| この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "EIA-485" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2022年12月) |
EIA-485は、2線式、半二重、マルチポイントシリアル接続を特徴とする、OSI参照モデルでいう所の物理層の電気的仕様である。規格案段階(recommended-Standards)のRS-485ないしRS485のEIA規格となったものである。
この規格は差動信号を採用している。2線間電圧の違いによってどんなデータを伝送するかを表現する。電圧の一方が「1」レベルであれば、もう一方は「0」レベルを示す。正しい信号であると認識されるには、少なくとも電圧の差は0.2V以上ないといけない。受信側は+12Vから-7Vまでの電圧であれば正しいものと認識する。
EIA-485はドライバとレシーバの電気的特性のみを定めたものである。データプロトコルについては規定も推奨もしていない。EIA-485を使えば安価なローカルネットワークやマルチドロップ通信網を構築できる。この規格は高速データ通信速度をうたっている(10 mまでは35 Mbit/s、1,200 mでは100 kbit/s)。EIA-485は(EIA-422のように)ツイストペアを用いた平衡型伝送路を採用しているため、比較的遠距離(4000フィートないし1,200 m以上)まで伸ばすことが可能である。
EIA-422はスイッチオフにできない一つのドライバ回路を持っていたが、それに対してEIA-485は、送信モードにするには、ドライバに信号を一々アサートする必要がある。このことにより、EIA-485はたった2線のみで線形トポロジを構築することができる。
推奨される網構成は、節(ノード)をポイントツーポイントで順に接続していくやり方で、線形及びバス形がある。星形やリング形、複数のネットワークをつなぐやり方ではない。理想的には、二つのケーブルの両端が2線をまたいだ抵抗で終端され、ラインがドライブされていない時には、2つの電圧のかかっている抵抗で両線が分離されることである。終端抵抗なしでは、高速なドライバのデータ信号のエッジが反射することで、複数のデータ信号のエッジが発生し、それがデータ信号の衝突を引き起こす。終端抵抗はまた、ラインにバイアス抵抗が必要になるがそのより低いインピーダンスのために、電気雑音に対する感度を減らす。それぞれの終端抵抗の値は、ケーブルインピーダンスの値と同じにしなければならない(通常ツイストペアでは120Ω)。バイアス抵抗なしだと、すべてのノードが黙っているないしは電源がオフのときは、信号は0に落ちてしまい、電気雑音をもっとも拾いやすくなる。星形またはリング形トポロジが推奨されないのは、信号反射及び終端インピーダンスが低すぎたり高すぎたりするためである。
EIA-485はEIA-422のように4線を使って全二重が実現できるが、EIA-485はマルチポイント接続を仕様としているので、多くの場合この機能は必要ない。EIA-485とEIA-422はこの制限つきで互換性がある。
もともとは、アップルのマッキントッシュのフォーンネットとして開発されたネットワーク物理層の一実装形態である。マッキントッシュのシリアルポートはRS-422だったが、アダプタを介することによってRS-485によるネットワークを構築する事が出来た。また、ARCnetも物理層としてこのRS-485を使用する事が多かった。
EIA-485の使用例[編集]
- 例えば、SCSI-2とSCSI-3の物理層の実装として、これを採用することを規定している。
- EIA-485は、商業航空機の客席で低速データ通信のための共通UARTとしてしばしば用いられる。例えば、いくつかの航空機の制御ユニットはこれを使用している。EIA-485は最小限の配線しか必要としないので、複数のシート間で配線を共有できる。それゆえに全体重量を減らすことができる。
- EIA-485はまた独自のデータ通信を行うためにプログラマブルロジックコントローラ内で時々使われ、工場のフロアに敷設されている(Modbus、Profibusなど)。EIA-485が差動伝送のため、モーターや溶接機からの電磁気的影響に強い。
- EIA-485は、専用のソフトウェアを走らせた普通のPCからハイエンドのサウンド処理設備を遠隔操作するために、音楽イベントやシアター製品で見られるような大規模サウンドシステムで使われている。
- EIA-485はまた、リモートデバイスをつなげるために単純なバス配線と長いケーブル長が必要なビルオートメーションで使われている。
- EIA-485はDMX512-Aとして知られているシアターやディスコの照明の制御にも使われている。
この規格は今はTIA-485-A,、「Electrical Characteristics of Generators and Receivers for Use in Balanced Digital Multipoint Systems (ANSI/TIA/EIA-485-A-98) (R2003)」という表題でTIAによって管理されている。この規格は2003年に技術的に変わらずに再確定されている。
EIA-485はコネクタを規定していない。次の表にいくつかよく使われるRS-485の信号ピン配置を示す。なお、RS-232およびその他一般的なシリアルも比較のため併記する[1]。
RS-485 signal |
RS-232 signal |
DB-25 |
DB-9 |
RJ-50
|
Common Ground |
Carrier Detect (DCD) |
8 |
1 |
10
|
Clear To Send + (CTS+) |
Received Data (RD) |
3 |
2 |
9
|
Ready To Send + (RTS+) |
Transmitted Data (TD) |
2 |
3 |
8
|
Received Data + (RxD+) |
Data Terminal Ready (DTR) |
20 |
4 |
7
|
Received Data - (RxD-) |
Common Ground |
7 |
5 |
6
|
Clear To Send - (CTS-) |
Data Set Ready (DSR) |
6 |
5
|
Ready To Send - (RTS-) |
Request To Send (RTS) |
4 |
7 |
4
|
Transmitted Data + (TxD+) |
Clear To Send (CTS) |
5 |
8 |
3
|
Transmitted Data - (TxD-) |
Ring Indicator (RI) |
22 |
9 |
2
|
pin #
|
RS-485
|
(RS-232D EIA/TIA-561)[2]
|
RS-232 signal[3]
|
RJ-45
|
ISDN [4] |
signal (T1/E1 Telco)[5] |
?[6] |
Full Duplex |
Half Duplex
|
1
|
NC |
RX+ |
TX1+ |
DSR(RI) |
DTR |
TXD0 |
NC
|
2 |
RX- |
TX1- |
DCD |
TXD1
|
3
|
TX+ |
NC |
RX2+ |
DTR |
RTS |
NC
|
4
|
RX+ |
TX- |
bidi3+ |
signal ground |
RXD |
RXD1 |
(B)TX/RXD1
|
5
|
RX- |
TX+ |
bidi3- |
RXD |
CTS |
RXD0 |
(A)TX/RXD0
|
6
|
TX- |
NC |
RX2- |
TXD |
TXD |
NC
|
7
|
NC |
bidi4+ |
CTS |
Power(RI)
|
8 |
bidi4- |
RTS |
GND |
GND
|
9
|
GND |
N/A |
N/A
|
RS485の差動信号線は2つのピンから構成されている。
- '+'はTxD+/RxD+と呼ばれており、ラインがアイドルのときはpositive (5V) である。
- '-'はTxD-/RxD-と呼ばれており、ラインがアイドルのときはnegative (0V) である。
2つのピンはしばしばAおよびBという文字がつけられるが、どちらがどちらか混同しやすい。
RS485信号仕様は、信号Aは反転、もしくは'-'ピンであり、信号Bは無反転、ないし'+'ピンと述べている。
Texas InstrumentsのRS422/485の通信アプリケーションハンドブックに(A=無反転、B=反転)と書かれているなど、多くの差動信号トランシーバ製造メーカーによって使われているA/Bの名前付けが逆になっている。これらのメーカーは正しくないが、実際には広く使われているため余計に混乱している。またすべてのNMEAデバイスでは、Aは'+'と等価でBは'-'と等価である。
RS-232のバイトデータを送信する間のRS-485の'+'と'-'ピンの電圧を以下のグラフで示す。
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主要項目 | |
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コンピュータバス規格 | |
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ストレージバス規格 | |
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ペリフェラルバス規格 | |
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オーディオ規格 | |
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コンピュータバス規格 (ポータブル) | |
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コンピュータバス規格 (組み込み) | |
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ビークルバス | |
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- 補足:インタフェースのリストは通信速度がおおよそ速い順。セクションの最後に挙げているインタフェースが最も速い。
- カテゴリ
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