扶苏

扶蘇（—前まえ210年ねん），嬴姓せい，秦はた始はじめ皇すめらぎ長子ちょうし，秦はた朝ちょう政治せいじ人物じんぶつ。秦はた始はじめ皇すめらぎ駕が崩くずし後ご，趙ちょう高だか和わ李り斯等とう人ひと矯詔謀殺ぼうさつ扶蘇，改あらため立りつ公子こうし胡えびす亥い為ため帝みかど，是ぜ為ため沙すな丘おか之の變へん。

生平おいだいら

秦はた始はじめ皇すめらぎ消滅しょうめつ六ろく國こく後ご，長子ちょうし扶蘇曾多次じ議ぎ政せい，同情どうじょう儒生じゅせい，素もと有ゆう賢けん名めい，對たい於治國こく、安定あんてい天下でんか颇有遠見とおみ。

始はじめ皇すめらぎ三さん十じゅう五ご年ねん（前ぜん212年ねん），侯ほう生せい、盧の生せい等とう人じん議論ぎろん皇帝こうてい，並なみ雙そう雙そう逃走とうそう。秦はた始はじめ皇すめらぎ聽到消息しょうそく後ご極ごく為ため憤怒ふんぬ，下した令れい御ご史し進行しんこう追つい查，坑あな殺ころせ“犯はん禁きん者しゃ四よん百ひゃく六ろく十じゅう馀人”。扶蘇不ふ同意どうい父親ちちおや焚書坑儒ふんしょこうじゅ、「重じゅう法ほう繩なわ之の臣しん」等とう嚴刑げんけい峻たかし法ほう，多た次つぎ上書うわがき諫議，勸すすむ阻秦始はじめ皇すめらぎ。扶蘇認みとめ為ため，天下てんか初はつ定じょう，百姓ひゃくしょう未み安やす，遠方えんぽう的てき百姓都還沒聚集，諸しょ生せい都と背せ誦、效こう法ほう孔子こうし之これ言げん；現在げんざい陛下へいか用よう重じゅう法ほう制裁せいさい諸しょ生せい，他た害がい怕會導しるべ致天下か不安ふあん。扶蘇的てき勸すすむ諫觸怒いか了りょう秦はた始はじめ皇すめらぎ，被ひ秦はた始はじめ皇すめらぎ流ながれ放ひ到いた北方ほっぽう，在ざい上郡かみごおり（今いま陝西せんせい延のべ安やす附近ふきん）監督かんとく蒙こうむ恬部隊ぶたい軍務ぐんむ。但ただし扶蘇展てん現出げんしゅつ剛ごう強きょう堅けん毅あつし而威武いぶ勇猛ゆうもう，待人まちびと誠まこと信しん而振奮賢士し。

始はじめ皇すめらぎ三さん十じゅう七なな年ねん（前ぜん210年ねん）冬ふゆ，始はじめ皇すめらぎ巡行じゅんこう天下でんか，行ぎょう至いたり沙すな丘おか（今いま河北かわきた廣こう宗むね西北せいほく）時じ病びょう逝。始はじめ皇すめらぎ臨终前ぜん曾以璽為ため遺のこ詔みことのり，要よう扶蘇交兵權けん給きゅう蒙こうむ恬，到いた咸陽來らい主持しゅうもち他た的てき葬禮そうれい，意思いし就是要よう扶蘇繼つぎ位い。但ただし中車ちゅうしゃ府ふ令れい趙ちょう高だか和わ丞相じょうしょう李り斯等とう人ひと秘ひ不發ふはつ喪も，陰謀いんぼう讓ゆずる扶蘇弟おとうと胡えびす亥い繼つぎ位い，矯詔以胡亥い即位そくい；同時どうじ另下詔書しょうしょ賜たまもの死し蒙こうむ恬和扶蘇，並なみ“數すう以罪”；史し稱しょう「沙すな丘おか之の變へん」。

胡えびす亥い的てき使者ししゃ奉たてまつ敕書しょ到いた上郡かみごおり，扶蘇遂とげ準備じゅんび自殺じさつ。蒙こうむ恬曾經けい起おこり疑心ぎしん，力ちから勸すすむ扶蘇不要ふよう輕けい生せい：「皇帝こうてい陛下へいか在外ざいがい地ち，未み立太子りったいし，派は微ほろ臣しん率りつ領りょう三さん十じゅう萬まん大軍たいぐん防ぼう守もり邊疆へんきょう，又また派は您監かん軍ぐん，此天下か之の重任じゅうにん啊。現在げんざい隨ずい便びん一個使者來就自殺，如何いか知道ともみち其不是ぜ有ゆう詐いつわり？我わが們應該上書うわがき請示，請示了りょう再さい請示，再三さいさん請示，而後死し還かえ不ふ遲おそ。」但ただし扶蘇為ため人じん仁孝にんこう則のり說せつ：「父親ちちおや要よう賜たまもの死兒しじ子こ，有ゆう何なん好こう請示？」扶蘇旋即伏ふく劍けん自刎じふん於軍中ちゅう。

扶蘇逝世兩年りょうねん後ご，陳ちん勝まさる、吳ご廣ひろ發動はつどう大澤おおさわ起おこり義よし反はん秦はた，聽聞ちょうもん有ゆう言ごと「少子しょうし不當ふとう立りつ，當とう立だて者しゃ乃公子こうし扶蘇」，百姓大多聽聞其賢能名聲，就假稱かしょう公子こうし扶蘇、项燕起おこり兵へい，以號召众人相にんそう应。

生母せいぼ

扶蘇的てき親おや生せい母親ははおや因いん「秦はた俗ぞく多た忌諱きき之の禁きん」，歷史れきし失しつ載の。

日本にっぽん歷史れきし學がく家か藤田ふじた勝久かつひさ在ざい《項羽こうう與あずか劉邦りゅうほう的てき時代じだい：秦はた漢かん帝國ていこく興亡こうぼう史し》（東京とうきょう：講談社こうだんしゃ，2006）一いち書中しょちゅう，從したがえ陳ちん勝まさる、吳ご廣ひろ起おこり義ぎ將はた扶蘇、項こう燕つばめ並なみ舉為號ごう召的事例じれい中ちゅう，推測すいそく出で扶蘇可能かのう同どう項こう燕つばめ一般具有楚國貴族的血統，所以ゆえん扶蘇的てき母親ははおや應おう是ぜ來き自じ楚すわえ國こく的てき宗室そうしつ。

中國ちゅうごく歷史れきし學がく家か李り開ひらく元もと提出ていしゅつ佐さ證しょう之の二に：秦はた王政おうせい九きゅう年ねん（公おおやけ元もと前まえ238年ねん），嬴政22歲さい行ぎょう冠かんむり禮あや成年せいねん，開始かいし親政しんせい，按照秦しん國王こくおう室しつ秦はた惠めぐみ文ぶん王おう的てき先例せんれい推斷すいだん，嬴政應おう於23歲さい時じ舉辦大だい婚こん，婚こん事ごと多た由よし太ふとし后きさき操みさお辦。嬴政13歲さい即位そくい之の初はつ本有ほんゆう三さん名めい太ふとし后きさき；親おや祖母そぼ夏なつ太ふとし后きさき早さ於秦王政おうせい七なな年ねん（公おおやけ元もと前まえ240年ねん）過か世よ、生母せいぼ帝みかど太ふとし后きさき趙ちょう姬ひめ因いん前まえ一いち年ねん的てき「嫪毐之の亂みだれ」牽涉過か深ふか，無力むりょく左右さゆう嬴政婚こん事ごと、僅剩養やしなえ祖母そぼ華陽かよう太たい后きさき有ゆう權力けんりょく決定けってい王おう后きさき人選じんせん。華陽かよう太たい后きさき是ぜ楚すわえ國人くにびと，欽定きんてい娘むすめ家か出身しゅっしん的てき楚すわえ國こく王女おうじょ下か嫁よめ嬴政，乃合乎情理じょうり與あずか華陽かよう太たい后きさき利益りえき的てき安やす排はい，而這位い楚すわえ國こく王女おうじょ極ごく有ゆう可能かのう即そく是ぜ扶蘇的てき母親ははおや。

子こ嗣

一說いっせつ後來こうらい的てき秦はた王子おうじ嬰即そく是ぜ扶蘇之子ゆきこ。但ただし史書ししょ又また記載きさい子こ婴與其二そのじ子こ謀殺ぼうさつ趙ちょう高だか，如子嬰為扶蘇之子ゆきこ，則のり其子尚なお幼よう、不可能ふかのう參與さんよ謀はかりごと劃，故こ此說存疑そんぎ。

紀きの念ねん

• 陝西せんせい、山西さんせい等とう地區ちく皆みな有ゆう奉祀ほうし扶蘇的てき廟宇びょうう，為ため「扶蘇廟びょう」。
• 陶とう翰《經けい殺ころせ子こ谷たに》：「扶蘇秦しん帝みかど子こ，舉代稱しょう其賢。」
• 胡えびす曾《殺ころせ子こ谷たに》：「舉國賢良けんりょう盡つき淚なみだ垂たれ，扶蘇屈こごめ死し樹じゅ邊べ時じ。」

電でん視し劇げき和わ動畫どうが

• 《神話しんわ》由ゆかり馬うま文ぶん龍りゅう飾かざり演えんじ。
• 《秦はた汉英雄えいゆう传》由ゆかり陳ひね思おもえ宇配はい音おん。