BT-2
BT-2(37mm砲 ほう 搭載 とうさい 型 がた )
性能 せいのう 諸 しょ 元 もと 全長 ぜんちょう
5.50 m 車体 しゃたい 長 ちょう
5.50 m 全幅 ぜんぷく
2.23 m 全 ぜん 高 こう
2.20 m 重量 じゅうりょう
11.0 t 懸架 けんか 方式 ほうしき
クリスティー方式 ほうしき 速度 そくど
装 そう 軌52 km/h 装 そう 輪 わ 72 km/h 行動 こうどう 距離 きょり
装 そう 軌120~150 km 装 そう 輪 わ 200~250 km 主砲 しゅほう
37 mm B-3(5K) (砲弾 ほうだん 96発 はつ ) 副 ふく 武装 ぶそう
7.62 mm DT (銃弾 じゅうだん 2079発 はつ ) 装甲 そうこう
砲塔 ほうとう 全 ぜん 周 しゅう 13 mm 上面 うわつら 10 mm車体 しゃたい 前面 ぜんめん 13 mm 先端 せんたん 部 ぶ 40 mm側面 そくめん 13+4 mm 後 ご 面 めん 10~13 mm上面 うわつら 10~13 mm 底面 ていめん 6 mm エンジン
M-5 4ストローク V型 がた 12気筒 きとう 水冷 すいれい ガソリンエンジン 400 HP 乗員 じょういん
3 名 めい テンプレートを表示 ひょうじ
BT-2 (ベテー・ドゥヴァー、ロシア語 ご :БТ-2 )はソ連 それん で開発 かいはつ された快速 かいそく 戦車 せんしゃ (Быстроходный танк )である。
本 ほん 車 しゃ はアメリカ のクリスティーM1940(=M1930)戦車 せんしゃ をベースにした、BTシリーズ初 はつ の量産 りょうさん 型 がた である。その優 すぐ れた機動 きどう 性 せい を生 い かし、騎兵 きへい 部隊 ぶたい の支援 しえん や、長距離 ちょうきょり 侵攻 しんこう を目的 もくてき に開発 かいはつ された。クリスティー戦車 せんしゃ は厳 きび しい路 みち 外 がい 走行 そうこう 試験 しけん 中 ちゅう に尖 とが った形状 けいじょう の車体 しゃたい 前 ぜん 端 はし 部 ぶ を損傷 そんしょう したため、そこを厚 あつ さ40mmの小 ちい さな台形 だいけい の装甲 そうこう 板 ばん に変更 へんこう し強化 きょうか 、新型 しんがた の砲塔 ほうとう を搭載 とうさい するなどの改良 かいりょう が施 ほどこ されている。
主 しゅ 武装 ぶそう である37mm砲 ほう は、元 もと はドイツ が開発 かいはつ してソ連 それん 国内 こくない で実験 じっけん を行 おこな い、後 のち に3.7 cm PaK 36 として採用 さいよう された対戦 たいせん 車 しゃ 砲 ほう であった。これはM1930(1K)と命名 めいめい されて赤軍 せきぐん でも採用 さいよう 、戦車 せんしゃ 砲 ほう 向 む けに改修 かいしゅう されたものはB-3(5K)と呼 よ ばれた。ドイツ軍 ぐん のIII号 ごう 戦車 せんしゃ の初期 しょき 型 がた に搭載 とうさい された砲 ほう と基本 きほん 的 てき に同 おな じものであるが、BT-2の場合 ばあい 、砲手 ほうしゅ が肩 かた 付 づ けして人力 じんりき 旋回 せんかい ・俯仰 ふぎょう させる簡易 かんい な砲 ほう 架 か となっていた。
当初 とうしょ 、武装 ぶそう がこの戦車 せんしゃ 砲 ほう のみで外 そと 防 ぼう 盾 たて の無 な いタイプが60輌 りょう のみ生産 せいさん されたが、後 のち にその右側 みぎがわ に7.62mm DT機関 きかん 銃 じゅう のボールマウント式 しき 銃 じゅう 架 か を追加 ついか したタイプが120輌 りょう 作 つく られた。しかし新型 しんがた の20K 45mm戦車 せんしゃ 砲 ほう への移行 いこう のために37mm戦車 せんしゃ 砲 ほう の生産 せいさん が打 う ち切 き られてしまい、これを搭載 とうさい できたのは前述 ぜんじゅつ の計 けい 180輌 りょう に過 す ぎなかった。45mm砲 ほう への換 かわ 装 そう も考 かんが えられたが、BT-2の砲塔 ほうとう では狭 せま いこともあり、1933年 ねん 夏 なつ に少数 しょうすう が改造 かいぞう されたに止 と まったとする資料 しりょう もある[要 よう 出典 しゅってん ] 。
演習 えんしゅう 中 ちゅう のBT-2機銃 きじゅう 搭載 とうさい 型 がた
やむを得 え ず、残 のこ りの車輌 しゃりょう は代 か わりにDA-2連装 れんそう 機関 きかん 銃 じゅう を搭載 とうさい 、こちらの方 ほう が440輌 りょう と生産 せいさん 数 すう が多 おお かった。しかしこれにより、同時 どうじ 使用 しよう ができないのに連装 れんそう 銃 じゅう 架 か とボールマウント銃 じゅう 架 か が並 なら んで装備 そうび されるという、実用 じつよう 上 じょう 無意味 むいみ な配置 はいち となったため後者 こうしゃ は撤去 てっきょ されている。
なお古 ふる い資料 しりょう では、砲 ほう 搭載 とうさい 型 がた と機銃 きじゅう 搭載 とうさい 型 がた は目的 もくてき 別 べつ に生産 せいさん され、機銃 きじゅう 型 がた の方 ほう が先 さき に生産 せいさん 終了 しゅうりょう し、砲 ほう 搭載 とうさい 型 がた の方 ほう が生産 せいさん 数 すう が多 おお いという認識 にんしき であったが、新 あら たな資料 しりょう が見 み つかり、改 あらた められた[ 1] 。同 おな じく機銃 きじゅう 搭載 とうさい 型 がた がBT-1 と呼 よ ばれたとされていたがこれも誤 あやま りで、実際 じっさい は輸入 ゆにゅう されたクリスティー戦車 せんしゃ を指 さ す名称 めいしょう である[ 2] 。このタイプでは63発 はつ 入 い りのパン(皿 さら 型 がた )マガジンが43個 こ 、7.62 mm銃弾 じゅうだん 2709発 はつ が搭載 とうさい されていた。
クビンカ戦車 せんしゃ 博物館 はくぶつかん におけるBT-2
エンジンは、オリジナルのクリスティーと同 おな じV型 がた 12気筒 きとう リバティ L-12 を輸入 ゆにゅう 、最初 さいしょ の100輌 りょう に暫定 ざんてい 的 てき に使 つか っている。しかし、1932年 ねん の軍事 ぐんじ パレードに参加 さんか した10輌 りょう のうち、途中 とちゅう で2輌 りょう が故障 こしょう して回収 かいしゅう 車 しゃ に撤去 てっきょ されるというハプニングが発生 はっせい 、これが問題 もんだい となった。新 あら たにディーゼルエンジンであるD-300を搭載 とうさい することも検討 けんとう されたが、L-12よりパワーが不足 ふそく していることもあり、結局 けっきょく リバティの国産 こくさん 版 ばん であり、複葉 ふくよう 偵察 ていさつ 機 き ・ポリカルポフ R-1/R-2(エアコー DH.9A のライセンス生産 せいさん 型 がた )での使用 しよう 実績 じっせき もあるM-5が引 ひ き続 つづ き搭載 とうさい された。
原型 げんけい のクリスティー戦車 せんしゃ 同様 どうよう 、履 くつ 帯 たい を外 はず し後部 こうぶ の起動 きどう 輪 わ と最後 さいご 部 ぶ の接地 せっち 転 てん 輪 わ を接続 せつぞく 、ステアリングを装着 そうちゃく し最前 さいぜん 部 ぶ の接地 せっち 転 てん 輪 わ で方向 ほうこう 転換 てんかん し、装 そう 輪 わ 走行 そうこう が可能 かのう となる方式 ほうしき であったが、BT-2として生産 せいさん されるにあたり、動力 どうりょく の伝達 でんたつ 方式 ほうしき はチェーン連結 れんけつ 式 しき からギア連結 れんけつ 式 しき に変更 へんこう されている。この場合 ばあい 駆動 くどう するのは二 に 輪 りん のみであり、路 みち 外 がい 性能 せいのう は高 たか くはない。
クリスティー戦車 せんしゃ では、転 うたて 輪 わ が軽 けい 合金 ごうきん 製 せい をプレス加工 かこう したディスク型 がた であったが、BT-2では鋳鋼 ちゅうこう 製 せい のスポーク型 がた に変更 へんこう された。後 のち にスチール製 せい でプレス加工 かこう のディスク型 がた 転 うたて 輪 わ 装備 そうび の型 かた も作 つく られ、設計 せっけい 局内 きょくない ではBT-3 とも呼 よ ばれたが、マイナーチェンジにすぎないため正式 せいしき 名称 めいしょう にはならなかった。
車体 しゃたい 後部 こうぶ の排気 はいき 管 かん は、クリスティー同様 どうよう に車体 しゃたい 後部 こうぶ に丸 まる い穴 あな が開 ひら いただけのものや、そこに箱 はこ 型 がた マフラー(消音 しょうおん 機 き )を追加 ついか したものだった。これは後 のち に、BT-5同様 どうよう の大型 おおがた の円筒 えんとう 形 がた マフラーに変更 へんこう された。しかしこれは火炎瓶 かえんびん (ガソリンを入 い れた瓶 びん も同様 どうよう )を投擲 とうてき されると、エンジンに発火 はっか し撃破 げきは されることが判明 はんめい し、その対策 たいさく としてエンジングリルから伸 の びる単純 たんじゅん な長 なが い筒 つつ 型 がた 排気 はいき 管 かん に改修 かいしゅう されたものもある。エンジングリルの排気 はいき 口 こう は二 に 枚 まい の板 いた が斜 なな めに傾 かたむ く単純 たんじゅん な物 もの で、当初 とうしょ クリスティー戦車 せんしゃ 同様 どうよう にむき出 だ しであったが、まもなく異物 いぶつ 混入 こんにゅう 防止 ぼうし 用 よう の金網 かなあみ 製 せい カバーが装着 そうちゃく された。これらは基本 きほん 的 てき にT-34 まで同 おな じような構造 こうぞう であった。
BT-2は1931年 ねん 5月23日 にち 、試作 しさく 車 しゃ の完成 かんせい を待 ま たずしてソ連邦 それんぽう 革命 かくめい 軍事 ぐんじ 会議 かいぎ にて採用 さいよう が決定 けってい された。試作 しさく 車 しゃ は非 ひ 武装 ぶそう の状態 じょうたい で10月 がつ に完成 かんせい 、翌月 よくげつ 7日 にち にモスクワ の軍事 ぐんじ パレード で一般 いっぱん 公開 こうかい された。生産 せいさん はソビエト・ウクライナ共和 きょうわ 国 こく のハリコフ機関 きかん 車 しゃ 工場 こうじょう (現 げん V・O・マールィシェウ記念 きねん 工場 こうじょう )で行 おこな われた。1932年 ねん に軍 ぐん への引渡 ひきわた しが開始 かいし され機械 きかい 化 か 旅団 りょだん に配備 はいび された。これはT-26 やT-27 といった数種類 すうしゅるい の戦車 せんしゃ や自 じ 走 はし 砲 ほう で編成 へんせい されており、BT-2は一 いち 個 こ 大隊 だいたい 32輌 りょう が含 ふく まれていた。
BT-2は火砲 かほう の搭載 とうさい が予定 よてい 通 どお りにいかなかったせいもあり、BT-5 より実戦 じっせん 投入 とうにゅう が遅 おそ くなった。対 たい フィンランド 戦 せん である冬 ふゆ 戦争 せんそう が初陣 ういじん となったが、雪原 せつげん や凍 こお りついて滑 すべ りやすい路面 ろめん では機動 きどう 性 せい を発揮 はっき できないことに加 くわ え、装甲 そうこう が貧弱 ひんじゃく なこともあり活躍 かつやく できなかった。
後 のち に1939年 ねん のポーランド侵攻 しんこう に参加 さんか 。1940年 ねん 中 ちゅう に退役 たいえき する予定 よてい であったが、1941年 ねん のバルバロッサ作戦 さくせん 開始 かいし 時 じ にはまだ549輌 りょう が配備 はいび されており、ドイツ軍 ぐん を迎 むか え撃 う ったが旧式 きゅうしき 化 か していたこともあり、他 た のBTシリーズとともに多数 たすう が失 うしな われた。なお包囲 ほうい 下 か のレニングラード において、双 そう 砲 ほう 搭載 とうさい 型 がた のT-26軽 けい 戦車 せんしゃ の戦闘 せんとう 室 しつ 上面 うわつら を換 かわ 装 そう し、本 ほん 車 しゃ の37mm砲塔 ほうとう を搭載 とうさい できるようにした現地 げんち 改造 かいぞう 型 がた が複数 ふくすう 作 つく られている。
またT-38 用 よう の銃 じゅう 塔 とう に変更 へんこう し、木製 もくせい の架橋 かきょう を搭載 とうさい したものが3輌 りょう 製作 せいさく され、これは冬 ふゆ 戦争 せんそう のカレリア地峡 ちきょう で実戦 じっせん 投入 とうにゅう された。
前述 ぜんじゅつ のレニングラードでの改造 かいぞう 車輌 しゃりょう とは逆 ぎゃく に、BT-2に双 そう 砲塔 ほうとう を搭載 とうさい するBT-4 が計画 けいかく された。これは試験 しけん 的 てき に20輌 りょう が作 つく られたに止 と まっている。
『World of Tanks 』(オンラインゲーム )
ソ連 それん 軽 けい 戦車 せんしゃ として登場 とうじょう 。
^ 旧 きゅう 資料 しりょう ・グランドパワー No.013、新 しん 資料 しりょう ・グランドパワー No.101
^ グランドパワー No.013
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