T-32 (戦車せんしゃ)

T-32はソ連それんの中ちゅう戦車せんしゃ。一般いっぱん的てきに試作しさく名称めいしょうであるA-32として知しられる。有名ゆうめいなT-34の原型げんけいとなった。なお、T-35重じゅう戦車せんしゃの試作しさく型がたをT-32と呼よぶ資料しりょうもあるが、これは暫定ざんてい的てきな名称めいしょうである。

概要がいよう

左ひだりからBT-7M、A-20、T-34 1940年ねん型がた、T-34 1941年ねん型がた。
ここに写うつっていないT-32（A-32）はA-20とT-34の中なか間あいだ的てきな形状けいじょうであった。

BT戦車せんしゃの後継こうけいとして、1939年ねんにA-20（別名べつめいBT-20）、A-32の2種類しゅるいの試作しさく車しゃが完成かんせいした。A-20はBT-7が後ごのT-34への進化しんかの途中とちゅうといった外見がいけんで、クリスティー式しきの装そう輪わ走行そうこうも可能かのうで45mm砲ほうM1934を装備そうびしていた。A-32は45mm砲ほう M1938または76.2mm砲ほう L-10を装備そうびした二に種しゅの試作しさく車しゃがあり、よりT-34に近ちかい外見がいけんであった。試験しけんの結果けっかは両りょう車くるまとも良好りょうこうで、スターリンの裁定さいていでA-32が正式せいしき採用さいようされ、T-32として生産せいさんされることになった。しかし、ノモンハン事件じけんや冬ふゆ戦争せんそうの戦せん訓くんにより、もっと装甲そうこうを強化きょうかする必要ひつようがあるとして量産りょうさん化かは中止ちゅうしされ、改良かいりょう型がたのA-34が後のちにT-34として採用さいようされた。

外見がいけんこそよく似にてはいるものの、T-32に対たいしT-34は防御ぼうぎょ面めんで大おおきく進化しんかしている。砲塔ほうとうは25mmだった装甲そうこう厚あつが45mmに、車体しゃたい前面ぜんめんは20mmが45mmに、側面そくめんは20mmが40mmに、後こう面めんは10mmが40mmと格段かくだんに強化きょうかされ、被弾ひだん経けい始はじめを取とり入いれた装甲そうこう形状けいじょうもあって、後のちにドイツ軍ぐんの対戦たいせん車しゃ砲弾ほうだんをことごとく弾ひく防御ぼうぎょ性能せいのうを見みせた。この点てんでT-32を量産りょうさんせずT-34に進化しんかさせたのは正ただしい判断はんだんであったと言いえる。

登場とうじょう作品さくひん

『World of Tanks』

ソ連それん中ちゅう戦車せんしゃ「A-32」として販売はんばいされた。同どう作品さくひんには派生はせい形がたのT-34も登場とうじょうする。

関連かんれん項目こうもく

• 戦車せんしゃ一覧いちらん
• T-34