぞんざいに扱あつかっているように見みえるが、『OGIN』ではライン・ヴァイスリッターの運用うんようについて、当初とうしょは反対はんたいの立場たちばを取とっていたが「エクセレンが運用うんように問題もんだいないというのであれば」と認みとめているのでキョウスケ同様どうように信頼しんらいしているようである。『OG外伝がいでん』ではスラッシュ・ディメンジョンを格闘かくとう武器ぶきとして扱あつかったり、無謀むぼうながらも前向まえむきな性格せいかくのフィオナを高たかく評価ひょうかし気きに入いっている。

カーク・ハミルとは元もと夫婦ふうふ。彼かれからは「マリー」と呼よばれていた。カークへの対抗心たいこうしんからか、PTにEOTを組くみ込こむことに否定ひてい的てき。後のちにカークとのわだかまりがそれなりに解とけたようで、SRX改修かいしゅう用ようのサーボモーターを提供ていきょうしたり、ビルトビルガーを共同きょうどう開発かいはつしている。

その他た、ジガンスクード・ドゥロやズィーガーリオンの改修かいしゅう設計せっけいを担当たんとう。

名前なまえの由来ゆらいはポーランドの銃器じゅうきメーカー「ラドム」から。

その他たの関連かんれん人物じんぶつ

カーク・ハミル

SRX計画けいかくのスタッフ。ビルトファルケンの開発かいはつを担当たんとう。SRX計画けいかくを参照さんしょう。

アラド・バランガ

ビルトビルガーのパイロット。

ゼオラ・シュバイツァー

ビルトファルケンのパイロット。以上いじょう2人にんはスクールを参照さんしょう。

開発かいはつ機体きたい

英字えいじ武器ぶき名称めいしょうのあるものは北米ほくべい版ばん『OG』における表記ひょうき。北米ほくべい版ばん『OG』で名称めいしょうが異ことなるものは（日本にっぽん版ばん / 北米ほくべい版ばん）の順じゅんに表記ひょうきする。

アルトアイゼン

【ALTEISEN = 独語どくごで「古ふるい鉄てつ」】

諸しょ元もと

アルトアイゼン ALTEISEN
形式けいしき番号ばんごう	PTX-003C
分類ぶんるい	パーソナルトルーパー
所属しょぞく	地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐんATXチーム
開発かいはつ	マリオン・ラドム
製造せいぞう	マオ・インダストリー社しゃ
生産せいさん形態けいたい	試作しさく機き
全ぜん高こう	22.2m
重量じゅうりょう	85.4t
フレーム	Gフレーム
OS	TC-OS
武装ぶそう	スプリットミサイル ヒートホーン 3連れんマシンキャノン リボルビング・ステーク スクエア・クレイモア
防御ぼうぎょ装備そうび	ビームコート ABフィールド（GBA版ばん『OG』）
必殺ひっさつ技わざ	「切きり札ふだ」 ランページ・ゴースト
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	キョウスケ・ナンブ

「絶対ぜったい的てきな火力かりょくをもって正面しょうめん突破とっぱを可能かのうにする機体きたい」という開発かいはつコンセプトの元もと、ゲシュペンスト試作しさく3号機ごうきに極端きょくたんな改造かいぞうを加くわえて完成かんせいした重じゅうPT。開発かいはつ担当たんとう者しゃマリオン・ラドム博士はかせの意向いこうで、EOTは一切いっさい使つかわれていない。

本ほん機きの武装ぶそうは全すべて固定こてい兵へい装そうとなっている。これは、戦闘せんとう中ちゅうに武器ぶき弾薬だんやくを使つかい果はたしたりマニピュレーターが破壊はかいされたPTが徒手空拳としゅくうけん以外いがいの戦闘せんとう方法ほうほうを失うしなうという問題もんだいを解消かいしょうするためであった。以前いぜんにも中なか・遠距離えんきょり戦せん用ようの固定こてい兵へい装そうを備そなえたシュッツバルトが開発かいはつされているが、アルトアイゼンでは近きん・中距離ちゅうきょり戦せんのものが採用さいようされ、破壊はかい力りょくを重視じゅうししたスクエア・クレイモアとリボルビング・ステークを主おも武装ぶそうとする。PTに要求ようきゅうされる汎用はんよう性せいを損そこなうこととなったが、ラドム博士はかせは中なか・遠距離えんきょり戦せんを同どう時期じきに開発かいはつされていたヴァイスリッターに委ゆだねるつもりでおり、アルトアイゼンには必要ひつようないと考かんがえていた。

突撃とつげき機きとしての特性とくせい上じょう、機体きたい出力しゅつりょくに依存いぞんし不安定ふあんていになりがちなビーム兵器へいきは搭載とうさいされておらず（『OG』シリーズの武装ぶそう変更へんこう除のぞく）、武装ぶそうは実体じったい弾だん・実体じったい剣けん（角かくと杭くい）のみで構成こうせいされている。重量じゅうりょうのある装備そうびを多数たすう搭載とうさいしたため機動きどう性能せいのうの低ひくさが欠点けってんに上あげられたが、大だい推力すいりょくバーニア・スラスターにより半なかば強引ごういんにこれを解決かいけつ、通常つうじょう推進すいしん器きに加くわえて宇宙うちゅう空間くうかんでの別途べっと加速かそくのためのアフターバーナー（一般いっぱん的てきな大気圏たいきけん内ないでのアフターバーナーとは意味いみが異ことなる）や過か給きゅう器きまで搭載とうさいされている。また、ダッシュ力りょくを重視じゅうしした高こう出力しゅつりょくのエンジンを搭載とうさいし、可能かのうな限かぎり遠とおくの敵てき機きの懐ふところに飛とび込こみ、必殺ひっさつの一いち撃げきを撃うち込こんだ後のち、急速きゅうそく離脱りだつする戦法せんぽうを実現じつげんした。それゆえの耐久たいきゅう性能せいのうの向上こうじょうが求もとめられた結果けっか、過剰かじょうとも言いえる重じゅう装甲そうこう化かが推おし進すすめられ、対たいビームコーティングも施ほどこされた。その増加ぞうか重量じゅうりょう分ぶんをさらにバーニア・スラスターを増設ぞうせつし補おぎなうなどの改造かいぞうを重かさねた結果けっか、近接きんせつ戦闘せんとう能力のうりょく・突破とっぱ力りょく・装甲そうこう防御ぼうぎょ力りょくに優すぐれたPTが誕生たんじょうした。

一方いっぽうでそれ以外いがいの運用うんようが極きわめて困難こんなんとなってしまい、運動うんどう性せいを始はじめとして機体きたいバランスが著いちじるしく損そこなわれた操縦そうじゅうし辛つらい機体きたいでもある。操縦そうじゅう時じにはパイロットにかなりの加速度かそくどがかかるらしく、『Record of ATX』ではブリットがシミュレーターでアルトアイゼンを操縦そうじゅうした際さいには実機じっきではないにもかかわらず体調たいちょうを崩くずしていた（なお、キョウスケは平然へいぜんと「Gが軽かるすぎて参考さんこうにならない」と口くちにした）。加速かそく、制動せいどうを精密せいみつ繊細せんさいに行おこなえるパイロットでなければまともな操縦そうじゅうは困難こんなんであるとされる。直線ちょくせん以外いがいの機動きどうが困難こんなんで、近接きんせつ戦闘せんとう用ようのR-1に乗のっているリュウセイは「扱あつかいが難むずかしく、リーチも短みじかい」と評ひょうし、エクセレンからは「キワモノ」、キョウスケ自身じしんにも初はつ見みるで「馬鹿ばかげた機体きたい」と言いわれるなど、パイロットを選えらぶ機体きたいである。また、飛行ひこうする敵てき機きに対たいして有効ゆうこうな攻撃こうげき手段しゅだんを持もたず、実戦じっせんでの運用うんようにおいては基本きほんとしてヴァイスリッターとの連携れんけいが不可欠ふかけつとなっている。

こうした開発かいはつ経緯けいいからテスト運用うんようの是非ぜひすら問とわれていたが、ATX計画けいかくの責任せきにん者しゃでラングレー基地きち司令しれいのグレッグ・パストラル少将しょうしょうは「極端きょくたんな発想はっそうの中なかにこそ、飛躍ひやく的てきな進歩しんぽへの手てがかりがある」とし、ラドム博士はかせの極端きょくたんな開発かいはつコンセプトを容認ようにんしていた。ATX計画けいかく開発かいはつスタッフの多おおくは、計画けいかくの本命ほんめいはPT-X構想こうそうにおいてゲシュペンストの課題かだいとなっていた重力じゅうりょく下か空戦くうせん能力のうりょくをテスラ・ドライブ搭載とうさいによってクリアしたヴァイスリッターと見みていたらしく、アルトアイゼンはPTの方向ほうこう性せいを探さぐるための試金石しきんせきであると考かんがえられていた。ラドム博士はかせはそのような考かんがえを快こころよく思おもわず、あくまで次期じき主力しゅりょく機きとしての正式せいしき採用さいようを目指めざしていたが、時代じだいに逆行ぎゃっこうした開発かいはつコンセプトと扱あつかいづらさから実現じつげんはせず、試作しさく機きの域いきを出でることはなかった。機体きたい名称めいしょうも正式せいしき採用さいよう時じにつけられるはずであった「ゲシュペンストMk-III」ではなく、試作しさく段階だんかいでのコードネームであった「アルトアイゼン」（古ふるい鉄てつ）がそのまま正式せいしき名称めいしょうとなった。

不名誉ふめいよな名なを与あたえられた本ほん機きであったが、DC戦争せんそう直前ちょくぜんにキョウスケ・ナンブという、戦法せんぽうスタイル、操縦そうじゅう技術ぎじゅつ、機体きたい特性とくせいのマッチした稀有けうなパイロットを得えることになる。不得手ふえてとする戦闘せんとう領域りょういきもエクセレン・ブロウニングの操あやつるヴァイスリッターのカバーによって絶妙ぜつみょうなコンビネーションを発揮はっきし、オペレーション・プランタジネットまで幾多いくたの戦場せんじょうを戦そよい抜ぬいた。こうして異端いたんの試作しさく機きとして終おわるはずだったアルトアイゼンは、地球ちきゅう圏けんの行方ゆくえを左右さゆうする戦たたかいを代表だいひょうする1機きに数かぞえられ、PT開発かいはつ史上しじょうに名なを残のこすことになったのである。

なお、『OG2』でシャドウミラーがいた「向むこう側がわ」の世界せかいでは、細こまかな仕様しようが異ことなるがゲシュペンストMk-IIIとして採用さいようされ、ベーオウルブズ隊長たいちょう機きとして「向むこう側がわ」のキョウスケが使用しようしていた模様もよう。

武装ぶそう

スプリットミサイル

ゲシュペンスト系けいPTが装備そうびする中なか射程しゃていミサイル。『COMPACT2』『IMPACT』『OG』（GBA版ばん）で装備そうび。

ヒートホーン (Heat Horn)

頭部とうぶに装備そうびされた加熱かねつ式しきの実体じったい刃ば。頭あたま突とっきのようなモーションで敵てきを切きり裂さく。本来ほんらいは腕うで部ぶが破損はそんした場合ばあいなどに使つかう緊急きんきゅうに使用しようされるべき武器ぶきで、濫用らんよう時じは頭部とうぶおよび首くび関節かんせつパーツの破損はそんの恐おそれがある。プロデューサーの寺田てらだによると『IMPACT』での切きり払はらいもこれで行おこなっている。

3連れんマシンキャノン (Autocannon)

左腕さわんに装備そうびされた実体じったい弾だん機関きかん砲ほう。キョウスケが射撃しゃげきを苦手にがてとする点てんと、威力いりょくの面めんから主おもに牽制けんせいに使つかわれる。本ほん機きの固定こてい兵へい装そうの中なかでは比較的ひかくてき射程しゃていが長ながい。弾たま種しゅにはカートレス弾だんを使用しようしている。外部がいぶ装備そうびとして携行けいこう可能かのうなマガジンを装着そうちゃくすることも可能かのうで、マシンキャノン本体ほんたい側面そくめんの白色はくしょくカバー部ぶに給きゅう弾だん口こうが存在そんざいする。ここには弾たま帯たいを接続せつぞくすることもでき、腰部ようぶリアアーマーに装備そうびした大型おおがたの弾倉だんそうから直接ちょくせつ給きゅう弾だんできるとするモデルも存在そんざいする。

リボルビング・ステーク (Revolver Stake)

右腕うわんに装備そうびされた杭くい打うち機き（いわゆるパイルバンカー）。フレーム内ないに杭くいが前後ぜんごするスペースが設もうけられている。根元ねもとにリボルバーのような回転かいてん式しき薬やく室しつがあり、専用せんようのカートリッジを6発はつ装填そうてんする。突進とっしんの勢いきおいでステーク（杭くい）を突つき立たてた後のち、カートリッジを撃げき発はっさせ標的ひょうてきの内部ないぶに衝撃しょうげきを与あたえることで破壊はかいする。カートリッジを撃げき発はつせずに、杭くいをあらかじめ後退こうたいさせた状態じょうたいで打だ突することも可能かのうとなっている。リーチが短みじかく扱あつかい辛つらいが、耐久たいきゅう性せいや貫通かんつう力りょくに優すぐれており、機体きたい本体ほんたいの出力しゅつりょくに依存いぞんせずジェネレーターに負担ふたんをかけないため、キョウスケはこの武器ぶきを好このんで使用しようする。

カートリッジは火薬かやく式しきの実包じっぽうと見みなされることが多おおいが、『COMPACT2』を担当たんとうした森住もりずみ惣そう一郎いちろうは「衝撃波しょうげきはを発生はっせいさせるビームカートリッジのようなもの」と考かんがえていた。

スクエア・クレイモア (Heavy Claymore)

両りょう肩かた部ぶに2基きずつ、計けい4基き装備そうびされる特殊とくしゅ兵へい装そう「近距離きんきょり指向しこう性せい・近接きんせつ戦闘せんとう用よう炸裂さくれつ弾だんM180A3」の通称つうしょう。クレイモア地雷じらいを大型おおがた化かしたもので、チタン合金ごうきん製せい・平均へいきん直径ちょっけい120mmの炸裂さくれつ鋼こう球たま弾だん（ベアリング弾だん）を大量たいりょうに発射はっしゃする。1基きあたりの最大さいだい投射とうしゃ可能かのう数すうは30発はつ。肩かた内部ないぶには自動じどう装填そうてん装置そうちが搭載とうさいされている。外見がいけん的てきにも重量じゅうりょうバランスの点てんでも、跳とべ弾だんの危険きけん性せいがあるにもかかわらず、射い角かくが広ひろいために近接きんせつして使つかわないと流ながれ弾だまの被害ひがいが出でるという点てんでも、さらには誘爆ゆうばくの危険きけん性せいの意味いみでも、この機体きたいの本質ほんしつを体現たいげんした武器ぶきと言いえる。本来ほんらいは、ある程度ていど距離きょりを置おいての使用しようが望のぞましいとされている。『OGs』では全体ぜんたい攻撃こうげき属性ぞくせい。

必殺ひっさつ技わざ

「切きり札ふだ」 ("Trump Card")

本ほん機きの持もつ武装ぶそうを連続れんぞくで叩たたき込こむ。モーションは作品さくひんによって異ことなるが、マシンキャノンやクレイモアで牽制けんせい後ごにヒートホーンで突撃とつげき、さらにステークを全ぜん弾たま打うち込こむ攻撃こうげきとなっている。いずれの作品さくひんでも射程しゃていが1で移動いどう後ごの使用しよう不可ふか、弾たま数すうも1発はつきりと威力いりょくだけでなく癖くせも非常ひじょうに強つよい。『IMPACT』から登場とうじょう。

ランページ・ゴースト (Rampage Ghost)

ヴァイスリッターとの連係れんけい攻撃こうげきで、ゲームでは合体がったい攻撃こうげきとして扱あつかわれる。直訳ちょくやくすると「暴あばれ回まわる幽霊ゆうれい」。アルト、ヴァイスの両機りょうきが突撃とつげきし、敵てき機きを前後ぜんごから挟はさみ込こみ、互たがいの必殺ひっさつ武器ぶきを至近しきん距離きょりで叩たたき込こむ。技わざの初出しょしゅつは『IMPACT』だが、第だい3部ぶでアルトアイゼン・リーゼ入手にゅうしゅ後ごに使用しよう可能かのうとなるため、改修かいしゅう前まえのアルトで使用しようするのは『OG』からである。

デザイン

デザイナーは斉藤さいとう和衛かずえ。機体きたいカラーは赤あかを基調きちょうとし、各部かくぶに白しろと黒くろが使つかわれている。

ゲシュペンストの改造かいぞう機きということで、足あしのラインや腕うでの突起とっきなどにゲシュペンストらしさを残のこしているが、肥大ひだいした両りょう肩かたや額がくの角かくなどシルエットは大幅おおはばに変かわっている。突進とっしん力りょくを高たかめるために背部はいぶに相当そうとう数すうのブースターが装備そうびされており、『OGs』の「切きり札ふだ」カットイン時じに見みることができる。

元々もともと立体りったい化かを全まったく意識いしきせずデザインされたため、肩かたや腕うでの可動かどう領域りょういきが考慮こうりょされておらず、商品しょうひん化かの際さいにはこれらをどう処理しょりするかが問題もんだいとなっている。スクエア・クレイモアのシャッター部分ぶぶんも、独自どくじ解釈かいしゃくで処理しょりされることが多おおい。

劇げき中ちゅう、機体きたい色しょくと頭部とうぶのヒートホーンからテンザンは「赤あかいカブトムシ」と揶揄やゆした。

劇げき中ちゅうでの活躍かつやく

COMPACT2

ゲシュペンストMk-IIIの試作しさく1号機ごうき。形式けいしき番号ばんごうは「PTX-03-001」。正式せいしき量産りょうさんには至いたらず、極東きょくとう基地きち（獣しし戦機せんき隊たい基地きち）送おくりになっていた。武装ぶそう5種類しゅるいのうち、スクエア・クレイモアを含ふくむ3種類しゅるいが射撃しゃげき扱あつかいである。性能せいのうはリアル系けいに寄よっており、装甲そうこう値ちや耐久たいきゅう力りょくもモビルスーツ並なみの能力のうりょくで、設定せっていほど頑丈がんじょうではない。第だい3部ぶ終盤しゅうばんでアルトアイゼン・リーゼに強化きょうかされる。

A

アクセルもしくはラミアが正式せいしきに味方みかたになった際さいの会話かいわで、並行へいこう世界せかいでシャドウミラーを撃退げきたいした部隊ぶたいの隊長たいちょう機きがゲシュペンストMk-IIIであると語かたられている。

リアルロボットレジメント

未み完成かんせいのままだったフリッケライ・ガイストを急遽きゅうきょ出撃しゅつげきさせるため、ゲシュペンストMk-IIIの四肢ししが流用りゅうようされた。武装ぶそうなどはほぼアルトアイゼンと共通きょうつうである。

IMPACT

『αあるふぁ』の設定せっていに合あわせ型式けいしき番号ばんごうが3桁けたナンバーに変更へんこう。後ごの設定せっていと同様どうようにゲシュペンスト試作しさく3号機ごうきの改造かいぞう機きとされた。スクエア・クレイモアは格闘かくとう射撃しゃげき武器ぶきに変更へんこう、武装ぶそうに「切きり札ふだ」が追加ついかされるなど攻撃こうげき面めんで強化きょうかされ、格闘かくとうの得意とくいな機体きたいという方向ほうこう性せいが確立かくりつした。本ほん作さくからスプリットミサイルの設定せっていが多た弾頭だんとう型がたに変更へんこうされた。

OGシリーズ

DC戦争せんそう前まえにラングレー基地きち付近ふきんで人ひと型がた飛行ひこう兵器へいきの襲撃しゅうげきにあった輸送ゆそう機き救出きゅうしゅつのため、開発かいはつ主任しゅにんのマリオンが独断どくだんでキョウスケに搭乗とうじょうを命めいじ出撃しゅつげきさせた。キョウスケは「馬鹿ばかげた機体きたいだが自分じぶん向むきだ」と高たかく評価ひょうかしており、初はつの搭乗とうじょうにもかかわらず高たかい戦果せんかを挙あげマリオンを満足まんぞくさせた。以後いごもキョウスケがメインパイロットを務つとめる。DC戦争せんそうではグルンガスト零れい式しき、L5戦役せんえきではR-GUNリヴァーレなどの強敵きょうてき相手あいてに戦たたかい抜ぬいた。インスペクター事件じけん時じもスレードゲルミルやソウルゲインなどの特とく機きと渡わたり合あったが、キョウスケは本ほん機きの突破とっぱ力りょくをもってしても当あたり負まけすることを危惧きぐし、強化きょうかプランを考案こうあんする。そのプランが実現じつげんする前まえに、本ほん機きも参加さんかしたオペレーション・プランタジネットの最終さいしゅうフェイズでラングレーから撤退てったいする際さい、ソウルゲインの攻撃こうげきで行動こうどう不能ふのうとなり四肢ししを破壊はかいされてしまう。大破たいはした機体きたいとキョウスケはゼンガーのダイゼンガーにより回収かいしゅうされた。残のこされた四肢ししの残骸ざんがいは後のちにツェントル・プロジェクトに渡わたり、『第だい2次じOG』にてフリッケライ・ガイストに組くみ込こまれた。

スプリットミサイルはGBA版ばん『OG』では汎用はんよう武器ぶき扱あつかいで、『OG2』で削除さくじょされた。また『OG』中盤ちゅうばんでバリアがビームコートからABフィールドに変化へんかしたが、『OG2』ではビームコートに戻もどっていた。『OGs』では最初さいしょからミサイル非ひ装備そうび、バリアの変化へんかなしである。

『クロニクル』ではアフリカ戦線せんせんにアルトアイゼン風ふうに偽装ぎそうされたゲシュペンストが投入とうにゅうされているが、居合いあわせたアクセルのソウルゲインによって破壊はかいされている。ゲームでのイベント再現さいげんはされていないが、『OGs』でアクセルがシャドウミラーに合流ごうりゅうする際さいにちらりと語かたられている。

OGIN

スレードゲルミルやドルーキンなどの特とく機き相手あいてに渡わたり合あうも押おし負まけてしまう面めんが見みられるようになり、オペレーション・プランタジネットの最終さいしゅうフェイズでアクセルの駆かるアシュセイヴァーとの戦闘せんとうで大破たいは。ブリットとクスハのグルンガスト参さん式しき1号機ごうきに回収かいしゅうされた。

なお、本ほん作さくにはゲシュペンストMk-II・タイプSをアルトアイゼン風ふうに改装かいそうした「タイプSA」が存在そんざいし、アルトのオーバーホール時じや修理しゅうり・強化きょうか改造かいぞう時じにキョウスケが搭乗とうじょうした。

αあるふぁ外伝がいでん

設定せっていのみ存在そんざい。量産りょうさん型がたゲシュペンストMk-IIのカスタム機き。

アルトアイゼン・ナハト

アルトアイゼンの夜間やかん迷彩めいさい仕様しようで青あおく塗ぬられている。DC残党ざんとう掃討そうとう作戦さくせん「ミッション・ナイトナイツ」参加さんか時じの塗装とそう。この状態じょうたいをエクセレンからナハト（ドイツ語ごで「夜よる」の意味いみ）と呼よばれた。『OGs』に登場とうじょう。OG2シナリオの序盤じょばん2マップのみ使用しよう可能かのうで、すぐに通常つうじょうの赤あかい機体きたい色しょくに戻もどる。カラーを変かえただけのはずであるが、通常つうじょうのアルトより運動うんどう性せいが若干じゃっかん低ひくい。『無限むげんのフロンティア』にも同どう名称めいしょうの機体きたいが登場とうじょうするが、デザインは異ことなる。

第だい3次じαあるふぁ

直接ちょくせつ存在そんざいは明言めいげんされていないが、タカヤ・ノリコの私室ししつにアルトアイゼン・ナハトのフィギュアが飾かざってある（当時とうじはナハトの設定せっていが公式こうしき発表はっぴょうされていなかったが、ナハトカラーのフィギュアがプライズの景品けいひんで存在そんざいした）。

アルトアイゼン・リーゼ

【RIESE = 独語どくごで「巨人きょじん」】

諸しょ元もと

アルトアイゼン・リーゼ ALTEISEN RIESE
形式けいしき番号ばんごう	PTX-003C-SP1
分類ぶんるい	パーソナルトルーパー
所属しょぞく	地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐんATXチーム
開発かいはつ	マリオン・ラドム キョウスケ・ナンブ
製造せいぞう	マオ・インダストリー社しゃ
生産せいさん形態けいたい	改良かいりょう機き
全ぜん高こう	23.8 m
重量じゅうりょう	99.7 t
フレーム	Gフレーム
OS	TC-OS
武装ぶそう	スプリットミサイル 5連れんチェーンガン プラズマホーン リボルビング・バンカー アヴァランチ・クレイモア
防御ぼうぎょ装備そうび	ビームコート
必殺ひっさつ技わざ	エリアル・クレイモア ランページ・ゴースト
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	キョウスケ・ナンブ

アルトアイゼンの強化きょうか改修かいしゅう型がた。キョウスケの提出ていしゅつした改造かいぞう案あんを基もとに、ヴァイスリッターの各種かくしゅパーツなどを利用りようして大幅おおはばな改造かいぞうを施ほどこされている。

脚あし部ぶはヴァイスリッターの予備よびパーツを基もとにしており、各所かくしょのバーニア・スラスターも大型おおがた化かして推進すいしん力りょくが向上こうじょうした。一方いっぽうでクレイモアの装弾そうだん数すうを増ふやしたために両りょう肩かた部ぶが肥大ひだいし、機体きたいバランスはさらに悪化あっかしている。背部はいぶには大型おおがたフレキシブル・スラスターとヴァイスリッターより流用りゅうようしたスタビライザーを取とり付つけて運動うんどう性能せいのうの向上こうじょうを図はかり、左右さゆうの肩かた部ぶにもヴァイスリッター用ようテスラ・ドライブの予備よびパーツを用もちいたバランサーを装備そうびする。これは推進すいしん力りょく向上こうじょうと著いちじるしく悪わるいバランスを補正ほせいするのにテスラ・ドライブまで使つかわざるを得えなかったための採用さいようであり、長時間ちょうじかんの飛行ひこうはできない。しかし、この改修かいしゅうにより試作しさく型がたの大型おおがたステーク「リボルビング・バンカー」の装備そうびが可能かのうとなり、PTとしては破格はかくの火力かりょくを持もつに至いたった。

急造きゅうぞう品ひんゆえに調整ちょうせい時間じかんがあまり得えられず、改修かいしゅう前まえ以上いじょうに扱あつかい難がたい機体きたいであるが、キョウスケは本ほん機きを見事みごとに乗のりこなしている。

「巨人きょじん」を表あらわすリーゼの名なは、その巨きょ大たいさから「リーゼタイプ」と呼よばれていたリボルビング・バンカーに由来ゆらいする。「リーゼ」が加くわわったことで名前なまえの意味いみが「古ふる（いにしえ）の鉄てつの巨人きょじん」となった。

武装ぶそう

スプリットミサイル

中ちゅう射程しゃていミサイル。独立どくりつした武装ぶそうとしては『COMPACT2』でのみ使用しよう。

5連れんチェーンガン (Chain Gun)

左腕さわんに装備そうびされた連装れんそう機関きかん砲ほうで、牽制けんせい用ようの実体じったい弾だん兵器へいき。3連れんマシンキャノンよりも小しょう口径こうけいだが、装弾そうだん数すうや有効ゆうこう射程しゃてい、速射そくしゃ性能せいのうが向上こうじょうしている。近距離きんきょりの発射はっしゃで高こう威力いりょくを発揮はっきし、AMやゲシュタルト程度ていどなら一いち連射れんしゃでの撃破げきはも可能かのうである。

プラズマホーン (Plasma Horn)

頭部とうぶブレード。始動しどう時じに電撃でんげきがホーンに発生はっせいする。ヒートホーンよりも刃はが延長えんちょうされており、緊急きんきゅう用ようの武器ぶきとしてだけでなく、障害しょうがい物ぶつの除去じょきょにも使用しようできる。

リボルビング・バンカー (Revolver Bunker)

右腕うわんに装備そうびされた大だい口径こうけいステーク。アルトアイゼンに採用さいようされたリボルビング・ステークの試作しさく品ひんで、過剰かじょうな大おおきさから機体きたいバランスを崩くずしてしまうためにお蔵ぞう入いりとなっていたところ、前述ぜんじゅつのバランサー採用さいようにより装備そうび可能かのうとなった。OVA以降いこうは、出撃しゅつげき時じに予備よびのカートリッジを装備そうびし、弾薬だんやくを撃うち切きるとカートリッジを交換こうかんする描写びょうしゃが見みられる。撃げき鉄てつがバンカー自体じたいとは逆ぎゃく方向ほうこうに設置せっちされているように見みえるが、これはカウンターウェイトである。作品さくひんによってモーションが異ことなる（1発はつだけ叩たたき込こむ場合ばあいと、一いち度どに全ぜん弾たまを叩たたき込こむ場合ばあいがある）。『IMPACT』ではバリア貫通かんつう能力のうりょくが付加ふかされている。

アヴァランチ・クレイモア (Claymore Avalanche)

スクエア・クレイモアを強化きょうかした武器ぶき。火薬かやく入いりのチタン弾だんM180A3を使用しようし、装弾そうだん数すうも増加ぞうかした。アヴァランチは「雪崩なだれ」の意味いみ。

必殺ひっさつ技わざ

エリアル・クレイモア (Claymore Overlord)

「切きり札ふだ」とほぼ同おなじだが、弾たま数すうや射程しゃていが増ふえている。

モーションは作品さくひんによって異ことなるが、武装ぶそうを次々つぎつぎに用もちいて敵てき機きを空中くうちゅうに打うち上あげ、クレイモアで叩たたき落おとすのが共通きょうつうの流ながれである。『IMPACT』ではこの機体きたいの象徴しょうちょう的てきな武装ぶそうであるバンカーを用もちいないが、『OG2』『OGs』ではバンカーを全ぜん弾たま叩たたき込こんだ後のちにクレイモアで締しめる演出えんしゅつとなっている。

ランページ・ゴースト

ヴァイスリッター、またはライン・ヴァイスリッターとの合体がったい技わざ。モーションが作品さくひんによって異ことなる。「暴あばれ回まわる幽霊ゆうれい」という名称めいしょうは、2機きがゲシュペンスト（幽霊ゆうれい）の改造かいぞう機きであるため。『OG2』における使用しよう時じの台詞せりふによると、攻撃こうげき内容ないようは事前じぜんにエクセレンと打うち合あわせたようである。『OGs』では上空じょうくうのライン・ヴァイスリッターが発射はっしゃするビームに向むかい、バンカーで突つき上あげた敵てき機きとビームコートを盾たてにリーゼが突つっ込こんでいく。『第だい2次じOG』では、バンカーとハウリング・ランチャーで敵てきをキャッチボールのように飛とばしあった後のち、ライン・ヴァイスリッターが敵てきをランチャーの銃身じゅうしんでバットのように殴打おうだし、最後さいごにバンカーとビームで上空じょうくうに吹ふき飛とばしてとどめを刺さす。初出しょしゅつの『IMPACT』ではリーゼとノーマルのヴァイスの組くみ合あわせでのみ使用しよう可能かのうであるが、ライン・ヴァイスリッターを入手にゅうしゅしないことが必須ひっす条件じょうけんとなる。

E.D.N.（エターナリィ・ダーニング・ネイルズ）

『第だい2次じOG』で初はつ登場とうじょうしたフリッケライ・ガイストとの合体がったい技わざ。両機りょうきの装備そうびや運用うんよう思想しそうが共通きょうつうすることを活いかしてマリオンが考案こうあんした、コンビネーションである。両機りょうきのマシンキャノン・チェーンガン・スプリットミサイルで牽制けんせいの後のちにリーゼが突つっこみ、バンカーで敵てきを空中くうちゅうに打うち上あげる。飛とんできた敵てきをフリッケライが空中くうちゅうで捉とらえ、ステークとマシンキャノンで追撃ついげきしたところへ上昇じょうしょうしてきたリーゼがプラズマホーンで突つき刺さしてさらに上空じょうくうに持もち上あげ、フリッケライが追撃ついげきのステークを撃うち込こむ。最後さいごは、地面じめんへ落おちていく敵てきめがけて一斉いっせいにクレイモアとフォース・レイを撃うち込こみ、とどめを刺さす。

デザイン

デザイナーは斉藤さいとう和衛かずえ。基本きほんはアルトアイゼンと同様どうようであるが、各部かくぶがさらに大型おおがた化かして頭あたま身みが上あがり、アルトアイゼンより細身ほそみの印象いんしょうとなった。

『OGs』ではアクセルが、改修かいしゅう前まえのアルトよりもリーゼの方ほうが「向むこう側がわ」のゲシュペンストMk-IIIに似にている旨むねの台詞せりふを言いう。

劇げき中ちゅうでの活躍かつやく

COMPACT2

ライン・ヴァイスリッターに対抗たいこうすべくキョウスケが自みずから図面ずめんを引ひいて用意よういした強化きょうか案あんを基もとに、ニナ・パープルトンが仕上しあげた機体きたい。性能せいのう面めんはアルトアイゼンの強化きょうか版ばんで使つかい勝手がってなどの変化へんかはないが、装甲そうこう値ちはスーパー系けい機体きたいに劣おとらないレベルに強化きょうかされ、耐久たいきゅう力りょくが大おおきく向上こうじょうした。本ほん作さくでのみ、継続けいぞくしてスプリットミサイルが装備そうびされている。バランスを損そこなうほどの大だい口径こうけいシリンダー（リボルボング・バンカー）とヴァイスリッターの予備よびパーツを無理むりやり積つみ込こんだことで生うまれた奇跡きせき的てきな機体きたいバランスにより、爆発ばくはつ的てきな突進とっしん力りょくを実現じつげんした。形式けいしき番号ばんごうは「PTX-03-SP1」。

IMPACT

アルトアイゼン同様どうよう、アヴァランチ・クレイモアが格闘かくとう射撃しゃげき武器ぶきとなっている。また、スプリットミサイルが削除さくじょされ（エリアル・クレイモアの演出えんしゅつでは残のこっている）、5連れんチェーンガンやエリアル・クレイモアの射程しゃていが延長えんちょうされるなど、元々もともとのアルトとは使つかい勝手がってが異ことなる面めんが生うまれた。本ほん作さくでは他た作品さくひんにない、アヴァランチ・クレイモアのマップ兵器へいき版ばんが存在そんざい。

OG2

激化げきかするシャドウミラーとの戦局せんきょくに対応たいおうすべくキョウスケが提出ていしゅつした改造かいぞうプランを基もとに、マリオンが強化きょうかを施ほどこした機体きたい。アクセルとの戦たたかいで大破たいはしたアルトアイゼンを修理しゅうり・大だい改修かいしゅうした結果けっか、全身ぜんしんの装甲そうこうが交換こうかんされたうえに腕うで部ぶ・脚あし部ぶは新規しんきパーツとなって完成かんせいした。マリオンが「どうせやるなら徹底的てっていてきに」としたため、完成かんせい機体きたいはキョウスケのプランとはやや異ことなっている（『OGs』では前述ぜんじゅつの通とおり元もとのプランは参考さんこう程度ていどでしかないため、キョウスケの想像そうぞうと全まったく異ことなる仕上しあがりとなったが、彼かれは「素晴すばらしい」と満足まんぞくげであった）。プランの時点じてんでそのあまりの極端きょくたんさに、似にたコンセプトのビルトビルガーに乗のるアラドからも「イチバチどころかイチキューかイチジュー」と言いわれている。

アクセルは本ほん機きを見みた際さいに「急場きゅうば凌しのぎの改造かいぞう機き」と酷評こくひょうした。

OGIN

初はつ登場とうじょう時期じきが若干じゃっかん異ことなり、エクセレン奪還だっかんの際さいに投入とうにゅうされる。その加速かそく性せいには、キョウスケも衝撃しょうげきを受うけたような様子ようすを見みせた。強化きょうかされた性能せいのうは伊達だてではなく、纏まつわり付つく無数むすうのアインストゲミュートを一撃いちげきで吹ふき飛とばしたり、以前いぜんアルトでは押おし負まけたドルーキンをバンカーの一いち撃げきで仕留しとめるなど、高たかい戦闘せんとう能力のうりょくを見みせた。防御ぼうぎょ力りょくも高たかく、戦線せんせん投入とうにゅう直後ちょくごにハウリング・ランチャーのビームを浴あびるが、ダメージを受うけなかった。

最終さいしゅう話はなしのベーオウルフとの最終さいしゅう決戦けっせんではバンカーの弾たま切きれで生しょうじた隙すきを突つかれて左腕さわんを破壊はかいされながらも、かつてアクセルが与あたえたダメージで再生さいせいできなくなっていた部分ぶぶんへ残のこった右腕うわんによる最後さいごの一いち撃げきを撃うち込こみ、ベーオウルフを倒たおした。その時点じてんで本ほん機きも中ちゅう破やぶして戦闘せんとう不能ふのうとなったが、戦闘せんとう終了しゅうりょう後ごに回収かいしゅうされている。

Another Century's Episode:R

『OG外伝がいでん』終了しゅうりょう後ごの設定せっていとして登場とうじょう。SRX計画けいかくとATX計画けいかくの競合きょうごうテストのため、本ほん機きとART-1との模擬もぎ戦せんが行おこなわれ、敗北はいぼくした。模擬もぎ戦せん直後ちょくごにはリュウセイと共ともに謎なぞの黒くろい球体きゅうたいに吸すい込こまれ、異い世界せかい「惑星わくせいエリア」へ転移てんいする。その後ご、マサキとの合流ごうりゅうも経へて、他たの平行へいこう世界せかいの住人じゅうにん達たちやオータム・フォーと共ともに元もとの世界せかいへ帰かえるための方法ほうほうを探さがして旅たびを続つづけ、シーズンとその生うみの親おやであるドクター・シキを倒たおすと、元もとの世界せかいへ戻もどった。

第だい2次じOG

『ACE:R』の直後ちょくごから始はじまり、地上ちじょう世界せかいではなくラ・ギアスに転移てんいする。ヒリュウ改あらためと合流ごうりゅうし、ラングランでの内戦ないせんを戦そよい抜ぬいて地上ちじょうに帰還きかんすると、続つづく封印ふういん戦争せんそうにも参加さんかする。

アルトアイゼン・ナハト（無限むげんのフロンティア版ばん）

諸しょ元もと

アルトアイゼン・ナハト ALTEISEN Nacht
分類ぶんるい	パーソナルトルーパー
所属しょぞく	オルケストル・アーミー → ツァイト・クロコディール
開発かいはつ	フォルミッドヘイム
製造せいぞう	フォルミッドヘイム
生産せいさん形態けいたい	レプリカモデル
全ぜん高こう	3.3m
重量じゅうりょう	1.24t
武装ぶそう	ダレイズ・ホーン 5連れんチェーンガン シールド・クレイモア リボルビング・ブレイカー レイヤード・クレイモア
必殺ひっさつ技わざ	ランページ・スペクター 切きり札ふだ
搭乗とうじょう者しゃ	自律じりつAI

無限むげんのフロンティアでは、当初とうしょはハーケン達たちの敵てきとして登場とうじょう。

基本きほん的てきな外見がいけんは『OG』シリーズのナハトに酷似こくじするが、腕うで部ぶの機関きかん砲ほうはリーゼと同様どうようのチェーンガンになっており、ステークとクレイモアがそれぞれ「リボルビング・ブレイカー」「レイヤード・クレイモア」となっている。左腕さわん部ぶに小型こがたのシールドを設もうけ、その内部ないぶにもクレイモアを増設ぞうせつしている。出力しゅつりょくが上昇じょうしょうすると青あおい塗装とそうの部分ぶぶんが赤熱しゃくねつ化かし、通常つうじょうのアルトアイゼンと同どうカラーとなる。エンドレスフロンティアに墜落ついらくしたネバーランドに記録きろくされていたデータをもとにフォルミッドヘイムの技術ぎじゅつで開発かいはつされており、それに伴ともないダウンサイジングされ全長ぜんちょうは3m程度ていどとなっている。ヴァイスとの合体がったい攻撃こうげきパターンもあり、こちらは「ランページ・スペクター」と呼よばれる。作中さくちゅうでの呼称こしょうは「ナハト」であり、後述こうじゅつのヴァイスリッター・アーベントともども前ぜん大戦たいせんで猛威もういを振ふるった機体きたいとして恐おそれられている。ただし、ハーケンの一いち行ぎょうだけはそれぞれ「ゲシュペンスト」「アルトアイゼン」「ヴァイスリッター」の呼称こしょうを使用しようしている(「EXCEED」ではそれぞれ「ファントム」「ナハト」「アーベント」に戻もどっている)。

ハーケン達たちに敗やぶれた後のち、ハーケンが何気なにげなく呟つぶやいた言葉ことばに従したがったゲシュペンストのハッキングによって、ハーケン達たちの戦力せんりょくとして使用しよう出来できるようになった。

終盤しゅうばん、アインストによって複製ふくせいされた機体きたい（アインストナハト）が登場とうじょうする。

本ほん機きのオリジナルはシャドウミラーの世界せかいに存在そんざいした「ゲシュペンストMk-III」であり、「アルトアイゼン・ナハト」は開発かいはつ段階だんかいでのコードネーム。デザイナーは斉藤さいとう和衛かずえ。

なお、デザインコンセプトは「リーゼの武装ぶそうを搭載とうさいしたアルトアイゼン」である。

無限むげんEXCEEDでは、ツァイト・クロコディールに配備はいびされていたが、ネバーランドでピートのハッキングに引ひっ掛かかり、ハーケンの制御せいぎょを離はなれて離脱りだつ。その場ばで撃退げきたいされたが、ショックでプログラムに変調へんちょうをきたして暴走ぼうそう、そのまま消きえた。その後ご、滅めつ魏ぎ城じょうでアレディ達たちと遭遇そうぐうし、戦闘せんとうの末すえに撃退げきたいされ、アルフィミィによって暴走ぼうそうを抑おさえられて復帰ふっきした。なお、遭遇そうぐうの際さいにオリジナルとの因縁いんねんが深ふかいアクセルは、一時いちじ的てきに記憶きおくが回復かいふくしていた。

武装ぶそう

5連れんチェーンガン

リーゼのものとほぼ同一どういつ。

ダレイズ・ホーン

頭部とうぶに装着そうちゃくされた実体じったい剣けん。使用しよう時じには電撃でんげきを発はっする。単体たんたいでの使用しようはなく、必殺ひっさつ技わざ使用しよう時じにみられる。

リボルビング・ブレイカー（リボルビング・ステーク）

右手みぎてに装着そうちゃくされた主しゅ武装ぶそう。ステーク同様どうよう、突つき刺さして炸薬さくやくで杭くいを撃うち出だす攻撃こうげき。援護えんご攻撃こうげきも同様どうようの名称めいしょうであるが、こちらは全ぜん武装ぶそうを使用しようしている。「EXCEED」では「ステーク」に変かわっている。

レイヤード・クレイモア

両りょう肩かたに搭載とうさい。至近しきん距離きょりから散弾さんだんを浴あびせる。劇げき中ちゅうでは3体たい選択せんたくの複数ふくすう攻撃こうげきとして使用しようしてくる。ゲーム中ちゅうではわかりづらいが3枚まいあるハッチの中段ちゅうだん裏うらにもクレイモアが搭載とうさいされている。「EXCEED」では「レイアード・クレイモア」になっていることがある。

シールド・クレイモア

左腕さわんのシールドに内蔵ないぞうされた小型こがたクレイモア。ハッチ部分ぶぶんにも弾薬だんやくが装填そうてんされている。基本きほん的てきにはレイヤード同様どうようの使用しよう方法ほうほう。

必殺ひっさつ技わざ

？？？（切きり札ふだ）

本家ほんけアルトアイゼンの「切きり札ふだ」に該当がいとうする技わざ。こちらでの名称めいしょうは不明ふめいだったが、「EXCEED」でこちらでも「切きり札ふだ」であることが判明はんめい。突撃とつげきしつつチェーンガンで攻撃こうげき、さらにレイヤード・クレイモアで追撃ついげき。その後ご、飛とび上あがって落下らっかしつつ出力しゅつりょくを上あげ、ダレイズ・ホーンで打うち上あげてリボルビング・ブレイカーで締しめる。

リボルビング・ブレイカー（援護えんご攻撃こうげき）

パーティ加入かにゅう後ごに使用しよう可能かのうな援護えんご攻撃こうげき。飛とび込こんできてチェーンガン、クレイモアとつなぎ、リボルビング・ブレイカーで打うち上あげた後のち出力しゅつりょくを高たかめ、突撃とつげきしつつ突つき刺さす。攻撃こうげき終了しゅうりょう後ご、画面がめん下かに後うしろに戻もどるナハトが見みえる。

リボルビング・ブレイカー（EXCEED版ばん支援しえん攻撃こうげき）

前作ぜんさくとはモーションが大おおきく異ことなる。チェーンガンは使用しようせず、クレイモアで地面じめんに叩たたき付つけながら現あらわれ、ブレイカーで叩たたき落おとし、跳はね返かえった相手あいてを下したに回まわり込こんで打うち上あげ、距離きょりを離はなしつつクレイモアで持もちあげ、突撃とつげきする。

ランページ・スペクター

ヴァイスリッター・アーベントとの連携れんけい攻撃こうげき。敵てきのときには使用しようせず、パーティ加入かにゅう後ごにハーケンの特殊とくしゅ技わざとして登場とうじょう。

ハーケンの合図あいずに従したがってまずナハトが現あらわれ、チェーンガン・クレイモアとつなぎ、ダレイズ・ホーンで斬きりつけたのち、反対はんたい側がわからアーベントが追撃ついげき。バルチザン・ランチャーをBモードで叩たたき込こむと同時どうじにナハトがリボルビング・ブレイカーを突つき刺さして打うち込こみ、敵てきを掲かかげたところにパルチザン・ランチャーXモードを撃うち込こんで締しめる。「EXCEED」ではランページ・スペクターIIとなっているがモーションはほぼ同おなじ。

ヴァイスリッター

【Weiß Ritter = 独語どくごで「白しろ騎士きし」】

諸しょ元もと

ヴァイスリッター WEIßRITTER / Weissritter
形式けいしき番号ばんごう	PTX-007-03C
分類ぶんるい	パーソナルトルーパー
所属しょぞく	地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐんATXチーム
開発かいはつ	マリオン・ラドム
製造せいぞう	マオ・インダストリー社しゃ
生産せいさん形態けいたい	試作しさく機き
全ぜん高こう	21.7m
重量じゅうりょう	60.3t
フレーム	GIIフレーム
動力どうりょく源げん	プラズマ・ジェネレーター
推進すいしん機関きかん	テスラ・ドライブ
OS	TC-OS
武装ぶそう	スプリットミサイル プラズマカッター 3連れんビームキャノン オクスタン・ランチャーE オクスタン・ランチャーB オクスタン・ランチャーW
防御ぼうぎょ装備そうび	ビームコート ABフィールド（GBA版ばん『OG』）
必殺ひっさつ技わざ	ランページ・ゴースト
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	エクセレン・ブロウニング

「亜あ音速おんそくで飛行ひこうすることによって敵てきの攻撃こうげきをことごとく回避かいひし、その長距離ちょうきょり兵器へいきを駆使くしして超ちょう々距離きょりから敵てき中枢ちゅうすうに打撃だげきを与あたえる」という基本きほんコンセプトのもと、ゲシュペンストMk-II試作しさく型がた3号機ごうきを改修かいしゅうした高こう機動きどう性せい重視じゅうしの砲撃ほうげき戦せん用ようPT。開発かいはつ担当たんとう者しゃはアルトアイゼンと同おなじくマリオン・ラドム博士はかせ。コストの高騰こうとうと機体きたいの脆弱ぜいじゃく性せいから量産りょうさんには至いたらなかった。当初とうしょはマリオンの意向いこうにより、EOTを採用さいようせず大型おおがたバーニアスラスターユニットとウイングによって飛行ひこうする予定よていだった。しかし南極なんきょく事件じけんを経へてDC戦争せんそうが勃発ぼっぱつし、DCの主力しゅりょくとなった空戦くうせん機動きどう兵器へいきであるアーマードモジュールに対抗たいこうするため、DC側がわから流出りゅうしゅつしたリオンのデータを応用おうよう、そして急遽きゅうきょテスラ・ドライブを搭載とうさいした結果けっか、PTとしては初はつの「人ひと型がたのままで空そらを飛とぶ」機体きたいとなった（変形へんけいによる飛行ひこうを含ふくめると、ビルトラプターが先さきに存在そんざい）。動力どうりょくにはプラズマ・ジェネレーターを用もちい、各所かくしょの小型こがたバーニアスラスターとテスラ・ドライブ、カスタマイズされたTC-OSの結合けつごうによって抜群ばつぐんの運動うんどう性せいを誇ほこるが、アルトアイゼン同様どうよう、操縦そうじゅうは困難こんなん。

『OGs』における「向むこう側がわ」の世界せかいではゲシュペンストMk-IVと呼よばれていたが、プランとして存在そんざいしただけで実際じっさいには作つくられていなかった。

ゲシュペンストMk-II・カスタムとしての制式せいしき採用さいようを目指めざしていたが実現じつげんせず、試作しさく段階だんかいでのコードネームであった「ヴァイスリッター」がそのまま正式せいしき名称めいしょうとなった。

武装ぶそう

スプリットミサイル (Split Missile)

中ちゅう射程しゃていの多た弾頭だんとうミサイル。

プラズマカッター (Plasma Sword)

近接きんせつ戦闘せんとう用ようの非ひ実体じったい剣けん。『OGs』では装備そうびしていない。

3連れんビームキャノン (Triple Beam Cannon)

左腕さわん部ぶに装備そうびされた中なか射程しゃていビーム砲ほう。主おもに牽制けんせい用よう。『OGIN』ではバレル部ぶに伸縮しんしゅく機構きこうが追加ついかされ、未み使用しよう時じは収納しゅうのう可能かのうになった。

オクスタン・ランチャー (Oxtongue Rifle)

ロングバレルの専用せんようライフル。「オクスタン」は突撃とつげき用ようの槍やりの名前なまえ。銃身じゅうしんが上下じょうげに2本ほんついており、Bモード(Oxtongue Rifle B)では上段じょうだんから貫通かんつう力りょくのある特殊とくしゅ徹てっ甲かぶと弾だんを、Eモード(Oxtongue Rifle E)では下段げだんからジェネレーター直結ちょっけつのエネルギービームを発射はっしゃし、状況じょうきょうに応おうじて撃うち分わけが可能かのう。戦闘せんとうシーンでエクセレン自身じしんが言いうようにBモードでの射程しゃていはやや短みじかく、Eモードの射程しゃていは長ながい。『Record of ATX』では弾道だんどうミサイルを超ちょう長距離ちょうきょり射撃しゃげきで狙撃そげき、撃破げきはしている。両方りょうほうを同時どうじに撃うち込こむWモード(Oxtongue Rifle D)も存在そんざい。Wモードのモーションは作品さくひんによって異ことなり、『OG2』ではアルトの「切きり札ふだ」のように、ヴァイスの固定こてい武装ぶそうを連続れんぞくで撃うち込こむ攻撃こうげきになっている。取とり回まわしが難むずかしいらしく、本ほん機きにキョウスケを乗のり換かえさせると「（エクセレンは）よくこんなものを使つかえるな」と使用しよう時じに発言はつげんする。『OGs』ではEモードがALLW（全体ぜんたい攻撃こうげき・ダブルアタック）属性ぞくせいを持もつ。

必殺ひっさつ技わざ

ランページ・ゴースト

アルトアイゼンまたはアルトアイゼン・リーゼとの連携れんけい攻撃こうげき。

デザイン

デザイナーは斉藤さいとう和衛かずえ。機体きたいカラーは白しろを基調きちょうとし、各部かくぶに青あおと黄色おうしょくが使つかわれている。

足あしのラインや腕うでの突起とっきなどにゲシュペンストらしさを残のこしているが全身ぜんしんが細ほそくなり、背中せなかのスタビライザーによってシルエットは大幅おおはばに変かわっている。

劇げき中ちゅうでの活躍かつやく

COMPACT2

第だい2部ぶから登場とうじょう。量産りょうさん型がたゲシュペンストMk-IIの性能せいのう向上こうじょうを目的もくてきとした改良かいりょう試作しさく機き（型式けいしき番号ばんごうはPTX-02-00C）。飛行ひこう能力のうりょくはなく、ランチャーWモードも存在そんざいしない。第だい3部ぶでは運動うんどう性せいが若干じゃっかん低下ていかした代かわりにHPが上あがっている。第だい3部ぶ開始かいし時じ、ディラド星ぼし突入とつにゅう直前ちょくぜんにアインストに呼よばれたエクセレンと共ともに勝手かってに出撃しゅつげきし、消息しょうそくを絶たつ。一いち度どだけヴァイスリッターのまま敵てきとして再さい登場とうじょうし、以後いごはライン・ヴァイスリッターに変異へんいする。

IMPACT

『αあるふぁ』の設定せっていに合あわせ形式けいしき番号ばんごうが変更へんこう。本ほん作さくから飛行ひこう可能かのうとなった。量産りょうさん型がたゲシュペンストMk-IIを改造かいぞうして作つくった1機きだけの量産りょうさん機きである。ランチャーとの干渉かんしょうを避さけるために装甲そうこうを極限きょくげんまで削けずり落おとした結果けっか、非常ひじょうに脆もろい機体きたいとなってしまった。なお、相方あいかたのアルトアイゼンはCDドラマで使用しようした「切きり札ふだ」が追加ついかされたのに対たいし、同おなじくCDドラマで使用しようしたランチャーWモードは本ほん作さくでは追加ついかされなかった。

OGシリーズ

『OG』の中盤ちゅうばんでランチャーWモードが追加ついかされる。GBA版ばん『OG2』ではエンディングでライン・ヴァイスリッターから元もとのヴァイスリッターへ戻もどっている（『OGs』ではラインのまま）。

OVA

GBA版ばんクリア後ごの設定せっていと同様どうよう、ヴァイスリッターの状態じょうたいで登場とうじょう。バルトールの機動きどう性せいの高たかさに苦戦くせんする場面ばめんが多々たた見みられた。

DW

南極なんきょく事件じけん前まえからエクセレンの愛あい機きとして運用うんようされている。

OGIN

従来じゅうらいよりやや細身ほそみにデザインされている。オペレーション・プランタジネットの最終さいしゅうフェイズにおいて、アインストにエクセレンごと連つれ去さられる。

αあるふぁ外伝がいでん

設定せっていのみ存在そんざい。量産りょうさん型がたゲシュペンストMk-IIのカスタム機き。

ライン・ヴァイスリッター

【Rein = 独語どくごで「純粋じゅんすい」 →「純白じゅんぱくの騎士きし」】

諸しょ元もと

ライン・ヴァイスリッター REIN WEIßRITTER / Rein Weissritter
形式けいしき番号ばんごう	PTX-007-UN
分類ぶんるい	パーソナルトルーパー
所属しょぞく	地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐんATXチーム アインスト
開発かいはつ	アインスト
製造せいぞう	アインスト
生産せいさん形態けいたい	エクセレン・ブロウニング専用せんよう機き
全ぜん高こう	21.9m
重量じゅうりょう	65.5t
動力どうりょく源げん	永久えいきゅう機関きかん
武装ぶそう	スプリットミサイル 3連れんビームキャノン ハウリング・ランチャーE ハウリング・ランチャーB ハウリング・ランチャーX
防御ぼうぎょ装備そうび	ビームコート
必殺ひっさつ技わざ	ランページ・ゴースト
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	エクセレン・ブロウニング

ヴァイスリッターがアインストの力ちからによって変異へんいさせられた異形いぎょうの機体きたい。

アインストグリートに似にた、植物しょくぶつの蔓づるのようなものが随所ずいしょに見みられ、ペルゼイン・リヒカイトに似にた構造こうぞうとなっている。ツグミの発言はつげんによると、本来ほんらいのパーツが何なんらかの力ちからで変異へんいさせられている模様もよう。『OGs』ではエクセレンから「超絶ちょうぜつマ改造かいぞう」と呼よばれている。

金属きんぞく製せいであった機体きたいフレームは高こう硬度こうどかつ高こう柔軟じゅうなん性せいを併あわせ持もった骨ほねのようなパーツに、動力どうりょく伝達でんたつ系統けいとうは筋繊維きんせんい状じょうの物体ぶったいにそれぞれ変化へんか。この変化へんかに伴ともない、腕うでや脚あし部ぶをある程度ていど伸縮しんしゅくさせることが可能かのうになっている。これらの構造こうぞう変化へんかによって砲撃ほうげき戦闘せんとう能力のうりょくや運動うんどう性せいが向上こうじょうしており、従来じゅうらいの機動きどう兵器へいきよりも柔軟じゅうなんな動うごきが可能かのう。動力どうりょく源げんはプラズマ・ジェネレーターから一いち種しゅの永久えいきゅう機関きかんに変貌へんぼうしている。他たのアインスト同様どうように自己じこ修復しゅうふく機能きのうも付加ふかされている。

背中せなかの4枚まいの翼つばさはテスラ・ドライブが変化へんかしたもの。ドライブの特性とくせいである重力じゅうりょく慣性かんせい質量しつりょう分離ぶんり機能きのうは残のこされており、強化きょうかの結果けっか異常いじょうなまでの高こう効率こうりつ反動はんどう推進すいしん装置そうちとして機能きのうしている。これを用もちいることで、悪魔あくまのごとき高こう機動きどう性能せいのうを発揮はっきする（分身ぶんしんしているように見みえるほど）。フレーム同様どうように飛ひ膜まく、翼つばさ幅はばを柔軟じゅうなんに変化へんかさせることができ、羽はばたき運動うんどうにより自律じりつ飛行ひこうが可能かのう。頭部とうぶはカメラアイ、センサー類るいなど元々もともと搭載とうさいされていたものとアインストの感覚かんかく器官きかんらしき物ものとのハイブリッドに変化へんか。額がく部ぶにアインスト思念しねん受信じゅしん機きと思念しねん波は攻撃こうげき用ようの赤あかい半球はんきゅう状じょうのパーツが追加ついかされている。ただし操縦そうじゅう系統けいとうやセンサー類るい、一部いちぶの武装ぶそうなど、さほど変化へんかせず原形げんけいを留とめる部位ぶいもある。

なお、アインスト支配しはい下か時じはカメラアイ部ぶの色いろが赤あかく、額がくの受信じゅしん機きが破壊はかいされてからはヴァイス同様どうように緑色みどりいろになっている（『OGIN』ではそのまま）。

エクセレンの帰還きかん後ごに機体きたいの解析かいせきが試こころみられたが、各所かくしょがブラックボックス化かしているため得えられた成果せいかは少すくなかった。エネルギーフィールドを展開てんかいしたり、思念しねん波はを用もちいた攻撃こうげきも可能かのうだが、エクセレンがアインストから解放かいほうされた後のちは使つかわれていない。その誕生たんじょう経緯けいいゆえ、エクセレン以外いがいのパイロットは搭乗とうじょうできない。

武装ぶそう

スプリットミサイル

多た弾頭だんとうミサイル。ヴァイスリッターと同様どうようの装備そうび。

3連れんビームキャノン

ヴァイスリッターと同様どうようのビーム砲ほう。ハウリング・ランチャーの死角しかくを補おぎなう。

ハウリング・ランチャー (Howling Rifle)

オクスタン・ランチャーが変化へんかしたものと思おもわれる、実弾じつだんとビームの撃うち分わけが可能かのうな武器ぶき。底部ていぶには尾おのような形状けいじょうのパーツが接続せつぞくされている。実弾じつだんの発射はっしゃ機構きこうは以前いぜんとさほど変かわっていないが、ビーム発射はっしゃ機構きこうは大おおきく変貌へんぼうを遂とげており、Xモードを起動きどうすると銃身じゅうしん先端せんたんが変形へんけい、獣ししの顎あごの中なかに3本ほんの口径こうけいの異ことなる砲身ほうしんが出現しゅつげんし高だか出力しゅつりょくビームを撃うつ。エクセレン自身じしんもこの武器ぶきを「嘘うそくさい」と評ひょうしたり、「どういう仕組しくみなのかしら｣と疑問ぎもん視ししたりもしている。

必殺ひっさつ技わざ

ランページ・ゴースト

アルトアイゼン・リーゼとの合体がったい攻撃こうげき。『IMPACT』ではライン・ヴァイスリッターになると使用しようできなかったが、『OG2』以降いこうは可能かのうとなった。

デザイン

デザイナーは斉藤さいとう和衛かずえ。シルエットはヴァイスリッターのものを踏襲とうしゅうするが、テスラ・ドライブは蝙蝠かわほりの羽はねのような形状けいじょうとなり、各部かくぶがアインスト特有とくゆうの爪つめ、蔓づる、赤あかい球体きゅうたいなどで構成こうせいされるなど全まったく印象いんしょうの異ことなる機体きたいとなっている。

劇げき中ちゅうでの活躍かつやく

COMPACT2

早乙女さおとめ研究所けんきゅうじょにゲシュペンストを引ひきつれ出現しゅつげんした異形いぎょうのヴァイスリッター。分析ぶんせきの結果けっか、アインストゲミュートに似にた構造こうぞう材ざいが使つかわれている以外いがい、まったく不明ふめい。特定とくてい条件じょうけんを満みたすと、このライン・ヴァイスリッターのまま自軍じぐんで使用しようできる（条件じょうけんの都合つごうで真しん・ゲッターロボとの二者択一にしゃたくいつになる）。基本きほん性能せいのうが底上そこあげされたヴァイスリッターといった趣おもむきで、名称めいしょうこそ変かわったが、装備そうびしている武器ぶきの癖くせもほとんど変かわらない。「HP回復かいふく」が追加ついかされたほか、装甲そうこうの薄うすさも改善かいぜんされた。型式けいしき番号ばんごうは「PTX-02-???」。なお、入手にゅうしゅした状態じょうたいで隠かくしシナリオの「逆襲ぎゃくしゅうのシャア編へん」へ進すすんでも、元もとのヴァイスリッターには戻もどらない。

IMPACT

基本きほんは『COMPACT2』と同様どうようで、真しん・ゲッター（およびノーマルのヴァイス）と排他はいたな点てんも同おなじ。本ほん機きを入手にゅうしゅした場合ばあい、アルトアイゼン・リーゼとの合体がったい攻撃こうげきは使用しようできない。主要しゅよう武器ぶきの射程しゃていの癖くせも強つよくなっている。プラズマカッターはオミットされた。図鑑ずかんには敵てきの時ときに登録とうろくされるが、一いち度どは手てに入いれないと入手にゅうしゅ時じのみに使つかわれるデモが登録とうろくされない。本ほん作さくからランチャーXモードが追加ついかされた。隠かくしシナリオに進すすんでも元もとに戻もどらないのは同おなじ。

OGシリーズ

『OG2』にて連つれ去さられたエクセレンがキョウスケ達たちの前まえに再ふたたび現あらわれた際さいに搭乗とうじょう。『IMPACT』と異ことなり合体がったい攻撃こうげきも使用しようできるほか、主要しゅよう武器ぶきの射程しゃていの癖くせも改善かいぜんされている。アインストが滅ほろびたエンディング後ごは元もとに戻もどっており、後日ごじつ談だんのOVAでも元もとのヴァイスとして登場とうじょうする。

『IMPACT』と違ちがい汎用はんよう武器ぶきを搭載とうさいできるため、格闘かくとう戦せんにもある程度ていどは対応たいおう可能かのう。なお、ランチャーEモードの演出えんしゅつで分身ぶんしんしているような描写びょうしゃがあるが、機体きたいの特殊とくしゅ能力のうりょくに分身ぶんしんはない。

『OGIN』ではオペレーション・プランタジネットの最終さいしゅうフェイズで連つれ去さられたヴァイスが、ペルゼイン・リヒカイトによって変異へんいさせられる様子ようすが描えがかれている。ゲームでは機体きたい設定せっていの記述きじゅつにあるとおりカメラアイが見みえるが、アニメでは頭部とうぶの赤あかい半球はんきゅう状じょうのパーツがある黒くろい部分ぶぶんがバイザーのようにカメラアイを覆おおい隠かくした状態じょうたいで描えがかれている。そのため、初はつ登場とうじょう時じは洗脳せんのう下かの状態じょうたいでカメラアイが赤あかいのかは確認かくにんできなかったが、第だい23話わで再さい登場とうじょうした際さいに一瞬いっしゅんだけ赤あかいカメラアイが確認かくにんできる。高こう機動きどうAMのアステリオンやズィーガーリオンを軽々かるがると振ふり切きるほどの凄すさまじい機動きどう力りょくを見みせるが、火力かりょくは機動きどう力りょくほど高たかくないようで、ハウリング・ランチャーの砲撃ほうげきをジガンスクード・ドゥロのバリアに防ふせがれ、アルトアイゼン・リーゼに対たいしてはビームを直撃ちょくげきさせたがダメージを与あたえられなかった。

ヴァイスリッター・アーベント

【Abend = 独語どくごで「夕方ゆうがた」】

諸しょ元もと

ヴァイスリッター・アーベント WEIßRITTER ABEND
分類ぶんるい	パーソナルトルーパー
所属しょぞく	オルケストル・アーミー → ツァイト・クロコディール
開発かいはつ	フォルミッドヘイム
製造せいぞう	フォルミッドヘイム
生産せいさん形態けいたい	レプリカモデル
全ぜん高こう	約やく3m
武装ぶそう	3連れんビームキャノン パルチザン・ランチャー
必殺ひっさつ技わざ	ランページ・スペクター
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	自律じりつAI

無限むげんのフロンティアでは、当初とうしょはハーケン達たちの敵てきとして登場とうじょう。元もとのヴァイスリッターと異ことなり機体きたい色しょくは赤あかいが、出力しゅつりょく上昇じょうしょうに伴ともない塗装とそうが剥離はくりし、青あおい塗装とそうが露出ろしゅつしてヴァイスリッターと似にた姿すがたとなる。オクスタン・ランチャーに相当そうとうする武器ぶきとして「パルチザン・ランチャー」を装備そうび。頭部とうぶやパルチザン・ランチャーなど各所かくしょにライン・ヴァイスリッターの意匠いしょうが確認かくにんできる。背部はいぶウイングはビルトファルケンと同様どうようの展開てんかい型がたのテスラ・ドライブ・バインダーになっているが、展開てんかいされたその姿すがたはまさに「悪魔あくまの羽はね」といったもので、見みた目めはどちらかというとライン・ヴァイスリッターに近ちかい。エンドレスフロンティアに墜落ついらくしたネバーランドに記録きろくされていたゲシュペンストMk-IVのデータをもとにフォルミッドヘイムの技術ぎじゅつで開発かいはつされ、それに伴ともないダウンサイジングされ全長ぜんちょうは3 m程度ていどとなっている。アルトとの合体がったい攻撃こうげきパターンも有ゆうしている。アーベントはドイツ語ごで「夕方ゆうがた」の意味いみ。デザイナーは斉藤さいとう和衛かずえ。

ナハト同様どうようにゲシュペンスト・ファントムのハッキングを受うけてハーケン達たちの戦力せんりょくとなった。

終盤しゅうばん、アインストによって複製ふくせいされた機体きたい（アインストアーベント）が敵てきとして登場とうじょうする。その際さい、機体きたい再生さいせい能力のうりょくの強化きょうかが図はかられている。なお、ナハトともども出力しゅつりょく上昇じょうしょう時じの塗装とそう変化へんかに伴ともない、目めの色いろが変化へんかする。

無限むげんEXCEEDでは、ナハト同様どうようピートのハッキングで離脱りだつ。しかし、オリジナル機きが実際じっさいに存在そんざいしなかったためか制御せいぎょを完全かんぜんには受うけ付つけず、足止あしどめに利用りようされた揚句あげくアルフィミィによって制御せいぎょされ、ファントムの再さいアクセスで復帰ふっきした。

武装ぶそう

3連れんビームキャノン

左腕さわんに搭載とうさい。ヴァイス同様どうよう。

パルチザン・ランチャー

本ほん機き唯一ゆいいつの兵へい装そうにして主力しゅりょく武器ぶき。テールバインダーのようなものが確認かくにんでき、Xモードも存在そんざいすることからオクスタンよりはハウリング・ランチャーに近ちかい。ただ、ハウリングにはないWモードも存在そんざいする。オリジナル同様どうようEモード・Bモードの撃うち分わけが可能かのう。機構きこう不明ふめいのハウリングと異ことなり、こちらのXモードは銃身じゅうしんが上下じょうげに展開てんかいする。

必殺ひっさつ技わざ

パルチザン・ランチャーW

通常つうじょう技わざとして使用しようしてくる。こちらはよりGBA版ばんのWモードに近ちかい。3連れんビームキャノンを撃うち込こんだ後のちEモードで吹ふき飛とばし、跳はね返かえる相手あいてを追おうようにBモードで追撃ついげきし、再ふたたびEモードで吹ふき飛とばしてとどめ。

？？？（パルチザン・ランチャーX）

ヴァイスリッターの「オクスタン・ランチャーW（GBA版ばん『OG2』」に近ちかい技わざ。「EXCEED」で名称めいしょうが判明はんめい。Eモードで吹ふき飛とばした相手あいてを追撃ついげき、飛行ひこうしつつBモードを撃うち込こみ、最後さいごに出力しゅつりょくを上あげ、Xモードを叩たたき込こんで締しめる。

パルチザン・ランチャーX（援護えんご攻撃こうげき）

パーティ加入かにゅう後ごに使用しよう可能かのうな援護えんご攻撃こうげき。現あらわれたアーベントがBモードを足あしもとの敵てきに叩たたき込こんで浮うかせ、Eモードで吹ふき飛とばし、跳はね返かえってきたところに再ふたたびBモードを撃うち込こみ、最後さいごにXモードで締しめる。

ランページ・スペクター

ナハトとの合体がったい技わざ。詳くわしくはアルトアイゼン・ナハト（無限むげんのフロンティア版ばん）を参照さんしょう。

ビルトビルガー

【Wild Würger = 独語どくごで「野生やせいの百舌もず」】

諸しょ元もと

ビルトビルガー WILDWüRGER / Wildwurger
形式けいしき番号ばんごう	PTX-015R
分類ぶんるい	パーソナルトルーパー
所属しょぞく	地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐん → 地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐん特殊とくしゅ戦せん技わざ教導きょうどう隊たい αあるふぁナンバーズ（『αあるふぁ』シリーズ）
開発かいはつ	マリオン・ラドム
製造せいぞう	マオ・インダストリー社しゃ
生産せいさん形態けいたい	ワンオフモデル
全ぜん高こう	20.6m
重量じゅうりょう	56.9t
フレーム	GIIフレーム
OS	TC-OS
武装ぶそう	3連れんガトリング砲ほう コールドメタルソード M90アサルトマシンガン スタッグビートル・クラッシャー
防御ぼうぎょ装備そうび	ジャケット・アーマー
必殺ひっさつ技わざ	ビクティム・ビーク ツイン・バード・ストライク
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	アラド・バランガ レーツェル・ファインシュメッカー（『第だい2次じαあるふぁ』）
ビルトビルガー・タイプL
形式けいしき番号ばんごう	PTX-015L
特殊とくしゅ装備そうび	スタンショック
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	マイ・コバヤシ

開発かいはつ者しゃはマリオン・ラドム。アルトアイゼンのコンセプトを受うけ継ついだ近きん接戦せっせん用ようの機体きたい。本来ほんらいはビルトファルケンと同様どうように高速こうそく・高こう機動きどう戦せん用ようの機体きたいとして開発かいはつされており、装甲そうこうは臑すね部ぶのみに留とめられていた。これはアルトアイゼンが武装ぶそうと装甲そうこうを追求ついきゅうしたあまり機動きどう性せいが低ひくくなった先例せんれいを受うけてのことだったが、ラドム博士はかせはキョウスケの搭乗とうじょうによるアルトアイゼンの戦果せんかを踏ふまえ、当初とうしょのコンセプトを変更へんこうし重じゅう装甲そうこう化かを図はかった。これをよしとしないカーク・ハミル博士はかせとの協議きょうぎの結果けっか、外部がいぶ装甲そうこうのジャケット・アーマーを各所かくしょに装着そうちゃくし、近接きんせつ戦闘せんとう用ようの兵へい装そうを取とり付つけるという形かたちで重じゅう装甲そうこう、実弾じつだん武器ぶき中心ちゅうしんの機体きたいとなった。タイプR（機体きたい色しょくはロイヤルブルー、アラド機き）とタイプL（機体きたい色しょくはレッド、『OG2』で条件じょうけんを満みたした際さいにマイ・コバヤシが搭乗とうじょう）の2機きが存在そんざい。機体きたいフレームにはゲシュペンスト系けいのGIIフレームが使用しようされている。

頭部とうぶもゲシュペンスト系けいのそれを改良かいりょうしたものであり、これは設計せっけい者しゃの意向いこうによるもの。意匠いしょうはアルトアイゼンを参考さんこうにしており、防御ぼうぎょ用ようバイザーの下したにはツインアイが存在そんざいする。ただしヒートホーンは扱あつかいの難むずかしさもあって継承けいしょうされず、角かく状じょうの部位ぶいは環境かんきょう用ようセンサーとなっている。

ジャケット・アーマーをパージ（排除はいじょ）することによって高こう機動きどうモードへ移行いこうし、ビルトファルケンと連携れんけいした高速こうそく戦闘せんとうが可能かのうとなる。また背部はいぶのテスラ・ドライブ周まわりのアーマーだけをパージ（ハーフパージ）することも可能かのう。ジャケット・アーマーは本来ほんらい作戦さくせんに応おうじて事前じぜんに装備そうび / 非ひ装備そうびを選択せんたくするものだが、アラドは戦闘せんとう中ちゅうにアーマーを排除はいじょし、重じゅう装備そうび型がたから高こう機動きどう型がたへ移行いこうすることが多おおい。

アラド自身じしんが『第だい2次じαあるふぁ』や『OG2』で本ほん機きを「出でたとこ勝負しょうぶの機体きたい」と評ひょうしている。さらに『OG外伝がいでん』では「マ印いん（マリオン印しるし）の強襲きょうしゅう型がた」で「アルトアイゼンの弟分おとうとぶん」と表現ひょうげんしている。

武装ぶそう

3連れんガトリング砲ほう (Triple Vulcan)

左腕さわんに装備そうびされた実弾じつだん機関きかん砲ほう。ユニット化かされており、弾薬だんやく装填そうてんや砲身ほうしんの交換こうかんが容易ようい。コールドメタルソードのホルダーも兼かねる。ユニット自体じたいをパージすることも可能かのう。

M90アサルトマシンガン (M90 Assault Rifle)

ブルパップ方式ほうしきの実弾じつだんライフル。SSS2600弾だんと呼よばれる特殊とくしゅ弾だんを採用さいようしており、貫通かんつう力りょくに優すぐれながらも跳とべ弾だんは抑おさえられている。アンダーバレル部分ぶぶんに取とり付つけられる弾たま体たいはグレネードではなく、ファイア・アンド・フォーゲット能力のうりょくを備そなえたAPTGM（対たいPT誘導ゆうどうミサイル）。『OG』シリーズではこの武器ぶきと3連れんガトリング砲ほうはリュウセイの「ビーム兵器へいきはアラドに向むいていない」という意見いけんを参考さんこうに装備そうびされた模様もよう。『OGs』においてはアラドが乗のるタイプRに初期しょき状態じょうたいでは装備そうびされておらず（汎用はんよう武器ぶきとして追加ついか可か）、隠かくし機体きたいのタイプLは固定こてい装備そうびとしている。

なお、現実げんじつの銃火じゅうか器きには「アサルトマシンガン」という分類ぶんるいは存在そんざいせず、形状けいじょうや機体きたいとの対比たいひからすればアサルトライフルと呼よぶのが相応ふさわしい。

特殊とくしゅ部隊ぶたいクライ・ウルブズに配属はいぞくされた量産りょうさん型がたゲシュペンストMk-IIは、独自どくじにカスタマイズされた「M90Cアサルトライフル」を装備そうびする。

コールドメタルソード (Metal Sword)

左腕さわん（ガトリング砲ほうのホルダー）にマウントされる実体じったい剣けん。R-1のコールドメタルナイフを大型おおがた化かしたような武装ぶそうだが、ゾル・オリハルコニウム製せいであるかは不明ふめい。『OG』シリーズではカチーナの「振ふり回まわせる剣けん（GBA版ばんでは「長ながめの実体じったい剣けん」）がアラドに向むいている」という意見いけんを参考さんこうに装備そうびされた模様もよう。光沢こうたくがなく木刀ぼくとうに似にた形状けいじょうをしている。

スタッグビートル・クラッシャー (Beetle Crusher)

右腕うわんに装備そうびされた近接きんせつ格闘かくとう用兵ようへい器きで、アクチュエータ式しきの大おおきなハサミ。主おもな使用しよう法ほうとして敵てき機きの関節かんせつを切断せつだんし戦闘せんとう能力のうりょくを奪うばう、強固きょうこなことを利用りようして敵てき機きを挟はさみ潰つぶすなどがある。『OG』シリーズではキョウスケの「破壊はかい力りょく重視じゅうしの大型おおがたの武器ぶき（GBA版ばんでは「ステークよりもサイズの大おおきい武器ぶき」）を」という意見いけんを参考さんこうに装備そうびされた模様もよう。当初とうしょはリボルビング・ステークのような撃げき発はつ式しきの武装ぶそうを装備そうびする予定よていだったが、問題もんだいも多おおく扱あつかいづらい武装ぶそうであることから、「突つく」「貫つらぬく」のほかに「切断せつだんする」という手段しゅだんを加味かみした設計せっけいに変更へんこうされた。スタッグビートルは「クワガタムシ」を意味いみする。

必殺ひっさつ技わざ

ビクティム・ビーク (Raptor Wings)

ジャケットアーマーをパージして機体きたいを軽量けいりょう化かし、格納かくのう式しきの高速こうそく飛行ひこう用ようウィングを展開てんかい後ご、テスラ・ドライブの瞬発しゅんぱつ力りょくを最大限さいだいげんに活用かつようして敵てき機きに体当たいあたりを仕掛しかける突撃とつげき戦法せんぽう。ウィングの周囲しゅういにはガーリオンなどと同様どうようのブレイク・フィールドを発生はっせいさせている。ビクティムは「犠牲ぎせい・生贄いけにえ」、ビークは「クチバシ」を指さし、百舌もずの早さ贄にえになぞらえた名称めいしょうとなっている。『OGs』ではウィングでの連続れんぞく体当たいあたり後ご、コールドメタルソードを前方ぜんぽうに構かまえて突撃とつげきする。

ツイン・バード・ストライク (Twin Bird Strike)

ビルトファルケンとの高速こうそく連携れんけい攻撃こうげきの名称めいしょう。通称つうしょう「パターンTBS」。高速こうそくで敵てきを撹乱かくらんし、ブレイク・フィールドをまとった体当たいあたりで攻撃こうげきする。キョウスケとエクセレンによるランページ・ゴーストを参考さんこうに考案こうあんされた連携れんけい攻撃こうげきである。ビルガーとファルケンは連携れんけい戦闘せんとうをコンセプトに設計せっけいされており、TBSによって真価しんかを発揮はっきする。パターンTBSはTC-OSに登録とうろくされた一連いちれんのモーション・パターンによって制御せいぎょされるが、効果こうか的てきな攻撃こうげきを行おこなうためには各かくモーションの入力にゅうりょくタイミングを調整ちょうせいさせなければならず、パイロット同士どうしが互たがいの操縦そうじゅうの機微きびを熟知じゅくちしている必要ひつようがある。よって現状げんじょうではアラドとゼオラのコンビのみ使用しよう可能かのう。

『第だい2次じOG』ではこの技わざで敵てき機きを撃墜げきついした際さい、ビルガーのテスラ・ドライブが急きゅうに停止ていしして墜落ついらくしそうになり、ファルケンが抱かかえて離脱りだつするという演出えんしゅつが追加ついかされている。

デザイン

青あおと白しろを基調きちょうとしたデザイン。青あおい部分ぶぶんはジャケットアーマーなのでパージすると全身ぜんしんが白しろい機体きたいとなる。ゴーグルタイプのカメラアイや胸むねの4つのモールド、左腕さわんの3つの突起とっきなど、ゲシュペンストタイプの特徴とくちょうも受うけ継ついでいる。

ATX計画けいかくの関連かんれん機きでは、唯一ゆいいつカトキハジメによってデザインが行おこなわれた。デザイン上じょうのコンセプトは「青あおいクワガタムシ」。これは基もととなったアルトアイゼンが「赤あかいカブトムシ」と呼よばれたため、それと対たいになるようにしたという。

なお「Würger」は本来ほんらい「ヴュルガー」と発音はつおんするのが正ただしいが、読よみやすさと語感ごかんを優先ゆうせんし「ビルガー」にしたという。

劇げき中ちゅうでの活躍かつやく

αあるふぁシリーズ

『第だい2次じαあるふぁ』でアラドを主人公しゅじんこうにした際さい、後半こうはんの専用せんよう機きとして登場とうじょう。設定せっていは後年こうねんの『OG2』と基本きほん的てきに同おなじだが、武装ぶそうは当初とうしょからアラド用ように選択せんたく・調整ちょうせいされたわけではない。初はつ登場とうじょう時じはレーツェルが乗のっており、それを戦闘せんとう中ちゅうに受うけ取とって乗のり換かえた。封印ふういん戦争せんそうの最終さいしゅう局面きょくめんで取とり残のこされたイルイを助たすけるため、ガンエデンに突入とつにゅう。辛からくもイルイを助たすけ出だすことに成功せいこうし地球ちきゅうに降おり立たつが中ちゅう破やぶした。

『第だい3次じαあるふぁ』ではクォヴレー編へんのみ登場とうじょう。封印ふういん戦争せんそう終結しゅうけつ後ご、パイロットのアラド共々ともども行方ゆくえ不明ふめいになっていた。

OGシリーズ

アラドのクセに合あわせて武装ぶそうが考案こうあんされた。武装ぶそう考案こうあんのアドバイザーはリュウセイ、カチーナ、キョウスケ。データ収集しゅうしゅうの訓練くんれん相手あいてはラミアだった。『OG2』で条件じょうけんつきで登場とうじょうする（『OG外伝がいでん』ではシナリオが進すすむと無条件むじょうけんで加入かにゅう）タイプLは基本きほん的てきにアラド機きと同どう仕様しようだが合体がったい攻撃こうげき不可ふか、アサルトマシンガンが固定こてい装備そうび、特殊とくしゅ武器ぶきのスタンショック装備そうびなどの違ちがいがある。

『OGIN』ではミッション・ハルパーの直前ちょくぜんに初陣ういじんを迎むかえる。この際さいは装備そうびが不完全ふかんぜんで、アサルトマシンガンのみを装備そうび。ハワイ・ヒッカム基地きち奪還だっかん作戦さくせんより左腕さわんの、アースクレイドル攻略こうりゃく戦せんより右腕うわんの武装ぶそうが追加ついかされる。ファルケンとの連携れんけいでイーグレット・スリサズおよびアンサズのベルゲルミルを撃破げきはした。

タイプLは『第だい2次じOG』では未み登場とうじょう。

ビルトファルケン

【Wild Falken = 独語どくごで「野生やせいの隼はやぶさ」】

諸しょ元もと

ビルトファルケン WILDFALKEN
形式けいしき番号ばんごう	PTX-016R
分類ぶんるい	パーソナルトルーパー
所属しょぞく	地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐん → ノイエDC → 地球ちきゅう連邦れんぽう軍ぐん特殊とくしゅ戦せん技わざ教導きょうどう隊たい ヤザン隊たい → αあるふぁナンバーズ（『αあるふぁ』シリーズ）
開発かいはつ	カーク・ハミル
製造せいぞう	マオ・インダストリー社しゃ
生産せいさん形態けいたい	ワンオフモデル
全ぜん高こう	21.7m
重量じゅうりょう	50.0t
フレーム	Hフレーム
OS	TC-OS
武装ぶそう	バルカン砲ほう スプリットミサイルH ロシュセイバー オクスタン・ライフルE オクスタン・ライフルB オクスタン・ライフルW
必殺ひっさつ技わざ	ツイン・バード・ストライク
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	ゼオラ・シュバイツァー ラトゥーニ・スゥボータ
ビルトファルケン・タイプL
形式けいしき番号ばんごう	PTX-016L
乗員じょういん人数にんずう	1人ひとり
搭乗とうじょう者しゃ	アラド・バランガ

カーク・ハミル開発かいはつの砲撃ほうげき戦せん用ようPT。堅実けんじつな設計せっけい。ヴァイスリッターのコンセプトを受うけ継ついでいるほか、同どう時期じきに製造せいぞうされたビルトビルガーとの連携れんけいも考慮こうりょされている。機体きたいフレームにヒュッケバイン系けいのHフレームを採用さいようし、機体きたい剛性ごうせいの向上こうじょうや軽量けいりょう化かが図はかられている。エクセレンは「ヴァイスの腹違はらちがいの妹いもうと」と例たとえた（ヴァイスはゲシュペンスト系けいフレームのため）。主おも兵へい装そうはビームと実弾じつだんを撃うち分わけ可能かのうなオクスタン・ライフル。

ビルガー同様どうよう、タイプRとタイプLの2機きが存在そんざいする。カラーリングもビルガーと同様どうようにタイプRは青あお、タイプLは赤あか。

武装ぶそう

バルカン砲ほう (Gatling Gun)

頭部とうぶに内蔵ないぞうされているバルカン砲ほう。

スプリットミサイルH (Split Missile+)

両りょう肩かたと両りょう膝ひざから発射はっしゃされる大型おおがたの多た弾頭だんとうミサイル。射程しゃていが長ながい。MAPWに分類ぶんるいされる。

ロシュセイバー (Roche Saber)

ヒュッケバイン系けいの機体きたいが装備そうびする非ひ実体じったい剣けん。

オクスタン・ライフル (Oxtongue Rifle)

ヴァイスリッターのオクスタン・ランチャーの発展はってん型がた。連射れんしゃ力りょくと装弾そうだん数すうの向上こうじょうに伴ともないより大型おおがた化かし、取とり回まわしにくくなった。『αあるふぁ』シリーズでは武器ぶき名めいが「オクスタン・ライフル」で統一とういつされ撃うち分わけが不可ふかであったが、『OG2』以降いこうはライフルB(Oxtongue Rifle B)とライフルE(Oxtongue Rifle E)の2種しゅが存在そんざいするようになった。Eモードはさらに機関きかん砲ほうのように連続れんぞくでビーム弾だんを発射はっしゃするモードと、一本いっぽんのビームを発はっするモードの2種類しゅるいが存在そんざいする。なお、オクスタン・ライフルW(Oxtongue Rifle D)は両りょうシリーズとも存在そんざいする。オクスタン・ランチャーと比くらべると「連射れんしゃ」に重点じゅうてんを置おいて戦闘せんとうアニメーションが作つくられているようである。特とくに『OGs』ではどのモードでもテスラ・ドライブによる加速かそくからライフル連射れんしゃという流ながれになっている。

必殺ひっさつ技わざ

ツイン・バード・ストライク

ビルトビルガーとの高速こうそく連携れんけい攻撃こうげき。背部はいぶのテスラ・ドライブのウィングを展開てんかいしTBSモードと呼よばれる高速こうそく飛行ひこう形態けいたいへ移行いこうする。ビルトビルガー同様どうよう、突撃とつげき時じはブレイク・フィールドで覆おおわれる。

デザイン

デザイナーは金丸かねまる仁ひとし。ヒュッケバインのフレームを使つかっているため、足あしのラインなどに影響えいきょうが見みられる。ヒールが高たかく全体ぜんたい的てきに丸まるみを帯おびており、女性じょせい的てきなシルエット。相方あいかたのビルガーとデザイン者しゃが違ちがうため、資料集しりょうしゅうなどで並ならべてみると細こまかいラインが描えがかれていない分ぶん、スマートな印象いんしょうを受うける。

なお、『第だい2次じαあるふぁ』の機体きたいグラフィックは配色はいしょくミスで頭部とうぶのカラーリングがデザイン画がと異ことなるものになっている。これは『OG2』や『第だい3次じαあるふぁ』では修正しゅうせいされている。

劇げき中ちゅうでの活躍かつやく

αあるふぁシリーズ

『第だい2次じαあるふぁ』でアラドを主人公しゅじんこうに選択せんたくした場合ばあいに登場とうじょう。ビルトビルガーより先さきにロールアウトしていたが、奪取だっしゅされてしまう。後のちにゼオラがヤザン隊たいから離反りはんし、αあるふぁナンバーズの戦力せんりょくとして運用うんようされる。

『第だい3次じαあるふぁ』ではクォヴレーを主人公しゅじんこうに選択せんたくした場合ばあい登場とうじょう。封印ふういん戦争せんそう終結しゅうけつ後ごもαあるふぁナンバーズの機体きたいとしてゼオラが運用うんよう。

OGシリーズ

タイプRとタイプLの2機きが登場とうじょう。タイプRには当初とうしょラトゥーニが搭乗とうじょうし、ライの量産りょうさん型がたヒュッケバインMk-IIと模擬もぎ戦せんを行おこなう等とうテストを行おこなったが、DC残党ざんとう軍ぐん（後ごのノイエDC）に所属しょぞくしていたゼオラにより奪取だっしゅされる。データを取得しゅとくするためにアースクレイドルへ送おくられた後のち、正式せいしきにゼオラが受領じゅりょう。オペレーション・プランタジネット終了しゅうりょう後ごに記憶きおくを取とり戻もどしたゼオラと共ともに、自軍じぐんへ参入さんにゅうする。タイプLは月つきのマオ社しゃに置おかれていたが、インスペクターの襲撃しゅうげき時じにアラドが乗のり込こんで出撃しゅつげきした。アラドが「おれ好このみ」と称しょうして接近せっきん戦せん向むきのBMセレクトをしたため、武装ぶそうの射程しゃていが軒並のきなみ短縮たんしゅくし、Wモードなどは移動いどう後ごに射程しゃてい1という本来ほんらいとはまったく異ことなる性能せいのうになった（戦闘せんとうアニメーションは変化へんかなし）。ガルガウにより撃墜げきついされて大破たいはし、そのまま放棄ほうきされた模様もよう。

『OGIN』ではタイプRについては『OG2』準拠じゅんきょだが、模擬もぎ戦せんはSRXチームとの共同きょうどうで、相手あいては同どう時期じきにロールアウトされたリュウセイのアルブレードに変更へんこう。ラトゥーニの操縦そうじゅう技術ぎじゅつにより優位ゆういに戦たたかうが、リュウセイの奇策きさくによって逆転ぎゃくてんされた。奪取だっしゅ後ごはそのままゼオラが運用うんようしていた。アースクレイドル攻略こうりゃく戦せん直前ちょくぜんに記憶きおくを取とり戻もどしたゼオラと共ともにクロガネ隊たいに参入さんにゅうし、以降いこうはビルトビルガーと共ともに最終さいしゅう決戦けっせんまで戦たたかい抜ぬいた。タイプLはアラドが月つきに行いかずハガネに拘留こうりゅうされていたため、未み登場とうじょう。

出典しゅってん

ゲーム

• スーパーロボット大戦たいせんCOMPACT2
• スーパーロボット大戦たいせんIMPACT
• 第だい2次じスーパーロボット大戦たいせんαあるふぁ
• 第だい3次じスーパーロボット大戦たいせんαあるふぁ 終焉しゅうえんの銀河ぎんがへ
• スーパーロボット大戦たいせんORIGINAL GENERATION
• スーパーロボット大戦たいせんORIGINAL GENERATION2
• スーパーロボット大戦たいせんOG ORIGINAL GENERATIONS
• スーパーロボット大戦たいせんOG外伝がいでん
• 第だい2次じスーパーロボット大戦たいせんOG
• 無限むげんのフロンティア スーパーロボット大戦たいせんOGサーガ
• 無限むげんのフロンティアEXCEED スーパーロボット大戦たいせんOGサーガ
• Super Robot Taisen Original Generation
• Super Robot Taisen Original Generation 2
• Another Century's Episode: R

書籍しょせき

• バンプレスト『Super Robot Wars Original Generation Official Book』2002年ねん。 （『OG1』購入こうにゅう特典とくてん）
• バンプレスト『SUPER ROBOT WARS ORIGINAL GENERATION 2 OFFICIAL BOOK』2005年ねん。 （『OG2』購入こうにゅう特典とくてん）
• バンプレスト『Super Robot Wars OG ORIGINAL GENERATIONS Official Perfect File』2007年ねん。 （『OGs』購入こうにゅう特典とくてん）
• 『電撃でんげきスパロボ! Vol.3』メディアワークス、2006年ねん。ISBN 978-4-8402-3329-3。 
• 『電撃でんげきスパロボ! Vol.4』メディアワークス、2006年ねん。ISBN 978-4-8402-3529-7。 

OVA

• スーパーロボット大戦たいせんORIGINAL GENERATION THE ANIMATION (1) 「群むれなす機械きかい（バルトール）」 （2005年ねん）

プラモデル

• コトブキヤ S.R.G-S-003 1/144 「PTX-015R ビルトビルガー 重じゅう装そう型がた」 2004年ねん10月がつ
• コトブキヤ S.R.G-S-004 1/144 「PTX-003C アルトアイゼン」2004年ねん12月
• コトブキヤ S.R.G-S-005 1/144 「PTX-016R ビルトファルケン」 2005年ねん6月がつ
• コトブキヤ S.R.G-S-009 1/144 「PTX-007-03C ヴァイスリッター」 2006年ねん7月がつ
• コトブキヤ S.R.G-S-019 1/144 「PTX-015R ビルトビルガー 高だか機動きどう型がた」 2007年ねん10月がつ
• コトブキヤ S.R.G-S-020 1/144 「PTX-003C アルトアイゼン・ナハト」 2007年ねん12月
• コトブキヤ S.R.G-S-023 1/144 「PTX-003-SP1 アルトアイゼン・リーゼ」 2008年ねん4月がつ
• コトブキヤ S.R.G-S-026 1/144 「ビルトビルガー高だか機動きどう型がた&ビルトファルケン ツイン・バード・ストライク セット」 2008年ねん8月がつ
• コトブキヤ S.R.G-S-028 1/144 「PTX-007-UN ライン・ヴァイスリッター」 2008年ねん11月
• コトブキヤ S.R.G-S-042 1/144 「アルトアイゼン [Ver.Progressive]」 2010年ねん5月
• コトブキヤ EO-tech 1/100 「PTX-003C アルトアイゼン」2007年ねん11月
• コトブキヤ EO-tech 1/100 「PTX-015R ビルトビルガー」2009年ねん1月がつ
• バンダイ HG 「アルトアイゼン」 2021年ねん12月4日にち
• バンダイ HG 「アルトアイゼン・ナハト」2022年ねん12月15日にち

関連かんれん項目こうもく

• ゲシュペンスト
• アインスト
• シャドウミラー