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ウサギ科 - Wikipedia

ウサギ(ウサギか、Leporidae)は、哺乳ほにゅうつなうさぎがたぞくする

ウサギ
ホッキョクウサギ
地質ちしつ時代じだい
はじめしん - 現代げんだい
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 哺乳ほにゅうつな Mammalia
: うさぎがた Lagomorpha
: ウサギ Leporidae
学名がくめい
Leporidae Fischer, 1817[1]
タイプぞく
Lepus Linnaeus, 1758
和名わみょう
ウサギ[2][3]

アフリカ大陸たいりくきたアメリカ大陸あめりかたいりくみなみアメリカ大陸あめりかたいりくユーラシア大陸たいりくなど[2]

形態けいたい

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アラスカノウサギ (Lepus othus) の全身ぜんしん骨格こっかく

最小さいしょうしゅピグミーウサギあたまどうちょう体長たいちょう)25 - 29センチメートル、体重たいじゅう0.3キログラム[2]

みみかいながくて、可動かどうすることができる[2]大型おおがたで、夜間やかんおよび薄明はくめい薄暮はくぼ活動かつどうてきしている[2]おおくのたねしきれつ門歯もんし上顎じょうがく4ほんしもあご2ほんしょう臼歯きゅうし上顎じょうがく6ほんしもあご4ほんだい臼歯きゅうし上下じょうげ6ほんずつとけい28ほんたねおお[4]。アマミノクロウサギはしばしば上顎じょうがくだい3だい臼歯きゅうし[5]上顎じょうがくだい3・だい4しょう臼歯きゅうしだい臼歯きゅうし同形どうけい(それにたいし、ナキウサギ上顎じょうがくだい3しょう臼歯きゅうしだい臼歯きゅうししない)[5]前肢ぜんしよりも後肢あとあしながく、走行そうこうてきしている[2]あしうら体毛たいもうおおわれ、走行そうこう地面じめんをとらえたり衝撃しょうげきやわらげるはたらきをする[2]前肢ぜんしゆびは5ほん後肢あとあしの趾は4ほん[2]

分類ぶんるい

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スマトラウサギN. netscheri

アンナンシマウサギN. timminsi

ウガンダクサウサギPo. marjorita

ナタールアカウサギ Pr. crassicaudatus

ランドアカウサギPr. randensis

スミスアカウサギPr. rupestris

Pr. saundersiae

メキシコウサギR. diazi

カンジキウサギL. americanus

オグロジャックウサギL. californicus

ケープノウサギL. capensis

アカクビノウサギL. saxatilis

ユキウサギL. timidus

オジロジャックウサギL. townsendii

ピグミーウサギBr. idahoensis

トウブワタオウサギS. floridanus

アパラチアワタオウサギS. obscurus

サバクワタオウサギS. audubonii

ヤマワタオウサギS. nuttalli

ヌマチウサギS. aquaticus

ヒメヌマチウサギS. palustris

アナウサギO. cuniculus

アラゲウサギC. hispidus

ブッシュマンウサギBu. monticularis

アマミノクロウサギPe. furnessi

Matthee et al.,(2004)よりかくDNAの5遺伝子いでんし・ミトコンドリアDNAシトクロムbおよび12S rRNAの解析かいせきから推定すいていした系統けいとうじゅ[6]

ウサギ既知きちもっとふるたねはじめしん末期まっきさかのぼり、この時期じきすできたアメリカとアジアに分布ぶんぷしていた。4800まんねんまえ中国ちゅうごく、5300まんねんまえのインドで発見はっけんされた命名めいめい化石かせきしゅは、原始げんしてきではあるがウサギかかと特徴とくちょうそなえていた[7]

ウサギ構成こうせいしゅややしんから中新ちゅうしん初期しょきにかけて、きたアメリカ大陸あめりかたいりく進化しんかしたとかんがえられている[4]たとえばパレオラグス後肢あとあしは、現在げんざいのウサギくらべてみじかかったが、はウサギの特徴とくちょうおおそなえていた[8]

1929ねんしもあごだい3臼歯きゅうしのエナメルしつ形状けいじょうから、ウサギ・ムカシウサギ・キュウウサギの3分類ぶんるいするせつ提唱ていしょうされた[5]。1930ねん - 1940だいには差異さいちいさいとして、キュウウサギをムカシウサギふくめ2とするせつもあった[5]。1958ねん臼歯きゅうしだい臼歯きゅうし全体ぜんたいほお)の形状けいじょう比較ひかくし、ウサギ・ムカシウサギ・キュウウサギの3さい定義ていぎされ現生げんなましゅぜんたねがウサギふくまれる[5]。 アマミノクロウサギぞく・アカウサギぞく・メキシコウサギぞくをムカシウサギとして紹介しょうかいする文献ぶんけんもあったが、これは1929ねん分類ぶんるい論拠ろんきょとしており1960年代ねんだい以降いこう欧米おうべい主流しゅりゅうになっていた分類ぶんるいではない[5]

ウサギ

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中新ちゅうしんから現世げんせいまで。唯一ゆいいつ現生げんなま

現生げんなましゅ分類ぶんるい英名えいめいはHoffmann & Smith(2005)に、和名わみょう川田かわたら(2018)にしたが[3]

† キュウウサギ

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中新ちゅうしんから更新こうしんまで。

† ムカシウサギ

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はじめしんから中新ちゅうしんまで。最初さいしょで、がわ系統けいとう[11]

不明ふめい

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生態せいたい

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草原そうげん砂漠さばく森林しんりん湿原しつげんなどの様々さまざま環境かんきょう生息せいそくする[2]。ノウサギぞくのぞいたたねでは地中ちちゅうあなって生活せいかつする(ノウサギぞく構成こうせいしゅでもたね気候きこう地域ちいきによってはあなる)[2]

しょくせい植物しょくぶつしょくで、草本そうほん樹皮じゅひ種子しゅしなどもべるが、昆虫こんちゅうべることもある[2]

繁殖はんしょく様式ようしき胎生たいせい妊娠にんしん期間きかんおおくのぞくやく30にちれいとしてアナウサギは28 - 33にち)で、妊娠にんしん期間きかんなが傾向けいこうにあるノウサギぞくでもやく40にちもっとながいユキウサギで50にち[2]。ノウサギぞくようじゅう出産しゅっさん直後ちょくごから体毛たいもうおおわれひらいているが、ぞくようじゅう出産しゅっさん直後ちょくご体毛たいもうおおわれれいとしてアナウサギでは生後せいご10日とおか開眼かいがんする[2]

人間にんげんとの関係かんけい

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英語えいごけんではない構成こうせいしゅはノウサギぞくのぞいたアナウサギるい(rabbit)と、ノウサギぞくのみでノウサギるい(hare)にけられる[2]一方いっぽう形態けいたいからアナウサギるいとされるたねでも、アラゲウサギのように英名えいめいがhareとされるたねもいる[2]

アナウサギは家畜かちくされ、カイウサギになった[2]現在げんざいでは人気にんき小型こがたしゅネザーランド・ドワーフなど、すうおおくの愛玩あいがんよう観賞かんしょうよう品種ひんしゅつくされている。

農作物のうさくもつ苗木なえぎなどを食害しょくがいする、がいじゅうとみなされることもある[2]。アナウサギやヤブノウサギはオーストラリアやニュージーランドなどに移入いにゅうされ、在来ざいらい植生しょくせい農地のうち食害しょくがい問題もんだいになっている[2]

出典しゅってん

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  1. ^ Robert S. Hoffmann & Andrew T. Smith, "Order Lagomorpha". Mammal Species of the World, (3rd ed.), Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (ed.), Volume 1, Johns Hopkins University Press, 2005, Pages 185-211.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r J. A. Champman、E. Schneider 「アナウサギ、ノウサギ」川道かわみち武男たけおやく動物どうぶつだい百科ひゃっか5 小型こがた草食そうしょくじゅう今泉いまいずみよしのり監修かんしゅう D.W.マクドナルドへん平凡社へいぼんしゃ、1986ねん、130-137ぺーじ
  3. ^ a b 川田かわたしん一郎いちろう岩佐いわさ真宏まさひろ福井大ふくいだい新宅しんたくいさむふとし天野あまの雅男まさおした稲葉いなばさやか・たるはじめ姉崎あねざき智子さとこよこはた泰志やすし世界せかい哺乳類ほにゅうるい標準ひょうじゅん和名わみょう目録もくろく」『哺乳類ほにゅうるい科学かがくだい58かん 別冊べっさつ日本にっぽん哺乳類ほにゅうるい学会がっかい、2018ねん、1-53ぺーじ
  4. ^ a b J. A. Champman、E. Schneider 「ウサギ総覧そうらん川道かわみち武男たけおやく動物どうぶつだい百科ひゃっか5 小型こがた草食そうしょくじゅう今泉いまいずみよしのり監修かんしゅう D.W.マクドナルドへん平凡社へいぼんしゃ、1986ねん、128-129ぺーじ
  5. ^ a b c d e f 冨田とみた幸光ゆきみつアマミノクロウサギは本当ほんとうに "ムカシウサギ" か」『化石かせきだい63ごう日本にっぽん生物せいぶつ学会がっかい、1997ねん、20-28ぺーじ
  6. ^ Conrad A. Matthee, Bettine Jansen Van Vuuren, Diana Bell, Terence J. Robinson, "A Molecular Supermatrix of the Rabbits and Hares (Leporidae) Allows for the Identification of Five Intercontinental Exchanges During the Miocene," Systematic Biology, Volume 53, Issue 3, 2004, Pages 433-447.
  7. ^ Handwerk, Brian (2008ねん3がつ21にち). “Easter Surprise: World's Oldest Rabbit Bones Found”. National Geographic News (National Geographic Society). http://news.nationalgeographic.com/news/2008/03/080321-rabbit-bones.html 2008ねん3がつ23にち閲覧えつらん [リンク]
  8. ^ Savage, RJG, & Long, MR (1986). Mammal Evolution: an illustrated guide. New York: Facts on File. pp. 128?129. ISBN 0-8160-1194-X 
  9. ^ 山田やまだ文雄ふみお 「ハイナンノウサギ」『動物どうぶつ世界せかい遺産いさん レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、きたアメリカ』小原おはら秀雄ひでおうらほん昌紀まさき太田おおた英利ひでとし松井まつい正文まさふみ編著へんちょ講談社こうだんしゃ、2000ねん、165ぺーじ
  10. ^ a b 山田やまだ文雄ふみお 「コスタリカワタオウサギ」「トリスマリアスワタオウサギ」『動物どうぶつ世界せかい遺産いさん レッド・データ・アニマルズ3 中央ちゅうおうみなみアメリカ』小原おはら秀雄ひでおうらほん昌紀まさき太田おおた英利ひでとし松井まつい正文まさふみ編著へんちょ講談社こうだんしゃ、2001ねん、176ぺーじ
  11. ^ Darren Naish (2011), You have your giant fossil rabbit neck all wrong, http://blogs.scientificamerican.com/WSS/post.php?blog=33&post=57 [リンク]

関連かんれん項目こうもく

編集へんしゅう