韩非子こ

  此条目め页的主題しゅだい是ぜ中國ちゅうごく戰國せんごく時期じき韓かん非ひ所しょ著ちょ的てき書籍しょせき。关于本書ほんしょ作者さくしゃ，請見「韓かん非ひ」。

明代あきよ刻印こくいん的てき《韓非子かんぴし》

法家ほうか系列けいれつ條目じょうもく
法家ほうか人物じんぶつ
春秋しゅんじゅう：管かん仲なか、士し匄、子こ产 戰國せんごく：李り悝、吳ご起おこり、慎まき到いた、申さる不ふ害がい、 商しょう鞅、李り斯、韩非
法家ほうか著作ちょさく
《法ほう经》 《申さる子こ》 《慎子しんこ》 《商しょう君くん書しょ》 《韩非子こ》

《韓非子かんぴし》，又また稱たたえ《韓かん子こ》，是ぜ中國ちゅうごく先さき秦しん時期じき法家ほうか代表だいひょう思想家しそうか人物じんぶつ韓かん非ひ的まと論ろん著ちょ，為ため法家ほうか集大成しゅうたいせい的てき思想しそう作品さくひん，為ため韓かん子こ對たい社會しゃかい各種かくしゅ領域りょういき的てき思おもえ維，有ゆう系統けいとう的てき對たい政治せいじ策略さくりゃく立場たちば主張しゅちょう的てき闡發，全面ぜんめん性せい政策せいさく設計せっけい表ひょう述じゅつ和わ深度しんど的てき對たい統治とうち技術ぎじゅつ探究たんきゅう，內容充滿じゅうまん批判ひはん與あずか汲取くみと先せん秦はた諸子しょし多た派は的てき觀點かんてん，因いん韓かん非ひ就學しゅうがく於儒家じゅか的てき荀子，又また推究老子ろうし思想しそう，是ぜ中國ちゅうごく歷史れきし上うえ第だい一部いちぶ對たい《道德どうとく經けい》加か以論註的思想しそう著作ちょさく，更さら是ぜ一部對各個法家流派集其大成的曠世鉅作。

在ざい政治せいじ上じょう，《韓非子かんぴし》呈てい現げん韓かん非ひ極きょく為ため重視じゅうし唯物ゆいぶつ主義しゅぎ與あずか效こう益えき主義しゅぎ思想しそう，積極せっきょく倡導專制せんせい主義しゅぎ理論りろん。目的もくてき為ため君主くんしゅ提供ていきょう富國強兵ふこくきょうへい的てき霸道思想しそう。《史記しき》記載きさい：秦しん王おう見み《孤こ憤いきどお》、《五ご蠹》之これ書しょ，曰：「嗟乎，寡人得とく見み此人與あずか之これ遊ゆう，死し不ふ恨矣！」可知かち當時とうじ秦はた始はじめ皇すめらぎ的てき重視じゅうし。

在ざい歷史れきし學がく上じょう，使用しよう了りょう許多きょた故事こじ說明せつめい道理どうり，是ぜ史書ししょ的てき重要じゅうよう參考さんこう來らい源げん，間接かんせつ補遺ほい史書ししょ對たい中國ちゅうごく先さき秦しん時期じき史料しりょう不足ふそく。其中許多きょた當代とうだい民間みんかん傳說でんせつ和わ寓言ぐうげん故事こじ也成為ため成語せいご典故てんこ的てき出處しゅっしょ。

篇章へんしょう分類ぶんるい

《韓非子かんぴし》內容共ども二に十じゅう卷かん，分ふん為ため五ご十じゅう五ご篇へん，總そう字數じすう達たち十じゅう多た萬言まんげん。在ざい體裁ていさい上じょう，有ゆう論說ろんせつ體たい、辯難べんなん體たい、問答もんどう體たい、經傳けいでん體たい、故事こじ體たい、解かい注ちゅう體からだ、上書うわがき體たい等とう七なな種しゅ。辯難べんなん體たい與あずか經傳けいでん體たい為ため韓かん非ひ首くび創そう。在ざい內容方面ほうめん，則のり論ろん「法ほう」、「術じゅつ」、「勢いきおい」、「君きみ道どう」等とう，文ぶん裁さい條理じょうり清楚せいそ，用意ようい深刻しんこく。其中以下いか列れつ五篇最能代表其思想：

1. 《孤こ憤いきどお》論述ろんじゅつ自己じこ对當代だい法家ほうか對たい更さら法ほう之の志こころざし的てき憤いきどお概がい。
2. 《說せつ難なん》第だい十じゅう二に，論述ろんじゅつ對たい君主くんしゅ進しん諫的困難こんなん，反映はんえい韓かん非ひ對たい君主くんしゅ的てき心理しんり分析ぶんせき之の清楚せいそ，為ため論說ろんせつ體たい。
3. 《奸劫弒臣》第だい十じゅう四よん，前半ぜんはん部ぶ論述ろんじゅつ奸臣かんしん的てき奸行及治奸之法ほう，後半こうはん部ぶ則のり反對はんたい儒家じゅか思想しそう，倡導法家ほうか思想しそう治國ちこく之の道みち。
4. 《顯あらわ學がく》，批判ひはん儒家じゅか與あずか墨ぼく家か，闡揚法治ほうち，該篇是ぜ韓かん非ひ對たい法治ほうち思想しそう的てき代表だいひょう作さく，亦また是ぜ中國ちゅうごく古代こだい哲學てつがく思想しそう的てき重要じゅうよう史料しりょう來らい源げん。
5. 《五ご蠹》，『蠹』字じ意い指ゆび由よし內部危損整體せいたい的てき木き中ちゅう之の蛀蟲，五ご蠹指五ご種しゅ蛀蟲，韓かん非ひ認みとめ為ため五ご蠹藏於學者しゃ（儒士）、言げん談だん者しゃ（縱橫じゅうおう家か）、帶劍たいけん者しゃ（遊ゆう俠、墨ぼく家か人士じんし）、患御者しゃ（逃兵的まと人じん）、商工しょうこう之の民みん（工こう商しょう企業きぎょう），等とう，為ため擾亂じょうらん君王くんのう法治ほうち的てき五ご種しゅ人じん，考量こうりょう國家こっか形勢けいせい，不ふ應おう該鼓勵這五種人的出現與發展。本ほん篇へん亦また為ため歷史れきし上じょう公認こうにん的てき韓非子かんぴし代表だいひょう作さく。

書しょ表ひょう

韓かん非ひ向こう當時とうじ的てき韓かん王おう或ある者もの秦しん王おう提ひっさげ送おく的てき建言けんげん或ある計けい策さく：

1. 韓かん王おう：《難なん言げん》第だい三さん，《愛あい臣しん》第だい四よん。
   1. 《和かず氏し》第だい十じゅう三さん 非ひ書しょ表ひょう，但ただし仍是上じょう呈てい韓かん王おう文書ぶんしょ。
2. 秦はた王おう：《存そん韓かん》第だい二に。
   1. 存そん韓かん，即そく保存ほぞん韓國かんこく，韓かん非ひ向こう秦しん王政おうせい上書うわがき希望きぼう韓國かんこく能のう免めん於強秦しん的てき侵犯しんぱん所しょ做的分析ぶんせき，從したがえ說明せつめい保存ほぞん韓國かんこく對たい秦しん國こく的てき戰略せんりゃく價か值，再さい述じゅつ韓國かんこく有ゆう足あし夠防衛ぼうえい秦しん國こく進攻しんこう的てき自じ守もり能力のうりょく，再さい提出ていしゅつ保ほ韓かん聯れん韓かん轉てん攻おさむ趙ちょう國こく為ため最さい佳けい上策じょうさく等とう三さん大だい議題ぎだい。

政治せいじ思想しそう

• 《問とい田た》、《饬令》、《難なん勢ぜい》。

長篇ちょうへん政せい論文ろんぶん

• 《六ろく反たん》、《八はち奸》。

君きみ道どう一體いったい論ろん

韓かん非ひ對たい《老子ろうし》思想しそう概念的がいねんてき個人こじん發揮はっき延伸えんしん的てき思想しそう應用おうよう，關せき於自然しぜん之の道みち與あずか法治ほうち的てき關係かんけい、法治ほうち思想しそう的てき論述ろんじゅつ：

• 《解かい老ろう》第だい二に十じゅう，《喩たとえ老ろう》第だい二に十じゅう一いち。
• 《主しゅ道みち》第だい五ご、《二に柄え》第だい七なな、《大體だいたい》、《心しん度ど》、《人ひと主ぬし》、《定法じょうほう》。

韓非子かんぴし僅取《老子ろうし》『無為むい』的てき思想しそう，《老子ろうし》認みとめ為ため處世しょせい，不ふ需要じゅよう拘泥こうでい固定こてい形式けいしき與あずか方式ほうしき，只ただ要よう順じゅん著ちょ大道だいどう即そく可か。但ただし韓かん非ひ認みとめ為ため無為むい，落實在じつざい君王くんのう統治とうち上じょう，應おう該是無論むろん特定とくてい喜好きよし，或ある不ふ喜好きよし都と不能ふのう被ひ臣下しんか推測すいそく與あずか掌握しょうあく，此觀點てん還かえ包括ほうかつ施政しせい習慣しゅうかん，統みつる馭方式しき等とう，應おう該陰晴はれ不定ふてい，難なん以掌握しょうあく。如此才ざい不ふ會かい反はん被ひ臣下しんか駕が馭，這也就是申さる不ふ害がい的てき「術じゅつ」。

部分ぶぶん學者がくしゃ認みとめ為ため，《解かい老ろう》與あずか《喩たとえ老ろう》部分ぶぶん，似に乎與韓かん非ひ其他論述ろんじゅつ思想しそう有ゆう所しょ出入でいり，可能かのう不ふ是ぜ韓かん非ひ所作しょさ。

闡述法ほう術じゅつ勢ぜい

闡述法家ほうか思想しそう中ちゅう的てき君主くんしゅ三さん刀がたな（法ほう、術じゅつ、勢いきおい）包括ほうかつ：

• 《揚あげ權けん》第だい八はち、《八はち奸》第だい九きゅう、《十じゅう過か》、《奸劫弒臣》第だい十じゅう四よん、《制せい分ぶん》、《飾かざり邪よこしま》、《說せつ疑うたぐ》。

辯難べんなん體たい文ぶん

• 《難なん一いち》第だい三さん十じゅう六ろく、《難なん二に》第だい三さん十じゅう七なな、《難なん三さん》、《難なん四よん》為ため中國ちゅうごく文學ぶんがく問とい難なん文體ぶんたい第だい一いち先例せんれい。「難なん」（nàn）是ぜ辯難べんなん之の意い，韓かん非ひ對たい前人ぜんじん成なり說せつ的てき反駁はんばく，文體ぶんたい相當そうとう於現代だい的てき駁論ばくろん文ぶん。駁論ばくろん是ぜ基もと於對具體ぐたい歷史れきし故事こじ之の上うえ的てき評價ひょうか。共とも四篇內容合計共二十六則歷史故事。
• 《難なん勢ぜい》、《問とい辯べん》。

例れい說せつ體からだ文ぶん

《韓非子かんぴし》中ちゅう大量たいりょう的てき政論せいろん史料しりょう寓ぐう材ざい，篇章へんしょう包含ほうがん《說せつ林りん上じょう》第だい二に十じゅう二に、《說せつ林下りんか》、《內儲說せつ上じょう七なな術じゅつ》、《內儲說せつ下か六ろく微ほろ》、《外そと儲もうか說せつ左上ひだりうえ》、《外そと儲もうか說せつ左下ひだりした》、《外そと儲もうか說せつ右上みぎうえ》、《外そと儲もうか說せつ右みぎ下か》，則のり是ぜ為ため寫うつし政論せいろん準備じゅんび的てき古今ここん各種かくしゅ史實しじつ材料ざいりょう、寓言ぐうげん的てき彙集。

• 『說せつ林りん』為ため原始げんし資料しりょう來らい源げん，例れい如史事ごと傳說でんせつ和わ寓言ぐうげん故事こじ的てき匯集。
• 『儲もうか說せつ』分ぶん為ため二に個こ著ちょ寫うつし方式ほうしき，以俱體たい的てき史實しじつ和わ故事こじ為ため例證れいしょう的てき「說せつ」，再さい以「經けい」對たい說せつ的てき內含義理ぎり加か以提煉ねり總そう結ゆい。內容約やく計けい百ひゃく餘あまり則そく典故てんこ。
  • 外そと儲もうか說せつ 體たい例れい包含ほうがん經けい（說せつ旨むね訓くん意い）為ため主おも與あずか傳つて（事例じれい敘講）為ため輔。

疑うたぐ議ぎ篇へん文ぶん

經けい多代たよ至いたり今いま的てき專せん家か研究けんきゅう認みとめ為ため，部ぶ份篇章へんしょう並なみ非ひ出自しゅつじ韓かん非ひ手て筆ひつ，或ある因いん內容相近すけちか而被特定とくてい朝代あさしろ編者へんしゃ摻入，或ある者もの為ため韓かん非ひ後來こうらい的てき思想しそう追隨ついずい者しゃ，為ため闡述韓かん非ひ的てき思想しそう加か以解讀かいどく，計けい有ゆう七なな篇へん：

• 《初はつ見み秦はた》第だい一いち

1. 韓かん非ひ在ざい〈存そん韓かん〉中ちゅう勸告かんこく秦しん王おう保存ほぞん韓國かんこく，更さら以唇亡ほろび齒ぱ寒かん作さく喻。惟おもんみ於本章ほんしょう中ちゅう又また主張しゅちょう：「韓かん不ふ亡ほろび，荊、魏ぎ不ふ臣しん。」因いん此存疑そんぎ。

• 《十じゅう過か》第だい十じゅう。

1. 梁りょう啟あきら超ちょう在ざい《要よう籍せき解題かいだい及其讀法》中指なかゆび出で：「〈十じゅう過か〉篇へん有ゆう膚はだ廓くるわ語ご，頗類《管かん子こ》中ちゅう之の一いち部分ぶぶん，是ぜ否ひ出で於非子こ，不能ふのう無な疑うたぐ。」
2. 劉りゅう汝なんじ霖在ざい《周しゅう秦はた朱子あかね孝こう》中指なかゆび出で：「『不用ふよう忠臣ちゅうしん』節ふし所しょ述じゅつ管かん仲之なかの事ごと，與あずか〈難なん一いち〉所論しょろん者しゃ有ゆう衝突しょうとつ，因いん此斷為ため偽作ぎさく。」

• 《問とい田た》第だい四よん十じゅう二に

1. 本ほん篇へん的てき思想しそう與あずか法家ほうか思想しそう吻合ふんごう，但ただし於第二に段だん「堂どう谿公謂いい韓かん子こ曰」中ちゅう出現しゅつげん尊みこと韓かん非ひ為ため韓かん子こ，因いん此有可能かのう是ぜ後人こうじん所しょ記き。

• 《忠孝ちゅうこう》第だい五ご十じゅう一いち

1. 陳ちん啟あきら天てん在ざい《韓非子かんぴし校こう釋しゃく》中指なかゆび出で：「本ほん篇へん思想しそう，如非從したがえ橫よこ，非ひ恬淺之の學まなべ、恍惚こうこつ之の言げん，多た與あずか〈五ご蠹〉合ごう，故こ考證こうしょう以之為ため韓かん非ひ所作しょさ。
2. 日にち人じん太田おおた方かた在ざい《韓非子かんぴし翼つばさ毳むくげ》中ちゅう疑うたぐ此篇非ひ韓かん非ひ所作しょさ。

• 《饬令》第だい五ご十じゅう三さん

1. 本ほん篇へん內容大だい多た與あずか《商しょう君くん書しょ》〈靳令〉相あい同どう，可か見本みほん篇へん是ぜ摘取つみと〈靳令〉而成。

• 《心しん度ど》第だい五ご十じゅう四よん
• 《制せい分ぶん》第だい五ご十じゅう五ご

思想しそう要よう述じゅつ

韓非子かんぴし思想しそう的てき構成こうせい來らい源げん主要しゅよう有ゆう五ご個こ方面ほうめん：

1. 老子ろうし的てき『道みち』。（道家みちや）
2. 荀子的てき『禮儀れいぎ秩序ちつじょ觀かん』。（儒家じゅか）
3. 商しょう鞅的てき『法ほう』：韓かん非ひ對たい商しょう鞅變法ほう進行しんこう系統けいとう研究けんきゅう，在ざい《和かず氏し》、《奸劫弒臣》、《定法じょうほう》等とう篇へん中ちゅう，一再引述商鞅的法家觀點。
4. 慎まき到いた的てき『勢いきおい』。
5. 申さる不ふ害がい的てき『術じゅつ』。

難なん言げん第だい三さん

難なん言げん，「愚者ぐしゃ難なん說せつ」闡述對たい愚ぐ智さとし的てき君主くんしゅ難なん以進言しんげん和わ帶たい來らい的てき相關そうかん利害りがい問題もんだい：

1. 『故こ度量どりょう雖正，未必みひつ聽也；義理ぎり雖全，未み必用ひつよう也。』
2. 『以至智さとし說せつ至いたり聖きよし， 未み必至ひっし而見受みうけ，伊い尹いん說せつ湯ゆ是也これや；以智說せつ愚ぐ，必不聽，文ぶん王おう說せつ紂是也これや。』
3. 『則のり愚者ぐしゃ難なん說せつ也，故こ君子くんし難なん言げん也。且至言しげん忤於耳みみ而倒於心，非ひ賢けん聖せい莫能聽。』

愛あい臣しん第だい四よん

韓かん非ひ思想しそう本質ほんしつ認みとめ為ため君主くんしゅ權力けんりょく遭到旁つくり落會導しるべ致專制せい君主くんしゅ的てき統治とうち威い脅おびえ，故こ為ため君主くんしゅ專制せんせい者しゃ提出ていしゅつ削そぎ弱じゃく臣下しんか勢力せいりょく、防止ぼうし犯はん上作じょうさく亂らん的てき措施：

1. 『愛あい臣しん太ふとし親おや，必危其身；人臣じんしん太ふと貴とうと，必易主位しゅい；主ぬし妾わらわ無む等とう，必危嫡子ちゃくし；兄弟きょうだい不服ふふく，必危社稷しゃしょく。』
2. 『萬物莫如身之至貴也，位い之の至尊しそん也，主しゅ威い之の重おも，主おも勢ぜい之の隆也たかや。此四美しみ者しゃ，不ふ求もとめ諸しょ外そと，不ふ請於人じん，議ぎ之の而得之の矣。』
3. 『是ぜ故こ明君めいくん之の蓄其臣しん也，盡つき之の以法，質しつ之の以備。』
4. 『是ぜ故こ不ふ得とく四よん從したがえ；不ふ載の奇き兵へい；非ひ傳つて非ひ遽，載の奇き兵革へいかく，罪つみ死し不ふ赦。』

主しゅ道みち第だい五ご

君主くんしゅ之の道みち在ざい於深藏ぞう而不露ろ，韓かん非ひ從したがえ《老子ろうし》將しょう「無為むい」發揮はっき到いた法家ほうか思想しそう中ちゅう，無為むい只ただ是ぜ對たい君王くんのう的てき要求ようきゅう，其前提ぜんてい是ぜ臣下しんか的てき人人ひとびと自じ危：

1. 『君きみ無む見み其所欲よく，君きみ見み其所欲よく，臣しん自じ將しょう雕琢；君くん無む見み其意，君きみ見み其意，臣しん將はた自じ表ひょう異こと。』
2. 『道みち在ざい不可ふか見み，用もちい在ざい不ふ可知かち；虛むなし靜しずか無事ぶじ，以暗見み疵きず。見み而不見み，聞而不ふ聞， 知ち而不知ふち。知ち其言以往いおう，勿變勿更，以參合あい閱焉。』
3. 『官有かんゆう一いち人にん，勿令通言つうげん，則のり 萬物ばんぶつ皆みな盡つき。函はこ掩其跡あと，匿其端はし，下した不能ふのう原げん；去さ其智，絕ぜっ其能，下した不能ふのう意い。』
4. 『不ふ慎まき其事，不ふ掩其情じょう，賊ぞく乃將生せい。弒其主ぬし，代だい其所，人にん莫不與あずか，故こ謂いい之の虎とら。處ところ其主之これ側がわ，為ため奸臣かんしん，聞其主ぬし之の忒，故こ謂いい之の賊ぞく。』
5. 『此人主ぬし之の所以ゆえん獨どく擅也，非ひ人臣じんしん之の所以ゆえん得とく操みさお也。』
6. 『人ひと主ぬし之の道みち，靜しずか退すさ以為寶たから。』
7. 『不ふ賢けん而為賢者けんじゃ師し，不ふ智さとし而為智者ちしゃ正ただし。臣しん有ゆう其勞，君きみ有ゆう其成。』

有ゆう度ど第だい六ろく

『有ゆう度ど』，即そく有ゆう法度はっと。韓かん非ひ認みとめ為ため『尊たかし君くん』是ぜ法ほう、術じゅつ、勢いきおい學說がくせつ的てき中心ちゅうしん思想しそう，君王くんのう的てき權けん術じゅつ行為こうい等とう同どう於治理り一いち國こく的てき大法たいほう，國家こっか有ゆう法ほう即そく君王くんのう有ゆう術じゅつ的てき重要じゅうよう性せい，倡臣民しんみん都と專せん一いち於君王おう的てき意志いし；且以道家どうか無為むい學がく說得せっとく論ろん，君王くんのう只ただ要よう「因いん法ほう數すう」即そく「任にん勢ぜい」就能達たち到いた「獨どく制せい」、「獨斷どくだん」、「上うえ尊たかし而不侵おかせ」的てき目的もくてき。〔段だん一いち〕韓かん非ひ認みとめ為ため『奉たてまつ法ほう者しゃ強きょう』列れつ舉多個こ歷史れきし事件じけん為ため證しょう，結以ゆい『今こん皆みな亡國ぼうこく者しゃ，其群臣ぐんしん官吏かんり皆みな務つとむ所以ゆえん亂らん而不務つとむ所以ゆえん治ち也。其國亂らん弱じゃく矣，又また皆みな釋しゃく國法こくほう而私其外，則のり是ぜ負ふ薪たきぎ而救火ひ也，亂らん弱じゃく甚矣！』。〔段だん二に〕。

1. 『國くに無常むじょう強きょう，無常むじょう弱じゃく。奉たてまつ法ほう者しゃ強きょう，則のり國こく強きょう；奉たてまつ法ほう者しゃ弱じゃく，則のり國こく弱じゃく。』
2. 『今こん若わか以譽進しん能のう，則のり臣しん離はなれ上じょう而下比ひ周しゅう；若わか以黨舉官，則のり民みん務つとむ交而不ふ求もとめ用よう於法。故こ官かん之の失しつ能のう者しゃ其國亂らん。以譽為ため賞しょう，以毀為ため罰ばつ也，則のり好こう賞しょう惡あく罰ばつ之これ人にん，釋しゃく公こう行ぎょう，行ぎょう私わたし術じゅつ，比ひ周しゅう以相為ため也。』
3. 『忠臣ちゅうしん之の所以ゆえん危死而不以其罪ざい，則のり良りょう臣しん伏ふく矣；奸邪之の臣しん安利やすとし不ふ以功，則のり奸臣かんしん進しん矣。此亡之の本ほん也。』
4. 『法ほう不ふ阿おもね貴とうと，繩なわ不撓ふとう曲きょく。法ほう之の所ところ加か，智者ちしゃ弗どる能のう辭やめ，勇者ゆうしゃ弗どる敢爭。刑けい過か不ふ辟大臣だいじん，賞しょう善ぜん不ふ遺のこ匹夫ひっぷ。』
5. 『矯上之の失しつ，詰つめ下か之の邪よこしま，治亂ちらん決けつ繆，絀羨齊ひとし非ひ，一民かずたみ之の軌，莫如法ほう。厲官威名いめい，退すさ淫いん殆，止とめ詐偽さぎ，莫如刑けい。』
6. 『刑けい重じゅう，則のり不ふ敢以貴き易えき賤；法ほう審しん，則のり上じょう尊みこと而不侵おかせ。上うえ尊みこと而不侵おかせ，則のり主ぬし強きょう而守要よう，故こ先王せんおう貴之たかゆき而傳之の。人ひと主ぬし釋しゃく法用ほうよう私わたし，則のり上下じょうげ不ふ別べつ矣。』

二に柄え第だい七なな

『二に柄え』，韓かん非ひ認みとめ為ため君主くんしゅ擁よう有ゆう『殺戮さつりく』和かず『慶けい賞しょう』之これ權けん，君主くんしゅ應おう當とう抓つめ住じゅう臣下しんか對たい此畏威い趨利的てき心理しんり，此為韓かん非ひ對たい君主くんしゅ『術じゅつ』的てき法家ほうか思想しそう。

1. 『明主めいしゅ之これ所しょ道みち制せい其臣者しゃ，二に柄え而已矣。二に柄え者しゃ，刑けい德也とくや。』
2. 『人ひと主將しゅしょう欲よく禁きん奸，則のり審しん合ごう刑けい名めい者しゃ，言げん異事ことごと也。』
3. 『故こ明主めいしゅ之の畜臣，臣しん不ふ得とく越えつ官かん而有功ゆうこう，不ふ得とく陳ひね言げん而不當ふとう。越えつ官かん則のり死し，不當ふとう則そく罪ざい。守まもり業ぎょう其官，所しょ言げん者しゃ貞さだ也，則のり群臣ぐんしん不ふ得とく朋黨ほうとう相しょう為ため矣。』
4. 『人ひと主ぬし有ゆう二に患：任にん賢けん，則のり臣しん將しょう乘じょう於賢以劫其君；妄舉，則のり事ごと沮不勝しょう。』
5. 『去さ好こう去さ惡あく，群臣ぐんしん見み素もと。群臣ぐんしん見み素もと，則のり大君おおきみ大だい蔽矣。』

揚あげ權けん第だい八はち

全文ぜんぶん以哲理性りせい韻文いんぶん寫うつし成なり，篇へん旨むね在ざい闡揚君くん權けん思想しそう，崇高すうこう稱揚しょうよう君くん權けん的てき重要じゅうよう。

八はち奸第九きゅう

主しゅ条目じょうもく：八はち奸

韓かん非ひ認みとめ為ため君主くんしゅ專制せんせい的てき統治とうち力りょく，會かい受到臣下しんか經由けいゆ八はち種しゅ手段しゅだん之の一いち的てき干涉かんしょう，進しん而演化成かせい為ため奸謀政權せいけん者しゃ，韓かん非ひ針はり對たい此『八はち奸』提出ていしゅつ具體ぐたい的てき防ぼう範はん作法さほう，為ため君くん權けん建けん構法家か權けん術じゅつ管理かんり學說がくせつ。『凡此八はち者しゃ，人臣じんしん之の所以ゆえん道成みちなり奸，世せい主ぬし所以ゆえん壅劫，失しつ其所有しょゆう也，不可ふか不ふ察焉。』

1. 同どう床ゆか：臣下しんか借か助じょ於君主くんしゅ妻妾さいしょう。
2. 在ざい旁つくり：借か助じょ於君主くんしゅ親おや信しん侍從じじゅう。
3. 父兄ふけい：臣下しんか借か助じょ於君主くんしゅ近親きんしん。
4. 養やしなえ殃：臣下しんか借か助じょ於討好こう君主くんしゅ之の僕ぼく員いん。
5. 民みん萌もえ：以公財ざい換かわ取ど民みん信しん的てき臣下しんか。
6. 流行りゅうこう：廣こう招人心こころ與あずか納おさめ養やしなえ智さとし才ざい於己的てき臣下しんか。
7. 威い強きょう：廣こう招武才ざい彰あきら顯あきら軍ぐん威い的てき臣下しんか。
8. 四方しほう：結むすぶ交眾外がい培養ばいよう己おのれ勢ぜい的てき臣下しんか。

說せつ難なん第だい十じゅう二に

說せつ難なん，指ゆび「說せつ服ふく」人にん主ぬし的てき「困難こんなん」。韓かん非ひ認みとめ為ため向こう君主くんしゅ進しん說せつ之の難なん不在ふざい於進說せつ者しゃ，而是難なん在ざい君主くんしゅ能のう接受せつじゅ到いた何なん種しゅ程度ていど的てき直ちょく諫之言ごと。

奸劫弒臣第だい十じゅう四よん

奸劫弒臣指ゆび奸邪、劫こう主ぬし、弒君的てき臣下しんか。韓かん非ひ在ざい本ほん篇へん先後せんご分別ふんべつ論述ろんじゅつ二に個こ子こ議題ぎだい：

1. 從したがえ人性じんせい負まけ面めん觀かん描述奸臣かんしん的てき橫行おうこう，並なみ提出ていしゅつ治ち奸之方かた為ため『任にん勢ぜい』與あずか『明あかり法ほう』。提出ていしゅつ『乘の威嚴いげん之の勢いきおい以困奸邪之の臣しん』。
2. 與あずか反對はんたい儒家じゅか思想しそう的てき理由りゆう，並なみ倡導以法家か思想しそう治國ちこく之の道みち。

亡ほろび徵ちょう第だい十じゅう五ご

亡ほろび徵ちょう，就是「滅亡めつぼう的てき徵しるし兆ちょう」，韓かん非ひ認みとめ為ため可能かのう導しるべ致國家こっか會かい滅亡めつぼう或ある君主くんしゅ會かい失しつ去さ君きみ權けん的てき徵しるし兆ちょう在ざい本ほん篇へん四よん十じゅう七なな條じょう「亡ほろび徵ちょう」中ちゅう可か被ひ預あずか見みる。『亡ほろび徵ちょう者しゃ，非ひ曰必亡ほろび，言げん其可亡ほろび也。』

1. 『凡人ぼんじん主ぬし之の國くに小しょう而家大だい，權けん輕けい而臣重じゅう者しゃ，可か亡ほろび也。』
2. 『簡法禁きん而務謀はかりごと慮おもんばか，荒あら封ふう內而恃交援者，可か亡ほろび也。』
3. 『聽以爵不以眾言げん參さん驗けん，用もちい一いち人為じんい門戶もんこ者しゃ，可か亡ほろび也。』
4. 『饕貪而無厭いや，近きん利り而好得とく者しゃ，可か亡ほろび也。』
5. 『國くに小しょう而不處しょ卑，力ちから少しょう而不畏かしこ強つよ，無禮ぶれい而侮大だい鄰，貪むさぼ愎而拙つたな交者，可か亡ほろび也。』
6. 『好こう以智矯法，時じ以行雜ざつ公こう，法ほう禁きん變へん易えき，號令ごうれい數すう下か者しゃ，可か亡ほろび也。』
7. 『貴き臣しん相しょう妒，大臣だいじん隆盛りゅうせい，外そと藉敵國こく，內困百姓ひゃくしょう，以攻怨讎，而人主ぬし弗どる誅者，可か亡ほろび也。』
8. 『大臣だいじん甚貴，偏へん黨とう眾強，壅塞主ぬし斷だん而重擅國者しゃ，可か亡ほろび也。』
9. 『見み大利おおとし而不趨，聞禍端はし而不備ふび，淺薄せんばく於爭守之もりゆき事ごと，而務以仁義じんぎ自じ飾かざり者しゃ，可か亡ほろび也。』
10. 『辭じ辯べん而不法ほう，心こころ智さとし而無術じゅつ，主しゅ多能たのう而不以法度はっと從事じゅうじ者しゃ，可か亡ほろび也。』

解かい老ろう第だい二に十じゅう

韓かん非ひ認みとめ為ため「人心じんしん欲よく利とし」，

1. 『思慮しりょ熟じゅく則そく得とく事理じり，得とく事理じり則そく必成ひっせい功こう。』
2. 『人ひと無む毛羽けば，不ふ衣ころも則そく不犯ふぼん寒かん；上じょう不ふ屬ぞく天てん而下不ふ著ちょ地ち，以腸胃い為ため根本こんぽん，不ふ食しょく則そく不能ふのう活かつ；是ぜ以不免めん於欲利之としゆき心こころ。欲よく利之としゆき心こころ不ふ除じょ，其身之の憂う也。故こ聖人せいじん衣ころも足あし以犯寒かん，食しょく足あし以充虛むなし，則のり不ふ憂ゆう矣。眾人則そく不ふ然しか，大だい為ため諸侯しょこう，小しょう余あまり千金せんきん之の資し，其欲得どく之の憂う不ふ除じょ也。胥靡有ゆう免まぬかれ，死罪しざい時じ活かつ，今こん不ふ知足ちそく者しゃ之の憂う終身しゅうしん不ふ解かい。故こ曰：“禍わざわい莫大ばくだい於不知足ちそく。”』

喩たとえ老ろう第だい二に十じゅう一いち

1. 制せい在ざい己おのれ曰重，不離ふり位い曰靜。重則しげのり能のう使し輕けい，靜せい則そく能のう使し躁。故こ曰：“重じゅう為ため輕けい根ね，靜せい為ため躁君。”故こ曰：“君子くんし終日しゅうじつ行ぎょう，不離ふり輜重しちょう也」。邦くに者しゃ，人にん君くん之の輜重しちょう也。主しゅ父ちち生なま傳つて其邦，此離其輜重しちょう者しゃ也，故こ雖有代だい、雲くも中ちゅう之これ樂らく，超然ちょうぜん已やめ無む趙ちょう矣。主しゅ父ちち，萬乘ばんじょう之の主おも，而以身輕みがる於天下か。無勢ぶぜい之の謂いい輕けい，離はなれ位い之の謂いい躁，是ぜ以生なま幽かそけ而死。故こ曰：“輕けい則のり失しつ臣しん，躁則失しつ君くん。”主しゅ父ちち之の謂いい也。
2. 勢いきおい重じゅう者しゃ，人にん君くん之の淵ふち也。君きみ人にん者しゃ，勢いきおい重じゅう於人臣じんしん之の間あいだ，失しつ則のり不可ふか複ふく得とく矣。簡公失しつ之の于田た成なり，晉すすむ公おおやけ失しつ之の於六ろく卿きょう，而上亡ほろび身み死し。故こ曰：“魚さかな不可ふか脫だつ於深淵しんえん。”賞罰しょうばつ者しゃ，邦之くにゆき利器りき也，在ざい君くん則そく制せい臣しん，在ざい臣しん則そく勝かち君くん。君くん見み賞しょう，臣しん則そく損そん之の以為德とく；君くん見み罰ばつ，臣しん則そく益えき之の以為威い。人君じんくん見み賞しょう，則のり人臣じんしん用よう其勢；人じん君くん見み罰ばつ，而人臣じんしん乘じょう其威。故こ曰：“邦之くにゆき利器りき，不可ふか以示人じん。”
3. 夫おっと物ぶつ有ゆう常つね容よう，因よし乘じょう以導之の。因よし隨ずい物ぶつ之の容よう，故こ靜せい則そく建けん乎德，動どう則そく順じゅん乎道。宋そう人じん有為ゆうい其君以象為ため楮こうぞ葉は者しゃ，三さん年ねん而成。豐ゆたか殺ころせ莖くき柯，毫芒繁しげる澤さわ，亂らん之の楮こうじ葉は之の中ちゅう而不可ふか別べつ也。此人遂とげ以功食しょく祿ろく于宋邦くに。列れつ子こ聞之曰：“使つかい天地てんち三さん年ねん而成一いち葉よう，則のり物ぶつ之の有ゆう葉は者しゃ寡矣。”故こ不ふ乘じょう天地てんち之の資し而載一いち人にん之の身み，不隨ふずい道理どうり之の數すう而學一いち人にん之の智さとし，此皆一いち葉よう之これ行ぎょう也。故こ冬ふゆ耕こう之の稼，後ご稷きび不能ふのう羨とも也；豐年ほうねん大だい禾，臧獲不能ふのう惡あく也。以一いち人にん之の力ちから，則のり后きさき稷きび不足ふそく；隨ずい自然しぜん，則のり臧獲有餘ゆうよ。故こ曰：「恃萬物之自然而不敢為也。」
4. 空そら竅者，神明しんめい之の戶と牖也。耳目じもく竭於聲色こわいろ，精神せいしん竭於外貌がいぼう，故こ中ちゅう無主むしゅ。中ちゅう無主むしゅ，則のり禍福かふく雖如丘山おかやま，無む從したがえ識之。故こ曰：“不出ふしゅつ於戶，可か以知天下でんか；不ふ窺於牖，可か以知天道てんとう。”此言神明しんめい之の不離ふり其實也。

說せつ林りん上じょう第だい二に十じゅう二に

《史記しき‧韓かん非ひ傳つて》索さく隱かくれ：「《說せつ林りん》者しゃ，廣こう說せつ諸事しょじ，其多若林わかばやし，故こ曰《說せつ林りん》也。」分ぶん上下じょうげ二に篇へん，上うえ篇へん彙集了りょう三さん十じゅう四則しそく故事こじ，下した篇へん三さん十じゅう七なな則のり。內容廣こう泛，涉わたる及民間あいだ傳說でんせつ和わ歷史れきし故事こじ，可讀かどく性せい強きょう。學者がくしゃ們認為ため是ぜ韓かん非ひ為ため寫うつし作さく和わ遊說ゆうぜい所しょ準備じゅんび的てき材料ざいりょう，因いん而都能のう圍繞いじょう韓かん非ひ的てき學說がくせつ，且多在ざい他た篇へん中ちゅう出現しゅつげん過か。

用人ようにん第だい二に十じゅう七なな

韓かん非ひ在ざい多た篇へん中ちゅう，反覆はんぷく的てき強調きょうちょう的てき見み能のう授官、士し不ふ兼官けんかん、明あかり賞しょう必罰等とう思想しそう，更さら反對はんたい心しん治ち，力ちから倡法治ほうち的てき法家ほうか思想しそう，最後さいご更さら指出さしで君王くんのう應おう審しん慎まき處理しょり與あずか近臣きんしん間あいだ關係かんけい的てき重要じゅうよう性せい。

• 『其心難なん知ち，喜怒きど難なん中也ちゅうや。以表示ひょうじ目め，以鼓語ご耳みみ，以法教きょう心しん。』

難なん一いち第だい三さん十じゅう六ろく

本ほん篇へん分ぶん九きゅう則のり歷史れきし故事こじ，韓かん非ひ依よ序じょ進行しんこう駁論ばくろん：

1. 從したがえ效こう益えき觀點かんてん出發しゅっぱつ反對はんたい忠信ちゅうしん崇たかし尚なお詐偽さぎ；
2. 反對はんたい君主くんしゅ「以身為ため苦く」，以德化とっか民みん，提つつみ倡以賞罰しょうばつ和わ處しょ勢ぜい治國ちこく
   1. 成語せいご：自じ相あい矛盾むじゅん
3. 反對はんたい儒家じゅか靠もたれ推己及人之の愛あい治國ちこく，提つつみ倡通過つうか「慶けい賞しょう信しん而刑罰ばつ必」，防止ぼうし臣しん重じゅう擅主；
   1. 『明主めいしゅ之の道みち︰一人ひとり不ふ兼官けんかん，一いち官かん不ふ兼けん事こと。』
   2. 『有ゆう賞しょう者しゃ君くん見み其功，有ゆう罰ばっ者しゃ君くん知ち其罪。見知みし不ふ悖もと於前，賞罰しょうばつ不ふ弊へい於後，安あん有ゆう不ふ葬そう之の患？』
4. 反對はんたい孔子こうし的てき禮れい，提つつみ倡不以禮之の依よ違たがえ定てい是非ぜひ，而以功罪こうざい定てい賞罰しょうばつ；
5. 反對はんたい臣下しんか極ごく諫，明確めいかく君臣くんしん之の間あいだ嚴格げんかく的てき等級とうきゅう關係かんけい；
   1. 『夫おっと非ひ其行而誅其身，君きみ之の於臣也；非ひ其行，則のり陳ひね其言，善ぜん諫不聽，則のり遠どお其身者しゃ，臣しん之の於君也。』
   2. 『夫おっと為ため人臣じんしん者しゃ，君きみ有ゆう過か則のり諫，諫不聽，則のり輕けい爵祿しゃくろく以待之の，此人臣じんしん之の禮れい也。』
6. 貶黜隱士いんし，明確めいかく君主くんしゅ與あずか在野ざいや的てき處士しょし的てき等級とうきゅう關係かんけい；
7. 「罪刑法定ざいけいほうてい主義しゅぎ」，反對はんたい大臣だいじん之の間あいだ分ぶん謗そし，強調きょうちょう依よ法ほう行ぎょう責せめ事ごと；
   1. 『若わか罪人ざいにん，則のり不可ふか救すくえ，救すくい罪人ざいにん，法ほう之の所以ゆえん敗はい也，法ほう敗はい則そく國こく亂らん。若わか非ひ罪人ざいにん，則のり不可ふか勸すすむ之の以徇，勸すすむ之の以徇，是重これしげ不ふ辜也，重じゅう不ふ辜，民みん所以ゆえん起おこり怨者也，民みん怨則國こく危。』
8. 強調きょうちょう以「勢いきおい」治國ちこく，尊みこと主ぬし明あかり法ほう；
   1. 『故こ行くだり之の而法者しゃ，雖巷伯はく信しん乎卿相しょう；行ぎょう之の而非法ほう者しゃ，雖大吏詘乎民萌もえ。』
9. 認みとめ為ため治國ちこく之の憂う不在ふざい於一用よう兩用りょうよう，而在於君主くんしゅ是ぜ否ひ有ゆう「術じゅつ」。
   1. 『主しゅ有ゆう術じゅつ，兩用りょうよう不為ふため患；無む術じゅつ，兩用りょうよう則そく爭そう事ごと而外市し，一則專制而劫弒。』

難なん二に第だい三さん十じゅう七なな

本ほん篇へん分ぶん七なな則のり歷史れきし故事こじ，韓かん非ひ依よ序じょ進行しんこう駁論ばくろん：

1. 反對はんたい省しょう刑けい，提出ていしゅつ「刑けい當とう無む多た，不當ふとう無な少しょう」；
2. 反對はんたい仁政じんせい，提出ていしゅつ不能ふのう賞しょう無む功こう，必須ひっす誅有過か；
3. 否定ひてい孔子こうし給きゅう予よ文ぶん王おう仁和にわ智さとし的てき評價ひょうか；
4. 提出ていしゅつ成就じょうじゅ功業こうぎょう需要じゅよう「君臣くんしん俱有力りょく」；
   1. 『凡五霸所以能成功名於天下者，必君臣くんしん俱有力りょく焉。』
5. 提出ていしゅつ君主くんしゅ只ただ要よう憑著手中しゅちゅう的てき官職かんしょく和わ爵祿しゃくろく就不會かい「勞ろう於索人じん」，同時どうじ使用しよう大臣だいじん時じ又また要よう始終しじゅう防ぼう範はん其劫奪だつ和わ篡弒；
6. 探究たんきゅう國家こっか稅ぜい入いれ的てき增加ぞうか主因しゅいん為ため「人為じんい」與あずか天てん功こう，而非單純たんじゅん因いん為ため地ち利り；
   1. 『入にゅう多た，皆みな人為じんい也。若わか天てん事ごと風雨ふうう時じ，寒さむ溫ぬる適てき，土地とち不ふ加か大だい，而有豐年ほうねん之の功こう，則のり入にゅう多た。人事じんじ、天てん功こう二に物もの者しゃ皆みな入にゅう多た，非ひ山林さんりん、澤谷さわたに之の利也としや。』
7. 反對はんたい君主くんしゅ身み先さき士卒しそつ，認みとめ為ため取と勝かち的てき訣竅在ざい於利用りよう好こう利り惡あく害がい的てき人性じんせい，實行じっこう信賞必罰しんしょうひつばつ。

難なん三さん第だい三さん十じゅう八はち

1. 知ち下か明則あきのり禁きん於微，〔禁きん於微〕則のり姦かん無む積せき，姦かん無む積せき則そく無む比ひ周しゅう，無む比ひ周しゅう則そく公私こうし分ぶん，公私こうし分ぶん則そく朋黨ほうとう散ち，朋黨ほうとう散ち則のり無む外そと障さわ距內比ひ周しゅう之の患。知ち下か明則あきのり見み精せい沐，見み精せい沐則誅賞明あきら，誅賞明則あきのり國こく不ふ貧ひん，故こ曰︰一對而三公無患，知ち下之したの謂いい也。

五ご蠹第四よん十じゅう九きゅう

韓かん非ひ考量こうりょう歷史れきし進化しんか論ろん，認みとめ為ため要よう使つかい國家こっか富強ふきょう，君くん權けん鞏固きょうこ，政府せいふ一定いってい要よう除去じょきょ五ご種しゅ人じん。「蠹」字じ意い指ゆび由よし內部危損整體せいたい的てき木き中ちゅう之の蛀蟲，五ご蠹指ゆび五ご種しゅ蛀蟲，韓かん非ひ認みとめ為ため為ため學者がくしゃ（儒家じゅか士人しじん，儒以文ぶん亂らん法ほう，以儒家か思想しそう干涉かんしょう政治せいじ）、言げん談だん者しゃ（縱橫じゅうおう家か，遊說ゆうぜい君王くんのう，妄談外交がいこう，卻是自身じしん從したがえ中ちゅう牟利）、帶劍たいけん者しゃ（遊ゆう俠、俠客等ひとし，或ある者もの墨ぼく家か鉅子，俠以武たけ犯はん禁きん，以武力ぶりょく干犯かんぱん法律ほうりつ）、患御者もの（逃避とうひ徵兵ちょうへい的まと人じん，影響えいきょう國防こくぼう）、商工しょうこう之の民みん（商人しょうにん與あずか工匠こうしょう，不ふ事こと農耕のうこう，囤積居きょ奇き，並なみ與あずか農民のうみん爭そう利り）等とう，為ため擾亂じょうらん政府せいふ利益りえき的てき五ご種しゅ人じん，必除之の。本ほん篇へん亦また為ため歷史れきし上じょう公認こうにん的てき韓非子かんぴし代表だいひょう作さく。

1. 明主めいしゅ之の國くに，無む書簡しょかん之の文ぶん，以法ほう為ため教きょう；無な先王せんおう之これ語ご，以吏為ため師し；無な私わたし劍けん之これ悍，以斬首ざんしゅ為ため勇いさみ。

心しん度ど第だい五ご十じゅう四よん

韓かん非ひ認みとめ為ため立國りっこく用よう民みん，君くん權けん務つとむ在ざい統一とういつ民心みんしん，明確めいかく建立こんりゅう法制ほうせい規範きはん，確實かくじつ執行しっこう賞罰しょうばつ。

1. 聖人せいじん之の治ち民みん，度ど於本，不ふ從したがえ其欲，期き於利民みん而已。
2. 刑けい勝しょう而民靜せい，賞しょう繁しげる而姦生せい，故こ治ち民みん者しゃ，刑けい勝しょう、治之はるゆき首くび也，賞しょう繁しげる、亂らん之の本ほん也。
3. 故こ治ち民みん者しゃ，禁きん姦かん於未萌もえ；而用兵へい者しゃ，服ふく戰せん於民心しん。禁きん先さき其本者しゃ治ち，兵へい戰せん其心者しゃ勝しょう。聖人せいじん之の治ち民みん也，先さき治者ちしゃ強きょう，先さき戰せん者しゃ勝しょう。
4. 夫おっと國こく事務じむ先さき而一民心みんしん，專せん舉公而私不ふ從したがえ，賞しょう告つげ而姦不ふ生せい，明あかり法ほう而治不ふ煩はん，能のう用よう四よん者しゃ強きょう，不能ふのう用よう四よん者しゃ弱じゃく。

風格ふうかく特色とくしょく

《韓非子かんぴし》說せつ理り散文さんぶん嚴いむ峻たかし銳利えいり，深刻しんこく明あかり切きり，議論ぎろん透とおる闢，說せつ理り周密しゅうみつ，結構けっこう嚴いむ謹，層そう次じ分明ぶんめい，善用ぜんよう寓言ぐうげん、譬たとえ喻和儷句，每まい多た怨憤之の辭じ。

典故てんこ選せん摘

逆鱗げきりん

逆鱗げきりん，指ゆび龍りゅう喉のど下か倒たおせ生せい的てき鱗片りんぺん。批逆鱗げきりん引申為ため直言ちょくげん諍いさかい諫。

『夫おっと龍りゅう之の為ため蟲ちゅう也，柔やわら可か狎而騎き也；然しか其喉下か有ゆう逆鱗げきりん徑みち尺じゃく，若人わこうど有ゆう嬰之者しゃ，則のり必殺ひっさつ人じん。人ひと主ぬし亦また有ゆう逆鱗げきりん，說せつ者しゃ能のう無む嬰人主ぬし之の逆鱗げきりん，則のり幾いく矣。』——《說せつ難なん》第だい十じゅう二に

自じ相あい矛盾むじゅん

比喩ひゆ言語げんご或ある行事ぎょうじ前後ぜんこう無法むほう呼應こおう，互相牴觸ていしょく。

楚すわえ人じん有ゆう鬻楯與あずか矛ほこ者しゃ，譽ほまれ之の曰︰『吾われ楯だて之の堅けん，物もの莫能陷おちい也。』又また譽ほまれ其矛曰︰『吾われ矛ほこ之の利り，於物無む不ふ陷おちい也。』或ある曰︰『以子之の矛ほこ陷おちい子こ之の楯だて，何なに如？』其人弗どる能のう應おう也。夫おっと不可ふか陷おちい之これ楯だて與あずか無む不ふ陷おちい之これ矛ほこ，不可ふか同どう世よ而立じりつ。今こん堯、舜しゅん之これ不可ふか兩りょう譽ほまれ，矛ほこ楯だて之の說せつ也。——《難なん一いち》

循名責せめ實み

形容けいよう依よ照あきら其名來らい責せめ求もとめ其實。

『術じゅつ者しゃ，因いん任にん而授官かん，循名而責實み，操みさお生せい殺ころせ之の柄え，課か群臣ぐんしん之の能のう者しゃ也，此人主ぬし之これ所しょ執と也』。——《定法じょうほう》

相關そうかん參考さんこう論ろん著ちょ資料しりょう

以下いか是ぜ韓非子かんぴし的てき相關そうかん參考さんこう論ろん著ちょ資料しりょう：

• 清きよし王おう先さき慎まき：《韓非子かんぴし集しゅう解かい》
• 清きよし吳ご汝なんじ倫りん：《韓非子かんぴし點てん勘かん》
• 陳ちん啟あきら天てん：《韓非子かんぴし校こう釋しゃく》
• 梁りょう啟雄ひろお：《韓かん子こ淺あさ解かい》
• 陳ちん奇き猷：《韓非子かんぴし集しゅう釋しゃく》

註釋ちゅうしゃく與あずか參考さんこう文獻ぶんけん

參考さんこう著作ちょさく

• 蕭しょう德とく銑ずく. 《韓非子かんぴし譯注やくちゅう》. 1998年ねん. 
• 李り憲けん堂どう. 《大家たいか精せい要よう。韓非子かんぴし》. 2009年ねん. 
• 張ちょう覺さとし. 《韓非子かんぴし-帝王ていおう的てき法ほう術じゅつ》. 2009年ねん. 
• 黃き信しんじ彰あきら. 專制せんせい君王くんのう的てき德行とっこう論ろん：《韓非子かんぴし》君德くんとく思想しそう研究けんきゅう. 2006年ねん [2010-10-18]. （原始げんし内容ないよう存そん档于2015-05-10）. 

延伸えんしん阅读

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在ざい维基文ぶん库阅读本ほん作品さくひん原文げんぶん（ 在ざい维基共ども享とおる资源阅览影像えいぞう）

《韓非子かんぴし (四よん部ぶ叢くさむら刊本かんぽん)》

《韓非子かんぴし (四よん庫こ全書ぜんしょ本ほん)》

《欽定きんてい古今ここん圖書としょ集成しゅうせい·理學りがく彙編·經籍けいせき典てん·韓かん子こ部ぶ》，出自しゅつじ陈梦雷かみなり《古今ここん圖書としょ集成しゅうせい》

外部がいぶ連結れんけつ

• 町田まちだ三郎さぶろう：〈关于《韩非子こ》的てき编成 （页面存そん档备份，存そん于互联网档案あん馆）〉。
• 《韩非子こ》全文ぜんぶん在ざい线阅读 (简繁体たい中ちゅう文ぶん白しろ话翻译) （页面存そん档备份，存そん于互联网档案あん馆）
• 《韩非子こ》全文ぜんぶん. [2012-01-13]. （原始げんし内容ないよう存そん档于2021-04-17） （中ちゅう文ぶん（中国ちゅうごく大だい陆））. 
• 《韓非子かんぴし》成語せいご. 中ちゅう华民国こく教育きょういく部ぶ （中ちゅう文ぶん（臺灣たいわん））. 
• 《韩非子こ》全文ぜんぶん免めん费在线阅读（简繁正せい注文ちゅうもん译文翻こぼし译）