RADIO GA GA

「RADIO GA GA」
クイーン の シングル
初出しょしゅつアルバム『ザ・ワークス』
B面めん	アイ・ゴー・クレイジー
リリース	1984年ねん1月がつ23日にち 1984年ねん2月がつ7日にち 1984年ねん2月がつ21日にち
規格きかく	7インチ、12インチ
録音ろくおん	1983年ねん8月がつ - 10月
ジャンル	ポップ・ロック スタジアム・ロック シンセポップ
時間じかん	5分ふん44秒びょう（アルバム/ビデオ） 4分ふん23秒びょう（USレディオ・エディット） 6分ふん50秒びょう（12インチ/延長えんちょう版ばん） 6分ふん0秒びょう（12インチ/インスト版ばん）
レーベル	EMI / キャピトル 東芝とうしばEMI (日本にっぽん)
作詞さくし・作曲さっきょく	ロジャー・テイラー
プロデュース	クイーン、ラインホルト・マック
チャート最高さいこう順位じゅんい
2位い（イギリス、全ぜん英えいシングルチャート） 16位い（アメリカ、Billboard Hot 100） 89位い（日本にっぽん、オリコン）
クイーン シングル 年表ねんぴょう
バック・チャット (1982) RADIO GA GA (1984) ブレイク・フリー (自由じゆうへの旅立たびだち) (1984)
『ザ・ワークス』 収録しゅうろく曲きょく - RADIO GA GA （1） ティア・イット・アップ （2） ミュージックビデオ 「Radio Ga Ga」 - YouTube

「RADIO GA GA」（レディオガ・ガ)は、イギリスのロック・バンドクイーンが1984年ねんにシングルとして発表はっぴょうした楽曲がっきょく。同年どうねん発売はつばいのアルバム『ザ・ワークス』に収録しゅうろくされ、後のちにベスト・アルバム『グレイテスト・ヒッツII』や『クラシック・クイーン』にも収録しゅうろくされた。

作詞さくし作曲さっきょくはロジャー・テイラー、プロデュースはクイーンとラインホルト・マック。シングルはイギリスで2位い、アメリカで16位い、その他た19カ国かこくで第だい1位いを獲得かくとくする世界せかい的てき大だいヒットとなり、テイラー初はつのヒット作さくとなった。ただし、「ビルボード」誌しの1984年ねん年間ねんかんトップ100ヒッツにはランクインできなかった。

解説かいせつ

タイトルの由来ゆらいは、テイラーの子こがまだ赤あかちゃん言葉ことばの頃ころ、ラジオを聴きいていて「ラジオ、カカ」(Radio caca) と言いったことに発想はっそうを得えたものだという。彼かれは後のちにこの「caca」を「恍惚こうこつとして夢中むちゅうになる」「盲目的もうもくてきに熱狂ねっきょうしている」という意味いみの「ガガ」(ga ga) に改あらためて曲名きょくめいとした。

この楽曲がっきょくが発表はっぴょうされた当時とうじすでに「音楽おんがくはテレビやビデオで聴きくもの」という価値かち観かんが浸透しんとうした頃ころであり、「ラジオは古ふるいメディアとして廃すたれる」という意見いけんも散見さんけんされていた。クイーン自体じたいも「ボヘミアン・ラプソディ」をはじめとした前衛ぜんえい的てきなPVやメディア露出ろしゅつによってスターダムへと駆かけ上あがった側がわであったが、そうした世相せそうの中なかでラジオに対たいするノスタルジーや他たのメディアとは異ことなる役割やくわり・魅力みりょくを謳うたう楽曲がっきょくとなっている。

一部いちぶの音楽おんがく評論ひょうろん家かからはこの内容ないようが「非常ひじょうにファシズム的てきである」と批判ひはんされたが、その批判ひはんを押おしのけるヒットチャートとなった。

アメリカの女性じょせいシンガーソングライターのレディー・ガガの名なは、この曲きょくが由来ゆらいである。

また、『グランド・セフト・オートV』のBGMにこの曲きょくが使つかわれている。

ミュージック・ビデオ

楽曲がっきょくのミュージック・ビデオは、デヴィッド・マレット監督かんとくの下したで制作せいさくされた。このビデオには、1927年ねんのフリッツ・ラング監督かんとくの映画えいが『メトロポリス』からの映像えいぞうが使用しようされている。これは、この映画えいがのリメイク版ばんを製作せいさくする際さい、フレディがサウンドトラックに自身じしんのソロ曲きょくである「ラヴ・キルズ」を提供ていきょうしたため、無償むしょうで映像えいぞうを提供ていきょうされることになったためである。

ミュージック・ビデオの内容ないようは、「空そら飛とぶ車くるまでメトロポリスの世界せかいに入はいっていく」というもの。撮影さつえいではサビの部分ぶぶんではファンクラブの500人にんをエキストラとして使用しようした。ビデオでの大勢おおぜいでこぶしを突つき上あげ手しゅを叩たたいてリズムに乗のるシーンは、そのままコンサートにも活いかされ、「ライブエイド」のハイライトにもなった。

MVではメトロポリスの映像えいぞうから1920年ねんから1940年ねん頃ごろの世界せかい大戦たいせん期きを想起そうきさせる内容ないよう、クイーンの過去かこ作さくのMVが登場とうじょうし、一ひとつのストーリーのような構成こうせいが組くまれている。また、前述ぜんじゅつのような手てを叩たたくパフォーマンスのきっかけとなったこともあり、人気にんきを博はくした。

ライブでの演奏えんそう

ライブでは、1984年ねんの「ワークスツアー」から演奏えんそうし始はじめた。それ以降いこう、クイーンのライブにおいて、欠かかせない存在そんざいになっている。

1985年ねん7月がつ13日にちにウェンブリー・スタジアムで開催かいさいされた「ライブエイド」では、1曲きょく目めの「ボヘミアン・ラプソディ」（ショート版ばん）に続つづいて、2曲きょく目めに演奏えんそうされた。この時ときのユニゾン部分ぶぶんでの7万まん2000人にんもの観客かんきゃくによるクラップが話題わだいを呼よんだ。ちなみに、2018年ねんに公開こうかいされた映画えいが『ボヘミアン・ラプソディ』においても、このライブ演奏えんそうが再現さいげんされている。

1992年ねん4月がつ20日はつかにウェンブリー・スタジアムで開催かいさいされた「フレディ・マーキュリー追悼ついとうコンサート」では、ポール・ヤングが他たのクイーンのメンバーと演奏えんそうした 。

2002年ねんにバッキンガム宮殿きゅうでんの庭園ていえんで開催かいさいされた「Party at the Palace」で演奏えんそうされた際さいは、ロジャーがボーカル、フィル・コリンズがドラムスを担当たんとうした。

また、2005、2006年ねんには、クイーン + ポール・ロジャースツアーで演奏えんそうされた。2005年ねん、2006年ねんのツアーでは冒頭ぼうとうをテープにあわせてロジャーが歌うたい、途中とちゅうでポールが歌うたい継つぐところでロジャーがドラムスに戻もどっていたが、2008年ねんのヨーロッパツアーでは最初さいしょからロジャーはドラムスに徹てっし、すべてポール・ロジャーズが歌うたっている。エンディングのギターソロはブライアン・メイのスライドギター（ボトルネック奏法そうほう）が聞きける。

収録しゅうろく曲きょく

7インチ盤ばん

1. RADIO GA GA - Radio Ga Ga (Taylor) 5:47
2. アイ・ゴー・クレイジー - I Go Crazy (May) 3:42

12インチ盤ばん

1. RADIO GA GA (エクステンデッド・ヴァージョン) - Radio Ga Ga (Extended Version) (Taylor) 6:50
2. RADIO GA GA (インストルメンタル) - Radio Ga Ga (Instrumental) (Taylor) 6:00
3. アイ・ゴー・クレイジー - I Go Crazy (May) 3:42

演奏えんそう

クイーン

• フレディ・マーキュリー – リードヴォーカル、シンセサイザー、サンプラー
• ブライアン・メイ – エレクトリックギター、コーラス
• ロジャー・テイラー – ドラムス、電子でんしドラム、ドラムマシン、ボコーダー、コーラス、サンプラー、シンセサイザー
• ジョン・ディーコン - ベース、コーラス

外部がいぶミュージシャン

• フレッド・マンデル - シンセサイザー・アレンジメント、シンセサイザー・プログラミング、シンセサイザー