(Translated by https://www.hiragana.jp/)
BTTB - Wikipedia コンテンツにスキップ

BTTB

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
『BTTB』
坂本さかもと龍一りゅういちスタジオ・アルバム
リリース
録音ろくおん タケミツメモリアル
ジャンル ピアノ
時間じかん
レーベル Wea
プロデュース 坂本さかもと龍一りゅういち
専門せんもん評論ひょうろんによるレビュー
チャート最高さいこう順位じゅんい
  • 26初回しょかい限定げんていばんオリコン
  • 18通常つうじょうばん・オリコン)
  • 坂本さかもと龍一りゅういち アルバム 年表ねんぴょう
    ベリー・ベスト・オブ・グート
    (1998ねん
    BTTB
    (1998ねん
    LIFE IN PROGRESS
    (1999ねん
    ミュージックビデオ
    「energy flow」 - YouTube
    テンプレートを表示ひょうじ

    BTTB』(ビー・ティー・ティー・ビー)は、1998ねん11月26にち発表はっぴょうされた坂本さかもと龍一りゅういちの13さくのソロ・アルバム。

    解説かいせつ

    [編集へんしゅう]

    はつ全曲ぜんきょくろしのピアノ・アルバム。ワーナーミュージック・ジャパン移籍いせきだい1だん。タイトルは「Back To The Basic」(原点げんてん回帰かいき)のりゃくYMOや『せんのナイフ以前いぜんかえ意味いみ[1]

    タイトルのべつあんとしては、「Back」と「Basic」を意味いみする「2B」がかんがえられていた。

    坂本さかもと影響えいきょうけたモーリス・ラヴェルエリック・サティ雰囲気ふんいきがアルバム全体ぜんたいあらわれており、準備じゅんびに6週間しゅうかんきょくはじめて4週間しゅうかん完成かんせいさせた。短期間たんきかんだったが『エスペラント』『音楽おんがく図鑑ずかん以来いらい充実じゅうじつかんがあった、と坂本さかもと当時とうじ日記にっきかたっている[2]

    ほんさくよく1999ねん開催かいさいオペラ「LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999」の準備じゅんびとして位置いちづけられた。インスピレーションのみなもととなったのはバッハの『マタイ受難じゅなんきょく』のコラールであるとこたえている[3]

    東京とうきょうオペラシティコンサートホールないにある、タケミツメモリアルでレコーディング。5種類しゅるいマイクもちいてホール自体じたい残響ざんきょうおん利用りよう[3]人工じんこうてきリバーブをほとんど使つかっていないことがおおきな特徴とくちょう初回しょかい限定げんていばん収録しゅうろくの14きょく)。

    1999ねん7がつ28にちほんさくとシングル『ウラBTTB収録しゅうろく楽曲がっきょく譜面ふめん「all about BTTB」が坂本さかもと監修かんしゅうによりヤマハミュージックメディアから発刊はっかん

    発売はつばい形態けいたい

    [編集へんしゅう]
    初回しょかい限定げんていばん
    1998ねん11月26にちリリース。[4]CD、楽譜がくふさら坂本さかもとヤマハのMIDIグランドピアノで演奏えんそうした[3]MIDIデータ収録しゅうろくフロッピーディスクどうこりぜん14きょく
    通常つうじょうばん
    1999ねん2がつ24にちリリース。[5]初回しょかい限定げんていばん収録しゅうろくきょくくわえ、映画えいが「Snake Eyes」のテーマおよび「Tong Poo」の2きょくあらたにおさめられている。かみジャケット仕様しようぜん16きょく
    インターナショナルばん
    2002ねん8がつ12にちリリース。[6]初回しょかい限定げんていばんから「do bacteria sleep?」「distant echo」「sonata」の3きょく除外じょがいされ、わりに『ウラBTTB収録しゅうろく3きょく・「Tong Poo」・はつCDきょく「Reversing」の5きょくくわえられた。初回しょかいプレスばんは「Reversing」がちるミスが発生はっせい発売はつばいもとのソニークラシカルはCDの交換こうかんおうじ、しばらくWebじょうで「Reversing」のファイルが無料むりょうでダウンロード出来できた。ぜん16きょく
    発売はつばい20周年しゅうねん記念きねんばん
    2018ねん9月26にちリリース。[7]リマスターをほどこしている。初回しょかい限定げんていばん収録しゅうろくの14きょくと「energy flow」「snake eyes」「tong poo」「reversing」の4きょくくわえたぜん18きょく

    収録しゅうろくきょく

    [編集へんしゅう]

    ぜん作曲さっきょく坂本さかもと龍一りゅういち

    初回しょかい限定げんていばん(1〜14)通常つうじょうばん(1〜16)

    [編集へんしゅう]
    1. opus
      タイトルは「オペラ (Opera)」(作品さくひん)の単数たんすうがたほん楽曲がっきょく坂本さかもと日本にっぽん渋滞じゅうたいにはまっているときにおもかんだ。エリック・サティの「ジムノペディ」の雰囲気ふんいきがある。中谷なかたに美紀みきのシングル『クロニック・ラヴ』に、「あまだれ」のタイトルでボーカル・バージョンが収録しゅうろく
    2. sonatine
      ラヴェルが「ソナチネ」をつくった気持きもちのようにつくったきょく途中とちゅう和音わおんメロディがぶつかるところでサティてきこえる部分ぶぶんがあるが、坂本さかもとがミスタッチしたものが、そのまま使つかわれている。アルバムのなかでもっともスピードがあり、最後さいごはなやかなわりかたをする。
    3. intermezzo
      ブラームスの「インテルメッツォ」をイメージさせるロマンふうきょく。ブラームスを真似まねたわけではなく、雰囲気ふんいきせている。坂本さかもと子供こどもころからきだったブラームスのきょく影響えいきょうされているとコメントしている[8]中間なかまアルペジオたんなるアルペジオではなく、そのなかメロディ形成けいせいするおとかくすという工夫くふうがされている。TBS筑紫哲也ちくしてつや News23」にて演奏えんそうされたことがある。
    4. lorenz and watson
      なんとなくピアノをいているときにまれたきょくで、アルバムのなかもっともサティてき雰囲気ふんいきがある。コードにはブルーノート使つかわれている。タイトルは文壇ぶんだん意見いけん対立たいりつさせた地質ちしつ学者がくしゃ生物せいぶつ学者がくしゃのことで、この二人ふたり対立たいりつと、きょくちゅうト長調とちょうちょうとホ短調たんちょう関係かんけいけている。
    5. choral no.1
      1999ねんおこなわれた坂本さかもとのオペラの練習れんしゅうのためつくったきょく
    6. choral no.2
      「choral no.1」とおなじく、オペラの練習れんしゅうのためつくったきょく。バッハの「マタイ受難じゅなんきょく」のようなきょくつくりたかったが、結局けっきょくさらに中世ちゅうせいかんじになったとのこと。カノンになっている。
    7. do bacteria sleep?
      モンゴル楽器がっき口琴こうきん(こうきん)」を使つかったきょく青山あおやまのスパイラル・カフェで坂本さかもと購入こうにゅうした。坂本さかもとフィリップ・K・ディック印象いんしょうっている。
    8. bachata
      タイトル「バチャータ」はラテンアメリカ音楽おんがく形式けいしき名前なまえでラヴェルの「ボレロ」のつもりでつくった。左手ひだりておなじパターンが延々えんえんつづき、右手みぎてはアドリブてき演奏えんそうされている。きょくとしてはラテンてきではなく、ハーモニーがラヴェルてきである。
    9. chanson
      サティがおかねかせぐためにはたらいていたパリのバーでながれているきょくをイメージしてつくったきょく。2小節しょうせつ単位たんい転調てんちょうしている部分ぶぶんおおいのが特徴とくちょう
    10. distant echo
      坂本さかもとふう環境かんきょう音楽おんがく」。「ピアノの音色ねいろそのもの」をたのしんでほしいとおもっている。EventideしゃせいDSP利用りようした疑似ぎじてき残響ざんきょうおんくわえられており、「ブライアン・イーノハロルド・バッドのピアノのおと一度いちどやってみたかった」とかたっている[3]
    11. prelude
      プリペアド・ピアノ使つかったきょく
    12. sonata
      プリペアド・ピアノを使つかったガムランふうきょく
    13. uetax
      みずなかおとで、「羊水ようすい」をイメージしたサウンド・エフェクト。タイトル「ウエタックス」は使用しようした水中すいちゅうマイクの製造せいぞう会社かいしゃめいのこと。当時とうじ水中すいちゅうマイクが生産せいさん中止ちゅうしになっていたため、坂本さかもとがこの会社かいしゃ直接ちょくせつメールをおくり、特別とくべつりた。
    14. aqua
      むすめ坂本さかもと美雨みうのためにつくったきょくのピアノ・バージョン。美雨みうこえがヒーリングてき要素ようそつよいことから、意識いしきてきにニューエイジけいきょくとなった。坂本さかもと作曲さっきょくしたなかでは1、2をあらそうほどシンプルで、メジャーコード(ソ、シ、レ)ではじまるてんめずらしい。
      アルバム『/05』にさい収録しゅうろく。2020ねん8がつ31にち東京とうきょうとしまえんにおける閉園へいえんセレモニーのエンディングのさい使用しようされ、おおくの人々ひとびと感動かんどうさそった。
      2023ねん公開こうかい是枝これえだ裕和ひろかず監督かんとく映画えいが怪物かいぶつ』では予告よこくおよびエンディングに使用しようされている。
    15. snake eyes
      通常つうじょうばん収録しゅうろくボーナス・トラック。ブライアン・デパルマ監督かんとく映画えいが「Snake Eyes」のテーマ。
    16. tong poo
      通常つうじょうばん収録しゅうろくボーナス・トラック。唯一ゆいいつ連弾れんだん初出しょしゅつはYMOのアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』。どうきょく坂本さかもとのオリジナル・アルバムにはつ収録しゅうろく今回こんかい録音ろくおんでは譜面ふめんこさず、最初さいしょしたのパートをコンピュータに記憶きおく再生さいせいさせじょうのパートを演奏えんそう坂本さかもとは「一人ひとり連弾れんだん」とんでいる)。

    インターナショナルばん

    [編集へんしゅう]
    1. Energy Flow
    2. Put Your Hands Up - Piano Version
    3. Railroad Man - Piano Version
      以上いじょう3きょくは『ウラBTTB』収録しゅうろくきょく。「railroad man」は「鉄道てつどういん」。
    4. Opus
    5. Sonatine
    6. Intermezzo
    7. Lorenz and Watson
    8. Choral No. 1
    9. Choral No. 2
    10. Bachata
    11. Chanson
    12. Prelude
    13. Uetax
    14. Aqua
    15. Tong Poo
    16. Reversing
      インターナショナルばん収録しゅうろくボーナス・トラック。ベスト・アルバムUS』に収録しゅうろくしたかったがCD収録しゅうろく時間じかん関係かんけいでカット。その発売はつばいのアルバム『/05』に収録しゅうろく

    関連かんれん項目こうもく

    [編集へんしゅう]

    出典しゅってん

    [編集へんしゅう]
    1. ^ 2009ねん4がつ26にち放送ほうそうNHK-FM音楽おんがく美術館びじゅつかん・サウンドミュージアム」より
    2. ^ siteSakamoto - A Ryuichi Sakamoto Web Site”. 2021ねん3がつ12にち閲覧えつらん
    3. ^ a b c d 『キーボード・マガジン 1998ねん12がつごう』リットーミュージック、1998ねん12月1にち、27-28ぺーじ 
    4. ^ 坂本さかもと龍一りゅういち/BTTB”. tower.jp. 2022ねん1がつ11にち閲覧えつらん
    5. ^ 坂本さかもと龍一りゅういち/BTTB”. tower.jp. 2022ねん1がつ11にち閲覧えつらん
    6. ^ 坂本さかもと龍一りゅういち/BTTB”. tower.jp. 2022ねん1がつ11にち閲覧えつらん
    7. ^ 坂本さかもと龍一りゅういち/BTTB -20th Anniversary Edition-”. tower.jp. 2022ねん1がつ11にち閲覧えつらん
    8. ^ アルバム『US』より。